JP2005135683A - リフレクタ及びリフレクタを備えた光源装置 - Google Patents

リフレクタ及びリフレクタを備えた光源装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 突起部とリフレクタの反射面における後方側端部との距離を最適な範囲に規定することにより、反射面に歪みを生じることなく、ランプから放射される光を確実に所望の方向に反射させることが可能なリフレクタを提供することにある。
【解決手段】 本発明のリフレクタは、略お椀型形状であって、ランプから放射された光を反射する反射面と、ランプを配置するための首部と、前方側及び後方側に形成された開口部とからなり、前記リフレクタの内面のうち、前記反射面の後方側端部からリフレクタの後方側に向けて2.5mm以上離れた領域に環状の突起部が形成されたことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

この発明は、ホウケイ酸ガラス製のリフレクタ、さらには、このリフレクタに超高圧水銀ランプを備えた光源装置に関する。
液晶プロジェクター用の光源としては、希土類金属のハロゲン化物を発光物質とするメタルハライドランプ、水銀を発光物質とし点灯時の水銀蒸気圧が150気圧以上にも達するように多量の水銀が封入された超高圧水銀ランプが知られている。
近年、このような液晶プロジェクタ装置は、容易に持ち運びができるように小型軽量化の要求が高まっていることから、液晶プロジェクタ用の液晶パネルは年々小型化されてきている。したがって、小型化された液晶パネルに効率良く集光させるために光源の一層の小型化、高輝度化が要求されている。このため、近年では光源として、前述のランプのうち、超高圧水銀ランプが用いられている。
このような超高圧水銀ランプ(以下、単にランプとも称す)は、ランプから放射される光を一定の面積を有する被照射面に対して効率良く収束させるために、受光する立体角度の大きい略お椀型のリフレクタを備えて使用される。
従来、超高圧水銀ランプ用のリフレクタは、鏡面形状を精密に加工することができ、かつ、コスト面でも有利なホウケイ酸ガラスを材質とし、金型によるプレス成型によって製作されていた(例えば、特許文献1参照)。以下、図7を用いて、従来の超高圧水銀ランプ用のリフレクタの製造方法について説明する。
図7は、従来の超高圧水銀ランプ用のリフレクタの製造方法について説明するための図である。図7(a)は第一の工程を、図7(b)は第二の工程について説明するための図である。
<第一の工程>
図7(a)に示すように、雌金型1は、成型するリフレクタの形状に適合した凹部を有するものであって、凹部の底にはリフレクタの首部を形成する首部用穴3を有する。この雌金型1の中に溶融したガラス4を入れて、上方から雄金型2で圧力をかけて押し込む。この雄金型2は、雌金型1の凹部よりも若干小さくなっており、押し込んだ時に生じる隙間においてリフレクタの型6´が形成される。雄金型2の押し下げは、ほとんど瞬間的に行われ、その後、雄金型2を上昇させる。尚、図7(a)では、便宜上、雄金型2が押し下げた状態となっている。この状態で自然冷却または強制冷却によってリフレクタの型6´を冷却させる。そして、このリフレクタの型6´は、ある程度固まった状態において、リング状金型19によって雌金型1から取り外される。
<第二の工程>
第一の工程で成型したリフレクタの型6´は、所定の温度にて一定に保たれた電気炉内に配置され、一定の降温速度にてアニール処理を施すことにより、室温程度まで除冷される。その後、図7(b)に示すように、リフレクタの型6´に設けられた、打ち抜き箇所5に対して、ドリル等の工具によって切削加工を施すことでランプ挿入用の後方側開口部12が形成される。この際に、打抜き箇所5
を打抜くことにより、環状の突起部50が形成される。
特開2000−82311号
近年、このようなリフレクタに組み込んで使用される超高圧水銀ランプは、前述したように高輝度化、小型化が強く求められているため、入力電力の増加によって、各部分が非常に高温状態となっている。さらに、ランプの小型化が求められていることから当然にリフレクタの小型化も求められ、これにより、ランプとリフレクタとが近接するので、リフレクタも高温状態となっている。
リフレクタは、高温状態になるとクラックが発生し、このようなクラックが進行すると場合によっては分離してしまい、ランプからの光を一定方向に反射するという基本的な性能が損なわれるという問題がある。
本発明者は、リフレクタが高温となった場合にクラックを生じる原因について鋭意検討した結果、前述の第二の工程において形成された突起部50の表面に凹凸が存在していることが原因であることを突き止めた。即ち、突起部50の表面に存在する凹凸がクラック発生の起点となっていることを見出したのである。
一般的にガラスの耐熱性は、概ね、成型後の表面状態に影響を受けると考えられるため、リフレクタ表面に微視的な傷が存在しているだけでも、その傷を起点としてクラック発生の原因となり得る。従って、突起部50の表面に対して、バーナーによる溶融処理(ファイアーポリッシング)を施し、凹凸を消滅させることによって、リフレクタが高温状態になってもクラックが生じることを防止できると考えられる。
ところが、この方法によると、前記凹凸にバーナーでファイアーポリッシングを施す際にリフレクタの型6´の反射面9にバーナーの炎が当たることにより、反射面9に歪みが生じることが判明した。このような歪みが生じると、ランプから放射される光を所望の方向に反射させることが不可能となり、リフレクタ本来の機能を発揮することができない。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、突起部とリフレクタの反射面における後方側端部との距離を最適な範囲に規定することにより、反射面に歪みを生じることなく、ランプから放射される光を確実に所望の方向に反射させることが可能なリフレクタを提供することにある。
本発明のリフレクタは、略お椀型形状であって、ランプから放射された光を反射する反射面と、ランプを配置するための首部と、前方側及び後方側に形成された開口部とからなり、前記リフレクタの内面のうち、前記反射面の後方側端部からリフレクタの後方側に向けて2.5mm以上離れた領域に環状の突起部が形成されたことを特徴とする。
さらに、本発明のリフレクタは、請求項1のリフレクタにおいて、前記突起部が、前記反射面の後方側端部からリフレクタの後方側に向けて5mm以内の領域に形成されたことを特徴とする。
さらに、本発明のリフレクタは、請求項1又は請求項2のリフレクタにおいて前記突起部の肉厚が1〜2.5mmであることを特徴とする。
さらに、本発明の光源装置は、請求項1乃至請求項3のリフレクタに超高圧水銀ランプを備えてなることを特徴とする。
請求項1の発明に係るリフレクタは、突起部と反射面における後方側端部との距離が2.5mm以上に規定された構造であるので、リフレクタの後方側開口部に形成された突起部の表面をファイアーポリッシングする際に、反射面にバーナーの炎が触れることがない。これにより、反射面に歪みを生じることがないので、ランプから放射される光を確実に所望の方向に反射させることが可能である。
さらに、請求項2の発明に係るリフレクタは、突起部と反射面における後方側端部との距離が2.5mm以上5mm以下に規定された構造であるので、リフレクタにランプを組込んだ場合には、ランプに装着した口金の径、ランプの位置調整、冷却風の通過の観点から見て十分な後方側開口部の径を確保することが可能となる。
さらに、請求項3の発明に係るリフレクタは、突起部の肉厚が1〜2.5mmに規定された構造である。即ち、前述の第二の工程において、打抜き箇所の厚みが押圧部材によってランプを挿入するための後方側開口部を形成しやすいように規定されているので、後方側開口部を容易に形成することができる。さらには、
このリフレクタにランプを組み込んだ場合には、リフレクタの後方側開口部に形成された突起部の近傍で冷却風の流れが渦を巻き、ランプの封止部をムラなく均一に冷却することが可能となるので、冷却風によるランプの冷却を効率良く行うことができる。
さらに、請求項4の発明に係る光源装置は、請求項1乃至請求項3の発明に係るリフレクタが組込まれているので、ランプ点灯時にリフレクタにクラックが生じることがなく、リフレクタへのランプの組込みを容易に行うことができ、さらには、ランプの冷却を効率良く行うことが可能である。
図1は、本発明に係るリフレクタの製造方法について説明するための図である。図1に示すように、本発明に係るリフレクタは、第一の工程〜第四の工程により製作される。
<第一の工程>
図1(a)に示すように、雌金型1は、成型するリフレクタの形状に適合した凹部を有するものであって、凹部の底にはリフレクタの首部を形成する首部用穴3を有する。この雌金型1の中に溶融したホウケイ酸ガラス4を入れて、上方から雄金型2で圧力をかけて押し込む。この雄金型2は、雌金型1の凹部よりも若干小さくなっており、押し込んだ時に生じる隙間においてリフレクタの型6´が形成される。雄金型2の押し下げは、ほとんど瞬間的に行われ、その後、雄金型2を上昇させる。そして、このリフレクタの型6´は、雄金型2を上昇させた後に速やかにリング状金型19によって雌金型1から取り外される。
<第二の工程>
図1(b)に示すように、第一の工程で成型されたリフレクタの型6´に形成された、後の工程で後方側開口部を形成するための打抜き箇所5に押圧部材7を当接させた後、この押圧部材7を下方(図中の矢印方向)に押し下げることにより、後方開口部12(図1(b)では不図示)が形成される。第二の工程の作業は、第一の工程でリフレクタの型6´を成型後、リフレクタの型6´の温度が下がる前に速やかに行う。これにより、リフレクタの型6´の内面には環状の突起部50が形成される。
<第三の工程>
図1(c)に示すように、突起部50に対してバーナー8により、例えば、
1秒間のファイアーポリッシングを施す。このような処理を行うのは、以下の理由による。第二の工程において、後方側開口部12を形成した直後における突起部50の表面は、多数の凹凸が存在しており微視的に粗い状態である。そして、この状態のままでランプを組み込んで点灯させると、リフレクタには高温状態になった際に、突起部50を起点としてクラックが発生する。従って、このようなクラックの発生を防止するためには、突起部50の表面を微視的に滑らかな状態とする必要があるからである。また、リフレクタの型6´に対して、温度が下がった状態でファイアーポリッシングを行うと、局所的な加熱によるクラックが生じるので、ファイアーポリッシングは、第二の工程終了後速やかに行う必要がある。
<第四の工程>
第三の工程終了後、リフレクタの型6´は、所定の温度に保たれた電気炉内に配置され一定の割合で電気炉の温度を下げることにより除冷される。このような除冷を行うのは、リフレクタを室温下に放置すると急速に冷却されることによりクラックを生じるからである。
このような第一の工程から第四の工程までの作業によって製作されたものをリフレクタという。
図2は、本発明のリフレクタを説明するための長手方向断面図である。図1と同一符号は同一部分を示す。
リフレクタ6は、その表面に形成された反射面9と、ランプを配置するための首部10と、前方側開口部11及びランプを挿入するための後方側開口部12とから構成されている。尚、反射面9の表面には必要に応じて、例えば、SiOとTiOとからなる可視光を反射するための多層膜を形成することも可能である。リフレクタ6の内面のうち、非反射面13には、前述の第二の工程において、打抜き箇所5を押圧部材7で打抜く際に形成された突起部50が形成されている。
尚、前方側とは矢印100方向を、後方側とは矢印200方向を示す。また、リフレクタ6の内面のうち、反射面9とは、反射面9の後方側端部14よりも前方側の領域をいい、非反射面13とは、反射面9の後方側端部14よりも後方側の領域をいう。さらに、首部10とは、リフレクタ6の根元部60よりも後方部分をいい、後方側開口部12とは、反射面9における後方側端部14よりも後方に延在する開口部分全てをいう。
本発明のリフレクタは、前述の第一の工程〜第四の工程にて製作されるので、突起部50の表面粗さRa(JISB0601規格)が0.1未満となる。即ち、突起部50の表面には凹凸が殆ど存在しない状態となっているため、突起部50を起点としたクラックの発生を防止することができる。本発明に係るリフレクタは、第三の工程において温度が十分に高い状態で突起部50の表面にファイアーポリッシングが施されるので、全体が均熱されていることになる。一般的なガラスの性質として、局部的な加熱を施すと温度差が生じることによってクラックが生じやすいことが知られているため、本発明のリフレクタのように全体を均熱することが好ましい。
図3は、本発明のリフレクタに超高圧水銀ランプを組み込んだ光源装置を説明するための断面図である。図1と同一符号は同一部分を示す。
リフレクタ6は、万が一ランプが破裂した場合に破片が飛散することを防止するための光透過性の前面ガラス15が前方側開口部11に嵌め込まれるとともに、首部10においてリフレクタベース16が接着剤17により固定されている。そして、発光部31とその両端に連続して形成された封止部32とからなる、発光部31内に0.15mg/mm以上の水銀が封入された超高圧水銀ランプ30(以下、単にランプ30とも称す)が、その一方の封止部32に装着された口金33とリフレクタべース16との間に接着剤18を充填して固定されている。光源装置20とは、リフレクタ6にリフレクタベース16が接着されるとともに、ランプ30が組み込まれた構成のものをいう。
このような光源装置20は、リフレクタ6の前方側開口部11に前面ガラス15が嵌め込まれた構造であり、その使用時において内部が非常に高温状態になりやすい構造である。特に、ランプ30が高温状態になった際に、封止部32に埋設された不図示の給電線が溶断することによってランプが不点灯となる事態を回避するため、リフレクタ6にはランプ30の冷却用の冷却風を導入するための冷却風導入口21が、前面ガラス15の近傍に少なくとも一箇所設けられている。冷却風導入口21から導入された冷却風は、ランプ30の長手方向に沿って流れ、リフレクタ6に設けられた後方側開口部12を通過した後、レフレクタベース16に設けられた排風口22から排出される。
まず、請求項1の発明について以下の図4を用いて説明する。図4は、図2に示す点線部分Aを拡大した図である。
請求項1に係る発明のリフレクタによると、反射面9の後方側端部から後方側に向けて2.5mm以上離れた領域に環状の突起部50が形成されている。言い換えると、非反射面13に形成された突起部50と反射面9の後方側端部14との距離Lが2.5mm以上と規定されている。この距離が2.5mm未満であると、製造段階において突起部50表面をクラック消滅のためにファイアーポリッシュした際に、反射面9を歪ませてしまいランプ30から放射される光を所望の方向に反射させることができないという問題が生じる可能性がある。このような事態を回避する方法として、バーナーの炎を弱く調節することにより炎が反射面に当たらないようにすることが考えられるが、これによると、突起部50の表面に存在する凹凸を完全に消滅させるのに長時間を要するため好ましくない。
一方、請求項1に係る発明によると、突起部50と反射面9との距離が十分にあるので反射面9に歪みを生じさせることなく、突起部50表面に存在する凹凸を消滅させることができるので、このような問題が生じることがない。この2.5mmの数値の根拠については、反射面9に歪みを生じることがない範囲を実験により突き止めたのである。
尚、突起部50と反射面9における後方側端部14との距離とは、突起部50の前方側端部51から反射面9における後方側端部14までの最短距離のことを意味する。
次に、請求項2の発明は、前記距離Lが5mm以下であることが規定されておりこの理由について以下に図1(a)、3、5を用いて説明する。図5は、図1(a)に示す雄金型2の先端部近傍を拡大した図である。
図5に示す雄金型2の先端部2aの構造は、打抜き箇所5を反射面9における後方側端部14となるべき箇所14´よりも後方側に形成するためのものである。そして、リフレクタの型6´を成型後速やかに上昇させることが可能なように、前方方向100(上昇させる方向)に向けて拡径したテーパー形状を有することが必須条件である。尚、テーパー形状は、誇張して表現してある。
ここで、図3に示す光源装置20に使用するためのリフレクタ6は、ランプ30からの光を最大限に反射するようにランプ30の寸法に対応して、後方側開口部12(反射面9における後方側端部14)の径が決められている。従って、図5において、雄金型2を、その先端部2aが過剰に長い構造とすると、打抜き箇所5の径は必然的に小さくなり、その結果、図1(b)に示す第二の工程において形成するランプを挿入するための後方側開口部12の径が小さくならざるを得ない。
ここで、ランプを挿入するための後方側開口部12の径は、以下の3つの要件を満たすことが必要であり、図3を用いて説明する。第1に、ランプ30の一方の封止部32には給電用の口金33が装着されているため、この口金33が通過するだけの径が必要である。第2に、ランプ30を口金33を介してリフレクタベース16に固定する際に位置の微調整を行う必要があるため、封止部32の径に加えて位置調整用の空間が必要である。第3に、本発明のリフレクタ6をランプ30に組み込んで光源装置20として使用した場合には、万が一ランプ30が破裂した場合にランプ30の破片が飛散することを防止するため、前方側開口部11には光透過性の前面ガラス15が嵌め込まれる。そして、光源装置20内部を冷却する目的でリフレクタ6内に冷却風を導入する構造となっているため、冷却機能を損なうことなく冷却風が通過する必要がある。
従って、本発明の請求項2の発明に係るリフレクタを光源装置20に採用した場合には、突起部50と反射面9の後方側端部14との距離Lが2.5mm以上5mm以下に規定されているため、上記3つの要件を満たす径を有する後方側開口部12を設けることが可能となる。その上、前述したように反射面9に歪みが生じることもないのでより好ましい。5mm以下という数値については、上記3つの要件を考慮して実験により求めたものである。
尚、請求項1に係る発明によると、ランプを挿入するための後方側開口部12の径を小さくせざるを得ないようにも思われる。しかし、反射面9の表面積が減少しても問題ないのであれば、図1(a)に示す第一の工程において、前述の事情を考慮してリフレクタの型6´の打抜き箇所5の径を大きくなるように設計した雌金型1及び雄金型2を用いれば良い。
さらに、本発明の請求項3の発明は、突起部50の厚みが1mm〜2.5mmの範囲に規定されている。これによると、図1(b)に示す第二の工程において、打抜き箇所5の厚みが、押圧部材7によってランプを挿入するための後方側開口部12を形成しやすいような厚みに規定されていることになるので、後方側開口部12を容易に形成することができる。さらには、以下の図6に示すような効果も得られる。
図6は、図3に示す点線部分Bを拡大した図である。
図6に示すように、突起部50の近傍で、図3に矢印で示す冷却風の流れが渦を巻き、ランプ30の封止部32をムラなく均一に冷却することが可能となる。尚、突起部50の厚みは図6にTで表されており、突起部50は誇張して表現してある。さらに、上記の冷却効果を十分に得るためには、突起部50の長さXが0.3mm〜1.0mmであることが好ましい。
一方、厚みが2.5mmを超えると、図1(b)に示す第二の工程において、押圧部材7によりランプを挿入するための後方側開口部12を形成する作業が困難である。具体的には、打抜き箇所5の厚みが大きすぎるため、形成された突起部50表面にクラックが多数発生し、第三の工程でクラックを消滅させる作業に長時間を要することになったり、最悪の場合には、首部10を破損させるおそれもある。厚みが1mm未満であると、前述の図6に示す冷却効果を十分に得ることができない。
以上のような本発明に係るリフレクタの数値例を以下に挙げる。無論、この数値例は一例であり、これに限定されるものではない。
前方側開口部の径 :55mm
後方側開口部の径 :11.2mm
突起部が存在する部分における径:9.7mm
肉厚 :4.0mm
リフレクタ全長 :45.6mm
首部全長 :6.5mm
尚、本発明に係るリフレクタは、液晶プロジェクタの光源である超高圧水銀ランプ用として説明してきたが、これに限るものではなくその他のランプに適用することが可能であり、例えば、メタルハライドランプ等にも適用することができる。
また、光源装置としては、リフレクタの前方側開口部に前面ガラスを嵌め込んだ構造に限定されるものではなく、前面ガラスを嵌め込んでいない構造とすることも可能である。さらに、必ずしもランプを冷却するための冷却風を流す構造に限定されるものではなく、冷却風を流さない構造とすることも可能である。
本発明に係るリフレクタの製造方法について説明するための図である。 本発明のリフレクタを説明するための長手方向断面図である。 本発明のリフレクタに超高圧水銀ランプを組み込んだ光源装置を説明するための断面図である。 図2に示す点線部分Aを拡大した図である。 図1(a)に示す雄金型2の先端部近傍を拡大した図である。 図3に示す点線部分Bを拡大した図である。 従来の超高圧水銀ランプ用のリフレクタの製造方法について説明するための図である。
符号の説明
1 雌金型
2 雄金型
3 首部用穴
4 ガラス
5 打抜き箇所
6 リフレクタ
7 押圧部材
8 バーナー
9 反射面
10 首部
11 前方側開口部
12 後方側開口部
13 後方側開口部の表面
14 後方側開口端部
15 前面ガラス
16 リフレクタベース
17 接着剤
18 接着剤
20 光源装置
21 冷却風導入口
22 排風口
30 超高圧水銀ランプ
31 発光部
32 封止部
33 口金
50 突起部
L 反射面9の後方側端部14から突起部50までの距離
T 突起部50の厚み

Claims (4)

  1. 略お椀型形状であって、ランプから放射された光を反射する反射面と、ランプを配置するための首部と、前方側及び後方側に形成された開口部とからなるホウケイ酸ガラス製のリフレクタにおいて、
    前記リフレクタの内面のうち、前記反射面の後方側端部からリフレクタの後方側に向けて2.5mm以上離れた領域に環状の突起部が形成されたことを特徴とするリフレクタ。
  2. 前記突起部が、前記反射面の後方側端部からリフレクタの後方側に向けて5mm以内の領域に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のリフレクタ。
  3. 前記突起部の肉厚が、1〜2.5mmであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のリフレクタ。
  4. 請求項1乃至請求項3に記載のリフレクタに超高圧水銀ランプを備えてなることを特徴とする光源装置。
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