JP2005128313A - 光走査方法とその装置 - Google Patents

光走査方法とその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005128313A
JP2005128313A JP2003364778A JP2003364778A JP2005128313A JP 2005128313 A JP2005128313 A JP 2005128313A JP 2003364778 A JP2003364778 A JP 2003364778A JP 2003364778 A JP2003364778 A JP 2003364778A JP 2005128313 A JP2005128313 A JP 2005128313A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image data
signal
exposure
scanning direction
sub
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003364778A
Other languages
English (en)
Inventor
Kimio Komata
公夫 小俣
Yukio Ishizuka
行夫 石塚
Satoshi Iguchi
敏 井口
Mikizo Katsuyama
幹三 勝山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OP Cell Co Ltd
Original Assignee
OP Cell Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OP Cell Co Ltd filed Critical OP Cell Co Ltd
Priority to JP2003364778A priority Critical patent/JP2005128313A/ja
Publication of JP2005128313A publication Critical patent/JP2005128313A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laser Beam Printer (AREA)
  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Facsimile Heads (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)
  • Fax Reproducing Arrangements (AREA)

Abstract


【課題】 レーザ光源からの光ビームをポリゴンミラーを用いて感材上に走査露光するとき、発生するジッタの歪みを取り除く。
【解決手段】 画像データを収容した画像データメモリ31から、その同一副走査方向アドレスの読み出し回数nを予め第1カウント部35に設定し、この第1カウント部35が設定値nをカウントした時、信号46を副走査方向アドレスカウンタ40に発して前記画像データメモリ31の副走査方向アドレスを歩進させる。そして前記信号46によってアドレスが歩進されるまでは同一画像データをn回読み出してレーザ光源5に露光信号として伝達する。信号を受けた光源5からの光ビームはポリゴンミラーのM個(M≦n)の反射面で反射されて感材上を走査露光し、得られたn本毎の同一画像データによる走査線で1つの画線を構成し、それによってポリゴンミラーの周期的なジッタを1画線中に封じ込むようにした。

【選択図】 図7

Description

本発明は光走査方法とその装置に関するもので、印刷用途の製版用フィルム出力機(以下イメージセッタという)や、印刷用の刷版を直接出力するコンピュータ・トゥ・プレート(以下CTPという)出力機、プリント基板用途のマスクフィルム出力機、プリント基板のレジストを直接露光する出力機などに用いるものである。
印刷業界においては、高感度の銀塩フィルムにレーザやLEDの光源で画像データを露光し、ジアゾ刷版に密着露光するためのマスクフィルムを作成するというイメージセッタが主流であった。しかし最近では感光性フォトポリマ材料を塗布したアルミ刷版に、直接レーザ光源で画像データを露光するというCTP出力機が主流となっている。このCTP出力機は大別すると、(イ)円筒外面走査方式と称し、円筒ドラム外面に刷版を強制的に巻き付け、ドラム回転動作と露光ヘッドの横送り走査により画像を露光するタイプと、(ロ)円筒内面走査方式と称し、円筒内面に沿わせて刷版を固定し、その中心軸方向を高速回転するミラーで走査しながら移動させることで画像を露光するタイプと、(ハ)平面走査方式と称し、フラットベット上に刷版を固定し、レーザで刷版面を走査しながら走査方向と直交する方向にフラットベッドを移動することで画像を露光するタイプに分類される。
これらCTP出力機に対して高速露光の要求が強く出されているが、(イ)の円筒外面走査方式では、重量のあるドラムの回転数アップに限界があり、(ロ)の円筒内面走査方式では、スピンナーミラーと俗称される45度の角度を持ったミラーを数万rpmで回転走査することで高速化に対応しているが、構造的には円筒内面の加工精度が高く、著しくコスト高となっている。一方、(ハ)の平面走査方式では、ポリゴンミラーと称する回転多面鏡を数千から数万rpmで回転走査することで高速化に対応をすることができ、装置面ではコスト負担が少ない。
プリント基板業界においては、現在は未だマスクフィルム出力機が主流となっているが、既に印刷業界のCTP化と同様、レジストに直接露光する装置が登場している。プリント基板では、基材(例えばガラスエポキシ)に柔軟性がないため、前記CTP出力機のような円筒外面走査方式や円筒内面走査方式は存在せず、基本的に平面走査方式による出力機が採用されている。
上記のように、レーザなどによる光ビームで感材面を走査し、画像を露光していく出力機は平面走査方式が多用されるようになってきている。そして光ビームを走査するための偏向器として使用されるポリゴンミラーは、前記のように数千から数万rpmの回転に対応でき、そのミラー面数を増やすことで一層の高速化を達成することが出来る。しかしポリゴンミラーによる偏向走査は、原点センサを設置して1面毎(1走査毎)の主走査用露光開始点を決めて管理するだけでなく、ポリゴンミラー1回転毎の回転速度も管理しなければならない。だがポリゴンミラーの1回転毎の回転バラツキ(以下ジッタという)を管理するためには、例えば1回転数万パルスの高価なエンコーダを必要とするだけでなく、制御信号にも高速応答性が求められるなどコスト高となってしまっていた。そのため経済型の装置では発生したジッタはそのまま残され、露光開始点側から露光終了点側に向かうにつれて副走査線(縦線)方向のガタツキが大きくなってしまっていた。
一方、印刷業界では前記したように銀塩フィルム出力からフォトポリマ刷版へのCTPが主流であり、プリント基板業界でも銀塩マスクフィルム出力からレジスト直描方式に移行しようとしている。一般に銀塩フィルムの感度は0.5〜1.0μJ/平方cmであり、そのため数mW程度のレーザ光源で数千から数万rpmの高速ポリゴン走査に対応できていた。しかしフォトポリマ刷版や基板直描用レジストの感度は数mJ/平方cm〜数百mJ/平方cmと低感度であり、そのためレーザ光源も高価で大サイズの数Wクラスレーザが要求されてしまう。低価格で低出力のレーザ光源を設置しようとすれば、ポリゴンの回転数を数百rpm程度に落として露光時間を延長し、速度を犠牲にしなければならない。一般的にポリゴンモータは、数万rpmの回転数で動圧軸受け(エアーベアリング)であれば、ジッタが画像に与える影響は少ないとされているが、数千から数百rpmと回転数が低くなればなるほど、ジッタ成分が大きくなるとされている。
特開平7−244248号公報
本発明は上記問題を解決した光走査方法とその装置を提供することを目的とする。即ち、ポリゴンミラーを用いた方式を採用しているにもかかわらず、エンコーダや動圧軸受けなどの高機能パーツを使用することなくジッタ成分に起因する副走査線方向のバラツキを極小化し、それによって画像の露光精度を大幅に向上させることを目的とする。また高出力の光源を搭載することなく、ポリゴンモータの回転数を落とすこともなく、低感度の感材を使用できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、画像データメモリに収容したビットマップ状画像データを、そのアドレス順に読み出して光源からの光ビームをオンオフする信号とし、この信号で作成された光ビームを光源と感材間に配置した光偏向器に向かわせ、その回転によって得られるM個の反射面からの光ビームで感材を露光し、これを主走査方向の走査とし、それと直交する方向に感材を移動して副走査方向の走査とする光走査方法において、前記画像データメモリからの同一副走査方向アドレス読み出し回数n(n≧M)が予め設定され、その設定値nがカウントされたとき信号を発して前記副走査方向アドレスを歩進させる第1カウント部を設置し、この第1カウント部からの信号によって副走査方向アドレスが歩進するまで、当該アドレスに収容した同一画像データをn回読み出して光源に伝え、前記光偏向器を介して得られる感材上のn本の走査線を1画線として構成し、1画線中に光偏向器の1回転毎に生じる周期的なジッタを包含した複数画線で所望画像を作成するようにしたことを特徴とする。
そして請求項2の発明によるものは、画像データメモリに収容したビットマップ状画像データを、そのアドレス順に読み出して光源からの光ビームをオンオフする信号とし、この信号で作成された光ビームを光源と感材間に配置した光偏向器に向かわせ、その回転によって得られるM個の反射面からの光ビームで感材を露光し、これを主走査方向の走査とし、それと直交する方向に感材を移動して副走査方向の走査とする光走査方法において、前記画像データメモリからの同一副走査方向アドレス読み出し回数n(n≧M)が予め設定され、その設定値nがカウントされたとき信号を発して前記副走査方向アドレスを歩進させる第1カウント部と、この第1カウント部に設定した読み出し回数nに対する有効露光数(n−e)(但しe≦n−1)が予め設定され、その設定値(n−e)がカウントされたとき信号を発して、(n−e+1)回目以降n回目までは画像データメモリから読み出した画像データを露光オフの無効データとする第2カウント部を設置し、前記第1カウント部からの信号によって副走査方向アドレスが歩進するまで当該アドレスに収容した同一画像データをn回読み出し、この読み出した同一画像データから第2カウント部に設定した(n−e)を有効露光数として光源に伝え、前記光偏向器を介して得られる感材上の(n−e)本の走査線を1画線として構成し、画線中に光偏向器の1回転毎に生じる周期的なジッタを包含した複数画線で所望画像を作成するようにしたことを特徴とする。
そして請求項3の発明によるものは、前記請求項1、2記載の光走査方法において、読み出し回数nの値を光偏向器が持つ反射面数Mの整数倍として設定することを特徴とする。
そして請求項4の発明によるものは、前記請求項2、3記載の光走査方法において、第2カウント部に設定した(n−e)の有効露光数を、有効露光域選択ゲート部に伝達して露光開始側か露光終了側の有効域を選択設定できるようにした事を特徴とする。
そして請求項5の発明によるものは、前記請求項1から4記載の光走査方法において、第1カウント部に設定した読み出し回数nを感材移動用送り機構部モータに伝達し、設定値nに反比例した感材副走査方向移動速度vが選択設定できるようにしたことを特徴とする。
そして請求項6の発明によるものは、画像データメモリに収容したビットマップ状画像データを、そのアドレス順に読み出して光源からの光ビームをオンオフする信号とし、この信号で作成された光ビームを光源と感材間に配置した光偏向器に向かわせ、その回転によって得られるM個の反射面からの光ビームで感材を露光し、これを主走査方向の走査とし、それと直交する方向に感材を移動して副走査方向の走査とする光走査装置において、前記画像データメモリの同一副走査方向アドレス読み出し回数n(n≧M)が予め設定され、その設定値nがカウントされたとき信号を発する第1カウント部と、この第1カウント部からの信号を受けて前記画像データメモリの副走査方向アドレスを歩進させる副走査方向アドレスカウンタと、前記第1カウント部に設定した読み出し回数nに対する有効露光数(n−e)(但しe≦n−1)が予め設定され、その設定値(n−e)がカウントされたとき信号を発する第2カウント部と、この第2カウント部からの信号を受けて、前記副走査方向アドレスカウンタが指示する画像データメモリアドレスから読み出したn回の同一画像データから、(n−e+1)回目以降n回目までは露光オフの無効画像データとする有効露光判定部と、この有効露光判定部からの有効露光数(n−e)を受け、予め設定した露光開始側か露光終了側の指示信号を発する有効露光域選択ゲート部と、前記第1カウント部に設定した多重読み出し回数nが伝達され、その設定値nに反比例した値で感材副走査方向移動速度vが設定される感材移動用送り機構部とを備え、前記有効露光域選択ゲート部からの信号があるとき、前記画像データメモリから読み出したn個の同一画像データから、(n−e)の有効データ数だけ光源に伝えるようにしたことを特徴とする。
本発明は上記のようにしたので、ポリゴンミラーが1回転する毎に発生する周期的なジッタを1つの画線内に封じ込むことが出来、副走査方向画線のガタツキを最小化することが出来る。それもジッタ成分の吸収は、斜めの線や曲線も含めて画線の露光精度を大幅に向上することが出来る。又、感材の感度に合わせて多重走査回数と副走査方向の移動速度を選定出来るから、ポリゴンミラーの回転数や光源のパワーに煩わされることなく、一定品質の露光像を求めることが出来、低感度感材の使用も可能となる。さらに多重読み出し回数nの値によって形成される1つの画線幅は、(n−e)の有効露光回数と合わせることによって1画線幅種を拡張することが出来、さらに露光開始側、終了側という露光有効域を設定することで、画線幅に多様性を与えることが出来る。また多重読み出し回数nの設定が、副走査方向の移動速度の設定と連動するようにしたので、操作性を簡単化することが出来る。そして全体としてエンコーダや動圧軸受けなどの高機能パーツを不要としたので経済的にも安価な光走査の方法とその装置を提供することが出来る。
以下に本発明に係わる光走査方法とその装置について図面を参照しながら説明する。まず図1を用いて一般的な光走査装置について説明する。図において1は光走査部で、その詳細は後に説明する。2は制御ユニットで装置全体を制御する。3は入力部でキーボードやマウスなどの他、CDやMOなどによって構成され、必要なデータを制御ユニット2に伝達指令する。
図2は図1に示した光走査部1の構成概略を示した斜視図である。図において光学部4はレーザやLEDなどの光源5から発せられた光ビームを集光するレンズ系6、レンズ系6からの光ビームを主走査方向に偏向させる光偏向器(ポリゴンミラー)7、光偏向器7からの光ビームを感材8上に結像させる集光レンズ9、偏向走査される光ビームの光路を変えるミラー10、光偏向器7からの光ビーム主走査方向原点を検出する原点センサ11などから構成されている。感材8を副走査方向に移動させる送り機構部12は、感材8を固定するフラットベット13、このフラットベット13を主走査方向と直交する方向(副走査方向)に移動させる送りモータ14と送りねじ15、光走査部1の本体に固定されフラットベット移動時の案内となるガイド16などで構成される。
ポリゴンミラー7が図の矢印17方向に回転すると、その第1面7aで反射された光源からの光ビームは、集光レンズ9、ミラー10を経て感材8上に第1主走査線18として露光される。この第1主走査線18が露光される間に、フラットベット13は図示してない駆動部からの指令で動作する送りモータ14によって、図の矢印19で示した副走査方向に第1主走査線18分と対応するだけ移動する。次にポリゴンミラー7が矢印17方向に回転し、その第2面7bが光ビームを受けると、第2の主走査線20が感材8上に露光される。以後同じようにしてポリゴンミラー7の露光開始第1面7aから数えて6番目の面7fによって、第6の主走査線21による像が感材8上に露光される。図はちょうどこの第6主走査線21がミラー10によって感材8上に達している状況を示したものとなっている。
以下本発明では光偏向器7は反射面数Mを6とし、感材8を固定する台具をフラットベット13として説明して行くが、Mの値は前記したように増やすことによって走査の高速化を図ることが出来、台具も用途によってはフラットベットから円筒方式にすることが出来る。
図3は図2の感材8上に露光される主走査線について説明する図である。図において副走査方向に示したライン22は、図2の原点センサ11によって規定される露光開始点を示している。そしてライン23は光ビームが主走査方向24に移動していったときの中間点を示し、ライン25は光ビームによる露光終了点を示している。ポリゴンミラー7の第1面7aによって反射された光ビームB1は、露光開始ライン22から主走査方向24に向かって進んでいき、中間点23を経て終了点25で終了する。この第1面7aによって得られたビームB1の走査線が第1主走査線18となる。
第1主走査線18の露光が終了すると、送り機構部12によって感材8は副走査方向19に移動され、ポリゴンミラー7の第2面7bによる走査がライン22より開始される。この第2面7bによる光ビームをB2として示したが、これが第2主走査線20となって終了ライン25でその露光が終了する。但し、ポリゴンミラー7が持つジッタ成分により、中間点23ではL1、終了点25ではL2の歪みが発生した状態となっている。こうしてジッタによるLの歪みが発生したまま第2の主走査線20のよる露光が終了すると、感材8は副走査方向19に移動して次の第3面7cによる走査に備える。以後同じようにして第6面7fによる第6主走査線21の露光が開始されると、光ビームB6が中間点を通るときL3の歪みが発生し、終了点25ではL4の歪みが発生した状態となっている。このようにポリゴンミラー7が1回転することで開始点22と終了点25で規定される矩形の画像が光ビームB1〜B6によって形成されるが、露光開始側22と主走査線方向24では直線性が維持されるが、終了側25ではジッタ成分によってLの歪みを持った画像となり、全体として画像の右側がsin波形状に歪曲したものとなる。
以上のようにポリゴンミラー7の第1面7aを用いて第1の主走査線18を露光し、第2の主走査線20は第2面7bを用いて露光し、以後第3から第6の主走査線21をポリゴンミラー7の第3面7cから第6面7fを用いて露光していけば、ポリゴンミラー1回転によって得られる像が形成される。同時にその像には第1面から第6面を使用した事によるジッタ成分のsin波形状歪みが発生する。第7主走査線18aはポリゴンミラー7の2回転目による第1面7aに戻るから、以後は1回転目の第1から第6の主走査線と同じ環境となり、1回転目で発生した歪みLが2回転でも同じ歪みLとして周期的に繰り返し発生することになる。
図4は実施例1による本発明方法の原理を示す説明図である。この図4によるものは、図3で説明したポリゴンミラー7の1回転分に相当する第1面〜第6面の光ビームB1〜B6によって得られる6つの主走査線を、1つにまとめた画線BBとして示してある。従ってこの画線BBは図3の場合と同じように露光開始側22と主走査方向24では直線性が維持されるが、終了側25ではL2、L4のジッタ成分による歪みが発生している。但し、L2の歪みは露光終了点25より露光開始側22方向に発生するので主走査線によって吸収され、L4だけが実質的なジッタによる歪みとなって現れる。この1つにまとめられた1回転分の第1〜第6主走査線が、同一の画像データによるものであると仮定すれば、ポリゴンミラー7が1回転することで同一画像データが6回多重に走査露光され、それが1つの画線BBとして形成される。それによってポリゴンミラー7が1回転する毎に生じる周期的なジッタは1画線中に封じ込まれたようになって、あたかもジッタが吸収されたようになる。ポリゴンミラーの2回転目の露光も1回転目と同じように第2の同一画像データを6回多重に走査するとすれば、前記1番目の画線BB1と同じ形状の画線BB2が形成される。そして6回転目の露光も第6番目の同一画像データで6回多重に走査するとすれば、第1番目から第5番目までの画線BB1〜BB5と同じ形状の第6番目の画線BB6が形成される。従って、この第1から第6番目の画線BB1からBB6を図3のB1からB6のように配列したとすれば、露光終了点25側にsin波形状歪曲を吸収した画像を得ることが出来る。
そして6回多重露光する事によって光ビームBの光量は図3の場合に比して6倍となるから、それだけ低感度の感材にも対処出来るようになる。換言すれば1つの画線光量の強弱を光源光量の変化だけに頼ることなく、同一画像を多重に露光する回数nで処理できるという新たな機能をもたらす事になる。そのためポリゴンミラーの面数Mと多重露光回数nの関係をn≧Mとしたとき、1つにまとめられた画線BBの幅は、多重露光によって実施される副走査の感材移動分だけ図3の各単独光ビームBより太めとなる。しかし使用する感材8の感度に対して、光源光量のしきい値(スレッシュホールド)レベルが、例えば光強度分布の半値幅(半値強度)に設定されていれば、画線BBを構成する主走査方向の両側端部ではスレッシュホールド以下となって再現されず、現像処理後の実質的な画線の太りはさほど変化しない。
図5はその状態を示す光量の説明図である。同図Aの濃度D=1.0が得られる光量分布27が図3の各単独ビームBであるとすれば、図5Bによるものは図4に示した多重露光時の画線BBを表す光量分布を示したものである。この図5Bにおいてポリゴンミラー第1面〜第6面の各反射面で得られる1面毎の各光量分布28が、図5Aの光量分布27と同じとしたとき6回多重走査することによって1/6に低下してしまう露光速度(副走査速度)を、ポリゴンミラーの回転速度で補うことにして、それを6倍にすれば単独ビームBの光量は1/6となる。そのため回転数を速めなかったときに得られていた光量を仮に図5Aの27とすれば、回転数を速めたときに各反射面から得られる光量は図5Bの28となる。この例による28の光量はD=0.2となっているが、この光ビームを6本集めることで、その中心部では図5Aの27に近似した光量29を得ることができる。いずれにせよ感材感度に対して光源光量のスレッシュホールドレベルが適切な値に設定されていれば、画線の側端部となる部分では現像時に再現されず、画線を太める程の影響は生じない。尚、多重露光回数nという用語は同一画像データをn回、画像データメモリから読み出すということと一致するので、以後多重読み出し回数nと表現するときもある。
次に図6〜図13を用いて上記した原理を実施するための具体例について説明する。図6は制御ユニット2の内部構成概略を示したブロック図で、入力部3からビットマップデータに展開した画像データを制御部30を介して画像データメモリ31に記憶する。走査制御部32は主走査線露光開始信号の発生や、ビデオクロックの発生を制御する。この走査制御部32からの信号を受けて露光データ処理部33は画像データメモリ31から画像データをそのアドレス順に読み出し、指令された多重露光の回数nに応じて光源5に光ビームをオン・オフする信号として送り出す。画像データメモリ31と走査制御部32は一般的なものであり、その構造や制御法の説明は省略する。以下に露光データ処理部33について詳しく説明する。
図7は上記した露光データ処理部33の実施態様を示したブロック図である。入力部3から多重走査をするための露光回数n、この場合n=6を制御部30に伝え、多重走査モードの処理に入る。制御部30は走査制御部32、露光データ処理部33、画像データメモリ31の全体を制御する一方で、先の入力部3からのn=6の多重読み出し指令を信号線36より露光データ処理部33内のnモード選択ゲート部34と第1カウント部35に伝える。nモード選択ゲート部34は、走査制御部32からの走査開始信号37を受けたとき前記多重走査モード信号36がなければ、通常モード処理と判断して1回走査の信号38を副走査方向アドレスカウンタ40に伝える。この信号38を受けたアドレスカウンタ40は、画像データメモリ31の例えば1列目アドレスを指定する。一方、走査制御部32からビデオクロック42を受ける主走査方向アドレスカウンタ39は、指定された副走査方向アドレスに位置する画像データを画像データメモリ31から読み出すカウンタで、1列(ライン)分のアドレスをカウントして画像データGDを露光幅処理部41に出力する。露光幅処理部41に伝えられた画像データGDは光源5に発光指令信号として伝えられる。主走査方向アドレスカウンタ39が1ライン分のカウントを終了すると、ゲート部34からの信号38によって副走査方向アドレスカウンタ40が1つ歩進し、画像データメモリ31の2列目副走査方向アドレスを指示する。主走査方向アドレスカウンタ39は、ビデオクロック42によってこの2列目のアドレスをカウント開始し、画像データメモリ31から2列目画像データGDを読み出し露光幅処理部41に出力する。以後同じようにして画像データメモリ31からビットマップ状とした画像データをアドレス順に読み出し、最後のN列目画像データを露光幅処理部41に出力して、光源5により感材8を露光していく。勿論この1回走査の場合は、副走査方向アドレスカウンタ40が1つ歩進するたびにポリゴンミラー7の各面7a〜7fが対応し、1回転することによって6本の主走査線が図2の18〜21のように露光される事になる。
nモード選択ゲート部34に多重走査モード信号36が伝えられると、当該ゲート部34は第1カウント部35に多重信号43を送り出す。第1カウント部35はレジスタ44とカウンタ45から構成され、レジスタ44には入力部3で指令した多重露光のための読み出し回数n=6が信号線36を介して伝えられ、その値「6」がカウンタ45にセットされる。カウンタ45は「6」のとき信号46を副走査方向アドレスカウンタ40に伝え、1列目のアドレスを画像データメモリ31に指示する。この指示された1列目アドレスを主走査方向アドレスカウンタ39がカウント開始し、1ライン分のデータを露光幅処理部41に伝達すると、走査制御部32からの信号37を受けて信号43がカウンタ45を1つ減算し「5」とする。しかし副走査方向アドレスカウンタ40への歩進信号46は発信されないから、副走査方向アドレスカウンタ40は動作しない。そのため主走査方向アドレスカウンタ39は再度、同じ第1列目のアドレスをカウント開始し、画像データメモリ31から第1列目画像データGDを露光幅処理部41に伝えていく。この2回目の読み出しが終了すると前述と同様にゲート部34から信号43がカウンタ45に伝えられ、その内容を1つ減算し「4」にする。しかし副走査方向アドレスカウンタ40への歩進信号46は発信されないから、副走査方向アドレスカウンタ40は動作出来ない。そのため主走査方向アドレスカウンタ39は、再び第1列目画像のアドレスをカウント開始する。それに応じて画像データメモリ31から第1列目の画像データGDが露光幅処理部41に伝えられていく。
以後同じ動作を繰り返しカウンタ45の値が「0」になると、レジスタ44に記憶された値「6」がカウンタ45に再セットされ、歩進信号46が発せられて副走査方向アドレスカウンタ40を1つ歩進し、2列目のアドレスを画像データメモリ31に指示する。それによって主走査方向アドレスカウンタ39は、指示された第2列目画像のアドレスをカウント開始する。以後主走査方向アドレスカウンタ39はカウンタ45が「0」になるまで第2列目の画像データを6回くり返してカウントし、同じ画像データを6回露光幅処理部41に伝達していく。つまりポリゴンミラー7の各面7a〜7fが同じ画像データに基づいて感材8上を6回多重に露光していく。以下同様にして画像データメモリ31に記憶された第N列目までの画像データについて処理して、N列で構成される画像を感材8上に露光していく。
以上のように本発明では、入力部3から多重読み出しの回数nを予め入力し、その値を第1カウント部35に設定しておく。そしてこの第1カウント部35に設定した値が「0」になるまで、副走査方向アドレスカウンタ40への歩進信号46を止めておく。それによって副走査方向アドレスカウンタ40は、n回おきにしか信号を発信出来ず、主走査方向アドレスカウンタ39はn回繰り返して、同一ラインの画像データアドレスをカウントする。これは以下に述べるように、画像データメモリ31に収容する画像データがn倍になってしまうことを防止するという重要な役割をも担っている。
ここで前述した画像データメモリ31に収容する画像データについて説明する。仮にA4縦サイズ(210mm×297mm)の画像データを主・副走査方向とも2540dpiで露光しようとすれば、主走査によるライン数は29,700本となる。従って全体のビットマップデータ量は74MBとなる。これをポリゴンミラー7のジッタ対策としてn=6の重複露光を実施しようとすれば、29,700×6=178,200ラインとなり、そのデータ量は446.4MBとなる。ジッタ精度向上のためn=20の多重露光を実施しようとすれば、1.45GBのメモリ容量を必要としてしまう。このように本来なら多重読み出し回数nに応じた水増しデータを画像データメモリ31に収容しなければ多重回の露光を実施することは出来ない。
しかし本発明では前記したように第1カウント部35を設けて、ここに多重露光する値「n」を予め設定し、それをカウントしながら歩進信号46を副走査方向アドレスカウンタ40に発信するようにしたので、画像データメモリ31に記憶されるデータ量は多重露光回数nに関係なく、1回走査の場合と同じ74.4MBで済む事になる。つまり水増しデータを準備することなく多重露光を実施していくことが出来る。
図8は図7で説明した露光幅処理部41の実施態様を示したブロック図である。入力部3から後に説明する多重読み出し回数nに対する有効露光数(n−e)を選択して入力すると、それは有効露光域選択指令となって制御部30に伝えられる。制御部30は入力部3から伝えられた有効露光数(n−e)を第2カウント部47に伝えると共に、有効露光域選択ゲート部48を露光開始側か露光終了側に設定する。
ここで図9を用いて上記した有効露光数(n−e)と有効露光域の関係について説明する。図において画線BBは、図4と同様にn=6のポリゴンミラー7を用いて走査露光したものである。そしてその50で示した欄は、ミラーの6面全部7a〜7fを使用し、その各反射面からの6本の光ビームB1〜B6で形成した画線BBの形成条件を示している。この条件による画線BBは、ビーム6本で露光された全域が有効露光域であり、多重露光に対する有効露光の数(n−e)は6−0となる。つまり6回の多重露光のうち有効露光数は6であり、失効となるデータはない。これに対し51の欄で示した画線は、第1〜第4の反射面7a〜7dを使用し、B1〜B4の4本のビームで露光したときのもので、有効露光数は(6−2)の4、それも有効露光域は露光開始側となっている。つまり使用されなかった露光終了側の2つの反射面7e、7fによる走査分が無効データとされる。52で示した欄の画線は第3〜第6の反射面7c〜7fを使用し、B3〜B6の4本の光ビームで露光した時のもので、有効数は(6−2)の4、露光終了側が有効露光域となっている。つまり露光開始側の2つの反射面7a、7bによる走査分が無効データとして処理される。露光開始側か露光終了側かの設定は、入力部3から有効露光域選択ゲート部48に選択して設定する。
このような有効露光数(n−e)の設定は、画線BBの幅を設定する時に使用する。露光時に画線幅を決定する方法としては、図5で説明した光量の強弱によっても行うことが出来る。しかし本発明では多重露光を前提としているので露光のための多重読み出し回数の増減によって画線幅を設定する。そのためn=6の例では、(n−e)の値を1つずつ減じていくことで6種類の画線幅を得ることが出来る。それも有効露光域を図9の露光開始側51とするか露光終了側52とするかを選択することによって、同じ画線幅でも2種類を求めることが出来る。尚、読み出し回数の増減は画線幅の選定だけでなく、感材感度に対する画線光量の増減のためにも利用できることは既に前記したとおりである。
有効露光数(n−e)の必要性について更に説明する。第1カウント部35に設定する多重露光のための読み出し回数nは、既に述べたように光偏向器7の回転ムラによって発生するジッタに対処するためである。従ってM=6のとき、仮にn=4を第1カウント部35に設定したとすれば、第1列目の画像データは第1反射面7a〜第4反射面7dまでによって4回多重に露光され、「4」に対応した画線幅となる。しかし第2列目の画像データは偏向器7の1回転目中、第5面7eからの反射によって露光開始されるから、偏向器7の1回転毎に発生する周期的なジッタは、第1列目の画像データと第2列目の画像データに分離して出現することになる。そして結局は1列目と2列目とでは異なった現象となるジッタが残されたままの画線となってしまう。よって予め設定する多重読み出し回数nを、予め露光オフの無効データ分だけ加算したものとしておけば、多重読み出し回数nの値を光偏向器7の反射面数Mの整数倍とする事ができ、ジッタ分離を救済することが出来る。具体的に説明すると要求する画線幅が「4」の時、n=6と入力して有効露光数(n−e)を4とする。それによって残りの「2」は失効データとして処理され、ジッタの分離発生を防止できる。このように有効露光数(n−e)と有効露光域の設定は、ジッタ補正と画線幅を管理する上で有効な手段となる。
再び露光幅処理部41について図10のタイムチャートと合わせながら説明する。図8の第2カウント部47はレジスタ53とカウンタ54で構成され、レジスタ53には入力部3から指令した有効露光数(n−e)が伝えられ、例えば「4」が記憶されて、それがカウンタ54に伝えられる。「4」を設定するかeの値「2」を設定するかは自由に選定すればよいが、第2カウント部47に上記の有効露光数(n−e)が設定されると、有効露光判定用フリップフロップ部55(以下F/F部という)への信号Rが閉じられ、F/F部55からの信号49を有効露光域選択ゲート部48に伝える。このゲート部48には図9で説明した有効露光域が、例えば「露光開始側」に入力設定されていて、信号49を受けると信号57をゲート部56に伝える。
このような状態で主走査方向アドレスカウンタ39が、図7で説明した手順に基づいて1ライン分のアドレスをカウント開始すると、画像データメモリ31から1ライン分の画像データGDがゲート部56に出力される。このゲート部56には前記のように、有効露光判定用F/F部55からの有効露光数信号49が有効露光域選択ゲート部48で「露光開始側」にされた信号57として伝えられており、1ライン分の画像データGDはその影響を受けながらここを通過してレーザ光源5に向かう。1ライン分の主走査が終了すると、第1カウント部35のカウンタ45に設定された「6」は1つ減算されて「5」となり、第2カウント部47のカウンタ54も同じ信号43によって「4」から「3」に減算される。主走査方向アドレスカウンタ39は副走査方向アドレスカウンタ40が動作しないので再度同じ第1列目のアドレスをカウント開始し、画像データメモリ31から指示された第1列目の画像データGDをゲート部56に向かわせる。このゲート部56には前記同様に「露光開始側」というゲート部48からの信号57が来ているので、2回目の第1列目画像データを光源5に送り出す。以後同じようにして3回目と4回目の第1列目画像データが光源5に送り出されると、第2カウント部47のカウンタ54は「0」となり、F/F部55への信号Rを発信してF/F部55からの有効露光信号49を止め、それによってゲート部48を閉じて信号57を止める。しかし第1カウント部35のカウンタ45は未だ「2」の信号を出しているから、主走査方向アドレスカウンタ39は5回目の第1列目画像アドレスをカウント開始する。それに応じて画像データメモリ31から画像データGDがゲート部56に送り出されるが、該ゲート部56は閉じているので通過できず、無効データとして処理される。つまり5回目の走査を実行する反射面5eは光源5からのビームが得られないままとなる。
同じようにして6回目の第1列目画像データがゲート部56に送り出され、それが無効データとして処理されると、つまり第2カウント部47に設定した(n−e)以降の(n−e+1)からn回目までが無効データとして処理されると、第1カウント部35のカウンタ45は「0」となり、信号46を発して副走査方向アドレスカウンタ40を1つ歩進する。それによって主走査方向アドレスカウンタ39は第2列目画像のアドレスをカウントする準備を整える。前記の信号46はF/F部55にも送られてそれをセットする。カウンタ54は再び有効露光信号「4」を受けて、第2列目画像データの露光幅処理が出来るよう準備を整える。上記した動作によって図9に示した51欄の露光幅処理が終わる。ゲート部48に「露光終了側」が設定され、第2カウント部47のレジスタ53に「e=2」が設定された場合は、図10Bとして示したようにカウンタ54が「2」を減じるまでゲート部48は開かず、それによってゲート部56は露光開始側2回分の画像データを無効なものとして処分する。
有効露光数(n−e)の処理を必要としないときは、画像データメモリ31からの画像データGDをゲート部56を経由せずに直接光源5に送り出すようにしても良いが、eの値を「0」に設定してF/F部55、ゲート部48を常にオンにすれば、画像データはゲート部56を通過出来る。
次に図11、12を用いて露光幅の処理についてさらに説明する。この図によるものは図8で説明したゲート部56から出力される画像データをさらに加工して、光ビームによる露光幅を加減できるようにしたものである。図11Aにおいてビーム幅選択用ゲート部58には入力部3から指示されたビーム幅信号59が制御部30を経て伝えられており、このゲート部58からの幅信号60がゲート部56に伝えられる。このゲート部56には前記したようにゲート部48からの信号57が送られてきていて、画像データメモリ31からの画像データGDはここで加工されて光源5に送り出される。ビーム幅選択用ゲート部58からのビーム幅信号60は、図11Bに光ビーム26の断面として示したようにビーム幅を、例えば100%、75%、50%、25%の4種に設定するもので、100%が入力部3から指定されると画像データメモリ31からの画像データGDは、ゲート部56で何の作用も受けずそのままの状態で出力される。50%を指定すると図12Aにタイムチャートとして示したように、走査制御部32からのビデオクロック42に応じて画像データメモリ31から読み出された画像データGDは、その画像データを表すパルス幅61が1/2のパルス幅となって光源5に向かう。それによって光源5は通常の半分とされたビーム幅で露光を実施する。25%を指定したときは、同様にゲート部58からの幅信号60がパルス幅61を1/4として光源5に向かわせる。
光ビームの平断面を図11Bのように可変出来るようにした目的について図12Bを用いて説明する。同図において画像データメモリ31からの画像データが100%のパルス幅61であるとき、光ビームの平断面は図11Bにも示したように26で表される。このビームが露光開始ライン22から終了ライン25まで進んだとき、ビームが作り出す最外縁はライン62となる。一方、上記画像データGDがゲート部58からの幅信号60によって50%のパルス幅63となるよう指令されると、得られる光ビームは断面26aのように図B上横方向に1/2に絞られたものとなる。そのためこの光ビーム26aが露光開始ライン22から終了ライン25まで進んだとき、ビームが作り出す最外縁ラインは64となる。このライン64と前記ライン62との間に生じる差L5は、光ビーム断面26の1/2となる。この露光終了側に生じる空白L5をジッタ救済用として使用すれば、図3、4で説明したL4の歪みを、見かけ上さらに減少することが出来る。例えば光源5からの出力が、図12Bのように画像データを1/2のパルス63になるよう設定すれば、100%のビーム26を使用したときと50%ビーム26aを使用したときとで生じるジッタは、図4の歪みL4を半減することになる。従ってジッタの発生する様子を確認しながら所定値をビーム幅選択用ゲート部58に設定していけば、歪みを減少した見かけ上の精度を向上することが出来る。
図13は多重読み出し回数nと副走査方向送りモータ14の送り速度vの関係について、感材8感度と合わせて示した説明図である。図中、横軸に示したポリゴンモータの回転数、ポリゴンの面数M、光源のパワーなどは皆一定としてあるが、最左端の感材感度は1.0〜100mJ/平方cmのものを例示してある。このような表から使用する感材感度が事前に判明しているときは、多重読み出し回数nを入力部3から指定し第1カウント部35に設定するだけで、感材移動用送り機構部12の送りモータ14に副走査方向送り速度vを指令出来することが出来る。例えば図7で制御部30からの多重走査モード信号36を、同図に点線36aで示したように送りモータ14(図2)へ、その駆動部(図示せず)を介して伝えてやれば、nに対応した感材移動速度vを連動して得ることが出来る。この例ではポリゴンモータの回転数を一定としていて、nの値に反比例して速度vを遅くしてあり、多重読み出しによっても画像全体のサイズが変化しないようにしたものとなっている。感材の感度が判明していないときは読み出し回数を順次変化させ、現像などの結果から感度を特定するようにすればよい。このように多重読み出し回数nと送りモータ14による移動速度vの関係を、予め関連づけておくことによって機械の操作性を向上する事が出来る。
本発明は以上説明してきたように、画像データメモリに収容したビットマップ状画像データを、そのアドレス順に読み出して光源からの光ビームをオンオフする信号とし、この信号で作成された光ビームを光源と感材間に配置した光偏向器に向かわせ、その回転によって得られるM個の反射面からの光ビームで感材を露光して、これを主走査方向の走査とし、それと直交する方向に感材を移動して副走査方向の走査とする光走査方法とその装置に関するものである。そして通常の1回読み出し走査を実施する場合と、第1カウント部35に設定する多重モードによって同一画像データをn回読み出して露光を実施する場合、さらに第2カウント部47に設定する(n−e)の有効露光を実施する場合の三通りを実施できるようにした。そして有効露光数(n−e)を選択したときは、露光開始側か露光終了側かという有効露光域を設定することが出来るようにして、作成する画像に多様性が得られるようにした。
一般的な光走査装置を示す説明用概略ブロック図。 図1に示した光走査部の構成概略を示した斜視図。 図2に示した感材上を露光する主走査線の説明図。 本発明方法の原理を示す説明図。 走査ビームの光量分布説明図。 制御ユニットの内部構成概略を示したブロック図。 露光データ処理部の実施態様を示したブロック図。 露光幅処理部の実施態様を示したブロック図。 多重走査有効露光数と有効露光域について説明する図。 露光幅処理部の動作を説明するタイムチャート。 露光幅処理部の他の実施態様を示したブロック図。 図11を説明するためのタイムチャート。 多重読み出し回数n、感材副走査方向送り速度v、感材感度の関係を示した説明図。
符号の説明
1・・・光走査部 2・・・制御ユニット 3・・・入力部 4・・・光学部 5・・・光源 6・・・レンズ系 7・・・光偏向器 8・・・感材 9・・・集光レンズ 10・・・ミラー 11・・・原点センサ 12・・・送り機構部 13・・・フラットベット 14・・・送りモータ 15・・・送りねじ 16・・・ガイド 18・・・第1主走査線 20・・・第2主走査線 22・・・露光開始点 25・・・露光終了点 26・・・ビーム径 27、28、29・・・光量分布曲線 30・・・制御部 31・・・画像データメモリ 32・・・走査制御部 33・・・露光データ処理部 34・・・nモード選択ゲート部 35・・・第1カウント部 36・・・多重走査モード信号 39・・・主走査方向アドレスカウンタ 40・・・副走査方向アドレスカウンタ 41・・・露光幅処理部 43・・・多重信号 44・・・レジスタ 45・・・カウンタ 46・・・副走査方向歩進信号 47・・・第2カウント部 48・・・有効露光域選択ゲート部 49・・・有効露光数信号 53・・・レジスタ 54・・・カウンタ 55・・・有効露光判定用フリップフロップ(F/F)部 56・・・ゲート部 58・・・ビーム幅選択用ゲート部 61、63・・・パルス幅 62、64・・・最外縁ライン

Claims (6)

  1. 画像データメモリに収容したビットマップ状画像データを、そのアドレス順に読み出して光源からの光ビームをオンオフする信号とし、この信号で作成された光ビームを光源と感材間に配置した光偏向器に向かわせ、その回転によって得られるM個の反射面からの光ビームで感材を露光し、これを主走査方向の走査とし、それと直交する方向に感材を移動して副走査方向の走査とする光走査方法において、前記画像データメモリからの同一副走査方向アドレス読み出し回数n(n≧M)が予め設定され、その設定値nがカウントされたとき信号を発して前記副走査方向アドレスを歩進させる第1カウント部を設置し、この第1カウント部からの信号によって副走査方向アドレスが歩進するまで、当該アドレスに収容した同一画像データをn回読み出して光源に伝え、前記光偏向器を介して得られる感材上のn本の走査線を1画線として構成し、1画線中に光偏向器の1回転毎に生じる周期的なジッタを包含した複数画線で所望画像を作成するようにしたことを特徴とする光走査方法。
  2. 画像データメモリに収容したビットマップ状画像データを、そのアドレス順に読み出して光源からの光ビームをオンオフする信号とし、この信号で作成された光ビームを光源と感材間に配置した光偏向器に向かわせ、その回転によって得られるM個の反射面からの光ビームで感材を露光し、これを主走査方向の走査とし、それと直交する方向に感材を移動して副走査方向の走査とする光走査方法において、前記画像データメモリからの同一副走査方向アドレス読み出し回数n(n≧M)が予め設定され、その設定値nがカウントされたとき信号を発して前記副走査方向アドレスを歩進させる第1カウント部と、この第1カウント部に設定した読み出し回数nに対する有効露光数(n−e)(但しe≦n−1)が予め設定され、その設定値(n−e)がカウントされたとき信号を発して、(n−e+1)回目以降n回目までは画像データメモリから読み出した画像データを露光オフの無効データとする第2カウント部を設置し、前記第1カウント部からの信号によって副走査方向アドレスが歩進するまで当該アドレスに収容した同一画像データをn回読み出し、この読み出した同一画像データから第2カウント部に設定した(n−e)を有効露光数として光源に伝え、前記光偏向器を介して得られる感材上の(n−e)本の走査線を1画線として構成し、1画線中に光偏向器の1回転毎に生じる周期的なジッタを包含した複数画線で所望画像を作成するようにしたことを特徴とする光走査方法。
  3. 読み出し回数nの値を、光偏向器が持つ反射面数Mの整数倍として設定することを特徴とする請求項1、2記載の光走査方法。
  4. 第2カウント部に設定した(n−e)の有効露光数を、有効露光域選択ゲート部に伝達して露光開始側か露光終了側の有効域を選択設定できるようにした事を特徴とする請求項2、3記載の光走査方法。
  5. 第1カウント部に設定した読み出し回数nを感材移動用送り機構部モータに伝達し、設定値nに反比例した感材副走査方向移動速度vが選択設定できるようにしたことを特徴とする請求項1から4記載の光走査方法。
  6. 画像データメモリに収容したビットマップ状画像データを、そのアドレス順に読み出して光源からの光ビームをオンオフする信号とし、この信号で作成された光ビームを光源と感材間に配置した光偏向器に向かわせ、その回転によって得られるM個の反射面からの光ビームで感材を露光し、これを主走査方向の走査とし、それと直交する方向に感材を移動して副走査方向の走査とする光走査装置において、前記画像データメモリの同一副走査方向アドレス読み出し回数n(n≧M)が予め設定され、その設定値nがカウントされたとき信号を発する第1カウント部と、この第1カウント部からの信号を受けて前記画像データメモリの副走査方向アドレスを歩進させる副走査方向アドレスカウンタと、前記第1カウント部に設定した読み出し回数nに対する有効露光数(n−e)(但しe≦n−1)が予め設定され、その設定値(n−e)がカウントされたとき信号を発する第2カウント部と、この第2カウント部からの信号を受けて、前記副走査方向アドレスカウンタが指示する画像データメモリアドレスから読み出したn回の同一画像データから、(n−e+1)回目以降n回目までは露光オフの無効画像データとする有効露光判定部と、この有効露光判定部からの有効露光数(n−e)を受け、予め設定した露光開始側か露光終了側の指示信号を発する有効露光域選択ゲート部と、前記第1カウント部に設定した多重読み出し回数nが伝達され、その設定値nに反比例した値で感材副走査方向移動速度vが設定される感材移動用送り機構部とを備え、前記有効露光域選択ゲート部からの信号があるとき、前記画像データメモリから読み出したn個の同一画像データから、(n−e)の有効データ数だけ光源に伝えるようにしたことを特徴とする光走査装置。
JP2003364778A 2003-10-24 2003-10-24 光走査方法とその装置 Pending JP2005128313A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003364778A JP2005128313A (ja) 2003-10-24 2003-10-24 光走査方法とその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003364778A JP2005128313A (ja) 2003-10-24 2003-10-24 光走査方法とその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005128313A true JP2005128313A (ja) 2005-05-19

Family

ID=34643662

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003364778A Pending JP2005128313A (ja) 2003-10-24 2003-10-24 光走査方法とその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005128313A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20060108508A1 (en) Method and apparatus for high speed imaging
KR100305290B1 (ko) 화상변성을이용한인쇄용판노광장치
EP0407988A2 (en) Scanning optical device with aberration compensation feature
US20060187296A1 (en) Method of producing a printing form
CA2219396C (en) Printing plate exposure apparatus
US5604525A (en) Method and device for reproducing electronically-stored data using a laser-reflecting helical thread on a prom surface
JP2005128313A (ja) 光走査方法とその装置
JP4738892B2 (ja) ラスター化画像処理方法、ラスター化装置および画像形成装置
US6757075B1 (en) Image forming device and recording medium storing program
EP0968834B1 (en) Method and apparatus for controlling operation of a printer
US5663554A (en) Weak lens focus adjusting mechanism based upon thickness of scanned material and imagesetter using same
JP2003260815A (ja) 画像記録方法および画像記録装置
JP2003322810A (ja) 画素クロック生成装置、光走査装置、画像形成装置、及び主走査ドット位置ずれ補正方法
US8531496B2 (en) Image forming apparatus having a plurality of laser elements
KR20010019675A (ko) 레이저 스캐닝 유니트
JP2659028B2 (ja) 露光装置
JP2000094740A (ja) 画像形成装置
JP3251308B2 (ja) 画像形成装置
JP2002131675A (ja) 露光記録装置
JP2001213002A (ja) 画像記録装置
JP2002267977A (ja) 光走査装置
JPS60233974A (ja) 画像処理装置における制御パルスの発生方法及び装置
JP2000270165A (ja) 画像読取装置の結像位置調整方法および画像読取装置
JP2006018078A (ja) 光走査装置
JP3078680B2 (ja) 光走査装置