JP2005133183A - スパッタ装置およびスパッタ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基板上への成膜を適正に行うことができ、ひいては製品の歩留まりを向上することができるスパッタ装置およびスパッタ方法を提供する。
【解決手段】 真空容器2内にターゲット7と基板とを保持し、ターゲット7の周囲にターゲットシールド15を配置したスパッタ装置14において、ターゲットシールド15の表面粗さを50〜200μmの範囲とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スパッタ装置およびスパッタ方法に係り、特に、ターゲットの原子をスパッタリングによって基板上に付着・堆積させることによって基板上にターゲットの原子を含有する薄膜を形成するのに好適なスパッタ装置およびスパッタ方法に関する。
従来から、液晶表示パネル用の基板上への絶縁膜やITO膜等の薄膜の形成には、ターゲットの原子をスパッタリングによって基板上に付着・堆積させるスパッタ装置が用いられていた。
図4は、このような従来のスパッタ装置の一例を示したものであり、このスパッタ装置1は、排気系およびガス導入系を備え、前記ガス導入系からガスを導入した状態でプラズマ放電を可能とされた真空容器2を有している。
前記真空容器2内における互いに対向する位置には、スパッタ電極3と基板ホルダ4とが配設されており、前記スパッタ電極3の上には、基板5上への成膜を行うための原材料からなるターゲット7が保持され、前記基板ホルダ4には、基板5が前記ターゲット7に臨むように保持されるようになっている。
また、前記スパッタ電極3には電源8が接続されており、この電源8の電力が、前記スパッタ電極3を介して前記ターゲット7に供給されるようになっている。この電力の供給によって、前記ターゲット7と、前記基板5または接地状態の真空容器2との間に電圧が印加され、この結果、真空容器2内にプラズマが発生するようになっている。プラズマ内のイオンは、ターゲット7の表面に衝突すると、その衝撃によってターゲット7の表面からターゲット原子を跳ね飛ばすことになる(スパッタ)。そして、跳ね飛ばされたターゲット原子は、基板5上に付着・堆積するようになっている。
前記基板ホルダ4の反基板側には、加熱ヒータ9が配設されており、この加熱ヒータ9によって、前記基板5を所望の温度に加熱するようになっている。
そして、前記ターゲット7の周囲には、ターゲットシールド11が配設されており、このターゲットシールド11によって、ターゲット11の電界を補正して異常放電を防ぐようになっている。
さらに、前記ターゲットシールド11の上部近傍には、防着シールド12が配設されており、この防着シールド12によって、真空容器2の周辺にスパッタによる薄膜が付着することを防止するようになっている。
このようなスパッタ装置1を用いてスパッタを行うには、基板5を基板ホルダ4とともに真空容器2内に搬送した後、容器2内における所定の位置にセットする。
次いで、真空ポンプ等の排気系を用いて前記真空容器2内を所定の圧力まで真空引きした後、前記ガス導入系を用いて真空容器2内にガスを導入して真空度を制御する。
そして、加熱ヒータ9によって前記基板5を加熱し、前記電源8によって前記ターゲット7に電力を供給してスパッタリングを行うことによって、前記基板5上にターゲット原子を含有した薄膜が形成される。
特開平10−102234号公報
ところで、スパッタリングの際には、前記ターゲット7の原子が前記基板5上のみでなくターゲットシールド11上にも付着して付着膜が形成されることを余儀なくされるが、従来は、このターゲットシールド11上の付着膜が厚く形成されると、その膜応力によって付着膜にクラックが生じ、ターゲットシールド11の表面上から剥離することがあった。
また、同一のスパッタ装置1を用いた成膜が基板5を替えて繰り返される場合、真空容器2内の温度は所定のヒートサイクルに従って変動するが、この温度変動によって付着膜が膨脹・収縮する結果、付着膜にクラックが生じてターゲットシールド11の表面から剥離することもあった。
そして、このようにターゲットシールド11の表面から剥離した付着膜が成膜中の基板5に付着することによって、基板5上への適正な成膜を行うことができず、ひいては、製品の歩留まりを低下させるといった問題が生じていた。
そこで、本発明者は鋭意研究した結果、ターゲットシールド11の表面と付着膜との密着性を向上すれば上記の問題を有効に解決し得ることに着目して本発明をなすに至った。
なお、従来から、スパッタによる成膜後においては、ターゲットシールド11の表面に付着した付着膜を除去するためにターゲットシールド11の表面にブラスト処理を施していたが、このブラスト処理を施すことによって、ターゲットシールド11の表面粗さとしての十点平均粗さを30μm程度にすることができていた。
しかしながら、これだけでは、ターゲットシールド11の表面と付着膜との密着性を向上するにはなお不十分であった。
本発明は、このような点に鑑みなされたものであり、基板上への成膜を適正に行うことができ、ひいては製品の歩留まりを向上することができるスパッタ装置およびスパッタ方法を提供することを目的とするものである。
前述した目的を達成するため、本発明の請求項1に係るスパッタ装置の特徴は、真空容器内にターゲットと基板とが保持可能とされ、前記ターゲットの周囲にターゲットシールドが配設されたスパッタ装置において、前記ターゲットシールドは、最表面の表面粗さとしての十点平均粗さが50乃至200μmとされた部位を有している点にある。
そして、このような構成によれば、ターゲットシールドの最表面の表面粗さが大きな値とされていることによって、ターゲットシールドの最表面のアンカー効果を大きくすることができ、この結果、ターゲットシールドと、ターゲットシールドの最表面に付着する付着膜との密着性を向上することが可能となる。
請求項2に係るスパッタ装置の特徴は、請求項1において、前記ターゲットシールドが、ターゲットシールド本体と一層以上の粗面化層を有している点にある。
そして、このような構成によれば、ターゲットシールド本体の表面に粗面化層を形成することによって、ターゲットシールドの最表面の表面粗さをさらに簡便に実現することが可能となる。なお、ターゲットシールド本体の表面とは、粗面化層その他の薄膜が形成されていない状態のターゲットシールドの表面をいうものとする(以下同様)。
請求項3に係るスパッタ装置の特徴は、請求項2において、少なくとも最表面側の粗面化層が、前記ターゲットの電気的特性に適合した材料によって形成されている点にある。
そして、このような構成によれば、粗面化層と、この粗面化層の上に付着する付着膜との電気的特性を適合させることができ、粗面化層と付着膜との間で異常放電等の不具合が生じることを防止することが可能となる。
請求項4に係るスパッタ装置の特徴は、請求項3において、前記最表面側の粗面化層は、前記ターゲットが導電性材料からなる場合は、導電性材料によって形成され、前記ターゲットが絶縁性材料からなる場合は、絶縁性材料によって形成されている点にある。
そして、このような構成によれば、ターゲットシールド本体の上に、導電性材料からなる粗面化層と絶縁性材料からなる付着膜とが積層されることや、絶縁性材料からなる粗面化層と導電性材料からなる付着膜とが積層されることを防止することができ、絶縁性材料と導電性材料との間における異常放電等の不具合が生じることを防止することが可能となる。
請求項5に係るスパッタ装置の特徴は、請求項1乃至項4のいずれか1項において、前記ターゲットシールド本体の表面に粗面化処理が施されている点にある。
そして、このような構成によれば、ターゲットシールド本体の表面が粗面化されていることによって、ターゲットシールド本体と粗面化層との密着性を向上することができ、ひいては、ターゲットシールドと付着膜との密着性をさらに向上することが可能となる。
請求項6に係るスパッタ方法の特徴は、真空容器内にターゲットと基板とを保持し、前記ターゲットの周囲にターゲットシールドを配設し、スパッタリングによって前記基板上に前記ターゲットの原子を含有する薄膜を形成するスパッタ方法において、前記ターゲットシールドに、最表面の表面粗さとしての十点平均粗さが50乃至200μmとされた部位を形成した状態でスパッタリングを行う点にある。
そして、このような方法によれば、ターゲットシールドの最表面の表面粗さを大きな値にすることによって、ターゲットシールドの最表面のアンカー効果を大きくすることができ、この結果、ターゲットシールドと、ターゲットシールドの最表面に付着する付着膜との密着性を向上することが可能となる。
請求項7に係るスパッタ方法の特徴は、請求項6において、前記ターゲットシールドはターゲットシールド本体と一層以上の粗面化層からなり、前記粗面化層は溶射により形成されている点にある。
そして、このような方法によれば、ターゲットシールド本体の表面に溶射を用いて粗面化層を形成することによって、ターゲットシールドの最表面の表面粗さをさらに簡便かつ効率的に得ることが可能となる。
請求項8に係るスパッタ方法の特徴は、請求項7において、前記粗面化層を、前記ターゲットの電気的特性に適合した材料によって形成する点にある。
そして、このような方法によれば、粗面化層と、この粗面化層の上に付着する付着膜との電気的特性を適合させることができ、粗面化層と付着膜との間で異常放電等の不具合が生じることを防止することが可能となる。
請求項9に係るスパッタ方法の特徴は、請求項8において、前記ターゲットが導電性材料からなる場合は、前記粗面化層を導電性材料によって形成し、絶縁性材料からなる場合は、絶縁性材料によって形成する点にある。
そして、このような方法によれば、ターゲットシールド本体の上に、導電性材料からなる粗面化層と絶縁性材料からなる付着膜とが積層されることや、絶縁性材料からなる粗面化層と導電性材料からなる付着膜とが積層されることを防止することができ、絶縁性材料と導電性材料との間における異常放電等の不具合が生じることを防止することが可能となる。
請求項10に係るスパッタ方法の特徴は、請求項7乃至9のいずれか1項において、前記ターゲットシールド本体の表面に粗面化処理を施した後に、前記粗面化層を形成する点にある。
そして、このような方法によれば、ターゲットシールド本体の表面を粗面化することによって、ターゲットシールド本体と粗面化層との密着性を向上することができ、ひいては、ターゲットシールドと付着膜との密着性をさらに向上することが可能となる。
請求項1に係るスパッタ装置によれば、基板上への成膜を適正に行うことができ、ひいては製品の歩留まりを向上することができるスパッタ装置を実現することができる。
請求項2に係るスパッタ装置によれば、請求項1に係るスパッタ装置の効果に加えて、さらに簡易な構成によって基板上への成膜を適正に行うことができるスパッタ装置を実現することができる。
請求項3に係るスパッタ装置によれば、請求項2に係るスパッタ装置の効果に加えて、さらに適正に基板上への成膜を行うことができるスパッタ装置を実現することができる。
請求項4に係るスパッタ装置によれば、請求項3に係るスパッタ装置の効果に加えて、より適正に基板上への成膜を行うことができるスパッタ装置を実現することができる。
請求項5に係るスパッタ装置によれば、請求項2乃至4に係るスパッタ装置の効果に加えて、基板上への成膜をさらに適正に行うことができるスパッタ装置を実現することができる。
請求項6に係るスパッタ方法によれば、基板上への成膜を適正に行うことができ、ひいては製品の歩留まりを向上することができるスパッタ方法を実現することができる。
請求項7に係るスパッタ方法によれば、請求項6に係るスパッタ方法の効果に加えて、さらに簡便かつ効率的な方法によって基板上への成膜を適正に行うことができるスパッタ方法を実現することができる。
請求項8に係るスパッタ方法によれば、請求項7に係るスパッタ方法の効果に加えて、さらに適正に基板上への成膜を行うことができるスパッタ方法を実現することができる。
請求項9に係るスパッタ方法によれば、請求項8に係るスパッタ方法の効果に加えて、より適正に基板上への成膜を行うことができるスパッタ方法を実現することができる。
請求項10に係るスパッタ方法によれば、請求項7乃至9に係るスパッタ方法の効果に加えて、基板上への成膜をさらに適正に行うことができるスパッタ方法を実現することができる。
以下、本発明に係るスパッタ装置の実施形態について、図1および図2を参照して説明する。
なお、従来と基本的構成の同一もしくはこれに類する箇所については、同一の符号を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態においては、真空容器2内に、ターゲット7と基板5とが保持可能とされ、前記真空容器2内にステンレス等からなるターゲットシールド15が配設されている点については従来と基本的に同様である。
ただし、本実施形態におけるターゲットシールド15は、従来と異なり、最表面が従来よりも粗く形成されている。
すなわち、本実施形態におけるターゲットシールド15は、最表面の表面粗さとしての十点平均粗さR(JIS B0601 -1994)が、50乃至200μmとされた部位を有している。より好ましくは、ターゲットシールド15の最表面の表面粗さは、100乃至200μmとされている。
なお、ターゲットシールド15の最表面の全範囲を50乃至200μmの表面粗さにしてもよいが、最表面のうち、実質的に付着膜が付着され得る一部の範囲だけを50乃至200μmの表面粗さにすれば、成膜をより経済的に行うことができる。例えば、スパッタ装置14に取り付けるターゲットシールドの底面やターゲット7と対向していない側面の表面粗さは上記範囲内にする必要はない。
このように、ターゲットシールド15の最表面の表面粗さが大きな値になっていることによって、ターゲットシールド15の最表面のアンカー効果を大きくすることができる。この結果、ターゲットシールド15と、ターゲットシールド15の最表面に付着する付着膜との密着性を向上することができるようになっている。
より具体的には、図2に示すように、ターゲットシールド本体16の表面には、第一粗面化層17および第二粗面化層18からなる二層の粗面化層17,18が形成されており、これらの粗面化層17,18によって、ターゲットシールド15の最表面の表面粗さが得られている。なお、図2の場合は、第二粗面化層18の表面がターゲットシールド15の最表面となる。
さらに、本実施形態においては、第二粗面化層18が、前記ターゲット7の電気的特性に適合した材料によって形成されている。
より具体的には、第二粗面化層18は、前記ターゲット7が、Ag、Alなどの金属やITO等の導電性材料からなる場合は、導電性材料によって形成されいる。また、第二粗面化層18は、前記ターゲット7が、SiO、Al、TiOなどの金属酸化物等の絶縁性材料からなる場合は、絶縁性材料によって形成されている。
これにより、第二粗面化層18と、この第二粗面化層18の上に付着する付着膜との電気的特性を適合させることができ、第二粗面化層18と付着膜との間で異常放電等の不具合が生じることを防止することが可能となる。
これに関連して、粗面化層とターゲット7との電気的特性を適合させるために、最表面に例えばAlのような高価な原材料によって粗面化層を形成することを余儀なくされる場合がある。ここで、最表面の表面粗さを大きな値にするためには、粗面化層の厚みをある程度のレベルまで厚くすることを要するが、Alのみで単層の粗面化層を形成すれば、Alの使用量が多くなり、コストがさらに上昇してしまう。
そこで、このような場合は、高価な原材料(Al 等)からなる第二粗面化層18の粗面化層の下層に、安価な原材料(Al等)からなる第一粗面化層17を形成することが望ましい。そのようにすれば、安価な原材料によって粗面化層17,18の厚みを稼ぐことができるため、高価な原材料の使用量を低減することができ、製造コストを削減することができる。
さらに、本実施形態においては、図3に示すように、前記ターゲットシールド本体16の表面に、サンドブラスト等を用いた粗面化処理19が施されている。
これにより、ターゲットシールド本体16と粗面化層17,18との密着性を向上することができ、ひいては、ターゲットシールド15と付着膜との密着性をさらに向上することができるようになっている。
次に、本発明に係るスパッタ方法の実施形態について図1乃至図3を参照して説明する。
なお、本実施形態においては、便宜上、スパッタリングによって、基板5上に絶縁性材料としてのSiOの薄膜を成膜することにする。
本実施形態においては、基板5上に実際にスパッタリングを行う前に、ターゲットシールド15の最表面の表面粗さを50乃至200μmにする処理を行う。
すなわち、まず、ターゲットシールド本体16の表面にブラスト処理等の粗面化処理19を施してターゲットシールド本体16の表面の表面粗さを30μm程度にする。
次いで、粗面化処理19が施されたターゲットシールド本体16の表面に、アーク溶射を用いてAlからなる第一粗面化層17を形成することによって、この第一粗面化層17が形成されたターゲットシールド15の表面にある程度の表面粗さが得られる。
続いて、このAlからなる第一粗面化層17の上層に、プラズマ溶射を用いて絶縁性材料としてのAlからなる第二粗面化層18を形成することによって、この第二粗面化層18が形成されたターゲットシールド15の表面(最表面)に50乃至200μmの表面粗さが得られる(図2参照)。このとき、表面粗さを制御するのに好適なアーク溶射を用いることによって、所望の表面粗さを簡便かつ高精度に得ることができる。なお、溶射としては、アーク溶射のほかに、プラズマ溶射、フレーム溶射を用いてもよい。
そして、ターゲットシールドの最表面に所望の表面粗さを得た後、実際に、真空容器2内に搬送された基板5上に対するスパッタリングを行う。
このとき、ターゲット7には、絶縁性材料としてのSiOを使用し、このターゲット7の原子をスパッタリングによって基板5上に付着させることによって、基板5上にSiOからなる薄膜を成膜する。
このスパッタリングの際に、図3に示すように、ターゲットの原子がターゲットシールドの最表面に付着して付着膜20が形成されるが、ターゲットシールド15の最表面の表面粗さが向上されていることによって、付着膜20がターゲットシールド15から剥離することを防止することができる。
これにより、ターゲットシールド15から剥離した付着膜20が基板5の表面に付着して成膜の品位を低下させることを防止することができる。
また、第二粗面化層18とこの第二粗面化層18に付着する付着膜20が、ともに絶縁性材料からなるものであり、電気的特性が互いに適合するものであるため、両者の間で異常放電が発生することを有効に防止することができる。溶射する材料として、導電性材料の場合においてはAl、Zn、Cu、Wなどを例示でき、絶縁性材料の場合においてはAl、TiO、Cr、ZnOなどを例示できる。
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
例えば、本発明は、ターゲットシールドを備えたスパッタ装置であれば、二極方式、高周波方式、マグネトロン方式等のいかなるスパッタ方式の装置にも有効に適用することができるものである。
また、粗面化層は、単層のみあるいは三相以上の構造を有するものであってもよい。さらに、防着シールド25の最表面の表面粗さをターゲットシールド15と同様に粗くしてもよい。
さらに、本発明を液晶表示パネル用の基板に適用すれば、高品位の基板を適正に製造することができ、液晶表示パネルの歩留まりを向上することができる。この場合、パネル用の基板上にSiOからなる絶縁膜を形成する場合は、ターゲットシールド15の最表面側の粗面化層を絶縁物によって形成し、ITOからなる電極を形成する場合は、粗面化層を金属によって形成することが好ましい。そのようにすれば、粗面化層と付着膜との間における異常放電を防止してパネル用の基板を適正に製造することができる。
本発明に係るスパッタ装置の実施形態を模式的に示す断面図 本発明に係るスパッタ装置の実施形態において、ターゲットシールドの表面付近の構成を示す拡大断面図 本発明に係るスパッタ方法の実施形態において、ターゲットシールドの最表面への付着膜の付着状態を示す断面図 従来のスパッタ装置の一例を模式的に示す断面図
符号の説明
2 真空容器
3 スパッタ電極
4 基板ホルダ
5 基板
7 ターゲット
8 電源
14 スパッタ装置
15 ターゲットシールド
16 ターゲットシールド本体
17 第一粗面化層
18 第二粗面化層
19 粗面化処理
20 付着膜
25 防着シールド

Claims (10)

  1. 真空容器内にターゲットと基板とが保持可能とされ、前記ターゲットの周囲にターゲットシールドが配設されたスパッタ装置において、
    前記ターゲットシールドは、最表面の表面粗さとしての十点平均粗さが50乃至200μmとされた部位を有していることを特徴とするスパッタ装置。
  2. 前記ターゲットシールドは、ターゲットシールド本体と一層以上の粗面化層を有している請求項1に記載のスパッタ装置。
  3. 少なくとも最表面側の粗面化層は、前記ターゲットの電気的特性に適合した材料によって形成されている請求項2に記載のスパッタ装置。
  4. 前記最表面側の粗面化層は、前記ターゲットが導電性材料からなる場合は、導電性材料によって形成され、前記ターゲットが絶縁性材料からなる場合は、絶縁性材料によって形成されている請求項3に記載のスパッタ装置。
  5. ターゲットシールド本体の表面に、粗面化処理が施されている請求項2乃至4のいずれか1項に記載のスパッタ装置。
  6. 真空容器内にターゲットと基板とを保持し、前記ターゲットの周囲にターゲットシールドを配設し、スパッタリングによって前記基板上に前記ターゲットの原子を含有する薄膜を形成するスパッタ方法において、
    前記ターゲットシールドに、最表面の表面粗さとしての十点平均粗さが50乃至200μmとされた部位を形成した状態でスパッタリングを行うことを特徴とするスパッタ方法。
  7. 前記ターゲットシールドはターゲットシールド本体と一層以上の粗面化層からなり、前記粗面化層は溶射により形成されている請求項6に記載のスパッタ方法。
  8. 前記粗面化層を、前記ターゲットの電気的特性に適合した材料によって形成する請求項7に記載のスパッタ方法。
  9. 前記ターゲットが導電性材料からなる場合は、前記粗面化層を導電性材料によって形成し、絶縁性材料からなる場合は、絶縁性材料によって形成する請求項8に記載のスパッタ方法。
  10. 前記ターゲットシールド本体の表面に粗面化処理を施した後に、前記粗面化層を形成する請求項7乃至9のいずれか1項に記載のスパッタ方法。
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