JP2005129745A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バリア層の酸化による配線の酸化、ボイドの発生および配線抵抗の増大を抑制可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】基板11上の第1の層間絶縁膜13に設けられた接続孔15および、第2の層間絶縁膜14に設けられた配線溝16の内壁を覆う状態で第1のバリア層21が設けられている。また、第1のバリア層21上に設けられた第2のバリア層22を介して、接続孔15および配線溝16にはCuからなるビア18および配線19がそれぞれ設けられている。そして、第1のバリア層21は金属で形成されており、第1のバリア層21の酸化物は、第2のバリア層22の酸化物よりも高い導電性を有することを特徴とする半導体装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置に関し、さらに詳しくは、溝パターンを形成する絶縁膜に酸化シリコンよりも誘電率の低い材料を用いた配線構造を有する半導体装置に関する。
近年、半導体集積回路装置(LSI)の高集積化に伴い、LSIの高速動作に関して配線プロセス技術が益々重要視されてきている。これは半導体素子の微細化により、配線遅延時間の増大が顕著になってきたためである。この配線遅延時間の増大を抑制するためには、配線抵抗の低抵抗化および配線間容量の低減が必要である。
配線抵抗の低減については、従来用いられてきたアルミニウム合金配線と比較して、低抵抗である銅(Cu)配線が検討されている。また、配線間容量の低減については、層間絶縁膜として従来用いられてきた酸化シリコンと比較して、誘電率の低い絶縁膜(低誘電率膜)が検討されており、Cu配線と低誘電率膜を用いた多層配線技術の導入が重要であると考えられている。
この多層配線技術としては、一般にCuのドライエッチングが容易でないことから、シングルダマシン法、デュアルダマシン法などのいわゆる溝配線法が有望視されている。
ここで、例えばデュアルダマシン法により形成されたCu配線構造を有する半導体装置の例を図2(a)に示す。この図に示すように、半導体素子および配線層が形成された基板11上に、キャップ膜12、第1の層間絶縁膜13、第2の層間絶縁膜14がこの順に配置されている。ここで、第1の層間絶縁膜13はメチルシルセスキオキサン(Methyl silsesquioxane(MSQ))からなる低誘電率膜で形成されており、第2の層間絶縁膜14は、ハイドロゲンシルセスキオキサン(Hydrogen silsesquioxane(HSQ))からなる低誘電率膜で形成されている。
また、キャップ膜12および第1の層間絶縁膜13には、基板11の配線層に達する接続孔15が設けられており、その上層の第2の層間絶縁膜14には、接続孔15に連通する配線溝16が設けられている。そして、接続孔15および配線溝16には、接続孔15および配線溝16の内壁を覆う状態で設けられたバリア層17を介して、Cuからなるビア18および配線19がそれぞれ設けられている。ここで、バリア層17は、Cuの拡散防止性を有するとともにCuとの密着性に優れたタンタルで形成されている。
また、上述したようなCu配線構造を有する半導体装置において、バリア層を積層させた例も報告されている(例えば、特許文献1参照)。この例では、基板上に絶縁膜を介してCuからなる配線層が形成されており、配線層を覆うように形成されたルテニウム、オスミウム、イリジウム、もしくはロジウムからなるバリア膜を備えている。そして、絶縁膜とバリア膜との間にタンタル、チタン、もしくは窒化チタンからなる分離膜を備えている。
特開平10−229084号公報
しかし、図2(b)に示すように、第1の層間絶縁膜13および第2の層間絶縁膜14に、MSQ、またはHSQからなる低誘電率膜を用いた場合は、膜密度が粗であることから、膜中に含まれる水分や酸素が脱ガスされ易い。このため、プロセス中、または、その後の信頼性試験等の際に、矢印Aで示すように低誘電率膜自身からの脱ガス、低誘電率膜を通過する脱ガス、プロセスによって生じたダメージ層や改質層からの脱ガスが生じる傾向があった。これにより、接続孔15および配線溝16の内壁を覆うバリア層17が、この脱ガスに曝されることで、酸化されてしまうという問題が生じていた。
バリア層17が酸化されると、バリア層17に体積膨張が生じるため、バリア層17が薄く成膜されている部分では、バリア層17が破壊され易くなる。これにより、接続孔15および配線溝16にバリア層17を介して設けられたCuからなるビア18および配線19が、バリア層17の破壊された部分の界面から酸化される傾向があった。
さらに、図2(c)に示すように、バリア層17が酸化されることにより、バリア層17とCuからなるビア18および配線19との密着性が低下するため、Cu元素が動きやすくなり、マイグレーションが生じてボイドVが形成され易い。このため、配線の信頼性を著しく低下させてしまうという問題が生じていた。
また、バリア層17がタンタルで形成されている場合には、酸化されることにより導電性が低下するため、配線抵抗が高くなる傾向があった。これにより、背景技術で説明した、基板上に絶縁膜を介して形成された配線層を覆うように形成されたバリア膜と、絶縁膜とバリア膜との間に設けられた分離膜とを備えた半導体装置であっても、絶縁膜に上述したような低誘電率膜を用いた場合には、絶縁膜に接して設けられたタンタル、チタン、窒化チタンからなる分離膜が酸化されて導電性が低下する。したがって、配線抵抗が高くなるという問題を生じていた。
上記課題を解決するために、本発明の第1の半導体装置は、基板上の絶縁膜に設けられた溝パターンと、溝パターンの内壁を覆う状態で設けられた第1のバリア層と、第1のバリア層上に設けられた第2のバリア層と、溝パターンの内部に第1のバリア層と第2のバリア層とを介して設けられた導電層とを備えた半導体装置である。そして、第1のバリア層は金属で形成されており、第1のバリア層の酸化物が第2のバリア層の酸化物よりも高い導電性を有することを特徴としている。
このような構成の第1の半導体装置によれば、絶縁膜がMSQやHSQ等の膜密度の粗な低誘電率膜で形成されている場合に、低誘電率膜から水分や酸素等の脱ガスが生じても、溝パターンの内壁を覆う第1のバリア層がストッパー層として機能するため、第1のバリア層上に設けられた第2のバリア層の酸化は抑制される。
これにより、第2のバリア層の酸化による体積膨張が抑制されるため、第2のバリア層が破壊されることがなく、第2のバリア層を介して溝パターンの内部に設けられた導電層の酸化も抑制される。また、第2のバリア層の酸化が抑制されることで、導電層がCuを含む材料からなる場合のバリア層と導電層との密着性の低下が抑制される。
さらに、第1のバリア層の酸化物は第2のバリア層の酸化物よりも高い導電性を有している。このため、低誘電率膜からの脱ガスにより、溝パターンの内壁を覆う第1のバリア層が酸化されても、第2のバリア層の酸化物よりも高い導電性を有することから、第2のバリア層の形成材料が溝パターンの内壁を覆う場合と比較して、配線抵抗の増大が抑制される。
また、本発明の第2の半導体装置は、基板上の絶縁膜に設けられた溝パターンと、溝パターンの内壁を覆う状態で設けられた第1のバリア層と、第1のバリア層上に設けられた第2のバリア層と、溝パターンの内部に第1のバリア層と第2のバリア層とを介して設けられた導電層とを備えた半導体装置である。そして、第1のバリア層は、第2のバリア層の酸化物よりも高い導電性を有する金属酸化物で形成されていることを特徴としている。
このような構成の第2の半導体装置によれば、絶縁膜が膜密度の粗な低誘電率膜で形成されている場合に、低誘電率膜からの脱ガスが生じても、溝パターンの内壁を覆う第1のバリア層がストッパー層として機能するため、第1のバリア層上に設けられた第2のバリア層の酸化が抑制される。これにより、第2のバリア層の酸化による体積膨張が抑制されるため、第2のバリア層が破壊されることがなく、第2のバリア層を介して設けられた導電層の酸化も抑制される。また、第2のバリア層の酸化が抑制されることで、導電層がCuを含む材料からなる場合のバリア層と導電層との密着性の低下が抑制される。
また、第1のバリア層は、第2のバリア層の酸化物よりも高い導電性を有する金属酸化物で形成されている。これにより、第1のバリア層が金属の完全酸化物で形成されている場合には、第2のバリア層の酸化物よりも高い導電性を有する。また、第1のバリア層が完全酸化物ではない金属酸化物で形成されている場合には、低誘電率膜からの脱ガスにより、溝パターンの内壁を覆う第1のバリア層がさらに酸化されたとしても、第2のバリア層の酸化物よりも高い導電性を有する。したがって、第2のバリア層の形成材料が溝パターンの内壁を覆う場合と比較して、配線抵抗の増大が抑制される。
本発明の第1の半導体装置および第2の半導体装置によれば、基板上の絶縁膜に設けられた溝パターンの内部に、溝パターンの内壁を覆う状態で形成された第1のバリア層と、第1のバリア層上に設けられた第2のバリア層とを介して導電層が設けられている。このため、絶縁膜が膜密度の粗な低誘電率膜で形成されている場合に、低誘電率膜からの脱ガスが生じても、溝パターンの内壁を覆う第1のバリア層がストッパー層として機能することから、第1のバリア層を介して設けられた第2のバリア層の酸化が抑制される。
これにより、第2のバリア層の酸化による体積膨張が抑制されるため、第2のバリア層が破壊されることがなく、第2のバリア層を介して設けられた導電層の酸化も抑制される。また、第2のバリア層の酸化が抑制されることで、導電層がCuを含む材料からなる場合の導電層との密着性の低下が抑制される。このため、Cu元素が動き易くなることによるボイドの発生が防止され、配線信頼性を向上させることができる。
さらに、第1の半導体装置では、第1のバリア層が金属で形成されており、第1のバリア層の酸化物が第2のバリア層の酸化物よりも高い導電性を有している。また、第2の半導体装置では、第1のバリア層は第2のバリア層の酸化物よりも高い導電性を有する金属酸化物で形成されている。これにより、第2のバリア層の構成材料が溝パターンの内壁を覆う場合と比較して、配線抵抗の増大が抑制される。
したがって、配線信頼性を向上させることができるとともに、配線抵抗の増大が抑制されることから、高性能なCMOSデバイスが実現可能であり、コンピュータ、ゲーム機、携帯用端末等の性能を著しく向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の半導体装置に係わる実施の形態の一例を、図1の断面図によって説明する。なお、背景技術で説明したものと同様の構成には同一の番号を付して説明する。
図1に示すように、半導体素子およびCu配線等が形成された基板11上に、Cu配線(図示省略)の上面を覆うように、例えば窒化シリコンまたは炭化シリコンからなるキャップ膜12が形成されている。このキャップ膜12は、Cuの拡散を防止するとともに、キャップ膜12上の第1の層間絶縁膜13に接続孔15を形成する際のエッチングストッパー膜としても用いられる。
そして、キャップ膜12上には、層間容量膜となる第1の層間絶縁膜13が形成されており、第1の層間絶縁膜13上には、線間容量膜となる第2の層間絶縁膜14が形成されている。この第1の層間絶縁膜13と第2の層間絶縁膜14には、配線間容量を低減させるために、酸化シリコンよりも誘電率の低い、膜密度の粗な低誘電率膜を用いることとする。
ここでは、背景技術で説明したものと同様に、第1の層間絶縁膜13は例えばMSQからなる低誘電率膜で形成されており、第2の層間絶縁膜14は例えばHSQからなる低誘電率膜で形成されていることとする。なお、ここでは、第1の層間絶縁膜13と第2の層間絶縁膜14とが異なる材質の低誘電率膜で形成されることとするが、本発明はこれに限定されず、第1の層間絶縁膜13と第2の層間絶縁膜14とが同一の材質からなる低誘電率膜で形成されていてもよい。
また、キャップ膜12および第1の層間絶縁膜13には基板11に達する接続孔15が設けられており、第2の層間絶縁膜14には接続孔15に連通する配線溝16が設けられている。そして、接続孔15および配線溝16の内壁を覆う状態で、第1のバリア層21が設けられており、第1のバリア層21上に第2のバリア層22が設けられている。また、接続孔15および配線溝16には、第1のバリア層21と第2のバリア層22とを介して、例えばCuからなるビア18および配線19がそれぞれ設けられている。
そして、本発明の第1の半導体装置では、第1のバリア層21が金属で形成されており、第1のバリア層21の酸化物は第2のバリア層22の酸化物よりも高い導電性を有している。
このような第1のバリア層21の形成材料としては、例えばルテニウム、オスミウム、イリジウム、ロジウム、およびレニウムからなる群より選ばれた少なくとも一種がある。これらは単一で用いられてもよく、二種以上が積層された状態で用いられてもよい。ここでは、例えばルテニウムにより第1のバリア層21が形成されていることとする。ここで、上述した各金属の電気抵抗率と各金属の酸化物の電気抵抗率を表1に示す。
Figure 2005129745
表1に示すように、上述した金属の酸化物の電気抵抗率はその金属の電気抵抗率に対して顕著に高くなることがなく、これらの金属酸化物が導電性を有することが認められた。このような材料で接続孔15および配線溝16を覆う第1のバリア層21が形成されることにより、低誘電率膜からなる第1の層間絶縁膜13および第2の層間絶縁膜14からの脱ガスに曝されることで第1のバリア層21が酸化されても、導電性が維持される。
また、第1のバリア層21上に設けられた第2のバリア層22は、接続孔15および配線溝16の内部に設けられる導電層、すなわちビア18および配線19に接して設けられる。このため、第2のバリア層22は導電層の形成材料の拡散防止性に優れるとともに、その形成材料との密着性に優れた材料であることが好ましい。ここでは、ビア18および配線19が例えばCuで形成されていることから、第2のバリア層22はCuの拡散防止性に優れるとともに、Cuの密着性に優れた材料で形成されることとする。
このような第2のバリア層22の形成材料としては、従来からCu配線のバリア層として用いられてきた、タンタル、窒化タンタル、チタンおよび窒化チタンからなる群より選ばれた少なくとも一種が挙げられる。これらは単一で用いられてもよく、二種以上が積層された状態で用いられてもよい。ここでは、第2のバリア層22が例えばタンタルにより形成されることとする。
ここで、上述した第2のバリア層22の形成材料は、酸化されることで電気抵抗率が高くなるため、導電性が低下し、特にタンタルおよびチタンは完全に酸化されることで絶縁体となる。このような材料で形成される第2のバリア層22に対して、上述したように、第1のバリア層21は酸化しても導電性を有する材料で形成されている。これにより、第1のバリア層21の酸化物が第2のバリア層22の酸化物よりも高い導電性を有するように形成される。
このような構成の半導体装置は、例えば、デュアルダマシン法等の溝配線法により製造される。まず、基板11に形成されたCu配線(図示省略)の上面を覆うように、基板11上にキャップ膜12を形成する。次に、例えば塗布法によりキャップ膜12上に、MSQ系材料からなる第1の層間絶縁膜13を成膜する。続いて、例えば塗布法により、第1の層間絶縁膜13上に、HSQからなる第2の層間絶縁膜14を成膜する。なお、ここでの層間絶縁膜の成膜方法は、塗布法に限らず、用いる層間絶縁膜の種類により適宜選択されるものとする。
次に、通常のフォトリソグラフィー技術とレジストパターンをマスクに用いた反応性エッチング技術により、第2の層間絶縁膜14、第1の層間絶縁膜13およびキャップ膜12を除去することで、基板11に形成されたCu配線に達する接続孔15を形成した後、第2の層間絶縁膜14を除去して接続孔15に連通する配線溝16を形成する。なお、本実施形態では、接続孔15を形成した後、配線溝16を形成することとしたが、どちらを先に形成しても構わない。また、ここではレジストマスクプロセスにより接続孔15および配線溝16を形成することとしたが、多層マスクプロセスにより接続孔15および配線溝16を形成してもよい。
次いで、接続孔15および配線溝16の内壁を覆うように、第2の層間絶縁膜14上に、例えばスパッタリング法により、ルテニウムからなる第1のバリア層21を成膜する。その後、例えばスパッタリング法により、第1のバリア層21上にタンタルからなる第2のバリア層22を成膜する。
次に、例えばメッキ法により、第2のバリア層22が形成された接続孔15および配線溝16を埋め込むように、第2のバリア層22上にCuからなる導電層を成膜する。その後、化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing(CMP))法により、第2の層間絶縁膜14の表面が露出するまで、導電層、第2のバリア層22および第1のバリア層21を研磨して除去することで、接続孔15および配線溝16にCuからなるビア18および配線19をそれぞれ形成する。
その後は、上述したプロセスを繰り返すことにより、多層配線構造を形成する。
以上説明したように、本実施形態の半導体装置によれば、基板11上のキャップ膜12および第1の層間絶縁膜13に設けられた接続孔15および、第2の層間絶縁膜14に設けられた配線溝16の内壁を覆う状態で第1のバリア層21が形成されている。そして、第1のバリア層21上に設けられた第2のバリア層22を介して、接続孔15および配線溝16にはCuからなるビア18および配線19がそれぞれ設けられている。
ここで、第1の層間絶縁膜13と第2の層間絶縁膜14は、膜密度の粗な低誘電率膜で形成されていることにより、低誘電率膜からの脱ガスが生じても、接続孔15と配線溝16の内壁を覆う第1のバリア層21がストッパー層として働くことで、第1のバリア層21上に設けられた第2のバリア層22の酸化が抑制される。
これにより、第2のバリア層22の酸化による体積膨張が抑制されるため、第2のバリア層22が破壊されることがなく、第2のバリア層22を介して設けられたCuからなるビア18および配線19の破壊された部分からの酸化が抑制される。また、第2のバリア層22の酸化が抑制されることで、第2のバリア層22とCuからなるビア18および配線19との密着性の低下が抑制される。このため、Cu元素が動き易くなりマイグレーションが生じることによるボイドの発生が防止される。したがって、配線信頼性を向上させることができる。
さらに、第1のバリア層21の酸化物が第2のバリア層22の酸化物よりも高い導電性を有している。これにより、接続孔15および配線溝16の内壁を覆う第1のバリア層21が第1の層間絶縁膜13および第2の層間絶縁膜14からの脱ガスに曝されることで酸化されても、第2のバリア層22の酸化物よりも高い導電性を有することから、第2のバリア層22の形成材料が接続孔15および配線溝16の内壁を覆う場合と比較して、配線抵抗の増大が抑制される。
したがって、配線信頼性を向上させることができるとともに、配線抵抗の増大が抑制されることから、高性能なCMOSデバイスが実現可能であり、コンピュータ、ゲーム機、携帯用端末等の性能を著しく向上させることができる。
なお、本実施形態では、ビア18および配線19がCuからなる例について説明したが、Cuを含む材料で形成されていれば、本実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、本実施形態では、第1の層間絶縁膜13がMSQからなる低誘電率膜で形成されており、第2の層間絶縁膜14がHSQからなる低誘電率膜で形成されている例について説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、他の低誘電率膜でも適用可能であり、例えば有機系の低誘電率膜であってもよい。また、低誘電率膜と酸化シリコン膜との積層構造であってもよい。
ただし、第1の層間絶縁膜13および第2の層間絶縁膜14が、膜密度の粗な低誘電率膜で形成されている場合には、層間絶縁膜中に含まれた水分や酸素が脱ガスされ易い。このため、接続孔15および配線溝16の内壁を覆う第1のバリア層21を低誘電率膜からの脱ガスのストッパー層として機能させることで、第1のバリア層21を介して設けられた第2のバリア層22の酸化を抑制する、という本発明の効果を顕著に奏することができる。このような膜密度の粗な低誘電率膜としては、本実施形態で用いたMSQ、HSQの他に、SiOC系材料、SiOF系材料、またこれら低誘電率膜の多孔質膜、さらには酸化シリコンの多孔質膜がある。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2の半導体装置における実施の形態の一例について図1を用いて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成には同一の番号を付して説明する。
本実施形態の半導体装置では、第1のバリア層21が、第2のバリア層22の構成材料の酸化物よりも高い導電性を有する金属酸化物で形成されており、それ以外の部分は第1実施形態と同様の構成であることとする。
このような第1のバリア層21の形成材料としては、ルテニウム、オスミウム、イリジウム、ロジウムおよびレニウムからなる群より選ばれた少なくとも一種の金属の酸化物がある。なお、ここでの酸化物とは金属の完全酸化物に限るものではなく、酸化の程度は特に限定されるものではない。また、上述した金属を二種以上含有する合金の酸化物であってもよい。
第1のバリア層21が上述した金属の完全酸化物で形成されている場合には、低誘電率膜からなる第1の層間絶縁膜13または第2の層間絶縁膜14からの脱ガスに曝されても、第1のバリア層21の更なる酸化は防止される。このため、第1のバリア層21の酸化による体積膨張がなく、第1のバリア層21の酸化による破壊が防止される。
また、第1のバリア層21が上述した金属の完全酸化物ではない場合には、第1のバリア層21が低誘電率膜からの脱ガスにより、さらに酸化されたとしても、上述した金属の完全酸化物の電気抵抗率は、第1実施形態で表1に示したように、元の金属と比較して顕著に高くなることがないことから、導電性が維持される。
また、第1のバリア層21を形成する金属酸化物は上述した例に限らず、特開平10−242409号公報にて報告された、誘電体キャパシタの拡散防止層または下部電極に用いられる材料で形成されていてもよい。この材料は、合金材料の酸化物であって、組成式MIaIIbcで表され、その組成範囲が90≧a≧40、15≧b≧2、4≦c、a+b+c=100である材料とする。ここで、a、b、cは原子%で表した組成、MIは白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウムおよびパラジウムからなる群より選ばれた少なくとも一種の貴金属、MIIはハフニウム、タンタル、ジリコン、ニオブ、バナジウム、モリブテンおよびタングステンからなる群より選ばれた少なくとも一種の遷移金属を表すこととする。
ここで、MIはこの化合物の母材であり、酸化されても導電性を有する材料である。これに対し、MIIはその完全酸化物が絶縁体となる材料で構成されている。ここで、MIには上述した貴金属のほかに、オスミウム、レニウムが含まれていてもよく、MIIには上述した遷移金属の他にチタンが含まれていてもよい。この材料は、耐酸化性に優れているため、第1のバリア層21がこの材料で形成されることにより、低誘電率膜からの脱ガスに対して、第1のバリア層21がストッパー層として機能するだけでなく、第1のバリア層21自体の酸化が抑制され、導電性が維持される。
さらに、第1のバリア層21は、特開平10−303377号公報にて報告された、誘電体キャパシタの拡散防止層または下部電極に用いられる材料で形成されていてもよい。この材料は、合金材料の酸化物であって、組成式Pda(Rh100-x-y-zPtxIryRuz)bc(ただし、a、b、c、x、y、zは原子%で表した組成)で表され、その組成範囲が70≧a≧20、40≧b≧10、60≧c≧15、a+b+c=100、100>x≧0、100>y≧0、100>z≧0、100>x+y+z≧0であってもよい。この材料は、耐酸化性に優れているため、第1のバリア層21がこの材料で形成されることにより、低誘電率膜からの脱ガスに対して、第1のバリア層21がストッパー層として機能するだけでなく、第1のバリア層21自体の酸化が抑制され、導電性が維持される。
上述したような第1のバリア層21に対して、第2のバリア層22は第1実施形態で説明したように、酸化されることで導電性が低下する、タンタル、窒化タンタル、チタンおよび窒化チタンからなる群より選ばれた少なくとも一種で形成されることとする。これにより、第1のバリア層21が、第2のバリア層22の構成材料の酸化物よりも高い導電性を有して形成される。
このような構成の第2の半導体装置であっても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、第1実施形態では、第1のバリア層21がルテニウム、ロジウム、イリジウム、オスミウムおよびレニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種の金属で形成されている例について説明し、第2実施形態では、第1のバリア層21が、上述した金属の少なくとも一種の酸化物で形成されている例について説明したが、本発明の半導体装置における第1のバリア層21は、上述した金属と金属酸化物との積層構造であってもよい。このように、第1のバリア層21が積層状態で形成されることにより、第2のバリア層22の酸化がより確実に抑制される。
この場合には、接続孔15および配線溝16の内壁を覆う第1のバリア層21において、金属と金属酸化物のどちらが層間絶縁膜と接する側に配置されてもよい。ただし、金属酸化物の層が層間絶縁膜と接する状態で設けられた方が、低誘電率膜からの脱ガスに曝されても、酸化による体積膨張が金属と比較して抑制されるため、好ましい。
本発明の半導体装置に係る第1実施形態を説明するための断面図である。 背景技術における課題を説明するための断面図である。
符号の説明
11…基板、13…第1の層間絶縁膜、14…第2の層間絶縁膜、15…接続孔、16…配線溝、18…ビア、19…配線、21…第1のバリア層、22…第2のバリア層

Claims (12)

  1. 基板上の絶縁膜に設けられた溝パターンと、前記溝パターンの内壁を覆う状態で設けられた第1のバリア層と、前記第1のバリア層上に設けられた第2のバリア層と、前記溝パターンの内部に前記第1のバリア層と前記第2のバリア層とを介して設けられた導電層とを備えた半導体装置であって、
    前記第1のバリア層は金属で形成されており、当該第1のバリア層の酸化物は、前記第2のバリア層の酸化物よりも高い導電性を有する
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1のバリア層は、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、オスミウムおよびレニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種で形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記導電層は銅を含む材料で形成されているとともに、前記第2のバリア層は銅の拡散防止性を有する材料で形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  4. 前記第2のバリア層は、タンタル、窒化タンタル、チタンおよび窒化チタンからなる群から選ばれた少なくとも一種で形成されている
    ことを特徴とする請求項3記載の半導体装置。
  5. 前記絶縁膜は酸化シリコンよりも低い誘電率を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  6. 基板上の絶縁膜に設けられた溝パターンと、前記溝パターンの内壁を覆う状態で設けられた第1のバリア層と、前記第1のバリア層上に設けられた第2のバリア層と、前記溝パターンの内部に前記第1のバリア層と前記第2のバリア層とを介して設けられた導電層とを備えた半導体装置であって、
    前記第1のバリア層は、前記第2のバリア層の酸化物よりも高い導電性を有する金属酸化物で形成されている
    ことを特徴とする半導体装置。
  7. 前記第1のバリア層は、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、オスミウムおよびレニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種の金属の酸化物で形成されている
    ことを特徴とする請求項6記載の半導体装置。
  8. 前記第1のバリア層は、組成式MIaIIbc(ただし、a、b、cは原子%で表した組成、MIは白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウムおよびレニウムからなる群より選ばれた少なくとも一種を表し、MIIはハフニウム、タンタル、ジリコン、ニオブ、バナジウム、モリブテン、タングステンおよびチタンからなる群より選ばれた少なくとも一種を表す)で表され、その組成範囲が90≧a≧40、15≧b≧2、4≦c、a+b+c=100である材料で形成されている
    ことを特徴とする請求項6記載の半導体装置。
  9. 前記第1のバリア層は、組成式Pda(Rh100-x-y-zPtxIryRuz)bc(ただし、a、b、c、x、y、zは原子%で表した組成)で表され、その組成範囲が70≧a≧20、40≧b≧10、60≧c≧15、a+b+c=100、100>x≧0、100>y≧0、100>z≧0、100>x+y+z≧0である材料で形成されている
    ことを特徴とする請求項6記載の半導体装置。
  10. 前記導電層は銅を含む材料で形成されているとともに、前記第2のバリア層は銅の拡散防止性を有する材料で形成されている
    ことを特徴とする請求項6記載の半導体装置。
  11. 前記第2のバリア層は、タンタル、窒化タンタル、チタンおよび窒化チタンからなる群から選ばれた少なくとも一種で形成されている
    ことを特徴とする請求項10記載の半導体装置。
  12. 前記絶縁膜は酸化シリコンよりも低い誘電率を有する
    ことを特徴とする請求項6記載の半導体装置。

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