JP2005133913A - 超電導磁気軸受装置 - Google Patents

超電導磁気軸受装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 電力を貯蔵する電力貯蔵装置や高速回転を必要とする工作機械などに用いられる超電導体を利用した超電導磁気軸受装置の回転部の内周面における円周方向(回転方向)の磁束密度の均一性を維持しつつ、固定部と対向する回転部の内周面における径方向の磁束密度を増大させ、磁気勾配を大きくし、載荷力を向上させた構成。
【解決手段】 着磁方向が環状磁石の厚み方向であるアキシャル異方性環状磁石と、着磁方向が環状磁石の径方向であるラジアル異方性環状磁石とが、ラジアル異方性環状磁石の内周側磁極と同極であるアキシャル異方性環状磁石の磁極面に積層する構成となし、ラジアル異方性環状磁石の内周側に環状ヨークを当接配置することで、超電導体に作用しない漏洩磁束を減少させて、内周前に磁束を集中でき、径方向の磁束密度が増大して磁気勾配が大きくなり、載荷力が向上する効果が得られる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電力を貯蔵する電力貯蔵装置や高速回転を必要とする工作機械などに用いられる超電導体を利用した超電導磁気軸受装置の改良に係り、回転体の載荷力を向上させるため、超電導体に作用する各方向の磁束密度と磁気勾配を強化した超電導磁気軸受装置に関する。
フライホイールのような重量物を高速回転させて、フライホイールの運動エネルギーとして電力を貯蔵する電力貯蔵装置、あるいは高速回転を必要とする工作機械などを実現するための軸受として、永久磁石を有する回転部を、これに対向して固定部側の超電導体を利用して非接触状態で軸支する構成により、回転部の高速回転を可能にした超電導磁気軸受装置が提案されている。
超電導磁気軸受装置では、超電導軸受には重量物を支えることができる軸方向の載荷力(浮上力)の確保と、高速回転を可能とする回転方向での磁場の均一度が要求される。これを実現する構成として、特開平8-177856号公報には、環状磁性体を挟んで軸方向に反発する方向に着磁された環状永久磁石と環状磁性体とを積層した磁石構成が提案されている。
特開平8-177856号公報
詳述すると、図4に示すとおり、環状磁性体54を介して同極が対向するように配置されているため、環状永久磁石52のN極からの磁束は、図中に矢印で示すように、環状磁性体54を通り、それぞれの環状永久磁石52のS極に戻る。この際、環状永久磁石52からの磁束は、環状磁性体54により絞られるため、対向する超電導体58に作用する磁束は増大する。また、環状永久磁石52の磁束のばらつきが環状磁性体54によって緩和されるため、超電導体58を有する固定部59と対向する内周面における回転方向の磁束密度の均一性を向上させることができる。
かかる構成の超電導磁気軸受装置において、軸方向の載荷力を向上させるためには、超電導体を有する固定部と対向する回転部の内周面側において、超電導体に作用する径方向の磁束密度を増大させながら、同時に回転部の内周面側の磁束分布において、磁極間の変化量を大きくすること、つまり磁気勾配を大きくすることが必要となる。また、回転部の高速回転を確保するためには、永久磁石に起因する回転部の内周面側における円周方向(回転方向)の磁束のばらつきを低減して円周方向における磁束密度の均一性を向上させ、回転損失を軽減することが必要となる。
近年、100kWh級電力貯蔵用フライホイールなどの開発が進み、超電導軸受も直径が300mmを超える場合があるなど大型化してきており、装置に求められる載荷力にも一屑の向上が求められてきている。
ところが、上述の磁気回路構成では、超電導体を有する固定部と対向する回転部の内周面側に作用しない磁束、図4に太矢印で示すいわゆる漏洩磁束が依然として大きいため、超電導体に作用する径方向の磁束密度が十分でなく、それに伴い磁気勾配も不十分となり、その結果、載荷力の面で前述の大型化に十分対応できない場合がある。
この発明は、上述の問題を解消し、回転部の内周面における円周方向(回転方向)の磁束密度の均一性を維持しつつ、固定部と対向する回転部の内周面側における径方向の磁束密度を増大させ、磁気勾配を大きくし、載荷力を向上させた超電導磁気軸受装置の提供を目的としている。
発明者は、装置の大型化に対応できるよう回転体の載荷力を大きく向上させるため、超電導体に作用する各方向の磁束密度と磁気勾配を強化できる磁気回路の構成を目的に種々検討した結果、着磁方向が環状磁石の厚み方向であるアキシャル異方性環状磁石と、着磁方向が環状磁石の径方向であるラジアル異方性環状磁石とが、ラジアル異方性環状磁石の内周側磁極と同極であるアキシャル異方性環状磁石の磁極面に積層する、3枚以上の積層構成となし、かつ各ラジアル異方性環状磁石の内周側に環状ヨークを当接配置する環状磁石体を採用することで、超電導体に作用しない漏洩磁束を減少させて、内周面に磁束を集中でき、径方向の磁束密度が増大して磁気勾配が大きくなり、載荷力が向上する効果が得られることを知見し、この発明を完成した。
この発明は、環状の超電導体の外周面側に空隙を介して環状の磁石体を前記環状超電導体の中心軸回りに回転可能に配置した超電導磁気軸受装置において、前記環状磁石体は、着磁方向が該中心軸に平行である(着磁方向が環状磁石の厚み方向である)アキシャル異方性環状磁石と、着磁方向が該中心軸に直交する着磁方向が環状磁石の径方向である)ラジアル異方性環状磁石とが、アキシャル異方性環状磁石の磁極面に積層され、かつラジアル異方性環状磁石の内周側に環状ヨークを当接配置される積層構成を有することを特徴とする超電導磁気軸受装置である。
また、この発明は、上記構成の超電導磁気軸受装置において、
環状磁石体の軸方向の両端部に位置する環状磁石は、いずれもラジアル異方性環状磁石である構成、
積層されるラジアル異方性環状磁石とアキシャル異方性環状磁石の外径が同寸法である構成、
環状ヨークの内径と、アキシャル異方性環状磁石の内径が同寸法である構成、
環状ヨークの内径が、アキシャル異方性環状磁石の内径より小さい構成、
アキシャル異方性環状磁石の厚みが外周側から内周側にかけて漸減し、ラジアル異方性環状磁石及びその内周側に当接配置した環状ヨークの厚みが外周側から内周側にかけて漸増する構成、
さらに、積層されるアキシャル異方性環状磁石が2以上の場合で、アキシャル異方性環状磁石の厚み寸法Laと、最も外側に積層されるラジアル異方性環状磁石及びその内周側に当接配置した環状ヨークの厚み寸法Lreと、ラジアル異方性環状磁石及びその内周側に当接配置した環状ヨークの厚み寸法Lrcとの関係が、Lre<Lrc、5Lre≦La、Lrc<La、を満足する構成、を併せて提案する。
この発明によると、超電導磁気軸受装置の回転部側に設ける磁気回路を異なる磁化方向を有する複数の環状磁石とヨークで構成することで磁気回路の効率を向上させることが可能で、回転方向の磁束密度の均一性を維持しつつ、超電導体に作用しない漏洩磁束を減少させて、環状磁石の内周側に磁束を集中させる結果、径方向の磁束密度が増大して磁気勾配も大きくなり、その結果、載荷力が向上し、大型の超電導磁気軸受装置として有用となる。
この発明によると、回転部の上下両端部をラジアル異方性環状磁石および環状ヨークとすることで、アキシャル異方性環状磁石が回転部の両端部に配置される場合と比べて、該面端部からの漏洩磁束を減らし、磁気回路の効率化を図ることができる。
この発明によると、ラジアル異方性環状磁石とアキシャル異方性環状磁石の外径を同寸法とする構成が採用でき、この場合は漏洩磁束が少なくかつ磁石材料を効率的に使用することが可能となり、また、環状ヨークの内径とアキシャル異方性環状磁石の内径を同寸法とすることで、アキシャル異方性環状磁石自体のN極からS極に直接流れる磁束を減らし、回転部内周面の磁束密度の均一性を改善することができ、さらに、上記磁気回路の環状ヨークのみを回転部内周面側に突出させることによって、アキシャル異方性環状磁石からの磁束を環状ヨークに集中させると共に、アキシャル異方性環状磁石の磁束のばらつきが環状ヨークによって緩和され、回転部の内周面における回転方向の磁束密度の均一性が低下することもない。
この発明によると、上記磁気回路のアキシャル異方性環状磁石の厚み寸法を外周面から内周面にかけて漸減させた構成を採用することによって、回転部内周面における環状ヨーク間の距離が小さくなり、N極とS極の距離が近くなり、回転部の内周面の磁束分布において、磁極間の変化量が大きくなるため、磁気勾配を大きくし、載荷力をさらに向上させ、また、環状ヨークが回転部内周面にかけて大きくなるため、磁束を回転部内周面側に集中させることが可能となる。
この発明において、超電導磁気軸受装置には、環状に配置された超電導体の外周面に空隙を介して環状の磁石体を前記環状超電導体の中心軸回りに回転可能に配置した構成、すなわち環状超電導体を支持する固定部と、この固定部の環状超電導体の中心軸回りに環状磁石体などの磁気回路を回転可能に支持する回転部を有する構成であれば、公知のいずれの構成も採用できる。
この発明の回転部の磁気回路を構成する環状磁石体は、アキシャル異方性環状磁石とラジアル異方性環状磁石とからなり、アキシャル異方性環状磁石は、着磁方向が該中心軸に平行、すなわち着磁方向が環状磁石の厚み方向であり、ラジアル異方性環状磁石は、着磁方向が該中心軸に直交する方向、すなわち着磁方向が環状磁石の径方向である。
これら2種の環状磁石は、それぞれ一体物でもよいし、複数に分割された扇形形状の磁石を円周方向に接合して環状に形成したものでもよい。通常は、磁石の製造上の事情から分割された扇形形状の磁石を組み合せたものが用いられることが多い。
また、ラジアル異方性磁石の磁化方向は、図5(a)に示す一体成形材、図5(b)に示す分割成形材のいずれも図中に矢印で示すように径方向に正確に放射線状となっていることが好ましい。しかし、図5(c)のように扇形形状の磁石の磁化方向を所要の一方向となし、この扇形磁石を複数組み合わせて環状磁石となした際に略放射線状に磁化方向が現れる構成としてもよい。
図1は、この発明による超電導磁気軸受装置の一実施形態を示す縦断説明図である。超電導磁気軸受装置10は、柱状の固定部19の外周側に永久磁石を有する円筒状の回転部11が回転可能に配置され、該固定部19は、その外周側に超電導体18が支持部17を介して配置され、所要の空隙を介して回転部11の内周面と対向するように構成されている。
回転部11は、アキシャル異方性環状磁石12とラジアル異方性環状磁石13とを交互に積層配置してある。アキシャル異方性環状磁石12はラジアル異方性環状磁石13を介して同極が対向して反発する積層構成で、ラジアル異方性環状磁石13の内径側の磁極は当接するアキシャル異方性環状磁石12の端面の磁極と同極となる。
また、ラジアル異方性環状磁石13は、アキシャル異方性環状磁石12の外径寸法と同一の外径寸法ならびにアキシャル異方性環状磁石12の内径寸法より大きな内径寸法を有し、その内側には環状ヨーク14が配置される。
さらに、アキシャル異方性環状磁石12、ラジアル異方性環状磁石13および環状ヨーク14の軸心は回転部11の軸心と同心であり、かつ、回転部11の両端部はラジアル異方性環状磁石13および環状ヨーク14で構成される。
このように回転部11における磁気回路を異なる磁化方向を有する2種の環状磁石と環状ヨークで構成することにより、回転部11の外周面及び端面からの漏洩磁束が減少し、図中に矢印で示すとおり、アキシャル異方性環状磁石12及びラジアル異方性環状磁石13から発生した磁束が、回転部11の内周面を経由するように磁路を形成することが可能となる。
図1の磁気回路と図4に示す従来の磁気回路とを比較すると、図6の回転軸Z方向における径方向の磁束密度を表す概念図(図1の磁気回路は細実線、従来は太実線)に示すごとく、回転部11内周面において径方向の磁束密度が増大し、それに伴って磁気勾配が大きくなり、その結果、載荷力が向上する効果を奏する。すなわち、磁束密度の分布を表すグラフ(線)上の各点における磁束密度の変化量(傾き)と該点における磁束密度の絶対値の積の総和が大きくなる結果、載荷力が向上することになる。その際、環状ヨーク14が回転部11の内周面に露出しているため、アキシャル異方性環状磁石12の磁束のばらつきが環状ヨーク14によって緩和され、回転部11の内周面における回転方向の磁束密度の均一性が低下することはない。
また、回転部11の上下両端部をラジアル異方性環状磁石13および環状ヨーク14とすることで、アキシャル異方性環状磁石12が回転部11の両端部に配置される場合と比べて、該両端部からの漏洩磁束を減らし、磁気回路の効率化を図ることができる。
なお、その際に、アキシャル異方性環状磁石12の軸方向の厚み寸法La、回転部11の両端部に配置されるラジアル異方性磁石13及び前記環状ヨーク14の軸方向の厚み寸法Lre、アキシャル異方性環状磁石12に挟まれたラジアル異方性磁石13及び前記環状ヨーク14の軸方向の厚み寸法Lrcを、所定の寸法比の範囲内とすることで、径方向の磁束密度ならびに磁気勾配をより大きくすることが可能となる。
回転部11の厚み寸法は、超電導磁気軸受装置の寸法によって必然的に決定される。よって、アキシャル異方性環状磁石12の軸方向の厚み寸法が大きすぎると、相対的に回転部11の両端部に配置されるラジアル異方性環状磁石13及び前記環状ヨーク14の軸方向の厚み寸法、並びにアキシャル異方性環状磁石12に挟まれたラジアル異方性環状磁石13および前記環状ヨーク14の軸方向の厚み寸法が小さくなり、環状ヨーク14が飽和し漏洩磁束が大きくなり、また、ラジアル異方性環状磁石13による漏洩磁束の低減効果が小さくなるため、アキシャル異方性環状磁石12から発生する磁束を十分に回転部内周面に導くことができない。その結果、磁束密度が低下し、磁気勾配が小さくなってしまう。
また、アキシャル異方性環状磁石12の軸方向の厚み寸法が小さすぎる場合も、アキシャル異方性環状磁石12から発生する磁束が不十分となり、結果的に回転部11内周面の磁束密度が低下し、磁気勾配が小さくなる。従って、上述の厚み寸法は、Lre<Lrc、5Lre≦La、Lrc<La、を満足することが好ましい。
図2に示す超電導磁気軸受装置20では、環状ヨーク24の内径がアキシャル異方性環状磁石22の内径より小さくなるため、結果として環状ヨーク24の内周面が固定部19側へ突出している。これにより、アキシャル異方性環状磁石22自体のN極からS極に直接流れる磁束を減らし、図中矢印で示すとおり、磁束を環状ヨーク24に集中させると共に、磁束のばらつきを環状ヨーク24で緩和することが可能となる。
よって、回転部21内周面に発生する磁束のほとんどが環状ヨーク24からのものとなり、アキシャル異方性環状磁石22の有する磁束のむらが回転部内周面の円周方向における磁束密度の均一性に与える影響を軽減することができる。
なお、図2の構成においても前述のとおり、アキシャル異方性環状磁石22の軸方向の厚み寸法、回転郡の両端部に配置されるラジアル異方性磁石23及び前記環状ヨーク24の軸方向の厚み寸法、並びにアキシャル異方性環状磁石22に挟まれたラジアル異方性磁石23及び前記環状ヨーク24の軸方向の厚み寸法を一定の寸法比の範囲内とすることで、より磁気勾配を向上させることができる。
図3に示す超電導磁気軸受装置30は、図示するようにアキシャル異方性環状磁石32の厚み寸法Laが外周面から内周面にかけて漸減し、断面台形形状となっている。また、それに伴いアキシャル異方性環状磁石32と端面が当接するラジアル異方性磁石33および環状ヨーク34の形状も断面台形形状となっている。
かかる構成により、回転部31の内周面において環状ヨーク34間の距離が小さくなり、N極とS極の距離が近くなり、回転部31の内周面の磁束分布において、磁極間の変化量が大きくなるため、磁気勾配をより大きくすることが可能となる。その結果、径方向の磁気勾配をより大きくすることが可能となる。
また、回転部31の外周面側と比べて、回転部31の内周面側において環状ヨーク34の占める割合が大きくなるため、磁束がより回転部31の内周面側に集中しやすくなる。なお、図3の構成においても、環状ヨーク34の内周面を固定部19側へ突出させることで、回転部31内周面に発生する磁束のほとんどが環状ヨーク34からのものとなり、磁束密度の均一性をより向上させることができる。
図3の磁気回路と図1の磁気回路とを比較すると、図6の回転軸Z方向における径方向の磁束密度を表す概念図(図3の磁気回路は細破線、図1の磁気回路は細実線)に示すごとく、相対的に磁石重量が減るため、回転部11内周面において径方向の磁束密度の最大値が若干下がることが考えられるが、磁気勾配が大きくなることで相殺される結果、載荷力が向上する効果を奏する。
従来例
図4に示す従来の磁気回路からなる超電導磁気軸受装置を、外径160mmの環状永久磁石(住友特殊金属製、NEOMAX-44H)を4段(軸方向長さ59mm)積みして作製した。なお、ヨーク厚みは5mmであった。
この従来の磁気回路の評価は、固定部と回転部との空隙(図中B)における径方向の磁束密度によって評価した。磁束密度は0.779(T)であった。
実施例
図1に示すこの発明の磁気回路からなる超電導磁気軸受装置を、外径160mmのアキシャル異方性環状磁石(住友特殊金属製、NEOMAX-39SH)4枚、外径160mmのラジアル異方性環状磁石(住友特殊金属製、NEOMAX-44H)5枚を用いて、軸方向長さ59mmとなるように作製した。
この際、アキシャル異方性環状磁石の厚み寸法La、最も外側に積層されるラジアル異方性環状磁石及びその内周側に当接配置した環状ヨークの厚み寸法Lre、ラジアル異方性環状磁石及びその内周側に当接配置した環状ヨークの厚み寸法Lrcの関係を種々設定して評価した。
この磁気回路の評価は、固定部と回転部との空隙(図中A)における径方向の磁束密度によって評価した。そのうち、La=11.0mm、Lrc=3.75mm、Lre=1.875mm、ヨーク外径140mmの場合は、磁束密度が0.82(T)得られた。なお、図7に測定結果をヨーク外径と磁束密度との関係のグラフとして示す。
すなわち、前記La=11.0mm、ヨーク外径140mmの場合に磁束密度が最大となり、従来より約5%高い値になった。また、回転方向の磁束密度のばらつきは従来例と同等レベルであった。
この発明は、超電導体に作用する各方向の磁束密度と磁気勾配を強化して装置の大型化に対応できるよう載荷力を大きく向上させることができ、電力を貯蔵する電力貯蔵装置、あるいは高速回転を必要とする工作機械などの超電導磁気軸受装置と最適の構成を提供できる。
この発明による超電導磁気軸受装置の一実施形態を示す縦断説明図である。 この発明による超電導磁気軸受装置の他の実施形態を示す縦断説明図である。 この発明による超電導磁気軸受装置の他の実施形態を示す縦断説明図である。 従来の超電導磁気軸受装置の実施形態を示す縦断説明図である。 a,b,cは、この発明によるラジアル異方性磁石の磁化方向を示す説明図である。 回転軸Z方向における径方向の磁束密度を概念的に表すグラフ図である。 実施例におけるヨーク外径と径方向の磁束密度との関係を示すグラフである。
符号の説明
10,20,30 超電導磁気軸受装置
11,21,31 回転部
12,22,32 アキシャル異方性環状磁石
13,23,33 ラジアル異方性環状磁石
14,24,34 環状ヨーク
17 支持部
18 超電導体
19 固定部
52 環状永久磁石
54 環状磁性体
58 超電導体
59 固定部

Claims (6)

  1. 環状の超電導体の外周面側に空隙を介して環状の磁石体を前記環状超電導体の中心軸回りに回転可能に配置した超電導磁気軸受装置において、前記環状磁石体は、着磁方向が該中心軸に平行であるアキシャル異方性環状磁石と、着磁方向が該中心軸に直交するラジアル異方性環状磁石とが、ラジアル異方性環状磁石の内周側磁極と同極であるアキシャル異方性環状磁石の磁極面に積層され、かつラジアル異方性環状磁石の内周側に環状ヨークを当接配置される超電導磁気軸受装置。
  2. 環状磁石体の軸方向の両端部に位置する環状磁石は、いずれもラジアル異方性環状磁石である請求項1に記載の超電導磁気軸受装置。
  3. 積層されるラジアル異方性環状磁石とアキシャル異方性環状磁石の外径が同寸法である請求項1に記載の超電導磁気軸受装置。
  4. 環状ヨークの内径と、アキシャル異方性環状磁石の内径が同寸法である請求項1に記載の超電導磁気軸受装置。
  5. 環状ヨークの内径が、アキシャル異方性環状磁石の内径より小さい請求項1に記載の超電導磁気軸受装置。
  6. アキシャル異方性環状磁石の厚みが外周側から内周側にかけて漸減し、ラジアル異方性環状磁石及びその内周側に当接配置した環状ヨークの厚みが外周側から内周側にかけて漸増する請求項1に記載の超電導磁気軸受装置。
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