JP2005132815A - 光学活性スルホン酸化合物 - Google Patents
光学活性スルホン酸化合物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005132815A JP2005132815A JP2004098510A JP2004098510A JP2005132815A JP 2005132815 A JP2005132815 A JP 2005132815A JP 2004098510 A JP2004098510 A JP 2004098510A JP 2004098510 A JP2004098510 A JP 2004098510A JP 2005132815 A JP2005132815 A JP 2005132815A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optically active
- group
- binaphthalene
- methoxy
- carbon atoms
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 0 *c1cc2cc([Rn+])c(*)c(-c3c(ccc(*)c4)c4cc([Rn+])c3S(*)(O)O)c2cc1 Chemical compound *c1cc2cc([Rn+])c(*)c(-c3c(ccc(*)c4)c4cc([Rn+])c3S(*)(O)O)c2cc1 0.000 description 3
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
Description
(式中、R1は炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のパーフルオロアルコキシ基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアラルキルオキシ基または
で示される基を表わす。
(A)R1が炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のパーフルオロアルコキシ基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアリールオキシ基または置換されていてもよいアラルキルオキシ基のとき、R2は水酸基、臭素原子、炭素数1〜4のアルコキシ基、アミノ基または一置換アミノ基を表わし、R3は水素原子、ハロゲン原子、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基を表わし、(a)R3が水素原子のときに、R4は水素原子、臭素原子、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基を、R5はR4と同一の基または水素原子を表わし、(b)R3がハロゲン原子のときに、R4およびR5は水素原子を表わし、(c)R3がフェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基のときに、R4は水素原子、臭素原子、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基を、R5は水素原子を表わす。
(B)R1が
で示される基のとき、R2は炭素数1〜4のアルコキシ基または置換されていてもよいアミノ基を表わし、R3およびR4のうちのいずれか一方が水素原子を、他方が水素原子、臭素原子、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基を表わし、R5はR4と同一の基を表わす。)
で示される光学活性スルホン酸化合物で示される新規な光学活性スルホン酸化合物が、不斉補助基導入剤として使用でき、しかも、従来の軸不斉化合物である2’−メトキシ−1,1’−ビナフタレン−2−カルボン酸等よりも異方性効果がより強く、光学異性体の絶対配置の決定がより容易になることを見出し、本発明に至った。
1.式(1)
(式中、R1は炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のパーフルオロアルコキシ基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアラルキルオキシ基または
で示される基を表わす。
(A)R1が炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のパーフルオロアルコキシ基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアリールオキシ基または置換されていてもよいアラルキルオキシ基のとき、R2は水酸基、臭素原子、炭素数1〜4のアルコキシ基、アミノ基または一置換アミノ基を表わし、R3は水素原子、ハロゲン原子、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基を表わし、(a)R3が水素原子のときに、R4は水素原子、臭素原子、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基を、R5はR4と同一の基または水素原子を表わし、(b)R3がハロゲン原子のときに、R4およびR5は水素原子を表わし、(c)R3がフェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基のときに、R4は水素原子、臭素原子、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基を、R5は水素原子を表わす。
(B)R1が
で示される基のとき、R2は炭素数1〜4のアルコキシ基または置換されていてもよいアミノ基を表わし、R3およびR4のうちのいずれか一方が水素原子を、他方が水素原子、臭素原子、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基を表わし、R5はR4と同一の基を表わす。)
で示される光学活性スルホン酸化合物;
2.式(1)の式中、R1が、炭素数1〜4のアルコキシ基または炭素数1〜4のパーフルオロアルコキシ基である前項1に記載の光学活性スルホン酸化合物;
等を提供するものである。
で示される光学活性スルホン酸化合物(以下、光学活性スルホン酸化合物(1)と略記する。)の式中、R1は炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のパーフルオロアルコキシ基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアラルキルオキシ基または
で示される基を表わす。
で示される基である光学活性スルホン酸化合物について説明する。R1が
で示される基のとき、R2は炭素数1〜4のアルコキシ基または置換されていてもよいアミノ基を表わし、R3およびR4のうちのいずれか一方が水素原子を、他方が水素原子、臭素原子、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基を表わし、R5はR4と同一の基を表わす。
(式中、Aは、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のパーフルオロアルコキシ基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアリールオキシ基または置換されていてもよいアラルキルオキシ基を表わし、R6は水酸基、臭素原子、炭素数1〜4のアルコキシ基、アミノ基または一置換アミノ基を表わし、R7は水素原子、ハロゲン原子、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基を表わし、(a)R7が水素原子のときに、R8は水素原子、臭素原子、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基を、R9はR8と同一の基または水素原子を表わし、(b)R7がハロゲン原子のときに、R8およびR9は水素原子を表わし、(c)R7がフェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基のときに、R8は水素原子、臭素原子、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基を、R9は水素原子を表わす。)
で示される光学活性スルホン酸化合物(以下、光学活性スルホン酸化合物(2)と略記する。)の製造方法について説明する。
(式中、Aは上記と同一の意味を表わす。)
で示される光学活性スルホン酸ブロミド(以下、光学活性スルホン酸ブロミド(3)と略記する。)は、下記式(4)
(式中、Aは上記と同一の意味を表わし、R10は炭素数1〜4のアルキル基を表わす。)
で示される光学活性カーバメート化合物(以下、光学活性カーバメート化合物(4)と略記する。)とN−ブロモスクシンイミドとを、第三級アルコールの存在下に反応させることにより製造することができる。
(式中、R10は上記と同一の意味を表わし、Xはハロゲン原子を表わす。)
で示される化合物(以下、化合物(5)と略記する。)とを、塩基の存在下に反応させて、式(6)
(式中、R10は上記と同一の意味を表わす。)
で示される光学活性化合物(以下、光学活性化合物(6)と略記する。)を得、該光学活性化合物(6)の水酸基を、O−アルキル化、O−パーフルオロアルキル化、O−アリール化、O−アラルキル化またはアリール化して、式(7)
(式中、AおよびR10は上記と同一の意味を表わす。)
で示される光学活性化合物(以下、光学活性化合物(7)と略記する。)を得、該光学活性化合物(7)を熱転位反応せしめることにより製造することができる(下記スキーム1参照。)。
(式中、Aは上記と同一の意味を表わし、X’はハロゲン原子を表わす。)
で示される光学活性スルホン酸ブロミド(以下、光学活性スルホン酸ブロミド(8)と略記する。)の製造方法について説明する。
(式中、AおよびR7は上記と同一の意味を表わす。)
で示される光学活性スルホン酸ブロミド(以下、光学活性スルホン酸ブロミド(9)と略記する。)の製造方法について説明する。
(式中、R7は上記と同一の意味を表わす。)
で示される化合物を用い、同様に実施することにより製造することができる。
(式中、Aは上記と同一の意味を表わし、R11は水素原子、臭素原子、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基を表わす。)
で示される光学活性スルホン酸ブロミド(以下、光学活性スルホン酸ブロミド(11)と略記する。)の製造方法について説明する。
(式中、R11は上記と同一の意味を表わす。)
で示される化合物を用い、同様に実施することにより製造することができる。
で示される基である下記式(13)
(式中、R12は炭素数1〜4のアルコキシ基または置換されていてもよいアミノ基を表わす。R13およびR14のうちのいずれか一方が水素原子を、他方が水素原子、ハロゲン原子、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基を表わす。)
で示される光学活性ジスルホン酸化合物(以下、光学活性ジスルホン酸化合物(13)と略記する。)の製造方法について説明する。
(式中、R13およびR14は上記と同一の意味を表わす。)
で示される光学活性ジスルホン酸化合物(以下、光学活性ジスルホン酸化合物(14)と略記する。)と脱水剤とを反応させた後、炭素数1〜4のアルコールまたはアミノ化合物と反応させることにより製造することができる。
(式中、R10、R13およびR14は上記と同一の意味を表わす。)
で示される光学活性ビスカーバメート化合物(以下、光学活性ビスカーバメート化合物(15)と略記する。)とN−ブロモスクシンイミドとを、第三級アルコールの存在下に反応させて得られる式(16)
(式中、R13およびR14は上記と同一の意味を表わす。)
で示される光学活性ジスルホン酸ジブロミド(以下、光学活性ジスルホン酸ジブロミド(16)と略記する。)を、加水分解処理することにより製造することができる。
(式中、R13およびR14は上記と同一の意味を表わす。)
で示される光学活性ビナフチル化合物(以下、光学活性ビナフチル化合物(17)と略記する。)と前記化合物(5)とを、塩基の存在下に反応させて、式(18)
(式中、R10、R13およびR14は上記と同一の意味を表わす。)
で示される光学活性化合物(以下、光学活性化合物(18)と略記する。)を得、光学活性化合物(18)を熱転位反応せしめることにより製造することができる。
(S)−2−メトキシ−1,1’−ビナフタレン−2’−チオール N,N−ジメチルカーバメート2.5gを、tert−ブタノール50mLおよびアセトニトリル50mLの混合溶媒に溶解した後、N−ブロモスクシンイミド5.7gを、内温0℃で加えた。室温まで昇温し、1時間反応させた。反応終了後、濃縮処理し、得られた濃縮残渣に、クロロホルムを加え、飽和食塩水で2回洗浄処理し、得られたクロロホルム層を、乾燥処理した。その後、濃縮処理し、(S)−2−メトキシ−6−ブロモ−1,1’−ビナフタレン−2’−スルホン酸ブロミドを得た。
FD−MS m/s 504[M+calcd.forC21H14Br2O3S 503.9030]
前記実施例1で得られた(S)−2−メトキシ−6−ブロモ−1,1’−ビナフタレン−2’−スルホン酸ブロミドをアセトニトリル40mLに溶解し、室温で、濃アンモニア水10mLgを加え、1時間反応させた。その後、水30mLを加え、氷冷しながら、濃塩酸で酸性化処理し、クロロホルムで抽出処理した。得られた有機層を濃縮処理した後、濃縮残渣をカラムクロマトグラフィ処理(シリカゲル、ヘキサン/アセトン=2/1)し、(S)−2−メトキシ−6−ブロモ−1,1’−ビナフタレン−2’−スルホンアミド0.74gを得た。収率27%。
FD−MS m/s 441[M+calcd.forC21H16BrO3S 441.0034]
(S)−2−メトキシ−1,1’−ビナフタレン−2’−チオール N,N−ジメチルカーバメート1gを、tert−ブタノール20mLおよびアセトニトリル20mLの混合溶媒に溶解した後、N−ブロモスクシンイミド2.3gを、内温0℃で加えた。室温まで昇温し、1時間反応させた。反応終了後、濃縮処理し、得られた濃縮残渣に、クロロホルムを加え、飽和食塩水で2回洗浄処理し、得られたクロロホルム層を、乾燥処理した。その後、濃縮処理し、(S)−2−メトキシ−6−ブロモ−1,1’−ビナフタレン−2’−スルホン酸ブロミドを得た。これを、アセトニトリル15mLに溶解し、抱水ヒドラジン0.19gを、室温で加え、1時間反応させた。その後、反応液に水10mLを加え、氷冷しながら、塩酸で酸性化処理し、酢酸エチルで抽出処理した。得られた有機層を濃縮処理し、濃縮残渣をカラムクロマトグラフィ処理(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル=1/1)し、(S)−2−メトキシ−6−ブロモ−1,1’−ビナフタレン−2’−スルホニルヒドラジド0.35gを得た。収率30%。
1H−NMR(270MHz,CDCl3,δ/ppm)
3.61(s,3H),6.64−8.21(m,11H)
前記実施例3において、抱水ヒドラジンに代えて、グアニル尿素硫酸塩1gおよび水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム1g含有)を用いた以外は実施例3と同様に実施して、(S)−2−メトキシ−6−ブロモ−1,1’−ビナフタレン−2’−スルホニルグアニルウレアを得た。(S)−2−メトキシ−6−ブロモ−1,1’−ビナフタレン−2’−スルホニルグアニルウレアに、メタノール5mLおよび水5mLを加え、水酸化ナトリウム1gを加え、5時間還流させた。その後、水10mLを加え、クロロホルムで抽出処理し、得られたクロロホルム層を、乾燥処理した。その後、濃縮処理し、得られた濃縮残渣をカラムクロマトグラフィ処理(シリカゲル、酢酸エチル)し、(S)−2−メトキシ−6−ブロモ−1,1’−ビナフタレン−2’−スルホニルグアニジド0.44gを得た。収率35%。
Rf 0.48(メルク社 Kieselgel60F254plates,酢酸エチル)
前記実施例2と同様にして得られた(S)−2−メトキシ−6−ブロモ−1,1’−ビナフタレン−2’−スルホンアミドおよび(R)−2−メトキシ−6−ブロモ−1,1’−ビナフタレン−2’−スルホンアミドを、それぞれ絶対配置が不明な光学活性3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)−1−カルボン酸クロリドと反応させ、不斉補助基を導入した化合物を得た(スキーム2参照。)。
光学活性2−メトキシ−6−ブロモ−1,1’−ビナフタレン−2−スルホン酸ブロミドを、N−メチルイミダゾールの存在下に、イソプロピルアルコールと反応させて得られる化合物をNMR測定したところ、ナフタレン環の異方性効果により、イソプロピル基を構成する2つのメチル基に由来する非等価なピークが検出され、光学活性2−メトキシ−6−ブロモ−1,1’−ビナフタレン−2−スルホン酸ブロミドが、光学活性アルコールへの不斉補助基導入試剤として使用が可能であることがわかった。
イソプロピル基を構成する2つのメチル基の化学シフト値 δ=1.11ppmおよび0.85ppm、化学シフト値の差 Δδ=0.26ppm。
光学活性2−メトキシ−6−ブロモ−1,1’−ビナフタレン−2−スルホン酸ブロミドを、イソプロピルアミンと反応させて得られる化合物をNMR測定したところ、ナフタレン環の異方性効果により、イソプロピル基を構成する2つのメチル基に由来する非等価なピークが検出され、光学活性2−メトキシ−6−ブロモ−1,1’−ビナフタレン−2−スルホン酸ブロミドが、光学活性アミンへの不斉補助基導入試剤として使用が可能であることがわかった。
2つのメチル基の化学シフト値 δ=1.01ppmおよび0.98ppm
化学シフト値の差 Δδ=0.03ppm
光学活性2−メトキシ−6−ブロモ−1,1’−ビナフタレン−2−スルホニルヒドラジドをアセトンと反応させて得られる化合物をNMR測定したところ、ナフタレン環の異方性効果により、イソプロピル基を構成する2つのメチル基に由来する非等価なピークが検出され、光学活性2−メトキシ−6−ブロモ−1,1’−ビナフタレン−2−スルホニルヒドラジドが、光学活性ケトンへの不斉補助基導入試剤として使用が可能であることがわかった。
2つのメチル基の化学シフト値 δ=1.00ppmおよび1.76ppm
化学シフト値の差 Δδ=0.76ppm
(S)−1,1’−ビナフタレン−2,2’−ジスルホン酸10mgと塩化チオニル5mLを混合し、3時間還流、反応させた。反応終了後、残存する塩化チオニルを留去し、残渣にアセトニトリル1mLを加え、さらに1−フェニルエチルアミン5mgを加え、室温で1時間反応させた。その後、反応液に水を加えてクエンチし、クロロホルムを加えて抽出処理し、得られた有機層を濃縮処理した。濃縮残渣を分取薄層クロマトグラフィ(クロロホルム/メタノール=10/1)で精製処理し、(S)−N−(1−フェニルエチル)−1,1’−ビナフタレン−2−スルホ−2’−スルホンアミド5mgを得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3,δ/ppm)
1.21(m,3H),4.11および4.27(m,1H),6.83−8.21(m,17H)
(S)−1,1’−ビナフタレン−2,2’−ジスルホン酸10mgと塩化チオニル5mLを混合し、3時間還流、反応させた。反応終了後、残存する塩化チオニルを留去し、残渣にアセトニトリル1mLを加え、さらにイソプロピルアミン5mgを加え、室温で1時間反応させた。その後、反応液に水を加えてクエンチし、クロロホルムを加えて抽出処理し、得られた有機層を濃縮処理した。濃縮残渣を分取薄層クロマトグラフィ(クロロホルム/メタノール=10/1)で精製処理し、(S)−N−イソプロピル−1,1’−ビナフタレン−2−スルホ−2’−スルホンアミド5mgを得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3,δ/ppm)
0.77(d,J=6.4Hz,3H),0.85(d,J=6.4Hz,3H),3.24(m,1H),6.95−8.09(m,12H)
(S)−1,1’−ビナフタレン−2,2’−ジスルホン酸と塩化チオニルを混合後、還流条件下で、3時間反応させた。その後、残存する塩化チオニルを濃縮除去し、濃縮残渣に、アセトニトリルに溶解させたラセミの1−フェニルエチルアミンを加え、反応させた。得られたN−(1−フェニルエチル)−1,1’−ビナフタレン−2,2’−ジスルホンアミドのジアステレオマー混合物をNMR測定した。ナフタレン環の異方性効果により、該ジアステレオマーのアミド部分のフェニル基のα位プロトンに由来する非等価なピークが検出され、光学活性1,1’−ビナフタレン−2,2’−ジスルホン酸が、光学活性アミンへの不斉補助基導入試剤として使用が可能であることがわかった。
該ジアステレオマーのアミド部分のフェニル基のα位プロトンに由来する非等価なピークの化学シフト値は、δ=4.27ppmおよび4.11ppmであった。
Claims (2)
- 式(1)
(式中、R1は炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のパーフルオロアルコキシ基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアラルキルオキシ基または
で示される基を表わす。
(A)R1が炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のパーフルオロアルコキシ基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアリールオキシ基または置換されていてもよいアラルキルオキシ基のとき、R2は水酸基、臭素原子、炭素数1〜4のアルコキシ基、アミノ基または一置換アミノ基を表わし、R3は水素原子、ハロゲン原子、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基を表わし、(a)R3が水素原子のときに、R4は水素原子、臭素原子、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基を、R5はR4と同一の基または水素原子を表わし、(b)R3がハロゲン原子のときに、R4およびR5は水素原子を表わし、(c)R3がフェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基のときに、R4は水素原子、臭素原子、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基を、R5は水素原子を表わす。
(B)R1が
で示される基のとき、R2は炭素数1〜4のアルコキシ基または置換されていてもよいアミノ基を表わし、R3およびR4のうちのいずれか一方が水素原子を、他方が水素原子、ハロゲン原子、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または三置換シリル基を表わし、R5はR4と同一の基を表わす。)
で示される光学活性スルホン酸化合物。 - 式(1)の式中、R1が、炭素数1〜4のアルコキシ基または炭素数1〜4のパーフルオロアルコキシ基である請求項1に記載の光学活性スルホン酸化合物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004098510A JP2005132815A (ja) | 2003-10-07 | 2004-03-30 | 光学活性スルホン酸化合物 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003348000 | 2003-10-07 | ||
JP2004098510A JP2005132815A (ja) | 2003-10-07 | 2004-03-30 | 光学活性スルホン酸化合物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005132815A true JP2005132815A (ja) | 2005-05-26 |
Family
ID=34655952
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004098510A Pending JP2005132815A (ja) | 2003-10-07 | 2004-03-30 | 光学活性スルホン酸化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005132815A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007262044A (ja) * | 2006-03-27 | 2007-10-11 | Eiwa Kasei Kogyo Kk | P,p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)の製造方法 |
WO2009054240A1 (ja) | 2007-10-24 | 2009-04-30 | National University Corporation Nagoya University | ジスルホン酸化合物の製法、不斉マンニッヒ触媒、β-アミノカルボニル誘導体の製法及び新規なジスルホン酸塩 |
DE102009011055A1 (de) | 2009-03-02 | 2010-09-09 | Studiengesellschaft Kohle Mbh | Chirale Disulfonsäuren und Disulfonimide |
WO2010101204A1 (ja) * | 2009-03-04 | 2010-09-10 | 国立大学法人名古屋大学 | 新規なビナフチルジスルホン酸化合物 |
-
2004
- 2004-03-30 JP JP2004098510A patent/JP2005132815A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007262044A (ja) * | 2006-03-27 | 2007-10-11 | Eiwa Kasei Kogyo Kk | P,p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)の製造方法 |
WO2009054240A1 (ja) | 2007-10-24 | 2009-04-30 | National University Corporation Nagoya University | ジスルホン酸化合物の製法、不斉マンニッヒ触媒、β-アミノカルボニル誘導体の製法及び新規なジスルホン酸塩 |
EP2208722A1 (en) * | 2007-10-24 | 2010-07-21 | National University Corporation Nagoya University | Process for production of disulfonic acid compound, asymmetric mannich catalyst, process for production of -aminocarbonyl derivative, and novel disulfonate salt |
JP5408662B2 (ja) * | 2007-10-24 | 2014-02-05 | 国立大学法人名古屋大学 | ジスルホン酸化合物の製法、不斉マンニッヒ触媒、β−アミノカルボニル誘導体の製法及び新規なジスルホン酸塩 |
EP2208722A4 (en) * | 2007-10-24 | 2014-04-02 | Univ Nagoya Nat Univ Corp | PROCESS FOR PRODUCTION OF DISULFONIC ACID COMPOUND, ASYMMETRIC MANNICH CATALYST, PROCESS FOR PRODUCTION OF AMINOCARBONYL DERIVATIVE, AND NOVEL DISULFONATE SALT |
DE102009011055A1 (de) | 2009-03-02 | 2010-09-09 | Studiengesellschaft Kohle Mbh | Chirale Disulfonsäuren und Disulfonimide |
US9079869B2 (en) | 2009-03-02 | 2015-07-14 | Studiengesellschaft Kohle Mbh | Chiral disulfonimides |
WO2010101204A1 (ja) * | 2009-03-04 | 2010-09-10 | 国立大学法人名古屋大学 | 新規なビナフチルジスルホン酸化合物 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0566468A2 (fr) | Procédé de préparation d'un dérivé de biphényl | |
JP2005132815A (ja) | 光学活性スルホン酸化合物 | |
JP3777408B2 (ja) | カルボン酸誘導体の製造法 | |
JPH032134B2 (ja) | ||
JP2005134365A (ja) | 光学活性ビナフチル化合物からなるnmr用キラルシフト試薬 | |
JP5448363B2 (ja) | 化合物の製造方法 | |
KR101613065B1 (ko) | 다이하이드로퀴놀린 유도체의 제조방법 | |
JP2005314354A (ja) | 光学活性スルフィン酸化合物 | |
JP3866323B2 (ja) | 新規n−ベンジルベンズアミド誘導体 | |
JPH10298183A (ja) | 光学活性な新規酒石酸誘導体及びその製造方法並びにそれを用いた光学異性体分離法 | |
FR2741071A1 (fr) | Derives de 3-(benzofuran-5-yl)oxazolidin-2-one, leur preparation et leur application en therapeutique | |
JPWO2005007638A1 (ja) | 光学活性ハロヒドリン誘導体およびそれを用いた光学活性エポキシアルコール誘導体の製造法 | |
EP0663394B1 (en) | Process for preparing 5-aminodihydropyrrole, intermediate thereof and process for preparing said intermediate | |
JP3188889B2 (ja) | 重合性不斉化合物 | |
US5041620A (en) | Method for producing optically active 2-cyclopenten-4-one-1-ol esters, 2-cyclopenteno-4-one-1-ol ester and complexes thereof with optically active 1,6-diphenyl-2,4-hexadiyne-1,6-diol | |
JP4659251B2 (ja) | ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン−5−オン及びその(メタ)アクリル酸エステルの製造方法 | |
Fletcher | Catalytic Asymmetric Synthesis of | |
CZ45193A3 (en) | Salts of (r)-4-nitro-alphamethyl benzene methaneamine | |
CN111825594A (zh) | (Z)-β-三氟甲基脱氢色氨酸类化合物及其合成方法和应用 | |
JPH0987288A (ja) | 1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラオルガノジシロキサンの精製方法 | |
JP2005132816A (ja) | 光学活性ビナフチル化合物からなる光学分割試薬 | |
JPH051002A (ja) | α−アミノ酸の製造方法 | |
JP2007131582A (ja) | アダマンチルエステル化合物 | |
JP2007145821A (ja) | 4−ヒドロキシ−2−アダマンタノン化合物の製造方法 | |
PL150350B1 (en) | Method of obtaining 1-3-bromo-/2s/-methylpropionyl -pyrrolidine-/2s/-carboxylic acid of formula 1 and its monohydride |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060914 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20080130 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20080513 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090915 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100302 |