JP2005134951A - 2次元位置制御方法、及び2次元位置制御装置 - Google Patents

2次元位置制御方法、及び2次元位置制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 2次元の位置制御を、迅速且つ必要最低限のウォブリング周波数で行う。
【解決手段】 所定の2次元平面において実質的に有限範囲内に分布する空間伝搬エネルギーと、該エネルギーが入力されるエネルギー入力手段の少なくとも一方を、該2次元平面上でその相対的な移動の軌跡が楕円となるように振動させるステップと、該楕円の軌跡上で該楕円の中心を挟んで対となる、少なくとも二対の点上におけるエネルギーを検出するステップと、検出されたそれぞれの対の点間におけるエネルギー差を演算し、該2次元平面上における該エネルギーと該エネルギー入力手段との位置ずれを検出するステップとから2次元の位置制御を行う。
【選択図】 図2

Description

この発明は、出力されたエネルギーとそのエネルギーが入力されるエネルギー入力手段との位置ずれを検出して互いの位置を制御する位置制御方法及び位置制御装置であり、特に2次元の位置制御に関する。
従来より、目標位置と制御対象物体との位置ずれを検出する方法の1つにウォブリング法がある。この方法は、空間を伝播してエネルギーを伝達させる装置において、電磁波や音波などのエネルギー媒体またはこれらのエネルギーを検出する検出器の少なくとも一方の位置を制御可能周波数よりも高い周波数で振動(ウォブリング)させ、ウォブリング周期内の複数の特定タイミングで検出器の出力を検出し、複数タイミング間のエネルギーの出力差を演算して位置ずれ信号とし、これをフィートバックして位置決め制御を行なう方法である。エネルギー媒体である電磁波や音波の空間分布位置をウォブリングさせる手段としては、エネルギー媒体の発信源そのものをウォブリングさせたり、媒体の伝播経路中に配置した検出器の位置をウォブリングさせたりすること等が考えられる。
エネルギー媒体または検出器を機械的にウォブリングさせるウォブリング法の一例が、特許文献1に記載されている。特許文献1では、エネルギー媒体は半導体レーザから発射されたレーザ光であり、検出器は光ファイバであり、光ファイバに入射した光は光検出器で検出されている。ここでは、レーザ光または光ファイバのいずれかを光軸と直交する2方向にウォブリングさせることにより該2方向(すなわち2次元)に関する互い(レーザ光と光ファイバと)の位置ずれを検出している。
特開平7−174942号公報
また、特許文献1では、レーザ光が目標点から大きく離れてしまうことにより相対位置ずれが検出できなくなった場合、レーザ光または光ファイバの振幅を大きくする粗動制御系を用いてレーザ光が光ファイバに入射される位置を探索し、光ファイバへの入射光量が所定量以上且つ位置ずれ信号が所定値以下になったときにレーザ光と光ファイバとの相対位置制御を開始することが記載されている。
上記特許文献1では、光ファイバを2方向に関して交互にウォブリングさせることによりレーザ光と光ファイバとの2次元に関する相対位置制御を行っている。従って、2方向(第1の方向と第2の方向とする)の各々において正確な位置ずれ信号を取得する為に、第1の方向に対するウォブリングを終了させて第2の方向に対するウォブリングを開始させるとき、第1の方向に対するウォブリングがある程度減衰した後に第2の方向に対するウォブリングを開始させる必要がある。そのため位置ずれ検出に要する時間が長くなり、迅速な制御ができず、良好に位置制御を行うことができないという問題がある。
また、上記特許文献1の如き装置では、例えば外力によるレーザ光と光ファイバとのぶれに追従できるように必要最低限のウォブリング周波数で光ファイバをウォブリングさせることが一般的である。ところが特許文献1では、2方向各々のウォブリングを識別する為に、第1の方向及び第2の方向においてそれぞれ異なるウォブリング周波数により光ファイバをウォブリングさせている。従って、第1の方向または第2の方向の少なくとも一方において上記必要最低限のウォブリング周波数より高い周波数で光ファイバをウォブリングさせなければならない。その結果、消費電力量や発熱量が増加してしまうという問題がある。
また、上記特許文献1では、レーザ光と光ファイバとの相対位置ずれが大きくなってしまった場合、該位置ずれを小さくする為にウォブリングの振幅の大きい粗動制御手段を用いている。しかしながら特許文献1ではその具体的な内容について説明されていない為、その実現性が不明瞭である。
そこで、本発明は上記の事情に鑑み、2次元の位置制御を、迅速且つ必要最低限のウォブリング周波数で行うことができ、また、2つの対象物の相対位置ずれが大きい場合にこれを効率良く小さくすることができる2次元位置制御方法及び2次元位置制御装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決する本発明の一態様に係る2次元位置制御方法は、所定の2次元平面において実質的に有限範囲内に分布する空間伝搬エネルギーと、該エネルギーが入力されるエネルギー入力手段の少なくとも一方を、該2次元平面上でその相対的な移動の軌跡が楕円となるように振動させるステップと、該楕円の軌跡上で該楕円の中心を挟んで対となる、少なくとも二対の点上におけるエネルギーを検出するステップと、検出されたそれぞれの対の点間におけるエネルギー差を演算し、該2次元平面上における該エネルギーと該エネルギー入力手段との位置ずれを検出するステップとを含んでいる。また、検出されるそれぞれのエネルギー差が所定の値に達するまで上述の3つのステップを繰り返し実行する方法もある。
また、上記2次元位置制御方法において、対となる点は、互いに、楕円の中心を挟んで対称に位置する点であってもよい。またこのとき、対となる互いの点を結ぶ線と平行な方向に関する位置ずれを検出することができる。
また、上記2次元位置制御方法は、2次元平面上においてエネルギーまたはエネルギー入力手段のいずれかを所定の領域内で走査させるステップをさらに含んでおり、該走査させるステップで所定範囲内の値のエネルギー差が検出されたとき、該エネルギー差に相当する位置情報を取得することができる。
また、上記の課題を解決する本発明の一態様に係る2次元位置制御装置は、所定の2次元平面において実質的に有限範囲内に分布する空間伝搬エネルギーを出力するエネルギー出力手段と、該エネルギーが入力されるエネルギー入力手段と、該2次元平面上における該エネルギーと該エネルギー入力手段の少なくとも一方を、その相対的な移動の軌跡が楕円となるように振動させる振動手段と、該楕円の軌跡上で該楕円の中心を挟んで対となる、少なくとも二対の点上におけるエネルギーを検出するエネルギー検出手段と、検出されたそれぞれの対の点間におけるエネルギー差を演算し、該2次元平面上における該エネルギーと該エネルギー検出手段との位置ずれを検出する位置ずれ検出手段とを備えたものである。また、この2次元位置制御装置は、位置ずれ検出手段により検出されるエネルギー差が所定の値になるよう負帰還制御を行う制御手段をさらに備えたものであってもよい。
また、上記2次元位置制御装置では、エネルギー検出手段により楕円の中心を挟んで対称となる点を対となる点として検出され得る。
また、上記2次元位置制御装置において、振動手段は、エネルギー出力手段またはエネルギー入力手段のいずれかを、2次元平面上の方向であって、第1の方向、及び該第1の方向と直交する第2の方向に、その移動の軌跡が楕円となるように合成させて移動させることができる。
また、上記2次元位置制御装置において、位置ずれ検出手段は、対となる互いの点を結ぶ線と平行な方向に関する位置ずれを検出することができる。さらにこのとき、エネルギー検出手段は、少なくとも2本の線であって、対となる互いの点を結ぶ線が、2次元平面上の方向であって、第1の方向、及び該第1の方向と直交する第2の方向の少なくとも1方向と平行になるように各点を検出することができる。
また、上記2次元位置制御装置において、エネルギーはガウシアン分布を有した光束であり、少なくとも二対の点は、光束の中心位置を検出したものであってもよい。またこのとき、エネルギー入力手段は、コア径が光束の径と略等しい光ファイバであってもよい。さらにこのとき、2次元平面上は、光束が入射する光ファイバの入射端面であってもよい。
また、上記2次元位置制御装置は、2次元平面上においてエネルギーまたはエネルギー入力手段のいずれかを所定の領域内で走査させる走査手段と、該走査手段によるエネルギーまたはエネルギー入力手段のいずれかの走査時に検出されるエネルギーに基づいたエネルギー差が所定範囲内の値になるときに、当該エネルギー差に相当する位置情報を取得する位置情報取得手段とをさらに備えたものであってもよい。
本発明の2次元位置制御方法及び2次元位置制御装置によると、情報を含んだ信号と、該信号が入力される信号入力手段とを所定の2次元平面上でその相対的な移動の軌跡が楕円となるように振動させている。従って1周期のウォブリングによってX方向及びY方向の2方向に関する位置ずれを1度に検出することができる、その結果、位置ずれ検出を迅速に実行することができる。本発明の2次元位置制御方法及び2次元位置制御装置を採用すると、X方向とY方向の位置制御を従来の如く時系列に行う必要がない。
また、1種類の周波数でX方向及びY方向の位置制御を実行できる為、必要最低限の周波数で2方向の位置制御を行うことができる。従って、該装置から発せられる発熱量や消費電力量を効率良く抑えることができる。また、レーザ光を走査させる走査手段を採用している為、例えば各々異なる2段階の走査速度でレーザ光を走査させることにより位置制御を効率良く行うことができる。
以下、本発明の第1の実施形態の2次元位置制御装置について説明する。本発明の第1の実施形態の2次元位置制御装置は、ある発信源から発せられた空間を伝搬するエネルギー(以下、空間伝搬エネルギーと略記)を、その空間伝搬エネルギーが入力されるべき手段(以下、空間伝搬エネルギー入力手段と略記)に入力させ、その後得られる出力に基づいて所定の2次元平面内における空間伝搬エネルギーと空間伝搬エネルギー入力手段との位置合わせを行うものであり、例えば、光ケーブルを用いたデータの送受信を一般家庭などで行う為に必要な光通信用宅内接続装置のレーザ光入射部として採用されている。本発明において、この空間伝搬エネルギーは、空間伝搬エネルギー入力手段との相対位置のズレ量に応じてその検出されるエネルギーが変化する。本実施形態では空間伝搬エネルギーとしてレーザ光を採用しているが、別の実施形態では空間伝搬エネルギーとして音波や電磁波などを採用して2次元位置制御装置を構成してもよい。なお、本発明において、空間伝搬エネルギー(本実施形態ではレーザ光)を信号と呼ぶ。
図1は、本発明の第1の実施形態のレーザ光入射部200の構成を模式的に示した図である。以下、図1を参照して、レーザ光入射部200の構成及び作用について説明する。
レーザ光入射部200は、光通信用宅内接続装置の送受信部において光ファイバにレーザ光を入力させる部分である。レーザ光入射部200は、レーザ光11を照射するレーザダイオード1と、レーザダイオード1の前方に配置された対物レンズ2と、対物レンズ2の前方に配置された光ファイバ3と、光ファイバ3に配置された分岐手段31と、分岐手段31での分岐路である分岐光ファイバ32と、分岐光ファイバ32の端部近傍に配置された光検出器4と、光検出器4に接続された光検出増幅器41と、レーザ光入射部200全体の制御を司る制御部5と、種々の制御を行う際のタイミングを生成する為のクロック51と、各種情報を記憶する記憶装置52と、該各種情報を一時的に保持するデータ保持手段53と、アクチュエータ7を駆動する為のドライバであるアクチュエータ駆動増幅器6と、振動(ウォブリング)を制御するウォブリング手段62と、対物レンズ2を移動させるアクチュエータ7と、アクチュエータ7の固定部に一端を固定された支持ばね71と、支持ばね71に固定されて対物レンズ2を保持しているレンズホルダ72と、対物レンズ2の位置を検出する為の位置センサ73と、レーザダイオード1を駆動する為のドライバであるレーザダイオード駆動装置8から構成されている。
なお、図1では、対物レンズ2の光軸方向をZ方向とし、紙面と直交する方向をX方向とし、該紙面と平行な方向であって、X方向及びZ方向のいずれに対しても直交する方向をY方向とする。
レーザダイオード駆動装置8によって駆動されたレーザダイオード1は、レーザ光11を射出する。このとき射出されたレーザ光11は、対物レンズ2を介して光ファイバ3の端面にあるコア33に入射される。なお、対物レンズ2は、コア33入射時におけるレーザ光11の光量が所定量以上になるように、レーザ光11を、上記端面上で合焦させている。
コア33内を伝送されるレーザ光11は、光ファイバ3に配置された分岐手段31によって所定の割合で分岐され、分岐光ファイバ32に入射する。分岐光ファイバ32内を伝送されるレーザ光11は、分岐光ファイバ32から出射後、分岐光ファイバ32の端部近傍に配置された光検出器4に入射される。
光検出器4は、入射されたレーザ光11の光量(より詳しくは分岐手段31によって所定の割合で分岐されたレーザ光11の光量)を検出する。このとき検出された信号出力は光検出増幅器41に送信され、ここで増幅される。
制御部5は、クロック51が生成するタイミングに同期して各種信号の検出や出力などを行っている。検出増幅器41から増幅された信号が出力されたとき、制御部5は、ウォブリング周期の中の所定のタイミングでこの出力を取り込む。そしてこの取り込んだ信号に基づいて、光ファイバ3の端面上におけるコア33に対するレーザ光11のずれ量を検出し、アクチュエータ駆動増幅器6を駆動させる信号をデータ保持手段53に出力する機能を果たす。また、制御部5は、ウォブリング手段62を制御する機能も果たす。
ウォブリング手段62は、制御部5の制御により、所定の周波数f及び振幅aでアクチュエータ7を駆動させる為の信号を、アクチュエータ駆動増幅器6に出力する。
アクチュエータ駆動増幅器6は、データ保持手段53から出力された信号及びウォブリング手段62から出力される信号に基づいてアクチュエータ7を駆動させる。アクチュエータ7が駆動されると、アクチュエータ7に固定されている支持ばね71の可動側の一端と、支持ばね71に支持されているレンズホルダ72と、レンズホルダ72に保持されている対物レンズ2は一体に移動する。アクチュエータ7は、限られた所定の範囲のX−Y面内で対物レンズ2を連続的に移動させる走査手段としての機能も果たす。
支持ばね71は、Z方向を長手方向とする4本の丸断面の平行な金属ばねにより構成されている。これら4本の金属ばねは、外力が加えられたとき、X方向及びY方向には比較的変位し易い特性を有し、Z方向には変位し難い特性を有している。
また、レンズホルダ72は、支持ばね71により支持されている。従って、対物レンズ2及びレンズホルダ72は、アクチュエータ7の駆動によるウォブリング時において2次遅れ系の振動特性でウォブリングされる。
また、レンズホルダ72には位置センサ73が近接して配置されている。位置センサ73は、レンズホルダ72のX方向の変位とY方向の変位の各々を検出する。ここで検出された各変位を示す信号は制御部5に出力され、制御部5は、この信号に基づいて対物レンズ2の位置情報を取得することができる。
図2は、本発明の第1の実施形態でレーザ光11をウォブリングさせたときの、光ファイバ3の端面上におけるレーザ光11の動きを示した図である。第1の実施形態では、対物レンズ2は、アクチュエータ7の駆動によりその軌跡が円となるようにウォブリングされる。従って、光ファイバ3の端面上におけるレーザ光11は、円を描くようにウォブリングされる。以下、図2を参照して、光ファイバ3の端面上におけるレーザ光11のウォブリングについて説明する。
図2のX軸は図1のX方向に相当するものであり、Y軸は図1のY方向に相当するものである。X軸とY軸との交点はコア33の中心(コア中心100)であり、レーザ光11は、回転中心105を中心とした半径Rの円を描きながら光ファイバ3の端面上をウォブリングされている。なお、回転中心105は、レーザ光11がウォブリングしていないときのレーザ光11の中心位置であり、コア中心100からX方向にdx離れY方向にdy離れた点(コア中心100を原点とした場合、座標(dx、dy))である。なお、円は楕円の2つの焦点が重なった際の形状である為、本明細書では、円は楕円の一形態であると考える。また、レーザ光11は、本実施形態では円の軌跡を描いているが、別の実施形態では楕円の軌跡を描いてもよい。その場合、回転中心105は、当該楕円の2つの焦点の中点に相当するものとする。
また、点101、102、103、及び104は、ウォブリング中のレーザ光11の中心位置をサンプリングしたものである。説明を加えると、点101は、回転中心105からX軸と平行に引かれた線と前記の円との交点であり、点103は、回転中心105を挟んで点101と対称に位置する前記の円上の点である。また、点102は、回転中心105からY軸と平行に引かれた線と前記の円との交点であり、点104は、回転中心105を挟んで点102と対称に位置する前記の円上の点である。
レーザ光11の強度分布は略ガウシアン分布となっており、光ファイバ3の端面上におけるレーザ光11の直径(光強度が中心部の1/eになる直径)がコア33の直径(約10μm)と略等しくなるように各素子(レーザダイオード1、対物レンズ2、及び光ファイバ3)は配置されている。
コア33に入射されるレーザ光11の光量は、レーザ光11の中心とコア33の中心とが、一致しているときに最大となり、ずれるに従って低減していく。前記のずれ量が比較的小さい範囲では、コア33に入射する光量の低減量は前記のずれ量の2乗に略比例する。なお、レーザ光11のX−Y平面内における断面形状は一般的に楕円形であるが、レーザダイオード1が面発光レーザである場合には略円形となる。本明細書中では、レーザ光11のX−Y平面内における断面形状は円形とあるとして説明を行っていく。
ここで、アクチュエータ7に電流を流していない状態でレーザ光11の中心がコア33の中心と略一致するように調整したときの、X方向及びY方向の駆動電流を次式の如く設定する。なお、アクチュエータ7のX方向とY方向の振動特性及び単位電流あたりの発生加速度(加速度感度)は等しいものとする。
=I×sin(2×π×f×t)…(1)
=I×sin(2×π×f×t+π/2)…(2)
図3は、第1の実施形態においてウォブリングが実施された際の信号出力の時間的変化を示したグラフである。縦軸は信号出力を示し、横軸は位相(時間)を示している。図3では、レーザ光11のK周目及びK+1周目における信号出力の時間的変化を示している。点101、102、103、104において光検出器4で検出される信号出力をP1、P2、P3、P4としたとき、該信号出力は、図3に示すようにレーザ光11が一周する間に変動する。なお、Tk、Tk、Tk、Tkは、K周目にレーザ光11が点101、102、103、104に位置した時刻を示している。また、Tk+1、Tk+1、Tk+1は、K+1周目にレーザ光11が点101、102、103に位置した時刻を示している。また、Pk、Pk、Pk、Pkは、K周目の点101、102、103、104におけるレーザ光11の信号出力を示している。また、Pk+1、Pk+1、Pk+1は、K+1周目の点101、102、103におけるレーザ光11の信号出力を示している。
前述のようにコア33に入射されるレーザ光11の低減量がレーザ光11の中心とコア中心100とのずれ量rの2乗に略比例する範囲内という条件付きでP1とP3との信号出力差Pを計算すると、
P=Q×(1−k×r)…(3)
(ただし、kは係数)
で表すことができる。また、回転中心105に座標原点をおいた場合の点101の座標を(x01、y01)とし、点103の座標を(x03、y03)としたとき、X−Y平面内において点101と点103とが回転中心105を挟んで対称であり、位相が180度異なっていることを考慮すると、コア中心100を原点とするX、Y座標系において点101の座標(x、y)、及び点103の座標(x、y)は
=x01+dx…(4)
=y01+dy…(5)
=−x01+dx…(6)
=−y01+dy…(7)
となる。これらの式(4)〜(7)を式(3)に代入すると、r=x+yを考慮して
P1−P3=Q×(−k×(x +y )+k×(x +y ))
=−Q×k×((x01+dx)+(y01+dy)−(−x01+dx)−(−y01+dy)
=−Q×k×4×(x01×dx+y01×dy)…(8)
となる。
式(8)から明らかなように、X方向のコア33とレーザ光11との位置ずれを検出する場合、y01の絶対値が小さければ小さいほど、X方向の位置ずれを高精度に検出することができる。すなわち点101、回転中心105、及び点103を結ぶ線がX軸と平行な場合(例えばy01=0の場合)、式(8)はX方向の位置ずれであるdxに比例した値を示す式となる。従ってこのときに算出される信号出力差(P1−P3)がX方向の位置ずれを最も高精度に検出することができる。なお、信号出力差(P1−P3)の絶対値が小さければ小さいほど、X方向に関して回転中心105がコア中心100に接近し、該出力差の絶対値が大きければ大きいほど、X方向に関して回転中心105がコア中心100から離れていることを示している。
なお、点101上にレーザ光11が位置する瞬間に光検出器4の出力を制御部5が取り込む為に、制御部5は、自身が出力する信号であって、アクチュエータ7を駆動させる駆動信号に対する対物レンズ2の位置の時間的な遅れを、データテーブルとして保持している。制御部5は、このテーブルを用いることにより、前記の時間的な遅れ分補正して(前もって)光検出器4の出力を取り込んでいる。
また、上述と同様に、回転中心105に座標原点をおいた場合の点102の座標を(x02、y02)とし、点104の座標を(x04、y04)としたとき、P2とP4との信号出力差を計算すると、
P2−P4=−Q×k×4×(x02×dx+y02×dy)…(9)
となる。
式(9)から明らかなように、X方向のコア33とレーザ光11との位置ずれを検出する場合、x02の絶対値が小さければ小さいほど、Y方向の位置ずれを高精度に検出することができる。すなわち点102、回転中心105、及び点104を結ぶ線がY軸と平行な場合(例えばx02=0の場合)、式(9)はY方向の位置ずれであるdyに比例した値を示す式となる。従ってこのときに算出される信号出力差(P2−P4)がY方向の位置ずれを最も高精度に検出することができる。なお、信号出力差(P2−P4)の絶対値が小さければ小さいほど、Y方向に関して回転中心105がコア中心100に接近し、該出力差の絶対値が大きければ大きいほど、Y方向に関して回転中心105がコア中心100から離れていることを示している。
ここで、上記ウォブリング手段62を駆動するクロック数が1周期当たり4の倍数であり、且つ対物レンズ2が点101などの上記4点の位置に在るときに該クロックのタイミングとなるようクロックを設定すると、タイミングずれによる位置検出ずれを抑えることができる。なお、制御部5からウォブリング手段62に出力される制御信号は一定の周波数f及び振幅aで対物レンズ2をウォブリングさせる信号であり、アクチュエータ駆動増幅器6や、アクチュエータ7、支持ばね71などの特性も安定している為、回転中心105に対するレーザ光の位置((x01、y01)、(x02、y02)、(x03、y03)、(x04、y04))のばらつきは十分小さい。
制御部5は、位置センサ73から出力された信号を2方向の成分(X方向及びY方向)に分解し、各々を時間微分し、その結果を増幅してアクチュエータ駆動増幅器6の駆動信号に重畳させる。これによりアクチュエータ7の機械共振を効果的に減衰させることができる。なお、このとき時間微分された信号は、ウォブリング周波数では十分小さく高周波領域において減衰するようにフィルタがかけられている。従って該微分された信号が、対物レンズ2をウォブリングさせる信号に影響を及ぼすことはない。
次に、図4から図8を参照して、本発明の第1の実施形態における位置制御処理について説明する。図4は、本発明の第1の実施形態における位置制御処理の全体的な流れを示したフローチャートである。また、図5は、図4のサブルーチンであり、本発明の第1の実施形態における位置制御のサーボ処理を示したフローチャートである。また、図6及び図7は、図5のサブルーチンであり、本発明の第1の実施形態におけるウォブリングによる2次元位置制御のサーボ処理を示したフローチャートである。また、図8は、図5のサブルーチンであり、本発明の第1の実施形態におけるコア中心の探索処理を示したフローチャートである。
先ず、図4を参照して、本発明の第1の実施形態における位置制御処理の全体的な流れを説明する。レーザ光入射部200を構成要素とする光通信用宅内接続装置の電源が投入されると(ステップ1、以下、ステップをSと略記)、制御部5によりレーザ光入射部200を動作させる為の各種条件が設定される(S2)。この設定がなされると、制御部5は、レーザ光入射部200におけるコア33とレーザ光11との位置制御が実行できる状態にし、レーザ光11を光ファイバ3に位置づけする。すなわちコア33とレーザ光11との位置合わせのサーボ処理を実行する(S3)。
S3のサーボ処理においてコア33とレーザ光11との位置合わせが完了すると、制御部5は、光通信が使用可能な状態になったことを図示しない表示手段により使用者などに報知すると共に、使用者または外部からの要求に応じて送受信を制御する(S4)。使用者が電源オフの操作を行うと、制御部5は、必要な情報を記憶装置52に格納し、電源をオフする(S5)。
次に、図5を参照して、図4のS3におけるサーボ処理を説明する。制御部5は、先ず、レーザダイオード駆動装置8を駆動してレーザダイオード1からレーザ光11を射出させる(S30)。さらに制御部5は、レーザ光11を光ファイバ3に位置づけたときに得られる位置情報(コア33の中心位置情報であり、ここでは初期位置情報)が記憶装置52に記憶されているか否かをチェックする(S31)。
記憶装置52に初期位置情報が記憶されている場合(S31:yes)、制御部5は、S36の処理に進む。また、記憶装置52に初期位置情報が記憶されていない(例えばレーザ光入射部200が製造された直後の)場合(S31:no)、制御部5は、仮の初期位置と仮の走査範囲を設定する(S32)。ここでいう仮の初期位置とは、光ファイバ3の端面上の位置であって、後述するS33の中心探索処理におけるレーザ光11の走査開始位置である。また、仮の走査範囲とは、レーザ光11の走査可能範囲の一部の範囲であり、例えば複数に分割された前記走査可能範囲の中の1つの範囲を示している。
制御部5は、上記仮の走査範囲内において上記仮の初期位置からレーザ光11を順次走査させていき、コア33の中心を探索する(S33)。このときレーザ光11の一部がコア33に入射すると光検出器4の出力が変化する。
制御部5は、光検出器4の出力が所定値より大きいか否かを判定することにより、光ファイバ3の端面上におけるレーザ光11の位置がコア33近傍であるか否かを判断する(S34)。上記仮の走査範囲内を走査した際に所定値より大きい出力が光検出器4で検出された場合(S34:yes)、制御部5は、レーザ光11の位置がコア33近傍にあると判断する。そしてその位置における位置センサ73の2方向の(X方向及びY方向)出力を対物レンズ2の位置情報に変換し、変換した位置情報を初期位置として記憶装置52に記憶させる(S35)。また、上記仮の走査範囲内を走査した際に所定値以下の出力しか光検出器4で検出されなかった場合(S34:no)、制御部5は、レーザ光11の位置がコア33近傍にないと判断し、S32の処理に戻る。そして前回とは別の仮の初期位置及び仮の走査範囲を設定し、中心探索処理を続行させる。
S36の処理では、制御部5は、記憶装置52に記憶されている初期位置(すなわち以前取得された初期位置)及び走査範囲を設定する。なお、このとき設定される初期位置はコア33近傍の位置である。コア33近傍に初期位置が設定されていることを制御部5は把握している為、このとき設定される走査範囲は、比較的狭い範囲(例えばS32の仮の走査範囲より狭い範囲)とすることができる。
初期位置及び走査範囲を設定すると、制御部5は、ウォブリングを開始させ、X方向及びY方向に関するコア33とレーザ光11との位置合わせのサーボ処理を実行する(S37)。以下に、図6及び図7を参照して、図5のS37におけるウォブリングによる2次元位置制御のサーボ処理を説明する。
制御部5は、クロック51で生成される任意のクロックのタイミングがウォブリングによる位置制御のクロックのタイミングであるとき、当該クロックをカウントする(S37−1)。そしてこのタイミングが光検出器4の出力を検出するタイミングであるか否かを判定する(S37−2)。このときのタイミングが光検出器4の出力を検出しないタイミングである場合(S37−2:no)、制御部5は、S37−7の処理に進む。また、このときのタイミングが光検出器4の出力を検出するタイミング(以下、ウォブリング検出タイミングと略記)である場合(S37−2:yes)、制御部5は、S37−3の処理に進む。
S37−3の処理では、制御部5は、現在のタイミングが点101のウォブリング検出タイミングであるか否かを判定する。すなわちレーザ光11が点101に位置しているときの光検出器4の出力を検出するタイミングであるか否かを判定する。
現在のタイミングが点101のウォブリング検出タイミングである場合(S37−3:yes)、制御部5は、図7のS37−33の処理に進み、光検出器4の出力を検出する。そしてその検出結果を「X1」として記憶手段52に格納する(S37−34)。制御部5は、さらに、後述する処理によって記憶手段52に格納される「X2」(点103のウォブリング検出タイミングで検出される信号出力)と、今回の検出結果である「X1」との差を計算してX方向に関する位置ずれΔXを算出し(S37−35)、次にΔXが算出されるまで該ΔXを記憶手段52に保持させ(S37−36)、図6のS37−7の処理に進む。なお、記憶手段52に「X2」が格納されていない場合、制御部5は、S37−35及びS37−36で処理を実行せず、図6のS37−7の処理に進む。
また、現在のタイミングが点101のウォブリング検出タイミングでない場合(S37−3:no)、制御部5は、S37−4の処理に進み、当該タイミングが点103のウォブリング検出タイミングであるか否かを判定する。すなわちレーザ光11が点103に位置しているときの光検出器4の出力を検出するタイミングであるか否かを判定する。
現在のタイミングが点103のウォブリング検出タイミングである場合(S37−4:yes)、制御部5は、図7のS37−29の処理に進み、光検出器4の出力を検出する。そしてその検出結果を「X2」として記憶手段52に格納する(S37−30)。制御部5は、さらに、記憶手段52に格納された「X1」と、今回の検出結果である「X2」との差を計算してX方向に関する位置ずれΔXを算出し(S37−31)、次にΔXが算出されるまで該ΔXを記憶手段52に保持させ(S37−32)、図6のS37−7の処理に進む。なお、記憶手段52に「X1」が格納されていない場合、制御部5は、S37−31及びS37−32で処理を実行せず、図6のS37−7の処理に進む。
このとき、X方向の目標位置(すなわちX方向に関するコア33の中心位置)をX0とした場合、制御部5は、ΔX−X0を、X方向に関するコア33の中心と光ビーム11の中心(別の言い方をすると、コア中心100と回転中心105)との位置ずれ信号としてフィードバックを行い、アクチュエータ駆動増幅器6を駆動させる。
また、現在のタイミングが点103のウォブリング検出タイミングでない場合(S37−4:no)、制御部5は、S37−5の処理に進み、当該タイミングが点102のウォブリング検出タイミングであるか否かを判定する。すなわちレーザ光11が点102に位置しているときの光検出器4の出力を検出するタイミングであるか否かを判定する。
現在のタイミングが点102のウォブリング検出タイミングである場合(S37−5:yes)、制御部5は、図7のS37−25の処理に進み、光検出器4の出力を検出する。そしてその検出結果を「Y1」として記憶手段52に格納する(S37−26)。制御部5は、さらに、後述する処理によって記憶手段52に格納される「Y2」(点104のウォブリング検出タイミングで検出される信号出力)と、今回の検出結果である「Y1」との差を計算してY方向に関する位置ずれΔYを算出し(S37−27)、次にΔYが算出されるまで該ΔYを記憶手段52に保持させ(S37−28)、図6のS37−7の処理に進む。なお、記憶手段52に「Y2」が格納されていない場合、制御部5は、S37−27及びS37−28で処理を実行せず、図6のS37−7の処理に進む。
また、現在のタイミングが点102のウォブリング検出タイミングでない場合(S37−5:no)、制御部5は、S37−6の処理に進み、当該タイミングが点104のウォブリング検出タイミングであるか否かを判定する。すなわちレーザ光11が点104に位置しているときの光検出器4の出力を検出するタイミングであるか否かを判定する。
現在のタイミングが点104のウォブリング検出タイミングである場合(S37−6:yes)、制御部5は、図7のS37−21の処理に進み、光検出器4の出力を検出する。そしてその検出結果を「Y2」として記憶手段52に格納する(S37−22)。制御部5は、さらに、記憶手段52に格納された「Y1」と、今回の検出結果である「Y2」との差を計算してY方向に関する位置ずれΔYを算出し(S37−23)、次にΔYが算出されるまで該ΔYを記憶手段52に保持させ(S37−24)、図6のS37−7の処理に進む。なお、記憶手段52に「Y1」が格納されていない場合、制御部5は、S37−23及びS37−24で処理を実行せず、図6のS37−7の処理に進む。
このとき、Y方向の目標位置(すなわちY方向に関するコア33の中心位置)をY0とした場合、制御部5は、ΔY−Y0を、Y方向に関するコア33の中心と光ビーム11の中心(別の言い方をすると、コア中心100と回転中心105)との位置ずれ信号としてフィードバックを行い、アクチュエータ駆動増幅器6を駆動させる。
S37−7では、アクチュエータ駆動増幅器6のウォブリング以外の出力指令値を保持するデータ保持手段53あるいはウォブリング手段62に制御部5がデータ(DAデータ)を出力するタイミングか否かを判定する。DAデータを出力するタイミングであった場合(S37−7:yes)、制御部5は内部で計算されたアクチュエータ7の駆動電流に相当するX方向DA出力データをデータ保持手段53あるいはウォブリング手段62に設定し(S37−8)、さらにY方向DA出力データをデータ保持手段53あるいはウォブリング手段62に設定し(S37−9)、S37−10に進む。アクチュエータ駆動増幅器6はデータ保持手段53あるいはウォブリング手段62に設定されているデータに従った駆動電流でアクチュエータ7をX方向及びY方向に駆動する。当該タイミングがDA出力を出力するタイミングでない場合(S37−7:no)、S37−10に進む。S37−7ではサーボ処理が終了か否かを判定し、終了で無ければ(S37−10:no)、次のクロックを待つためにS37−1に戻る。終了の場合(S37−10:yes)、表示していない終了処理に向かう。
S37においてサーボ処理が実行されると、制御部5は、次に、コア33の中心の探索処理を実行する(S38)。以下に、図8を参照して、図5のS38におけるコア33の中心の探索処理を説明する。
制御部5は、先ず、コア33の中心の探索完了を示すフラグをクリアすると共に、図5のS35の処理で記憶手段52に記憶されたX方向及びY方向の初期位置情報を取得する(S38−1)。そして、位置センサ73の出力に基づいて対物レンズ2のX方向及びY方向の現在位置情報を検出し(S38−2)、この現在位置情報と初期位置情報との差分情報を算出する(S38−3)。制御部5は、このとき算出される差分情報に基づいて、位置センサ73から出力される現在位置情報が初期位置情報に近づくようアクチュエータ駆動増幅器6を駆動させる。差分情報が所定値より大きい(すなわち対物レンズ2の現在位置と初期位置情報とが所定距離より離れている)場合(S38−4:no)、制御部5は、位置決め処理が完了していないと判断し、S38−2の処理に戻る。また、差分情報が所定値以下、且つその状態が所定時間持続した場合(S38−4:yes)、制御部5は、位置決め処理が完了したと判断し、S38−5の処理に進む。
図8のフローチャートの処理であって、S38−5以降の処理では、制御部5は、コア33の中心を探索する処理を実行する。これ以降実行される中心探索処理では、制御部5は、対物レンズ2を所定の走査範囲内(S36の処理で設定された範囲)でX方向及びY方向に走査させ、レーザ光11がコア33に入射される位置を探索する。図9は、このとき実行される中心探索処理を説明する図である。なお、第1の実施形態では、X方向の走査を主走査方向とし、Y方向の走査を副走査方向として定義する。以下、図9を参照して、本発明の第1の実施形態における中心探索処理を説明する。
図9に示した中心探索処理では、X方向の走査範囲の端部であって、第1の端部(図9中左側の端部)から第2の端部(図9中右側の端部)に向けてレーザ光11を所定の速度で主走査させる。そしてレーザ光11が第2の端部に達したら、該レーザ光11を、Y方向へ所定距離副走査させ、その後、第2の端部から第1の端部に向けて所定の速度で主走査させる。この一連の走査処理を、光検出器4に出力変化が現れるまで繰り返し実行する。
前述のように、光ファイバ3の端面におけるレーザ光11の直径及びコア33の直径は10(μm)程度である。しかしながら位置制御されていない状態においては、レーザ光11とコア33とのX−面内での距離は、10(μm)程度を大きく越えている。従って、光検出器4の出力は略0である。レーザ光11がコア33に部分的に入射すると光検出器4の出力はコア33とレーザ光11の中心間距離に応じた有限の値となる。そのため、光検出器4が所定の値を越えていることは、レーザ光11がコア33の中心から近い位置にあることを意味している。従って、中心探索ができたか否かは、光検出器4の出力が所定の値を越えているか否かによって判定することができる。
S38−5の処理において、制御部5は、上述した第1の端部から第2の端部までレーザ光11を主走査させる為にX方向の目標位置を設定する。ここで設定されるX方向の目標位置は、レーザ光11の現在位置が第1の端部にあるときには第2の端部であり、レーザ光11の現在位置が第2の端部にあるときには第1の端部である。次いで制御部5は、光検出器4の出力が所定値を越しているか否かを検出する(S38−6)。光検出器4の出力が所定値を越えている場合(S38−6:yes)、制御部5は、中心探索が成功したことを示すフラグを立て(S38−12)、図9のS39の処理に進む。また、光検出器4の出力が所定値を越え、レーザ光11を前記目標位置に向けて所定の速度でX方向に走査する(S38−7)。
制御部5は、次に、レーザ光11の走査位置が前記目標位置である第1の端部または第2の端部のいずれかに達したか否かを判定する(S38−8)。レーザ光11が前記目標位置に達している場合(S38−8:yes)、制御部5は、S38−9に進む。また、レーザ光11がいずれかの端部にも達していない場合(S38−8:no)、制御部5は、S38−6の処理に戻る。
S38−9の処理において、制御部5は、レーザ光11を副走査させる為にY方向の目標位置を設定する。ここで設定されるY方向の目標位置は、レーザ光11の現在位置から副走査方向に所定距離離れた位置である。制御部5は、レーザ光11が副走査方向に関する走査範囲(S36の処理で設定された、Y方向に関する走査範囲)の終端を越えたか否かを判定する(S38−10)。Y方向の終端を越えたと判定された場合(S38−10:yes)、制御部5は、S38−11に進む。Y方向の終端に達していないと判定された場合(S38−10:no)、制御部5は、S38−5に戻る。
S38−11の処理において、制御部5は、S38−1におけるX方向及びY方向の初期位置情報を取得する処理が所定回数以上実行されたか否かを判定する。初期位置情報取得処理が所定回数以上実行されている場合(S38−11:yes)、制御部5は、図8のフローチャートの処理を終了させる。この場合、制御部5は、中心検索処理が正常に実行できなかったとして図示しない表示手段に異常を表示し、レーザ光入射部200を備えている光通信用宅内接続装置の動作を停止させる。また、初期位置情報取得処理が実施された回数が所定回数より少ない場合(S38−11:no)、制御部5は、S38−1の処理に戻り、新たな初期位置情報を取得して前回と別の走査範囲内でコア33の中心の探索処理を実行する。
S38においてコア33の中心の探索処理が実行されると、制御部5は、次に、引き込みが完了したか否かを判定する(S39)。なお、ここでいう引き込みとは、レーザ光11がコア33に掛かると、該レーザ光11の中心を、コア33の中心と一致させるようにサーボ系を制御する動作を示す。引き込み、すなわちレーザ光11の中心とコア33の中心との位置決めが完了したと判定された場合(S39:yes)、制御部5は、図4のS4に進む。また、引き込みが完了していないと判定された場合(S39:no)、制御部5は、S37に戻る。
図5のフローチャートに示したように、コア中心の探索処理を2段階に分けて実行する(ここではS33及びS38)と、広い範囲を探索するとき(例えば製造直後の中心探索処理であって、仮の初期位置や走査範囲により該処理を実行するとき)には、引き込みを考慮しない中心探索処理を実行すればよい。従って、少なくとも主走査方向に関しては高速に該処理を実行することができる。また、狭い範囲を探索するとき(例えば記憶手段52に記憶された初期位置を用いて中心探索処理を実行するとき)には、探索開始時からウォブリング動作を行い、中心探索ができ次第引き込みを実行する。そのため、中心探索処理で必要とされる時間を短縮させることができる。
ここで、ウォブリングによる位置決め制御及び中心探索を実行する為に必要な各パラメータの数値条件の一例を説明する。例えばアクチュエータ7のX方向及びY方向の加速度の感度を10×10(m/s)とし、ウォブリングに必要なレーザ光11の振幅を1(μm)とし、光学系の横倍率を1とすると、対物レンズ2の振幅は1/(1+1)=0.5(μm)必要となる。また、1方向当たりの許容できるウォブリング電流が100(mA)であるとすると、ウォブリング周波数fwとして可能な最大周波数は、10×10/(2×π×fw)=5×10−4(mm)より、2.25(kHz)となる。第1の実施形態ではウォブリング一周期当たり2回の位置ずれ検出が可能である為、可能な最高サンプル周波数は4.5(kHz)となる。位置決めサーボ系のカットオフ周波数は一般にサンプル周波数の1/10程度である。従って、ここでのカットオフ周波数は最高で450(Hz)となる。また、ウォブリングによる位置ずれ検出の線形性は、レーザ光11の中心がコア33の範囲内に位置するときに実質的に保たれる。従って、上述したようにコア33の径が10(μm)であるとき、ウォブリングによる位置ずれ検出が線形性を保つ範囲は、コア33の中心から5(μm)内の範囲となる。カットオフ周波数を450(Hz)としたとき、本実施形態のウォブリング位置決め系が引き込み可能な突入速度vinは、位置ずれ検出の線形範囲と位置決め系のカットオフ周波数の積に略比例する。なお、突入速度とは位置決め制御を開始するときの初期速度である。従って、ここでは突入速度の許容最大値vinは、vin=0.005×2×π×450≒14(mm/s)となる。
次に中心探索について説明する。図9の如く走査が行われる場合、上述したようにレーザ光11及びコア33の径は共に10(μm)である為、副走査時におけるレーザ光11とコア33との間隔は10(μm)以下でなければならない。なお、ここでは、レーザ光11がコア33に入射したことを検出する光量レベルや各種ばらつきを考慮して、レーザ光11とコア33との間隔を5(μm)以下に設定する。また、中心探索の時間を短縮する為には副走査方向に関する走査経路の間隔は大きい方が望ましい為、該間隔は、10(μm)とする。
X方向に主走査しているときに外乱加速度が加わると、X方向には走査速度の変化、Y方向にはY方向の位置ずれとして影響が現れる。走査速度の影響は、ウォブリングによる位置ずれ検出に切り替える際の突入速度の変動として現れる。
例えば、Y方向に外乱加速度が2000(m/s)加わり、このとき光検出器4が確実に検出できる光量をコア33に入射させる為にレーザ光11とコア33との中心間の距離を7(μm)以下に設定すると、位置決めサーボ系で許容されるずれ量は、7−5=2(μm)となる。また、位置決めサーボ系に要求されるカットオフ周波数fcは、2000/(2×π×fc)=2×10−3(mm)より、159(Hz)以上となる。
ここで、主走査方向の走査速度を上述の許容突入速度の半分の7(mm/s)とし、外乱加速度の影響による速度変動を2(mm/s)以下に抑える必要があると仮定する。速度制御系において外乱加速度が加わったときに残る速度のずれは、速度制御系のカットオフ周波数に反比例する。従って、主走査方向の速度制御系のカットオフ周波数fvは、2000/(2×π×fv)=2×10−3(mm)より、159(Hz)以上となる。
次に、本発明の第2の実施形態の2次元位置制御装置について説明する。図10は、本発明の第2の実施形態のレーザ光入射部200aの構成を模式的に示した図である。また、図11は、第1の実施形態の図8のフローチャートに相当するものであり、本発明の第2の実施形態におけるコア中心の探索処理を示したフローチャートである。なお、第2の実施形態のレーザ光入射部200aにおいて、図1から図9に示す第1の実施形態のレーザ光入射部200と同一の構成には、同一の符号を付してここでの詳細な説明は省略する。以下、図10及び図11を参照して、レーザ光入射部200aの構成及び作用について説明する。
第1の実施形態のレーザ光入射部200と異なり、第2の実施形態のレーザ光入射部200aには、対物レンズ2の位置を検出する為の位置センサ73が備えられていない。従って、第1の実施形態のレーザ光入射部200と比較して構造が簡略化し、且つ低コストとなる。第2の実施形態では、アクチュエータ駆動増幅器6の出力電圧の直流成分を検出することにより対物レンズ2の位置情報を取得している。以下に、この位置情報取得処理を採用したコア中心の探索処理について説明する。
図11のフローチャートは、上述したように図8のフローチャート(すなわち図5のS38の処理)に相当するものである。従って、図5のS37の処理が終了すると同時に図11のフローチャートの処理が開始され、図11のフローチャートの処理が終了すると同時に図5のS39の処理が開始される。
S38−21の処理において、レーザ光入射部200a全体の制御を司る制御部5aは、先ず、コア33の中心の探索完了を示すフラグをクリアする。そしてアクチュエータ駆動増幅器6の出力電圧の直流成分を検出し、対物レンズ2の現在位置情報を取得する。ここでは、制御部5aは、このとき検出された該直流成分と、アクチュエータ7の単位電流当たりの加速度(加速度感度)、共振周波数、及びコイル抵抗に基づいて、対物レンズ2の現在位置情報を取得することができる。
制御部5aは、次に、図5のS35の処理で記憶手段52に記憶されたX方向及びY方向の初期位置情報を、アクチュエータ駆動増幅器6の出力電圧の直流成分に変換し、その変換された値を初期駆動電圧として取得する(S38−22)。
初期駆動電圧を取得すると、制御部5aは、アクチュエータ駆動増幅器6の出力電圧の直流成分(すなわち対物レンズ2の位置)を、初期駆動電圧(すなわち初期位置)まで所定時間掛けて変化させる為のX方向及びY方向の駆動電圧の変化速度を演算する。そして駆動電圧と初期駆動電圧との差を、所定時間で滑らかに減少させるようにX方向及びY方向のアクチュエータ駆動増幅器6の駆動電圧を設定し(S38−23)、駆動電圧を変化させていく。検出された直流成分が初期駆動電圧に達した場合(S38−24:yes)、制御部5aは、所定時間その状態を保持・安定させ(S38−25)、コア33中心の探索処理を実行する。また、検出された直流成分が初期駆動電圧に達していない場合(S38−24:no)、制御部5aは、S38−23の処理に戻る。
図11のフローチャートの処理であって、S38−26以降の処理では、制御部5aは、コア33の中心を探索する処理を実行する。第2の実施形態における中心探索処理は、第1の実施形態における中心探索処理と同様の制御により実行される。
S38−26の処理において、制御部5aは、上述した第1の端部から第2の端部までレーザ光11を主走査させる為にX方向の目標駆動電圧を設定する。ここで設定されるX方向の目標駆動電圧とは、レーザ光11の現在位置が第1の端部にあるときには、レーザ光11が第2の端部にあるときに出力され得る駆動電圧である。また、レーザ光11の現在位置が第2の端部にあるときには、レーザ光11が第1の端部にあるときに出力され得る駆動電圧である。
制御部5aは、第1の端部から第2の端部(または第2の端部から第1の端部)に向けてレーザ光11を主走査し、駆動電圧を変化させていき、第1の実施形態と同様に光検出器4の出力が所定の値を越したか否かを検出する(S38−27)。光検出器4の出力が所定値を越した場合(S38−27:yes)、制御部5aは、中心探索が成功したことを示すフラグを立て(S38−33)、図9のS39の処理に進む。また、光検出器4の出力が所定値を越さなかった場合(S38−27:no)、制御部5aは、レーザ光11を一定速度でX方向に走査させる為に、X方向の駆動電圧が設定された変化割合となるようにX方向の目標駆動電圧を設定する(S38−28)。
制御部5aは、次に、駆動電圧を検出しX方向の目標駆動電圧に達したか否か(レーザ光11が第1の端部または第2の端部のいずれかに達したか否か)を判定する(S38−29)。X方向の目標駆動電圧に達している場合(S38−29:yes)、制御部5aは、S38−30に進む。また、X方向の目標駆動電圧に達していない場合(S38−29:no)、制御部5は、S38−27の処理に戻る。
S38−30の処理において、制御部5aは、レーザ光11を副走査させる為にY方向の目標駆動電圧を設定する。ここで設定されるY方向の目標駆動電圧とは、レーザ光11の現在位置から副走査方向に所定距離離れた位置に該レーザ光があるときに出力され得る駆動電圧である。制御部5は、レーザ光11が副走査方向に関して走査範囲(S36の処理で設定された、Y方向に関する走査範囲)の終端に達したか否かを判定する(S38−31)。Y方向の終端に達したと判定された場合(S38−31:yes)、制御部5は、S38−32に進む。Y方向の終端に達していないと判定された場合(S38−31:no)、制御部5は、S38−26に戻る。
S38−32の処理において、制御部5aは、S38−22におけるX方向及びY方向の初期駆動電圧を取得する処理が所定回数以上実行されたか否かを判定する。初期駆動電圧取得処理が所定回数以上実行されている場合(S38−32:yes)、制御部5aは、図11のフローチャートの処理を終了させる。この場合、制御部5aは、中心検索処理が正常に実行できなかったとして図示しない表示手段に異常を表示し、レーザ光入射部200aを備えている光通信用宅内接続装置の動作を停止させる。また、初期駆動電圧取得処理が実施された回数が所定回数より少ない場合(S38−32:no)、制御部5aは、S38−21の処理に戻り、新たな初期位置情報を取得して前回と別の走査範囲内でコア33の中心探索処理を実行する。
次に、本発明の第3の実施形態の2次元位置制御装置について説明する。図12は、本発明の第3の実施形態のレーザ光入射部200bの構成を模式的に示した図である。なお、第3の実施形態のレーザ光入射部200bにおいて、図1から図9に示す第1の実施形態のレーザ光入射部200と同一の構成には、同一の符号を付してここでの詳細な説明は省略する。
レーザ光入射部200bは、アクチュエータ7、支持ばね71、レンズホルダ72、及び位置センサ73の替わりにアクチュエータユニット9を備えており、対物レンズ2は、このアクチュエータユニット9の作用によりウォブリングされている。アクチュエータ駆動増幅器6aは、アクチュエータユニット9に備えられているステッピングモータ93及びステッピングモータ94を駆動する機能を果たす。図13は、本発明の第3の実施形態の構成要素であるアクチュエータユニット9の構成を示した模式図である。以下に、図13を参照して、アクチュエータユニット9の構成及び作用について説明する。
アクチュエータユニット9は、対物レンズ2及び対物レンズ2を保持したレンズ枠21を保持する第1の枠体91と、第1の枠体91を保持する第2の枠体92と、第1の枠体91をX方向に移動させるX方向ステッピングモータ93と、レンズ枠21をY方向に移動させるY方向ステッピングモータ94から構成されている。
第1の枠体91は、第2の枠体92の開口部分に配置されており、X方向と平行な方向に伸長している第2の枠体92の内壁に沿って移動できるように保持されている。アクチュエータ駆動増幅器6aからX方向ステッピングモータ93にパルスが与えられると、このとき与えられたパルス数に応じてX方向ステッピングモータ93は回転し、第1の枠体91は、第2の枠体92内をX方向に移動する。制御部5bは、このときアクチュエータ駆動増幅器6aから出力されたパルス数をカウントすることにより、第1の枠体91(すなわち対物レンズ2)のX方向に関する位置を取得することができる。
また、レンズ枠21は、第1の枠体91の開口部分に配置されており、Y方向と平行な方向に伸長している第1の枠体91の内壁に沿って移動できるように保持されている。アクチュエータ駆動増幅器6aからY方向ステッピングモータ94にパルスが与えられると、このとき与えられたパルス数に応じてY方向ステッピングモータ94は回転し、レンズ枠21は、第1の枠体91内をY方向に移動する。制御部5bは、アクチュエータ駆動増幅器6aから出力されたパルス数をカウントすることにより、レンズ枠21(すなわち対物レンズ2)のY方向に関する位置を取得することができる。
第3の実施形態では、X方向ステッピングモータ93及びY方向ステッピングモータ94を同時に駆動させ、その移動方向を合成させることにより、対物レンズ2を楕円振動させている。その結果、光ファイバ3の端面上においてレーザ光11が楕円の軌跡を描くようにウォブリングされる。第3の実施形態ではステッピングモータを用いて対物レンズ2をウォブリングさせている為、2次遅れ系のウォブリングにならない。従ってウォブリングの制御を簡略化させることができる。
また、第1の枠体91をY方向に関して2分した線を軸Xxとし、第2の枠体92をX方向に関して2分した線を軸Yyとし、これらの軸の交点(すなわち図13におけるアクチュエータユニット9の中心点)を中心点Oとする。また、アクチュエータユニット9内における対物レンズ2の初期位置は中心点Oと対物レンズ2の光軸とが一致する位置であり、対物レンズ2は、中心点Oを回転中心として楕円振動する。このときX方向の位置ずれを検出する為のウォブリング検出タイミングを、対物レンズ2が軸Xx上に位置する時の2点に設定すると、制御部5bは、X方向ステッピングモータ93に与えられたパルス数をカウントするだけで対物レンズ2の位置ずれ検出を行うことができる。また、Y方向の位置ずれを検出する為のウォブリング検出タイミングを、対物レンズ2が軸Yy上に位置する時の2点に設定すると、制御部5bは、Y方向ステッピングモータ94に与えられたパルス数をカウントするだけで対物レンズ2の位置ずれ検出を行うことができる。第3の実施形態では、このような観点からもウォブリングの制御を簡略化させることができる。従って、第3の実施形態では、演算処理などに費やされる時間を軽減させることができ、結果、迅速に位置制御を行うことができる。
次に、本発明の第4の実施形態の2次元位置制御装置について説明する。図14は、本発明の第4の実施形態のレーザ光入射部200cの構成を模式的に示した図である。なお、第4の実施形態のレーザ光入射部200cにおいて、図1から図9に示す第1の実施形態のレーザ光入射部200と同一の構成には、同一の符号を付してここでの詳細な説明は省略する。
第4の実施形態のレーザ光入射部200cは、レーザダイオード1、レーザダイオード駆動装置8、及びアクチュエータ7を搭載してX方向及びY方向に移動する走査手段74を備えている。この走査手段74は、例えば、X方向及びY方向に延伸した案内機構と、該案内機構を移動させる為のステッピングモータから構成されている。走査手段74は、該案内機構に含まれる送りねじをステッピングモータで回転させることによって、搭載したアクチュエータ7やレーザダイオード1をX方向及びY方向に移動させることができる。この走査手段74を採用すると、レーザダイオード1は、制御部5cから送られたパルス数に応じてX方向及びY方向の広い範囲を移動することができる。従って、ファイバ3の位置が大きくばらついたり、レーザ光入射部が複数の光ファイバを備えたものであったりしても、所望の位置の光ファイバ3にレーザ光11を入射させることができる。また、アクチュエータ7とは異なる駆動機構を採用できるため、走査の速度や範囲をより適切なものに設定することができる。
以上が本発明の実施形態である。本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく様々な範囲で変形が可能である。
本発明の第1の実施形態のレーザ光入射部の構成を模式的に示した図である。 本発明の第1の実施形態でレーザ光をウォブリングさせたときの、光ファイバの端面上におけるレーザ光の動きを示した図である。 本発明の第1の実施形態においてウォブリングが実施された際の信号出力の時間的変化を示したグラフである。 本発明の第1の実施形態における位置制御処理の全体的な流れを示したフローチャートである。 図4のサブルーチンであり、本発明の第1の実施形態における位置制御のサーボ処理を示したフローチャートである。 図5のサブルーチンであり、本発明の第1の実施形態におけるウォブリングによる2次元位置制御のサーボ処理を示したフローチャートである 図5のサブルーチンであり、本発明の第1の実施形態におけるウォブリングによる2次元位置制御のサーボ処理を示したフローチャートである。 図5のサブルーチンであり、本発明の第1の実施形態におけるコア中心の探索処理を示したフローチャートである。 図8のフローチャートで実行される中心探索処理を説明する図である。 本発明の第2の実施形態のレーザ光入射部の構成を模式的に示した図である。 本発明の第2の実施形態におけるコア中心の探索処理を示したフローチャートである。 本発明の第3の実施形態のレーザ光入射部の構成を模式的に示した図である。 本発明の第3の実施形態の構成要素であるアクチュエータユニットの構成を示した模式図である。 本発明の第4の実施形態のレーザ光入射部の構成を模式的に示した図である。
符号の説明
1 レーザダイオード
2 対物レンズ
3 光ファイバ
33 コア
5 制御部
62 ウォブリング手段
7 アクチュエータ
74 走査手段
200 レーザ光入射部

Claims (15)

  1. 所定の2次元平面において実質的に有限範囲内に分布する空間伝搬エネルギーと、該エネルギーが入力されるエネルギー入力手段の少なくとも一方を、該2次元平面上でその相対的な移動の軌跡が楕円となるように振動させるステップと、
    該楕円の軌跡上で該楕円の中心を挟んで対となる、少なくとも二対の点上におけるエネルギーを検出するステップと、
    検出されたそれぞれの対の点間におけるエネルギー差を演算し、該2次元平面上における該エネルギーと該エネルギー入力手段との位置ずれを検出するステップと、を含むこと、を特徴とする2次元位置制御方法。
  2. 検出されるそれぞれの前記エネルギー差が所定の値に達するまで請求項1に記載の3つのステップを繰り返し実行すること、を特徴とする2次元位置制御方法。
  3. 前記対となる点は、互いに、前記楕円の中心を挟んで対称に位置すること、を特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の2次元位置制御方法。
  4. 前記対となる互いの点を結ぶ線と平行な方向に関する位置ずれを検出すること、を特徴とする請求項3に記載の2次元位置制御方法。
  5. 前記2次元平面上において前記エネルギーまたは前記エネルギー入力手段のいずれかを所定の領域内で走査させるステップをさらに含み、
    該走査させるステップで所定範囲内の値のエネルギー差が検出されたとき、該エネルギー差に相当する位置情報を取得すること、を特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の2次元位置制御方法。
  6. 所定の2次元平面において実質的に有限範囲内に分布する空間伝搬エネルギーを出力するエネルギー出力手段と、
    該エネルギーが入力されるエネルギー入力手段と、
    該2次元平面上における該エネルギーと該エネルギー入力手段の少なくとも一方を、その相対的な移動の軌跡が楕円となるように振動させる振動手段と、
    該楕円の軌跡上で該楕円の中心を挟んで対となる、少なくとも二対の点上におけるエネルギーを検出するエネルギー検出手段と、
    検出されたそれぞれの対の点間におけるエネルギー差を演算し、該2次元平面上における該エネルギーと該エネルギー検出手段との位置ずれを検出する位置ずれ検出手段と、を備えたこと、を特徴とする2次元位置制御装置。
  7. 前記位置ずれ検出手段により検出されるエネルギー差が所定の値になるよう負帰還制御を行う制御手段をさらに備えたこと、を特徴とする請求項6に記載の2次元位置制御装置。
  8. 前記エネルギー検出手段は、前記楕円の中心を挟んで対称となる点を、対となる点として検出すること、を特徴とする請求項6または請求項7のいずれかに記載の2次元位置制御装置。
  9. 前記振動手段は、前記エネルギー出力手段または前記エネルギー入力手段のいずれかを、前記2次元平面上の方向であって、第1の方向、及び該第1の方向と直交する第2の方向に、その移動の軌跡が楕円となるように合成させて移動させること、を特徴とする請求項6から請求項8のいずれかに記載の2次元位置制御装置。
  10. 前記位置ずれ検出手段は、前記対となる互いの点を結ぶ線と平行な方向に関する位置ずれを検出すること、を特徴とする請求項6から請求項9のいずれかに記載の2次元位置制御装置。
  11. 前記エネルギー検出手段は、少なくとも2本の線であって、前記対となる互いの点を結ぶ線が、前記2次元平面上の方向であって、前記第1の方向、及び該第1の方向と直交する第2の方向の少なくとも1方向と平行になるように各点を検出すること、を特徴とする請求項10に記載の2次元位置制御装置。
  12. 前記エネルギーはガウシアン分布を有した光束であり、
    前記少なくとも二対の点は、前記光束の中心位置を検出したものであること、を特徴とする請求項6から請求項11のいずれかに記載の2次元位置制御装置。
  13. 前記エネルギー入力手段は、コア径が前記光束の径と略等しい光ファイバであること、を特徴とする請求項12に記載の2次元位置制御装置。
  14. 前記2次元平面上は、前記光束が入射する前記光ファイバの入射端面であること、を特徴とする請求項13に記載の2次元位置制御装置。
  15. 前記2次元平面上において前記エネルギーまたは前記エネルギー入力手段のいずれかを所定の領域内で走査させる走査手段と、
    該走査手段による前記エネルギーまたは前記エネルギー入力手段のいずれかの走査時に検出される前記エネルギーに基づいた前記エネルギー差が所定範囲内の値になるときに、当該エネルギー差に相当する位置情報を取得する位置情報取得手段と、をさらに備えたこと、を特徴とする請求項6から請求項14のいずれかに記載の2次元位置制御装置。
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