JP2005127561A - 冷凍装置の施工方法及び冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 現地施工時に冷媒連絡配管内に残留した非凝縮性ガスを冷媒回路内において冷媒と混合した状態から分離膜を用いて分離除去することが可能な構成を備えた冷凍装置において、分離膜における非凝縮性ガスの分離能力を向上させる。
【解決手段】 空気調和装置1は、熱源ユニット2と利用ユニット5とが冷媒連絡配管6、7を介して接続されて冷媒回路10を構成しており、分離膜装置34を備えている。分離膜装置34は、圧縮機21を運転して冷媒回路10内の冷媒を循環させて、液側冷媒回路11を流れる非凝縮性ガスと冷媒との混合ガス中から冷媒を選択的に透過させて非透過ガス中に含まれる非凝縮性ガスを濃縮する第1分離膜63bと、非透過ガス中から非凝縮性ガスを分離する第2分離膜64bとを有し、第2分離膜64bによって分離された非凝縮性ガスを冷媒回路10の外部に排出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、冷凍装置の施工方法及び冷凍装置、特に、圧縮機と熱源側熱交換器とを有する熱源ユニットと、利用側熱交換器を有する利用ユニットと、熱源ユニットと利用ユニットとを接続する冷媒連絡配管とを備えた冷凍装置の施工方法及び冷凍装置に関する。
従来の冷凍装置の一つとして、セパレート型の空気調和装置がある。このような空気調和装置は、主に、圧縮機と熱源側熱交換器とを有する熱源ユニットと、利用側熱交換器を有する利用ユニットと、これらのユニット間を接続する液冷媒連絡配管及びガス冷媒連絡配管とを備えている。
このような空気調和装置において、機器据付、配管、配線工事から運転開始に至るまでの一連の施工は、主に、以下の4つの工程から構成されている。
(1)機器据付、配管、配線工事
(2)冷媒連絡配管の真空引き
(3)追加冷媒充填(必要に応じて行う)
(4)運転開始
上記のような空気調和装置の施工において、冷媒連絡配管の真空引き作業については、冷媒の大気放出、酸素ガスの残留による冷媒や冷凍機油の劣化や、酸素ガス及び窒素ガス等の空気成分を主成分とする非凝縮性ガスによる運転圧力の上昇等を防ぐために、重要な作業であるが、真空ポンプを液冷媒連絡配管及びガス冷媒連絡配管に接続する等の作業が必要となり、手間がかかるという問題がある。
これを解決するために、冷媒回路に吸着剤が充填されたガス分離装置を接続して、冷媒を循環させることで、機器据付、配管、配線工事後に冷媒連絡配管内に溜まった非凝縮性ガスを冷媒中から吸着除去するようにした空気調和装置が提案されている。これにより、真空ポンプを用いた真空引き作業が省略できて、空気調和装置の施工が簡単化できるとされている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、この空気調和装置では、冷媒中に含まれる非凝縮性ガスを全て吸着できるだけの多量の吸着剤が必要となるため、装置全体が大きくなり、実際に、冷凍装置に搭載することが困難である。
また、冷媒回路に分離膜を有する治具を接続して、予め熱源ユニットに封入されている冷媒を冷媒回路全体に充満させて、機器据付、配管、配線工事後に冷媒連絡配管内に溜まった非凝縮性ガスと冷媒とを混合した後、冷媒と非凝縮性ガスとの混合ガスの圧力を高めることなく分離膜に供給して、非凝縮性ガスを冷媒中から分離除去するようにした空気調和装置が提案されている。これにより、真空ポンプを用いた真空引き作業が省略できて、空気調和装置の施工が簡単化できるとされている(例えば、特許文献2参照。)。しかし、この空気調和装置では、分離膜の1次側(すなわち、冷媒回路内)と2次側(すなわち、冷媒回路外)との圧力差が大きくすることができないため、分離膜における非凝縮性ガスの分離能力が小さいという問題がある。
実開平5−69571号公報 特開平10−213363号公報
本発明の課題は、真空引き作業を省略することを目的として現地施工時に冷媒連絡配管内に残留した非凝縮性ガスを冷媒回路内において冷媒と混合した状態から分離膜を用いて分離除去することが可能な構成を備えた冷凍装置において、分離膜における非凝縮性ガスの分離能力を向上させることにある。
請求項1に記載の冷凍装置の施工方法は、圧縮機と熱源側熱交換器とを有する熱源ユニットと、利用側熱交換器を有する利用ユニットと、熱源ユニットと利用ユニットとを接続する冷媒連絡配管とを備えた冷凍装置の施工方法であって、冷媒回路構成ステップと、非凝縮性ガス排出ステップとを備えている。冷媒回路構成ステップは、熱源ユニットと利用ユニットとを冷媒連絡配管を介して接続することによって冷媒回路を構成する。非凝縮性ガス排出ステップは、圧縮機を運転して冷媒回路内の冷媒を循環させて、非凝縮性ガスを含む冷媒中から冷媒を選択的に透過させる分離膜を用いて冷媒連絡配管内に残留した非凝縮性ガスを含む熱源側熱交換器と利用側熱交換器との間を流れる冷媒中から冷媒を分離して冷媒中に含まれる非凝縮性ガスを濃縮した後に、1以上の他の分離膜を用いて非凝縮性ガスが濃縮された冷媒中から非凝縮性ガスを分離して冷媒回路の外部に排出する
この冷凍装置の施工方法では、冷媒回路構成ステップにおいて、熱源ユニットと利用ユニットとを冷媒連絡配管を介して接続した後に、非凝縮性ガス排出ステップにおいて、冷媒連絡配管内に残留した酸素ガスや窒素ガス等の空気成分を主成分とする非凝縮性ガスを冷媒回路内の冷媒とともに圧縮機を運転して循環させることによって、熱源側熱交換器と利用側熱交換器との間を流れる冷媒及び非凝縮性ガスの圧力を高めて、この高圧にされた非凝縮性ガスを含む冷媒中から冷媒を選択的に透過させる分離膜及び1以上の他の分離膜を有する多段に構成された分離膜を用いて非凝縮性ガスを分離して冷媒回路の外部に排出している。このように、圧縮機を運転して冷媒を循環させることによって、多段に構成された分離膜の1次側(すなわち、冷媒回路内)と2次側(すなわち、冷媒回路外)との圧力差を大きくすることができるため、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率を向上させることができる。
しかも、この冷凍装置の施工方法では、非凝縮性ガス排出ステップにおいて、非凝縮性ガスを含む冷媒、すなわち、非凝縮性ガスと冷媒との混合ガス中から冷媒を選択的に透過させる分離膜を用いて混合ガス中から冷媒を分離し、透過しなかった冷媒の一部と非凝縮性ガスとからなる非透過ガス中から1以上の他の分離膜を用いて非凝縮性ガスを分離するようにしている。これにより、混合ガス中から冷媒を選択的に透過させる分離膜の後段に設けられた1以上の他の分離膜において処理される非透過ガスの圧力を低下させることなく冷媒の量を減少させて非凝縮性ガスの濃度を増加させることができるようになるため、1以上の他の分離膜における非凝縮性ガスの分離効率が向上し、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率をさらに向上させることができる。
請求項2に記載の冷凍装置の施工方法は、圧縮機と熱源側熱交換器とを有する熱源ユニットと、利用側熱交換器を有する利用ユニットと、熱源ユニットと利用ユニットとを接続する冷媒連絡配管とを備えた冷凍装置の施工方法であって、冷媒回路構成ステップと、非凝縮性ガス排出ステップとを備えている。冷媒回路構成ステップは、熱源ユニットと利用ユニットとを冷媒連絡配管を介して接続することによって冷媒回路を構成する。非凝縮性ガス排出ステップは、圧縮機を運転して冷媒回路内の冷媒を循環させて、非多孔質膜を用いて冷媒連絡配管内に残留した非凝縮性ガスを含む熱源側熱交換器と利用側熱交換器との間を流れる冷媒中から冷媒を分離して冷媒中に含まれる非凝縮性ガスを濃縮した後に、1以上の他の分離膜を用いて非凝縮性ガスが濃縮された冷媒中から非凝縮性ガスを分離して冷媒回路の外部に排出する。
この冷凍装置の施工方法では、冷媒回路構成ステップにおいて、熱源ユニットと利用ユニットとを冷媒連絡配管を介して接続した後に、非凝縮性ガス排出ステップにおいて、冷媒連絡配管内に残留した酸素ガスや窒素ガス等の空気成分を主成分とする非凝縮性ガスを冷媒回路内の冷媒とともに圧縮機を運転して循環させることによって、熱源側熱交換器と利用側熱交換器との間を流れる冷媒及び非凝縮性ガスの圧力を高めて、この高圧にされた非凝縮性ガスを含む冷媒中から非多孔質膜及び1以上の他の分離膜を有する多段に構成された分離膜を用いて非凝縮性ガスを分離して冷媒回路の外部に排出している。このように、圧縮機を運転して冷媒を循環させることによって、多段に構成された分離膜の1次側(すなわち、冷媒回路内)と2次側(すなわち、冷媒回路外)との圧力差を大きくすることができるため、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率を向上させることができる。
しかも、この冷凍装置の施工方法では、非凝縮性ガス排出ステップにおいて、非凝縮性ガスを含む冷媒、すなわち、非凝縮性ガスと冷媒との混合ガス中から非多孔質膜を用いて冷媒を分離し、透過しなかった冷媒の一部と非凝縮性ガスとからなる非透過ガス中から1以上の他の分離膜を用いて非凝縮性ガスを分離するようにしている。これにより、非多孔質膜の後段に設けられた1以上の他の分離膜において処理される非透過ガスの圧力を低下させることなく冷媒の量を減少させて非凝縮性ガスの濃度を増加させることができるようになるため、1以上の他の分離膜における非凝縮性ガスの分離効率が向上し、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率をさらに向上させることができる。
請求項3に記載の冷凍装置の施工方法では、請求項1又は2において、非凝縮性ガス排出ステップでは、熱源側熱交換器と利用側熱交換器との間を流れる冷媒を非凝縮性ガスを含むガス冷媒と液冷媒とに気液分離した後、気液分離されたガス冷媒を分離膜に供給している。
この冷凍装置の施工方法では、非凝縮性ガス排出ステップにおいて、熱源側熱交換器と利用側熱交換器との間を流れる冷媒を分離膜に供給する前に、非凝縮性ガスを含むガス冷媒と液冷媒とに気液分離することによって、分離膜に供給される冷媒中に含まれる非凝縮性ガスを濃縮することができるため、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率をさらに向上させることができる。
請求項4に記載の冷凍装置の施工方法は、請求項1〜3のいずれかにおいて、非凝縮性ガス排出ステップ前に冷媒連絡配管の気密試験を行う気密試験ステップと、気密試験ステップ後に冷媒連絡配管内の気密ガスを大気放出して減圧する気密ガス放出ステップとをさらに備えている。
この冷凍装置の施工方法では、窒素ガス等の気密ガスを用いて、冷媒連絡配管の気密試験を行い、気密ガスを大気放出しているため、これらのステップ後に、冷媒連絡配管内に残留する酸素ガスの量が減少している。これにより、冷媒とともに冷媒回路内を循環する酸素ガスの量を減少させることができるようになり、冷媒や冷凍機油の劣化等の不具合のおそれをなくすことができる。
請求項5に記載の冷凍装置は、圧縮機と熱源側熱交換器とを有する熱源ユニットと、利用側熱交換器を有する利用ユニットとが冷媒連絡配管を介して接続されて、冷媒回路を構成する冷凍装置であって、熱源側熱交換器と利用側熱交換器とを接続する液側冷媒回路に接続され、圧縮機を運転して冷媒回路内の冷媒を循環させて、冷媒連絡配管内に残留した非凝縮性ガスを含む熱源側熱交換器と利用側熱交換器との間を流れる冷媒中から冷媒を選択的に透過させて冷媒中に含まれる非凝縮性ガスを濃縮する第1分離膜と、第1分離膜によって非凝縮性ガスが濃縮された冷媒中から非凝縮性ガスを分離する1以上の他の分離膜とを有し、1以上の他の分離膜によって分離された非凝縮性ガスを冷媒回路の外部に排出する分離膜装置を備えている。
この冷凍装置では、冷媒連絡配管内に残留した酸素ガスや窒素ガス等の空気成分を主成分とする非凝縮性ガスを冷媒回路内の冷媒とともに圧縮機を運転して循環させることによって、熱源側熱交換器と利用側熱交換器との間を流れる冷媒及び非凝縮性ガスの圧力を高めて、この高圧にされた非凝縮性ガスを含む冷媒中から冷媒を選択的に透過させる第1分離膜及び1以上の他の分離膜を有する多段に構成された分離膜を有する分離膜装置を用いて非凝縮性ガスを分離して冷媒回路の外部に排出している。このように、圧縮機を運転して冷媒を循環させることによって、多段に構成された分離膜の1次側(すなわち、冷媒回路内)と2次側(すなわち、冷媒回路外)との圧力差を大きくすることができるため、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率を向上させることができる。
しかも、この冷凍装置では、非凝縮性ガスを含む冷媒、すなわち、非凝縮性ガスと冷媒との混合ガス中から冷媒を選択的に透過させる第1分離膜を用いて混合ガス中から冷媒を分離し、透過しなかった冷媒の一部と非凝縮性ガスとからなる非透過ガス中から1以上の他の分離膜を用いて非凝縮性ガスを分離するようにしている。これにより、非凝縮性ガスを含む冷媒中から冷媒を選択的に透過させる第1分離膜の後段に設けられた1以上の他の分離膜において処理される非透過ガスの圧力を低下させることなく冷媒の量を減少させて非凝縮性ガスの濃度を増加させることができるようになるため、1以上の他の分離膜における非凝縮性ガスの分離効率が向上し、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率をさらに向上させることができる。
請求項6に記載の冷凍装置は、請求項5において、他の分離膜は、第1分離膜によって非凝縮性ガスが濃縮されたガス冷媒中から非凝縮性ガスを選択的に透過させる第2分離膜を含んでいる。
この冷凍装置では、非凝縮性ガスを含む冷媒中から冷媒を選択的に透過させる第1分離膜によって、非凝縮性ガスを含む冷媒中の非凝縮性ガスの濃度を増加させているため、第1分離膜の後段に設けられた第2分離膜には、圧力が低下されることなく非凝縮性ガスの濃度が増加された冷媒、すなわち、非透過ガスが供給されるようになっている。このため、第2分離膜を非凝縮性ガスが濃縮された冷媒中から非凝縮性ガスを選択的に透過させる分離膜にすることによって、第2分離膜の1次側(すなわち、冷媒回路内)の圧力を有効に利用して非凝縮性ガスを分離することができるようになり、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率をさらに向上させることができる。
請求項7に記載の冷凍装置は、圧縮機と熱源側熱交換器とを有する熱源ユニットと、利用側熱交換器を有する利用ユニットとが冷媒連絡配管を介して接続されて、冷媒回路を構成する冷凍装置であって、熱源側熱交換器と利用側熱交換器とを接続する液側冷媒回路に接続され、圧縮機を運転して冷媒回路内の冷媒を循環させて、熱源側熱交換器と利用側熱交換器との間を流れる冷媒中に含まれる冷媒連絡配管内に残留した非凝縮性ガスを濃縮する非多孔質膜からなる第1分離膜と、第1分離膜によって非凝縮性ガスが濃縮された冷媒中から非凝縮性ガスを分離する1以上の他の分離膜とを有し、1以上の他の分離膜によって分離された非凝縮性ガスを冷媒回路の外部に排出する分離膜装置を備えている。
この冷凍装置では、冷媒連絡配管内に残留した酸素ガスや窒素ガス等の空気成分を主成分とする非凝縮性ガスを冷媒回路内の冷媒とともに圧縮機を運転して循環させることによって、熱源側熱交換器と利用側熱交換器との間を流れる冷媒及び非凝縮性ガスの圧力を高めて、この高圧にされた冷媒中に含まれる非凝縮性ガスを濃縮する非多孔質膜からなる第1分離膜及び1以上の他の分離膜を有する多段に構成された分離膜を有する分離膜装置を用いて非凝縮性ガスを分離して冷媒回路の外部に排出している。このように、圧縮機を運転して冷媒を循環させることによって、多段に構成された分離膜の1次側(すなわち、冷媒回路内)と2次側(すなわち、冷媒回路外)との圧力差を大きくすることができるため、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率を向上させることができる。
しかも、この冷凍装置では、非凝縮性ガスを含む冷媒、すなわち、非凝縮性ガスと冷媒との混合ガス中から非多孔質膜からなる第1分離膜を用いて混合ガス中から冷媒を分離し、透過しなかった冷媒の一部と非凝縮性ガスとからなる非透過ガス中から1以上の他の分離膜を用いて非凝縮性ガスを分離するようにしている。これにより、非多孔質膜からなる第1分離膜の後段に設けられた1以上の他の分離膜において処理される非透過ガスの圧力を低下させることなく冷媒の量を減少させて非凝縮性ガスの濃度を増加させることができるようになるため、1以上の他の分離膜における非凝縮性ガスの分離効率が向上し、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率をさらに向上させることができる。
請求項8に記載の冷凍装置は、請求項7において、他の分離膜は、多孔質膜からなる第2分離膜を含んでいる。
この冷凍装置では、非多孔質膜からなる第1分離膜によって、非凝縮性ガスを含む冷媒中の非凝縮性ガスの濃度を増加させているため、第1分離膜の後段に設けられた第2分離膜には、圧力が低下されることなく非凝縮性ガスの濃度が増加した冷媒、すなわち、非透過ガスが供給されるようになっている。このため、第2分離膜を多孔質膜にすることによって、第2分離膜の1次側の圧力を有効に利用して非凝縮性ガスを分離することができるようになり、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率をさらに向上させることができる。
請求項9に記載の冷凍装置は、請求項5〜8のいずれかにおいて、液側冷媒回路は、熱源側熱交換器と利用側熱交換器との間を流れる冷媒を溜めることが可能なレシーバをさらに有している。分離膜装置の第1分離膜には、レシーバ内において気液分離された非凝縮性ガスを含むガス冷媒が供給されている。
この冷凍装置では、液側冷媒回路に設けられたレシーバに分離膜装置が接続されているため、液側冷媒回路を流れる冷媒を分離膜装置に供給する前に、レシーバにおいて、非凝縮性ガスを含むガス冷媒と液冷媒とに気液分離することによって、分離膜に供給される冷媒中に含まれる非凝縮性ガスを濃縮することができるため、多段に構成された分離膜装置における非凝縮性ガスの分離効率をさらに向上させることができる。
請求項10に記載の冷凍装置は、請求項5〜9のいずれかにおいて、第1分離膜は、第1分離膜を透過したガス冷媒が圧縮機の吸入側に戻されるように冷媒回路に接続されている。
この冷凍装置では、第1分離膜が、第1分離膜を透過した冷媒が冷媒回路内の最も運転中の圧力が低い圧縮機の吸入側に戻されるように接続されているため、第1分離膜の1次側と2次側との差圧を大きくすることができる。これにより、第1分離膜における冷媒の分離効率が向上し、1以上の他の分離膜に供給される非透過ガス中に含まれる非凝縮性ガスをさらに濃縮することができる。
請求項11に記載の冷凍装置は、請求項5〜10のいずれかにおいて、分離膜装置は、第1分離膜と他の分離膜とが一体に構成されている。
この冷凍装置では、分離膜装置を構成する第1分離膜と他の分離膜とが一体に構成されているため、機器点数が減り、装置構成が簡単になる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
請求項1にかかる発明では、熱源ユニットと利用ユニットとを冷媒連絡配管を介して接続した後に、冷媒連絡配管内に残留した非凝縮性ガスを冷媒回路内の冷媒とともに圧縮機を運転して循環させているため、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率を向上させることができる。しかも、混合ガス中から冷媒を選択的に透過させる分離膜を用いて冷媒を分離し、非透過ガス中から1以上の他の分離膜を用いて非凝縮性ガスを分離するようにしているため、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率をさらに向上させることができる。
請求項2にかかる発明では、熱源ユニットと利用ユニットとを冷媒連絡配管を介して接続した後に、冷媒連絡配管内に残留した非凝縮性ガスを冷媒回路内の冷媒とともに圧縮機を運転して循環させているため、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率を向上させることができる。しかも、混合ガス中から非多孔質膜を用いて冷媒を分離し、非透過ガス中から1以上の他の分離膜を用いて非凝縮性ガスを分離するようにしているため、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率をさらに向上させることができる。
請求項3にかかる発明では、熱源側熱交換器と利用側熱交換器との間を流れる冷媒を分離膜に供給する前に、非凝縮性ガスを含むガス冷媒と液冷媒とに気液分離することによって、分離膜に供給される冷媒中に含まれる非凝縮性ガスを濃縮することができるため、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率をさらに向上させることができる。
請求項4にかかる発明では、窒素ガス等の気密ガスを用いて、冷媒連絡配管の気密試験を行い、気密ガスを大気放出することによって、冷媒連絡配管内に残留する酸素ガスの量を減少させているため、冷媒とともに冷媒回路内を循環する酸素ガスの量を減少させることができるようになり、冷媒や冷凍機油の劣化等の不具合のおそれをなくすことができる。
請求項5にかかる発明では、冷媒連絡配管内に残留した非凝縮性ガスを冷媒回路内の冷媒とともに圧縮機を運転して循環させているため、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率を向上させることができる。しかも、混合ガス中から冷媒を選択的に透過させる第1分離膜を用いて冷媒を分離し、非透過ガス中から1以上の他の分離膜を用いて非凝縮性ガスを分離するようにしているため、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率をさらに向上させることができる。
請求項6にかかる発明では、第2分離膜を非透過ガス中から非凝縮性ガスを選択的に透過させる分離膜にすることによって、第2分離膜の1次側の圧力を有効に利用して非凝縮性ガスを分離することができるようになり、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率をさらに向上させることができる。
請求項7にかかる発明では、冷媒連絡配管内に残留した非凝縮性ガスを冷媒回路内の冷媒とともに圧縮機を運転して循環させているため、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率を向上させることができる。しかも、混合ガス中から非多孔質膜からなる第1分離膜を用いて冷媒を分離し、非透過ガス中から1以上の他の分離膜を用いて非凝縮性ガスを分離するようにしているため、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率をさらに向上させることができる。
請求項8にかかる発明では、第2分離膜を多孔質膜にすることによって、第2分離膜の1次側の圧力を有効に利用して非凝縮性ガスを分離することができるようになり、多段に構成された分離膜における非凝縮性ガスの分離効率をさらに向上させることができる。
請求項9にかかる発明では、液側冷媒回路を流れる冷媒を分離膜装置に供給する前に、レシーバにおいて、非凝縮性ガスを含むガス冷媒と液冷媒とに気液分離することによって、分離膜に供給される冷媒中に含まれる非凝縮性ガスを濃縮することができるため、多段に構成された分離膜装置における非凝縮性ガスの分離効率をさらに向上させることができる。
請求項10にかかる発明では、第1分離膜の1次側と2次側との差圧を大きくすることができるため、第1分離膜における冷媒の分離効率が向上し、1以上の他の分離膜に供給される非透過ガス中に含まれる非凝縮性ガスをさらに濃縮することができる。
請求項11にかかる発明では、分離膜装置を構成する第1分離膜と他の分離膜とが一体に構成されているため、機器点数が減り、装置構成が簡単になる。
以下、本発明にかかる冷凍装置の施工方法及び冷凍装置の実施形態について、図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
(1)空気調和装置の構成
図1は、本発明の第1実施形態にかかる冷凍装置の一例としての空気調和装置1の冷媒回路の概略図である。空気調和装置1は、本実施形態において、冷房運転及び暖房運転が可能な空気調和装置であり、熱源ユニット2と、利用ユニット5と、熱源ユニット2と利用ユニット5とを接続するための液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7とを備えている。
利用ユニット5は、主に、利用側熱交換器51を有している。
利用側熱交換器51は、内部を流れる冷媒を蒸発又は凝縮させることによって室内の空気を冷却又は加熱することが可能な熱交換器である。
熱源ユニット2は、主に、圧縮機21と、四路切換弁22と、熱源側熱交換器23と、ブリッジ回路24と、レシーバ25と、熱源側膨張弁26と、液側仕切弁27と、ガス側仕切弁28とを有している。
圧縮機21は、ガス冷媒を吸入して圧縮するための機器である。
四路切換弁22は、冷房運転と暖房運転との切換時に、冷媒の流れの方向を切り換えるための弁であり、冷房運転時には圧縮機21の吐出側と熱源側熱交換器23のガス側とを接続するとともに圧縮機21の吸入側とガス側仕切弁28とを接続し、暖房運転時には圧縮機21の吐出側とガス側仕切弁28とを接続するとともに圧縮機21の吸入側と熱源側熱交換器23のガス側とを接続することが可能である。
熱源側熱交換器23は、空気又は水を熱源として内部を流れる冷媒を凝縮又は加熱することが可能な熱交換器である。
ブリッジ回路24は、4つの逆止弁24a〜24dから構成されており、熱源側熱交換器23と液側仕切弁27との間に接続されている。ここで、逆止弁24aは、熱源側熱交換器23からレシーバ25への冷媒の流通のみを許容する弁である。逆止弁24bは、液側仕切弁27からレシーバ25への冷媒の流通のみを許容する弁である。逆止弁24cは、レシーバ25から液側仕切弁27への冷媒の流通のみを許容する弁である。逆止弁24dは、レシーバ25から熱源側熱交換器23への冷媒の流通のみを許容する弁である。これにより、ブリッジ回路24は、冷房運転時のように冷媒が熱源側熱交換器23側から利用側熱交換器51側に向かって流れる際には、レシーバ25の入口を通じてレシーバ25内に冷媒を流入させるとともにレシーバ25の出口から流出した冷媒を熱源側膨張弁26において膨張された後に利用側熱交換器51側に向かって流すように機能し、暖房運転時のように冷媒が利用側熱交換器51側から熱源側熱交換器23側に向かって流れる際には、レシーバ25の入口を通じてレシーバ25内に冷媒を流入させるとともにレシーバ25の出口から流出した冷媒を熱源側膨張弁26において膨張された後に熱源側熱交換器23側に向かって流すように機能している。
レシーバ25は、熱源側熱交換器23又は利用側熱交換器51において凝縮された冷媒を溜めることが可能な機器である。レシーバ25に流入する冷媒は、ブリッジ回路24によって、常に、レシーバ25の上部(ガス相)に設けられた入口から流入するようになっている。そして、レシーバ25の下部(液相)に溜められた液冷媒は、レシーバ25の下部に設けられたレシーバ25の出口から流出して熱源側膨張弁26に送られるようになっている。このため、レシーバ25に液冷媒とともに流入したガス冷媒は、レシーバ25内において気液分離されて、レシーバ25の上部に溜まるようになっている(図2参照)。
熱源側膨張弁26は、冷媒圧力や冷媒流量の調節を行うために、レシーバ25の出口とブリッジ回路24との間に接続された弁である。熱源側膨張弁26は、本実施形態において、冷房運転時及び暖房運転時のいずれにおいても、冷媒を膨張させる機能を有している。
液側仕切弁27及びガス側仕切弁28は、それぞれ、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7に接続されている。
液冷媒連絡配管6は、利用ユニット5の利用側熱交換器51の液側と熱源ユニット2の液側仕切弁27との間を接続している。ガス冷媒連絡配管7は、利用ユニット5の利用側熱交換器51のガス側と熱源ユニット2のガス側仕切弁28との間を接続している。液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7は、空気調和装置1を新規に施工する際に現地施工される冷媒連絡配管や、熱源ユニット2及び利用ユニット5のいずれか一方又は両方を更新する際に既設の空気調和装置から流用される冷媒連絡配管である。
ここで、利用側熱交換器51から液冷媒連絡配管6、液側仕切弁27、ブリッジ回路24、レシーバ25及び熱源側膨張弁26を含む熱源側熱交換器23までの範囲の冷媒回路を液側冷媒回路11とする。また、利用側熱交換器51からガス冷媒連絡配管7、ガス側仕切弁28、四路切換弁22及び圧縮機21を含む熱源側熱交換器23までの範囲の冷媒回路をガス側冷媒回路12とする。すなわち、空気調和装置1の冷媒回路10は、液側冷媒回路11とガス側冷媒回路12とから構成されている。
空気調和装置1は、液側冷媒回路11に接続されたガス分離装置31をさらに備えている。ガス分離装置31は、圧縮機21を運転して冷媒回路10内の冷媒を循環させることによって、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7に残留した非凝縮性ガスを冷媒中から分離して冷媒回路10の外部に排出することが可能な装置であり、本実施形態において、熱源ユニット2に組み込まれている。ここで、非凝縮性ガスとは、酸素ガスや窒素ガス等の空気成分を主成分とするガスである。このため、圧縮機21を運転して冷媒回路10内の冷媒を循環させても、熱源側熱交換器23や利用側熱交換器51において凝縮されることなく液側冷媒回路11内を流れる。そして、本実施形態のように、液側冷媒回路11にレシーバ25を有する場合には、熱源側熱交換器23や利用側熱交換器51において凝縮されなかったガス冷媒とともに、レシーバ25の上部に溜まることになる(図2参照)。
ガス分離装置31は、本実施形態において、主に、分離膜装置34から構成されている。
分離膜装置34は、レシーバ25の上部に溜まった非凝縮性ガスを含むガス冷媒中から非凝縮性ガスを分離して、分離された非凝縮性ガスを冷媒回路10の外部に排出するための装置である。分離膜装置34は、ガス冷媒導入回路38を介してレシーバ25に接続されている。ガス冷媒導入回路38は、レシーバ25の上部に溜まった非凝縮性ガスを含むガス冷媒(具体的には、を分離膜装置34に導入するための管路であり、レシーバ25の上部から分離膜装置34に導入される非凝縮性ガスを含むガス冷媒を流通/遮断させるためのガス冷媒導入弁38aを有している。分離膜装置34は、図2に示されるように、多段(本実施形態では、2段)に設けられた分離膜を有している。分離膜装置34は、主に、第1分離膜モジュール63と、第1分離膜モジュール63の下流側に接続された第2分離膜モジュール64とを有している。
第1分離膜モジュール63は、第1モジュール本体63aと、第1モジュール本体63a内の空間をガス冷媒導入回路38に連通された空間S1(1次側)と空間S2(2次側)とに分割するように配置された第1分離膜63bと、空間S2に接続されたガス冷媒流出回路41とを有している。第1分離膜63bは、本実施形態において、非凝縮性ガスを含むガス冷媒中からガス冷媒を選択的に透過させることが可能な膜を使用している。このような分離膜としては、ポリスルホン膜やシリコンゴム膜等からなる非多孔質膜が使用される。ここで、非多孔質膜とは、多孔質膜が有するような多数の非常に微細な細孔を有しない均質な膜であり、ガスが溶解−拡散−脱溶解の過程を経て膜内を透過する際の速度差によって分離する膜、すなわち、沸点が高く膜への溶解度が大きい成分は透過するが沸点が低く膜への溶解度が小さい成分は透過しない膜である。ここで、空気調和装置の冷媒として用いられるR22、R134a、及び混合冷媒のR407CやR410Aに含まれるR32やR125は、いずれも、水蒸気、酸素ガスや窒素ガスよりも沸点が高いため、この非多孔質膜によって分離することが可能である。これにより、第1分離膜63bは、非凝縮性ガスを含むガス冷媒(具体的には、レシーバ25の上部に溜まった非凝縮性ガスとガス冷媒との混合ガスである供給ガス)中からガス冷媒を選択的に分離して、ガス冷媒を空間S1から空間S2に流入させることができる。ガス冷媒流出回路41は、第1分離膜モジュール63の空間S2と圧縮機21の吸入側とを接続するように設けられており、第1分離膜63bを透過して冷媒回路10内に戻されるガス冷媒を流通/遮断するためのガス冷媒戻し弁41aを有している。ここで、ガス冷媒流出回路41は、冷媒回路10内で最も冷媒圧力の低い圧縮機21の吸入側にガス冷媒が戻されるように設けられているため、空間S1と空間S2との間の差圧を大きくすることが可能である。
第2分離膜モジュール64は、第1分離膜モジュール63に第2分離膜導入回路42を介して接続されており、第2モジュール本体64aと、第2分離膜64bと、排出弁34cとを有している。第2分離膜64bは、第2モジュール本体64a内の空間を第2分離膜導入回路42に連通された空間S3(1次側)と空間S4(2次側)とに分割するように配置されている。そして、空間S3は、第2分離膜導入回路42を介して第1分離膜モジュール63の空間S1に連通されている。第2分離膜64bは、本実施形態において、非凝縮性ガスを含むガス冷媒中から非凝縮性ガスを選択的に透過させることが可能な膜を使用している。このような分離膜としては、ポリイミド膜、酢酸セルロース膜、ポリスルホン膜や炭素膜等からなる多孔質膜が使用される。ここで、多孔質膜とは、多数の非常に微細な細孔を有する膜であり、これらの細孔中をガスが透過する際の速度差によって分離する膜、すなわち、分子径の小さな成分は透過するが分子径の大きな成分は透過しない膜である。ここで、空気調和装置の冷媒として用いられるR22、R134a、及び混合冷媒のR407CやR410Aに含まれるR32やR125は、いずれも、水蒸気、酸素ガスや窒素ガスよりも分子径が大きいため、この多孔質膜によって分離することが可能である。これにより、第2分離膜64bは、非凝縮性ガスを含むガス冷媒(具体的には、第1分離膜63bを透過しなかったガス冷媒と非凝縮性ガスとの混合ガスである非透過ガス)中から非凝縮性ガスを選択的に分離して、非凝縮性ガスを空間S3から空間S4に流入させることができる。第2分離膜モジュール64の空間S4には、排出弁34cが接続されている。排出弁34cは、空間S4を大気開放するための弁であり、第2分離膜64bによって分離されて空間S4に流入した非凝縮性ガスを空間S4から大気放出して、冷媒回路10の外部に排出することが可能である。
このように、本実施形態の分離膜装置34は、前段に、非凝縮性ガスを含むガス冷媒(具体的には、レシーバ25の上部に溜まった非凝縮性ガスとガス冷媒との混合ガスである供給ガス)中からガス冷媒を選択的に透過させることが可能な膜(具体的には、非多孔質膜)からなる第1分離膜63bと、後段に、非凝縮性ガスを含むガス冷媒(具体的には、第1分離膜63bを透過しなかったガス冷媒と非凝縮性ガスとの混合ガスである非透過ガス)中から非凝縮性ガスを選択的に透過させることが可能な膜(具体的には、多孔質膜)からなる第2分離膜64bとを有する多段の分離膜装置を構成している。
(2)空気調和装置の施工方法
次に、空気調和装置1の施工方法について説明する。
<機器設置ステップ(冷媒回路構成ステップ)>
まず、新設の利用ユニット5及び熱源ユニット2を据え付け、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7を設置し、利用ユニット5及び熱源ユニット2に接続して、空気調和装置1の冷媒回路10を構成する。ここで、新設の熱源ユニット2の液側仕切弁27及びガス側仕切弁28は閉止されており、熱源ユニット2の冷媒回路内には所定量の冷媒が予め充填されている。そして、ガス分離装置31を構成する分離膜装置34の排出弁34cは、閉止されている。
尚、既設の空気調和装置を構成する液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7を流用して、熱源ユニット2及び利用ユニット5のいずれか一方又は両方を更新する場合には、上記において、熱源ユニット2及び利用ユニット5のいずれか一方のみ又は両方のみを新規に据え付けることになる。
<気密試験ステップ>
空気調和装置1の冷媒回路10を構成した後、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7の気密試験を行う。尚、利用ユニット5に液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7と仕切弁等が設けられていない場合には、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7の気密試験は、利用ユニット5に接続された状態で行われる。
まず、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7を含む気密試験部分に対して、液冷媒連絡配管6やガス冷媒連絡配管7等に設けられた供給口(図示せず)から気密試験用ガスとしての窒素ガスを供給して、気密試験部分の圧力を気密試験圧力まで昇圧させる。そして、窒素ガスの供給を停止した後、気密試験部分について、所定の試験時間にわたって気密試験圧力が維持されることを確認する。
<気密ガス放出ステップ>
気密試験が終了した後、気密試験部分の圧力を減圧するために、気密試験部分の雰囲気ガス(気密ガス)を大気放出する。ここで、気密試験部分の雰囲気ガスには気密試験に使用された大量の窒素ガスが含まれているため、大気放出後の気密試験部分の雰囲気ガスの大部分は、窒素ガスに置換されて、酸素ガスの量が減少している。ここで、大気放出作業においては、冷媒回路10の外部からの空気の侵入を防ぐために、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7を含む気密試験部分の圧力が大気圧よりもわずかに高い圧力になるまで減圧している。
尚、上記の気密試験ステップ時又は気密ガス放出ステップ時に、気密試験部分の雰囲気ガスを窒素ガスに置換してもよい。これにより、気密試験部分の雰囲気ガス中に含まれる酸素ガスを確実に除去することができる。
<非凝縮性ガス排出ステップ>
気密ガスを放出した後、熱源ユニット2の液側仕切弁27及びガス側仕切弁28を開けて、利用ユニット5の冷媒回路と熱源ユニット2の冷媒回路とが接続された状態にする。これにより、熱源ユニット2に予め充填されていた冷媒が冷媒回路10全体に供給される。そして、冷媒連絡配管6、7の配管長が長い場合等のように、予め熱源ユニット2に充填されていた冷媒量だけで必要な冷媒充填量に満たない場合には、必要に応じて、外部から冷媒が追加充填される。尚、熱源ユニット2に予め冷媒が充填されていない場合には、必要冷媒量の全てが外部から充填される。これにより、冷媒回路10内において、気密ガス放出ステップ後に冷媒連絡配管6、7に残留した非凝縮性ガスとしての気密ガス(利用ユニット5の気密試験も同時に行った場合には利用ユニット5に残留した非凝縮性ガスも含まれる)と冷媒とが混合されることになる。
この回路構成において、圧縮機21を起動して、冷媒回路10内の冷媒を循環させる運転を行う。
(冷房運転を行いながら非凝縮性ガスを排出する場合)
まず、冷媒回路10内の冷媒を循環させる運転を冷房運転によって行う場合について説明する。このとき、四路切換弁22は、図1の実線で示される状態、すなわち、圧縮機21の吐出側が熱源側熱交換器23のガス側に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側がガス側仕切弁28に接続された状態となっている。また、熱源側膨張弁26は、開度調節された状態となっている。さらに、ガス分離装置31を構成するガス冷媒導入弁38a、ガス冷媒戻し弁41a及び排出弁34cは、いずれも閉止されており、ガス分離装置31を使用しない状態となっている。
この冷媒回路10及びガス分離装置31の状態で、圧縮機21を起動すると、ガス冷媒は、圧縮機21に吸入されて圧縮された後、四路切換弁22を経由して熱源側熱交換器23に送られて、熱源としての空気又は水と熱交換して凝縮される。この凝縮された液冷媒は、ブリッジ回路24の逆止弁24aを通じてレシーバ25内に流入する。ここで、レシーバ25の下流側に接続された熱源側膨張弁26は、開度調節された状態にあり、圧縮機21の吐出側から液側冷媒回路11の熱源側膨張弁26までの範囲の冷媒圧力が冷媒の凝縮圧力まで昇圧されている。すなわち、レシーバ25内の冷媒圧力は、冷媒の凝縮圧力まで昇圧されている。このため、レシーバ25内には、気密ガス放出後に液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7に残留した非凝縮性ガス(具体的には、気密ガス)を含む飽和状態の気液混相の冷媒が流入することになる。そして、レシーバ25内に流入した冷媒は、非凝縮性ガスを含むガス冷媒と液冷媒とに気液分離される。そして、非凝縮性ガスを含むガス冷媒は、レシーバ25の上部に溜まり、液冷媒は、レシーバ25内に一時的に溜められた後、レシーバ25の下部から流出されて熱源側膨張弁26に送られる。この熱源側膨張弁26に送られた液冷媒は、膨張されて気液二相状態となって、ブリッジ回路24の逆止弁24c、液側仕切弁27及び液冷媒連絡配管6を経由して利用ユニット5に送られる。そして、利用ユニット5に送られた冷媒は、利用側熱交換器51において室内の空気と熱交換して蒸発される。この蒸発したガス冷媒は、ガス冷媒連絡配管7、ガス側仕切弁28、及び四路切換弁22を経由して、再び、圧縮機21に吸入される。
この冷房運転状態において、次のような手順によって、ガス分離装置31を使用して冷媒回路10内から非凝縮性ガスとしての気密ガスを排出する運転を行う。まず、ガス冷媒導入弁38aを開けて、レシーバ25の上部に溜まった非凝縮性ガスを含むガス冷媒(供給ガス)を分離膜装置34内に導入する。続いて、分離膜装置34のガス冷媒戻し弁41aを開けて、第1分離膜モジュール63の空間S2内の冷媒圧力を圧縮機21の吸入側を流れる冷媒圧力と同じ圧力になるようにする。すると、第1分離膜モジュール63の空間S1は、レシーバ25の上部に連通されているため、空間S1と空間S2との間に、冷媒の凝縮圧力と圧縮機21の吸入側の圧力との圧力差に相当する差圧が生じる。このため、空間S1内に溜まった供給ガス中に含まれるガス冷媒は、この差圧が推進力となって、第1分離膜63bを透過して、空間S2側に流れてガス冷媒戻し弁41aを通じて圧縮機21の吸入側に戻される。一方、ガス冷媒が第1分離膜63bを透過して空間S2側に流れることによって、空間S1内では、大部分のガス冷媒が除去されて、非凝縮性ガスが濃縮された状態となる。そして、空間S1内に溜まった非凝縮性ガスの濃度が増加したガス冷媒(非透過ガス)は、第2分離膜導入回路42を介して第2分離膜モジュール64の空間S3内に流入する。
次に、分離膜装置34の排出弁34cを開けて、第2分離膜モジュール64の空間S4を大気開放状態にする。すると、第2分離膜モジュール64の空間S3は、第1分離膜モジュール63の空間S1に連通されているため、空間S3と空間S4との間に、冷媒の凝縮圧力と大気圧との圧力差に相当する差圧が生じる。このため、空間S3に残った非透過ガス中に含まれる非凝縮性ガスは、この差圧が推進力となって第2分離膜64bを透過して、空間S4側に流れて排出弁34cを通じて大気放出される。この運転を所定時間にわたって実施すると、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7に残留した非凝縮性ガスが冷媒回路10内から排出される。そして、冷媒回路10内から非凝縮性ガスが排出された後、ガス分離装置31を構成するガス冷媒導入弁38a、ガス冷媒戻し弁41a及び排出弁34cを全て閉止する。
(暖房運転を行いながら非凝縮性ガスを排出する場合)
次に、冷媒回路10内の冷媒を循環させる運転を暖房運転によって行う場合について説明する。このとき、四路切換弁22は、図1の破線で示される状態、すなわち、圧縮機21の吐出側がガス側仕切弁28に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側が熱源側熱交換器23のガス側に接続された状態となっている。また、熱源側膨張弁26は、開度調節された状態となっている。さらに、ガス分離装置31を構成するガス分離装置31を構成するガス冷媒導入弁38a、ガス冷媒戻し弁41a及び排出弁34cは、いずれも閉止されており、ガス分離装置31を使用しない状態となっている。
この冷媒回路10及びガス分離装置31の状態で、圧縮機21を起動すると、ガス冷媒は、圧縮機21に吸入されて圧縮された後、四路切換弁22を経由して、ガス側仕切弁28及びガス冷媒連絡配管7を経由して、利用ユニット5に送られる。利用ユニット5に送られた冷媒は、利用側熱交換器51で室内の空気と熱交換して凝縮される。この凝縮した液冷媒は、液冷媒連絡配管6、液側仕切弁27及びブリッジ回路24の逆止弁24bを通じてレシーバ25内に流入する。ここで、レシーバ25の下流側に接続された熱源側膨張弁26は、冷房運転時と同様に、開度調節された状態にあり、圧縮機21の吐出側から液側冷媒回路11の熱源側膨張弁26までの範囲の冷媒圧力が冷媒の凝縮圧力まで昇圧されている。すなわち、レシーバ25内の冷媒圧力は、冷媒の凝縮圧力まで昇圧されている。このため、レシーバ25内には、冷房運転時と同様に、気密ガス放出後に液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7に残留した非凝縮性ガス(具体的には、気密ガス)を含む飽和状態の気液混相の冷媒が流入することになる。そして、レシーバ25内に流入した冷媒は、非凝縮性ガスを含むガス冷媒と液冷媒とに気液分離される。そして、非凝縮性ガスを含むガス冷媒は、レシーバ25の上部に溜まり、液冷媒は、レシーバ25内に一時的に溜められた後、レシーバ25の下部から流出されて熱源側膨張弁26に送られる。この熱源側膨張弁26に送られた液冷媒は、膨張されて気液二相状態となって、ブリッジ回路24の逆止弁24dを経由して熱源側熱交換器23に送られる。そして、熱源側熱交換器23に送られた冷媒は、熱源としての空気又は水と熱交換して蒸発される。この蒸発したガス冷媒は、四路切換弁22を経由して、再び、圧縮機21に吸入される。
この暖房運転状態においても、冷房運転状態と同様の非凝縮性ガスを排出する運転を行うことができる。この手順については、上記の冷房運転状態における非凝縮性ガスを排出する運転と同様であるため、説明を省略する。
(3)空気調和装置及びその施工方法の特徴
本実施形態の空気調和装置1及びその施工方法には、以下のような特徴がある。
(A)
空気調和装置1では、液側冷媒回路11に分離膜装置34を有するガス分離装置31が接続されており、機器設置ステップ(冷媒回路構成ステップ)後に、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7に残留した非凝縮性ガス(具体的には、気密ガス)を冷媒回路10の外部に排出することが可能になっているため、従来のような多量の吸着剤を使用するガス分離装置を使用する場合に比べて、ガス分離装置31のサイズを小さくすることができる。これにより、熱源ユニット2のサイズを大きくすることなく、現地施工時の真空引き作業を省略することができる。
(B)
空気調和装置1では、機器設置ステップ(冷媒回路構成ステップ)において、熱源ユニット2と利用ユニット5とを冷媒連絡配管6、7を介して接続した後に、非凝縮性ガス排出ステップにおいて、冷媒連絡配管6、7内に残留した非凝縮性ガスを冷媒回路10内の冷媒とともに圧縮機21を運転(具体的には、冷房運転又は暖房運転)して循環させることによって、熱源側熱交換器23と利用側熱交換器51との間を流れる冷媒及び非凝縮性ガスの圧力を高めて、この高圧にされた非凝縮性ガスを含む冷媒中から冷媒を選択的に透過させる第1分離膜63b及び1以上の他の分離膜としての第2分離膜64bを有する多段に構成された分離膜装置34を有するガス分離装置31を用いて非凝縮性ガスを分離して冷媒回路10の外部に排出している。このように、多段に構成された分離膜装置34の1次側(すなわち、第1分離膜63bの空間S1側)と2次側(すなわち、第2分離膜64bの空間S4側)との圧力差を大きくすることができるため、多段に構成された分離膜装置34における非凝縮性ガスの分離効率を向上させることができる。
しかも、空気調和装置1では、非凝縮性ガス排出ステップにおいて、非凝縮性ガスを含む冷媒、すなわち、非凝縮性ガスと冷媒との混合ガス中から冷媒を選択的に透過させる分離膜(非多孔質膜)からなる第1分離膜63bを用いて、熱源側熱交換器23と利用側熱交換器51との間を流れる冷媒(具体的には、レシーバ25の上部に溜まった非凝縮性ガスを含むガス冷媒)から冷媒を分離し、透過しなかった冷媒の一部と非凝縮性ガスとからなる非透過ガス中から1以上の他の分離膜としての第2分離膜64bを用いて非凝縮性ガスを分離するようにしている。これにより、第1分離膜63bの後段に設けられた第2分離膜64bにおいて処理される非透過ガスの圧力を低下させることなく冷媒の量を減少させて非凝縮性ガスの濃度を増加させることができるようになるため、第2分離膜64bにおける非凝縮性ガスの分離効率が向上し、多段に構成された分離膜装置34における非凝縮性ガスの分離効率をさらに向上させることができる。
(C)
空気調和装置1では、非凝縮性ガスを含む冷媒、すなわち、非凝縮性ガスと冷媒との混合ガス中から冷媒を選択的に透過させる分離膜(非多孔質膜)からなる第1分離膜63bによって、混合ガス中の非凝縮性ガスの濃度を増加させているため、第1分離膜63bの後段に設けられた第2分離膜63bには、圧力が低下させることなく非凝縮性ガスの濃度が増加された冷媒、すなわち、非透過ガスが供給されるようになっている。このため、第2分離膜64bを非透過ガス中から非凝縮性ガスを選択的に透過させる分離膜(多孔質膜)にすることによって、第2分離膜64bの1次側(すなわち、第1分離膜63bの空間S1内)の圧力を有効に利用して非凝縮性ガスを分離することができるようになり、多段に構成された分離膜装置34における非凝縮性ガスの分離効率をさらに向上させることができる。
(D)
空気調和装置1では、液側冷媒回路11に設けられたレシーバ25に分離膜装置34が接続されているため、液側冷媒回路11を流れる冷媒を分離膜装置34に供給する前に、レシーバ25において、非凝縮性ガスを含むガス冷媒と液冷媒とに気液分離することによって、分離膜装置34に供給される冷媒中に含まれる非凝縮性ガスを濃縮することができるため、多段に構成された分離膜装置34における非凝縮性ガスの分離効率をさらに向上させることができる。
また、分離膜装置34に供給される冷媒中に含まれる非凝縮性ガスを濃縮することによって、分離膜装置34において処理される非凝縮性ガスを含む冷媒の量が減少しているため、多段に構成された分離膜装置34のサイズを小さくすることもできる。
(E)
空気調和装置1では、第1分離膜63bが、第1分離膜63bを透過した冷媒が冷媒回路10内の最も運転中の圧力が低い圧縮機の吸入側に戻されるように接続されているため、第1分離膜63bの1次側(すなわち、空間S1側)と2次側(すなわち、空間S2側)との差圧を大きくすることができる。これにより、第1分離膜63bにおける冷媒の分離効率が向上し、1以上の他の分離膜としての第2分離膜64bに供給される非透過ガス中に含まれる非凝縮性ガスをさらに濃縮することができる。
(F)
空気調和装置1の施工方法では、窒素ガス等の気密ガスを用いて、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7の気密試験を行い、気密ガスを大気放出しているため、これらのステップ後に、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7内に残留する酸素ガスの量を減少させることができる。これにより、冷媒とともに冷媒回路10内を循環する酸素ガスの量を減少させることができて、冷媒や冷凍機油の劣化等の不具合のおそれをなくすことができる。
また、気密試験ステップ時又は気密ガス放出ステップ時に、気密試験部分の雰囲気ガスを気密ガスに置換することで、気密試験部分の雰囲気ガス中に含まれる酸素ガスを確実に除去することができる。
(4)変形例1
上記のガス分離装置31では、分離膜装置34の第1分離膜モジュール63において分離されたガス冷媒が、ガス冷媒流出回路41を介して、圧縮機21の吸入側に戻されるようになっているが、図3に示される本変形例の空気調和装置101の熱源ユニット102に組み込まれたガス分離装置131のように、ガス冷媒流出回路141が第1分離膜モジュール63と熱源側膨張弁26の下流側(具体的には、熱源側膨張弁26の下流側とブリッジ回路24の逆止弁24c、24dとの間)との間を接続するように設けられていてもよい。
(5)変形例2
上記のガス分離装置31、131では、分離膜装置34を構成する第1分離膜モジュール63と第2分離膜モジュール64とが第2分離膜導入回路42を介して接続されているが、図4及び図5に示される本変形例の空気調和装置201の熱源ユニット202に組み込まれたガス分離装置231のように、分離膜モジュール本体234a内において、第1分離膜63bを有する第1分離膜モジュール63と第2分離膜64bを有する第2分離膜モジュール64とを一体に構成するとともに、第1分離膜モジュール63の空間S1と第2分離膜モジュール64の空間S3とを連通するための流路234dを設けることで、第2分離膜導入回路42を省略してもよい。これにより、ガス分離装置231を構成する機器点数が減り、装置構成が簡単になる。
(6)他の変形例
上記のガス分離装置31、131、231において、第2分離膜64bの下流側(具体的には、第2分離膜64bと排出弁34cとの間)に、さらに別の分離膜を設けて、3段以上の多段の分離膜装置にしてもよい。
[第2実施形態]
(1)空気調和装置の構成及び特徴
図6は、本発明の第2実施形態にかかる冷凍装置の一例としての空気調和装置501の冷媒回路の概略図である。空気調和装置501は、本実施形態において、第1実施形態の空気調和装置1と同様、冷房運転及び暖房運転が可能な空気調和装置であり、熱源ユニット502と、利用ユニット5と、熱源ユニット502と利用ユニット5とを接続するための液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7とを備えている。尚、本実施形態の空気調和装置501のガス分離装置531を除く構成は、第1実施形態の空気調和装置1と同様であるため、説明を省略する。
ガス分離装置531は、本実施形態において、主に、分離膜装置34と、油飛散防止装置561とを有している。ここで、分離膜装置34は、第1実施形態のガス分離装置を構成する分離膜装置34と同様であるため、説明を省略する。
油飛散防止装置561は、分離膜装置34に供給されるガス冷媒中に冷凍機油が飛散しないようにするための機器である。本実施形態において、油飛散防止装置561は、図7に示されるように、液側冷媒回路11(具体的には、ブリッジ回路24の逆止弁24a、24b)からレシーバ25に流入する非凝縮性ガスを含む冷媒をレシーバ25内に溜まった液冷媒中に流入させるように設けられた流入管である。
このような油飛散防止装置561を設けることで、液側冷媒回路11から非凝縮性ガスを含む冷媒をレシーバ25内に流入させる際に、流入するガス冷媒と非凝縮性ガスとの混合ガスのバブリングを行い、流入する混合ガスに含まれる冷凍機油が液冷媒中に捕捉されるようにして、レシーバ25の上部から分離膜装置34に供給される非凝縮性ガスを含むガス冷媒中に冷凍機油が飛散しないようにすることができるようになっている。
これにより、本実施形態の空気調和装置501では、第1実施形態の空気調和装置1及びその施工方法と同様な特徴を有するとともに、冷媒回路10内の冷媒を循環させる運転を行う際に、分離膜装置34の第1分離膜63b及び第2分離膜64bの汚れによる分離能力の低下を防ぐことができるようになり、分離操作の進行とともに第1分離膜63b及び第2分離膜64bの分離能力が低下するのを抑えることができる。
(2)変形例1
上記のガス分離装置531では、油飛散防止装置561として、液側冷媒回路11からレシーバ25内に流入する非凝縮性ガスを含む冷媒をレシーバ25内に溜まった液冷媒中に流入させるように設けられた流入管を採用しているが、図8に示される本変形例の空気調和装置601の熱源ユニット602に組み込まれたガス分離装置631のように、油飛散防止装置661として、レシーバ25によって気液分離されて分離膜装置34に供給される非凝縮性ガスを含むガス冷媒中に同伴する冷凍機油を除去するフィルタをガス冷媒導入回路38に設けるようにして、分離膜装置34に供給されるガス冷媒中に冷凍機油が飛散しないようにしてもよい。
(3)変形例2
上記のガス分離装置531及びガス分離装置631では、油飛散防止装置として、流入管からなる油飛散防止装置561及びフィルタからなる油飛散防止装置661をそれぞれ有しているが、図9に示される本変形例の空気調和装置701の熱源ユニット702に組み込まれたガス分離装置731のように、液側冷媒回路11からレシーバ25内に流入する非凝縮性ガスを含む冷媒をレシーバ25内に溜まった液冷媒中に流入させるように設けられた流入管からなる第1油飛散防止装置561と、レシーバ25によって気液分離されて分離膜装置34に供給される非凝縮性ガスを含むガス冷媒中に同伴する冷凍機油を除去するためにガス冷媒導入回路38に設けられたフィルタからなる第2油飛散防止装置661とを有するようにしてもよい。これにより、分離膜装置34に供給される非凝縮性ガスを含むガス冷媒中に冷凍機油が飛散しないようにする効果をさらに向上させることができる。
(4)他の変形例
上記のガス分離装置531、631、731を構成する油飛散防止装置561、661を第1実施形態の変形例にかかるガス分離装置131、231に適用してもよい。
[第3実施形態]
(1)空気調和装置の構成
図10は、本発明の第3実施形態にかかる冷凍装置の一例としての空気調和装置1001の冷媒回路の概略図である。空気調和装置1001は、本実施形態において、第1実施形態の空気調和装置1と同様、冷房運転及び暖房運転が可能な空気調和装置であり、熱源ユニット1002と、利用ユニット5と、熱源ユニット1002と利用ユニット5とを接続するための液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7とを備えている。尚、本実施形態の空気調和装置1001のガス分離装置1031を除く構成は、第1実施形態の空気調和装置1と同様であるため、説明を省略する。
ガス分離装置1031は、本実施形態において、主に、冷却器1032と、副レシーバ1033と、分離膜装置34とを有している。ここで、分離膜装置34は、第1実施形態のガス分離装置を構成する分離膜装置34と同様であるため、説明を省略する。
冷却器1032は、図11に示されるように、熱源側熱交換器23と利用側熱交換器51との間を流れる冷媒の少なくとも一部を冷却するための熱交換器である。冷却器1032は、本実施形態において、副レシーバ1033内に配置されたコイル状の伝熱管であり、レシーバ25の上部に溜まった非凝縮性ガスを含むガス冷媒を副レシーバ1033内において冷却している。冷却器1032の冷却源としては、本実施形態において、冷媒回路10内を流れる冷媒が使用されている。より具体的には、冷却器1032の冷却源として、レシーバ25の出口から流出した冷媒の一部を膨張させたものが使用されている。この冷媒は、冷却用冷媒回路1035によって冷却器1032に供給されるようになっている。冷却用冷媒回路1035は、レシーバ25の出口から流出した冷媒の一部を膨張させて冷却器1032に流入させる冷却用冷媒流入回路1036と、冷却器1032から流出した冷媒を圧縮機21の吸入側に戻す冷却用冷媒流出回路1037とから構成されている。冷却用冷媒流入回路1036は、レシーバ25の出口から流出した冷媒の一部を膨張させる冷却用膨張弁1036aを有している。冷却用冷媒流出回路1037は、冷却器1032内を通過して圧縮機21の吸入側に戻される冷媒を流通/遮断するための冷却用冷媒戻し弁1037aを有している。ここで、冷却用冷媒流入回路1036を通じて冷却器1032に流入する冷媒は、レシーバ25の上部に溜まった非凝縮性ガスを含むガス冷媒の温度とほぼ同じ温度であるが、冷却用膨張弁1036aによって膨張されることでその一部が蒸発して温度が低下するため、この冷媒が冷却器1032内を通過する際に、副レシーバ1033内の非凝縮性ガスを含むガス冷媒を冷却して非凝縮性ガスを含むガス冷媒の一部を凝縮させることができる。このとき、非凝縮性ガスは、ガス冷媒に比べて凝縮温度(すなわち、沸点)が低いため、ほとんど凝縮せず、結果として、副レシーバ1033の上部(ガス相)に溜まることになり、副レシーバ1033の上部に溜まったガス冷媒中の非凝縮性ガスの濃度が増加することになる。
副レシーバ1033は、図11に示されるように、冷却器1032によって冷却された冷媒を非凝縮性ガスを含むガス冷媒と液冷媒とに気液分離するための機器である。副レシーバ1033は、ガス冷媒導入回路1038及び液冷媒流出回路1039を介してレシーバ25に接続されている。ガス冷媒導入回路1038は、レシーバ25の上部に溜まった非凝縮性ガスを含むガス冷媒を副レシーバ1033に導入するための管路であり、レシーバ25の上部から副レシーバ1033に導入される非凝縮性ガスを含むガス冷媒を流通/遮断させるためのガス冷媒導入弁1038aを有している。ここで、ガス冷媒導入回路1038は、できるだけ副レシーバ1033内の冷媒圧力がレシーバ25の上部の冷媒圧力に近い圧力になるように、管径を太くしたり、管長さを短くする等によって管路抵抗が小さくなるように構成することが望ましい。これにより、冷却器1032によって非凝縮性ガスを含むガス冷媒の一部を凝縮させる際に、より高い凝縮温度で凝縮させることができるようになり、冷却器1032において凝縮される冷媒量を増加させることができる。液冷媒流出回路1039は、冷却器1032によって凝縮されて副レシーバ1033の下部(液相)に溜まった液冷媒をレシーバ25に戻すための管路であり、副レシーバ1033の下部からレシーバ25に戻される液冷媒を流通/遮断させるための液冷媒流出弁1039aを有している。ここで、副レシーバ1033は、レシーバ25の上方に配置することが望ましい。これにより、液冷媒流出回路1039を副レシーバ1033からレシーバ25に向かって下り勾配で接続することができるようになり、副レシーバ1033からレシーバ25に戻される液冷媒が重力の作用により自動的に戻されるようになる。
そして、分離膜装置34は、副レシーバ1033によって気液分離されたガス冷媒中から非凝縮性ガスを分離して、分離された非凝縮性ガスを冷媒回路10の外部に排出するように接続されている。具体的には、分離膜装置34は、副レシーバ1033の上部に接続された第1分離膜導入回路1040を介して、副レシーバ1033の上部に溜まった非凝縮性ガスを含むガス冷媒が導入されるようになっている。
(2)空気調和装置の施工方法
次に、空気調和装置1001の施工方法について説明する。尚、非凝縮性ガス排出ステップを除く手順については、第1実施形態の空気調和装置1の施工方法と同様であるため、説明を省略する。
<非凝縮性ガス排出ステップ>
気密ガスを放出した後、熱源ユニット1002の液側仕切弁27及びガス側仕切弁28を開けて、利用ユニット5の冷媒回路と熱源ユニット1002の冷媒回路とが接続された状態にする。これにより、熱源ユニット1002に予め充填されていた冷媒が冷媒回路10全体に供給される。そして、冷媒連絡配管6、7の配管長が長い場合等のように、予め熱源ユニット2に充填されていた冷媒量だけで必要な冷媒充填量に満たない場合には、必要に応じて、外部から冷媒が追加充填される。尚、熱源ユニット1002に予め冷媒が充填されていない場合には、必要冷媒量の全てが外部から充填される。これにより、冷媒回路10内において、気密ガス放出ステップ後に冷媒連絡配管6、7に残留した非凝縮性ガスとしての気密ガス(利用ユニット5の気密試験も同時に行った場合には利用ユニット5に残留した非凝縮性ガスも含まれる)と冷媒とが混合されることになる。
この回路構成において、圧縮機21を起動して、冷媒回路10内の冷媒を循環させる運転を行う。
(冷房運転を行いながら非凝縮性ガスを排出する場合)
まず、冷媒回路10内の冷媒を循環させる運転を冷房運転によって行う場合について説明する。このとき、四路切換弁22は、図10の実線で示される状態、すなわち、圧縮機21の吐出側が熱源側熱交換器23のガス側に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側がガス側仕切弁28に接続された状態となっている。また、熱源側膨張弁26は、開度調節された状態となっている。さらに、ガス分離装置1031を構成する冷却用膨張弁1036a、冷却用冷媒戻し弁1037a、ガス冷媒導入弁1038a、液冷媒流出弁1039a、ガス冷媒戻し弁41a及び排出弁34cは、いずれも閉止されており、ガス分離装置1031を使用しない状態となっている。
この冷媒回路10及びガス分離装置1031の状態で、圧縮機21を起動すると、第1実施形態と同様、冷房運転と同様な運転が行われる。尚、冷媒回路10の運転動作については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
この冷房運転状態において、次のような手順によって、ガス分離装置1031を使用して冷媒回路10内から非凝縮性ガスとしての気密ガスを排出する運転を行う。まず、ガス冷媒導入弁1038aを開けて、レシーバ25の上部に溜まった非凝縮性ガスを含むガス冷媒を副レシーバ1033内に導入する。そして、副レシーバ1033内に導入された非凝縮性ガスを含むガス冷媒を冷却するために、冷却用冷媒戻し弁1037a及び冷却用膨張弁1036aを開けて、冷却器1032内に冷却源としての冷媒を流通させる。すると、副レシーバ1033内に導入された非凝縮性ガスを含むガス冷媒は、冷却器1032内を流れる冷媒によって冷却されてその一部が凝縮されるとともに、冷却器1032内を流れる冷媒を蒸発させる。このとき、非凝縮性ガスは、ガス冷媒に比べて凝縮温度(すなわち、沸点)が低いため、ほとんど凝縮せず、結果として、副レシーバ1033の上部に溜まることになり、副レシーバ1033の上部に溜まったガス冷媒中の非凝縮性ガスの濃度が増加する。一方、副レシーバ1033内で凝縮された冷媒は、副レシーバ1033の下部に溜まるが、液冷媒流出弁1039aを開けることによって、再び、レシーバ25に戻される。ここで、副レシーバ1033からレシーバ25に戻される液冷媒の温度は、冷却器1032によって冷却されることでレシーバ25内の冷媒温度よりも低くなっているため、レシーバ25内の冷媒を冷却してレシーバ25の上部における非凝縮性ガスの濃度を増加させるのに寄与している。また、非凝縮性ガスを含むガス冷媒と熱交換して蒸発された冷却源としての冷媒は、圧縮機21の吸入側に戻される。
次に、上記の冷却及び気液分離の操作によって非凝縮性ガスが濃縮されたガス冷媒(供給ガス)を第1分離膜導入回路1040を介して分離膜装置34に供給する。ここで、分離膜装置34における非凝縮性ガスを分離して冷媒回路10内から排出する運転動作は、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
(暖房運転を行いながら非凝縮性ガスを排出する場合)
次に、冷媒回路10内の冷媒を循環させる運転を暖房運転によって行う場合について説明する。このとき、四路切換弁22は、図10の破線で示される状態、すなわち、圧縮機21の吐出側がガス側仕切弁28に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側が熱源側熱交換器23のガス側に接続された状態となっている。また、熱源側膨張弁26は、開度調節された状態となっている。さらに、ガス分離装置1031を構成する冷却用膨張弁1036a、冷却用冷媒戻し弁1037a、ガス冷媒導入弁1038a、液冷媒流出弁1039a、ガス冷媒戻し弁41a及び排出弁34cは、いずれも閉止されており、ガス分離装置1031を使用しない状態となっている。
この冷媒回路10及びガス分離装置1031の状態で、圧縮機21を起動すると、第1実施形態と同様、暖房運転が行われる。尚、ガス分離装置1031の運転動作については、冷房運転を行いながら非凝縮性ガスを排出する運転動作と同様であるため、説明を省略する。
(3)空気調和装置及びその施工方法の特徴
本実施形態の空気調和装置1001では、非凝縮性ガスを含む冷媒中から冷媒を選択的に透過させる第1分離膜モジュール63と非凝縮性ガスを含む冷媒中から非凝縮性ガスを選択的に透過させる第2分離膜モジュール64とを有する多段の分離膜装置34の上流側に、液側冷媒回路11(具体的には、レシーバ25の上部)から分離膜装置34に供給されるガス冷媒中に含まれる非凝縮性ガスの濃度を増加させるための冷却器1032及び副レシーバ1033をさらに備えている。
このため、例えば、分離膜装置34を構成する第1分離膜63b及び第2分離膜64bの分離性能が低い場合であっても、冷却器1032及び副レシーバ1033によって、分離膜装置34に供給されるガス冷媒中に含まれる非凝縮性ガスの濃度を増加させることができるようになるため、第1分離膜63b及び第2分離膜64bにおける非凝縮性ガスの分離効率が向上し、非凝縮性ガスを確実に分離することができる。
このように、本実施形態の空気調和装置1001及びその施工方法では、第1実施形態の空気調和装置1及びその施工方法と同様な特徴を有するとともに、冷却器1032及び副レシーバ1033によって、非凝縮性ガスを確実に分離することができる。
(4)変形例
上記のガス分離装置1031において、冷却源として冷却用冷媒回路1035の冷却用冷媒流入回路1036に設けられた冷却用膨張弁1036aの代わりに、キャピラリチューブを設けてレシーバ25の出口から流出した冷媒の一部を膨張させるようにしてもよい。
また、上記のガス分離装置1031において、第1実施形態の変形例2にかかるガス分離装置231を構成する分離膜装置231を採用してもよい。
さらに、上記のガス分離装置1031において、第2実施形態及びその変形例にかかるガス分離装置531、631、731に適用された油飛散防止装置561、661を採用してもよい。
[第4実施形態]
(1)空気調和装置の構成及び特徴
図12は、本発明の第4実施形態にかかる冷凍装置の一例としての空気調和装置1501の冷媒回路の概略図である。空気調和装置1501は、本実施形態において、第1実施形態の空気調和装置1と同様、冷房運転及び暖房運転が可能な空気調和装置であり、熱源ユニット1502と、利用ユニット5と、熱源ユニット1502と利用ユニット5とを接続するための液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7とを備えている。尚、本実施形態の空気調和装置1501のガス分離装置1531を除く構成は、第1実施形態の空気調和装置1と同様であるため、説明を省略する。
ガス分離装置1531は、本実施形態において、主に、分離膜装置34と、冷媒回収機構1565とを有している。ここで、分離膜装置34は、第1実施形態のガス分離装置を構成する分離膜装置34と同様であるため、説明を省略する。
冷媒回収機構1565は、例えば、分離膜装置34を構成する第1分離膜63b及び第2分離膜64bの分離性能が低く、分離膜装置34において分離された非凝縮性ガス中に冷媒が含まれてしまう場合において、分離膜装置34において分離された非凝縮性ガスに含まれる冷媒を回収するための機器である。本実施形態において、冷媒回収機構1565は、図13に示されるように、分離膜装置34において分離された後に排出弁34cを通じて流入する非凝縮性ガス中に含まれる冷媒を非凝縮性ガスとともに捕集する捕集容器である。このような冷媒回収機構1565を設けることで、冷媒が大気放出されないようにすることができる。
これにより、本実施形態の空気調和装置1501では、第1実施形態の空気調和装置1及びその施工方法と同様な特徴を有するとともに、冷媒回路10内の冷媒を循環させる運転を行う際に、分離膜装置34を構成する第1分離膜63b及び第2分離膜64bの分離性能が低く、分離膜装置34において分離された非凝縮性ガス中に冷媒が含まれてしまう場合であっても、冷媒が大気放出されないようにすることができる。
(2)変形例1
上記のガス分離装置1531では、冷媒回収機構1565として、分離膜装置34において分離された後に排出弁34cを通じて流入する非凝縮性ガス中に含まれる冷媒を非凝縮性ガスとともに捕集する捕集容器を採用しているが、図12及び図14に示される本変形例の空気調和装置1601の熱源ユニット1602に組み込まれたガス分離装置1631のように、冷媒回収機構1665として、非凝縮性ガス中に含まれる冷媒を吸収する吸収剤を有する吸収装置を採用してもよい。具体的には、冷媒回収機構1665は、ガス冷媒を吸収するための冷凍機油等の吸収剤1665aと、吸収剤1665aを溜めるための吸収装置本体1665bと、吸収装置本体1665b内から非凝縮性ガスを排出するための排出弁1665cとを有しており、分離膜装置34において分離された後の冷媒を含む非凝縮性ガスを吸収剤1665a中に流入させることができるように構成されている。そして、このような冷媒回収機構1665を設けることで、冷媒を大気放出することなく、非凝縮性ガスを大気放出することができる。
(3)変形例2
上記のガス分離装置1631では、冷媒回収機構1665として、非凝縮性ガス中に含まれる冷媒を吸収する吸収剤を有する吸収装置を採用しているが、図12及び図15に示される本変形例の空気調和装置1701の熱源ユニット1702に組み込まれたガス分離装置1731のように、冷媒回収機構1765として、非凝縮性ガス中に含まれる冷媒を吸着する吸着剤を有する吸着装置を採用してもよい。具体的には、冷媒回収機構1765は、ガス冷媒を吸着するためのゼオライト等の吸着剤1765aと、吸着剤1765aを収容するための吸着装置本体1765bと、吸着装置本体1765b内から非凝縮性ガスを排出するための排出弁1765cとを有しており、分離膜装置34において分離された後の冷媒を含む非凝縮性ガスが吸着剤1765a層内を通過させることができるように構成されている。そして、このような冷媒回収機構1765を設けることで、冷媒を大気放出することなく、非凝縮性ガスを大気放出することができる。
(4)他の変形例
上記のガス分離装置1531、1631、1731を構成する冷媒回収機構1565、1665、1765を第1実施形態の変形例にかかるガス分離装置131、231、第2実施形態及びその変形例にかかるガス分離装置531、631、731や第3実施形態及びその変形例にかかるガス分離装置1031に適用してもよい。
また、上記の冷媒回収機構1565、1665、1765のいずれか2以上を組み合わせて使用してもよい。
[第5実施形態]
(1)空気調和装置の構成、施工方法及び特徴
本発明の第1実施形態にかかる冷凍装置の一例としての空気調和装置1において(図1参照)、冷媒回路構成ステップにおいて、熱源ユニット2と利用ユニット5とを冷媒連絡配管6、7を介して接続した後に、ガス置換ステップにおいて、冷媒連絡配管6、7内に残留した酸素ガスや窒素ガス等の空気成分を主成分とする非凝縮性ガスをヘリウムガスに置換した後に、非凝縮性ガス排出ステップにおいて、ヘリウムガスを冷媒回路10の外部に排出するようにしてもよい。
具体的な空気調和装置1の施工方法について、以下に説明する。尚、機器設置ステップ(冷媒回路構成ステップ)、気密試験ステップ及び気密ガス放出ステップについては、第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
<ガス置換ステップ>
気密ガスを放出した後、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7を含む気密試験部分に対して、液冷媒連絡配管6やガス冷媒連絡配管7等に設けられた供給口(図示せず)からヘリウムガスを供給し、その後、気密試験部分の雰囲気ガス(気密ガス)を大気放出する作業とを繰り返して行い、気密試験部分の雰囲気ガス(気密ガス)をヘリウムガスに置換する。
<非凝縮性ガス排出ステップ>
気密試験部分の雰囲気ガス(気密ガス)をヘリウムガスに置換した後、熱源ユニット2の液側仕切弁27及びガス側仕切弁28を開けて、利用ユニット5の冷媒回路と熱源ユニット2の冷媒回路とが接続された状態にする。これにより、熱源ユニット2に予め充填されていた冷媒が冷媒回路10全体に供給される。そして、冷媒連絡配管6、7の配管長が長い場合等のように、予め熱源ユニット2に充填されていた冷媒量だけで必要な冷媒充填量に満たない場合には、必要に応じて、外部から冷媒が追加充填される。尚、熱源ユニット2に予め冷媒が充填されていない場合には、必要冷媒量の全てが外部から充填される。これにより、冷媒回路10内において、冷媒連絡配管6、7内に残留した非凝縮性ガスとしてのヘリウムガス(利用ユニット5の気密試験も同時に行った場合には利用ユニット5に封入された非凝縮性ガスも含まれる)と冷媒とが混合されることになる。
この回路構成において、第1実施形態と同様に、圧縮機21を起動して、冷媒回路10内の冷媒を循環させる運転を行う。すると、ヘリウムガスは、窒素ガスや酸素ガスに比べて沸点が低く、第1分離膜63bを透過しにくいため、第1分離膜63bにおける分離効率が向上する。また、ヘリウムガスは、窒素ガスや酸素ガスに比べて分子径が小さく、第2分離膜64bを透過しやすいため、第2分離膜64bにおける分離効率も向上する。このように、非凝縮性ガスをヘリウムガスに置換しておくことによって、第1分離膜63b及び第2分離膜64bの両方における分離効率が向上するため、分離膜装置34全体としての分離効率が向上する。これにより、第1分離膜63b及び第2分離膜64bの分離性能が低い場合であっても、冷媒を大気放出しないようにすることができる。
(2)変形例
第1実施形態の各種変形例、第2〜第4実施形態及びその変形例にかかる空気調和装置において、上記のように、冷媒連絡配管6、7内に残留した非凝縮性ガスをヘリウムガスに置換した後に、冷媒回路10内の冷媒を循環させる運転を行うようにしてもよい。
[第6実施形態]
(1)空気調和装置の構成及び特徴
図16は、本発明の第6実施形態にかかる冷凍装置の一例としての空気調和装置2001の冷媒回路の概略図である。空気調和装置2001は、冷房運転及び暖房運転が可能な空気調和装置であり、熱源ユニット2002と、複数(本実施形態では、2台)の利用ユニット2005と、熱源ユニット2002と複数の利用ユニット2005とを接続するための液冷媒連絡配管2006及びガス冷媒連絡配管2007とを備えており、いわゆるマルチ式の空気調和装置を構成している。
利用ユニット2005は、主に、利用側熱交換器51と、利用側膨張弁2052とを有している。ここで、利用側熱交換器51は、第1実施形態の空気調和装置1の利用側熱交換器51と同様であるため、説明を省略する。
利用側膨張弁2052は、冷媒圧力や冷媒流量の調節を行うために、利用側熱交換器51の液側に接続された弁である。利用側膨張弁2052は、本実施形態において、特に、冷房運転時において、冷媒を膨張させる機能を有している。
熱源ユニット2002は、主に、圧縮機21と、四路切換弁22と、熱源側熱交換器23と、ブリッジ回路2024と、レシーバ25と、熱源側膨張弁2026と、液側仕切弁27と、ガス側仕切弁28とを有している。ここで、圧縮機21、四路切換弁22、熱源側熱交換器23、レシーバ25、液側仕切弁27及びガス側仕切弁28は、第1実施形態の空気調和装置1の圧縮機21、四路切換弁22、熱源側熱交換器23、レシーバ25、液側仕切弁27及びガス側仕切弁28と同様であるため、説明を省略する。
ブリッジ回路2024は、本実施形態において、3つの逆止弁24a〜24cと、熱源側膨張弁2026とから構成されており、熱源側熱交換器23と液側仕切弁27との間に接続されている。ここで、逆止弁24aは、熱源側熱交換器23からレシーバ25への冷媒の流通のみを許容する弁である。逆止弁24bは、液側仕切弁27からレシーバ25への冷媒の流通のみを許容する弁である。逆止弁24cは、レシーバ25から液側仕切弁27への冷媒の流通のみを許容する弁である。熱源側膨張弁2026は、冷媒圧力や冷媒流量の調節を行うために、レシーバ25の出口と熱源側熱交換器23との間に接続された弁である。熱源側膨張弁2026は、本実施形態において、冷房運転時には全閉にされて熱源側熱交換器23から利用側熱交換器51に向かって流れる冷媒をレシーバ25の入口を介してレシーバ25内に流入させるように機能し、暖房運転時には開度調節されて利用側熱交換器51(具体的には、レシーバ25の出口)から熱源側熱交換器23に向かって流れる冷媒を膨張させるように機能している。これにより、ブリッジ回路2024は、冷房運転時のように冷媒が熱源側熱交換器23側から利用側熱交換器51側に向かって流れる際には、レシーバ25の入口を通じてレシーバ25内に冷媒を流入させるとともにレシーバ25の出口から流出した冷媒が熱源側膨張弁2026において膨張されることなく利用側熱交換器51側に向かって流通させるように機能し、暖房運転時のように冷媒が利用側熱交換器51側から熱源側熱交換器23側に向かって流れる際には、レシーバ25の入口を通じてレシーバ25内に冷媒を流入させるとともにレシーバ25の出口から流出した冷媒が熱源側膨張弁2026において膨張された後に熱源側熱交換器23側に向かって流通させるように機能している。
液冷媒連絡配管2006は、複数の利用ユニット2005の利用側熱交換器51の液側と熱源ユニット2002の液側仕切弁27との間を接続している。ガス冷媒連絡配管2007は、複数の利用ユニット2005の利用側熱交換器51のガス側と熱源ユニット2002のガス側仕切弁28との間を接続している。液冷媒連絡配管2006及びガス冷媒連絡配管2007は、空気調和装置2001を新規に施工する際に現地施工される冷媒連絡配管や、熱源ユニット2002及び利用ユニット2005のいずれか一方又は両方を更新する際に既設の空気調和装置から流用される冷媒連絡配管である。
ここで、利用側熱交換器51から液冷媒連絡配管2006、液側仕切弁27、ブリッジ回路2024、レシーバ25及び熱源側膨張弁2026を含む熱源側熱交換器23までの範囲の冷媒回路を液側冷媒回路2011とする。また、利用側熱交換器51からガス冷媒連絡配管2007、ガス側仕切弁28、四路切換弁22及び圧縮機21を含む熱源側熱交換器23までの範囲の冷媒回路をガス側冷媒回路2012とする。すなわち、空気調和装置2001の冷媒回路2010は、液側冷媒回路2011とガス側冷媒回路2012とから構成されている。
空気調和装置2001は、液側冷媒回路2011に接続されたガス分離装置31をさらに備えている。ガス分離装置31は、圧縮機21を運転して冷媒回路2010内の冷媒を循環させることによって、液冷媒連絡配管2006及びガス冷媒連絡配管2007に残留した非凝縮性ガスを冷媒中から分離して冷媒回路2010の外部に排出することが可能な装置であり、本実施形態において、熱源ユニット2002に内蔵されている。ここで、ガス分離装置31は、第1実施形態の空気調和装置1のガス分離装置31と同様であるため、説明を省略する。
このような空気調和装置2001においても、第1実施形態の空気調和装置1と同様の施工方法を用いて、冷媒回路2010内の冷媒を循環させることによって、ガス分離装置31を用いて、液冷媒連絡配管2006及びガス冷媒連絡配管2007に残留した非凝縮性ガスを冷媒回路2010内から排出させる運転を行うことができる。
特に、本実施形態の空気調和装置2001のようなマルチ式の空気調和装置の場合、冷媒連絡配管2006、2007の配管長及び配管径がルームエアコン等のような比較的小型の空気調和装置の冷媒連絡配管に比べて大きく、冷媒回路2010内から排出させなければならない非凝縮性ガスの量が多いため、この施工方法が有用である。
(2)変形例
空気調和装置2001のガス分離装置として、第1実施形態の変形例にかかるガス分離装置231や、第2実施形態及びその変形例にかかるガス分離装置531、631、731や、第3実施形態及びその変形例にかかるガス分離装置1031や、第4実施形態及びその変形例にかかるガス分離装置1531、1631、1731を採用してもよい。
また、第5実施形態のように、非凝縮性ガスをヘリウムガスにガス置換した後に、冷媒回路2010内の冷媒を循環させることによって、ガス分離装置31を用いてヘリウムガスを冷媒回路2010内から排出するようにしてもよい。
[第7実施形態]
(1)空気調和装置の構成及び特徴
図17は、本発明の第7実施形態にかかる冷凍装置の一例としての空気調和装置2101の冷媒回路の概略図である。空気調和装置2101は、冷房運転専用の空気調和装置であり、熱源ユニット2102と、利用ユニット5と、熱源ユニット2102と利用ユニット5とを接続するための液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7とを備えている。ここで、利用ユニット5、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7は、第1実施形態の空気調和装置1の利用ユニット5、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7と同様であるため、説明を省略する。
熱源ユニット2102は、主に、圧縮機21と、四路切換弁22と、熱源側熱交換器23と、レシーバ25と、熱源側膨張弁26と、液側仕切弁27と、ガス側仕切弁28とを有している。ここで、熱源ユニット2102では、冷房運転専用であるため、第1実施形態の熱源ユニット2に設けられていた四路切換弁22及びブリッジ回路24が省略されている点は異なるが、圧縮機21、熱源側熱交換器23、レシーバ25、液側仕切弁27及びガス側仕切弁28については、第1実施形態の空気調和装置1の圧縮機21、熱源側熱交換器23、レシーバ25、液側仕切弁27及びガス側仕切弁28と同様であるため、説明を省略する。
ここで、利用側熱交換器51から液冷媒連絡配管6、液側仕切弁27及びレシーバ25を含む熱源側熱交換器23までの範囲の冷媒回路を液側冷媒回路2111とする。また、利用側熱交換器51からガス冷媒連絡配管7、ガス側仕切弁28及び圧縮機21を含む熱源側熱交換器23までの範囲の冷媒回路をガス側冷媒回路2112とする。すなわち、空気調和装置2101の冷媒回路2110は、液側冷媒回路2111とガス側冷媒回路2112とから構成されている。
空気調和装置2101は、液側冷媒回路2111に接続されたガス分離装置31をさらに備えている。ガス分離装置31は、圧縮機21を運転して冷媒回路2110内の冷媒を循環させることによって、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7に残留した非凝縮性ガスを冷媒中から分離して冷媒回路2110の外部に排出することが可能な装置であり、本実施形態において、熱源ユニット2102に内蔵されている。ここで、ガス分離装置31は、第1実施形態の空気調和装置1のガス分離装置31と同様であるため、説明を省略する。
このような空気調和装置2101においても、第1実施形態の空気調和装置1と同様の施工方法を用いて、冷媒回路2110内の冷媒を循環させることによって、ガス分離装置31を用いて、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7に残留した非凝縮性ガスを冷媒回路2110内から排出させる運転を行うことができる。
(2)変形例
空気調和装置2101のガス分離装置として、第1実施形態の変形例にかかるガス分離装置131、231や、第2実施形態及びその変形例にかかるガス分離装置531、631、731や、第3実施形態及びその変形例にかかるガス分離装置1031や、第4実施形態及びその変形例にかかるガス分離装置1531、1631、1731を採用してもよい。
また、第5実施形態のように、非凝縮性ガスをヘリウムガスにガス置換した後に、冷媒回路2110内の冷媒を循環させることによって、ガス分離装置31を用いてヘリウムガスを冷媒回路2110内から排出するようにしてもよい。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、前記実施形態においては、本発明を冷暖房運転を切り換えて運転可能な空気調和装置、冷房運転専用の空気調和装置や利用ユニットが複数台接続されたマルチ式の空気調和装置に適用したが、これに限定されず、氷蓄熱式の空気調和装置や他のセパレート式の冷凍装置に適用してもよい。
本発明を利用すれば、真空引き作業を省略することを目的として現地施工時に冷媒連絡配管内に残留した非凝縮性ガスを冷媒回路内において冷媒と混合した状態から分離膜を用いて分離除去することが可能な構成を備えた冷凍装置において、分離膜における非凝縮性ガスの分離能力を向上させることができる。
本発明の第1実施形態にかかる冷凍装置の一例としての空気調和装置の冷媒回路の概略図である。 第1実施形態にかかる空気調和装置のレシーバ及びガス分離装置(分離膜装置)の概略構造を示す図である。 第1実施形態の変形例1にかかる空気調和装置の冷媒回路の概略図である。 第1実施形態の変形例2にかかる空気調和装置の冷媒回路の概略図である。 第1実施形態の変形例2にかかる空気調和装置の分離膜装置の概略構造を示す図である。 本発明の第2実施形態にかかる冷凍装置の一例としての空気調和装置の冷媒回路の概略図である。 第2実施形態にかかる空気調和装置のレシーバの概略構造を示す図である。 第2実施形態の変形例1にかかる空気調和装置の冷媒回路の概略図である。 第2実施形態の変形例2にかかる空気調和装置の冷媒回路の概略図である。 本発明の第3実施形態にかかる冷凍装置の一例としての空気調和装置の冷媒回路の概略図である。 第3実施形態にかかる空気調和装置のレシーバ、冷却器及び副レシーバの概略構造を示す図である。 本発明の第4実施形態及びその変形例にかかる冷凍装置の一例としての空気調和装置の冷媒回路の概略図である。 第4実施形態にかかる空気調和装置の冷媒回収機構の概略構造を示す図である。 第4実施形態の変形例1にかかる空気調和装置の冷媒回収機構の概略構造を示す図である。 第4実施形態の変形例2にかかる空気調和装置の冷媒回収機構の概略構造を示す図である。 本発明の第6実施形態にかかる冷凍装置の一例としての空気調和装置の冷媒回路の概略図である。 本発明の第7実施形態にかかる冷凍装置の一例としての空気調和装置の冷媒回路の概略図である。
符号の説明
1〜201、501〜701、1001、1501〜1701、2001、2101 空気調和装置(冷凍装置)
2〜202、502〜702、1002、1502〜1702、2002、2102 熱源ユニット
5、2005 利用ユニット
6、2006 液冷媒連絡配管
7、2007 ガス冷媒連絡配管
10、2010、2110 冷媒回路
11、2011、2111 液側冷媒回路
21 圧縮機
23 熱源側熱交換器
25 レシーバ
34、234 分離膜装置
51 利用側熱交換器
63b 第1分離膜
64b 第2分離膜

Claims (11)

  1. 圧縮機(21)と熱源側熱交換器(23)とを有する熱源ユニット(2〜202、502〜702、1002、1502〜1702、2002、2102)と、利用側熱交換器(51)を有する利用ユニット(5、2005)と、前記熱源ユニットと前記利用ユニットとを接続する冷媒連絡配管(6、2006、7、2007)とを備えた冷凍装置の施工方法であって、
    前記熱源ユニットと前記利用ユニットとを前記冷媒連絡配管を介して接続することによって冷媒回路(10、2010、2110)を構成する冷媒回路構成ステップと、
    前記圧縮機を運転して前記冷媒回路内の冷媒を循環させて、非凝縮性ガスを含む冷媒中から冷媒を選択的に透過させる分離膜(63b)を用いて前記冷媒連絡配管内に残留した非凝縮性ガスを含む前記熱源側熱交換器と前記利用側熱交換器との間を流れる冷媒中から冷媒を分離して前記冷媒中に含まれる前記非凝縮性ガスを濃縮した後に、1以上の他の分離膜(64b)を用いて前記非凝縮性ガスが濃縮された冷媒中から前記非凝縮性ガスを分離して前記冷媒回路の外部に排出する非凝縮性ガス排出ステップと、
    を備えた冷凍装置の施工方法。
  2. 圧縮機(21)と熱源側熱交換器(23)とを有する熱源ユニット(2〜202、502〜702、1002、1502〜1702、2002、2102)と、利用側熱交換器(51)を有する利用ユニット(5、2005)と、前記熱源ユニットと前記利用ユニットとを接続する冷媒連絡配管(6、2006、7、2007)とを備えた冷凍装置の施工方法であって、
    前記熱源ユニットと前記利用ユニットとを前記冷媒連絡配管を介して接続することによって冷媒回路(10、2010、2110)を構成する冷媒回路構成ステップと、
    前記圧縮機を運転して前記冷媒回路内の冷媒を循環させて、非多孔質膜(63b)を用いて前記冷媒連絡配管内に残留した非凝縮性ガスを含む前記熱源側熱交換器と前記利用側熱交換器との間を流れる冷媒中から冷媒を分離して前記冷媒中に含まれる前記非凝縮性ガスを濃縮した後に、1以上の他の分離膜(64b)を用いて前記非凝縮性ガスが濃縮された冷媒中から前記非凝縮性ガスを分離して前記冷媒回路の外部に排出する非凝縮性ガス排出ステップと、
    を備えた冷凍装置の施工方法。
  3. 前記非凝縮性ガス排出ステップでは、前記熱源側熱交換器(23)と前記利用側熱交換器(51)との間を流れる冷媒を非凝縮性ガスを含むガス冷媒と液冷媒とに気液分離した後、前記気液分離されたガス冷媒を分離膜(63b)に供給している、請求項1又は2に記載の冷凍装置の施工方法。
  4. 前記非凝縮性ガス排出ステップ前に、前記冷媒連絡配管(6、2006、7、2007)の気密試験を行う気密試験ステップと、
    前記気密試験ステップ後に、前記冷媒連絡配管内の気密ガスを大気放出して減圧する気密ガス放出ステップと、
    をさらに備えた請求項1〜3のいずれかに記載の冷凍装置の施工方法。
  5. 圧縮機(21)と熱源側熱交換器(23)とを有する熱源ユニット(2〜202、502〜702、1002、1502〜1702、2002、2102)と、利用側熱交換器(51)を有する利用ユニット(5、2005)とが冷媒連絡配管(6、2006、7、2007)を介して接続されて、冷媒回路(10、2010、2110)を構成する冷凍装置であって、
    前記熱源側熱交換器と前記利用側熱交換器とを接続する液側冷媒回路(11、2011、2111)に接続され、前記圧縮機を運転して前記冷媒回路内の冷媒を循環させて、前記冷媒連絡配管内に残留した非凝縮性ガスを含む前記熱源側熱交換器と前記利用側熱交換器との間を流れる冷媒中から冷媒を選択的に透過させて前記冷媒中に含まれる前記非凝縮性ガスを濃縮する第1分離膜(63b)と、前記第1分離膜によって前記非凝縮性ガスが濃縮された冷媒中から前記非凝縮性ガスを分離する1以上の他の分離膜(64b)とを有し、前記1以上の他の分離膜によって分離された前記非凝縮性ガスを前記冷媒回路の外部に排出する分離膜装置(34、234)を備えた冷凍装置(1〜201、501〜701、1001、1501〜1701、2001、2101)。
  6. 前記他の分離膜(64b)は、前記第1分離膜(63b)によって前記非凝縮性ガスが濃縮されたガス冷媒中から前記非凝縮性ガスを選択的に透過させる第2分離膜(64b)を含んでいる、請求項5に記載の冷凍装置(1〜201、501〜701、1001、1501〜1701、2001、2101)。
  7. 圧縮機(21)と熱源側熱交換器(23)とを有する熱源ユニット(2〜202、502〜702、1002、1502〜1702、2002、2102)と、利用側熱交換器(51)を有する利用ユニット(5、2005)とが冷媒連絡配管(6、2006、7、2007)を介して接続されて、冷媒回路(10、2010、2110)を構成する冷凍装置であって、
    前記熱源側熱交換器と前記利用側熱交換器とを接続する液側冷媒回路(11、2011、2111)に接続され、前記圧縮機を運転して前記冷媒回路内の冷媒を循環させて、前記熱源側熱交換器と前記利用側熱交換器との間を流れる冷媒中に含まれる前記冷媒連絡配管内に残留した非凝縮性ガスを濃縮する非多孔質膜からなる第1分離膜(63b)と、前記第1分離膜によって前記非凝縮性ガスが濃縮された冷媒中から前記非凝縮性ガスを分離する1以上の他の分離膜(64b)とを有し、前記1以上の他の分離膜によって分離された前記非凝縮性ガスを前記冷媒回路の外部に排出する分離膜装置(34、234)を備えた冷凍装置(1〜201、501〜701、1001、1501〜1701、2001、2101)。
  8. 前記他の分離膜(64b)は、多孔質膜からなる第2分離膜(64b)を含んでいる、請求項7に記載の冷凍装置(1〜201、501〜701、1001、1501〜1701、2001、2101)。
  9. 前記液側冷媒回路(11、2011、2111)は、前記熱源側熱交換器(23)と前記利用側熱交換器(51)との間を流れる冷媒を溜めることが可能なレシーバ(25)をさらに有しており、
    前記分離膜装置(34、234)の第1分離膜(63b)には、前記レシーバ内において気液分離された非凝縮性ガスを含むガス冷媒が供給されている、
    請求項5〜8のいずれかに記載の冷凍装置(1〜201、501〜701、1001、1501〜1701、2001、2101)。
  10. 前記第1分離膜(63b)は、前記第1分離膜を透過した冷媒が前記圧縮機(21)の吸入側に戻されるように前記冷媒回路(10、2010、2110)に接続されている、請求項5〜9のいずれかに記載の冷凍装置(1、201、501〜701、1001、1501〜1701、2001、2101)。
  11. 前記分離膜装置(234)は、前記第1分離膜(63b)と前記他の分離膜(64b)とが一体に構成されている、請求項5〜10のいずれかに記載の冷凍装置(201)。
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