JP2005132964A - 窒素ドープ酸化亜鉛−シリカ系無機多孔質蛍光体及びその製造方法 - Google Patents

窒素ドープ酸化亜鉛−シリカ系無機多孔質蛍光体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 シリカ系無機多孔質体を利用した、特に低波長の蛍光を発光し、かつ安定性、ハンドリング性等の粉体特性に優れた無機蛍光体及びその製造方法の提供。
【解決手段】 この無機蛍光体は、シリカ系無機多孔質体の細孔内に窒素が含有された酸化亜鉛微粒子を内包したことを特徴とするものであり、それはアミノ基を有するシラン化合物により改質されたシリカ系無機多孔質体の細孔内に亜鉛イオン又は亜鉛化合物を導入し、その後加熱焼成することにより製造されることを特徴とするものである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、安定性、ハンドリング性等の粉体特性に優れた無機蛍光体及びその製造方法に関する。
より詳しくは、シリカ系無機多孔質体に酸化亜鉛微粒子が内包された、特に低波長の蛍光を発光するほか、長期耐久性などの安定性、ハンドリング性等の粉体特性に優れた無機蛍光体及びその製造方法に関する。
[先行技術文献]
特許第3195054号公報 特開平5−117654号公報 特開平5−209173号公報 特開平5−310432号公報 特開2001−233612公報
無機蛍光体の代表的なものには、蛍光灯などに使用されているハロリン酸カルシウムをはじめ、アルカリハライド、酸化物、酸素酸塩、フッ化物等の各種化合物のものがあり、それらにMnやSbを賦活体として添加した賦活型蛍光体もある。
また、その蛍光体及び製造方法に関しては、既に数多くの技術が知られている。
それらの中で酸化亜鉛とシリカとを含有する蛍光体としては、特許文献1が開示する短い減衰時間を有するマンガンをドープした珪酸亜鉛に基づく蛍光材料に関するものがあり、その蛍光材料は酸化亜鉛、シリカゲル及び炭酸マンガンからなる水性懸濁液を乾燥させ、得られた乾燥物をオーブン中で処理する方法で製造される。
そして、特許文献2には、低速電子線励起蛍光体として使用される発光輝度が高くなるZnO:Zn蛍光体において、金属亜鉛粉末微粒子の表面に、シリカを被着した金属亜鉛粉末を、ZnO:Zn蛍光体に混合又は付着することが開示されている。
このほかにも、特許文献3には、可溶性コバルト塩と可溶性亜鉛塩とを含む水溶液に沈澱剤を添加し、生成した共沈物を乾燥させた後、酸化珪素を混合し焼成したCoO・ZnO・SiO2系青色顔料を青色発光蛍光体の表面に付着してなる顔料付青色発光蛍光体が開示さている。
また、特許文献4には、コロイダルシリカ及びコバルトと亜鉛を含む水溶液にアルカリ水溶液を添加し、生成した共沈混合物を乾燥し焼成した青色顔料を青色発光蛍光体の表面に付着してなる顔料付青色発光蛍光体が開示されている。
さらに、最近では、ソーコナイト型結晶構造を有するマンガン含有ケイ酸亜鉛を焼成して相転移させたウィレマイト型結晶構造のマンガン含有ケイ酸亜鉛あるいは該マンガン含有ケイ酸亜鉛とシリカとの複合体からなる蛍光体が特許文献5に開示されている。
以上のとおり、酸化亜鉛とシリカとを含有する蛍光体及びその製造方法についても、既に各種のものが提案されているが、それらの方法は製造プロセスが煩雑であり、また特殊な限られた用途においては使用が可能であっても、汎用の無機蛍光体として使用するに至っていない。
そのため粉体特性や経済性に優れ、様々な用途において使用可能な無機蛍光体の開発が嘱望されている。
このような中、本発明者らは従来の製造方法にとらわれることなく、新たな手法にてシリカゲル等のシリカ系無機多孔質体を利用する蛍光体を製造すべく研究を重ねた結果、酸化亜鉛微粒子がシリカ系無機多孔質体の細孔内に内包された酸化亜鉛−シリカ系無機多孔質蛍光体を開発し、既に特許出願した(特開2003−201473公報)。
本発明者らは、この開発に成功した酸化亜鉛−シリカ系無機多孔質蛍光体に着目し、より広範な分野での利用を可能とすべく、各種の試みを行った。その結果開発に成功し、より短波長、すなわち高エネルギーの発光を可能としたのが本発明である。
本発明は、前記課題を解決するための窒素ドープ酸化亜鉛−シリカ系無機多孔質蛍光体及びその製造方法を提供するものであり、そのうち前者は、シリカ系無機多孔質体の細孔内に、窒素が含有された酸化亜鉛微粒子を内包したことを特徴とする。
また、後者の製造方法は、アミノ基を有するシラン化合物により改質されたシリカ系無機多孔質体の細孔内に亜鉛イオン又は亜鉛化合物を導入した後、加熱焼成することを特徴とするものである。
本発明の窒素ドープ酸化亜鉛−シリカ系無機多孔質蛍光体は、無機蛍光体としてこれまでにない優れた特性を有している。
すなわち、微細なナノ粒子である窒素ドープ酸化亜鉛微粒子がそれより大きく、安定なシリカ系無機多孔質内に内包されており、その結果、蛍光体は、安定性、ハンドリング性等の粉体特性に優れたものとなっており、かつ、経済性にも優れた応用範囲が広いものとなっている。
さらに、本発明者らが既に提案した酸化亜鉛−シリカ系無機多孔質蛍光体と比較して、短波長側、すなわち高エネルギーの発光を示すことから、より広範な分野での利用を可能とするものである。
そして、その製造方法は、アミノ基を有するシラン化合物による改質、浸漬等による亜鉛の導入、焼成という簡単な工程で、窒素を含有する酸化亜鉛微粒子をシリカ系無機多孔質体の細孔内に内包させるという経済性に優れた方法である。
また、得られた蛍光体は、バルクの酸化亜鉛及び従来の酸化亜鉛−シリカ系無機多孔質蛍光体と比較して、より短波長側の蛍光を発現することから、オプトエレクトロニクス分野をはじめ、特殊塗料、インキ、絵の具、樹脂、化粧品、紙の機能性填料や顔料等として有効に活用することが期待でき、産業上の利用価値が高いという特徴を有している。
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は、それによって何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載によって特定されるものであることはいうまでもない。
本発明は、シリカ系無機多孔質体の細孔内に、窒素が含有される酸化亜鉛微粒子を内包したことを特徴とする窒素ドープ酸化亜鉛−シリカ系無機多孔質蛍光体及びその製造方法であり、その製造方法は、アミノ基を有するシラン化合物により改質されたシリカ系無機多孔質体の細孔内に亜鉛イオン又は亜鉛化合物を導入し、加熱焼成することを特徴とするものである。
本発明の製造方法で使用するシリカ系無機多孔質体は、アミノ基を有するシラン化合物により改質することができ、かつ亜鉛化合物溶液を細孔内に導入できるものでれば特に制限されることなく使用可能であり、例えばシリカゲルやメソポーラスシリカ、その他の多孔質シリカ又は珪酸塩などを用いることができる。
珪酸塩としては、ゼオライトやセピオライト、珪酸カルシウム、層状珪酸塩などが使用できる。
それらの中でも、シリカゲルは、細孔分布がシャープで、かつ種々の細孔径を持つものが比較的簡便に調製できるばかりでなく、屈折率が比較的低い物質であるため、蛍光発光のために必要な励起光の吸収が少なく、また内包された酸化亜鉛から発した蛍光も吸収しにくいため、より効率的な蛍光体とすることができ、本発明で用いるシリカ系無機多孔質体としては最適である。
さらに、使用されるシリカ系無機多孔質体の粒径や平均細孔径については、アミノ基を有するシラン化合物により改質することができ、かつ亜鉛化合物溶液を細孔内に内包できるものでれば特に制限されることはなく、蛍光体の用途に応じて、適宜選択すればよい。
ただ、細孔径に関しては、小さすぎる場合、アミノ基を有するシラン化合物あるいは亜鉛化合物の導入に長時間を要したり、亜鉛化合物を導入して焼成し蛍光体とした際に、その発光が弱くなるといった傾向が認められる。
したがって、使用するシリカ系無機多孔質体は、窒素吸着測定による平均細孔径が1nm以上、より望ましくは3nm以上であることがよい。
本発明で使用されるシリカゲル等のシリカ系無機多孔質体は、上述のとおり細孔を有するため、空気中の水分や有機物を吸着し易いという性質がある。
そのため使用に際しては200℃程度の温度で予め乾燥して、細孔内に吸着している水分や有機物を取り除いておくことが望ましく、この操作を真空下で行なうことがより望ましい。
このようにすることにより、アミノ基を有するシラン化合物あるいは亜鉛化合物を効率よく細孔内に導入することが可能となる。
本発明においては、上記の通りのシリカ系無機多孔質体を、先ずアミノ基を有するシラン化合物により改質する。
なお、ここでいう改質とは、シリカ系無機多孔質粒子の細孔内表面及び粒子表面に、アミノ基を有するシラン化合物を導入することを指す。
その改質に用いられるアミノ基を有するシラン化合物としては、シリカ系無機多孔質体の細孔内表面及び粒子表面にアミノ基を導入できるものであれば特段の制約はなく使用可能である。
例えば、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラン、3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、ジ(イソプロピルアミノ)ジメチルシラン、N,N−ジメチルアミノペンタメチルジシラン、3[2−(2−アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等を利用することができる。
シリカ系無機多孔質体をアミノ基を有するシラン化合物により改質する方法としては、アミノ基を有するシラン化合物を溶解させた溶液とシリカ系無機多孔質体とを充分に接触させればよい。
例えば、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシランを溶解させたトルエン等の溶液中にシリカ系無機多孔質体を浸漬させた後、所定時間撹拌すればよい。
アミノ基を有するシラン化合物の量については、使用するシリカ系無機多孔質体の種類やその比表面積に応じて適宜調節し、シリカ多孔質体の細孔内表面及び粒子表面を均一にアミノ基を有するシラン化合物により改質することが望ましい。
また、アミノ基を有するシラン化合物による改質の際に用いた溶媒が、そのまま次の亜鉛導入に適用できる場合は、改質後の溶液をそのまま用いることができる。
そのままでは亜鉛導入に支障をきたす場合には、一旦溶媒を除去する必要がある。
例えば、改質の際の溶媒にトルエンを使い、後の亜鉛導入に酢酸亜鉛を用いる場合には、酢酸亜鉛のトルエン中への溶解度が非常に小さいため、亜鉛導入の効率が悪くなってしまうことから、トルエンを一旦除去することが必要となる。
続いて、アミノ基を有するシラン化合物により改質されたシリカ系無機多孔質体の細孔内に亜鉛イオン又は亜鉛化合物を導入することになる。
この際の手法についても特に限定されないが、可溶性亜鉛塩の溶液に、シリカ系無機多孔質体を浸漬する方法が最も簡便であり、特に真空下で浸漬する方法が効率よく亜鉛化合物を細孔内に導入することができ好適である。
その際における浸漬する溶液の溶媒については亜鉛塩が溶解すればよく、水や各種の有機溶媒等が使用でき、特に制限はないが、亜鉛塩が溶解し易く、かつ入手が容易で扱いやすい液体である水やエタノールが適しているといえる。
また、使用する溶媒に対する亜鉛化合物の溶解度についてみると、溶解度が高い方が濃度の高い亜鉛化合物溶液を調製でき、1回の処理でシリカ系無機多孔質体の細孔内に導入できる亜鉛イオン又は亜鉛化合物量を多くすることができる。
しかし、溶解度が高すぎると、亜鉛化合物溶液の濃度は高くできるものの、亜鉛イオン又は亜鉛化合物の導入率が低くなる傾向にある。
この場合、使用した亜鉛化合物のうちの極僅かしかシリカ系無機多孔質体の細孔内に導入することができないことになる。
したがって、使用する溶媒は、使用する亜鉛化合物の溶解度が適切な範囲であることが望ましく、特にアルコールは一般的な亜鉛化合物の溶解度が1〜20g/L程度で、使用する亜鉛化合物を効率よくシリカ系無機多孔質体の細孔内に導入できる点で、望ましいものである。
シリカ系無機多孔質体の細孔内に酸化亜鉛微粒子を形成するために使用する可溶性亜鉛塩については、溶媒に溶解し、加熱により酸化亜鉛を形成するものであれば特に制限されることなく各種の亜鉛塩が使用可能である。
それには、酢酸亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、塩化亜鉛等の各種の可溶性塩があり、使用する溶媒は、それら化合物にあわせて溶解し易いものを適宜選択すればよい。
中でも酢酸亜鉛は、導入後の焼成に際して酸化による分解温度が低く焼成に要するエネルギーを低く押さえられ、また焼成に際して有害ガスも発生しないばかりでなく、比較的分子サイズが小さいことから効率よくシリカ系無機多孔質体の細孔内に亜鉛を導入することができ好適である。
また、亜鉛化合物の導入量に関しては、蛍光体として求められる特性に応じて適宜調節することができる。
具体的には、亜鉛化合物の導入量を増やしてシリカ系無機多孔質体の細孔内に内包される酸化亜鉛微粒子の粒子数を多くすることにより、蛍光発光強度を高めることができる。 細孔内に導入された亜鉛化合物は、イオンあるいは分子状態であると考えられるが、それらは加熱焼成して酸化亜鉛にする必要がある。
その加熱焼成は大気中でよいが、大気中より酸素濃度の高い雰囲気であれば、酸化反応が進み易くなおよい。
その際の加熱温度は、使用する亜鉛化合物の種類によって適宜調節するのが望ましい。
具体的には、使用する亜鉛化合物が分解し酸化物に変化する温度以上が良い。一般に工業薬品として用いられる亜鉛化合物の分解温度は、300℃以上であることを考慮すると、本発明においては、焼成の温度を300℃以上とすることが好適である。
それに関し使用する亜鉛化合物の種類別に具体的に述べると、酢酸亜鉛を用いた場合には350℃以上、硫酸亜鉛を用いた場合には700℃以上、塩化亜鉛を用いた場合には750℃以上とすることが望ましい。
なお、焼成温度の上限については、特段の制約はなく、焼成装置の種類や、焼成に供する亜鉛化合物を導入したシリカ系無機多孔質体の重量、焼成時間等を勘案して、導入した亜鉛化合物が効率よく酸化亜鉛の状態に変化するように調節すればよい。
ただし、800℃を超えると、使用するシリカ系無機多孔質体の焼結が進み、蛍光体としての性状や粉体としての性状を維持できない恐れもあるので、望ましくは800℃以下での焼成がよい。
そして、このようにして作製された窒素ドープ酸化亜鉛−シリカ系無機多孔質蛍光体は、亜鉛内包量の増加に伴って、比表面積、平均細孔径及び細孔容積が減少する傾向が見られる。
これはシリカゲル細孔内に酸化亜鉛が入り込んだことを示唆している。
また、本発明の窒素ドープ酸化亜鉛−シリカ系無機多孔質蛍光体は、酸化亜鉛バルク体の発光領域(500〜600nm)及び本発明者らが既に出願した酸化亜鉛−シリカ系無機多孔質蛍光体(特開2003−201473公報)に比較し、短波長で、高エネルギーの蛍光を発する。
本発明によれば、簡単な工程で窒素が含有される酸化亜鉛微粒子をシリカ系無機多孔質体の細孔に内包できる。
その結果、酸化亜鉛微粒子は、より粒子径の大きなシリカゲル等の多孔質体の細孔に内包され、長期保存あるいは長期使用における発光強度の低下や化学的変質などに対する安定性、ハンドリング性等の粉体特性に優れたものとなり、経済性にも優れた応用範囲が広い無機蛍光体を製造することができる。
こうして得られた蛍光体は、オプトエレクトロニクス分野をはじめ、特殊塗料、インキ、絵の具、樹脂、化粧品、紙の機能性填料や顔料等として幅広い用途において有効に活用でき、産業上の利用価値が高いという特徴を有している。
[実施例及び比較例]
本発明について、実施例及び比較例をあげて更に具体的に説明するが、本発明は、該実施例によって何等限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載によって特定されるものであることはいうまでもない。
トルエン300mLにシリカゲル(富士シリシア化学社製CARiACT Q−6)2.0gを分散させた液に、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン5gを滴下し10時間撹拌した。
撹拌後、シリカゲルをろ別、トルエンで洗浄し、その後1時間減圧乾燥させ、アミノ基を有するシラン化合物により改質されたシリカゲルを作製した。
上記改質シリカゲル1.0gを、酢酸亜鉛2水塩1.5gをイオン交換水250mLに溶解させた液に浸漬、24時間撹拌した後、ろ別、乾燥させ、シリカゲル細孔内に亜鉛を導入した。
亜鉛が導入された改質シリカゲルを、酸素流通下で600℃、1時間焼成し、窒素ドープ酸化亜鉛−シリカ系無機多孔質蛍光体を作製した。
[比較例1]
N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシランによる改質を行わない以外は、実施例1と同様にして酸化亜鉛−シリカ系無機多孔質蛍光体を得た。
[蛍光特性の評価]
蛍光分光測定装置を使用し、実施例及び比較例にて作製した蛍光体の蛍光特性評価を行なった。
励起波長は250nm(光源:キセノンランプ)、測定波長範囲は200〜600nm、試料は固体用セルに装填し、圧粉体状にしたものを用いた。
測定結果を図1に示す。
比較例の蛍光体は、450nm付近にピークを有する蛍光スペクトルを示すのに対して、実施例の蛍光体は340nmにピークを有し、より短波長側の蛍光を発現していることがわかる。
実施例1及び比較例1で作製した蛍光体の蛍光スペクトルである。

Claims (3)

  1. シリカ系無機多孔質体の細孔内に、窒素が含有される酸化亜鉛微粒子を内包したことを特徴とする窒素ドープ酸化亜鉛−シリカ系無機多孔質蛍光体。
  2. 蛍光発光のピーク波長が350nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の窒素ドープ酸化亜鉛−シリカ系無機多孔質蛍光体。
  3. アミノ基を有するシラン化合物により改質されたシリカ系無機多孔質体の細孔内に、亜鉛イオン又は亜鉛化合物を導入し、加熱焼成することを特徴とする窒素ドープ酸化亜鉛−シリカ系無機多孔質蛍光体の製造方法。
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JP2011026420A (ja) * 2009-07-24 2011-02-10 Japan Fine Ceramics Center 発光体、発光体の製造方法、照明装置および化粧品用紫外線遮蔽材

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