JP2005138448A - 金型及び金型を用いた製造装置の管理システム - Google Patents

金型及び金型を用いた製造装置の管理システム Download PDF

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郁夫 荒川
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章次 山内
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博信 岸
Tamaki Nishimura
環 西村
Yasuyuki Horikoshi
康之 堀越
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    • B29C2045/1784Component parts, details or accessories not otherwise provided for; Auxiliary operations not otherwise provided for
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Abstract

【課題】金型や製造装置の特性に応じた使用条件を遠隔地で設定可能とすると共に、製造装置の稼働状態を遠隔地で監視できるようにする。
【解決手段】情報処理装置21を備えた金型1を使用する。情報処理装置21には金型1の使用条件や金型の属性情報,履歴情報等が格納されると共に、金型内のセンサから金型内部の状態を示すデータが入力される。情報処理装置21は、金型内部の状態データに基づき成形条件を算出し射出成形機2のコントローラ8に出力する。情報処理装置21はさらにイントラネット31を介してPC33やデータサーバ34に接続される。PC33には金型内部の状態データや成形条件、成形機の稼働状況、メンテナンス情報等が表示される一方、PC33から情報処理装置21やコントローラ8に対し成形条件の設定や装置の緊急停止等の動作指示を行うことができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、合成樹脂の射出成形等に使用される金型及び金型を用いた製造装置の管理システムに関する。
合成樹脂製品や鋳造品等の多くは、従来より金型を使用して製造されている。例えば、合成樹脂製品では、射出成形機に金型を装着し、加熱溶融させた合成樹脂を成形機から金型内に所定圧力にて供給して所望の製品を成形している。金属鋳造品の場合は金型内に溶湯を流入させる方式が一般的であるが、近年では、合成樹脂と同様、溶湯を金型内に圧送する方式も採られている。
このような金型を用いた生産方式おいては、一般に金型は金型メーカーによって製造される。一方、成形機は成形機メーカーにて製造され、両者は別途独立に製造、納品される。そして、合成樹脂製品等の製造メーカーではこれらを適宜組み合わせ、所望の製品を生産する。この際、金型温度や射出圧力等の成形条件は、材料や成形品形状等に合わせて成形機側にて設定される。これらの条件は、各成形装置に設けられたモニタによって確認できるようになっている。
特開2002-66718号公報
ここで、成形品の状態は、金型や成形機の個別の特性や材料の湿度等によっても影響を受ける。このため、同一の型を使用した場合でも、異なる成形機や雰囲気の場合には異なる成形結果となる場合が多い。また、同じ成形条件でも、成形機の稼働年数や型の使用回数によって異なる成形結果となる場合がある。ところが、前述のような生産形態では、金型側の情報としては、成形機側にて設定した金型温度や圧力等の情報しか得ることができない。このため、金型内の実際の情報は得ることができず、生産開始時に、個々の金型や成形機について条件設定のためのテストショットを数多く行う必要があるという問題があった。
また、成形機や型の癖や経年変化等に関する問題は作業者の経験に委ねられており、成形条件の設定には相当の熟練を要し、安定した品質確保が難しいという問題もあった。特に、海外設備の場合には、本国内で同一の装置によるテストが行えないため、本国でのテストは、型として正常に作動するか否かを確認する程度に留まり、現地でのセッティングが不可欠となる。前述のように、成形条件の設定は専門性の高い技術ため、人材も少なく、また、人材育成も容易ではない。このため、生産開始に際しては専門スタッフが現地に出張せざるを得ず、かかる出張による対応は、交通費や滞在費がかかる上、政情や治安、感染症などスタッフ派遣が困難になる場合もあるという問題があった。
さらに、先の生産形態では、個々の成形装置ごとに条件設定がなされ、それらは各装置のモニタによってのみ確認可能である。このため、成形条件の監視、変更は各装置にて個別に行う必要があり、材料状態の変化等により成形品にひけやショートショット等の問題が生じた場合も、成形機ごとに個別に条件設定を変更する必要が生じる。従って、不良品発生等の緊急事態への対応を考慮すると、作業者は常に装置から離れることができないという問題もあった。
一方、遠隔地の生産拠点では、生産トラブルを現地スタッフにて対応するのは困難な場合が多く、専門スタッフの常駐も難しい。このため、トラブルの際には専門スタッフが現地に出張せざるを得ず、交通費や滞在費の問題以外にも、スタッフの移動時間の間は当該装置を稼働できず、生産停止状態が長引くという問題も生じる。特に、海外設備の場合には、ビザ取得など移動時間以外にも準備時間が必要となり、対応に時間がかかるという問題があった。また、前述同様、政情や治安、感染症などの問題により、現地にスタッフを派遣することが難しい場合もありその改善が求められていた。
本発明の目的は、稼働時における金型内の状況や金型自身の履歴、製造装置との関係等の金型に関する各種情報を遠隔地においても容易に把握可能とし、金型や製造装置の特性に応じた使用条件を遠隔地で設定可能とすると共に、製造装置の稼働状態を遠隔地で監視できるようにすることにある。
本発明の金型は、所定の使用条件にて使用することにより所望の物品を製造可能な金型であって、前記使用条件が格納されると共に、前記金型が装着される製造装置のコントローラに対し前記使用条件を出力可能な情報処理装置を有することを特徴とする。
本発明にあっては、金型に例えばワンチップマイコンにて構成される情報処理装置を設け、そこに金型の使用条件を格納する。そして、この使用条件を製造装置のコントローラに対し出力可能とすることにより、金型側の情報により製造装置を制御することができる。これにより、従来、物品製造に際しては、製造装置側が主役となって製造条件等を定めていたのに対し、金型が主役となって製造条件を定めることができる。従って、例えば、製造装置の個々の特性や装置との相性などを考慮して使用条件を設定・格納しておくことにより、製造現場における条件設定作業を容易化することができ、作業工数の削減や製品品質の安定が図られる。
前記金型に、例えば前記金型内の温度や圧力など前記金型内部の状態を検知するセンサを設け、前記情報処理装置を前記センサと接続すると共に、前記情報処理装置によって前記金型内部の状態を示すデータに基づき前記使用条件を算出するようにしても良い。これにより、金型内の実際の状態を把握して条件設定を行うことが可能となり、製品品質の向上、テストショット数の削減が図られる。
前記金型において、前記使用条件として個々の前記製造装置ごとに個別の値を設定しても良い。これにより、製造装置個々の特性や金型との相性を考慮しつつ使用条件を設定でき、製造装置の特性に合わせた微調整を製造現場で行う必要がなく、条件のバラツキに対応して製造装置ごとに最適な使用条件を設定できる。
また、前記金型において、前記情報処理装置に、前記金型の属性情報や前記金型の履歴情報を格納しても良い。この場合、属性情報としては、例えば、金型の固有IDや製造物品情報などが挙げられる。また、履歴情報としては、例えば、金型の製作年月日や型図面管理番号、型部品管理番号、型メンテナンス履歴、型使用履歴、型製作費用、使用回数などが挙げられる。
さらに、前記金型が合成樹脂の射出成形を行う金型であり、前記使用条件が合成樹脂の成形条件であっても良い。成形条件としては、例えば、樹脂加熱温度や供給圧力、押圧供給時間、保圧時間などが挙げられる。
一方、本発明の製造装置管理システムは、前記金型を用いた製造装置の管理システムであって、前記情報処理装置及び前記コントローラに接続され、前記製造装置を前記使用条件に従って制御する制御装置を有することを特徴とする。また、前記制御装置を通信回線を介して前記情報処理装置及び前記コントローラと接続し、前記製造装置の設置場所とは異なる場所にて前記製造装置を遠隔制御するようにしても良い。この場合、制御装置には、例えば、パーソナルコンピュータや携帯電話などが使用され、通信回線としては、イントラネット、LAN回線(有線,無線)、インターネット回線などが使用される。
本発明にあっては、情報処理装置を備えた金型を用い、制御装置によってこの金型から種々の情報を取得しつつ製造装置を制御するので、例えば、制御装置による製造装置の遠隔制御や複数装置の一括管理などが可能となる。このため、専門スタッフを生産現場に派遣することなく、最適な使用条件の設定やトラブルへの対応が可能であり、専門スタッフの出張対応を削減でき、出張に伴う種々の問題を解決し、人的資本の効率的な活用が可能となる。
前記製造装置管理システムにおいて、前記制御装置に前記製造装置の稼働状態を、例えばグラフ形式などで表示しても良く、これにより、製造装置の状態を適宜監視でき、トラブル等への迅速な対応が可能となる。
本発明の金型によれば、金型に情報処理装置を設け、この情報処理装置に金型の使用条件を格納すると共に、金型が装着される製造装置のコントローラに対し情報処理装置からその使用条件を出力できるようにしたので、金型側の情報により製造装置を制御することが可能となる。これにより、金型が主役となって物品の製造条件を定めることができるようになり、例えば、製造装置の個々の特性や装置との相性などを考慮して使用条件を設定・格納しておくことが可能となる。従って、製造現場における条件設定作業を容易化することができ、作業工数の削減や製品品質の安定が図ることが可能となる。
本発明の製造装置管理システムによれば、情報処理装置を備えた金型を用い、制御装置によってこの金型から種々の情報を取得しつつ製造装置を制御することが可能となり、例えば、制御装置による製造装置の遠隔制御や複数装置の一括管理などが可能となる。このため、専門スタッフを生産現場に派遣することなく、最適な使用条件の設定やトラブルへの対応が可能であり、専門スタッフの出張対応を削減でき、出張に伴う種々の問題を解決し、人的資本の効率的な活用が可能となる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例である金型を使用した射出成形機の概要を示す説明図である。図1に示すように、金型1は射出成形機2に取り付けられる。射出成形機2には加熱筒3が設けられており、金型1は加熱筒3の一端側に形成されたノズル4に接続される。加熱筒3の他端側には供給ホッパ5が設けられており、ここから加熱筒3内に合成樹脂6が供給される。加熱筒3内にはスクリューフィーダ7が配置されており、図示しないモータによって駆動される。このモータの動作はコントローラ8によって制御される。
加熱筒3内には供給ホッパ5から合成樹脂6が供給される。加熱筒3には図示しないヒータが取り付けられており、合成樹脂は加熱筒3内にて加熱溶融される。溶融されて軟化した合成樹脂はスクリューフィーダ7によって金型1側へと送られる。合成樹脂はスクリューフィーダ7の回転により加熱筒3内にて加圧され、所定圧力にてノズル4から吐出され金型1内に供給される。
金型1は、固定型11と可動型12とから構成される。固定型11には、射出成形機2のノズル4に接続された樹脂供給口13が設けられている。樹脂供給口13は、固定型11内に形成されたランナ14に連通している。金型1内には、固定型11と可動型12により、複数のキャビティ15が設けられている。各キャビティ15にはランナ14の末端が分岐接続している。また、各キャビティ15には、キャビティ15内の温度と圧力を測定し、キャビティ15内における樹脂の挙動を検出するセンサ16が取り付けられている。キャビティ15の可動型12側にはイジェクタピン17が設けられている。イジェクタピン17は、金型1を開いたときにキャビティ15内に突出する。
ノズル4から金型1内に圧入された合成樹脂は、ランナ14を通って各キャビティ15内に供給される。キャビティ15内は合成樹脂にて充満され、その後、所定時間冷却される。合成樹脂が冷却固化した後、可動型12が移動し金型1が開かれる。金型1が開くと、イジェクタピン17により成形品がキャビティ15内から排出され、型外に取り出される。
金型1にはさらに、ワンチップマイコンを用いた情報処理装置21が取り付けられている。図2は、この情報処理装置21の構成を示すブロック図である。情報処理装置21内には、制御装置であるCPU22と、CPU22における処理内容を予め記憶させたROM23、各種データ等を格納するRAM24(EEPROM)が設けられている。CPU22にはまた、コントローラ8との間で信号をやり取りするためのインターフェース部25が設けられている。
CPU22には、センサ16の出力信号が入力される。CPU22はこの信号に基づき、キャビティ15内の温度と圧力を算出する。算出された温度と圧力のデータはRAM24に格納されると共に、予め設定された条件により判断して適切な成形条件に変更指示してインターフェース部25を介してコントローラ8に送出される。コントローラ8はこのデータを受けて、金型1内の現在の状態を把握する。そして、この情報に基づいて、モータやヒータ等を制御して最適な成形条件を自動的に設定する。これにより、金型1内の実際の状態をリアルタイムで把握しつつ成形条件を制御することができる。
従って、金型や成形機の個別の特性や材料の状態に関わらず、常に金型1内の実際の状態に基づいて条件設定ができる。このため、生産開始時に数多くのテストショットを行うことなく容易に成形条件の設定を行うことができ、生産工数の削減を図ることができる。また、材料湿度などが適宜変化した場合にも、テストを行って改めて条件設定を行うなどの煩雑な手続を踏むことなく、速やかに最適な成形条件を設定でき、製品品質の安定化を図ることが可能となる。
次に、このような金型1を用いた射出成形機2では、通信回線による遠隔制御や、各種金型情報に基づくメンテナンス管理等を行うことも可能である。図3は、金型1を用いた製造管理システムの構成を示す説明図である。ここでは、金型1の情報処理装置21は、射出成形機2のコントローラ8と共に、企業内のイントラネット31にも接続されている。また、射出成形機2のコントローラ8もイントラネット31に接続されている。イントラネット31にはさらに、Webカメラ32、パーソナルコンピュータ33(以下、PC33と略記する)、データサーバ34、無線局35、モデム36などが接続されている。なお、図3では射出成形機2を1台のみ記載したが、射出成形機2を複数台イントラネット31に接続しても良い。
Webカメラ32では、射出成形機2によって成形された製品37が撮影される。撮影された映像情報はイントラネット31を介してPC33やデータサーバ34に送出される。無線局35は、無線LANによって金型1の情報処理装置21と接続されている。この場合、情報処理装置21のインターフェース部25は、無線LANによるデータ送受信を行えるように形成される。モデム36はインターネット38と接続されており、インターネット38を介して例えば携帯電話39からもイントラネット31にアクセスすることができる。
図3のようなシステムにおいては、情報処理装置21には金型1に関する各種の情報が格納されている。この情報としては、(1)金型属性情報、(2)成形条件、(3)型内温度・型内圧力、(4)成形機稼働状況、(5)成形品品質データ、(6)型履歴情報などがある。このうち、例えば(1)(2)(6)などは予めROM23に格納され、他の(3)(5)(6)などは随時データが読み込まれRAM24に格納される。
このうち(1)金型属性情報としては、金型1の固有IDや成形製品情報などが格納される。固有IDは金型ごとに異なる番号が設定され、番号を特定することにより1個の金型が特定される。成形製品情報は、当該金型1で成形される製品の種別,品番(例えば、ギヤA;製品番号0001A)や、材料名(例えば、POM)などが格納される。
(2)成形条件としては、金型1を使用した場合の基本成形条件、すなわち、樹脂加熱温度や供給圧力、押圧供給時間、保圧時間等の組み合わせが複数組書き込まれる。この場合、各成形機の特性や相性を考慮して、成形機ナンバーと対応させて基本成形条件を種々設定することもできる。例えば、A工場のNo.1、海外B工場のNo.3など、成形機別に個別に基本成形条件を設定できる。基本成形条件は金型1を使用する際の重要データであり、PC33等によっては変更できないようになっている。
基本成形条件は、金型1によって自動的にコントローラ8に設定しても良く、また、成形機や材料、雰囲気条件等を勘案してPC33により最適なものを選択しコントローラ8にアップロードしても良い。逆に、成形条件の確認は、コントローラ8からデータをダウンロードし、それをPC33にて閲覧できる。なお、個別の金型1ごとに成形条件をデータサーバ34に格納しておき、PC33からの指令により、それを射出成形機2のコントローラ8にアップロードするようにしても良い。また、携帯電話39から成形条件を指示したり、携帯電話39によって成形条件を確認することも可能である。
(3)型内温度・型内圧力のデータは、センサ16からの入力信号に基づいて作成される。これらのデータは、リアルタイムで常時モニタされており、PC33にグラフ表示される。型内温度や圧力が予め設定された規格値から外れた場合には、PC33に警報が表示される。型内温度は、温度の上限値と下限値を規格値として設定し、それらの値と現在値を比較して警報の要否判定を行う。型内圧力は、各センサ16ごとにそれぞれ上限値と下限値を規格値として設け、そのピーク値と限界値を比較して警報の要否判定を行う。この警報は、インターネット38を介して携帯電話39にEメールとして送信することもできる。PC33や携帯電話39(以下、PC33等と略記する)からは、この警報に対して装置の停止命令を発することもできる。
(4)成形機稼働状況は射出成形機2の稼働状況を示すデータであり、金型1を用いて現在成形中の製品種類(品番)や生産個数等がRAM24に書き込まれる。このデータはPC33等から閲覧可能であり、データサーバ34にも各金型のIDに対応して蓄積される。生産が完了したときや、作動アラームが発せられたときなど各種イベントがあった場合には、PC33にその旨が表示されると共に、その旨のEメールが携帯電話39に送信される。なお、金型1の累積使用回数は、型履歴として随時更新され保存される。
(5)成形品品質データとしては、材料ロットごとの成形品の品質情報やNG履歴情報などが格納される。例えば、同じ製品でも、リサイクル材の混入率などが異なる材料にて成形を行う場合があり、その場合、溶融性の差などから製品品質に差異が生じる場合がある。ここでは、このような製品品質データを各材料ごとに蓄積し、最適な成形条件を迅速に設定できるようにしている。当該データもまたPC33等から閲覧可能であり、データサーバ34にも各金型のIDに対応して蓄積される。PC33等により材質を特定するとこのデータが参照され、最適な成形条件が検索・設定される。
(6)型履歴情報には、金型1の製作年月日や型図面管理番号、型部品管理番号、型メンテナンス履歴、型使用履歴、型製作費用、使用回数などが含まれ、型のIDと対応して格納される。金型1は使用回数や経年変化により、成形条件が微妙に変化する。また、イジェクタピン17などは消耗部品であり、所定成形回数後はメンテナンス作業が必要となる。そこで、金型1では、情報処理装置21に型の各種履歴や図面情報を個別に格納し、成形条件の変化やメンテナンス時期の到来に的確に対処できるようにしている。これらのデータもPC33等から閲覧可能であり、メンテナンス時期の到来はPC33等に通知される。また、データサーバ34にもこれらのデータは各金型のIDに対応して蓄積される。
このような製造管理システムは次のように運用される。まず、金型1を射出成形機2に取り付けると、情報処理装置21はコントローラ8にアクセスし、射出成形機2のナンバーを確認する。情報処理装置21は取得した成形機ナンバーに基づきROM23を検索し、当該成形機ナンバーに対応する成形条件を取得する。この成形条件は、PC33等に送信される。なお、PC33等側からの指令によりこれらの動作を行ったり、金型IDと成形機ナンバーに基づいてデータサーバ34から成形条件をコントローラ8にダウンロードしても良い。
また、図4に示すように、各成形機に成形機の番号を示す例えば4ビットのコードを出力するスイッチ26を追加しても良い。スイッチ26はコネクタ27を介して情報処理装置21と接続され、スイッチ26からの信号は情報処理装置21のビット入力として読み込まれる。ここでは、成形機5号機の番号は図4に示すように「0101」となり、情報処理装置21はこの信号を受け、ビットの重みにより当該成形機を「5号機」と判断する。これにより、情報処理装置21は、金型が現在どの成形機にいるかを認識することが可能となる。
ここで検索された成形条件は、基本成形条件として成形機の特性に合わせて設定された値である。このため、本システムにおいては、成形機特性に合わせた微調整を製造現場で行う必要がなく、条件のバラツキに対応して成形機ごとに最適な値を容易に設定できる。しかも、この条件設定は金型1の自動的な選択やPC33等からの遠隔操作によって実行され、専門スタッフが成形機まで出向く必要はない。従って、海外などの遠隔地の成形機においても、専門スタッフを派遣することなく容易に最適な成形条件が設定でき、出張経費やタイムラグ、派遣困難などの諸問題を解消することが可能となる。
製品材料が複数ある場合には、製造現場にてバーコード入力等を行うことにより、基本成形条件をその材料に適合した値に設定することもできる。この場合、バーコード等による材料特定入力により、情報処理装置21は、材料に対応した基本成形条件を検索し、それをコントローラ8に設定したり、PC33等に送信したりする。なお、この場合もPC33等の指令により、材質ごとに設定された基本成形条件をコントローラ8に送信することも可能である。
このようにして成形条件を設定した後、金型1と射出成形機2を用いて所望の製品を成形する。この際、金型1内の温度や圧力はセンサ16からの信号に基づいてモニタされ、PC33等に表示される。PC33等側では、基本成形条件による成形時の型内温度・圧力を見てその値が想定通りであるかどうかを確認する。基本成形条件は金型1と射出成形機2との関係は担保するが、その時々に応じて変化する材料状態(湿度、粒度等)を全て担保することは難しい。そこで、型内温度等が想定外である場合には、PC33等からコントローラ8に新たな成形条件を送信、設定する。この新たな条件は情報処理装置21にも送られ、条件履歴としてRAM24に格納される。すなわち、本システムでは、遠隔地から実際の型内の状態を把握しつつ最適な成形条件を設定することができる。
一方、出来上がった製品37はWebカメラ32にて撮影され、その映像情報はPC33等に送られる。PC33等の側の作業者は、この映像を見て製品外観を確認し、ひけや収縮等による異常の有無をチェックする。また、現場からは製品37の寸法情報がイントラネット31を介して送られ、寸法不良の有無もチェックされる。そして、これらの情報に基づいて成形条件を再確認する。その際、条件の変更が必要な場合には、PC33等からコントローラ8に新たな成形条件を送信、設定する。この新たな条件は情報処理装置21にも送られ、条件履歴としてRAM24に格納される。
これらのテストショットを行った後、成形条件を確定し本番生産を行う。テストショット中も含め、金型1では1動作ごとにショット数が記録される。ショット数の累計は、情報処理装置21のRAM24やデータサーバ34に格納される。本番生産におけるショット数は別途、成形機稼働状況としてRAM24に書き込まれる。このデータはPC33等から閲覧可能であり、生産数が所定量に達した場合にはPC33等にその旨が表示される。
生産中に何らかのトラブルがあった場合はその旨がPC33等に表示される。その際には、PC33等から射出成形機2を緊急停止させることもできる。不良品が発生した場合には、成形品品質データを参照してその原因を究明することもできる。成形品品質データには過去のNG履歴情報も含まれており、発生した不良状態とNG履歴とを照合することにより、不良原因の特定ができる場合がある。不良原因が特定されれば、成形品品質データに含まれる対処履歴を参照してその対策を容易に採ることができる。
ショット数の累計がメンテナンス基準値を超えた場合には、情報処理装置21又はデータサーバ34からメンテナンス情報が送信され、コントローラ8やPC33等にアラームが表示される。これにより、生産現場では、コントローラ8の表示やPC33等側からの指示に従って、金型1のメンテナンスを行う。この際、情報処理装置21内には、金型1の製作年月日や型図面管理番号、型部品管理番号、型メンテナンス履歴等の情報が格納されている。このため、対応図面やメンテナンス履歴簿などを探したり取り寄せたりすることなく、それらを閲覧することによりメンテナンス作業を開始することができ、作業効率の改善が図られる。
このように本システムによれば、金型1にワンチップマイコンを搭載した情報処理装置21を設け、そこに種々のデータを格納すると共に金型自体に情報処理能力を持たせたので、射出成形機の個々の特性や金型との相性などを考慮しつつ成形条件を設定でき、しかも、それをPC33等によって遠隔操作することもできる。また、1箇所から複数の射出成形機を管理することも可能であり、国内のみならず、海外工場に設置されている射出成形機の一元管理も可能である。このため、本システムでは、専門スタッフを生産現場に派遣することなく、最適な成形条件の設定やトラブルへの対応が可能であり、専門スタッフの出張対応を削減でき、出張に伴う種々の問題を解決し、人的資本の効率的な活用が可能となる。
なお、特開2002-66718号公報のシステムでは、低圧鋳造機の金型に温度センサ等を設け、通信ネットワークによりその情報を遠隔地にて把握し、鋳造機の状態を監視する。このようなシステムによれば、金型の状態をリアルタイムで把握できるため作業者を装置に張り付けておく必要がなく、その点において本発明によるシステムと近似する。しかしながら、特開2002-66718号公報は、単に金型温度等の情報をフィードバックして鋳造機の制御を行うシステムであり、個々の金型や成形機の仕様,特性,履歴等に応じた遠隔制御やメンテナンス管理は行われていない。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施例では合成樹脂製品を成形する金型及びそれを用いた製造管理システムについて説明したが、本発明は鋳造用の金型やプレス製品の金型にも適用可能である。また、企業内のイントラネットに接続された射出成形機をパーソナルコンピュータ等を用いて制御する例を示したが、インターネット回線を介して海外の射出成形機とパーソナルコンピュータ等を接続しその制御を行うことも可能である。
本発明の一実施例である金型を使用した射出成形機の概要を示す説明図である。 情報処理装置の構成を示すブロック図である。 図1の金型を用いた製造管理システムの構成を示す説明図である。 成形機番号スイッチの一例を示す説明図である。
符号の説明
1 金型
2 射出成形機
3 加熱筒
4 ノズル
5 供給ホッパ
6 合成樹脂
7 スクリューフィーダ
8 コントローラ
11 固定型
12 可動型
13 樹脂供給口
14 ランナ
15 キャビティ
16 センサ
17 イジェクタピン
21 情報処理装置
22 CPU
23 ROM
24 RAM
25 インターフェース部
26 スイッチ
27 コネクタ
31 イントラネット
32 Webカメラ
33 パーソナルコンピュータ
34 データサーバ
35 無線局
36 モデム
37 製品
38 インターネット
39 携帯電話

Claims (9)

  1. 所定の使用条件にて使用することにより所望の物品を製造可能な金型であって、
    前記使用条件が格納されると共に、前記金型が装着される製造装置のコントローラに対し前記使用条件を出力可能な情報処理装置を有することを特徴とする金型。
  2. 請求項1記載の金型において、前記金型は金型内部の状態を検知するセンサを備え、前記情報処理装置は前記センサと接続されると共に、前記金型内部の状態を示すデータに基づき前記使用条件を算出可能であることを特徴とする金型。
  3. 請求項1又は2記載の金型において、前記使用条件は、個々の前記製造装置ごとに個別の値が設定可能であることを特徴とする金型。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の金型において、前記情報処理装置にはさらに、前記金型の属性情報が格納されることを特徴とする金型。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の金型において、前記情報処理装置にはさらに、前記金型の履歴情報が格納されることを特徴とする金型。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の金型において、前記金型は合成樹脂の射出成形を行う金型であり、前記使用条件は合成樹脂の成形条件であることを特徴とする金型。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の金型を用いた製造装置の管理システムであって、
    前記情報処理装置及び前記コントローラに接続され、前記製造装置を前記使用条件に従って制御する制御装置を有することを特徴とする製造装置管理システム。
  8. 請求項7記載の製造装置管理システムにおいて、前記制御装置は通信回線を介して前記情報処理装置及び前記コントローラと接続され、前記製造装置の設置場所とは異なる場所にて前記製造装置を遠隔制御することを特徴とする製造装置管理システム。
  9. 請求項7又は8記載の製造装置管理システムにおいて、前記制御装置は、前記製造装置の稼働状態を表示可能であることを特徴とする製造装置管理システム。
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