JP2005127747A - 板材の表面欠陥検査方法および表面欠陥検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 カメラの焦点から放射状に存在するヘアライン状の浅い疵をも検出できる板材の表面欠陥検査方法および表面欠陥検査装置を提供する。
【解決手段】 検査対象の板材Pを挟んで対向配置された一対の面光源1,2と、前記板材Pからの乱反射光を撮像するように配設された撮像装置3と、画像処理制御装置10とを用いて、前記面光源1,2により同板材Pの検査対象領域を照明し、その照明された検査対象領域を撮像し、その撮像画像の輝度変化に基づいて板材Pの表面欠陥、例えばヘアライン状の浅い疵Dを検出するものである。
【選択図】 図1
【解決手段】 検査対象の板材Pを挟んで対向配置された一対の面光源1,2と、前記板材Pからの乱反射光を撮像するように配設された撮像装置3と、画像処理制御装置10とを用いて、前記面光源1,2により同板材Pの検査対象領域を照明し、その照明された検査対象領域を撮像し、その撮像画像の輝度変化に基づいて板材Pの表面欠陥、例えばヘアライン状の浅い疵Dを検出するものである。
【選択図】 図1
Description
本発明は板材の表面欠陥検査方法および表面欠陥検査装置に関する。さらに詳しくは、板材の搬送方向に発生するヘアライン状の浅い欠陥を精度よく検出できる板材の表面欠陥検査方法および表面欠陥検査装置に関する。
従来より、板材の品質保証のために板材の表面欠陥の検査がなされている。図11に、従来の表面欠陥検査装置を概略図で示す。
従来の表面欠陥検査装置(以下、従来装置という)A‘においては、図11に示すように、板材Pの搬送方向の上流側に配置された線状光源101により搬送方向下流側の検査対象領域を斜めに照明し、その検査対象領域をその下流側に配置されたカメラ102により撮像し、その撮像画像の輝度分布により疵Dの検出がなされている。すなわち、図12に示す正反射方式(カメラ102を照射光の正反射光を受光する位置に配置する方式)においては、暗部が欠陥とされる一方、図12に示す乱反射方式(カメラ102を照射光の乱反射光を受光する位置に配置する方式)においては、明部が欠陥とされる。
しかしながら、従来装置A‘においては、カメラ102の焦点から放射状にヘアライン状の浅い疵Dが存在する場合、反射光の変化の度合いが非常に少ないため、それらの疵Dを検出することができない。例えば、図13(a)に示すように、疵DA,DB,DCが存在し、疵DB,DCがカメラ102の焦点から放射状にある場合、図13 (b)に示すように、疵Dの深さが同じであっても、乱反射方式により受光された光の強度分布は、図13(c)に示すように、疵DAからのものが非常に強く、疵DB,DCからのものは非常に弱いというようになる。そのため、光の強度分布からは、疵DB,DCの部分については、ノイズであるのか疵Dであるのかの区別がなし得ない。
したがって、従来装置A‘においては、カメラ102の焦点から放射状にヘアライン状の浅い疵Dが存在する場合、その疵Dが検出できないという問題がある。
本発明はかかる従来技術の課題に鑑みなされたものであって、カメラの焦点から放射状に存在するヘアライン状の浅い疵をも検出できる板材の表面欠陥検査方法および表面欠陥検査装置を提供することを目的としている。
本発明の板材の表面欠陥検査方法は、板材の表面欠陥検査方法であって、 前記板材を挟んで対向配置された一対の面光源により同板材の検査対象領域を照明し、その照明された検査対象領域を撮像し、その撮像画像の輝度変化に基づいて表面欠陥を検出することを特徴とする。
本発明の板材の表面欠陥検査方法においては、面光源の光をライトコントロールフィルムを介して板材の検査対象領域に照射させるのが好ましい。
また、本発明の板材の表面欠陥検査方法においては、光源からの光の強度変化のなだらかな部分により同板材の検査対象領域を照明するのが好ましい。
本発明の板材の表面欠陥検査装置は、板材を挟んで対向配置された一対の面光源と、撮像手段と、出力手段と、画像処理制御装置とを備えてなる板材の表面欠陥検査装置であって、前記面光源は板材を望ようにして配設され、前記撮像手段は前記板材からの乱反射光を受光するようにして配設されてなることを特徴とする。
本発明の板材の表面欠陥検査装置においては、面光源の前面にライトコントロールフィルムが配設されてなるのが好ましい。
本発明によれば、板材にその搬送方向に沿って発生するヘアライン状の浅い疵でも精度よく検出できるという優れた効果が得られる。
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるものではない。
実施形態1
本発明の実施形態1に係る板材の表面欠陥検査方法に適用される表面欠陥検査装置(以下、単に検査装置という)を図1に概略図で示し、図2にブロック図で示す。
本発明の実施形態1に係る板材の表面欠陥検査方法に適用される表面欠陥検査装置(以下、単に検査装置という)を図1に概略図で示し、図2にブロック図で示す。
検査装置は、図1および図2に示すように、検査対象の板材Pを挟んで対向配置された一対の面光源、すなわち第1光源1および第2光源2と、撮像装置3と、出力装置4と、撮像装置3からの画像を処理するとともに第1光源1、第2光源2、撮像装置3および出力装置4を制御する画像処理制御装置10とを主要構成要素として備えてなるものとされる。
面光源は、例えば蛍光灯などの光源を複数個配置しその前方にポリカーボネートなどからなる拡散板を配設してなるものとされ、そのように構成された第1および第2光源1,2が、図1に示すように、板材Pの搬送方向に直交させて対向配置される。
面光源から照射された光を横方向から見た場合、図3に示すような円状の指向性を有しているので、光源との角度および距離による被照射面の光強度の変化が概ね平衡するように、第1および第2光源1,2はその中央が板材Pの遠方を望むように若干傾斜をさせて、つまり板材P側に倒れるようにして配設される。この角度θ1、θ2(図6参照)は、後述する光源1,2の設置位置との関係に応じて、数度〜数十度の範囲で適宜調整される。
また、被照射面の光強度は、図4に示すように、光源付近が極端に強く、光源から離れるにしたがって急速に低下する特性を有しているので、図4に示す光強度が滑らかに低下している部分が、板材P部分となるようその設置位置が調整される。例えば、板材の幅Wが400ミリメートルであれば、第1および第2光源1,2の位置Lは、板材Pの端から600ミリメートルとされる。このように光源1,2の位置を設定することにより、撮像装置3からの画像信号が飽和して疵が検出できなくなる事態を回避できる。また、板材P表面における光強度は第1および第2光源1,2から照射される光の光強度が加算されるので、板材P表面における光強度は均一となる。
撮像装置3は、例えばCCDラインセンサとされる。この撮像装置3が撮像対象としているヘアライン状の浅い疵Dの反射光は、図5に示すように指向性が強いため、疵Dと撮像装置3の光軸との角度が大きくなると撮像装置3に入力する疵Dからの反射光は少なくなるので、撮像装置3は想定される疵Dからの反射光が受光できる高さHに設定される(図6参照)。例えば、板材Pの幅Wが400ミリメートルであれば、高さHは800ミリメートル程度とされる。
図6に第1および第2光源1,2と撮像装置3との位置関係を示す。
出力装置4は、例えば液晶表示装置やプリンタとされる。
画像処理制御装置10は、例えばパソコンとされ、撮像画像に2値化処理、細線化処理、強調処理などの公知の画像処理を施して疵Dを検出するものとされる。例えば、一定の光強度レベル以上の個所を疵Dとして検出するものとされる。
このように、この実施形態1によれば、第1および第2光源1,2を検査対象の板材Pを挟んでその搬送方向に直交させて対向配置し、しかもその光強度の変化の少ない部分により板材Pを照射するようにするとともに、撮像装置3を搬送方向に沿うヘアライン状の浅い疵Dからの反射光を受光できるように配設しているので、疵Dのない健全部からの反射光の強度はほぼ一様となるとともに、疵Dからの反射光は撮像装置3により確実に受光される。したがって、搬送方向に沿うヘアライン状の浅い疵D、例えば数分の1マイクロメートル程度の疵Dでも精度よく検出できる。
実施形態2
本発明の実施形態2に係る板材の表面欠陥検査方法に適用される表面欠陥検査装置(以下、単に検査装置という)の第1光源5、第2光源6および撮像装置3の位置関係を図7に示す。この実施形態2は実施形態1を改変してなるものであって、面光源の前面、つまり第1および第2光源5,6にライトコントロールフィルム7をルーバーを横向きにして配設してなるものとされる。なお、実施形態2のその余の構成は実施形態1と同様とされている。以下、実施形態2の特徴的部分について説明する。
本発明の実施形態2に係る板材の表面欠陥検査方法に適用される表面欠陥検査装置(以下、単に検査装置という)の第1光源5、第2光源6および撮像装置3の位置関係を図7に示す。この実施形態2は実施形態1を改変してなるものであって、面光源の前面、つまり第1および第2光源5,6にライトコントロールフィルム7をルーバーを横向きにして配設してなるものとされる。なお、実施形態2のその余の構成は実施形態1と同様とされている。以下、実施形態2の特徴的部分について説明する。
ライトコントロールフィルム7は、図8に示すように、フィルム7aにルーバー7bを一定間隔でラミネートし、特定の入射角を有する光のみを透過させるようにしたフィルムである。フィルム7aの厚さは1ミリメートル程度とされる。
前面にライトコントロールフィルム7をルーバーを横向きにして配設してなる面光源から照射された光を横方向から見た場合、図9に示すような楕円状の指向性を有しているので、光源との角度および距離による被照射面の光強度の変化が概ね平衡するように光源の角度を調整すれば、被照射面の光強度は図10に示すように、光源から離れるにつれてなだらかに減少させることができる。よって、実施形態1に比して光源を板材Pに近づけて設置することができる。つまり、第1および第2光源5,6の間隔を狭めることができて検査装置をコンパクトにできる。例えば、板材の幅Wが400ミリメートルであるとすると、距離Lは300ミリメートルとされる。また、板材P表面における光強度は第1および第2光源5,6から照射される光の光強度が加算されるので、板材P表面における光強度は均一となる。
撮像装置3の高さHは実施形態1と同様とされる。
このように、この実施形態2によれば、検査装置のコンパクト化を図りながら、実施形態1と同様の検査精度が得られる。
以上、本発明を実施形態に基づいて説明してきたが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるものではなく、種々改変が可能である。例えば、実施形態では搬送方向に沿ったヘアライン状の疵の検出する場合を例に取り説明されているが、本発明の適用は搬送方向に沿ったヘアライン状の疵の検出に限定されるものではなく、各種疵の検出に適用でき凹凸状の疵やひっかき疵の検出にも適用できる。
本発明は搬送されている板材の疵の検査に適用できる。
1 第1光源
2 第2光源
3 撮像装置
4 出力装置
5 第1光源
6 第2光源
7 ライトコントロールフィルム
10 画像処理制御装置
A 表面欠陥検査装置
D 疵
P 板材
2 第2光源
3 撮像装置
4 出力装置
5 第1光源
6 第2光源
7 ライトコントロールフィルム
10 画像処理制御装置
A 表面欠陥検査装置
D 疵
P 板材
Claims (5)
- 板材の表面欠陥検査方法であって、
前記板材を挟んで対向配置された一対の面光源により同板材の検査対象領域を照明し、その照明された検査対象領域を撮像し、その撮像画像の輝度変化に基づいて表面欠陥を検出する
ことを特徴とする板材の表面欠陥検査方法。 - 面光源の光をライトコントロールフィルムを介して板材の検査対象領域に照射させることを特徴とする請求項1記載の板材の表面欠陥検査方法。
- 光源からの光の強度変化のなだらかな部分により同板材の検査対象領域を照明することを特徴とする請求項1記載の板材の表面欠陥検査方法。
- 板材を挟んで対向配置された一対の面光源と、撮像手段と、出力手段と、画像処理制御装置とを備えてなる板材の表面欠陥検査装置であって、
前記面光源は板材を望ようにして配設され、
前記撮像手段は前記板材からの乱反射光を受光するようにして配設されてなる
ことを特徴とする板材の表面欠陥検査装置。 - 面光源の前面にライトコントロールフィルムが配設されてなることを特徴とする請求項4記載の板材の表面欠陥検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003360994A JP2005127747A (ja) | 2003-10-21 | 2003-10-21 | 板材の表面欠陥検査方法および表面欠陥検査装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013040895A (ja) * | 2011-08-19 | 2013-02-28 | Dainippon Printing Co Ltd | バーコード外観検査システム、バーコード外観検査方法 |
WO2013145823A1 (ja) * | 2012-03-28 | 2013-10-03 | 三菱電機株式会社 | ワイヤロープ検査装置 |
CN112345555A (zh) * | 2020-10-30 | 2021-02-09 | 凌云光技术股份有限公司 | 外观检查机高亮成像光源系统 |
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2003
- 2003-10-21 JP JP2003360994A patent/JP2005127747A/ja active Pending
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