JP2005136872A - 表示装置と表示方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】表示部の駆動電流のパルス幅と振幅値とを可変させる併用方式の表示装置において、振幅値を異ならせるための映像信号の領域ごとに、異なる値でガンマ補正を行うことで、階調性の高い表示装置を提供する。
【解決手段】与えられた映像信号xを大きさに応じてN個の領域に分け、領域ごとに異なる係数を用いてガンマ補正を行い補正信号を出力するガンマ補正部40と、ガンマ補正部からの補正信号に応じて、N個の領域ごとに異なる振幅値V1〜V4をもつ駆動信号を生成する生成部22と、生成部からの駆動信号に応じて画像を表示する表示部1とを有する表示装置であり、ガンマ補正の値に応じた階調性の高い表示を可能とする。
【選択図】 図1
【解決手段】与えられた映像信号xを大きさに応じてN個の領域に分け、領域ごとに異なる係数を用いてガンマ補正を行い補正信号を出力するガンマ補正部40と、ガンマ補正部からの補正信号に応じて、N個の領域ごとに異なる振幅値V1〜V4をもつ駆動信号を生成する生成部22と、生成部からの駆動信号に応じて画像を表示する表示部1とを有する表示装置であり、ガンマ補正の値に応じた階調性の高い表示を可能とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、フィールド・エミッション・ディスプレイ等のような表示装置に関し、特に、入力信号を複数の領域に分け、各領域ごとに異なる係数でガンマ補正を行い、又、各領域ごとに異なる振幅値の駆動電流により駆動される表示装置及び表示方法に関する。
例えば、フィールド・エミッション・ディスプレイ(FED:Field Emission Display)と称されるようなマトリックス駆動の画像表示装置が普及してきている。このような画像表示装置においては、映像信号の階調性を上げるために、映像信号の大きさに応じて表示部に供給される駆動電流のパルス幅を変調するパルス幅変調方式と、駆動電流の振幅値を可変させるバイアス電圧印可方式とを併用する方法が知られている。
特許文献1には、画像表示装置の階調性を向上させるために、このパルス幅変調方式とバイアス電圧印可方式との併用方式を用いた画像表示装置が示されている。ここでは、駆動電流Ieが等間隔になるように素子電圧をV1、V2、V3、V4のレベルを定めると駆動電流Ieと発光輝度は比例しており、入力と発光輝度の関係はリニアになる。ところが、映像信号は一般的にブラウン管で表示することを想定しているのでガンマ特性を有している。従って、リニアの特性を有する表示装置にガンマ特性を有す映像信号を表示する場合には、入力される映像信号に逆ガンマ特性をかけることが必要となる。
特開2003−114638号公報。
従来装置においては、上記したパルス幅変調方式とバイアス電圧印可方式との併用方式を用いた表示装置であり、図12に示すような逆ガンマ補正のルックアップテーブルを用いて、逆ガンマ補正を行う。図12において、逆ガンマの補正の入力を10ビット、出力を10ビットとし逆ガンマ特性を2.2乗として考える。入力データをx、出力データをyとすると出力データは次式で表される。
y=1023×(x/1023)2.2
出力データyを小数点以下で四捨五入すると、入力データの1024階調が、出力データは734階調となり減少する。
出力データyを小数点以下で四捨五入すると、入力データの1024階調が、出力データは734階調となり減少する。
又、入力データが低階調側に対してはガンマ曲線の傾斜が緩やかであるため、例えば入力データの256階調が出力データは49階調となり、表現される階調数が著しく減少するため、画像品位を著しく低下させることとなる。
本発明は、表示部の駆動電流のパルス幅を変調するパルス幅変調方式と振幅値を可変させるバイアス電圧印可方式とを併用する表示装置において、入力される映像信号を複数の領域に分け、領域ごとに異なる振幅値の駆動電流で表示させる場合、この領域ごとに異なる値で映像信号を逆ガンマ補正する表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、与えられた映像信号を大きさに応じてN個の領域に分け、領域ごとに異なる係数を用いてガンマ補正を行い補正信号を出力するガンマ補正部と、前記ガンマ補正部からの前記補正信号に応じて、前記N個の領域ごとに異なる振幅値をもつ駆動信号を生成する生成部と、前記生成部からの前記駆動信号に応じて画像を表示する表示部とを具備することを特徴とする表示装置である。
本発明に係る表示装置においては、与えられる映像信号をこの大きさに応じてN個の領域に分け、領域ごとに異なる振幅値をもつ駆動信号で液晶画面等の表示部を駆動させる表示装置である。即ち、映像信号を大きさに応じて例えば4つの領域に分割し、駆動信号の振幅値を各領域で段階的に大きくしていき、更に、各領域において、映像信号の値に対応させてパルス幅を可変することで、きめ細かな階調表現を可能としている。
このようなバイアス電圧変調方式とパルス幅変調方式との併用を行っている表示装置において、表示装置はブラウン管ではなく、フィールド・エミッション・ディスプレイ等であるため、映像信号に逆ガンマ補正を行わなければならない。ここでは、領域ごとに異なる係数をそれぞれ求め、領域ごとの係数によるルックアップテーブルを生成しこれを用いて映像信号の逆ガンマ補正を行うものである。これにより、複数の領域に対応した最適値の逆ガンマ補正が行われるため、特に、画面が暗い部分の階調性が従来よりも向上するので、例えば、人物の頭髪の陰影や曇天の空模様等も十分に表現することが可能となる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る表示装置の実施形態について詳細に説明する。 <本発明に係る表示装置>
(構成)
本発明に係る表示装置について、図面を用いて以下に詳細に説明する。図1は、本発明に係る表示装置の構成の一例を示すブロック図、図2は、本発明に係る表示装置の駆動電流と発光輝度との関係の一例を示すグラフ、図3は、本発明に係る表示装置が行おうとする逆ガンマ補正の理想型の一例を示すグラフ、図4は、本発明に係る表示装置の駆動信号生成部からの駆動信号の一例を示す図、図5は、図5は、本発明に係る表示装置における入力信号xと輝度Yとの望ましい関係の一例を示すグラフ、図6は、本発明に係る表示装置における素子電圧と駆動電流との関係の一例を示すグラフ、図7は、本発明に係る表示装置におけるガンマ補正による補正信号と発光輝度との関係の一例を示すグラフ、図8は、本発明に係る表示装置における第1のガンマ補正による入力信号と出力信号との関係の一例を示すグラフ、図9は、本発明に係る表示装置におけるガンマ補正の出力信号yと発光輝度Yとの関係の一例を示すグラフである。
(構成)
本発明に係る表示装置について、図面を用いて以下に詳細に説明する。図1は、本発明に係る表示装置の構成の一例を示すブロック図、図2は、本発明に係る表示装置の駆動電流と発光輝度との関係の一例を示すグラフ、図3は、本発明に係る表示装置が行おうとする逆ガンマ補正の理想型の一例を示すグラフ、図4は、本発明に係る表示装置の駆動信号生成部からの駆動信号の一例を示す図、図5は、図5は、本発明に係る表示装置における入力信号xと輝度Yとの望ましい関係の一例を示すグラフ、図6は、本発明に係る表示装置における素子電圧と駆動電流との関係の一例を示すグラフ、図7は、本発明に係る表示装置におけるガンマ補正による補正信号と発光輝度との関係の一例を示すグラフ、図8は、本発明に係る表示装置における第1のガンマ補正による入力信号と出力信号との関係の一例を示すグラフ、図9は、本発明に係る表示装置におけるガンマ補正の出力信号yと発光輝度Yとの関係の一例を示すグラフである。
図1において、本発明に係る表示装置Dは、画像を表示する表示パネル1と、この表示パネル1に駆動信号を供給する信号線ドライバ2と、同様にこの表示パネル1に走査線信号を供給する走査線ドライバ3と、走査線ドライバに逆ガンマ変換された映像信号を供給する映像信号処理回路4と、映像信号処理回路4にデジタル化された映像信号を供給する入力回路5と、入力回路5からの映像信号に基づく動作タイミングを走査線ドライバ3や映像信号処理回路4や、信号線ドライバ2に供給するタイミング発生回路6を備える。
ここで、表示パネル1は、横(水平)方向に伸びるm(=720)本の走査線Y(Y1〜Ym)、これら走査線Y1〜Ymに交差して縦(垂直)方向に伸びるn(=1280×3)本の信号線X(X1〜Xn)、並びにこれら走査線Y1〜Ym及び信号線X1〜Xmの交差位置近傍に配置されるm×n(=約276万)個の表示画素PXを支持基板上に有する。各カラー表示画素は水平方向において隣接する3個の表示画素PXにより構成される。このカラー表示画素では、3個表示画素PXがそれぞれ表面伝導型電子放出素子11及びこれら電子放出素子11から放出される電子ビームにより発光する赤(R)、緑(G)、及び青(B)の蛍光体12により構成される。各走査線Yは、対応行の表示画素PXの電子放出素子11に接続される走査電極として用いられ、各信号線Xは対応列の表示画素PXの電子放出素子11に接続される信号電極として用いられる。
上記した信号線ドライバ2、走査線ドライバ3、映像信号処理回路4、入力回路5、及びタイミング発生回路6は、表示パネル1の駆動回路として用いられ、表示パネル1の周囲に配置される。信号線ドライバ2は、信号線X1〜Xnに接続され、走査線ドライバ3は走査線Y1〜Ymに接続される。入力回路5は外部の信号源から供給されるアナログRGB映像信号及び同期信号の入力処理を行い、映像信号を映像信号処理回路4に供給し、同期信号をタイミング発生回路6に供給する。映像信号処理回路4は入力回路5からの映像信号に対してデジタル形式の信号処理を行う。タイミング発生回路6は同期信号に基づいて信号線ドライバ2、走査線ドライバ3及び映像信号処理回路4の動作タイミングを制御する。この制御により、走査線ドライバ3は走査信号を用いて走査線Y1〜Ymを順次駆動し、信号線ドライバ2は走査線Y1〜Ymの各々が走査線ドライバ3によって駆動される間に電圧パルス方式の信号線駆動信号により信号線X1〜Xnを駆動する。
ここで、映像信号処理回路4は、水平同期信号に同期して入力回路5から供給されるアナログRGB映像信号をデジタル形式に変換するAD変換回路41と、ここで変換されたデジタル信号を後述するようにガンマ補正するガンマ補正部40と、ガンマ補正したデジタルRGB映像信号を、信号線駆動信号の電圧パルス方式に適合する値に変換する変換テーブルメモリ42を有する。
又、AD変換回路41では、アナログRGB映像信号が各表示画素PXについて、例えば1024階調が表示可能な10ビット階調データに変換される。変換テーブルメモリ42は、この階調データの全階調値に割り当てられる1024個の10ビット変換データを変換テーブルとして格納している。
信号線ドライバ2は、ラインメモリ20、ラインメモリ21、及び駆動信号生成部22を含んでいる。ラインメモリ20は、各水平走査期間においてタイミング発生回路6から供給されるクロックCK1に同期して1水平ライン分の映像信号をサンプリングし、これら映像信号、すなわちn個の階調データを並列的に出力する。ラインメモリ21は全ての階調データがラインメモリ20から出力された状態でタイミング発生回路6から供給されるラッチパルスDLに応答してこれら階調データをラッチし、ラインメモリ20が再びサンプリング動作する後続の1水平走査期間において階調データを保持する。
駆動信号生成部22は、ラインメモリ21から並列的に出力される階調データにそれぞれ対応するパルス振幅及びパルス幅を有するn個の電圧パルスを信号線駆動信号として発生して信号線X1〜Xnに供給する。駆動信号生成部22はカウンタ23、n個のパルス幅変調回路24、及びn個の出力バッファ25を含む。カウンタ23は10ビットの構成であり、各水平走査期間の開始に伴ってタイミング発生回路6から供給されるリセット信号RSTに応答して初期化されこのリセット信号RSTに続いてタイミング発生回路6から供給されるクロックCK2をカウントアップし、各水平走査期間のうちの有効映像期間を1024段階の時間長で表す10ビットのカウントデータを出力する。各パルス幅変調回路24は例えばラインメモリ21から供給される対応階調データとカウンタ23から供給されるカウントデータとを比較し、カウントデータが階調データに到達するまでの期間に等しいパルス幅の電圧パルスを出力するようなコンパレータからなる。各出力バッファ25は外部から供給される素子電圧V1,V2,V3,及びV4を対応パルス幅変調回路24に供給される階調データの上位2ビットに基づいて選択し、このパルス変調回路24からのパルス電圧のパルス幅に等しい期間だけ選択素子電圧を出力するように構成される。これにより、パルス幅変調回路24からの電圧パルスがこれら素子電圧V1,V2,V3,及びV4のうちのいずれかに等しいパルス振幅に増幅される。信号線駆動信号は階調データの階調値に依存したパルス振幅及びパルス幅を有する正の電圧である。
走査線ドライバ3は、垂直同期信号を1水平走査期間毎にシフトしてm個の出力端の1つから出力するシフトレジスタ31、及びこれらm個の出力端からのパルスにそれぞれ応答して走査信号を走査線Y1〜Ymに出力するm個の出力バッファ32を含む。この走査信号は走査電圧端子から供給される負の電圧Vy onであり、1水平走査期間だけ出力される。各電子放出素子11では、信号線X及び走査線Yからなる電極間の素子電圧Vfがスレッショルドを越えたときに放電が起き、これにより放出される電子ビームが蛍光体12を励起する。各表示画素PXの輝度は、信号線駆動信号のパルス幅及びパルス振幅に依存して電子放出素子11に流れる駆動電流Ieによって制御される。
ここで、走査線ドライバ2は、一例として、図4に示すような信号波形の信号線駆動信号を出力する。すなわち、与えられる映像信号をこの大きさに応じて4個の領域に分け、領域ごとに異なる振幅値V1乃至V4をもつ駆動信号で液晶画面等の表示部を駆動させるものである。映像信号を大きさに応じて例えば(A)乃至(D)のように4つの領域に分割し、駆動信号の振幅値V1乃至V4を各領域で段階的に大きくしていき、更に、各領域において、映像信号の値に対応させてパルス幅を可変することで、きめ細かな階調表現を可能としている。
具体的には、入力階調値が0〜256という範囲にある場合、図4の(A)に示すように、この入力階調値は0〜256という範囲の出力階調値に変換される。これにより、信号線駆動信号のパルス振幅は素子電圧V1に等しい電圧値に設定され、パルス幅はこの出力階調値に対応して0〜256という範囲の時間長に設定される。
入力階調値が257〜512という範囲にある場合、図4の(B)に示すように、この入力階調値は512〜769という範囲の出力階調値に変換される。これにより、パルス幅はこの出力階調値に対応して0〜256という範囲の時間長に設定され、その期間中、信号線駆動信号のパルス振幅は素子電圧V2に等しい電圧値に設定され、それ以降の期間(〜256)はパルス振幅は素子電圧V1に設定される。
入力階調値が513〜768という範囲にある場合、図4の(C)に示すように、この入力階調値は1024〜1280という範囲の出力階調値に変換される。これにより、パルス幅はこの出力階調値に対応して0〜256という範囲の時間長に設定され、その期間中、信号線駆動信号のパルス振幅は素子電圧V3に等しい電圧値に設定され、それ以降の期間(〜256)はパルス振幅は素子電圧V2に設定される。
入力階調値が769〜1024という範囲にある場合、図4の(D)に示すように、この入力階調値は1536〜1792という範囲の出力階調値に変換される。これにより、パルス幅はこの出力階調値に対応して0〜256という範囲の時間長に設定され、その期間中、信号線駆動信号のパルス振幅は素子電圧V4に等しい電圧値に設定され、それ以降の期間(〜256)はパルス振幅は素子電圧V3に設定される。
<ガンマ補正処理>
次に,本発明に係る表示装置のガンマ補正部40の処理について、以下にグラフを用いて詳細に説明する。一般に、フィールド・エミッション・ディスプレイ等の表示装置においては、図2に示すように、入力信号と発光輝度との関係はリニアになる。しかし、映像信号は、一般的にブラウン管で表示することを前提としているため、ガンマ特性を有している。従って、フィールド・エミッション・ディスプレイ等の表示装置で、このガンマ特性を含んでいる映像信号を表示するためには、逆ガンマ補正を行う必要がある。
次に,本発明に係る表示装置のガンマ補正部40の処理について、以下にグラフを用いて詳細に説明する。一般に、フィールド・エミッション・ディスプレイ等の表示装置においては、図2に示すように、入力信号と発光輝度との関係はリニアになる。しかし、映像信号は、一般的にブラウン管で表示することを前提としているため、ガンマ特性を有している。従って、フィールド・エミッション・ディスプレイ等の表示装置で、このガンマ特性を含んでいる映像信号を表示するためには、逆ガンマ補正を行う必要がある。
図1に示す表示装置Dの映像信号処理回路4に含まれるガンマ補正部40において、ガンマ補正部40に10ビットの入力信号xが入り、その出力信号yも10ビットである。ここで、パネルに表示される正規化輝度をYとし、所望のガンマ特性はγ=2.2とすると、入力信号xと輝度Yとの望ましい関係は、所望のガンマ特性がγ=2.2なので、図5に示すような軌跡を描く関係であり、
Y=(x/1023)2.2
と表すことができる。
Y=(x/1023)2.2
と表すことができる。
(第1のガンマ補正テーブルの計算方法)
本発明に係る表示装置のガンマ補正部40においては、このような入力信号xと輝度Yとの関係を実現するために、表示部1の正規化輝度Yを求め、以下のような関係式を満たす補正テーブルのルックアップテーブルを生成し、これにより、上述した図5に示す状態に近い状態へと映像信号を補正するものである。
本発明に係る表示装置のガンマ補正部40においては、このような入力信号xと輝度Yとの関係を実現するために、表示部1の正規化輝度Yを求め、以下のような関係式を満たす補正テーブルのルックアップテーブルを生成し、これにより、上述した図5に示す状態に近い状態へと映像信号を補正するものである。
即ち、初めに、図6に示す素子電圧と駆動電流との関係のグラフのように、素子電位V1乃至V4を等間隔に設定して、ルックアップテーブルを生成する場合を説明する。
Vn=(V4/4)×n (n=1,2,3,4)
次に、y0=0、y1=256、y2=512、y3=768、y4=1023としたときの、実際に測定した表示部1の輝度の値の一例として、
Y0=0、Y1=0.02、Y2=0.08、Y3=0.3、Y4=1を用意する。
次に、y0=0、y1=256、y2=512、y3=768、y4=1023としたときの、実際に測定した表示部1の輝度の値の一例として、
Y0=0、Y1=0.02、Y2=0.08、Y3=0.3、Y4=1を用意する。
この時、補正信号ynにおける輝度Ynは、図7に示すグラフのようになり、輝度Yとガンマ補正出力値yとの関係は、
Y=(Yn−Yn−1)/(yn−yn−1)×y
+(Yn−(Yn−Yn−1)/(yn−yn−1)×yn) ……(1)
となる。従って、入力信号xを含む出力信号yの式(2)として定義されるガンマ補正処理は、
y={(yn−yn−1)/(Yn−Yn−1)}(x/1023)2.2+(Yn・yn−1−yn・Yn−1)/(Yn−Yn−1) (n=1,2,3,4) ……(2)
を満たすような、図8に示すグラフで定義されるようなルックアップテーブルにより与えられるもので、このルックアップテーブルを用いて入力信号xをガンマ補正して、出力信号yが出力されるものである。
Y=(Yn−Yn−1)/(yn−yn−1)×y
+(Yn−(Yn−Yn−1)/(yn−yn−1)×yn) ……(1)
となる。従って、入力信号xを含む出力信号yの式(2)として定義されるガンマ補正処理は、
y={(yn−yn−1)/(Yn−Yn−1)}(x/1023)2.2+(Yn・yn−1−yn・Yn−1)/(Yn−Yn−1) (n=1,2,3,4) ……(2)
を満たすような、図8に示すグラフで定義されるようなルックアップテーブルにより与えられるもので、このルックアップテーブルを用いて入力信号xをガンマ補正して、出力信号yが出力されるものである。
これにより、例えば入力データxの256階調は、出力データyの221階調となり、従来装置に比べたとき、特に低階調での階調再現性を改善して高品位の画像表示を可能とする画像形成装置を提供することができる。
(第2のガンマ補正テーブルの計算方法)
又、第2のガンマ補正テーブルの計算方法として、図10のグラフに示すように、入力信号xが等間隔の複数の領域(0−256,256−512,512−768,768−1024)に分けられて、出力信号yに対応するルックアップテーブルを計算する方法がある。即ち、
y0=0、y1=256、y2=512、y3=768、y4=1023の時に、
図9に示すように、Yn=(yn/1023)2.2を満たすための輝度を求め、これが、Y0=0、Y1=0.0475、Y2=0.218、Y3=0.532、Y4=1となるように、素子電圧V1、V2、V3、V4を最適化して、ガンマ補正値を計算する。
又、第2のガンマ補正テーブルの計算方法として、図10のグラフに示すように、入力信号xが等間隔の複数の領域(0−256,256−512,512−768,768−1024)に分けられて、出力信号yに対応するルックアップテーブルを計算する方法がある。即ち、
y0=0、y1=256、y2=512、y3=768、y4=1023の時に、
図9に示すように、Yn=(yn/1023)2.2を満たすための輝度を求め、これが、Y0=0、Y1=0.0475、Y2=0.218、Y3=0.532、Y4=1となるように、素子電圧V1、V2、V3、V4を最適化して、ガンマ補正値を計算する。
これにより、図10のグラフで定義されるようなルックアップテーブルにより与えられるもので、このルックアップテーブルを用いて入力信号xをガンマ補正して、出力信号yが出力されるものである。
これにより、例えば入力データxの256階調は、出力データyの221階調となり、従来装置に比べたとき、特に低階調での階調再現性を改善して高品位の画像表示を可能とする画像形成装置を提供することができる。これにより、入力データの1023階調が出力データは899階調となり、全範囲にわたり表示階調性が改善して、画質の品位が向上する。
(輝度Ynの代わりに駆動電流を用いた計算方法)
又、最後に、上記の式に代入するべき実測による輝度Ynの代わりに、駆動電流Ieを用いて、式の値を求め、ルックアップテーブルを求める場合を説明する。即ち,輝度Ynは、例えば、フィールド・エミッション・ディスプレイでは、駆動電流とほぼ正比例するものであり、従って、輝度Ynの実測値を用意する代わりに、駆動電流Ieを代用することが可能となる。
又、最後に、上記の式に代入するべき実測による輝度Ynの代わりに、駆動電流Ieを用いて、式の値を求め、ルックアップテーブルを求める場合を説明する。即ち,輝度Ynは、例えば、フィールド・エミッション・ディスプレイでは、駆動電流とほぼ正比例するものであり、従って、輝度Ynの実測値を用意する代わりに、駆動電流Ieを代用することが可能となる。
従って、図11のブロック図に示すように、走査線ドライバ3からの駆動電流を受けたA/D変換部52は、デジタル信号として駆動電流をマイコン部51に供給する。マイコン部51は、駆動電流の値を示すデジタル信号をガンマ補正部40に供給する。
ガンマ補正部40は、この駆動電流の大きさに基づくデジタル信号を輝度Ynの代わりに上述した式(2)に代入して値を求めることで、ルックアップテーブルを生成する。ガンマ補正部40は、それ以降は、この生成動作により求めたルックアップテーブルを使用して、映像情報のガンマ補正を行うものである。このような方法により、経年変化により駆動電流が変化した場合でも、駆動電流に応じた最適のルックアップテーブルを用いたガンマ補正が更新した値でなされるため、常に最適のガンマ補正が施されることで、画像品位の高い画像を安定して表示することができる表示装置を提供するものである。
なお、この表示装置におけるガンマ補正のためのルックアップテーブルの更新時であるが、定常モードにおいて、設定された所定時刻(年1度、月一度、週一度等)ごとに行うことが好適である。又、表示装置の電源投入による立上時であることが好適である。又、表示装置の電源オフによる立下げ時であることが好適である。又、測定モードをユーザが呼び出すことにより、マニュアルで行われることも好適である。
以上記載した様々な実施形態により、当業者は本発明を実現することができるが、更にこれらの実施形態の様々な変形例を思いつくことが当業者によって容易であり、発明的な能力をもたなくとも様々な実施形態へと適用することが可能である。従って、本発明は、開示された原理と新規な特徴に矛盾しない広範な範囲に及ぶものであり、上述した実施形態に限定されるものではない。
D…表示装置、1…表示部、2…信号線ドライバ、3…走査線ドライバ、4…映像信号処理回路、5…入力回路、6…タイミング発生回路、20…ラインメモリ、21…ラインメモリ、22…駆動信号生成部、23…カウンタ、24…パルス幅変調回路、25…アンプ、31…シフトレジスタ、32…アンプ、40…ガンマ補正部、41…A/D変換部、42…変換テーブル。
Claims (20)
- 与えられた映像信号を大きさに応じてN個の領域に分け、領域ごとに異なる係数を用いてガンマ補正を行い補正信号を出力するガンマ補正部と、
前記ガンマ補正部からの前記補正信号に応じて、前記N個の領域ごとに異なる振幅値をもつ駆動信号を生成する生成部と、
前記生成部からの前記駆動信号に応じて画像を表示する表示部と、
を具備することを特徴とする表示装置。 - 前記表示部は、フィールド・エミッション・ディスプレイであることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記生成部は、前記映像信号の大きさに応じて、前記駆動信号の振幅とパルス幅とを可変することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記ガンマ補正部は、前記表示部の実測した輝度に基づいて前記領域ごとの複数の係数の値を決定し、この係数により領域ごとに補正を行うことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記映像信号の値に応じたN個の領域は、4つの領域であることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記ガンマ補正部が行う補正処理の逆ガンマ特性は、2.2乗であることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記生成部は、段階的に等間隔な値の振幅値をそれぞれ有する駆動信号を生成することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記ガンマ補正部及び生成部は、前記映像信号を大きさに応じて等分割の複数の領域に分け、これらの領域ごとの前記ガンマ補正と前記駆動信号の生成とを行うことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記ガンマ補正部は、前記映像信号を大きさに応じてN個の領域に分け、各領域nにおいての、ガンマ補正部に与えられる前記映像信号の入力信号をx、ガンマ補正部からの出力信号をyn、前記表示部の輝度をYnとし、所望のγ乗数をγとし、n=1乃至Nの自然数とし、ガンマ補正後の階調数をKとしたとき、
y={(yn−yn−1)/(Yn−Yn−1)}×(x/K)γ
+(Yn・yn−1−yn・Yn−1)/(Yn−Yn−1)
を満たすようなルックアップテーブルを用いて補正を行うことを特徴とする請求項1記載の表示装置。 - 前記生成部からの前記駆動信号の値を検出し、これに基づき前記ガンマ補正に用いるルックアップテーブルの値を更新する制御部を更に有することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 与えられた映像信号を大きさに応じてN個の領域に分け、領域ごとに異なる係数を用いてガンマ補正を行い補正信号を出力し、
前記補正信号に応じて、前記N個の領域ごとに異なる振幅値をもつ駆動信号を生成し、
前記駆動信号に応じて画像を表示することを特徴とする表示方法。 - 前記画像の表示は、フィールド・エミッション・ディスプレイを用いて行うことを特徴とする請求項11記載の表示方法。
- 前記駆動信号の生成は、前記映像信号の大きさに応じて、前記駆動信号の振幅とパルス幅とを可変することを特徴とする請求項11記載の表示方法。
- 前記ガンマ補正は、実測した表示部の輝度に基づいて前記領域ごとの複数の係数の値を決定し、この係数により領域ごとに補正を行うことを特徴とする請求項11記載の表示方法。
- 前記映像信号の値に応じたN個の領域は、4つの領域であることを特徴とする請求項11記載の表示方法。
- 前記ガンマ補正処理の逆ガンマ特性は、2.2乗であることを特徴とする請求項11記載の表示方法。
- 前記駆動信号の生成は、段階的に等間隔な値の振幅値をそれぞれ有する駆動信号を生成することを特徴とする請求項11記載の表示方法。
- 前記ガンマ補正及び駆動信号の生成処理は、前記映像信号を大きさに応じて等分割の複数の領域に分け、これらの領域ごとの前記ガンマ補正と前記駆動信号の生成とを行うことを特徴とする請求項11記載の表示方法。
- 前記ガンマ補正は、前記映像信号を大きさに応じてN個の領域に分け、各領域nにおいての、ガンマ補正部に与えられる前記映像信号の入力信号をx、ガンマ補正の出力信号をyn、表示部の輝度をYnとし、所望のγ乗数をγとし、n=1乃至Nの自然数とし、ガンマ補正後の階調数をKとしたとき、
y={(yn−yn−1)/(Yn−Yn−1)}×(x/K)γ
+(Yn・yn−1−yn・Yn−1)/(Yn−Yn−1)
を満たすようなルックアップテーブルを用いて補正を行うことを特徴とする請求項11記載の表示方法。 - 前記駆動信号の値を検出して、これに基づき前記ガンマ補正に用いるルックアップテーブルの値を更新することを特徴とする請求項11記載の表示方法。
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---|---|---|---|---|
JP2006189841A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-20 | Commiss Energ Atom | マトリックスディスプレイ画面のための制御方法 |
JP2010508540A (ja) * | 2006-10-30 | 2010-03-18 | コミツサリア タ レネルジー アトミーク | 低容量消費の電子源を有するマトリックス表示装置の駆動方法 |
-
2003
- 2003-10-31 JP JP2003372993A patent/JP2005136872A/ja active Pending
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