JP2005131795A - 見当マーク群および見当微調整装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】自動化が困難であった見当合わせにおける微調整ができ、ウェブパスの長いグランビア印刷に好適な見当マーク群と見当微調整装置を提供する。
【解決手段】見当が合ったときの各色見当マークの先頭と後尾の二個所が基準色見当マークであるようにした見当マーク群。見当マーク群が走行するウェブ印刷物の両側端部に設けられているとき、それらの見当マーク群を撮像し静止画としての撮像画像を得る撮像手段と、撮像画像において二個所の基準色マークを基準として他の各色見当マークにおける検出位置を演算する検出位置演算手段と、その基準において他の各色見当マークにおける見当合わせの目標位置を演算する目標位置演算手段と、検出位置と目標位置との偏差から見当合わせの補正量を演算する補正量演算手段とを有するようにした見当微調整装置。
【選択図】 図1
【解決手段】見当が合ったときの各色見当マークの先頭と後尾の二個所が基準色見当マークであるようにした見当マーク群。見当マーク群が走行するウェブ印刷物の両側端部に設けられているとき、それらの見当マーク群を撮像し静止画としての撮像画像を得る撮像手段と、撮像画像において二個所の基準色マークを基準として他の各色見当マークにおける検出位置を演算する検出位置演算手段と、その基準において他の各色見当マークにおける見当合わせの目標位置を演算する目標位置演算手段と、検出位置と目標位置との偏差から見当合わせの補正量を演算する補正量演算手段とを有するようにした見当微調整装置。
【選択図】 図1
Description
本発明は印刷の技術分野に属する。特に、多色グラビア印刷機等における印刷見当合わせを行うための見当マーク群と見当微調整装置に関する。
多色印刷機における見当合わせは、プリセットシステム等によって初期の粗調整が行われた後、フィードバックシステムである自動見当制御装置によって印刷中の見当合わせが自動で行われる。この自動見当制御装置による見当合わせは見当マークを検出して行われるため、印刷絵柄における見当合わせの精度としては満足できないことも多い。そこで、オペレータは手操作で微調整を行い印刷絵柄において高い見当合わせ精度が得られるようにする。この微調整は自動見当制御装置における見当マークの目標位置(他見当マークとの相対的な目標位置)を変更する、等により行われる。
自動見当制御装置による見当合わせだけでは、印刷絵柄において満足できる精度が得られない理由を以下に列挙する。
1.見当マーク検出器の光学的特性:縦見当と横見当に関連する。
見当マーク検出器の特性上、背景色と印刷色の影響を受けセンサ出力信号の立上がり 立下り特性が変化する。また、印刷方式の特性上、たとえばグラビア印刷では、印刷絵 柄のエッジ部は安定しない。そのため、印刷絵柄においては微調整なくして高い見当合 わせ精度を得ることが難しい。
2.振り分け:横見当に関連する。
軟包装においてはフィルムが伸び易いため横ピッチが正確に合わない場合が少なくな い。また、印刷絵柄幅に原反幅を近づけむだをなくすため片側の余白部だけに見当マー クを入れることがほとんどである。このようなときには、印刷物の一方の側で横見当が 合っていても他方の側では横見当が合わなくなることがある。そのときには、中央部で 印刷絵柄の見当が合うように横見当を微調整し、両側部での見当ずれを振り分け最適化 することが行われる。
3.ねじれ:これは絵柄のねじれ調整に関連する。
原反の片弛みが主たる原因で見当マークを設けた側の縦見当と横見当が合っていても、反対側の縦見当が合わないことがある。このときにはひねりローラを調整する。
1.見当マーク検出器の光学的特性:縦見当と横見当に関連する。
見当マーク検出器の特性上、背景色と印刷色の影響を受けセンサ出力信号の立上がり 立下り特性が変化する。また、印刷方式の特性上、たとえばグラビア印刷では、印刷絵 柄のエッジ部は安定しない。そのため、印刷絵柄においては微調整なくして高い見当合 わせ精度を得ることが難しい。
2.振り分け:横見当に関連する。
軟包装においてはフィルムが伸び易いため横ピッチが正確に合わない場合が少なくな い。また、印刷絵柄幅に原反幅を近づけむだをなくすため片側の余白部だけに見当マー クを入れることがほとんどである。このようなときには、印刷物の一方の側で横見当が 合っていても他方の側では横見当が合わなくなることがある。そのときには、中央部で 印刷絵柄の見当が合うように横見当を微調整し、両側部での見当ずれを振り分け最適化 することが行われる。
3.ねじれ:これは絵柄のねじれ調整に関連する。
原反の片弛みが主たる原因で見当マークを設けた側の縦見当と横見当が合っていても、反対側の縦見当が合わないことがある。このときにはひねりローラを調整する。
上述のような見当精度上の問題に対する見当の合わせ込み(微調整)は、速度に対する依存性があるため生産速度において行う必要性がある。そのため短時間の微調整でも印刷物の損失は膨大なものとなることがある。これを解決するため、微調整を自動化するための装置の提案があるが、ウェブパスの短いオフセット印刷機とは異なり、長い乾燥ゾーンを通過させる必要性があってウェブパスの長いグラビア印刷機では実用化されていない。
以下、瞬間発光光源とエリアセンサカメラとを用いて撮像して得た撮像画像における見当マークの位置を演算し見当制御する方式が記載されている特許文献を挙げて問題点を説明する。これらの特許文献は主たる適用対象がオフセット印刷機と見られ、特に、グラビア印刷機には適用が困難な理由について説明する。
特許文献1、特許文献2、等においては、撮像は最終印刷ユニットの下流で行われる。そのためウェブパスの長いグランビア印刷では見当ずれが発生してから制御が開始されるまでに時間が掛かりすぎる。すなわち、大きなむだ時間要素が存在するフィードバックループとなって、通常組み込むPD制御では極めて不安定な制御系となり実現性がない。また、ウェブ表裏面の両側部に見当マークを配置することが記載されている(特許文献2)が、これだけでは、振り分け、ねじれの問題に対処できない。
特許文献1、特許文献2、等においては、撮像は最終印刷ユニットの下流で行われる。そのためウェブパスの長いグランビア印刷では見当ずれが発生してから制御が開始されるまでに時間が掛かりすぎる。すなわち、大きなむだ時間要素が存在するフィードバックループとなって、通常組み込むPD制御では極めて不安定な制御系となり実現性がない。また、ウェブ表裏面の両側部に見当マークを配置することが記載されている(特許文献2)が、これだけでは、振り分け、ねじれの問題に対処できない。
特許文献3においては、トンボマーク(見当マークの一種)の撮像画像から各色のトンボマークを抽出して見当ずれ量を演算する方式が記載されている。しかし、たとえばパッケージ印刷においては特色が存在することや印刷ユニットとインキ色の関係が固定されない。そのため、色からトンボマークを抽出するための設定、色と印刷ユニットとを関連付ける設定において、オペレータの作業負荷を増大させることになる。
特許文献4においては、円形イメージセンサを使用する方式が記載されている。この方式をグラビア印刷に応用展開することを考慮に入れると、第1印刷ユニットを除く各印刷ユニットのすべてに一対の円形イメージセンサを必要とするため装置が高価となる。また、この方式ではイメージセンサにおいてトンボマークが入る撮像領域は狭く、見当プリセット等における粗調整の精度を良くしないと自動調整に切替できないという問題がある。
特許文献5、特許文献6においては、横一列に並んだ検討マークをCCDカメラで取り込み重心を算出して見当ずれ量を検出する方式が記載されている。しかし、横一列の見当マークでは、左右の振り分けや捩じれを補正するための演算が複雑となる。また、この方式を含めて、検出した見当ずれ量の補正手段がグラビア印刷機に対しては適用できないという問題がある。
特許文献7、特許文献8においては、見当マーク群が記載されているが、人が直感的に見当ずれ量を把握し易い形状、配列としたものであって、自動検出には適していない。
特開平7−246700号公報
特開2000−318132号公報
特開平9−1785号公報
特開平8−48028号公報
特開平8−52861号公報
特開平8−52862号公報
特開平8−174802号公報
特開平8−224862号公報
本発明は上述のような問題を解決すためになされたものである。その目的は、自動化が困難であった見当合わせにおける微調整ができ、ウェブパスの長いグランビア印刷に好適な見当マーク群と見当微構成装置を提供することにある。
請求項1に係る本発明の見当マーク群は、多色印刷物において各色見当マークが所定の間隔で縦方向に整列するとき見当が合う見当マーク群であって、前記各色見当マークの二個所が基準色見当マークであるようにしたものである。
また請求項2に係る本発明の見当マーク群は、請求項1に係る見当マーク群において、ウェブ印刷物の両側端部に設けられているようにしたものである。
また請求項3に係る本発明の見当微調整装置は、多色印刷物において各色見当マークが所定の間隔で縦方向に整列するとき見当が合い、各色見当マークの二個所が基準色見当マークである見当マーク群を撮像し静止画としての撮像画像を得る撮像手段と、前記撮像画像において前記二個所の基準色マークを基準として他の各色見当マークにおける検出位置を演算する検出位置演算手段と、前記基準において前記他の各色見当マークにおける見当合わせの目標位置を演算する目標位置演算手段と、前記検出位置と前記目標位置との偏差から前記見当合わせの補正量を演算する補正量演算手段とを有するようにしたものである。
また本発明の請求項4に係る本発明の見当微調整装置は、請求項3に係る見当微調整装置において、前記補正量を他の既設の自動見当制御装置における補正量に適用し見当制御するようにしたものである。
また本発明の請求項5に係る見当微調整装置は、請求項3または4に係る見当微調整装置において、前記見当合わせの補正量として、縦見当ずれ補正量、横見当ずれ補正量を含むようにしたものである。
また本発明の請求項6に係る見当微調整装置は、請求項3〜5のいずれかに係る見当微調整装置において、前記撮像手段は走行するウェブ印刷物の両側端部に設けられている2つの前記見当マーク群を撮像し静止画としての撮像画像を得る撮像手段であって、前記補正量演算手段は前記見当合わせの補正量として振り分け補正量とねじれ補正量を演算する補正量演算手段であるようにしたものである。
また本発明の請求項7に係る見当微調整装置は、請求項3〜6のいずれかに記載の見当微調整装置において、前記撮像手段によって撮像された各色見当マークに対応する前記補正量の出力について、その出力の結果が前記各色見当マークを印刷した印刷ユニットに反映されるまでは次の補正量の出力を控える出力制御手段を有するようにしたものである。
請求項3〜6のいずれかに係る見当微調整装置において、前記撮像手段が撮像する印刷ユニットについて前記既設の制御装置において見当が合っているときに前記補正量を一回だけ出力し、その結果が前記印刷ユニットに反映されるまでは次の補正量の出力を控えるようにしたものである。
また本発明の請求項8に係る見当微調整装置は、請求項3〜7のいずれかに係る見当微調整装置において、前記撮像手段は最終印刷ユニットだけでなく、上流の印刷ユニットにも設けられるようにしたものである。
また請求項2に係る本発明の見当マーク群は、請求項1に係る見当マーク群において、ウェブ印刷物の両側端部に設けられているようにしたものである。
また請求項3に係る本発明の見当微調整装置は、多色印刷物において各色見当マークが所定の間隔で縦方向に整列するとき見当が合い、各色見当マークの二個所が基準色見当マークである見当マーク群を撮像し静止画としての撮像画像を得る撮像手段と、前記撮像画像において前記二個所の基準色マークを基準として他の各色見当マークにおける検出位置を演算する検出位置演算手段と、前記基準において前記他の各色見当マークにおける見当合わせの目標位置を演算する目標位置演算手段と、前記検出位置と前記目標位置との偏差から前記見当合わせの補正量を演算する補正量演算手段とを有するようにしたものである。
また本発明の請求項4に係る本発明の見当微調整装置は、請求項3に係る見当微調整装置において、前記補正量を他の既設の自動見当制御装置における補正量に適用し見当制御するようにしたものである。
また本発明の請求項5に係る見当微調整装置は、請求項3または4に係る見当微調整装置において、前記見当合わせの補正量として、縦見当ずれ補正量、横見当ずれ補正量を含むようにしたものである。
また本発明の請求項6に係る見当微調整装置は、請求項3〜5のいずれかに係る見当微調整装置において、前記撮像手段は走行するウェブ印刷物の両側端部に設けられている2つの前記見当マーク群を撮像し静止画としての撮像画像を得る撮像手段であって、前記補正量演算手段は前記見当合わせの補正量として振り分け補正量とねじれ補正量を演算する補正量演算手段であるようにしたものである。
また本発明の請求項7に係る見当微調整装置は、請求項3〜6のいずれかに記載の見当微調整装置において、前記撮像手段によって撮像された各色見当マークに対応する前記補正量の出力について、その出力の結果が前記各色見当マークを印刷した印刷ユニットに反映されるまでは次の補正量の出力を控える出力制御手段を有するようにしたものである。
請求項3〜6のいずれかに係る見当微調整装置において、前記撮像手段が撮像する印刷ユニットについて前記既設の制御装置において見当が合っているときに前記補正量を一回だけ出力し、その結果が前記印刷ユニットに反映されるまでは次の補正量の出力を控えるようにしたものである。
また本発明の請求項8に係る見当微調整装置は、請求項3〜7のいずれかに係る見当微調整装置において、前記撮像手段は最終印刷ユニットだけでなく、上流の印刷ユニットにも設けられるようにしたものである。
請求項1に係る本発明の見当マーク群によれば、見当が合ったときに縦方向に整列する各色見当マークの二個所が基準色見当マークである。すなわち、二箇所の基準色見当マークを基準位置とすることでウェブ印刷物の伸縮や歪みの影響を補正することができ高精度に見当合わせを行うことが可能となる。したがって、自動化が困難であった見当合わせにおける微調整ができ、ウェブパスの長いグランビア印刷に好適な見当マーク群が提供される。
また請求項2に係る本発明の見当マーク群によれば、見当マーク群はウェブ印刷物の両側端部に設けられている。したがって、振り分け補正量、ねじれ補正量の演算が可能となる。
また請求項2に係る本発明の見当マーク群によれば、見当マーク群はウェブ印刷物の両側端部に設けられている。したがって、振り分け補正量、ねじれ補正量の演算が可能となる。
また請求項3に係る本発明の見当微調整装置によれば、撮像手段により走行するウェブ印刷物に設けられている見当マーク群が撮像されて撮像画像が得られ、検出位置演算手段により撮像画像における二個所の基準色マークを基準として他の各色見当マークにおける検出位置が演算され、目標位置演算手段により他の各色見当マークにおける見当合わせの目標位置が演算され、補正量演算手段により検出位置と目標位置との偏差から見当合わせの補正量が演算される。すなわち、二箇所の基準色見当マークを基準位置とすることでウェブ印刷物の伸縮や歪みの影響を補正することができ高精度に見当合わせを行うことが可能となる。したがって、自動化が困難であった見当合わせにおける微調整ができ、ウェブパスの長いグラビア印刷に好適な見当微調整装置が提供される。
また請求項4に係る本発明の見当微調整装置によれば、補正量は他の既設の自動見当制御装置における補正量に適用される。したがって、本発明の見当微調整装置が演算した補正量を既設の見当微調整装置に出力するだけで微調整を行うことができる。
また請求項5に係る本発明の見当微調整装置によれば、見当合わせの補正量として、縦見当ずれ補正量、横見当補正量がまれる。したがって、縦見当ずれ補正、横見当補正が可能となる。
また請求項6に係る本発明の見当微調整装置によれば、撮像手段により走行するウェブ印刷物の両側端部に設けられている2つの前記見当マーク群が撮像され、補正量演算手段により見当合わせの補正量として振り分け補正量とねじれ補正量が演算される。したがって、振り分け補正とねじれ補正が可能となる。
また請求項7に係る本発明の見当微調整装置によれば、撮像手段によって撮像された各色見当マークに対応する補正量の出力について、その出力の結果が前記各色見当マークを印刷した印刷ユニットに反映されるまでは次の補正量の出力が出力制御手段によって控えられる。したがって、大きなむだ時間要素が存在するフィードバックループを形成するグラビア印刷機の見当制御系が安定化する。
また請求項8に係る本発明の見当微調整装置によれば、撮像手段は最終印刷ユニットだけでなく、上流の印刷ユニットにも設けられる。したがって、見当合わせが済むまでの時間が短縮され見当ずれによる印刷物の損失を少なくすることができる。
また請求項4に係る本発明の見当微調整装置によれば、補正量は他の既設の自動見当制御装置における補正量に適用される。したがって、本発明の見当微調整装置が演算した補正量を既設の見当微調整装置に出力するだけで微調整を行うことができる。
また請求項5に係る本発明の見当微調整装置によれば、見当合わせの補正量として、縦見当ずれ補正量、横見当補正量がまれる。したがって、縦見当ずれ補正、横見当補正が可能となる。
また請求項6に係る本発明の見当微調整装置によれば、撮像手段により走行するウェブ印刷物の両側端部に設けられている2つの前記見当マーク群が撮像され、補正量演算手段により見当合わせの補正量として振り分け補正量とねじれ補正量が演算される。したがって、振り分け補正とねじれ補正が可能となる。
また請求項7に係る本発明の見当微調整装置によれば、撮像手段によって撮像された各色見当マークに対応する補正量の出力について、その出力の結果が前記各色見当マークを印刷した印刷ユニットに反映されるまでは次の補正量の出力が出力制御手段によって控えられる。したがって、大きなむだ時間要素が存在するフィードバックループを形成するグラビア印刷機の見当制御系が安定化する。
また請求項8に係る本発明の見当微調整装置によれば、撮像手段は最終印刷ユニットだけでなく、上流の印刷ユニットにも設けられる。したがって、見当合わせが済むまでの時間が短縮され見当ずれによる印刷物の損失を少なくすることができる。
本発明の見当マーク群の一例を図1に示す。図1(A)はウェブ印刷物の両側端部に設けられた見当マーク群を示す図である。また図1(B)は図1(A)に示す微小な見当マーク群の部分だけを判り易いように拡大して示す模式図である。本発明の見当マーク群は従来の見当マーク群に対して相対的に寸法が微小な微小見当マークである。図1(A)に示すように、ウェブ印刷物100には、その両側端部に設けられた見当マーク群1、見当マーク群2とともに、その一方の側端部(操作側)に設けられた主見当マーク群11、主見当マーク群12が印刷されている。また、版胴の周面に4面付けした絵柄10a,10b,10c,10dも印刷されている。
本発明の見当マーク群の一例である見当マーク群1、見当マーク群2は、図1(B)に示すように、Bk(black)、C(cyan)、M(magenta)、Y(yellow)、Bk(black)の各色見当マークがほぼ等間隔にその順番で整列している見当マーク群である。このように整列するとき見当が合うように製版されている。その整列している見当マーク群の先頭と後尾の二箇所がBk色見当マーク、すなわち基準色検討マークである。見当マーク群1、見当マーク群2の見当マークはここでは一例としての円形の形状を有する見当マークであって、その円の中心が見当マークの位置に相当する。また、左側端部の見当マーク群1と右側端部の見当マーク群2はウェブ印刷物100の走行方向において、同一位置となっている。これにより、振り分け補正量やねじれ補正量の演算を容易にする。
同様に、従来の見当マークの一例である主見当マーク群11、主見当マーク群12も、図1(A)に示すように、Bk、C、M、Yの各色見当マークがほぼ等間隔にその順番で整列している見当マーク群である。このように整列するとき見当が合うように製版されている。
ただし、主見当マーク群11、主見当マーク群12は、見当マーク群における各色見当マークは各色につき1つだけ存在する。見当マーク群1、見当マーク群2とはその点で相違する。また、主見当マーク群11、主見当マーク群12の見当マークは直角三角形の形状を有する見当マークである点でも相違する。なお直角三角形の見当マークを走査して縦見当ずれ量と横見当ずれ量を演算する方法については周知であるからここでは説明しない。
ただし、主見当マーク群11、主見当マーク群12は、見当マーク群における各色見当マークは各色につき1つだけ存在する。見当マーク群1、見当マーク群2とはその点で相違する。また、主見当マーク群11、主見当マーク群12の見当マークは直角三角形の形状を有する見当マークである点でも相違する。なお直角三角形の見当マークを走査して縦見当ずれ量と横見当ずれ量を演算する方法については周知であるからここでは説明しない。
本発明の見当マーク群のウェブ印刷物100における配置について変形例を図2に示す。図2は前述の図1(B)と同様で、微小な見当マーク群の部分だけを判り易いように拡大して示す模式図である。
図2(A)はウェブ印刷物100の中央部に設けられた見当マーク群3を示す図である。図2(A)に示す見当マーク群3はウェブ印刷物100の中央部に設けられているから、振り分け補正は原理的に不必要である。ただし、この見当マーク群3によってねじれを検出することは困難である。したがって見当マーク群3はウェブ印刷物100の中央部に見当マークを印刷する余白が存在しかつねじれ補正を必要としない印刷品目について適用することができる。
図2(B)はウェブ印刷物100の左側端部だけに設けられた見当マーク群4を示す図である。図2(B)に示す検討マーク群4は左側端部だけに設けられているから、振り分け補正やねじれ補正を必要としない印刷品目について適用することができる。
図2(A)はウェブ印刷物100の中央部に設けられた見当マーク群3を示す図である。図2(A)に示す見当マーク群3はウェブ印刷物100の中央部に設けられているから、振り分け補正は原理的に不必要である。ただし、この見当マーク群3によってねじれを検出することは困難である。したがって見当マーク群3はウェブ印刷物100の中央部に見当マークを印刷する余白が存在しかつねじれ補正を必要としない印刷品目について適用することができる。
図2(B)はウェブ印刷物100の左側端部だけに設けられた見当マーク群4を示す図である。図2(B)に示す検討マーク群4は左側端部だけに設けられているから、振り分け補正やねじれ補正を必要としない印刷品目について適用することができる。
一般的な撮像方法として、エリアセンサカメラと瞬間発光装置(ストロボ)の組み合わせで静止画としての撮像画像を得るものとすると、見当マーク群1,2,3,4(単に「見当マーク群」と呼ぶ)における見当マークの寸法と配列間隔は小さくするほうが好適である。その理由は、見当マーク群を小さくすれば撮像領域を小さくすることができ、撮像領域を小さくするほうが撮像画像における画素の配列間隔が実体距離として小さくなり分解能が向上するからである。
ただし、現実的には、見当合わせの粗調整後における見当ずれ量が1mm程度であることを考慮して、見当マークの寸法が1mmであれば、その配列間隔を2mmとする。また、見当マークの寸法が0.5mmであれば、その配列間隔を1.5mmとする。
ただし、現実的には、見当合わせの粗調整後における見当ずれ量が1mm程度であることを考慮して、見当マークの寸法が1mmであれば、その配列間隔を2mmとする。また、見当マークの寸法が0.5mmであれば、その配列間隔を1.5mmとする。
本発明の見当微調整装置における撮像手段をグラビア印刷機に設置するときの方法の一例を図3に示す。図3に示す撮像手段は、瞬間発光装置(ストロボ)とエリアセンサカメラを組み合わせた撮像手段であって、31a,31b,31c,31dがエリアセンサカメラ、瞬間発光装置は図示していない。図3に示すように、エリアセンサカメラ31a,31bは第3印刷ユニットの下流におけるウェブ印刷物100の経路において、ウェブ印刷物100の両側端部に設けられた見当マーク群を撮像するように設置されている。この見当マーク群には、第1印刷ユニットで印刷された基準色(たとえばBk色)の見当マークが2つと、第2印刷ユニットで印刷された見当マークと、第3印刷ユニットで印刷された見当マークが存在することになる。
同様に、エリアセンサカメラ31c,31dは最終印刷ユニットである第5印刷ユニットの下流におけるウェブ印刷物100の経路において、ウェブ印刷物100の両側端部に設けられた見当マーク群を撮像するように設置されている。この見当マーク群には、第1印刷ユニットで印刷された基準色(たとえばBk色)の見当マークが2つと、第2印刷ユニットで印刷された見当マークと、第3印刷ユニットで印刷された見当マークと、第4印刷ユニットで印刷された見当マークと、第5印刷ユニットで印刷された見当マークが存在することになる。
この図3に示す一例では、エリアセンサカメラ31a,31b,31c,31dの設置位置は、ウェブ印刷物100における図1に示す見当マーク群の印刷位置に対応するものである。当然ながら、図2(A)または図2(B)に示す位置に見当マーク群が印刷されているのであれば、エリアセンサカメラ31a,31b,31c,31dの設置位置はその印刷位置に対応する設置位置とする。
また図3に示す一例では、第3印刷ユニットの下流と、最終印刷ユニットの下流をエリアセンサカメラの設置位置としたが、第2印刷ユニット以降におけるすべての印刷ユニットの下流にエリアセンサカメラを設置してもよい。見当微調整装置から補正量が出力され、印刷ユニットにおいて補正が行われた結果が撮像する見当マーク群に反映されるまでには、ウェブ印刷物100の経路長に相当する分だけむだ時間が生じる。エリアセンサカメラを最終印刷ユニットの下流にだけ設置するときにはこのむだ時間が最大となる。複数の印刷ユニットの下流にエリアセンサカメラを設置することでこのむだ時間を小さくすることができる(詳細を後述する)。
また図3に示す一例では、印刷ユニットにおいて印刷が行われた直後の位置ではなく、下流に離れた位置をエリアセンサカメラの設置位置としている。これは、既設の自動見当制御装置における見当マークセンサの設置位置が、印刷が行われた直後の位置であることを考慮し、その設置位置から離すことにより、瞬間発光装置の閃光による影響を与えないようにしたものである。その影響がない位置であれば図3に示すような設置位置でなくてもよい。
エリアセンサカメラによる見当マーク群の撮像は、印刷ユニットにける版胴の回転に同期して行われる。たとえば、版胴の回転またはそれと位相関係を有する回転軸の回転をロータリーエンコーダにより検出する。既設の自動見当制御装置も版胴の回転を検出する機構を有するからそれを利用することも可能である。そして、ロータリーエンコーダにより検出された版胴の回転位相があらかじめ設定した回転位相となる直前にエリアセンサカメラの撮像素子、たとえばCCD(charge coupled device)エリアセンサを初期化する。さらに、そのあらかじめ設定した回転位相となったときに瞬間発光装置を発光させることによって見当マーク群の撮像を行う。
なお、あらかじめ設定した回転位相とは、エリアセンサカメラの撮像領域に見当マーク群が入る版胴の回転位相のことである。この設定は、撮像画像をオペレータがディスプレイを見ながら回転位相の設定を変更し、撮像画像に見当マーク群が入るようにすることで行うことができる。
なお、あらかじめ設定した回転位相とは、エリアセンサカメラの撮像領域に見当マーク群が入る版胴の回転位相のことである。この設定は、撮像画像をオペレータがディスプレイを見ながら回転位相の設定を変更し、撮像画像に見当マーク群が入るようにすることで行うことができる。
エリアセンサカメラの撮像画像における見当マーク群の一例を図4に示す。図4(A)はエリアセンサカメラ31cの撮像画像、図4(B)はエリアセンサカメラ31dの撮像画像を示す。図4に示す一例においては、見当マークは正四角形の形状を有する見当マークである。この正四角形の見当マークの位置は、ここでは正四角形における上辺と左辺との交点すなわち正四角形における左上角の位置である。勿論、見当マークの位置を左上角としないで正四角形における重心の位置としてもよい。
図4において、nは印刷ユニットの数、A,A'は撮像画像のへりから先頭見当マークまでの距離、B1,B'1は第1印刷ユニットで印刷された先頭見当マークから第2印刷ユニットで印刷された見当マークまでの距離、Bn-1,B'n-1は第1印刷ユニットで印刷された先頭見当マークから第n印刷ユニットで印刷された見当マークまでの距離、Bn,B'nは第1印刷ユニットで印刷された先頭見当マークから後尾見当マークまでの距離である。ここで距離は画素数から換算した距離である。理想的にはA,A'、Bn,B'n等は常に一定であるが、テンションの変動があるときには変化するものとして取り扱わないと見当合わせを行うことができない。
図4において、縦見当が合っている状態を下記の数1または数2が成立している状態と定義する。製版において絵柄基準で所定の位置に各色見当マークを貼り付けると、様々な誤差要因をなくした理想状態ではこの定義のとおりとなる。ここで定義するとは、その定義が成立するように製版や印刷の条件を整えることでもある。この定義によって各色見当マークの目標位置が与えられることになる。この定義の意味は以降の説明において同様である。
数1、数2は、各色見当マークが等間隔で縦方向に整列するとき見当が合うことを意味している。数1と数2の中で実際の縦見当制御に採用する数式は、ひねりローラの支持側(固定軸側)にある見当マーク群の撮像画像に対する数式である。
(数1)
B1=Bn/n、B2=2×Bn/n、・・・、Bn-1=(n−1)Bn-1/n
(数2)
B'1=B'n/n、B'2=2×B'n/n、・・・、B'n-1=(n−1)B'n-1/n
(数1)
B1=Bn/n、B2=2×Bn/n、・・・、Bn-1=(n−1)Bn-1/n
(数2)
B'1=B'n/n、B'2=2×B'n/n、・・・、B'n-1=(n−1)B'n-1/n
また横見当が合っている状態を下記の数3が成立している状態と定義する。数3は両側マークのときにウェブ印刷物の幅方向の伸縮による見当すれ量を左右に振り分けることを意味している。すなわち、振り分けることで見当ずれ量の最大値を小さくし、中央部分で見当ずれがなくなる。数3において幅方向の伸縮がないときには下記の数4が成立することになる。なお片側マークのときには横見当が合っている状態を下記の数5が成立している状態と定義する。
(数3)
b1=−b'1、b2=−b'2、・・・、bn-1=−b'n-1
(数4)
b1=b'1=b2=b'2=・・・=bn-1=b'n-1=0
(数5)
b1=b2=・・・=bn-1=0
(数3)
b1=−b'1、b2=−b'2、・・・、bn-1=−b'n-1
(数4)
b1=b'1=b2=b'2=・・・=bn-1=b'n-1=0
(数5)
b1=b2=・・・=bn-1=0
またひねり見当が合っている状態を下記の数6が成立している状態と定義する。
(数6)
B1=B'1、B2=B'2、・・・、Bn-1=B'n-1
(数6)
B1=B'1、B2=B'2、・・・、Bn-1=B'n-1
上述のように見当が合っている状態が定義されると、見当が合っていない状態のときにおける補正量の数式を導出することができる。すなわち、各色見当マークの検出位置と目標位置との偏差として補正量が導出される。この補正量は、既存の自動見当制御装置、ひねりローラ調整装置、等に出力される。
縦見当合わせの補正量において、
第2印刷ユニットの補正量はB1−Bn/n、またはB'1−B'n/nである。
第3印刷ユニットの補正量はB2−2×Bn/n、またはB'2−2×B'n/nである。
第n印刷ユニットの補正量はBn-1−(n−1)×Bn/n、またはB'1−(n−1)×B'n/nである。
縦見当合わせの補正量において、
第2印刷ユニットの補正量はB1−Bn/n、またはB'1−B'n/nである。
第3印刷ユニットの補正量はB2−2×Bn/n、またはB'2−2×B'n/nである。
第n印刷ユニットの補正量はBn-1−(n−1)×Bn/n、またはB'1−(n−1)×B'n/nである。
また横見当合わせの補正量において、
第2印刷ユニットの補正量は(b1+b'1)/2である。
第3印刷ユニットの補正量は(b2+b'2)/2である。
第n印刷ユニットの補正量は(bn-1+b'n-1)/2である。
第2印刷ユニットの補正量は(b1+b'1)/2である。
第3印刷ユニットの補正量は(b2+b'2)/2である。
第n印刷ユニットの補正量は(bn-1+b'n-1)/2である。
またひねり見当合わせの補正量において、
第2印刷ユニットの補正量はk×(B1−B'1)である。
第2印刷ユニットの補正量はk×(B2−B'2)である。
第2印刷ユニットの補正量はk×(Bn-1−B'n-1)である。
ただし、kは定数である。
第2印刷ユニットの補正量はk×(B1−B'1)である。
第2印刷ユニットの補正量はk×(B2−B'2)である。
第2印刷ユニットの補正量はk×(Bn-1−B'n-1)である。
ただし、kは定数である。
ひねり見当合わせについて説明する。ひねりローラ調整装置に補正量を入力しひねりローラを操作すると、(補正式から明らかであるが)縦見当の補正値に変化を与え縦見当合わせに影響する。また、横見当の補正値には変化を与えないが、ひねりローラの操作によってウェブ印刷物100の位置が変動するため横見当合わせにも影響する。すなわち、ひねり見当合わせを必要とするときには、そのひねり見当ずれがなくなるまでは縦見当合わせと横見当合わせを行うことはできない。そのため、上述の補正量による補正の実行順序としては、最初にひねり見当合わせの補正量による補正を実行し、次に縦見当合わせの補正量による補正を実行し、最後に横見当合わせの補正量による補正を実行すると好適である。
また、補正対象の印刷ユニットについては、最初に第1印刷ユニットに対して補正を実行し、次に第2印刷ユニットに対して補正を実行し、・・・、最後に第n印刷ユニットに対して補正を実行すると好適である。
なお、通常のパッケージ印刷においてひねりローラを操作しなければならない状況は比較的まれである。またひねりローラを遠隔操作できる印刷機も限定されている。そのような場合には、本発明の見当微調整装置において縦見当合わせと横見当合わせだけを使用し、ひねり見当合わせを使用しないようにすることができる。
なお、通常のパッケージ印刷においてひねりローラを操作しなければならない状況は比較的まれである。またひねりローラを遠隔操作できる印刷機も限定されている。そのような場合には、本発明の見当微調整装置において縦見当合わせと横見当合わせだけを使用し、ひねり見当合わせを使用しないようにすることができる。
上述における補正量の出力が適正な間隔(時間間隔)で行われるようにする出力制御手段を本発明の見当微調整装置は有する。この出力制御手段は、撮像手段によって撮像された各色見当マークに対応する補正量の出力について、その出力の結果が各色見当マークを印刷した印刷ユニットに反映されるまでは次の補正量の出力を控えるように制御する。たとえば、見当微調整装置が補正量を自動見当制御装置に出力した後に、対象となる印刷ユニットの調整装置が作動する。そして見当誤差が所定の範囲内となったときには自動見当制御装置が見当が合っていることを示す信号を出力する。出力制御手段はその信号を入力するまでは次の補正量を出力しないように制御する。このような出力制御手段の動作によって、大きなむだ時間要素が存在するフィードバックループを形成するグラビア印刷機の見当制御系を安定化することができる。
以上の構成において、次に、本発明の見当微調整装置における動作について図5を参照して説明する。図5は本発明の見当微調整装置における動作の過程を示すフロー図である。
まず、図5のステップS1において、印刷機における全圧胴を着位置とし運転を開始し印刷速度を所定の速度まで上昇させる。速度が安定すると本発明の見当微調整装置と既設の自動見当制御装置が動作を開始する。ステップS1における初期値はn=2、すなわち第2印刷ユニットが制御対象となる。
まず、図5のステップS1において、印刷機における全圧胴を着位置とし運転を開始し印刷速度を所定の速度まで上昇させる。速度が安定すると本発明の見当微調整装置と既設の自動見当制御装置が動作を開始する。ステップS1における初期値はn=2、すなわち第2印刷ユニットが制御対象となる。
次に、ステップS2において、見当微調整装置は自動見当制御装置における第1印刷ユニットと第2印刷ユニットの見当合わせが正常に行われている状態であるか否かを判定する。その判定が否(no)のときにはステップS3に進み所定時間待機した後にステップS2に戻る。一方、その判定が正常(yes)のときにはステップS4に進む。
次に、ステップS4において、見当微調整装置は見当合わせが正常に行われている印刷絵柄が見当微調整装置の撮像手段に到達したか否かを判定する。この判定はステップS2において正常(yes)と判定された後のウェブ印刷物100の移送量が撮像手段までのウェブ経路長を超えたか否かによって行われる。その判定が否(no)のときにはステップS5に進み所定時間待機した後にステップS4に戻る。一方、その判定が到達(yes)のときにはステップS6に進む。
次に、ステップS6において、見当微調整装置はその撮像手段により見当マーク群を撮像し、その撮像画像に基づいてひねり見当ずれ量(誤差)、すなわちひねり見当合わせの補正量を演算する(図4とその説明を参照)。そして、その見当合わせの補正量が許容範囲内であるか否かを判定する。その判定が否(no)のときにはステップS7に進み見当微調整装置はその補正量に基づく操作量を演算しひねり見当調整装置に対し出力し、その後にステップS2に戻る。一方、その判定が許容範囲内(yes)のときにはステップS8に進む。
次に、ステップS8において、見当微調整装置はその撮像画像に基づいて縦横見当ずれ量(誤差)、すなわち縦見当合わせの補正量と横見当合わせの補正量を演算する(図4とその説明を参照)。そして、それらの見当合わせの補正量が許容範囲内であるか否かを判定する。縦見当合わせの補正量についての判定が否(no)のときにはステップS9に進み見当微調整装置はその補正量を自動見当制御装置に出力する。自動見当制御装置は補正量から操作量を演算しコンペンセータ装置に対し出力する。その後にステップS2に戻る。同様に横見当合わせの補正量についての判定が否(no)のときにはステップS9に進み見当微調整装置はその補正量を自動見当制御装置に出力する。自動見当制御装置は補正量から操作量を演算しサイドレー装置に対し出力する。その後にステップS2に戻る。一方、その判定が許容範囲内(yes)のときにはステップS10に進む。
次に、ステップS10において、見当微調整装置は全印刷ユニットに対する見当合わせが行われたか否かを判定する。すなわち、上述ではn=2であるから第2印刷ユニットの見当合わせが済んだことになる。それ以上の数の印刷ユニットが存在するときには、すなわち否(no)のときにはステップS11に進み見当微調整装置はn=n+1、すなわちnの値を1つ増加し、その後にステップS2に戻る。一方、全印刷ユニットに対する見当合わせが済み(yes)のときにはステップS12に進む。
次に、ステップS12において、見当微調整装置における一連の動作の過程を終了する。ただし、印刷中においては見当微調整装置を常に動作させ、外乱当による調整点の変動を補償するように構成することが好ましい。そのためには、ステップS12において終了するのではなく、印刷中は、ステップ12において所定の時間が経過した後にステップS1に戻って上述した以降のステップを繰り返すように構成すると好適である。
以上、本発明の見当微調整装置における動作について説明した。次に、各色印刷ユニットにおける見当合わせの状態推移について図6を参照して説明する。特に、図6(A)に一例を示す最終印刷ユニットの下流においてだけ見当マーク群を撮像した場合と、図6(B)に一例を示す中間(第4)印刷ユニットでの撮像を追加した場合とを比較して説明する。
図6に示すグラフにおいて、縦軸は第1印刷ユニットから第8印刷ユニットを示す軸であり、横軸はウェブ印刷物100の移送距離を示す軸である。また、絵柄先頭線は第1印刷ユニットにおいて印刷した絵柄の先頭部分がウェブ印刷物100の移送距離に応じてどの印刷ユニットに到達するかを示す線である。図6に示す一例では移送距離が約40mのとき第4印刷ユニットに到達し約90mのとき第8印刷ユニットに到達する。
また、補正前見当OK線は各色印刷ユニットにおいて既設の自動見当制御装置によって見当合わせが済んだ印刷絵柄の先頭部分がウェブ印刷物100の移送距離に応じてどの印刷ユニットに到達するかを示す線である。図6に示す一例では第2印刷ユニットにおいて見当合わせが済んだ印刷絵柄は移送距離が約110mのとき第8印刷ユニットに到達し、第7ユニットにおいて見当合わせが済んだ印刷絵柄は移送距離が約180mのとき第8印刷ユニットに到達する。
また、補正後見当OK線は各色印刷ユニットにおいて本発明の見当微調整装置によって見当合わせが済んだ印刷絵柄の先頭部分がウェブ印刷物100の移送距離に応じてどの印刷ユニットに到達するかを示す線である。図6(A)に示す一例では第2印刷ユニットにおいて見当合わせが済んだ印刷絵柄は移送距離が約210mのとき第8印刷ユニットに到達し、第7ユニットにおいて見当合わせが済んだ印刷絵柄は移送距離が約290mのとき第8印刷ユニットに到達する。
なお、図6において補正後見当OK線は全印刷ユニットにおいて同じ移送距離で見当合わせが済むかのように示されているが、通常、上流の印刷ユニットが短め下流の印刷ユニットが長めとなる。また、補正後OK線が補正前OK線と同じ移送距離で見当合わせが済むかのように示されているが、通常、補正前は数mmオーダーの見当ずれ量であるのに対し補正後は1mmオーダーの見当ずれ量であるから、補正後OK線は補正前OK線に対して数分の1の移送距離で見当合わせが済む。
図6(A)は最終印刷ユニットの下流においてだけ見当マーク群を撮像して微調整を行って一例であるが微調整が完了するまでにウェブ印刷物の移送距離は約300m達している。これに対して図6(B)は中間(第4)印刷ユニットでの撮像を追加して微調整を行った一例であるが微調整が完了するまでにウェブ印刷物の移送距離は約250mで済ますことができる。
以上、本発明について説明したが、その形態のほかにも様々な形態で実施をすることができ、言うまでもなくそれらも本発明に含まれるものである。たとえば、既設の見当自動制御装置における見当合わせの精度をさらに向上させる微調整のための装置として説明した。しかし本発明の見当微調整装置は、他の自動見当制御装置と組み合わせることなく単独で用いることができる。
1,2 見当マーク群
11,12 主見当マーク群
10a,10b,10c,10d 絵柄
100 ウェブ印刷物
11,12 主見当マーク群
10a,10b,10c,10d 絵柄
100 ウェブ印刷物
Claims (8)
- 多色印刷物において各色見当マークが所定の間隔で縦方向に整列するとき見当が合う見当マーク群であって、前記各色見当マークの二個所が基準色見当マークであることを特徴とする見当マーク群。
- 請求項1記載の見当マーク群において、ウェブ印刷物の両側端部に設けられていることを特徴とする見当マーク群。
- 多色印刷物において各色見当マークが所定の間隔で縦方向に整列するとき見当が合い、各色見当マークの二個所が基準色見当マークである見当マーク群を撮像し静止画としての撮像画像を得る撮像手段と、
前記撮像画像において前記二個所の基準色マークを基準として他の各色見当マークにおける検出位置を演算する検出位置演算手段と、
前記基準において前記他の各色見当マークにおける見当合わせの目標位置を演算する目標位置演算手段と、
前記検出位置と前記目標位置との偏差から前記見当合わせの補正量を演算する補正量演算手段と、
を有することを特徴とする見当微調整装置。 - 請求項3記載の見当微調整装置において、前記補正量を他の既設の自動見当制御装置における補正量に適用し見当制御することを特徴とする見当微調整装置。
- 請求項3または4記載の見当微調整装置において、前記見当合わせの補正量として、縦見当ずれ補正量、横見当ずれ補正量を含むことを特徴とする見当微調整装置。
- 請求項3〜5のいずれかに記載の見当微調整装置において、前記撮像手段は走行するウェブ印刷物の両側端部に設けられている2つの前記見当マーク群を撮像し静止画としての撮像画像を得る撮像手段であって、前記補正量演算手段は前記見当合わせの補正量として振り分け補正量とねじれ補正量を演算する補正量演算手段であることを特徴とする見当微調整装置。
- 請求項3〜6のいずれかに記載の見当微調整装置において、前記撮像手段によって撮像された各色見当マークに対応する前記補正量の出力について、その出力の結果が前記各色見当マークを印刷した印刷ユニットに反映されるまでは次の補正量の出力を控える出力制御手段を有することを特徴とする見当微調整装置。
- 請求項3〜7のいずれかに記載の見当微調整装置において、前記撮像手段は最終印刷ユニットだけでなく、上流の印刷ユニットにも設けられることを特徴とする見当微調整装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003366904A JP2005131795A (ja) | 2003-10-28 | 2003-10-28 | 見当マーク群および見当微調整装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
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JP2003366904A Withdrawn JP2005131795A (ja) | 2003-10-28 | 2003-10-28 | 見当マーク群および見当微調整装置 |
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JP (1) | JP2005131795A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113682050A (zh) * | 2021-08-24 | 2021-11-23 | 凌云光技术股份有限公司 | 一种套准靶标的采集方法 |
-
2003
- 2003-10-28 JP JP2003366904A patent/JP2005131795A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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