JP2005136668A - 折畳型携帯無線機器。 - Google Patents
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Abstract
【課題】 アンテナ性能向上のために大きな占有スペースを余分に必要としないで高いアンテナ性能を発揮することができ、小型化に好適な折畳型携帯無線機器を提供する。
【解決手段】 上基板12を収納する上筐体1と、下基板22を収納する下筐体2と、上下の筐体1、2を回動自在に連結するヒンジ部3と、ヒンジ部3を介して上基板12と下基板22を接続する基板接続ケーブル6と、下筐体2のヒンジ部3近傍に設けたアンテナ6と、下筐体2内部のヒンジ部3に臨む端部近傍の基板接続ケーブル6に近接して配置されるカメラ4とを備えた折畳型携帯無線機器において、カメラ4は、所定の電気長を有する板状素子72を近接配置するとともに、板状素子72は、カメラ4のグランドと直接接触させて接続するか若しくは近接距離を隔てて電磁気的に接続する結合面71を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 上基板12を収納する上筐体1と、下基板22を収納する下筐体2と、上下の筐体1、2を回動自在に連結するヒンジ部3と、ヒンジ部3を介して上基板12と下基板22を接続する基板接続ケーブル6と、下筐体2のヒンジ部3近傍に設けたアンテナ6と、下筐体2内部のヒンジ部3に臨む端部近傍の基板接続ケーブル6に近接して配置されるカメラ4とを備えた折畳型携帯無線機器において、カメラ4は、所定の電気長を有する板状素子72を近接配置するとともに、板状素子72は、カメラ4のグランドと直接接触させて接続するか若しくは近接距離を隔てて電磁気的に接続する結合面71を有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、筐体を折畳むことができる携帯電話機やPHS(Personal Handyphone System)などの折畳型携帯無線機器に係り、特に小型で良好なアンテナ性能を発揮することができる折畳型携帯無線機器に関する。
近年、携帯電話機が広く普及しているが、この携帯電話機には、各種様々なタイプのものが開発されている。例えば、筐体部分が単純な棒状のストレート型や、使用しないときには上下の筐体を折畳んで携帯性を高めたコンパクトな折畳型のものなどが知られている。さらに、折畳型の携帯電話機には、アンテナ部分が、上筐体の上部から上方に突出するものの他に、下筐体のヒンジ部寄りの上端部側から上方に突出するものや筐体内部に収納されていて外部からは見えないものなども知られている。
ところで、一般に、下筐体側にアンテナを設けた折畳型の携帯電話機では、上下の筐体を開いて使用するときに、下筐体側のアンテナ素子が上筐体の内部に収容している上基板と電磁界結合し、上基板を励振させることで高いアンテナ性能を実現できるようになっている。
ところが、このような折畳み型の携帯電話機にあっては、アンテナ性能を低下させる要因の一つとして基板接続ケーブルの存在が知られている。ここで、この基板接続ケーブルとは、上下の各筐体内部に設けた基板間を電気的に接続するものであって、基板上に実装された各電子部品へ給電を行うととともに、制御信号その他のデータなどをやり取りするようになっている。
例えばヒンジ部寄りの下筐体側にアンテナを設けたタイプの折畳型の携帯電話機では、通常、上筐体の液晶表示部(LCD)や各種の回路を動作させるために、基板接続ケーブルのグランド線により、下筐体内部の下基板の信号線及びグランドが上筐体内部の上基板のグランドに接続されている。ところが、この基板接続ケーブルに含まれるグランド線は、一般に3本から4本と数が少ないため、このグランド線を下基板から上基板に流れるグランド電流は微小であり、アンテナの性能には殆ど影響を与えることはない。
ところで、近時、携帯電話機にカメラ機能を備えたカメラ付き携帯電話機も開発され使用されているが、例えば前述したヒンジ部寄りの下筐体側の上部にアンテナを設けたタイプの折畳型の携帯電話機において、そのアンテナ近傍の下筐体又はヒンジ部にカメラを取付けているタイプのものも提案されている。
このようなアンテナ及びカメラを互いに近接するヒンジ部近傍に設けた構成の折畳型の携帯電話機(以下、これを「カメラ/アンテナヒンジ部近接タイプ」とよぶ)にあっては、基板接続ケーブルがヒンジ部の内部を通過する関係上、この基板接続ケーブルはカメラの底部に近接して配線することが多く、その結果、アンテナ性能の低下をもたらす現象が発生している。
ここで、例えば、図5に示すカメラ/アンテナヒンジ部近接タイプであって、筐体を3次元的に、つまりA及びB方向に回動させることができるように構成した2軸ヒンジタイプ(図6参照)の折畳型携帯電話機について例を挙げて説明する。
このタイプの携帯電話機では、上下の筐体101、102の厚さが増大するのを避けるため、図示外のアンテナ106と下筐体102内の下基板105との間にカメラ107を設置しようとすると、上下の筐体101、102内の各基板104、105を接続する基板接続ケーブル108は、どうしても、2軸ヒンジ103の台座103Aの中心軸103Bまたは103C(図6参照)を通過させて上筐体101内部に設けてある上基板104と接続されることとなる。このため、基板接続ケーブル108は、ヒンジ台座103Aとカメラ107の底面との間に挟まれることとなり、カメラ107と基板接続ケーブル108とが近接することとなる。なお、これらの図5、6の符号110は整合回路、111は無線部を示す。
このタイプの携帯電話機では、上下の筐体101、102の厚さが増大するのを避けるため、図示外のアンテナ106と下筐体102内の下基板105との間にカメラ107を設置しようとすると、上下の筐体101、102内の各基板104、105を接続する基板接続ケーブル108は、どうしても、2軸ヒンジ103の台座103Aの中心軸103Bまたは103C(図6参照)を通過させて上筐体101内部に設けてある上基板104と接続されることとなる。このため、基板接続ケーブル108は、ヒンジ台座103Aとカメラ107の底面との間に挟まれることとなり、カメラ107と基板接続ケーブル108とが近接することとなる。なお、これらの図5、6の符号110は整合回路、111は無線部を示す。
一方、カメラ107は、図7に示すように、前述の基板接続ケーブル108とは別にカメラ接続ケーブル107A及びカメラ接続端子107Bを介して下基板105のグランドに接地されている。このため、カメラ接続ケーブル107Aを介してカメラ107に流れ込んだグランド電流(図7に符号J1で示す)が電磁界結合により基板接続ケーブル108にも流れ込み(図7に符号J2で示す)、下基板105から上基板104に流れるグランド電流Jが増大することとなる(図7に符号20で示す)。その結果、アンテナ106の励振により上基板104に生じる電流と、カメラ107と基板接続ケーブル108との電磁界結合により上基板104に流れる電流とが干渉現象を起こしてしまい、上下の筐体101、102を開いて使用するときのアンテナ106に、アンテナ性能の劣化現象を発生している。
図8は、この現象によるアンテナ性能の変化を確認するために、カメラを備えたタイプの携帯電話機(図5に示す、カメラ/アンテナヒンジ部近接タイプの携帯電話機)と、カメラを備えていないタイプの携帯電話機(アンテナヒンジ部近接タイプの携帯電話機)とについて、アンテナ性能の比較実験をしたときの特性を示すグラフである。なお、この比較実験では、使用周波数を900MHzとし、横軸を周波数(MHz)、縦軸をVSWR(Voltage Standing Wave Ratio;電圧定在波比)とした。
この図8において、カメラを備えた場合のアンテナ特性(VSWR)の変化を表すグラフをα、カメラを備えていない場合のアンテナ特性(VSWR)の変化を表すグラフをβで示している。
この図8において、カメラを備えた場合のアンテナ特性(VSWR)の変化を表すグラフをα、カメラを備えていない場合のアンテナ特性(VSWR)の変化を表すグラフをβで示している。
この図8に示す実験結果から分かるように、良好なアンテナ特性を得るための要件の一つであるVSWR<3(反射波が50%以下となる)を満す周波数帯域の幅について、カメラを備えていない携帯電話機のアンテナでは400MHz以上の広さを有するが、カメラを備えた携帯電話機のアンテナでは、250MHzまでその帯域幅が減少している。
ところで、このようなアンテナ近傍にカメラを備えることによるアンテナ性能の劣化を改善するための手段として、次の2種類の方法が知られている。
その一つは、図5(B)において、カメラ107からケーブルまでの距離dを大きく離することである。例えば、d=20mmにすることにより、カメラがアンテナ近傍にない状態と略同等の帯域を得ることができる。
もう一つの方法は、地線と呼ばれる別素子を基板上に追加することである(例えば、特許文献1参照)。図9には、図5に示す携帯電話機において、地線120を追加した構成のものを示している。なお、図中、符号121は、地線120と下基板105のグランドとを接続するためのグランドピンを示す。この地線120には、下基板105を流れるグランド電流を利用することで、アンテナ106とは異なる共振(共振するのはグランド電流)を発生させ、アンテナ106の周波数帯域幅を拡大させる効果がある。
図10に示すグラフγは、図8においてαで示す周波数帯域特性を示すカメラ/アンテナヒンジ部近接タイプの携帯電話機において、地線120を追加した場合の周波数帯域を示すものである。なお、同図中、γ0は地線120による共振部分を示すものであり、この共振部分γ0が存在する周波数領域だけ、周波数帯域幅を拡大させることができるわけである。
特開2000−13118号公報(図3、図5)
しかしながら、第1の方法では、携帯電話機の筐体厚さ方向の寸法が増大し、小型化の妨げになる。
一方、第2の方法では、図10から分かるように、地線による共振帯域が狭い。そこで、地線を用いることにより共振帯域幅を拡大させようとすると、地線の面積を大きく拡大させるか、或いは地線を基板から離すことが必要であり、いずれにしてもその分、携帯電話機の筐体の増大を招くので、この方法でも携帯電話機の小型化の妨げとなる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、アンテナ性能向上のために大きなスペースを余分に必要としないで高いアンテナ性能を発揮することができ、小型化に好適な折畳型携帯無線機器を提供することを目的とする。
本発明の折畳型携帯無線機器は、第1の基板を内部に収納する上筐体と、第2の基板を内部に収納する下筐体と、前記上下の筐体を回動自在に連結するヒンジ部と、前記ヒンジ部を介して前記第1の基板と前記第2の基板とを電気的に接続するケーブルと、前記上筐体又は下筐体の前記ヒンジ部近傍に設けたアンテナと、前記ケーブルに近接して配置される特定電子部品とを備えた折畳型携帯無線機器において、
前記特定電子部品は、所定の電気長を有する導体素子を近接配置するとともに、
前記導体素子は、特定電子部品のグランドに直接接触させて接続するか若しくは近接距離を隔てて電磁気的に接続する接続手段を有するものである。
前記特定電子部品は、所定の電気長を有する導体素子を近接配置するとともに、
前記導体素子は、特定電子部品のグランドに直接接触させて接続するか若しくは近接距離を隔てて電磁気的に接続する接続手段を有するものである。
使用周波数の共振帯域を拡大させようとすると、従来の折畳型携帯無線機器では、例えば地線を使用する場合には、基板から地線を離す必要があったが、上記構成の本発明によれば、その逆に、基板に導体素子を近づけるか、基板に導体素子を接触させる構成であるため、従来のような離間スペースが不要となる。その結果、筐体内部の容積がその分コンパクトに構成できるので、小型化に都合がよい。
ことが可能となる。
ことが可能となる。
また、本発明の折畳型携帯無線機器は、前記導体素子の電気長Lが、通信無線の動作周波数λに対して次式
λ/8≦L≦λ/2
を満たすように形成されているものである。
λ/8≦L≦λ/2
を満たすように形成されているものである。
上記構成によれば、定性的な理由は解明されていないが、導体素子を上記条件を満たすような電気長に形成することで、動作周波数の帯域を効果的に拡大できるようになっている。
また、本発明の折畳型携帯無線機器は、前記ケーブルと前記特定電子部品のグランドとで前記導体素子の一端を挟むように配置しているものである。
上記構成によれば、ケーブルとカメラなどの特定電子部品のグランドとで導体素子の一端を挟持させるようにして設置することで、グランドピンなどの追加素子が必要なくなるので、筐体の小型化、製造コストの削減などを図ることが可能となる。
本発明によれば、アンテナ性能向上のために大きな占有スペースを余分に必要としないで高いアンテナ性能を発揮することができ、小型化に好適な折畳型携帯無線機器を提供できる。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る折畳型携帯無線機を示すものであり、この折畳型携帯無線機は、上筐体1及び下筐体2がヒンジ部3を介して3次元的に回動可能に連結されているが、特に、カメラ(特定電子部品を構成する)4とアンテナ5とがともにヒンジ部3近傍に近接して設置されたカメラ/アンテナヒンジ部近接タイプが用いられている。
図1は、本発明の実施形態に係る折畳型携帯無線機を示すものであり、この折畳型携帯無線機は、上筐体1及び下筐体2がヒンジ部3を介して3次元的に回動可能に連結されているが、特に、カメラ(特定電子部品を構成する)4とアンテナ5とがともにヒンジ部3近傍に近接して設置されたカメラ/アンテナヒンジ部近接タイプが用いられている。
上筐体1には、液晶表示部(LCD)11及び図示外の受話部(レシーバ)などを設けているほか、上基板(第1の基板)12などを内部に配設している。
一方、下筐体2には、操作部21及び図示外の送話部(スピーカ)などを設けているほか、下基板(第2の基板)22を内部に配設している。この下基板22には、図示外の制御回路を含む各種の回路、例えば後述する整合回路52及び無線部53などが実装されている。また、この下基板22と上基板12とは、基板接続ケーブル6により電気的に接続されている。なお、この基板接続ケーブル6は、上基板12に第1端子6Aを介して、下基板22に第2端子6Bを介して、それぞれ電気的に接続されている。
さらに、下筐体2には、ヒンジ部寄りの一端部(図1では上端部)に、カメラ4と、アンテナ5とを互いに近接状態で備えているとともに、カメラ4の近傍に後述する共振板金7を配設している。
ヒンジ部3は、図1において、Y軸方向を中心にA方向に開閉して上筐体1を開放する(使用モード)とともに、X軸方向を中心としてB方向に旋回して上筐体1の液晶表示部11が設けてある内面側を外部に露出した状態で筐体を折畳んで通話やメールを持ち受ける(待ち受けモード)ことができるように構成されており、2軸ヒンジで構成している。即ち、本実施形態のヒンジ部3は、下筐体2内部に固設したヒンジ台座31と、このヒンジ台座31の上面中央部からX軸方向に固設し上筐体1がB方向に旋回する第1ヒンジ軸32と、第1ヒンジ軸32の左右両方からY軸方向にそれぞれ突出しA方向に開閉する第2ヒンジ軸(図略。図6の中心軸103B,103Cに相当する)とを備えている。
カメラ4は、アンテナ5近傍の下筐体2の内面に固設されており、カメラ接続ケーブル41及び接続端子42を介して下基板22側と接続されている。
アンテナ5は、逆L字型を有する逆Lアンテナで構成しており、下筐体2内部の最上端部寄りに設置してある。また、このアンテナ5の一端部(図1では下端部)は、アンテナ接続ケーブル51及び整合回路52を介して無線部53に接続されており、本実施形態で使用する周波数帯域には900MHzのものが用いられている。
共振板金7は、共振帯域を拡大させてアンテナ性能を向上させるためのものであり、図2に示すように、カメラ4のグランド面に近接して配置される結合面71(接続手段を構成する)と、使用周波数帯域で共振する板状素子(導体素子を構成する)72とを備えている。
このうち、結合面71は、カメラ4と非接触な状態でカメラ4からの電磁界の作用を受けることができる近接領域内に設置させることにより、カメラ4との電磁気界結合による起電流を発生させるものである。通常、カメラ4のグランドは、カメラ底面側に設置している場合が一般的であるので、本実施形態の場合、この結合面71をカメラの底面に近接してカメラ4とは電気的には非接触状態として配置している。
なお、本発明者により、このカメラ4と結合面71との間隔D1は、短いほどアンテナ性能により高い改善効果がもたらされるとの知見を得ているが、この間隔は1mm以下であることが好ましい。また、結合面71は、カメラ4と物理的に直接接続する(DC接続する)ことにより、電気的な接続を図るようにしてもよい。
一方、板状素子72は、下基板22から離間していることが必要であり、本実施形態では、下基板22との間の距離D2(図1参照)が4mm以上の距離を離間させて下筐体2の内面に固着した状態で設置している。また、この板状素子72は、図1において、使用周波数によって最適な長さLが本発明者によって得られている。即ち、その最適な長さLは、使用周波数をλとしたときに、次式
λ/8≦L≦λ/2
の要件をみたすときにアンテナ性能に改善効果が得られるとの知見を得ており、特にλ/4の長さのときに最大の効果が得られることが判明している。なお、本実施形態では、板状素子72の最適な長さL(=λ/4)が90mmとなっている。
λ/8≦L≦λ/2
の要件をみたすときにアンテナ性能に改善効果が得られるとの知見を得ており、特にλ/4の長さのときに最大の効果が得られることが判明している。なお、本実施形態では、板状素子72の最適な長さL(=λ/4)が90mmとなっている。
次に、共振板金7を付設することにより、アンテナ性能が向上することについての原理を、以下に定性的に説明する。
本実施形態では、図3に示すように、カメラ4と共振基板7の結合面71とが近接配置する構成であるため、カメラ4と共振基板7の結合面71とが電磁界結合し、カメラ4に流れる電流(I1)のうち板状素子72の長さLで共振する周波数のグランド電流(I2)が、板状素子72の方向に流れる。
本実施形態では、図3に示すように、カメラ4と共振基板7の結合面71とが近接配置する構成であるため、カメラ4と共振基板7の結合面71とが電磁界結合し、カメラ4に流れる電流(I1)のうち板状素子72の長さLで共振する周波数のグランド電流(I2)が、板状素子72の方向に流れる。
このため、カメラ4から基板接続ケーブル6を介して上基板12に流れるグランド電流(I)が減少する。その結果、アンテナ4の励振により上基板12に生じる電流と基板接続ケーブル6から流れ込むグランド電流(I)との干渉が小さくなり、上筐体1を開いた状態で使用するときのアンテナ性能の低下が抑えられるようになる。
次に、本実施形態に係る共振板金7を設けた折畳型携帯無線機と、共振板金を設けていないカメラ/アンテナヒンジ部近接タイプの折畳型携帯無線機とについて、周波数帯域の変化に関する比較実験を行ったところ、図4に示すような結果が得られた。
なお、この図4において、符号αは、カメラを備えた場合のアンテナ特性(VSWR)の変化を表す図8のグラフαと同一のものを示すものであり、δは、本実施形態に係る共振板金7を設けた折畳型携帯無線機でのアンテナ特性(VSWR)を示す。
なお、この図4において、符号αは、カメラを備えた場合のアンテナ特性(VSWR)の変化を表す図8のグラフαと同一のものを示すものであり、δは、本実施形態に係る共振板金7を設けた折畳型携帯無線機でのアンテナ特性(VSWR)を示す。
この図4から分かるように、アンテナ特性が良好であるための一つの条件であるVSWR<3以下を満たす周波数帯域幅については、共振板金7を追加しない場合には凡そ240MHzであったのが、共振板金7を追加することにより、凡そ390MHzまで増大していることが分かる。
これにより、共振板金7を追加することにより、これを設けていない場合に比べて1.6倍以上に周波数帯域幅を拡大させることができることが分かる。また、従来の地線を付設する構成のものと比べてみた場合、共振基板7を設ける本実施形態のほうが周波数帯域幅が全域に亙って拡大していることから、この共振板金7は地線とは異なる効果をもたらすとの知見も得られる。
また、定量的に見ても、本実施形態の方が、地線を追加することにより共振部分γ0の幅領域だけ周波数帯域幅を拡大させる従来の作用(図10参照)に比べて、周波数帯域幅の拡大作用が顕著であることが容易に理解できる。
また、定量的に見ても、本実施形態の方が、地線を追加することにより共振部分γ0の幅領域だけ周波数帯域幅を拡大させる従来の作用(図10参照)に比べて、周波数帯域幅の拡大作用が顕著であることが容易に理解できる。
なお、本実施形態では、カメラ4のグランドをカメラ底面側に設置している構成のものについて説明してきたが、例えばカメラのグランドがカメラ側面に集中している場合には、共振基板の結合面をカメラの側面に配置させてもよい。また、このような側面配置での構成の場合にも、前述したように、カメラのグランドと共振板金とは電磁界的に結合していればよく、物理的に接続させていなくてもよい(近接非接触状態であればよい)。
このため、本実施形態によれば、共振基板とカメラのグランドとを物理的に接続・固定するための手段、例えばグランドピンなどの追加素子(追加部材)が不要である。
このため、本実施形態によれば、共振基板とカメラのグランドとを物理的に接続・固定するための手段、例えばグランドピンなどの追加素子(追加部材)が不要である。
また、共振板金の共振部分は、本実施形態の板状素子72のようなものに限定されるものではなく線状素子であっても効果は得られえるが、素子の面積は大きいほど素子上を流れる電流の経路が増大するので、広い周波数帯域で高い効果をもたらすことができるようになる。そのため、筐体内部の空間に余裕があるならば、本実施形態のような板状の素子を用いることが好ましい。因みに、本実施形態では、使用周波数として900MHzを中心にして200MHzの帯域で最大の効果を得るために、共振板金の幅Wを15mmとしている。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施し得るものである。
本発明の折畳型携帯無線機器は、アンテナ性能向上のために大きな占有スペースを余分に必要としないで高いアンテナ性能を発揮することができ、小型化に好適な折畳型携帯無線機器を提供できる効果を有し、筐体を折畳むことができる携帯電話機やPHSなどの折畳型携帯無線機器等に有用である。
1 上筐体
11 液晶表示部(LCD)
12 上基板(第1基板)
2 下筐体
21 操作部
22 下基板(第2基板)
231 整合回路
232 無線部
3 ヒンジ部
31 ヒンジ台座
32 第1ヒンジ軸
4 カメラ(特定電子部品)
41 カメラ接続ケーブル
42 接続端子
5 アンテナ
51 アンテナ接続ケーブル
52 整合回路
53 無線部
6 基板接続ケーブル
6A 第1端子
6B 第2端子
7 共振板金
71 結合面(接続手段)
72 板状素子(導体素子)
11 液晶表示部(LCD)
12 上基板(第1基板)
2 下筐体
21 操作部
22 下基板(第2基板)
231 整合回路
232 無線部
3 ヒンジ部
31 ヒンジ台座
32 第1ヒンジ軸
4 カメラ(特定電子部品)
41 カメラ接続ケーブル
42 接続端子
5 アンテナ
51 アンテナ接続ケーブル
52 整合回路
53 無線部
6 基板接続ケーブル
6A 第1端子
6B 第2端子
7 共振板金
71 結合面(接続手段)
72 板状素子(導体素子)
Claims (3)
- 第1の基板を内部に収納する上筐体と、第2の基板を内部に収納する下筐体と、前記上下の筐体を回動自在に連結するヒンジ部と、前記ヒンジ部を介して前記第1の基板と前記第2の基板とを電気的に接続するケーブルと、前記上筐体又は下筐体の前記ヒンジ部近傍に設けたアンテナと、前記ケーブルに近接して配置される特定電子部品とを備えた折畳型携帯無線機器において、
前記特定電子部品は、所定の電気長を有する導体素子を近接配置するとともに、
前記導体素子は、特定電子部品のグランドに直接接触させて接続するか若しくは近接距離を隔てて電磁気的に接続する接続手段を有する折畳型携帯無線機器。 - 前記導体素子の電気長Lは、通信無線の動作周波数λに対して次式
λ/8≦L≦λ/2
を満たすように形成されている請求項1に記載の折畳型携帯無線機器。 - 前記ケーブルと前記特定電子部品のグランドとで前記導体素子の一端を挟むように配置している請求項1または2に記載の折畳型携帯無線機器。
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---|---|---|---|
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