JP2005135726A - 電池用ケースおよび電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電池の電槽缶の結合部位に隙間が生じることにより電解液が漏れ出すことがないとともに、外部電気回路基板への接続を容易にすることができる信頼性の高い電池用ケースおよび電池を提供すること。
【解決手段】 電池用ケースBは、凹部1aが形成されたセラミックスから成る基体1と、凹部1aの底面に形成された第一のメタライズ層2と、凹部1aの周囲に形成された第二のメタライズ層3と、第一の導体層4および第二の導体層5と、第一のメタライズ層2から第一の導体層4にかけて形成された第一の接続導体6と、第二のメタライズ層3から第二の導体層5にかけて形成された第二の接続導体7と、セラミックス製の蓋体8と、蓋体8の下側主面に被着されるとともに第二のメタライズ層3に電気的に接続された第三のメタライズ層9とを具備しており、蓋体8は、9.8×1010〜2.2×1011Paの弾性率を有するセラミックスから成る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、携帯電話などの通信機器に用いられ、容易に外部電気回路基板に接続することができるとともに電解液の漏れを有効に防止することのできる薄型の電池用ケースおよび電池に関する。
近年、携帯電話や携帯型コンピュータ、カメラ一体型ビデオテープレコーダー等に代表される携帯機器は目覚しく発達しており、これらはより一層の小型化、軽量化が求められる傾向にある。そして、これらの携帯機器の電源としての電池の需要も増加の一途をたどるとともに、電池のエネルギー密度を高めることによる小型軽量化の研究が活発に行われている。特に、リチウム電池は、原子量が小さくかつイオン化エネルギーが大きなリチウムを用いる電池であることから、高エネルギー密度を得ることができて小型軽量化が図れ、さらに再充電が可能な電池とできることより盛んに研究され、現在に至っては携帯機器の電源をはじめとする広範囲な用途に用いられるようになってきた。
また、電池には、大きく分けて円筒型と角型があり、その構造は正極と負極とを絶縁シートから成るセパレータを介して金属製の電槽缶内に収容し、そこに電解液が注入されて封口された構造とされている。
リチウム電池の正極には、例えば金属酸化物を正極活物質としてこれに導電材を添加したものが一般的に使用される。この正極活物質としては例えばコバルト酸リチウム(LiCoO)やマンガン酸リチウム(LiMn)などが使用され、また、導電材としては例えばアセチレンブラック(AB)や黒鉛などが使用される。電池の負極には、チタン酸リチウム(LiTi12)などのリチウムチタン複合酸化物やグラファイトまたは非晶質炭素などの活物質を樹脂で固めたものが使用される。
リチウム電池においては、このLiCoOやLiMnなどから成る正極活物質の充放電電圧が約4Vであり、これに対して炭素材料などから成る負極活物質の充放電電圧は0V付近であることから、これらの正極活物質と負極活物質と電解液とを組み合わせることによって約3.5Vの高放電電圧を達成している。
電池の正極は上記活物質に上記導電材を加え、さらにポリテトラフルオロエチレンやポリフッ化ビニリデンなどのバインダを添加、混合してスラリー状となし、これを周知のドクターブレード法を用いてシート状に成形し、ついでこのシートを例えば円形状に裁断して作製される。
また負極は上記活物質に、正極と同様にポリテトラフルオロエチレンやポリフッ化ビニリデンなどのバインダを添加、混合してスラリー状となし、これを周知のドクターブレード法を用いてシート状に成形し、ついでこのシートを例えば円形状に裁断して作製される。
そして、このようにして作製された正極および負極をその間に耐熱温度が約150℃のポリオレフィン繊維製の不織布やポリオレフィン製の微多孔膜などからなるセパレータを介して電槽缶内に収容し、電解液を注入して電池が得られる。
そして、このようにして作製される電池をさらに小型化、高密度化するために、図3に示すコイン型の電池Aが開発されている。
この従来の電池Aは、円板状の正極11bを備えた例えばステンレスからなる正極缶11と、円板状の負極12bを備えた例えばステンレスからなる負極缶12とを電解液を含浸させたセパレータ14を介して対置させ、ついで例えば絶縁性のポリプロピレン樹脂からなるガスケット15を介して正極缶11の周囲と負極缶12の周囲とをかしめるようにして一体に結合させた電槽缶構造とされている。正極11bおよび負極12bにおける充放電は正極缶11および負極缶12に取着した外部接続端子部材を介して行われる(例えば、下記の特許文献1,2参照)。
特開2000−106195号公報(第6−12頁、図1) 特開2002−198019号公報(第3−4頁、図1)
しかしながら、特許文献1,2に示されるような従来の電池Aは、長期間に亘って温度幅が百数十度という温度サイクル試験(例えば−40℃〜85℃)に曝されると、例えばポリプロピレン樹脂からなるガスケット15と正極缶11と負極缶12との熱膨張率の差によりガスケット15を介して正極缶11および負極缶12の周囲をかしめた電槽缶の結合部位に隙間が生じて電解液が漏れ出し易く、これにより電池Aの電池性能を劣化させたり、さらに漏れ出た電解液により外部電気回路基板上の銅(Cu)配線が腐食して断線するといった不具合が発生したり、あるいは、この隙間から水分が電池A内部に侵入して電池性能を劣化させるという不具合が発生していた。
また、従来の電池Aはガスケット15と正極缶11および負極缶12の周囲を隙間なく確実にかしめるために平面視形状を円形にしなければならず、平面視形状を多角形等の種々の形状とすることができなかった。近年、装置の小型化に伴い、電池の小型化,省スペース化とともに種々の形状を求める市場要求も大きくなってきており、例えば、外部電気回路基板に省スペースで実装するため電池の平面視形状を四角形とするといった要求に応えられないものとなっていた。
従って、本発明は上記問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、長期間の使用により電槽缶の結合部位に隙間が生じることにより電解液が漏れ出して電池性能を劣化させたり、漏出した電解液により外部電気回路基板が損傷を受けたりすることがなく、外部電気回路基板への接続が容易で、小型化することができる量産性に優れた電池用ケースおよび電池を提供することにある。
本発明の電池用ケースは、上面の中央部に直方体状の凹部が形成されたセラミックスから成る基体と、前記凹部の底面に形成された第一のメタライズ層と、前記基体の上面の前記凹部の周囲に形成された第二のメタライズ層と、前記基体の下面に互いに独立して設けられた第一の導体層および第二の導体層と、前記第一のメタライズ層から前記第一の導体層にかけて形成された、前記基体を貫通する第一の接続導体と、前記第二のメタライズ層から前記第二の導体層にかけて形成された第二の接続導体と、前記基体の上面に前記凹部を覆うように取着されたセラミックス製の蓋体と、該蓋体の下側主面に被着されるとともに前記第二のメタライズ層に電気的に接続された第三のメタライズ層とを具備しており、前記蓋体は、9.8×1010〜2.2×1011Paの弾性率を有するセラミックスから成ることを特徴とするものである。
また、本発明の電池用ケースにおいて、好ましくは、前記蓋体は、酸化ジルコニウム質焼結体またはジルコン質焼結体から成ることを特徴とするものである。
さらに、本発明の電池は、上記構成の電池用ケースと、前記第一のメタライズ層にこれを覆って接続された正電極板と、該正電極板の上面に電解液を含浸した絶縁シートを介して密着するとともに前記第三のメタライズ層に接続された負電極板とを具備していることを特徴とするものである。
本発明の電池用ケースは、上面の中央部に直方体状の凹部が形成されたセラミックスから成る基体と、凹部の底面に形成された第一のメタライズ層と、基体の上面の凹部の周囲に形成された第二のメタライズ層と、基体の下面に互いに独立して設けられた第一の導体層および第二の導体層と、第一のメタライズ層から第一の導体層にかけて形成された、基体を貫通する第一の接続導体と、第二のメタライズ層から第二の導体層にかけて形成された第二の接続導体と、基体の上面に凹部を覆うように取着されたセラミックス製の蓋体と、蓋体の下側主面に被着されるとともに第二のメタライズ層に電気的に接続された第三のメタライズ層とを具備しており、蓋体は、9.8×1010〜2.2×1011Paの弾性率を有するセラミックスから成ることにより、電解液が、気密性に優れるとともに耐熱性に優れるセラミックスから成る基体とその上面に凹部を覆うようにして接合された蓋体とによって形成されたケース内に収容されることとなり、これにより電解液を良好に収容することができ、温度サイクル試験に曝された場合でも隙間が生じて電解液が漏れることがない。また、気密性が維持されるので、電池性能を劣化させる水分や酸素等が外部から電解液中に浸入するのを有効に抑制することができる。
また、9.8×1010〜2.2×1011Paの弾性率を有するセラミック蓋体で凹部が覆われていることにより、電池用ケースの内部に収容する正電極板,負電極板および絶縁シートからなる電池要素の厚みがばらついて大きくなっても蓋体の弾性率が適度に低いため、蓋体の中央部を外側に撓ませて電池要素を収容することが可能となり、蓋体が破損することはなく、気密信頼性の高い電池を提供することができる。
さらに、正電極板,負電極板および絶縁シートからなる電池要素を電池用ケースの凹部の深さよりも高くしておき、この電池要素を凹部に収容して蓋体で凹部を覆うことにより、蓋体が適度に撓むことで蓋体が破損することなく電池要素を収納できるとともに蓋体で電池要素を圧縮することができ、電池用ケースの第一のメタライズ層と正電極板とを、および第三のメタライズ層と負電極板とを圧縮した状態で強固に接触させてこれらの電気的接続性を非常に向上させることができる。
また、基体は有機溶剤や酸等を含む電解液に侵され難く、電解液中に基体から溶け出した不純物が混入しないので電解液を劣化させることもない。このため電池性能を良好に維持することができる。
また、基体の平面視形状を四角形等種々の形状としても、気密性が維持され、これにより市場要求に応じて種々の形状の電池とすることができる。その結果、電池を省スペースに適した平面視形状とした市場要求に応えられるものとすることができる。
さらに、従来の樹脂を介してかしめる部位を必要としないことから電池の外形を極限まで小さくすることができ、近時の小型化に適するものとなる。
また、電池の正負の電極板にそれぞれ接続される第一および第二のメタライズ層に、それぞれ電気的に接続される第一および第二の導体層をともに基体の下面に設けることによって、外部接続端子部材等を用いることなく外部電気回路基板の表面の配線導体に表面実装によって容易に接続することが可能となり、量産性に優れたものとなる。
本発明の電池用ケースは、蓋体が酸化ジルコニウム質焼結体またはジルコン質焼結体から成ることから、弾性率が適度に低いために蓋体の破損を有効に防止できるとともに、正電極板,負電極板および絶縁シートからなる電池要素を圧縮した状態で収納することが可能となり、第一のメタライズ層と正電極板との電気的接続性および第三のメタライズ層と負電極板との電気的接続性をきわめて有効に向上させることができる。また、電解液に対する耐腐食性が高く、蓋体が電解液中に溶け出して電解液を劣化させるのをきわめて有効に防止できる。
本発明の電池は、上記構成の電池用ケースと、第一のメタライズ層にこれを覆って接続された正電極板と、正電極板の上面に電解液を含浸した絶縁シートを介して密着するとともに第三のメタライズ層に接続された負電極板とを具備していることから、上記構成の電池用ケースの特徴を有する、電気的接続信頼性および気密信頼性が高いとともに量産性に優れるものとなる。また、蓋体に負電極板を直接接続させることができ、負電極板周りの内部抵抗を大きく削減することができ、信頼性が高く、長期間に亘って安定して充放電させることができる。
本発明の電池用ケースについて以下に詳細に説明する。図1において、(a)は本発明の電池用ケースの実施の形態の一例を示す断面図であり、(b)は電池用ケースの平面図を示す。
本発明の電池用ケースBは、上面の中央部に直方体状の凹部1aが形成されたセラミックスから成る基体1と、凹部1aの底面に形成された第一のメタライズ層2と、基体1の上面の凹部1aの周囲に形成された第二のメタライズ層3と、基体1の下面に互いに独立して設けられた第一の導体層4および第二の導体層5と、第一のメタライズ層2から第一の導体層4にかけて形成された、基体1を貫通する第一の接続導体6と、第二のメタライズ層3から第二の導体層5にかけて形成された第二の接続導体7と、基体1の上面に凹部1aを覆うように取着されたセラミックス製の蓋体8と、蓋体8の下側主面に被着されるとともに第二のメタライズ層3に電気的に接続された第三のメタライズ層9とを具備しており、蓋体8は、9.8×1010〜2.2×1011Paの弾性率を有するセラミックスから成る。
本発明の基体1は、アルミナ質焼結体等のセラミックスから成り、以下のようにして作製される。例えば、基体1がアルミナ質焼結体から成る場合、酸化アルミニウム(Al),酸化珪素(SiO),酸化マグネシウム(MgO),酸化カルシウム(CaO)等の原料粉末に適当な有機バインダ,溶剤等を添加混合してスラリーと成す。このスラリーを周知のドクターブレード法やカレンダーロール法によってグリーンシートと成し、所要の大きさに切断する。次に、その中から選ばれた複数のグリーンシートにおいて凹部1a等を形成するために適当な打抜き加工を施す。
そして、これらのグリーンシートにタングステン(W)等の金属粉末を主成分とする金属ペーストを印刷塗布して第一のメタライズ層2,第一の接続導体6,第一の導体層4,第二のメタライズ層3,第二の接続導体7,第二の導体層5等の導体層となる印刷パターンを形成し、次いでこれらの印刷パターンを形成したグリーンシートを積層し、約1600℃の温度で焼成することによって導体層を備えた基体1が作製される。第一の導体層4は、第一の接続導体6を介して第一のメタライズ層2と電気的に接続され、第二の導体層5は第二の接続導体7を介して第二のメタライズ層3と電気的に接続される。そして、第一の導体層4は電池の正極として用いられ、第二の導体層5は負極として用いられる。これらの第一の導体層4および第二の導体層5が外部電気回路基板の表面の配線導体に半田を介して接合されることによって電池が外部の電気回路と電気的に接続される。
基体1は有機溶剤や酸等を含む電解液B−4(図2参照)に侵され難く、従って電解液B−4中に基体1から溶け出した不純物が混入して電解液B−4を劣化させることがない。このため電池性能を良好に維持することができる電池用ケースを得ることができる。
なお、第一および第二の接続導体6,7は、基体1の内部に形成された貫通導体や配線導体、基体1の外面に形成された側面導体やキャスタレーション導体のうちの少なくとも1つを用いて形成される。これによって基体1内に電気回路を引き回すことができるとともに、第一および第二の導体層4,5を基体1の所望の位置に形成することができる。
また、このようにして作製された基体1に形成されたこれら導体層の露出した表面には、耐食性に優れかつ半田との濡れ性に優れる金属、具体的には厚さ1〜12μmのニッケル(Ni)層および厚さ0.3〜5μmの金(Au)層をめっき法等により順次被着し、さらにその表面にアルミニウム(Al)を蒸着させておくのがよい。これにより、特に電池の内部に形成された第一および第三のメタライズ層2,9が充放電による電圧で容易に溶出するのを有効に抑制できる。また、第一および第二の導体層4,5、第二のメタライズ層3においては半田との濡れ性が良くなり、外部電気回路基板上の配線導体との接合強度がより強固なものとなる。
Ni層の厚さが1μm未満であれば、メタライズ層から成る各導体の酸化腐蝕を防止したり導体から金属成分が溶出したりするのを有効に抑制するのが困難になって電池性能が劣化し易くなる。また、Ni層の厚さが12μmを超えると、めっき形成に多大の時間がかかることになり量産性が低下し易くなるとともに電気抵抗が大きくなり易い。
また、Au層の厚さが0.3μm未満であれば、均一な厚さのAu層を形成するのが困難となり、Au層がきわめて薄い部位やあるいはAu層が形成されていない部位が生じ易く、酸化腐食の防止効果や半田との濡れ性が低下し易くなる。Au層の厚さが5μmを超えると、めっき形成に多大の時間がかかることになり量産性が低下し易くなる。
第一および第二の導体層4,5は基体1の下面に形成されており、この構成により、第一および第二の導体層4,5を外部電気回路基板の表面の配線導体上に半田を介して接合させることができ、平板状の外部電気回路基板上の配線導体と電池とを容易に接続させることができ、量産性にすぐれたものとなる。
また、基体1の上面の凹部1aの周囲には、9.8×1010〜2.2×1011Paの弾性率を有するセラミックスから成るとともに下側主面に第三のメタライズ層9が形成された蓋体8がAlロウ,銀(Ag)ロウ,Au−錫(Sn)半田等を用いたロウ付けや樹脂接着材等を用いた接着等の方法によって接合され、この第三のメタライズ層9は電池の負極として用いられる。
これにより、電池用ケースBの内部に収容する正電極板B−1,負電極板B−2および絶縁シートB−3(図2参照)からなる電池要素の厚みがばらついて大きくなっても蓋体8の弾性率が適度に低いため、蓋体8の中央部を外側に撓ませて電池要素を収容することが可能となり、蓋体8が破損することはなく、気密信頼性の高い電池を提供することができる。
さらに、正電極板B−1,負電極板B−2および絶縁シートB−3(図2参照)からなる電池要素を電池用ケースBの凹部1aの深さよりも高くしておき、この電池要素を凹部1aに収容して蓋体8で凹部1aを覆うことにより、蓋体8が適度に撓むことで蓋体8が破損することなく電池要素を収納できるとともに蓋体8で電池要素を圧縮することができ、電池用ケースBの第一のメタライズ層2と正電極板B−1とを、および第三のメタライズ層9と負電極B−2板とを圧縮した状態で強固に接触させてこれらの電気的接続性を非常に向上させることができる。
好ましくは、蓋体8が酸化ジルコニウム(ZrO)質焼結体またはジルコン(ZrO・SiO)質焼結体から成るのがよい。これにより、弾性率が適度に低いために蓋体8の破損を有効に防止できるとともに、正電極板B−1,負電極板B−2および絶縁シートB−3からなる電池要素を圧縮した状態で収納することが可能となり、第一のメタライズ層2と正電極板B−1との電気的接続性および第三のメタライズ層9と負電極板B−2との電気的接続性をきわめて有効に向上させることができる。また、電解液B−4に対する耐腐食性が高く、蓋体8が電解液B−4中に溶け出して電解液B−4を劣化させるのをきわめて有効に防止できる。
蓋体8は、弾性率が9.8×1010Pa未満では、厚みを0.3mm以上にしなければ工程中に欠けやクラックが発生する場合があるが、厚みを0.3mm以上にすると薄型化という市場要求に応えることができないものとなる。、逆に2.2×1011Paを超えると充分な撓みが得られず蓋体8が破損し易くなる。
蓋体8は、ZrO質焼結体からなる場合、以下のようにして作製される。すなわち平均粒径が1〜3μmのZrOの粉末に1〜5重量%のアクリル系バインダ(例えば、ポリメタクリル酸)と適量の有機溶剤とを添加し、混練後に噴霧乾燥して得られる顆粒を金型を用いて例えば5×10Paの圧力で加圧成型して成形体を得、さらにこの成形体の下側主面に第三のメタライズ層9となるW等の金属ペーストを印刷し、空気中で1500〜1600℃で焼成することにより作成される。
このような蓋体8は、基体1の上面の凹部1aの周囲に形成された第二のメタライズ層3と蓋体8の下側主面に形成された第三のメタライズ層9の外周部とを、Alロウ,Agロウ,Au−Sn半田等のロウ材10を用いたロウ付けや樹脂接着材等を用いた接着等の方法によって、あるいは、シーム溶接法や超音波接合法により接合される。
第二のメタライズ層3には蓋体8との接合性をより良好とするために図1(a)に示すような環状金属部材(シールリング)3aが接合されていてもよい。
また、蓋体8は、上側主面にメタライズ層が形成されていないのがよい。この構成によって、蓋体8の上側主面が導電性とされず、蓋体8の上側主面に不要な電流が流れるのを防止することができる。従って、蓋体8の上側主面に導電性の部材が接触しても電気的短絡等の不具合が発生するのを有効に防止できる。
また、第三のメタライズ層9は、図1(a)に示すように、蓋体8の側面に延出してなる延出部9aを有しているのがよい。これにより、蓋体8を基体1の上面にロウ付けした際、第3メタライズ層9の下面だけでなく延出部9aもロウ材10が密着することとなり、蓋体8と基体1との接合強度をより向上させることができる。
次に、本発明の電池について以下に詳細に説明する。図2は図1の電池用ケースBを用いた本発明の電池Cの実施の形態の一例を示す断面図である。ここで、B−1は正電極板、B−2は負電極板、B−3は絶縁シート、B−4は電解液、Cは電池である。
本発明の電池Cは、本発明のの電池用ケースBと、第一のメタライズ層2にこれを覆って接続された正電極板B−1と、正電極板B−1の上面に電解液B−4を含浸した絶縁シートB−3を介して密着するとともに第三のメタライズ層9に接続された負電極板B−2とを具備している。
正電極板B−1は、LiCoOやLiMn等の正極活物質およびアセチレンブラックや黒鉛等の導電材を含む板状やシート状のものであり、また、負電極板B−2はコークスや炭素繊維等の炭素材料から成る負極活物質を含む板状やシート状のものである。
正電極板B−1は、上記正極活物質に上記導電材を加えたものにポリテトラフルオロエチレンやポリフッ化ビニリデンなどのバインダを添加、混合してスラリー状となし、これを周知のドクターブレード法等を用いてシート状に成形し、ついでこのシートを例えば円形状に裁断して作製される。
同様にして負電極板B−2は、上記負極活物質にポリテトラフルオロエチレンやポリフッ化ビニリデンなどのバインダを添加、混合してスラリー状となし、これを周知のドクターブレード法等を用いてシート状に成形し、ついでこのシートを例えば円形状に裁断して作製される。
また、絶縁シートB−3は、ポリオレフィン繊維製の不織布やポリオレフィン製の微多孔質膜などから成り、電解液B−4が含浸されるとともに正電極板B−1と負電極板B−2との間に配置されることにより、正電極板B−1と負電極板B−2との直接の接触を防止するとともに正電極板B−1と負電極板B−2との間の電解液B−4の移動を可能とする。
電解液B−4は、湿気をほとんど含まない例えばアルゴン(Ar)ガスを充填した容器内でシリンジなどの注入手段を用いて凹部1aの上面から電池Cの内部に注入される。そして、注入後に基体1の上面に蓋体8を気密に溶接接合することによって、電池Cの内部を気密に封止することができる。
電解液B−4は、例えば四フッ化ホウ酸リチウム等のリチウム塩や塩酸,硫酸,硝酸等の酸をジメトキシエタンやプロピレンカーボネート等の有機溶媒に溶解したものである。
このような電解液B−4は、腐食性や溶解性の高いものであるが、本発明の電池用ケースを用いることにより、基体1は耐薬品性に優れているため、有機溶剤や酸等を含む電解液B−4に侵され難く、電解液B−4中に電池用ケースから溶け出した不純物が混入して電解液B−4を劣化させることもなく、電池性能を良好に維持することができる。
また、従来用いられていたステンレスから成る電槽缶では図3に示すように正極缶11と負極缶12とをそれらの周囲をポリプロピレン樹脂等から成るガスケット15を介してかしめることによって一体化しており、このかしめた部位があるために従来の電池Aでは正極缶11と負極缶12とセパレータ14とを合わせたかしめ部に2mm前後の寸法が必要であったのに対して、本発明によれば、かしめ部がないために電池Cの外形を小さくすることができ、さらに円形とする必要性が解消できることにより、多数個取りに必要な正方形や六角形の形状とすることができ携帯機器の小型化に大きく寄与できるとともに量産性に優れるものとなる。また、信頼性の高い気密性が得られるものとなる。
また、蓋体8の下側主面の第三のメタライズ層9を負電極板B−2の上面に当接させて電気的に接続させることができ、第三のメタライズ層9と負電極板B−2の広い面を接続させることによって負電極板B−2と第三のメタライズ層9との間の抵抗を大きく低減することができるとともに、負電極版B−2と第三のメタライズ層9との間で電気的損失を低減して効率よく充放電することができるので信頼性が高く、長期間に亘って安定して充放電することができるものとなる。
なお、本発明は上記実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば種々の変更は可能である。
本発明は、携帯電話などの通信機器に用いられ、容易に外部電気回路基板に接続することができるとともに電解液の漏れを有効に防止することのでき、かつ蓋体が破壊され難い薄型の電池用ケースおよび電池として利用できる。
(a)は本発明の電池用ケースについて実施の形態の一例を示す断面図、(b)は(a)の電池用ケースの斜視図である。 本発明の電池の実施の形態の一例を示し、図1の電池用ケースを用いた電池の断面図である。 従来の電池を示す断面図である。
符号の説明
1:基体
1a:凹部
2:第一のメタライズ層
3:第二のメタライズ層
4:第一の導体層
5:第二の導体層
6:第一の接続導体
7:第二の接続導体
8:蓋体
9:第三のメタライズ層
B−1:正電極板
B−2:負電極板
B−3:絶縁シート
B−4:電解液
B:電池ケース
C:電池

Claims (3)

  1. 上面の中央部に直方体状の凹部が形成されたセラミックスから成る基体と、前記凹部の底面に形成された第一のメタライズ層と、前記基体の上面の前記凹部の周囲に形成された第二のメタライズ層と、前記基体の下面に互いに独立して設けられた第一の導体層および第二の導体層と、前記第一のメタライズ層から前記第一の導体層にかけて形成された、前記基体を貫通する第一の接続導体と、前記第二のメタライズ層から前記第二の導体層にかけて形成された第二の接続導体と、前記基体の上面に前記凹部を覆うように取着されたセラミックス製の蓋体と、該蓋体の下側主面に被着されるとともに前記第二のメタライズ層に電気的に接続された第三のメタライズ層とを具備しており、前記蓋体は、9.8×1010〜2.2×1011Paの弾性率を有するセラミックスから成ることを特徴とする電池用ケース。
  2. 前記蓋体は、酸化ジルコニウム質焼結体またはジルコン質焼結体から成ることを特徴とする請求項1記載の電池用ケース。
  3. 請求項1または請求項2記載の電池用ケースと、前記第一のメタライズ層にこれを覆って接続された正電極板と、該正電極板の上面に電解液を含浸した絶縁シートを介して密着するとともに前記第三のメタライズ層に接続された負電極板とを具備していることを特徴とする電池。
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