JP2005129199A - 光記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 二つの記録層から得られる記録・再生特性が向上した光記録媒体等を提供すること。
【解決手段】 第一基板11、有機色素からなる第一記録層21、第一反射層31、透光性の中間層4、有機色素からなる第二記録層22、第二反射層32および第二基板12が順次積層され、中間層4は、ガラス転移温度が90℃以上の樹脂からなる光記録媒体1により、上記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本願は、光記録媒体に関し、具体的には、二層構造の光記録媒体であって、各層に記録された信号特性が均一である光記録媒体等に関する。
従来より、各種情報を記録し、再生する記録媒体として、DVD(digital versatile disc)等の光記録媒体が知られている。この光記録媒体として、一方の面側から情報が記録される層を一層有するシングルレイヤタイプの光記録媒体と、一方の面側から情報が記録される層を二層有するデュアルレイヤタイプの光記録媒体とが知られている。
この各光記録媒体のうち、デュアルレイヤタイプの光記録媒体は、情報が記録される層(以下、単に記録層という。)を二層有するため、高密度に大容量の情報を記録し、再生することができる。また、このデュアルレイヤタイプの光記録媒体は、一方の面側から二層の記録層に記録できるため、光記録媒体の記録・再生装置において、光記録媒体が設置される各面側に光学ピックアップを設けて、当該光学ピックアップを切り替えることを要しない。さらに、デュアルレイヤタイプの光記録媒体は、記録・再生時に、光記録媒体を反転させることも要しない。そのため、デュアルレイヤタイプの光記録媒体は、いわゆるシームレス録画およびシームレス再生が可能となる。
このように、デュアルレイヤタイプの光記録媒体は、情報記録の機能に優れている、その記録・再生装置における構成が簡易である、シームレス録画・再生のために使用者はビデオ鑑賞等を中断されることがない、等の利点を有している。
このようなDVDにおいては、使用者において記録可能としたもの、いわゆるDVD−RやDVD−RAMも既に開発されている。
このうち、DVD−Rの基本的構成は、ディスクの表面の情報記録領域に光学ピックアップのトラッキング手段であるスパイラル状の溝からなるプリグルーブが形成され、その上にスピンコート法等の手段で有機色素等の記録媒体が塗布され、乾燥されて記録層が形成され、その上に金属膜からなる反射層が形成されてなるものである。
さらに、例えば、特許文献1等には、デュアルレイヤタイプのDVD−R型光記録媒体が開示されている。具体的には、第一基板のグルーブが形成された側に有機色素からなる第一記録層および半透過性の第一反射層を形成した第一ディスクと、第二基板のグルーブが形成された側に第二反射層および有機色素からなる第二記録層を形成した第二ディスクとを、第一反射層および第二記録層を対向させ、接着剤等を用いて貼り合わせた光記録媒体が開示されている。
このような光記録媒体は、第一基板側からレーザ光を照射して第一記録層および第二記録層に情報を記録するようになっている。
特開平11−66622号公報
このようなデュアルレイヤタイプの光記録媒体においては、記録・再生における特性の向上が望まれている。
そこで、本願は、記録・再生における特性が向上された光記録媒体を提供することを課題の一例とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、第一基板、有機色素からなる第一記録層、第一反射層、透光性の中間層、有機色素からなる第二記録層、第二反射層および第二基板が順次積層され、前記中間層は、ガラス転移温度が90℃以上である樹脂からなることを特徴とする光記録媒体である。
以下に、図1を参照して、本実施形態の光記録媒体について具体的に説明する。なお、図1は、本実施形態の光記録媒体のディスク面に対する垂直方向の切断面の一部を示す断面図である。
なお、本願の発明者らは、光記録媒体における二つの記録層の間に設けられる中間層の材料におけるガラス転移温度の相違が、光記録媒体の第二記録層における記録・再生特性に影響を与えることを見出し、本願に係る発明に至った。すなわち、本願は、光記録媒体において、二つの記録層の間に設けられる中間層が、ガラス転移温度が90℃以上である樹脂からなることを特徴とする。
本実施形態の光記録媒体1は、図1に示すように、第一基板11、有機色素からなる第一記録層21、第一反射層31、透光性の中間層4、有機色素からなる第二記録層22、第二反射層32および第二基板12が順次積層されている。そして、第一基板11は、第一記録層21側に第一グルーブG1のプリグルーブを有し、中間層4は、第二記録層22側に第二グルーブG2のプリグルーブを有する。また、第二反射層32と第二基板12とは、接着層5を介して貼り合わせられている。
なお、本実施形態の光記録媒体1は、図1に示すように、第一基板11側から記録用レーザ光および再生用レーザ光を照射して、記録および再生を行う。
第一基板11の材料は、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の透明樹脂が用いられる。このように、第一基板11の材料は、記録用レーザ光および再生用レーザ光を透過させる性質を有するものが用いられる。
また、第一基板11の厚さは、光記録媒体1の規格に従うが、通常、0.1−0.6mmである。すなわち、光記録媒体1が赤色レーザ用のDVD−Rディスクである場合には、第一基板11の厚さは0.6mmであり、光記録媒体1が青色レーザ用ディスクである場合には、第一基板11(記録再生レーザ光の透過層に該当する。)の厚さは0.1mmまたは0.6mmである。なお、第一基板11は、円形で中心が空洞になった板状の形状のものが用いられる。
第一基板11の第一記録層21が形成される側には、第一グルーブG1のプリグルーブが形成されている。このプリグルーブの形状は、通常、深さが140−180nm程度、幅が0.25−0.35μm程度、ピッチが0.7−0.9μm程度である。
また、第一グルーブG1のプリグルーブは、円形の第一基板11の中心を基準として、螺旋状または同心円状に形成されている。さらに、第一グルーブG1は、所定の周期で半径方向に蛇行するようにしてもよい。以下において、このようにグルーブが蛇行していることをウォブルグルーブという。さらにまた、各第一グルーブG1間に位置するランドには、プリピットが所定間隔で形成されている。
有機色素からなる第一記録層21の材料は、従来の光記録媒体の記録層に用いられている有機色素を用いればよく、特に限定されないが、例えば、アゾ化合物の錯体、シアニン色素、フタロシアニン色素等が用いられる。また、第一記録層21の厚さは、特に限定されないが、通常、50−120nmである。
第一記録層21は、各第一グルーブG1およびその間のランドに沿って、ほぼ同様の厚みで形成されてもよい。また、第一記録層21は、図1に示すように、第一グルーブG1を埋め込むように形成され、第一反射層31が設けられる側を平坦な面に形成してもよい。
第一反射層31の材料は、金、アルミニウム、銀、銅等の金属や、これらの金属からなる合金が用いられる。また、第一反射層31の厚さは、記録/再生用のレーザ光を反射させ、または、透過させることが可能な厚さとすれば特に限定されないが、通常、10nm±2nm程度である。上述のように、第一記録層21の第一反射層31側が平坦な面として形成されている場合には、第一反射層31は、第一基板11側の面が第一基板11の入光面に対して平行で平坦な面にできる。
透光性の中間層4の材料は、光を透過させる性質を有し、ガラス転移温度が90℃以上の樹脂が用いられる。この中間層4の材料となる樹脂のガラス転移温度の上限は、特に限定されないが、通常160℃程度である。また、中間層4の材料となる樹脂は、ガラス転移温度が110℃以上であることが好ましく、110−150℃程度であることがより好ましい。
さらに、中間層4の材料は、第一基板11に形成される第一グルーブG1と同じ位相構造を有する第二グルーブG2が形成できる材料が好ましく用いられる。この中間層4の材料としては、紫外線硬化型樹脂を用いることが好ましい。
具体的に、中間層4に用いられる樹脂としては、アクリル酸エステルを90質量%以上含む樹脂等が挙げられる。
なお、中間層4の厚さは、特に限定されないが、通常、40μm程度である。
中間層4の第二記録層22が形成される側には、第二グルーブG2のプリグルーブが形成されている。このプリグルーブの形状は、上述の第一グルーブG1と同様の範囲の深さ、幅およびピッチを有する形状である。このように、第一グルーブG1と第二グルーブG2の位相構造を同一にすることにより、第二記録層22および第一記録層21における再生信号特性を均一にすることができる。
有機色素からなる第二記録層22の材料および厚さは、第一記録層21の材料および厚さと同様の範囲とする。この第一記録層21と第二記録層22との構成により、第一記録層21および第二記録層22に記録された各情報の再生信号特性を均一にすることができる。
また、第二記録層22は、上述の第一記録層21と同様に、各第二グルーブG2およびその間のランドに沿って、ほぼ同様の厚みで形成されてもよい。さらに、第二記録層22は、図1に示すように、第二グルーブG2を埋め込むように形成され、第二反射層32が設けられる側を平坦な面に形成してもよい。
第二反射層32の材料は、上述の第一反射層31の材料と同様である。ただし、第二反射層32の材料は、第一反射層31のように光を反射する性質と透過する性質とを併せ持
つ必要はなく、記録/再生用のレーザ光を全反射できればよい。
また、第二反射層32の厚さは、記録/再生用のレーザ光を全反射できる範囲において適宜選択され、例えば、50nm以上とする。上述のように、第二記録層22の第二反射層32側が平坦な面として形成されている場合には、第二反射層32は、第一基板11側の面が第一基板11の入光面に対して平行で平坦な面にできる。これより、後述するように、第二反射層32と第二基板12との平坦な面同士を接着させることになるので、これらの層の貼り合わせも容易になる。
第二基板12は、第一基板11と同様の材料、厚さ、形状のものが用いられる。
上述の第二反射層32と第二基板12とは、接着層5を介して接着されている。この接着層5用の接着剤の材料は、特に限定されないが、紫外線硬化型接着剤等が用いられる。また、この接着剤からなる接着層5の厚さは、特に限定されないが、通常、20μm程度である。
なお、光記録媒体1は、図1に示される層構成に限定されず、上述の各層を有していれば、その他の各層を適宜設けることができる。
例えば、光記録媒体1には、図示しない誘電体層を設けることができる。この誘電体層は、光記録媒体1における中間層4と第二記録層22との間に形成される。具体的には、誘電体層は、中間層4に形成した第二グルーブG2に沿って形成される。なお、この誘電体層は、第二記録層22を保護し、また、光記録媒体1の光学的特性や熱的特性を調整するために設けられる。
誘電体層の材料は、特に限定されず、従来公知の材料が用いられるが、通常、ZnS−SiO、SiO、AlN等が用いられる。また、誘電体層の厚さは、特に限定されず、通常、1−10nm程度である。
また、図1における光記録媒体1においては、各記録層21および22における第一基板11側から見た各グルーブG1およびG2が、第一基板11側から見て重なり、同期している。しかしながら、各記録層21および22における第一基板11側から見たグルーブG1およびG2の位置は、これに限定されず、この各グルーブG1およびG2の位置が第一基板11側から見てトラッキングする方向に対して直交する方向に互いにずれた位置に設けられていてもよい。
この光記録媒体1は、第一基板11側から記録用レーザ光および再生用レーザ光が照射され、第一記録層21の第一グルーブG1とそのランド、および、第二記録層22の第二グルーブG2とそのランドにピットが形成される。
また、光記録媒体1としては、例えば、いわゆるDVD−Rディスク、DVD−RWディスク等の記録・再生が可能なディスクが用いられ、記録の消去や書き替えの可否は特に限定されない。
ここで、本実施形態の光記録媒体1の製造方法について説明する。
本実施形態の光記録媒体1は、上述の構成となっていれば、その製造方法は限定されないが、例えば、以下に説明する方法により製造することができる。
本実施形態の光記録媒体1は、第一基板11に第一グルーブG1を形成し、この第一基
板11の第一グルーブG1側に、有機色素からなる第一記録層21および第一反射層31を順次積層し、さらにガラス転移温度が90℃以上の樹脂からなる中間層4を積層し、この中間層4の第一反射層31を有しない側に第二グルーブG2を形成し、中間層4の第二グルーブG2側に有機色素からなる第二記録層22および第二反射層32を順次積層し、この第二反射層32と第二基板12とを貼り合わせることにより製造される。
具体的には、まず、上述の材料および厚さからなる第一基板11における一方の面に、上述の形状からなる第一グルーブG1を形成する。この第一グルーブG1の形成方法は、特に限定されないが、フォトレジストやスタンパ等を用いた従来公知の方法が用いられる。
次いで、第一基板11に形成された第一グルーブG1上に、上述の材料および厚さからなる第一記録層21を形成する。この第一記録層21の形成方法は、特に限定されないが、通常、スピンコート法等が用いられる。具体的に、第一記録層21がスピンコート法により形成される場合には、上述の第一記録層21の材料を溶媒に溶解、分散させて塗工液とし、第一基板11上にこの塗工液をスピンコートする。
なお、第一記録層21の材料として上述のアゾ化合物の錯体を用いる場合には、上述の塗工液の溶媒として、テトラフルオロプロパノールまたはオクタフルオロペンタノール等が用いられる。また、第一記録層21の材料として上述のシアニン色素を用いる場合には、上述の塗工液の溶媒として、エチルセルソルブまたはジメチルシクロヘキサン等が用いられる。
次いで、第一記録層21上に、上述の材料および厚さからなる第一反射層31を形成する。この第一反射層31の形成方法は、特に限定されないが、通常、スパッタリング、蒸着法等が用いられる。
次いで、第一反射層31上に、上述の材料および厚さからなる中間層4を形成する。この中間層4の形成方法は、特に限定されないが、中間層4の材料として上述の紫外線硬化型樹脂を用いる場合には、通常、スピンコート法等が用いられる。
次いで、中間層4における第一反射層31を有しない面に、上述の形状からなる第二グルーブG2を形成する。この第二グルーブG2の形成方法は、特に限定されないが、中間層4の材料として上述の紫外線硬化型樹脂を用いる場合には、この中間層4に第二グルーブG2の形状に合わせたスタンパを押し当て、紫外線を照射することにより形成することができる。
次いで、中間層4に形成された第二グルーブG2上に、上述の材料および厚さからなる第二記録層22を形成する。この第二記録層22の形成方法は、上述の第一記録層21の形成方法と同様である。なお、第二記録層22は、第二反射層32側の面を、第一基板11の入光面と平行に、平坦に形成することが好ましい。
次いで、第二記録層22上に、上述の材料および厚さからなる第二反射層32を形成する。この第二反射層32の形成方法は、上述の第一反射層31の形成方法と同様である。
次いで、第二反射層32の第二記録層22を有しない側に、第二基板12を貼り合わせる。この第二反射層32と第二基板12との貼り合わせには、上述の接着剤を用いる。そして、第二反射層32と第二基板12との間にこの接着剤からなる接着層5が形成される。
具体的には、上述の接着剤をスピンコート法等により第二基板12または第二反射層32のいずれか一方の貼り合わせ面に塗布し、接着剤を塗布しなかった方の貼り合わせ面を、塗布した接着剤上に重ね合わせて圧着する。接着剤として上述の紫外線硬化型接着剤を用いた場合には、圧着後、紫外線を照射することにより、接着剤を硬化させて、二つの基板11および12を接着させる。
なお、上述の図示しない誘電体層を形成する場合には、中間層4における第二グルーブG2上に誘電体層を形成する。この誘電体層の形成方法も、特に限定されず、従来公知の方法が用いられるが、通常、スパッタリング、蒸着法等が用いられる。
このようにして、本実施形態にかかる光記録媒体1が製造される。
以上説明したように、本実施形態の光記録媒体1は、第一基板11、有機色素からなる第一記録層21、第一反射層31、透光性の中間層4、有機色素からなる第二記録層22、第二反射層32および第二基板12が順次積層され、当該中間層4は、ガラス転移温度が90℃以上である樹脂からなることを特徴とする。
よって、本実施形態の光記録媒体1は、第一記録層21と第二記録層22との間に設けられる中間層4の材料をガラス転移温度が90℃以上の樹脂としたことにより、光記録媒体1の記録・再生特性が向上する。具体的には、本実施形態の光記録媒体1は、第一記録層21および第二記録層22において、所定の変調度と反射率が得られる。また、本実施形態の光記録媒体1は、いわゆるデュアルレイヤタイプの光記録媒体が従来から有する、高密度大容量の情報記録ができる、記録・再生装置の構成が簡易となる、シームレス録画・再生が可能となる等の各特性を有する。
また、上述の光記録媒体1において、第一基板11は、第一記録層21側にプリグルーブを有し、中間層4は、第二記録層22側にプリグルーブを有することを特徴とする。
よって、第一基板11に第一グルーブG1のプリグルーブが形成されるとともに、中間層4に第二グルーブG2のプリグルーブが形成される。そのため、その各プリグルーブ上に形成される第一記録層21および第二記録層22は、第一基板側から見て同一の位相構造とすることができ、両記録層21および22から得られる再生信号特性が均一となる。
さらに、上述の光記録媒体1において、中間層4は、紫外線硬化型樹脂であることを特徴とする。
よって、中間層4が紫外線硬化型樹脂を用いて形成されるため、中間層4には、第一基板11に形成された第一グルーブG1と同じ位相構造を有する第二グルーブG2を確実に形成することができる。そのため、第一記録層21および第二記録層22を第一基板側から見て確実に同一の位相構造とすることができ、両記録層21および22から得られる再生信号特性の均一性が向上する。
続いて、本願の光記録媒体について、実施例および比較例を参照して説明する。
(実施例1)
円盤形で厚さ0.6mmのポリカーボネートからなる第一基板11に、第一グルーブG1として深さ155nm、幅310nm、トラックピッチ0.74μmのウォブルグルーブを螺旋状に形成し、当該各ウォブルグルーブ間のランドにプリピットを所定間隔で形成した。この第一グルーブG1上に、アゾ化合物の錯体からなる有機色素をテトラフルオロ
プロパノールに溶解、分散させた塗工液をスピンコート法で塗布し、厚さ60nmの第一記録層21を形成した。次いで、この第一記録層21上に、Ag−Pd−Cu合金をスパッタリングにより形成し、厚さ10nmの第一反射層31を得た。
次いで、第一反射層31上に、ガラス転移温度が126℃程度の紫外線硬化型樹脂をスピンコートし、厚さ50μmの中間層4を形成した。なお、この紫外線硬化型樹脂は、主成分としてアクリル酸エステルを90質量%以上含んでいる。
次いで、この中間層4上に、第一グルーブG1と同様の深さ、幅およびトラックピッチからなる第二グルーブG2を形成した。この第二グルーブG2は、所定のウォブルグルーブおよびプリピットのパターンを有する透光性の樹脂スタンパを中間層4に押し当て、当該スタンパを介して中間層4に紫外線を照射することにより形成された。
次いで、この第二グルーブG2上に、第一記録層21と同様に、アゾ化合物の錯体からなる有機色素をテトラフルオロプロパノールに溶解、分散させた塗工液をスピンコート法で塗布し、厚さ60nmの第二記録層22を形成した。次いで、この第二記録層22上に、銀(Ag)をスパッタリングにより形成し、厚さ100nmの第二反射層32を得た。
次いで、この第二反射層32と、円盤形で厚さ0.6mmのポリカーボネートからなる第二基板12とを、紫外線硬化型の接着剤を用いて貼り合わせ、紫外線を照射して接着剤を硬化させて、接着層5を形成した。このようにして、実施例1の光記録媒体1を作製した。
(実施例2〜6)
実施例1の中間層として用いたガラス転移温度が126℃程度の紫外線硬化型樹脂を、ガラス転移温度が133℃程度の紫外線硬化型樹脂とした他は、実施例1と同様にして実施例2の光記録媒体を作製した。同様に、中間層として用いたガラス転移温度が126℃程度の紫外線硬化型樹脂について、ガラス転移温度を異ならせた樹脂を用いて実施例3〜6の光記録媒体を作製した。
(比較例1〜3)
実施例1の中間層として用いたガラス転移温度が126℃程度の紫外線硬化型樹脂を、ガラス転移温度が80℃程度の紫外線硬化型樹脂とした他は、実施例1と同様にして比較例1の光記録媒体を作製した。同様に、中間層として用いたガラス転移温度が126℃程度の紫外線硬化型樹脂について、ガラス転移温度を異ならせて比較例2、3の光記録媒体を作製した。
(評価方法)
実施例1〜6および比較例1〜3の光記録媒体について、ディスク評価装置(パルステック工業株式会社製、DDU−1000)を用いて、各光記録媒体における第二記録層の記録・再生特性を測定した。この測定結果を表1に示す。
Figure 2005129199
表1に示されるように、本願の各実施例にかかる光記録媒体1からは、第二記録層22において、所定の変調度および反射率が得られた。このように、本願の各実施例にかかる光記録媒体1からは、情報の記録および再生に必要な特性が得られた。
一方、各比較例にかかる光記録媒体は、第二記録層から適切な再生信号が得られず、変調度および反射率の測定ができなかった。具体的に、比較例1の光記録媒体においては、出願人所有の光ディスク評価装置を用いて記録した情報の再生を試みたが、トラッキングが最適な特性にロックされず、再生信号が得られなかった。また、比較例2および比較例3の光記録媒体においても、トラッキングエラー信号(TE)が小さく、トラッキングループがクローズしないため、比較例1と同様に再生信号が得られなかった。このように、各比較例のかかる光記録媒体は、トラッキングが正常に動作せず、記録・再生特性が悪かった。
本願における実施形態の光記録媒体のディスク面方向に垂直な断面図である。
符号の説明
1 光記録媒体
11 第一基板
12 第二基板
21 第一記録層
22 第二記録層
31 第一反射層
32 第二反射層
4 中間層
5 接着層

Claims (3)

  1. 第一基板、有機色素からなる第一記録層、第一反射層、透光性の中間層、有機色素からなる第二記録層、第二反射層および第二基板が順次積層され、
    前記中間層は、ガラス転移温度が90℃以上である樹脂からなることを特徴とする光記録媒体。
  2. 前記第一基板は、前記第一記録層側にプリグルーブを有し、
    前記中間層は、前記第二記録層側にプリグルーブを有することを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  3. 前記中間層は、紫外線硬化型樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載の光記録媒体。
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