JP2005136863A - 板体直接駆動スピーカ装置 - Google Patents

板体直接駆動スピーカ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、振動装置を取り付ける板体の取付け面に制約があっても、スピーカとして音質が異ならないようにした板体直接駆動スピーカ装置を提供する。
【解決手段】 振動装置8が自動車の内装板5の表面に取り付けられ、該振動装置に駆動信号が供給されることにより内装板が振動板となって音を放出する板体直接駆動スピーカ装置であり、振動装置から所定距離を置いて、内装板の表面に振動制限部材R1乃至R4が、振動装置を取り囲んで配置され固定される。振動制限部材R1乃至R4は、防振ゴムで形成され、振動エネルギーを吸収して振動の伝播を制限する。内装板における振動範囲を制限することにより、サンルーフの無い場合とサンルーフが設けられている場合とに、共通の仕様の振動装置を使用しても、音質に差異が発生しない。
【選択図】 図1

Description

本発明は、板体に振動装置を直付けして該板体を振動板とする板体直接駆動スピーカ装置に関し、特に、振動装置を板体に取り付けたとき、該板体の取付け面の制約によって、スピーカとして音質の差異が生じることを無くした板体直接駆動スピーカ装置に関する。
従来から、ステレオ再生装置、パソコン、携帯電話器などの電子機器においては、各種のメディアによる音情報を音出力するために、スピーカ装置が用いられている。このスピーカ装置では、音出力する駆動信号が供給される振動装置に、音を放出する振動板が取り付けられている。この振動板は、通常、当該スピーカ装置のために特別に設計されたホーン形状を有するものであり、例えば、この振動板に振動装置のボイスコイルが固着され、このボイスコイルが磁気回路で振動することによって音が出力される。
この様なスピーカ装置が、車両、例えば、乗用車の車室内において、音楽や音声の音響再生を行うためにも、使用されている。そのスピーカ装置は、例えば、前部座席用のドア内に埋め込まれるか、さらには、リアトレイ上に載置されており、複数のスピーカ装置が、前部座席と後部座席との少なくともいずれか一方に対応して取り付けられ、配置されることが普通である。
そこで、音響再生に関わるスピーカ装置を前部座席用のドア内又はリアトレイ上に配置する以外に、車室内の天井板にも、スピーカ装置を配置することが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1に記載されたスピーカ装置について、図4及び図5を参照して説明する。通常のスピーカ装置を車室内に取り付ける場合に、そのスピーカ装置の取付け位置に制約などがあり、あまり大きな口径を有するスピーカ装置を使用することができないことに対処するために、上記の提案では、大きな口径を有する上述した従来のスピーカ装置の代りに、天井板に直接取り付けたスピーカ装置を使用するというのである。
図4に、乗用車の一部縦断面図により、提案された車載用スピーカ装置が乗用車に組み込まれた状態を示した。乗用車1の車室内には、運転席を含む前部座席3と、後部座席4とが設けられている。前部座席3に対するドア内には、フロントスピーカ6が埋め込まれており、後部座席10のリアトレイ上には、リアスピーカ7が載置されている。乗用車1の天井部は、外板2と天井板5とから成り、天井板5の中央付近に、後述する振動装置8が取り付けられ、スピーカ装置が構成されている。
図5に、振動装置8が天井板5に直接取り付けられることによって構成されたスピーカ装置の例を、拡大断面図で示した。振動装置8では、ヨークとなるプレート84と、他のヨークとなるポールピース86の台板との間で環状の磁石85を挟持するようにして、外磁形の磁気回路が形成されている。ボイスコイル82が、この磁気回路を形成するポールピース86とプレート84との間隙に設けられている。ボイスコイル82はボビン81に巻回され、該ボビン81の台座部が、天井板5に固着される。そして、プレート84に取り付けられたダンパ83が、ボビン81の台座部に固定されている。
天井板5は、通常、ウレタンや発泡PP等の材料で形成されているので、この天井板5自体が振動板の役割を果たしている。従って、ボイスコイル82に交流信号を与えると、該ボイスコイル82が巻回されたボビン81に連結された天井板5を振動させて、該交流信号に応じた音響を発生することができる。
このように天井板5を振動板とすることによって、大きな振動板面積を確保できるので、中高音域の良好な音再生が可能となる。また、振動装置8は、外板2と天井板5との間に取り付けられてもよいが、図4において破線で示すように、天井板5の車室内側に取り付けられても、同様の効果が得られる。
以上の様に、提案された車載用スピーカ装置は、乗用車の天井板の一部分を振動板として使用するものであり、ダンパなどを介して、天井板の残余の部分などに取り付けられる。この振動板には、例えば、ボイスコイルの巻回されたボビンの遊端部が固定されてもよく、一方、このとき磁気回路は、前記ボビンに対応して、車体内方に取り付けられてもよく、また内装材を覆う外板側に取り付けられてもよい。このように天井を利用することによって、車室内のスペースを犠牲にすることなく大きな振動板面積を確保できるので、良好な音再生が可能となる。
また、この従来において提案された板体直接駆動スピーカ装置の他にも、ダンパの取付け形状を変更した板体直接駆動スピーカ装置も提案されている(例えば、特許文献2を参照)。ここで提案された板体直接駆動スピーカ装置では、振動装置の磁気回路は、碗形状のアウターヨークと、このアウターヨークの内部において順次積み重ねられた板状磁石及び板状インナーヨークとから形成されている。そして、ボイスコイルは、この磁気回路のアウターヨークの側壁の内周部とインナーヨークの外周部との間に形成される空隙内に挿入され、板体に取り付けるためのカプラ部材に固定されている。板状磁石と板状インナーヨークとを内部に備えたアウターヨークは、カプラ部材に一体的に形成された複数の支持部材に固定される弾性体によって、弾性保持される。
このカプラ部材が、所定の広さを有する板体の表面に取り付けられ、音出力のための信号がボイスコイルに供給されると、振動装置がその板体を振動させ、板体が振動板となって音を放出する。
これらの板体直接駆動スピーカ装置は、適当な広さを有する板体であれば、振動装置を該板体に直接取り付けることにより、スピーカを構成することができ、該板体が振動板となるので、特別な振動板を必要としない。例えば、車載用スピーカ装置として、磁気回路、フレーム、振動板などを含めて構成し、乗用車の天井付近に配置でき、かつスピーカ装置本体の開口部が該天井側に臨むように取り付けられるので、中高音域を再生可能とし、天井部にスピーカ装置が設置されることによって音場の臨場感を高めることができ、より良い車室内音場を形成することができる。
実開平6−45865号公報 特開2003−143690号公報
ところで、図4に示されるように、振動装置を乗用車の内装板に取り付けた板体直接駆動スピーカ装置を採用して、乗用車の車室内でステレオ再生空間を形成することができる。この場合、ステレオ再生空間を形成するために、左右2個の振動装置を、該車室の天井部の内装板上に、所定間隔だけ離して直接取り付けることによって実現できる。この様子を、図6(a)に示した。自動車の内装板5に、左右の振動装置8L、8Rが所定間隔を置いて取り付けられている。
ここで、この一対の振動装置8L及び8Rに注目したとき、それらが、一枚の共通した内装板に取り付けられ、該内装板の一部分を振動板として利用する結果、一対の振動装置間の配置間隔が狭すぎると、ステレオ信号によって駆動される振動装置が互いに独立し離れて取り付けられていても、聴取者の聴感上では、ステレオ感覚が損なわれ、モノラル的な聴感になる。図6(a)において破線は、一対の振動装置8L、8Rからの振動エネルギーが伝わる様子を例示している。
この振動エネルギーが伝わる様子からも分かるように、ステレオ再生空間を形成するためには、振動装置8L及び8Rは、所定間隔を空けて内装板に取り付けられる必要がある。また、振動エネルギーは、平坦である程、広い範囲に伝わるので、所望の音特性を得るためには、平坦である必要があり、しかも、車室内における最適なステレオ空間を形成することを考慮すると、振動装置8L及び8Rの取付け位置は、車室の前後方向においても、自ずと決まった範囲に限られてくる。図6(a)に示された振動装置8L及び8Rの位置が、内装板5への取り付けに最適な場所であるとする。
ところで、この内装板に振動装置8L及び8Rを直接取り付け、ステレオ再生空間を形成しようとしている自動車によっては、当該自動車と同一車種であっても、仕様によって、内装などが異なる場合がある。例えば、同一車種で、サンルーフが無い場合と、サンルーフが設けられている場合とがある。サンルーフ無しの仕様の場合が、図6(a)に、そして、サンルーフ有りの仕様の場合が、図6(b)に示されている。ここで、同一の内装板が使用されるものとする。
そこで、車室内に最適なステレオ再生空間を形成しようとするとき、自動車の車種に応じて、振動装置8L及び8Rの内装板への取付け位置が決まるので、サンルーフが設けられる場合であっても、振動装置8L及び8Rは、図6(b)に示されるように、サンルーフが無い場合と同様の位置に取り付けられることになる。
しかし、図6(b)に破線で示されるように、振動装置8L及び8Rからの振動エネルギーの伝達範囲が、内装板のサンルーフ9の影響を受けることになる。そのため、サンルーフの有無によって、同一の駆動装置8L及び8Rが使用される場合には、ステレオ再生空間における音質に差異が発生することになる。
同一車種でありながら、サンルーフの有無によって、音質に差異があるのでは、サンルーフ有りの自動車を購入するユーザにとっては、不満となる。そこで、サンルーフ有りの仕様による自動車用の振動装置を開発すれば、この不満を解消することができるが、サンルーフの有無など、内装板の仕様の違いに合わせて、振動装置を開発していたのでは、コストが嵩むという問題がある。
そこで、本発明は、この問題に鑑み、振動板となる板体の仕様が異なっていても、振動装置の振動エネルギーの伝達範囲を制限するようにして、共通の仕様を有する振動装置を当該板体に取り付けるようにした板体振動制限スピーカ装置を提供することを目的とする。
本発明では、上記の課題を解決するために、振動装置が板体の表面に取り付けられ、該振動装置に駆動信号が供給されることにより前記板体が振動板となって音を放出する板体直接駆動スピーカ装置において、前記振動装置から所定距離を置いて、前記板体の表面に振動制限部材を配置することとした。
そして、前記振動制限部材は、前記所定距離を置いて前記振動装置を取り囲んで配置されることとし、防振ゴム又は永久磁石材料で形成され、さらに、棒状に形成されるようにした。
また、前記振動装置は、カプラ部材を介して前記板体の表面に取り付けられ、前記カプラ部材から延びるアーム部材が前記振動制限部材を前記表面に押し付けるようにした。
本発明の板体直接駆動スピーカ装置における振動装置では、永久磁石を挟んで保持する第1ヨークと第2ヨークとが形成する空隙に、固定されたボイスコイルが挿入され、前記第1ヨーク又は第2ヨークが弾性体で支持されており、前記駆動信号が前記ボイスコイルに供給されるようにした。
本発明における板体直接駆動装置の振動装置は、車両の内装板の表面に取り付けられることとし、前記振動装置は、前記車両の外板と前記内装板との間において、該内装板の表面に取り付けられ、前記振動制限部材は、永久磁石材料を含み棒状に形成され、前記表面に配置固定され、当該振動制限部材の該固定面と反対側面が、前記外板に近接していることとした。
上記のように、本発明によれば、振動装置を板体に直接取り付けて、該板体を振動板として音を放出する板体直接駆動スピーカ装置において、前記板体の表面上で、前記振動装置を囲むように、前記振動装置からの振動エネルギーの拡がりを制限する振動制限部材を配置するようにしたので、仕様が異なる板体の夫々に振動装置を取り付ける場合でも、仕様が異なる板体に合わせた振動特性を有する振動装置を必要とせず、同じ振動特性の振動装置を取り付けることができ、仕様が異なる板体が用いられても、板体直接駆動スピーカ装置としての音質を同等にすることができ、音質に差異を発生することがない。
次に、本発明による板体直接駆動スピーカ装置の実施形態について、図1乃至図3を参照しながら説明する。
前述したように、従来の板体直接駆動スピーカ装置では、例えば、板体として、自動車の内装板を採用した場合、この内装板の仕様や、ステレオ再生空間の特性に合わせて、振動装置の振動特性、その形状などの仕様が決められ、振動装置が製造されていた。そこで、仕様が異なる内装板に取り付けなければならない場合、例えば、サンルーフが設けられている場合に、製造された同じ仕様の振動装置をそのまま取り付けると、サンルーフの開口部分が振動装置からの振動エネルギー伝播に影響を与え、結果的に、ステレオ再生空間における音質を異なるものにしていた。
そこで、本発明の板体直接駆動スピーカ装置では、仕様が異なる板体であっても、出力される音の音質を変えることなく、同じ仕様の振動装置を採用することができるように、前記板体の表面上で、前記振動装置を、所定距離を置いて、前記振動装置からの振動エネルギーの拡がりを制限する振動制限部材を配置するようにした。この振動制限部材の配置によって、仕様が異なる板体に対して、同じ仕様の振動装置を取り付けても、同じ条件で当該板体を振動させられ、板体からの音の放出条件を同様にすることができる。従って、同じ仕様の振動装置を使用しても、該振動装置が取り付けられた仕様の異なる板体同士で、音質に差異が発生することがない。そのため、異なる仕様の板体に対して、共通の仕様による振動装置を使用することを可能にしている。
以下に、本発明の板体直接駆動スピーカ装置に係る実施形態について、自動車の内装板を振動板とする場合を例にし、振動制限部材の配置の仕方によって実施例1乃至実施例3に分けて説明する。
図1に、本実施形態における振動制限部材として、防振ゴムを用いた場合を図示した。同図では、自動車の内装板5に関して、振動エネルギーが伝播する振動装置8に係る周辺部分を含む一部分が示されている。振動装置8には、前述した従来の板体直接駆動スピーカ装置における振動装置を採用することができる。防振ゴムを採用することにより、内装板5を伝播してきた振動エネルギーを吸収することができるので、振動装置8から見て振動制限部材以遠には、この振動エネルギーは、伝播されない。
内装板5の表面上に、防振ゴムで形成された棒状の振動制限部材R1乃至R4が、該内装板5に取り付けられた振動装置8を囲むように、所定距離を置いて配置され、接着などで固定される。ここで、図1に示した例では、振動制限部材R1乃至R4が棒状であるため、振動エネルギーの伝播範囲は、全体として矩形となっているが、必ずしもこの矩形である必要は無く、円形であってもよい。また、振動装置8からの振動エネルギーの伝播範囲を特定の方向を制限すれば、異なる仕様の内装板にも対応できる場合には、振動装置8を完全に囲まなくても、その特定方向に所定距離を置いて振動制限部材を配置し固定するだけでもよい。
以上のように、振動装置に係る周辺部の内装板の表面に、該振動装置から所定距離を置いて、防振ゴムで形成された振動制限部材を配置し固定することによって、振動エネルギーの伝播を制限できる。そのため、サンルーフの有無に拘わらず、同じ振動条件とすることができるので、共通の仕様による振動装置を採用することが可能となり、サンルーフが設けられた内装板の場合と、サンルーフが無い内装板の場合との間で、形成されるステレオ再生空間における音質に差異が発生しない。
なお、図1に示した例では、振動制限部材は、振動装置の取付け面と同じ側に配置され固定された場合を示したが、振動制限部材を、振動装置の取付け面と反対側の面に配置し固定するようにしても、振動エネルギーの伝播を制限する効果がある。
図2に、本実施形態における振動制限部材として、永久磁石材料体を用いた場合を図示した。図2(a)は、図1と同様に、自動車の内装板5に関して、振動エネルギーが伝播する振動装置8に係る周辺部分を含む一部分が示されている。振動装置8には、前述した従来の板体直接駆動スピーカ装置における振動装置を採用することができる。ここでは、防振ゴムの代りに、永久磁石材料を採用した振動制限部材M1乃至M4が使用されている。図2(b)は、図2(a)に示されたX−X線における縦断面を示し、図2(b)では、自動車の天井部分の切断面が現われ、振動装置8が、内装板5の外板2側の表面に取り付けられている。
内装板5の表面上に、永久磁石材料として、永久磁石、又は、フェライトなどの磁性紛を配合した高分子材料を磁化した磁石体で形成された棒状の振動制限部材M1乃至M4が、図1の場合と同様に、該内装板5に取り付けられた振動装置8を囲むように、所定距離を置いて配置され、接着などで固定される。図2(a)に示した例では、振動制限部材M1乃至M4が棒状であるため、図1の場合のように、振動エネルギーの伝播範囲は、全体として矩形となっているが、必ずしもこの矩形である必要は無く、円形であってもよい。また、振動装置8からの振動エネルギーの伝播範囲を特定の方向を制限すれば、異なる仕様の内装板にも対応できる場合には、振動装置8を完全に囲まなくても、その特定方向に所定距離を置いて振動制限部材を配置し固定するだけでもよい。
ここで、図2(a)の場合には、振動制限部材に、図1で使用した防振ゴムの代りに、永久磁石材料を使用し、該振動制限部材が有する鉄に対する吸引力によって、振動装置からの振動エネルギーが板体を伝播することを制限するものである。そのため、振動板として自動車の内装板を利用する場合には、図2(b)に示されるように、内装板が鉄製の外板2に並行配置され、振動制限部材M1乃至M4は、当該振動制限部材の内装板5への固定面と反対側の面が、外板2に近接している程、振動エネルギーを制限する効果が大きくなる。
以上のように、振動装置に係る周辺部の内装板の表面に、該振動装置から所定距離を置いて、永久磁石材料で形成された振動制限部材を配置し固定することによって、振動エネルギーの伝播を制限できる。そのため、サンルーフの有無に拘わらず、同じ振動条件とすることができるので、共通の仕様による振動装置を採用することが可能となり、サンルーフが設けられた内装板の場合と、サンルーフが無い内装板の場合との間で、形成されるステレオ再生空間における音質に差異が発生しない。
なお、実施例2として、図2(b)に示されるように、振動制限部材は、振動装置の取付け面と同じ側に配置され固定された場合を示したが、図4に破線で示されるように、振動装置8が内装板5の下面に取り付けられる場合には、振動制限部材を、振動装置の取付け面と反対側である内装板5の上面に配置し固定すると、振動エネルギーの伝播を制限する効果がある。
実施例1及び2の場合には、振動制限部材が振動板としての板体の表面に固定されていたが、実施例3では、この振動制限部材を、接着などによって振動板となる板体に固定する代わりに、該板体に押し付ける構造として、振動エネルギーの伝播を制限するようにした。
実施例3の場合が、図3(a)及び(b)に示されている。図3(a)は、図1と同様の板体直接駆動スピーカ装置の様子を示しており、振動制限部材P1乃至P4が、振動板としての内装板5に押し付けられている。振動装置8を内装板5に押し付けるためのアーム部材A1乃至A4が、振動装置8を装着するカプラ部材10に設けられている。このカプラ部材10は、振動装置8を内装板5の表面に取り付けられるものであり、振動装置8からの振動エネルギーを内装板5に供給する。
振動制限部材P1乃至P4は、カプラ部材10とアーム部材A1乃至A4と一体的に成形されてもよい。また、別体であってもよいが、この場合には、振動制限部材P1乃至P4は、アーム部材A1乃至A4の先端部に固定される。いずれの場合でも、アーム部材A1乃至A4は、カプラ部材10が内装板5の表面に取り付けられたときに、振動制限部材P1乃至P4を所定の押圧力で内装板5を押え付けられるような構成になっている。
以上のように、振動装置に係る周辺部の内装板の表面に、該振動装置から所定距離を置いた位置で、振動制限部材が押し付けられることによって、振動エネルギーの伝播を制限できる。そのため、サンルーフの有無に拘わらず、同じ振動条件とすることができるので、共通の仕様による振動装置を採用することが可能となり、サンルーフが設けられた内装板の場合と、サンルーフが無い内装板の場合との間で、形成されるステレオ再生空間における音質に差異が発生しない。
なお、これまでに説明した本実施形態では、実施例1乃至3に示されるように、自動車の内装板を振動板とした板体直接駆動スピーカ装置を例にしたが、自動車の内装板に限られず、振動装置の振動エネルギーが伝播されることによって音を放出することができる板体であれば、本実施形態による振動制限部材を適用することが可能であり、また、共通の仕様による振動装置を使用した場合でも、振動制限部材の振動装置からの所定距離を調整し、或いは、振動伝播方向を選択して配置すると、異なる音質を発生することもできる。
本発明の板体直接駆動スピーカ装置に係る実施例1を説明する図である。 本発明の板体直接駆動スピーカ装置に係る実施例2を説明する図である。 本発明の板体直接駆動スピーカ装置に係る実施例3を説明する図である。 従来の板体直接駆動スピーカ装置を車両内に取り付けた状態を説明する図である。 従来の板体直接駆動スピーカ装置の断面図を示す図である。 板体直接駆動スピーカを車両の天井内装板に取り付ける場合の配置例について説明する図である。
符号の説明
1…車両
2…外板
3…前部席
4…後部席
5…天井板
6…フロントスピーカ
7…リアスピーカ
8、8L、8R…振動装置
9…サンルーフ
10…カプラ部材
81…ボビン
82…ボイスコイル
83…ダンパ
84…プレート
85…環状磁石
86…ポールピース
A1〜A4…アーム部材
R1〜R4、M1〜M4、P1〜P4…振動制限部材

Claims (9)

  1. 振動装置が板体の表面に取り付けられ、該振動装置に駆動信号が供給されることにより前記板体が振動板となって音を放出する板体直接駆動スピーカ装置において、
    前記振動装置から所定距離を置いて、前記板体の表面に振動制限部材が配置されたことを特徴とする板体直接駆動スピーカ装置。
  2. 前記振動制限部材は、前記所定距離を置いて前記振動装置を取り囲んで配置されていることを特徴とする請求項1に記載の板体直接駆動スピーカ装置。
  3. 前記振動制限部材は、防振ゴムで形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の板体直接駆動スピーカ装置。
  4. 前記振動制限部材は、永久磁石材料を含んで形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の板体直接駆動スピーカ装置。
  5. 前記振動制限部材は、棒状に形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の板体直接駆動スピーカ装置。
  6. 前記振動装置は、カプラ部材を介して前記板体の表面に取り付けられ、
    前記カプラ部材から延びるアーム部材が前記振動制限部材を前記表面に押し付けることを特徴とする請求項1又は2に記載の板体直接駆動スピーカ装置。
  7. 前記振動装置は、永久磁石を挟んで保持する第1ヨークと第2ヨークとが形成する空隙に、固定されたボイスコイルが挿入され、前記第1ヨーク又は第2ヨークが弾性体で支持されており、
    前記駆動信号が前記ボイスコイルに供給されることを特徴とする請求項1乃至6いずれか一項に記載の板体直接駆動スピーカ装置。
  8. 前記振動装置は、車両の内装板の表面に取り付けられることを特徴とする請求項1乃至7いずれか一項に記載の板体直接駆動スピーカ装置。
  9. 前記振動装置は、前記車両の外板と前記内装板との間において、該内装板の表面に取り付けられ、
    前記振動制限部材は、永久磁石材料を含み棒状に形成され、前記表面に配置固定され、当該振動制限部材の該固定面と反対側面が、前記外板に近接していることを特徴とする請求項9に記載の板体直接駆動スピーカ装置。
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