JP2005133776A - 動力伝達装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】動力伝達装置において、動作音を動力伝達チェーン3の側方へ放出されにくくし、静粛性を高める。
【解決手段】それぞれV字形の周溝を有する二つのプーリ1,2と、両プーリ1,2に巻き掛けられる無端状の動力伝達チェーン3とを備えた動力伝達装置であって、動力伝達チェーン3が、複数のリンク10それぞれをピン11で無端状に連結した構成であり、両プーリ1,2の対向間にできる空間に遮音壁部6c,6dが配置されている。
【選択図】 図1
【解決手段】それぞれV字形の周溝を有する二つのプーリ1,2と、両プーリ1,2に巻き掛けられる無端状の動力伝達チェーン3とを備えた動力伝達装置であって、動力伝達チェーン3が、複数のリンク10それぞれをピン11で無端状に連結した構成であり、両プーリ1,2の対向間にできる空間に遮音壁部6c,6dが配置されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、一対のプーリ間に動力伝達チェーンを巻き掛けた構成で、動力伝達チェーン(以下、チェーンという)が複数のリンクそれぞれをピンで無端状に連結されてなる動力伝達装置に関する。
例えば自動車などの車両に用いられる無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)では、例えばエンジン側に設けられたドライブプーリと、駆動輪側に設けられたドリブンプーリと、両者間に架け渡された無端状のチェーンとを備えたものがある。チェーンは、複数のリンクそれぞれをピンおよびストリップで相互に連結している(例えば特許文献1参照)。
特開平8−312725号
上記従来例では、チェーンの回転動作に伴い発生する騒音が効果的に抑制されるが、CVTが搭載された自動車の運転をより快適にするためには、さらに静粛性を向上するのが望ましい。従来、チェーン変速機の騒音低減のためには、変速機全体を遮音壁(カバー)で覆うようにしたり、チェーン全体を遮音壁で覆うようにする等の対策がとられているが、このような遮音壁は大きくなるため、寸法制約より小型車への搭載は困難である。また、運転席の気密性を高めたり、振動遮断用の特別なマウントを用いたり、前述した遮音壁を用いたりする等の手段はコストが高くなるため、安価提供が求められる小型車ではコスト制約より困難である。そこで、寸法が小さくコストの低い、より効果的な騒音低減手段が求められている。
本発明は、それぞれV字形の周溝を有する二つのプーリと、両プーリに巻き掛けられる無端状のチェーンとを備えた動力伝達装置であって、前記チェーンが、複数のリンクそれぞれをピンで無端状に連結した構成であり、前記両プーリの対向間にできる空間に遮音壁部が配置されている、ことを特徴としている。
本発明によると、遮音壁部を設けたから、チェーンの回転動作に伴い発生する動作音が、前記両プーリの対向間でチェーンの内側から側方へ放出されにくくなり、これにより、騒音の発生が抑制される。
前記ピンの両端を両プーリの周溝を形成する円錐面に当接することができる。
前記両プーリのうち、一方のプーリをハウジングに支持される入力軸に、また、他方のプーリを前記ハウジングに支持される出力軸にそれぞれ取り付け、遮音壁部を、ハウジングに一体または別体に構成することができる。
本発明は、動作時の静粛性を高めることができる。
図1は、動力伝達装置としての無段変速機を模式的に示す図、図2は、図1の側面図、図3は、図1のチェーンの一部を示す斜視図、図4は、図3のチェーンの一部を示す側面図である。
図示例の無段変速機は、ドライブプーリ1とドリブンプーリ2とに無端状のチェーン3を巻き掛けた構成である。
ドライブプーリ1は、エンジン側に接続された入力軸4に、また、ドリブンプーリ2は、駆動輪側に接続された出力軸5にそれぞれ取り付けられている。入力軸4と出力軸5は、ハウジング6に軸受(図示しない)を介して回転自在に支持されている。
両プーリ1,2は、共に、固定シーブ1a,2aと可動シーブ1b,2bとからなる。ドライブプーリ1の固定シーブ1aは入力軸4に、また、ドリブンプーリ2の固定シーブ2aは出力軸5にそれぞれ固定されているが、ドライブプーリ1の可動プーリ1bは入力軸4に、また、ドリブンプーリ2の可動プーリ2bは出力軸5にそれぞれ一体回転可能でかつ軸方向移動可能に取り付けられている。
固定シーブ1a,2aおよび可動シーブ1b,2bは、それぞれ円錐面を備えており、固定シーブ1a,2aの円錐面と可動シーブ1b,2bの円錐面との対向間にV字形の周溝が形成されている。可動シーブ1b,2bが例えば油圧アクチュエータ(図示省略)などの駆動手段で軸方向に無段階に移動されることによって、両プーリ1,2の周溝における溝幅が無段階に変更されて、無段階の変速が行われる。
チェーン3は、1つの組をチェーン長手方向に順次に所定距離ずつずらした3つのリンク10A,10B,10Cの組み合わせからなり、各組には同じずらし位置にあるリンク(符号では10A同士,10B同士,10C同士)を1つずつ有する第1、第2、第3のリンク組を備える。それぞれのリンク組内の各リンク10A,10B,10Cには、第1、第2の貫通孔10a,10bが設けられている。第1の貫通孔10aは、チェーン進行方向とは反対側となる各リンク10A,10B,10Cそれぞれの一端側に、第2の貫通孔10bは、チェーン進行方向側となる各リンク10A,10B,10Cそれぞれの他端側に形成されている。これら各組内のリンク10A,10B,10Cは、両貫通孔10a,10bそれぞれに挿入または圧入したピン11とストリップ12とで互いに連結される。これら貫通孔10a,10bは、結合して1つの孔とすることも可能である。
各ピン11は、リンク10A,10B,10Cの第1の貫通孔10aの壁面に部分的に囲まれるように接してそれぞれのリンク10A,10B,10Cに結合され、各ストリップ12は、第2の貫通孔10bの周面に部分的に囲まれるように接してそれぞれのリンク10A,10B,10Cに結合されている。各ピン11とストリップ12は、圧入によってリンク10A,10B,10Cに連結されている。ストリップ12は、ピン11よりも僅かに短くされており、これにより、ピン11の外端面のみがプーリ1,2に摩擦接触可能になっている。ピン11の外端面は凸面形状を有し、チェーンの引っ張り力をプーリ1,2に伝達できるようになっている。
第1、第2の貫通孔10a、10bの形状は図4に示すようになっている。すなわち、第1の貫通孔10aの壁面の一部分10a1は、ピン11が圧入されるものであり、ピン11の輪郭に極く近似するか、あるいは、ほんの僅か小さい。第1の貫通孔10aの壁面の残りの部分10a2は、ピン11と接して協動するストリップ12がピン11に対して自由に動くことができるようになっている。これによって第1の貫通孔10a内においてストリップ12はピン11と接触して転がり運動ができる。
第2の貫通孔10bの壁面の一部分10b1は、ストリップ12が圧入されるものであり、ストリップ12の輪郭に極く近似するか、あるいは、ほんの僅か小さい。第2の貫通孔10bの壁面の残りの部分10b2は、ストリップ12と接して協動するピン11がストリップ12に対して自由に動くことができるようになっている。
ここで、図4の紙面上、1つのリンク組において、手前側を第1のリンク10A、中間側を第2のリンク10B、奥側を第3のリンク10Cとする。第1のリンク10Aの第1の貫通孔10aは、第2のリンク10Bの第2の貫通孔10b(破線表示)とは同一直線上に位置している。第2のリンク10Bの第1の貫通孔10aは、第3のリンク10Cの第2の貫通孔10b(破線表示)とは同一直線上に位置している。そして、各リンク10A、10B,10Cは、各貫通孔10a,10bに通されたピン11とストリップ12によってチェーンの長手方向に互いに接続されている。
上記構成を備えたチェーン3は、プーリ方向(図4の右側方向とする)に進むに伴い、ピン11とストリップ12との接線の位置が変化する。そして、チェーン3内の引張力Kは、この接線の位置で1つのリンクから他のリンクへと伝達され、偶力F=K・Xが進入してくる第1のリンク10A上で発生する。ここで、Xは、偶力F間の距離である。このチェーンへの進入の際、第1のリンク10Aに結合された第1の貫通孔10a内のピン11は、まだプーリ1,2に接触しておらず、そのため、第1のリンク10Aは、当該第1のリンク10Aに結合された第2の貫通孔10b内のストリップ12と、このときプーリ1,2に接触している不図示の上流側のリンクのピン11との接線回りに自由に回転できる。進入に差し掛かっている第1のリンク10A上で作用している偶力Fは、当該第1のリンク10Aを少しだけ回転させることによって、第2のリンク10Bの第2の貫通孔10b内のピン11は上昇動させられる。
第2のリンク10Bの第2の貫通孔10b内のピン11が十分に上昇動させられることにより、特開平8−312725号公開公報の明細書に記載されるようにチェーンの弦振動的運動が抑制されるようになる。この抑制作用のさらなる詳細は同公報に詳しく記載しているので説明を省略する。
このようにして各貫通孔10a,10bにピン11とストリップ12とを圧入や挿入により各リンク10を相互に連結しているとともに、ピン11およびストリップ12の両端が上述したように各リンク10の貫通孔10a,10bから突出する状態となっており、かつ、ピン11は、ストリップ12よりも長く形成されて、その外端がドライブプーリ1およびドリブンプーリ2の各円錐面に当接されている。また、チェーン3の進行方向前側にストリップ12が、後側にピン11が配置されている。
このような構成の無段変速機では、動作に伴い、ドライブプーリ1やドリブンプーリ2にチェーン3が巻きつくときに音が発生することを考慮し、以下のような工夫を施しているので説明する。
ハウジング6において両プーリ1,2の両側に配置されるハウジングブロック6a,6bには、両プーリ1,2の対向間でチェーン3の内側にできる空間の側方を覆う遮音壁部6c,6dが一体的に設けられている。この遮音壁部6c,6dは、両プーリ1,2の対向間に、チェーン3に干渉しない位置まで入り込むように張り出した状態で設けられている。
これにより、両プーリ1,2の対向間でチェーン3の内側にできる空間が、遮音壁部6c,6dで遮音可能な状態にほぼ閉塞されるので、チェーン3の動作に伴い発生する動作音がチェーン3の側方へ放出されにくくなり、騒音の発生を抑制できる。そのため、無段変速機の静粛性が向上する。また、両プーリ1,2の対向間のデッドスペースに遮音壁部を設けるのみで変速機の外形寸法は大きくならない。さらに、ハウジング6と一体の凸形状ゆえ、成形が簡単かつ部品点数も増えずコストが低い。
遮音壁部6c,6dは、ハウジング6と一体であるが、本発明の他の形態として、図5で示すように、ハウジング6とは別体としてチェーン3の動作音を遮音することができる。すなわち、本発明の他の形態では、遮音部材20を、ドライブプーリ1とドリブンプーリ2との対向間から露呈するチェーン3を囲むように設けている。
この遮音部材20は、角筒形状であり、その二つの対向側壁部20a,20bにおける各開口側の辺が部分円弧状に凹んだ形状になっており、上壁部20cおよび下壁部20dが両プーリ2の対向間から露呈するチェーン3の外面および両プーリ1,2のV字形の周溝においてチェーン3が巻きつき始める部分までの領域を覆っている。この遮音部材20においては、各壁部20a,20b,20c,20dが上記遮音壁部6c,6dと同等ないしは同等以上の機能を有する遮音壁部を構成する。
遮音部材20は、各種の樹脂材あるいは各種の金属材などで形成することができ、図示していないがハウジング6に取り付けることができる。
この場合、両プーリ1,2の対向間から露呈するチェーン3を遮音部材20で囲んでいるから、チェーン3の動作に伴い発生する動作音がチェーン3の外周側および側方へ放出されにくくなり、騒音の発生を抑制できる。したがって、この形態では、図1に示す形態よりも遮音効果が向上する。
上記無段変速機は、ドライブプーリ1およびドリブンプーリ2のいずれか一方の周溝における溝幅のみを変更できるようにして、他方を変更できないように固定幅にした態様であってもよい。なお、本発明は、前記周溝における溝幅を有段的に変更する変速機や、固定式(無変速)とした動力伝達装置にも適用できる。
また、上記ではチェーン3としてピン11の両端をドライブプーリ1やドリブンプーリ2の各円錐面に当接させるピンタイプを例に挙げているが、例えば特開平1−176832号公報に示すように、ピン11に取り付けられるブロックをドライブプーリ1やドリブンプーリ2の各円錐面に当接させるブロックタイプのチェーンに本発明を適用できる。
1 ドライブプーリ
2 ドリブンプーリ
3 チェーン
4 入力軸
5 出力軸
6 ハウジング
6c,6d 遮音壁部
10 リンク
11 ピン
12 ストリップ
2 ドリブンプーリ
3 チェーン
4 入力軸
5 出力軸
6 ハウジング
6c,6d 遮音壁部
10 リンク
11 ピン
12 ストリップ
Claims (3)
- それぞれV字形の周溝を有する二つのプーリと、両プーリに巻き掛けられる無端状の動力伝達チェーンとを備えた動力伝達装置であって、
動力伝達チェーンが、複数のリンクそれぞれをピンで無端状に連結した構成であり、両プーリの対向間にできる空間に遮音壁部が配置されている、ことを特徴とする動力伝達装置。 - ピンの両端が、プーリの周溝を形成する円錐面に当接される、ことを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
- 両プーリのうち、一方のプーリがハウジングに支持される入力軸に、また、他方のプーリがハウジングに支持される出力軸にそれぞれ取り付けられており、
遮音壁部は、ハウジングに一体または別体に構成されている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の動力伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003368842A JP2005133776A (ja) | 2003-10-29 | 2003-10-29 | 動力伝達装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003368842A JP2005133776A (ja) | 2003-10-29 | 2003-10-29 | 動力伝達装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005133776A true JP2005133776A (ja) | 2005-05-26 |
Family
ID=34646386
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003368842A Pending JP2005133776A (ja) | 2003-10-29 | 2003-10-29 | 動力伝達装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005133776A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100733601B1 (ko) * | 2007-04-26 | 2007-06-29 | 고려개발(주) | 로터리타입 폐기물 정량 배출장치 |
-
2003
- 2003-10-29 JP JP2003368842A patent/JP2005133776A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100733601B1 (ko) * | 2007-04-26 | 2007-06-29 | 고려개발(주) | 로터리타입 폐기물 정량 배출장치 |
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