JP2005127663A - 冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷蔵室の温度変化に基づいて圧縮機の運転制御を行う冷蔵庫に関して、消費電力量の低減を図ること。
【解決手段】冷蔵室9及び冷凍室10と、前記冷蔵室10に配設された温度センサー11と、前記温度センサー11の検知温度に基づいて運転・停止を行う圧縮機2と、前記圧縮機2の起動毎に積算開始する運転タイマー14と、前記圧縮機2の停止毎に積算開始する停止タイマー15と、前記圧縮機2の停止中に冷蔵室内部で発熱する冷蔵室ヒータ5とを備え、前記運転タイマー14及び停止タイマー15の経過時間から算出された圧縮機運転率が所定の割合以上になった場合には、前記冷蔵室ヒータ5に通電しないことにより、周囲温度の上昇に伴い圧縮機2の運転率が高くなると、冷蔵室ヒータ5への通電を行わずに冷蔵室9及び冷凍室10の温度制御をする状態となるので、周囲温度が高い時の消費電力量を低減することができる。
【選択図】図2
【解決手段】冷蔵室9及び冷凍室10と、前記冷蔵室10に配設された温度センサー11と、前記温度センサー11の検知温度に基づいて運転・停止を行う圧縮機2と、前記圧縮機2の起動毎に積算開始する運転タイマー14と、前記圧縮機2の停止毎に積算開始する停止タイマー15と、前記圧縮機2の停止中に冷蔵室内部で発熱する冷蔵室ヒータ5とを備え、前記運転タイマー14及び停止タイマー15の経過時間から算出された圧縮機運転率が所定の割合以上になった場合には、前記冷蔵室ヒータ5に通電しないことにより、周囲温度の上昇に伴い圧縮機2の運転率が高くなると、冷蔵室ヒータ5への通電を行わずに冷蔵室9及び冷凍室10の温度制御をする状態となるので、周囲温度が高い時の消費電力量を低減することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、冷蔵室の温度変化に基づいて圧縮機の運転制御を行う冷蔵庫に関するものである。
従来、この種の冷蔵庫は、冷蔵室にのみ温度検出器が配設されていて、ダンパーサーモなどの自動風量調節装置を用いずに、冷気風量の配分比率を固定したままで、冷蔵室と冷凍室の温度を制御している。(例えば、特許文献1参照)
図6及び図7は、特許文献1に記載された従来の冷蔵庫の電気回路図及びタイミングチャートである。
図6及び図7は、特許文献1に記載された従来の冷蔵庫の電気回路図及びタイミングチャートである。
図6に示すように、温度検出器とスイッチの機能を兼ね備えたサーモスタット1と、冷凍サイクルの圧縮機2と、冷蔵室及び冷凍室に冷気を送るファンモータ3と、ドアが開いた時に前記ファンモータ3を一時的に停止させるドアスイッチ4と、冷蔵室内部に配設された冷蔵室ヒータ5と、前記圧縮機2の停止毎に積算開始するタイマー6と、前記タイマー6が一定時間経過後に作動するヒータスイッチ7と、前記サーモスタット1の近傍に配設されたサーモヒータ8とから構成されている。
上記構成において、以下にその動作を、図7を参照しながら説明する。
まず、サーモスタット1が圧縮機運転開始温度を検知してON状態になると、圧縮機2とファンモータ3の運転を開始する。これにより、冷凍サイクルの冷却器(図示なし)にて発生した冷気が冷蔵室及び冷凍室に送られ、冷蔵室及び冷凍室の温度が低下していく。
次に、サーモスタット1が圧縮機停止温度を検知してOFF状態になると、圧縮機2とファンモータ3の運転を停止する。これにより、冷蔵室及び冷凍室の温度は、次の圧縮機運転が再開するまで間、上昇していく。
以上の動作を繰り返すことにより、冷蔵室及び冷凍室の温度は常に一定の温度範囲に保たれている。(たとえば冷蔵室は3℃から5℃、冷凍室は−16℃から−20℃)
ところが、上記の温度制御では、冷蔵室の温度を中心にして圧縮機2の運転制御をしているので、冬期などの周囲温度が低い条件になると、冷蔵室の温度上昇が鈍くなり、圧縮機2の停止時間が長くなるという現象が出てくる。この場合、冷蔵室の温度は問題ないが、冷凍室の温度が許容範囲(たとえば−15℃)よりも高くなる場合があった。
ところが、上記の温度制御では、冷蔵室の温度を中心にして圧縮機2の運転制御をしているので、冬期などの周囲温度が低い条件になると、冷蔵室の温度上昇が鈍くなり、圧縮機2の停止時間が長くなるという現象が出てくる。この場合、冷蔵室の温度は問題ないが、冷凍室の温度が許容範囲(たとえば−15℃)よりも高くなる場合があった。
そのため、圧縮機2が停止すると同時に、冷蔵室ヒータ5が発熱を開始し、冷蔵室の温度上昇を加速させることで、圧縮機2の停止時間が短くなるようにしている。
そのうえ、タイマー6が圧縮機停止から積算を開始し、一定時間が経過すると、ヒータスイッチ7をON状態にして、サーモヒータ8を発熱させることで、サーモスタット1の温度を強制的に上昇させて、圧縮機2の停止時間がさらに短くなるようにしている。
以上に説明したように、冷蔵室ヒータ5とサーモヒータ8との作用により、周囲温度が低い時でも適正な冷凍室温度を確保できるようになっている。
特開平8−210750号公報
しかしながら、上記従来の構成では、冷蔵室ヒータを本来必要としていない、夏場などの周囲温度が高い条件においても、圧縮機が停止すると同時に冷蔵室ヒータに通電されて発熱してしまう。つまり、必要以上の電力を消費しているという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、周囲温度が低い時には適正な冷凍室温度を確保すると共に、逆に周囲温度が高い時には消費電力量が少なくて済む冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、圧縮機の起動毎に積算開始する運転タイマーと、圧縮機の停止毎に積算開始する停止タイマーと、圧縮機の停止中に冷蔵室内部で発熱する冷蔵室ヒータとを備え、前記運転タイマー及び停止タイマーの経過時間から算出された圧縮機運転率が所定の割合以上になった場合には、前記冷蔵室ヒータに通電しないことを特徴とする。
これによって、冬期などの周囲温度が低い時では、圧縮機の運転率が低いので、従来通り冷蔵室ヒータに通電される。逆に、夏場などの周囲温度が高い時では、必然的に圧縮機の運転率が高くなるので、冷蔵室ヒータには通電しない。
また、本発明の冷蔵庫は、圧縮機の停止毎に積算開始する停止タイマーと、圧縮機の停止中に冷蔵室内部で発熱する冷蔵室ヒータとを備え、前記停止タイマーにて検出された圧縮機停止時間が所定の時間よりも短くなった場合には、前記冷蔵室ヒータに通電しないことを特徴とする。
これによって、冬期などの周囲温度が低い時では、圧縮機の停止時間が長いので、従来通り冷蔵室ヒータに通電される。逆に、夏場などの周囲温度が高い時では、必然的に圧縮機の停止時間が短くなるので、冷蔵室ヒータには通電しない。
また、本発明の冷蔵庫は、高温側と低温側の2種類の圧縮機運転開始温度を備え、冷蔵室ヒータへの通電の有無に応じて前記圧縮機運転開始温度を使い分けることを特徴とする。
これによって、温度センサーによる検知温度と冷蔵室中央付近の空気温度との間に温度ずれが発生しても、この温度ずれを予め補正した圧縮機運転開始温度を選択して圧縮機の運転制御をする。
本発明の冷蔵庫は、圧縮機運転率が所定の割合以上になった場合には、冷蔵室ヒータに通電しないので、周囲温度が高い時の消費電力量を低減することができる。
また、本発明の冷蔵庫は、圧縮機停止時間が所定の時間よりも短くなった場合には、冷蔵室ヒータに通電しないで、周囲温度が高い時の消費電力量を低減することができる。
また、本発明の冷蔵庫は、高温側と低温側の2種類の圧縮機運転開始温度を使い分けるので、冷蔵室ヒータへの通電の有無にかかわらず、適正な冷蔵室温度を確保することができる。
請求項1に記載の発明は、冷蔵室及び冷凍室と、前記冷蔵室に配設された温度センサーと、前記温度センサーの検知温度に基づいて運転・停止を行う圧縮機と、前記圧縮機の起動毎に積算開始する運転タイマーと、前記圧縮機の停止毎に積算開始する停止タイマーと、前記圧縮機の停止中に冷蔵室内部で発熱する冷蔵室ヒータとを備え、前記運転タイマー及び停止タイマーの経過時間から算出された圧縮機運転率が所定の割合以上になった場合には、前記冷蔵室ヒータに通電しないことを特徴とすることにより、周囲温度の上昇に伴い圧縮機の運転率が高くなると、冷蔵室ヒータへの通電を行わずに冷蔵室及び冷凍室の温度制御をする状態となるので、周囲温度が高い時の消費電力量を低減することができる。
請求項2に記載の発明は、冷蔵室及び冷凍室と、前記冷蔵室に配設された温度センサーと、前記温度センサーの検知温度に基づいて運転・停止を行う圧縮機と、前記圧縮機の停止毎に積算開始する停止タイマーと、前記圧縮機の停止中に冷蔵室内部で発熱する冷蔵室ヒータとを備え、前記停止タイマーにて検出された圧縮機停止時間が所定の時間よりも短くなった場合には、前記冷蔵室ヒータに通電しないことを特徴とすることにより、周囲温度の上昇に伴い圧縮機の停止時間が短くなると、冷蔵室ヒータへの通電を行わずに冷蔵室及び冷凍室の温度制御をする状態となるので、周囲温度が高い時の消費電力量を低減することができる。
請求項3に記載の発明は、高温側と低温側の2種類の圧縮機運転開始温度を備え、冷蔵室ヒータへの通電の有無に応じて前記圧縮機運転開始温度を使い分けることを特徴とすることにより、温度センサーによる検知温度と冷蔵室中央付近の空気温度との間に温度ずれが発生しても、この温度ずれを予め補正した圧縮機運転開始温度を選択して圧縮機の運転制御をするので、冷蔵室ヒータへの通電の有無にかかわらず、適正な冷蔵室温度を確保することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって、この発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の断面図である。図2は、同実施の形態のタイミングチャートである。
図1は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の断面図である。図2は、同実施の形態のタイミングチャートである。
図1において、冷蔵庫本体は、冷蔵室9と冷凍室10とに仕切られ、冷蔵室9の内部に温度センサー11と冷蔵室ヒータ5が近接して配設され、冷凍室10の奥部に冷凍サイクルの冷却器12とファンモータ3が収納されている。また、本体下部には、冷凍サイクルの圧縮機2とマイクロコンピュータなどで構成された温度制御装置13が配設されている。さらに、このマイクロコンピュータには、運転タイマー14と停止タイマー15の機能が組み込まれている。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下にその動作を、図2を参照しながら説明する。
まず、温度センサー10が圧縮機運転開始温度を検知すると、温度制御装置13からの出力信号により、圧縮機2の運転を開始すると共に、運転タイマー14が積算を開始する。それと同時に、ファンモータ3も運転を開始し、冷却器12で発生する冷気を冷蔵室9と冷凍室10に送風する。
次に、冷蔵室9が冷却され、温度センサー11が圧縮機停止温度を検知すると、圧縮機2とファンモータ3の運転を停止する共に、停止タイマー15が積算を開始する。このとき、冷蔵室ヒータ5への通電については、以下の二通りに場合分けされる。
温度制御装置13が、運転タイマー14にて検出した圧縮機運転時間(T1)と、停止タイマー15にて検出した圧縮機停止時間(T2)とから、A〜B区間における圧縮機運転率(T1/〔T1+T2〕)を算出する。そして、この運転率が所定の割合(R)未満の場合には、周囲温度が低いと判断して、次のB〜C区間においては、従来通り圧縮機停止中に冷蔵室ヒータ5への通電を行う。これにより、冷蔵室9の温度上昇が加速され、冷凍室10の温度が許容範囲(たとえば約−15℃)を越える前に圧縮機2を運転することができる。
逆に、D〜E区間における圧縮機運転率(T3/〔T3+T4〕)が所定の割合(R)以上の場合には、周囲温度が高いと判断して、次のE〜F区間においては、冷蔵室ヒータ5への通電は行わない。これにより、冷蔵室ヒータ5の消費電力(たとえば3W)と、この冷蔵室ヒータ5の発熱相等分を冷却するのに要する圧縮機2の消費電力の両者を削減することができる。なお、このときの冷凍室10の温度については、冷蔵室9と冷凍室10へ送られる冷気風量の最適な配分比率が設計段階で決め込まれているので、所定の温度(通常約−18℃)が得られるようになっている。
以上の動作を、圧縮機2が起動するごとに繰り返すことにより、冷蔵室9及び冷凍室10の温度は、一定の温度範囲に保たれている。
以上のように、本実施の形態においては、圧縮機の起動毎に積算開始する運転タイマーと、圧縮機の停止毎に積算開始する停止タイマーと、圧縮機の停止中に冷蔵室内部で発熱する冷蔵室ヒータとを備え、前記運転タイマー及び停止タイマーの経過時間から算出された圧縮機運転率が所定の割合以上になった場合には、前記冷蔵室ヒータに通電しないことを特徴とすることにより、周囲温度の上昇に伴い圧縮機の運転率が高くなると、冷蔵室ヒータへの通電を行わずに冷蔵室及び冷凍室の温度制御をする状態となるので、周囲温度が高い時の消費電力量を低減することができる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2における冷蔵庫のタイミングチャートである。
実施の形態1と異なる点は、運転タイマー14が無く、停止タイマー15のみで周囲温度を推定し、冷蔵室ヒータ5の通電制御を行っていることである。
図3は、本発明の実施の形態2における冷蔵庫のタイミングチャートである。
実施の形態1と異なる点は、運転タイマー14が無く、停止タイマー15のみで周囲温度を推定し、冷蔵室ヒータ5の通電制御を行っていることである。
以下にその動作を、図3を参照しながら説明する。
まず、温度センサー10が圧縮機運転開始温度を検知すると、温度制御装置13からの出力信号により、圧縮機2とファンモータ3の運転を開始し、冷却器12で発生する冷気を冷蔵室9と冷凍室10に送風する。
次に、冷蔵室9が冷却され、温度センサー11が圧縮機停止温度を検知すると、圧縮機2とファンモータ3の運転を停止する共に、停止タイマー15が積算を開始する。このとき、冷蔵室ヒータ5への通電については、以下の二通りに場合分けされる。
G〜H区間経過直後、停止タイマー15にて検出した圧縮機停止時間(T5)が、温度制御装置13へと入力される。この停止時間(T5)が所定の時間(Tm)よりも長い場合には、周囲温度が低いと判断して、次のH〜I区間においては、従来通り圧縮機停止中に冷蔵室ヒータ5への通電を行う。これにより、冷蔵室9の温度上昇が加速され、冷凍室10の温度が許容範囲(たとえば約−15℃)を越える前に圧縮機2を運転することができる。
逆に、J〜K区間における圧縮機停止時間(T6)が所定の時間(Tm)よりも短い場合には、周囲温度が高いと判断して、次のE〜F区間においては、冷蔵室ヒータ5への通電は行わない。これにより、冷蔵室ヒータ5の消費電力(たとえば3W)と、この冷蔵室ヒータ5の発熱相等分を冷却するのに要する圧縮機2の消費電力の両者を削減することができる。なお、このときの冷凍室10の温度については、冷蔵室9と冷凍室10へ送られる冷気風量の最適な配分比率が設計段階で決め込まれているので、所定の温度(通常約−18℃)が得られるようになっている。
以上の動作を、圧縮機2が起動するごとに繰り返すことにより、冷蔵室9及び冷凍室10の温度は、一定の温度範囲に保たれている。
以上のように、本実施の形態においては、圧縮機の停止毎に積算開始する停止タイマーと、圧縮機の停止中に冷蔵室内部で発熱する冷蔵室ヒータとを備え、前記停止タイマーにて検出された圧縮機停止時間が所定の時間よりも短くなった場合には、前記冷蔵室ヒータに通電しないことを特徴とすることにより、周囲温度の上昇に伴い圧縮機の停止時間が短くなると、冷蔵室ヒータへの通電を行わずに冷蔵室及び冷凍室の温度制御をする状態となるので、周囲温度が高い時の消費電力量を低減することができる。
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3における冷蔵庫のタイミングチャートである。図5は、同実施の形態の冷蔵室温度特性図である。本実施の形態は、実施の形態1もしくは2における冷蔵庫に、高温側と低温側の2種類の圧縮機運転開始温度を設けたものである。
図4は、本発明の実施の形態3における冷蔵庫のタイミングチャートである。図5は、同実施の形態の冷蔵室温度特性図である。本実施の形態は、実施の形態1もしくは2における冷蔵庫に、高温側と低温側の2種類の圧縮機運転開始温度を設けたものである。
以下にその動作を、図4を参照しながら説明する。
まず、圧縮機2の運転率もしくは停止時間に基づいて、温度制御装置13が周囲温度を推定する。そして、周囲温度が低いと判断した場合には、高温側(H1)の運転開始温度(たとえば6℃)を温度センサー11が検知すると、圧縮機2の運転を開始する。次に、停止温度(たとえば3℃)を温度センサー11が検知すると、圧縮機2の運転を停止すると共に、冷蔵室ヒータ5の通電を開始する。
逆に、周囲温度が高いと判断した場合には、低温側(H2)の運転開始温度(たとえば5℃)を温度センサー11が検知すると、圧縮機2の運転を開始する。次に、停止温度(たとえば3℃)を温度センサー11が検知すると、圧縮機2の運転を停止する。この場合は冷蔵室ヒータ5の通電を行わない。
以上の動作を、圧縮機2が起動するごとに繰り返すことにより、冷蔵室9の温度は、図5に示すような温度特性となる。
図5に示すとおり、従来の冷蔵庫は、周囲温度が下がるにつれて冷蔵室温度も下がる特性がある。これは、温度センサー11と冷蔵室ヒータ5を近接して配設していることに起因するもので、冷蔵室ヒータ5の発熱を少しでも早く検知して、圧縮機2の停止時間を短縮し、冷凍室10の温度上昇を抑制するという狙いがあるからである。
ところが、実施の形態1もしくは2のように、周囲温度に応じて冷蔵室ヒータ5の通電制御を変更すると、その近傍に配設された温度センサー11への熱影響が変化して、温度センサー11にて検知している温度と冷蔵室中央付近の空気温度との間に温度ずれが発生する。その結果、冷蔵室ヒータ5の通電を停止してしまう周囲温度付近(たとえば15℃)において、冷蔵室温度が急激に変化する(1.5℃高めにずれる)特性となり、使い勝手や食品保存の観点で不具合が出てくる。
そのため、本実施の形態では、冷蔵室ヒータ5への通電が無い場合は、圧縮機運転開始温度を低温側(H2)に切り替えて、温度センサー11の検知温度と冷蔵室9の空気温度との間に生じた温度ずれを補正することにより、冷蔵室温度が急激に変化するのを防止している。
以上のように、本実施の形態においては、高温側と低温側の2種類の圧縮機運転開始温度を備え、冷蔵室ヒータへの通電の有無に応じて前記圧縮機運転開始温度を使い分けることを特徴とすることにより、温度センサーによる検知温度と冷蔵室中央付近の空気温度との間に温度ずれが発生しても、この温度ずれを予め補正した圧縮機運転開始温度を選択して圧縮機の運転制御をするので、冷蔵室ヒータへの通電の有無にかかわらず、適正な冷蔵室温度を確保することができる。
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、周囲温度に応じて冷蔵室ヒータの通電制御を行うことにより、消費電力量の低減が可能となるので、圧縮機を用いた冷凍サイクルの代替手段として将来実用化が見込まれている、ペルチェ素子を用いた冷蔵庫に対しても適用ができる。
2 圧縮機
5 冷蔵室ヒータ
9 冷蔵室
10 冷凍室
11 温度センサー
14 運転タイマー
15 停止タイマー
5 冷蔵室ヒータ
9 冷蔵室
10 冷凍室
11 温度センサー
14 運転タイマー
15 停止タイマー
Claims (3)
- 冷蔵室及び冷凍室と、前記冷蔵室に配設された温度センサーと、前記温度センサーの検知温度に基づいて運転・停止を行う圧縮機と、前記圧縮機の起動毎に積算開始する運転タイマーと、前記圧縮機の停止毎に積算開始する停止タイマーと、前記圧縮機の停止中に冷蔵室内部で発熱する冷蔵室ヒータとを備え、前記運転タイマー及び停止タイマーの経過時間から算出された圧縮機運転率が所定の割合以上になった場合には、前記冷蔵室ヒータに通電しないことを特徴とする冷蔵庫。
- 冷蔵室及び冷凍室と、前記冷蔵室に配設された温度センサーと、前記温度センサーの検知温度に基づいて運転・停止を行う圧縮機と、前記圧縮機の停止毎に積算開始する停止タイマーと、前記圧縮機の停止中に冷蔵室内部で発熱する冷蔵室ヒータとを備え、前記停止タイマーにて検出された圧縮機停止時間が所定の時間よりも短くなった場合には、前記冷蔵室ヒータに通電しないことを特徴とする冷蔵庫。
- 高温側と低温側の2種類の圧縮機運転開始温度を備え、冷蔵室ヒータへの通電の有無に応じて前記圧縮機運転開始温度を使い分けることを特徴とする請求項1または2に記載の冷蔵庫。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003365679A JP2005127663A (ja) | 2003-10-27 | 2003-10-27 | 冷蔵庫 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003365679A JP2005127663A (ja) | 2003-10-27 | 2003-10-27 | 冷蔵庫 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005127663A true JP2005127663A (ja) | 2005-05-19 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105318644A (zh) * | 2015-03-13 | 2016-02-10 | 合肥美的电冰箱有限公司 | 冰箱温度控制方法及装置 |
-
2003
- 2003-10-27 JP JP2003365679A patent/JP2005127663A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105318644A (zh) * | 2015-03-13 | 2016-02-10 | 合肥美的电冰箱有限公司 | 冰箱温度控制方法及装置 |
CN105318644B (zh) * | 2015-03-13 | 2017-11-17 | 合肥美的电冰箱有限公司 | 冰箱温度控制方法及装置 |
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