JP2005133358A

JP2005133358A - 自動調光用ガラス素材

Info

Publication number: JP2005133358A
Application number: JP2003368237A
Authority: JP
Inventors: Takuo Ishii; 卓夫石井; Norikazu Yamagishi; 令和山岸; Mutsuharu Takesada; 睦治武貞; Takaaki Habara; 貴明羽原
Original assignee: Hitachi Electronics Services Co Ltd
Current assignee: Hitachi Electronics Services Co Ltd
Priority date: 2003-10-29
Filing date: 2003-10-29
Publication date: 2005-05-26
Anticipated expiration: 2023-10-29
Also published as: JP3816477B2

Abstract

【課題】太陽電池の配設場所を必要とせず、配設に際して配設場所や見栄えについて考慮する必要のない自動調光用ガラス素材を提供すること。
【解決手段】自動調光用ガラス素材を、液晶ガラス２と透明な太陽電池１を両側から透明なガラス板３で挟み込んだ形状に構成したことを特徴とする。また自動調光用ガラス素材を、上下又は上下・左右に、任意数の区画に分割された液晶ガラス２１，２２，２３，・・・と透明な太陽電池１１，１２，１３，１４，１５，・・・とを有し、液晶ガラスは共通の透明電極と区画毎の透明分割電極とを有し、透明な太陽電池は液晶ガラスの各透明分割電極に対面する透明分割太陽電から成る構成にしたことを特徴とする。
【選択図】図１

Description

本発明は、液晶ガラスと透明な太陽電池を用いた自動調光用ガラス素材に関する。

２枚の透明ガラス板の微小間隔部分に液晶を封入し、各ガラス板の内面に形成した薄膜状の透明電極に、太陽電池で発電した電圧を印加して、この印加電圧を適宜制御することにより液晶の透明度が変化するのを利用した調光ガラス窓が提案されている（例えば、特許文献１参照）。

また太陽光のうちの紫外光を利用して発電し、可視光及び赤外光を透過する透明な太陽電池が提案されている（例えば、非特許文献１参照）。

特開平８−１８４２７３号公報「透明な太陽電池の試作に成功」（独立行政法人産業技術総合研究所、２００３年６月２５日プレス発表）

しかし前記特許文献１の調光ガラス窓では、太陽電池は調光ガラスが取り付けられていない窓枠の下辺部分に配設されているように、太陽電池を配設するためのある程度の面積
を持った配設場所を必要とし、そのため太陽電池の配設場所に制約があり、また太陽電池を窓毎に一々取り付ける必要があり、さらに太陽電池が窓枠から突出しているために見栄えもよくない。

本発明は、上記のような点に鑑み、太陽電池の配設場所を必要とせず、従って配設に際して配設場所や見栄えについて考慮する必要のない自動調光用ガラス素材を提供することを目的とする。

上記目的を達成するために、本発明の自動調光用ガラス素材は、液晶ガラス２と透明な太陽電池１を両側から透明なガラス板３で挟み込んだ形状を持つことを特徴とする。

また本発明の自動調光用ガラス素材は、液晶ガラス２と透明な太陽電池１とを張り合わせた形状を持つことを特徴とする。

また本発明の自動調光用ガラス素材は、液晶ガラス２を２枚の透明な太陽電池１で挟んだ形状を持つことを特徴とする。

さらに上記の２番目又は３番目の自動調光用ガラス素材において、両面をガラスで挟んだ形状を持つことを特徴とする。

さらに上記の２番目又は３番目の自動調光用ガラス素材において、両面を透明の保護シートで挟んだ形状を持つことを特徴とする。

また上記の２番目又は３番目の自動調光用ガラス素材において、片面に透明の保護シート若しくはガラス板を張り付けた形状を持つことを特徴とする。

また上記の各自動調光用ガラス素材において、上下又は左右又は上下・左右又は斜めに、又は模様により、任意数の区画に分割された液晶ガラス２１，２２，２３，・・・と透明な太陽電池１１，１２，１３，１４，１５，・・・とを有し、液晶ガラスは共通の透明電極と区画毎の透明分割電極とを有し、透明な太陽電池は液晶ガラスの各透明分割電極に対面する透明分割太陽電から成ることを特徴とする。

本発明によれば、液晶ガラスと太陽電池とを一体にしたことにより、この自動調光用ガラス素材を取り付ける場合に、従来のように太陽電池の配設場所や見栄えについて何ら考慮する必要が無く、通常のガラスと同様に取り付けることができる。
また液晶ガラスと透明な太陽電池をそれぞれ任意の小区画に分割したものとすることにより、区画毎にきめ細かく自動調光することができる。
さらにこの自動調光用ガラス素材を窓ガラスとした場合、紫外光は透明な太陽電池に吸収されるので、人体に有害な紫外光の室内への侵入を防止できる。

本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。

図１は実施例１の自動調光用ガラス素材の側断面図である。
１は透明な太陽電池で、例えば非特許文献１に開示されているように太陽光のうちの紫外光を吸収して発電し、可視光及び赤外光を透過するものである。２は液晶ガラスで、液晶を封入した２枚の透明ガラス板の内面に形成した薄膜状の透明電極に印加される電圧に応じて光の透過量が変化するものである。
なお自動調光用ガラス素材としてみたとき、上記の太陽電池１は太陽光が入射する側に配置され、液晶ガラス２はその反対側（内側）に配置されるので、入射する太陽光は先ず透明な太陽電池１を通過し、ここで紫外光による発電が行なわれ、透明な太陽電池１を透過した可視光と赤外光が液晶ガラスに到達することになる。
３は上記の透明な太陽電池１と液晶ガラス２とを挟み込んだ透明ガラス板である。
上記の薄膜状の透明電極には電圧を印加するためのリード線を接続することができる。

本発明で用いる液晶ガラスとしては二種類あり、その１は、電極間に電圧が印加されないときは液晶が透明に保たれ、電極間に電圧が印加されるときは液晶が不透明になり、かつ印加する電圧の大きさに応じて不透明の度合いが変化するもの（所謂、ノーマルホワイトで、ＴＮ液晶が用いられる。）であり、その２は、上記とは逆に、電極間に電圧が印加されるときは液晶が透明に保たれ、電極間に電圧が印加されないときは液晶が不透明になり、かつ印加する電圧の大きさに応じて不透明の度合いが変化するもの（所謂、ノーマルブラックで、高分子分散型液晶が用いられる。）であり、用途に応じて使い分けされる。

即ち、例えばガラス窓からの入射光が少ない場合は透明のままにしておき、入射光が強くなるに応じて不透明の度合いを強くして入射光を遮断したい場合には、上記のその１の液晶ガラスが用いられ、これにより太陽光が強い場合に強さに応じて透過光量を自動調整することができる。
逆に外が明るいときは透明にしてガラス窓から採光し、外が暗くなって外からの視線を遮断したい場合には、上記のその２の液晶ガラスが用いられる。これは、日中は開け、夕方以降は閉めるカーテンの代用となり、カーテンのように一々開け・閉めする必要が無い。

いずれの場合も、電極間に印加する電圧は透明な太陽電池から得られる発電電圧を利用するが、太陽電池の発電電圧の大小は光量（透明な太陽電池の場合は紫外光の光量）の大小に応じて変わる（即ち、入射する光量が大であれば発電電圧が大きく、入射する光量が小であれば発電電圧が小さい。）ので、それを利用して入射光の遮断量を制御することができる。
なお実際に本発明の自動調光用ガラス素材を用いて液晶ガラスの透明度を制御する場合には、二次電池又は大容量のコンデンサを含む電源回路、マイコン、ドライバ、操作パネル、リモコン等を含む適宜の制御手段が必要である。

図２は実施例２の自動調光用ガラス素材の斜視図である。
自動調光用ガラス素材は、実施例１のように、１枚の液晶ガラスと１枚の透明な太陽電池から成るものに限らず、図２の（ａ）（ｂ）（ｃ）（ｄ）（ｅ）のようにそれぞれが小区画に分割されたものから成り、このように構成すれば区画毎に自動調光することができる。
同図（ａ）は、小区画２１，２２，２３，・・・のように上下に分割された液晶ガラス２と小区画１１，１２，１３，・・・のように上下に分割された透明な太陽電池１とを一体にしたものであり、液晶ガラスは、２枚の透明ガラス板の一方の内面に全面的に透明電極を薄膜状に形成し、他方の内面には分割された透明電極（分割電極）を薄膜状に形成し、２枚の透明ガラス板の微小間隔部分に液晶を封入したものである。
また分割された透明な太陽電池としては、例えばガラス基板の液晶ガラスの各分割電極に対面する位置にそれぞれ可視光透過型光起電力セルの集合体から成る透明太陽電池を形成したものである。なおその他は実施例１の場合と同じである。

同図（ｂ）は、小区画２１，２２，２３，・・・のように上下・左右に分割された液晶ガラス２と小区画１１，１２，１３，１４，１５，・・・のように上下・左右に分割された透明な太陽電池１とを一体にしたものであり、その他は同図（ａ）に示されたものと同じである。

同図（ｃ）は、小区画・・・，２７，２８，２９，・・のように左右に分割された液晶ガラス２と小区画１１，１２，１３，・・のように左右に分割された透明な太陽電池１とを一体にしたものであり、その他は同図（ａ）に示されたものと同じである。

同図（ｄ）は、小区画２１，２２，２３，・・のように斜めに分割された液晶ガラス２と小区画１１，１２，１３，・・・のように斜めに分割された透明な太陽電池１とを一体にしたものであり、その他は同図（ａ）に示されたものと同じである。

同図（ｅ）は、液晶ガラス２の一部に任意の模様の小区画２１を形成し、これに対応して透明太陽電池１にも同様の模様の小区画を形成して、模様を形成した液晶ガラスとその他の部分の液晶ガラスは、それぞれ対応する透明太陽電池と一体にされており、その他は同図（ａ）に示されたものと同じである。
このように液晶ガラスと透明な太陽電池とから成る自動調光用ガラス素材を小区画に分割した構成にすることは、以下の各実施例の自動調光用ガラス素材にも適用することができる。

図３は実施例３の自動調光用ガラス素材の側断面図である。
この実施例では、透明な太陽電池１と液晶ガラス２とは張り合わされており、両側には透明なガラス板が設けられていない。その他は実施例１の場合と同じである。

図４は実施例４の自動調光用ガラス素材の側断面図である。
この実施例では液晶２が２枚の透明な太陽電池１で挟まれており、２枚の太陽電池の外側には透明なガラス板が設けられていない。その他は実施例１、実施例２の場合と同じである。

図示しないが、実施例５の自動調光用ガラス素材は、実施例２又は実施例３の自動調光用ガラス素材の両面を、保護用の透明なガラス板で挟んだものであり、その他は実施例１、実施例２の場合と同じである。

図示しないが、実施例６の自動調光用ガラス素材は、実施例２又は実施例３の自動調光用ガラス素材の両面を、透明な保護シートで挟んだものであり、その他は実施例１、実施例２の場合と同じである。

図示しないが、実施例７の自動調光用ガラス素材は、実施例２又は実施例３の自動調光用ガラス素材の片側に、保護シート若しくは透明なガラス板を張り付けたものであり、その他は実施例１、実施例２の場合と同じである。

本発明の自動調光用ガラス素材は、例えばオフィス、電車・車等の乗物、住宅等の窓ガラス、温室の外壁のガラス等として用いることができ、またサングラス用のガラスとしても用いることができ、宝飾品への利用も考えられる。

実施例１の自動調光用ガラス素材の側断面図である。実施例２の自動調光用ガラス素材の斜視図である。実施例２の自動調光用ガラス素材の斜視図である。実施例３の自動調光用ガラス素材の側断面図である。実施例４の自動調光用ガラス素材の側断面図である。

符号の説明

１透明な太陽電池
１１，１２，１３，・・・分割透明太陽電池
２液晶ガラス
２１，２２，２３，・・・分割液晶ガラス
３透明なガラス板

Claims

液晶ガラスと透明な太陽電池を両側から透明なガラス板で挟んだ形状を持つことを特徴とする自動調光用ガラス素材。
液晶ガラスと透明な太陽電池とを張り合わせた形状を持つことを特徴とする自動調光用ガラス素材。
液晶ガラスを２枚の透明な太陽電池で挟んだ形状を持つことを特徴とする自動調光用ガラス素材。
請求項２又は請求項３に記載の自動調光用ガラス素材において、両面をガラスで挟んだ形状を持つことを特徴とする自動調光用ガラス素材。
請求項２又は請求項３に記載の自動調光用ガラス素材において、両面を透明の保護シートで挟んだ形状を持つことを特徴とする自動調光用ガラス素材。
請求項２又は請求項３に記載の自動調光用ガラス素材において、片面に透明の保護シート若しくはガラス板を張り付けた形状を持つことを特徴とする自動調光用ガラス素材。
請求項１乃至請求項６のいずれか１項に記載の自動調光用ガラス素材において、上下又は左右又は上下・左右又は斜めに、又は模様により、任意数の区画に分割された液晶ガラスと透明な太陽電池とを有し、液晶ガラスは共通の透明電極と区画毎の透明分割電極を有し、透明な太陽電池は液晶ガラスの各透明分割電極に対面する透明分割太陽電池から成ることを特徴とする自動調光用ガラス素材。