JP2010159952A - 冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置及びその方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷媒使用機器からの冷媒ガスと非凝縮ガスの混合ガスを分離する分離装置を提供する。
【解決手段】冷媒使用機器2からの混合ガスを冷媒ガスと非凝縮ガスに分離する分離装置1は、中空糸膜モジュール10、中空糸膜11a内外の差圧を所定値に維持する差圧維持手段、導出口12bからのガスを分離装置1外に排出する排出口24cを備える。中空糸膜モジュール10は、シリコーンゴム製中空糸膜11aを集束した中空糸膜束11と、中空糸膜11a内にガスを導入、導出する導入口12a及び導出口12b、中空糸膜外部のガスを導出する冷媒ガス導出口12cを有するケース12を備える。導入口12a及び冷媒ガス導出口12cは、冷媒使用機器2又は冷媒使用機器2からの混合ガスを供給する混合ガス源30に接続される。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置及びその方法に係り、特に、空調機器等の冷媒使用機器から取り出した冷媒ガスと非凝縮ガスとの混合ガスを、冷媒ガスと非凝縮ガスにほぼ完全に分離する冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置及びその方法に関するものである。
冷凍機や空調機器等の冷媒使用機器には冷媒が使用されている。この冷媒として、従来からフロンが一般的に用いられてきた。フロンは環境負荷が高いため、フロンの交換や補充などの際には大気放出させないよう特別な取り扱いが必要とされている。
配管などの腐食、潤滑油の劣化、不純ガスとの接触による冷媒の分解、真空運転又は補修中における空気の侵入等の原因により、冷凍機、空調機器等の冷媒使用機器の系内の冷媒ガスに、空気等の非凝縮ガスが混入することがある。冷媒使用機器の冷媒ガスに非凝縮ガスが混入すると、コンプレッサ高圧側の圧力が上昇し、消費動力が増加する。ターボ冷凍機の場合では、冷媒ガスと非凝縮ガスの密度の違いによって異常振動が発生し、運転継続が不可能となる虞がある。
また、冷凍機、空調機器等の冷媒使用機器のメンテナンスや廃棄の際には、環境負荷が高いフロン等の冷媒をボンベ等の回収容器に予め回収してからメンテナンスや廃棄等の処理を行うが、これらの回収容器に空気等の非凝縮ガスが混入することもある。冷媒ガスは冷媒ガス回収装置で気体から液体に相変態(凝縮)され、回収容器内は、気体と液体の冷媒が気液平衡の状態になり、回収容器内の圧力は冷媒の飽和蒸気圧となるはずである。しかし、回収容器内に空気等の非凝縮ガスが混入した場合には、混入した非凝縮ガスは回収容器内で凝縮せずに圧縮ガスとして存在するので、冷媒の回収が進むにつれ、冷媒の液相の体積が増加して回収容器内の気相の体積が減少するに伴い、気相に存在する非凝縮ガスによって、回収容器内部圧力が上昇することになる。
そして、回収容器が断熱容器からなることから、回収容器内部圧力の上昇により気相が断熱圧縮され、回収容器内の非凝縮ガスの温度が上昇する。回収容器には、通常、60℃程度で作動する可溶栓安全弁が取り付けられているため、回収容器が作動温度まで上昇して安全弁が作動し冷媒ガスを大気放出しないよう、非凝縮ガスの混入量が多い場合は、冷媒の回収量を回収容器の容量未満にとどめるなど、細心の注意を払っており、冷媒ガス回収作業の効率を下げる原因となっていた。
これらの問題は、密閉回路内に非凝縮ガスである空気が混入することにより生ずるので、密閉回路内への非凝縮ガスの混入を避けることが理想であるが、凝縮ガスの混入を完全に避けるのは困難である。そこで、上記問題を解決するため、冷凍機、空調機器等の密閉回路内に混入した非凝縮ガスを密閉回路の外に排出する図6のガスパージャ(抽気装置)が広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
図6のガスパージャ100は、蒸発器110、圧縮機112、凝縮器114から構成される冷凍サイクルを備えた圧縮式冷凍機におけるガスパージャであって、分離器120を備えている。
一般に冷媒ガスより軽く、凝縮しない非凝縮性ガスは、冷凍サイクルの過程で凝縮器114の上部に冷媒ガスと共に溜まる。この混合ガスを管路118から分離器120に導くと、混合ガスは、分離器120内において、凝縮器114で凝縮した冷媒液が流れるジャケット122により冷却され、混合ガス中の冷媒ガスが凝縮し、液化した冷媒液が液溜部124に貯留される。この凝縮により分離器120内の圧力が低下し、凝縮器114上部の混合ガスが管路118から分離器120に流入する。また、液溜部124の排出弁126は、液が所定量になると冷媒液を排出し、冷媒液は管路128から蒸発器110に送られる。
分離器120に流入する混合ガス中に非凝縮性ガスが混入していると、分離器120には次第に液化しない非凝縮性ガスが蓄積され、分離器120内の圧力が次第に上昇し、凝縮器114内の圧力との差圧も次第に小さくなる。
分離器120上部の管路132には電磁弁136が設けられ、分離器120内の圧力に基づき電磁弁136を開閉させる圧力スイッチ140、凝縮器114内圧力と分離器120内圧力の差圧に基き電磁弁136を開閉させる差圧スイッチ142を備えている。
圧力スイッチ140で検出される分離器120内の圧力が設定値以上で、かつ、差圧スイッチ142で検出される凝縮器114内と分離器120内との差圧が設定値以下になると電磁弁136を開にする。これにより管路132が開放され、分離器120内の混合ガス(主として非凝縮性ガス)が装置外へ放出される。
混合ガスを装置外へ放出することにより、分離器120内の圧力が低下し、凝縮器114との差圧も大きくなる。電磁弁136が閉止された後、凝縮器114から分離器120に流入する冷媒ガスの流量が増大して、以下、同様の抽気動作が繰り返し実行される。
そして、特許文献1では、分離器120から管路132を経て装置外へ放出される混合ガスに含まれる冷媒ガスの量を低減するため、圧力スイッチ140の設定値を凝縮圧力の中間値に設定するように構成している。
特開2002−48436号公報(段落0002〜0008、図2)
上記従来のガスパージャ100は、混合ガスを冷却し、凝縮した冷媒液を分離器120外に排出する操作を繰り返すことにより、気相中の非凝縮ガスの濃度を高めて排出しているに過ぎないため、分離器120内には冷媒液が存在し、原理上、気相にはその分圧に応じた冷媒ガスが存在する。特許文献1のガスパージャ100の運転方法では、圧力スイッチ140の設定値を凝縮圧力の中間値に設定することにより、分離器120から管路132を経て装置外へ放出される混合ガスに含まれる冷媒ガスの量を低減するように構成しているが、この運転方法によっても依然として、分離器120から冷媒ガスが排出されることを十分には防止できず、大気中に冷媒ガスと非凝縮ガスの混合ガスが排出されることとなる。冷媒ガスの大気放出量を減らすため、管路132の大気側に活性炭フィルタを配設することも可能であるが、管路132から排出されるガスが多い場合には、活性炭フィルタで除去しきれない冷媒ガスを大気放出してしまう虞があった。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、冷媒使用機器からパージされる冷媒ガスと非凝縮ガスとの混合ガスを、冷媒ガスと非凝縮ガスに分離し、パージガスからほぼ完全に冷媒ガスを除去すると同時に、非凝縮ガスをほぼ全く含まない冷媒ガスを冷媒使用機器に戻すことが可能な冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置及びその方法を提供することである。
本発明の他の目的は、冷媒使用機器から回収されて回収容器に貯留される冷媒ガスと非凝縮ガスの混合ガスを、冷媒ガスと非凝縮ガスに分離し、冷媒ガスをほぼ全く含まない非凝縮ガスを大気中に放出可能にすると同時に、非凝縮ガスをほぼ全く含まない冷媒ガスを回収容器に戻して、非凝縮ガスの混入に起因する回収容器内の温度上昇及び温度上昇による可溶栓の溶融を防止可能な冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置及びその方法を提供することである。
前記課題は、請求項1に係る冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置によれば、冷媒使用機器から取り出した冷媒ガスと非凝縮ガスとの混合ガスを、前記冷媒ガスと前記非凝縮ガスに分離する、冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置であって、シリコーンゴムからなる中空糸膜を集束した中空糸膜束と、該中空糸膜束を格納し、前記中空糸膜内部に前記混合ガスを導入する導入口、前記中空糸膜内部のガスを導出する導出口、前記中空糸膜外部のガスを導出する冷媒ガス導出口を有するケースと、を備えた中空糸膜モジュールと、該中空糸膜モジュールの前記中空糸膜内部と前記中空糸膜外部との差圧を所定の値に維持する差圧維持手段と、前記導出口から排出されたガスを、前記冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置外に排出する排出口と、を備え、前記導入口及び前記冷媒ガス導出口はそれぞれ、前記冷媒使用機器又は該冷媒使用機器から取り出した前記混合ガスを供給する混合ガス源に接続されることにより解決される。
このように構成しているため、冷媒使用機器から取り出した冷媒ガスと非凝縮ガスとの混合ガスを、冷媒ガスと非凝縮ガスにほぼ完全に分離することが可能となり、中空糸膜モジュールの導出口から排出されるガスは、冷媒ガスをほぼ全く含まない非凝縮ガスとなるため、大気中に環境への影響なく放出することが可能となる。また、中空糸膜モジュールの冷媒ガス導出口から導出されるガスは、非凝縮ガスをほぼ全く含まない冷媒ガスとなるため、冷媒使用機器又は混合ガスを供給する混合ガス源のいずれに戻しても、冷媒使用機器や混合ガス源の非凝縮ガス混入による不具合の原因になることがない。
また、前記混合ガスは、前記冷媒使用機器から取り出した前記冷媒ガスと前記非凝縮ガスとを含む原混合ガスに、前記冷媒ガスを除去する一次分離処理を施して得た一次処理混合ガスであって、前記混合ガス源は、前記一次分離処理を行う一次分離装置であるように構成してもよい。
このように構成することにより、一旦冷媒ガスを除去する一次分離処理を経てある程度冷媒ガス濃度が下げられた一次処理混合ガスを、本発明の冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置で分離するため、中空糸膜モジュールへの負担が少なくなり、効率よい分離が可能となる。
さらに、前記混合ガス源は、前記冷媒使用機器に設置されたガスパージャ、前記冷媒使用機器から前記冷媒ガスを回収する冷媒回収装置、又は前記冷媒使用機器から前記冷媒ガスを回収した冷媒回収容器であるように構成してもよい。
混合ガス源がガスパージャである場合には、ガスパージャにより一旦冷媒ガスが除去されある程度冷媒ガス濃度が下げられた混合ガスを、本発明の冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置で分離するため、中空糸膜モジュールへの負担が少なくなり、効率よい分離が可能となる。
また、混合ガス源が冷媒回収装置である場合には、本発明の冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置の接続ポートを冷媒回収装置に接続するだけでよいため、冷媒使用機器からの混合ガスを簡単に取り出すことが可能となる。
更に、混合ガス源が冷媒回収容器である場合には、冷媒回収時に冷媒回収容器内に混入した空気等の非凝縮ガスを除去可能となるため、混入した非凝縮ガスが回収容器内で圧縮されて回収容器内の圧力を上昇させ、回収容器内の温度を上昇させて可溶栓を溶融させるような不具合を防止可能となる。更に、冷媒回収容器への冷媒回収中に、回収容器内の温度が可溶栓作動温度より低い所定の温度まで上昇した段階で、本発明の冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置により混合ガスから非凝縮ガスを除去するようにすれば、一旦上昇した冷媒回収容器の圧力及び温度を下降させることができるため、再度同じ冷媒回収容器への冷媒回収を再開でき、各冷媒回収容器に回収可能な冷媒の量を増やすことができる。その結果、冷媒回収現場に持ち込む冷媒回収容器の数を減らすことができ、冷媒回収作業の効率向上、コスト低下を図ることが可能となる。
前記課題は、請求項4に係る冷媒ガスと非凝縮ガスの分離方法によれば、冷媒使用機器から取り出した冷媒ガスと非凝縮ガスとの混合ガスを、前記冷媒ガスと前記非凝縮ガスに分離する、冷媒ガスと非凝縮ガスの分離方法であって、シリコーンゴムからなる中空糸膜を集束した中空糸膜束と、該中空糸膜束を格納し、前記中空糸膜内部に前記混合ガスを導入する導入口、前記中空糸膜内部のガスを導出する導出口、前記中空糸膜外部のガスを導出する冷媒ガス導出口を有するケースと、を備えた中空糸膜モジュールの前記導入口及び前記冷媒ガス導出口をそれぞれ、前記冷媒使用機器又は該冷媒使用機器から取り出した前記混合ガスを供給する混合ガス源に接続する工程と、前記冷媒ガス導出口を、真空ポンプにより、所定の負圧の圧力に維持する工程と、前記中空糸膜モジュールの前記導入口に、前記混合ガスを送出すると共に、前記中空糸膜の内部と外部との間の差圧を、所定の圧力に維持して、前記混合ガスに含まれる前記非凝縮ガスを前記導出口へ通過させ、前記混合ガスに含まれる前記冷媒ガスを、前記中空糸膜を透過させて、前記冷媒ガス導出口へ排出させる工程と、前記導出口から排出された前記非凝縮ガスを系外に排出し、前記冷媒ガス導出口から排出された前記冷媒ガスを前記冷媒使用機器又は前記混合ガス源に戻す工程と、を備えることにより解決される。
このように構成しているため、冷媒使用機器から取り出した冷媒ガスと非凝縮ガスとの混合ガスを、冷媒ガスと非凝縮ガスにほぼ完全に分離することが可能となり、中空糸膜モジュールの導出口から排出されるガスは、冷媒ガスをほぼ全く含まない非凝縮ガスとなるため、大気中に環境への影響なく放出することが可能となる。また、中空糸膜モジュールの冷媒ガス導出口から導出されるガスは、非凝縮ガスをほぼ全く含まない冷媒ガスとなるため、冷媒使用機器又は混合ガス源のいずれに戻しても、冷媒使用機器や混合ガス源の非凝縮ガス混入による不具合の原因になることがない。
また、前記課題は、請求項5に係る冷媒ガスと非凝縮ガスの分離方法によれば、冷媒使用機器から取り出した冷媒ガスと非凝縮ガスとの混合ガスを、前記冷媒ガスと前記非凝縮ガスに分離する、冷媒ガスと非凝縮ガスの分離方法であって、シリコーンゴムからなる中空糸膜を集束した中空糸膜束と、該中空糸膜束を格納し、前記中空糸膜内部に前記混合ガスを導入する導入口、前記中空糸膜内部のガスを導出する導出口、前記中空糸膜外部のガスを導出する冷媒ガス導出口を有するケースと、を備えた中空糸膜モジュールの前記導入口を、前記冷媒使用機器に設置されたガスパージャに接続すると共に、前記冷媒ガス導出口を、前記冷媒使用機器に接続する工程と、前記ガスパージャが、前記冷媒使用機器から前記冷媒ガスと前記非凝縮ガスの原混合ガスを取り出し、該原混合ガスから前記冷媒ガスを除去して、一次処理混合ガスを排出する一次分離処理工程と、前記冷媒ガス導出口を、真空ポンプにより、所定の負圧の圧力に維持する工程と、前記中空糸膜モジュールの前記導入口に、前記一次処理混合ガスを送出すると共に、前記中空糸膜の内部と外部との間の差圧を、所定の圧力に維持して、前記一次処理混合ガスに含まれる前記非凝縮ガスを前記導出口へ通過させ、前記一次処理混合ガスに含まれる前記冷媒ガスを、前記中空糸膜を透過させて、前記冷媒ガス導出口へ排出させる工程と、前記導出口から排出された前記非凝縮ガスを系外に排出し、前記冷媒ガス導出口から排出された前記冷媒ガスを前記冷媒使用機器に戻す工程と、を備えることにより解決される。
このように構成しているため、冷媒使用機器から取り出した冷媒ガスと非凝縮ガスとの混合ガスを、冷媒ガスと非凝縮ガスにほぼ完全に分離することが可能となり、中空糸膜モジュールの導出口から排出されるガスは、冷媒ガスをほぼ全く含まない非凝縮ガスとなるため、大気中に環境への影響なく放出することが可能となる。また、中空糸膜モジュールの冷媒ガス導出口から導出されるガスは、非凝縮ガスをほぼ全く含まない冷媒ガスとなるため、冷媒使用機器に戻しても、非凝縮ガス混入時のような、コンプレッサ高圧側の圧力上昇による消費動力増加や、異常振動等の不具合を生じさせることがない。
また、ガスパージャにより一旦冷媒ガスが除去され、ある程度冷媒ガス濃度が下げられた混合ガスを本発明の冷媒ガスと非凝縮ガスの分離方法で分離するため、中空糸膜モジュールへの負担が少なくなり、効率よい分離が可能となる。
また、前記課題は、請求項6に係る冷媒ガスと非凝縮ガスの分離方法によれば、冷媒使用機器から取り出した冷媒ガスと非凝縮ガスとの混合ガスを、前記冷媒ガスと前記非凝縮ガスに分離する、冷媒ガスと非凝縮ガスの分離方法であって、シリコーンゴムからなる中空糸膜を集束した中空糸膜束と、該中空糸膜束を格納し、前記中空糸膜内部に前記混合ガスを導入する導入口、前記中空糸膜内部のガスを導出する導出口、前記中空糸膜外部のガスを導出する冷媒ガス導出口を有するケースと、を備えた中空糸膜モジュールの前記導入口を、前記冷媒使用機器に接続された冷媒ガス回収装置に接続すると共に、前記冷媒ガス導出口を、前記冷媒使用機器に接続する工程と、前記冷媒ガス回収装置が、前記冷媒使用機器から前記冷媒ガスと前記非凝縮ガスの原混合ガスを取り出し、該原混合ガスから前記冷媒ガスを除去して、一次処理混合ガスを排出する一次分離処理工程と、前記冷媒ガス導出口を、真空ポンプにより、所定の負圧の圧力に維持する工程と、前記中空糸膜モジュールの前記導入口に、前記一次処理混合ガスを送出すると共に、前記中空糸膜の内部と外部との間の差圧を、所定の圧力に維持して、前記一次処理混合ガスに含まれる前記非凝縮ガスを前記導出口へ通過させ、前記一次処理混合ガスに含まれる前記冷媒ガスを、前記中空糸膜を透過させて、前記冷媒ガス導出口へ排出させる工程と、前記導出口から排出された前記非凝縮ガスを系外に排出し、前記冷媒ガス導出口から排出された前記冷媒ガスを前記冷媒使用機器に戻す工程と、を備えることにより解決される。
このように構成しているため、冷媒使用機器から取り出した冷媒ガスと非凝縮ガスとの混合ガスを、冷媒ガスと非凝縮ガスにほぼ完全に分離することが可能となり、中空糸膜モジュールの導出口から排出されるガスは、冷媒ガスをほぼ全く含まない非凝縮ガスとなるため、大気中に環境への影響なく放出することが可能となる。また、中空糸膜モジュールの冷媒ガス導出口から導出されるガスは、非凝縮ガスをほぼ全く含まない冷媒ガスとなるため、冷媒使用機器に戻しても、非凝縮ガス混入時のような、コンプレッサ高圧側の圧力上昇による消費動力増加や、異常振動等の不具合を生じさせることがない。
また、前記課題は、請求項7に係る冷媒ガスと非凝縮ガスの分離方法によれば、冷媒使用機器から取り出した冷媒ガスと非凝縮ガスとの混合ガスを、前記冷媒ガスと前記非凝縮ガスに分離する、冷媒ガスと非凝縮ガスの分離方法であって、シリコーンゴムからなる中空糸膜を集束した中空糸膜束と、該中空糸膜束を格納し、前記中空糸膜内部に前記混合ガスを導入する導入口、前記中空糸膜内部のガスを導出する導出口、前記中空糸膜外部のガスを導出する冷媒ガス導出口を有するケースと、を備えた中空糸膜モジュールの前記導入口及び前記冷媒ガス導出口を、冷媒ガス回収容器に接続する工程と、前記冷媒ガス導出口を、真空ポンプにより、所定の負圧の圧力に維持する工程と、前記中空糸膜モジュールの前記導入口に、前記冷媒回収容器に貯留された前記混合ガスを送出すると共に、前記中空糸膜の内部と外部との間の差圧を、所定の圧力に維持して、前記混合ガスに含まれる前記非凝縮ガスを前記導出口へ通過させ、前記混合ガスに含まれる前記冷媒ガスを、前記中空糸膜を透過させて、前記冷媒ガス導出口へ排出させる工程と、前記導出口から排出された前記非凝縮ガスを系外に排出し、前記冷媒ガス導出口から排出された前記冷媒ガスを前記冷媒ガス回収容器に戻す工程と、を備えることにより解決される。
このように構成しているため、冷媒使用機器から取り出した冷媒ガスと非凝縮ガスとの混合ガスを、冷媒ガスと非凝縮ガスにほぼ完全に分離することが可能となり、中空糸膜モジュールの導出口から排出されるガスは、冷媒ガスをほぼ全く含まない非凝縮ガスとなるため、大気中に環境への影響なく放出することが可能となる。
また、冷媒回収容器内に混入した空気等の非凝縮ガスを除去可能となるため、混入した非凝縮ガスが回収容器内で圧縮されて回収容器内の圧力を上昇させ、回収容器内の温度を上昇させて可溶栓を溶融させるような不具合を防止可能となる。更に、冷媒回収容器への冷媒回収中に、回収容器内の温度が可溶栓溶融温度より低い所定の温度まで上昇した段階で、本発明の冷媒ガスと非凝縮ガスの分離方法により混合ガスから非凝縮ガスを除去するようにすれば、一旦上昇した冷媒回収容器の圧力及び温度を下降させることができるため、再度同じ冷媒回収容器への冷媒回収を再開でき、各冷媒回収容器に回収可能な冷媒の量を増やすことができる。その結果、冷媒回収現場に持ち込む冷媒回収容器の数を減らすことができ、冷媒回収作業の効率向上、コスト低下を図ることが可能となる。
本発明によれば、冷媒使用機器から取り出した冷媒ガスと非凝縮ガスとの混合ガスを、冷媒ガスと非凝縮ガスにほぼ完全に分離することが可能となり、中空糸膜モジュールの導出口から排出されるガスは、冷媒ガスをほぼ全く含まない非凝縮ガスとなるため、大気中に環境への影響なく放出することが可能となる。また、中空糸膜モジュールの冷媒ガス導出口から導出されるガスは、非凝縮ガスをほぼ全く含まない冷媒ガスとなるため、冷媒使用機器又は混合ガスを供給する混合ガス源のいずれに戻しても、冷媒使用機器や混合ガス源の非凝縮ガス混入による不具合の原因になることがない。
本発明の第一の実施形態に係る冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置の構成図である。 本発明の一実施形態に係る中空糸膜モジュールの一部切り欠き断面説明図である。 ガスパージャの概略説明図である。 本発明の第二の実施形態に係る冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置の構成図である。 本発明の第三の実施形態に係る冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置の構成図である。 従来のガスパージャの構成を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で各種改変することができることは勿論である。
(第一の実施形態)
本実施形態の冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置1(以下、ガス分離装置1という。)は、冷凍機、空調装置等の冷媒使用機器、これらの機器のガスパージャ、冷媒ガス回収装置、冷媒ガス回収容器等から取り出した冷媒ガスと非凝縮ガスとの混合ガスを、冷媒ガスと非凝縮ガスに分離する装置である。
冷媒とは、主に、低圧フロン、高圧フロン、低沸点フロンや、複数種のフロンが混合した混合フロンを含むCFC、HCFC、HFC等のフロンをいうが、本実施形態のシリコーンゴム製中空糸膜モジュール10により非凝縮ガスと分離可能なものであればこれに限定されない。また、非凝縮ガスとは、水蒸気や空気をいう。
冷媒使用機器とは、冷媒を使用する機器であって、冷凍空調機、チリングユニット、カーエアコン、マルチエアコン、パッケージエアコン、ルームエアコン、冷蔵庫、環境試験装置、低温発生装置、降雪機等を含む。
本実施形態のガス分離装置1を、図1に基づき説明する。図1は冷媒使用機器としてのターボ冷凍機2のガスパージャ30に接続したガス分離装置1を示す説明図である。ガスパージャ30は、特許請求の範囲の混合ガス源、一次分離装置に該当する。なお、図1ではガス分離装置1をターボ冷凍機2のガスパージャ30に接続した例を示しているが、これに限定されず、その他の冷媒使用機器のガスパージャ、冷媒ガス回収装置、冷媒ガス回収容器に接続してもよい。また、ガスパージャ30を介さず、冷媒使用機器に直接接続してもよい。
本実施形態におけるガス分離装置1は、図1に示すように、バッファタンク21と、中空糸膜モジュール10と、真空ポンプ22と、活性炭フィルタ25と、ガスディテクタ26と、ガス分離装置1内の各ガスの通路となる管路23a〜23dと、混合ガス入力ポート24aと、冷媒ガス出力ポート24bと、非凝縮ガス排出口24cを主要構成要素としている。
バッファタンク21は、内圧を計測可能な圧力計P1を備えた耐圧容器からなり、ガスパージャ30からガス分離装置1に送られた冷媒ガスと非凝縮ガスの混合ガスを一時的に貯留する。バッファタンク21の下流には、公知の電磁弁V1が設置され、バッファタンク21内が所定圧力に到達次第電磁弁V1を開放して中空糸膜モジュール10による混合ガス分離処理を開始可能に構成されている。
バッファタンク21は、中空糸膜モジュール10の導入口12aに必要な圧力を与えることができるよう、管路23aの混合ガス流量を確保する役割を果たす。
図2は、本実施形態で用いられる中空糸膜モジュール10の構造を示す一部切り欠き断面説明図である。本実施形態の中空糸膜モジュール10は、図2に示すように、ケース12と、ケース12に格納されるシリコーンゴム製のシリコーン中空糸膜束11と、シリコーン中空糸膜束11とケース12とを封止固定するシール部11bを備える。
ケース12は、図2に示すように、ポリカーボネート等プラスチック製からなる略円筒体の中空容器である。ケース12には、長手方向の両端にケース12内にガスを流入、排出させる導入口12a、導出口12bが形成され、側壁にも開口である冷媒ガス導出口12cが形成されている。
シリコーン中空糸膜束11は、シリコーン中空糸膜11aが数千本束ねられて構成されている。シリコーン中空糸膜11aは、シリコーンゴムからなり、直径0.1〜0.5mm程度のチューブ状で、内部をガスが流通可能に形成されている。シリコーンゴム膜は、有機ガスを透過させる性質を有する。冷媒ガスは有機ガスであるため、シリコーン中空糸膜11aの内部に非凝縮ガスと冷媒ガスの混合ガスを通過させると冷媒ガスのみがシリコーン中空糸膜11aに溶け込み、シリコーン中空糸膜11aの外側(冷媒ガス導出口12c側)に透過するために冷媒ガスを分離できる。
シリコーン中空糸膜束11の両端には、各シリコーン中空糸膜11aの外壁面間とケース12の内壁面との隙間を封止固定するためのシール部11bが形成されている。シール部11bは、シリコーンゴムを各シリコーン中空糸膜11aの外壁面間とケース12の内壁面との隙間に注入して固化することにより形成されており、各シリコーン中空糸膜11aを相互に束ねると共にケース12の両端側でシリコーン中空糸膜束11をケース12に固定する役割を果たす。
中空糸膜モジュール10の導入口12aからケース12内に流入した混合ガスは、シール部11bから各シリコーン中空糸膜11aの内側に流入する。そして、冷媒ガスのみがシリコーン中空糸膜11aを透過して、冷媒ガス導出口12cから排出される。非凝縮ガスは各シリコーン中空糸膜11aをそのまま通過して導出口12bから排出される。
本実施形態では、中空糸膜モジュール10として、永柳工業株式会社製のテストモジュールM40−BとM80−Aを、それぞれ1つずつ直列に連結したものを使用する。
中空糸膜モジュール10の導入口12aの上流には、公知の圧力調整器V2と公知の内圧警報P2が順次設置され、中空糸膜モジュール10の導出口12bの下流には公知の背圧弁V3が設置され、中空糸膜モジュール10の冷媒ガス導出口12cの下流には公知の圧力計P3が設置されている。
圧力調整器とは、一次側圧力の変動や、供給流量の変化に対応して二次側圧力を一定に保つ機能を有する弁で、減圧弁とも呼ばれている。
背圧弁とは、一次側圧力が設定値以上になったとき、バルブを通してその圧力を逃して、一次側の圧力を一定にする弁であり、バネ式低圧バルブ、ニードル式等何れを用いてもよい。
中空糸膜モジュール10の導入口12aの上流に設置されている圧力調整器V2は、上流圧力が中空糸膜モジュール10の使用上限圧力以下となるよう調整するために使用される。中空糸膜モジュール10の導出口12bの下流に設置されている背圧弁V3は、中空糸膜モジュール10の各シリコーン中空糸膜11aの内側と外側の間の差圧を所望の値に調整するために使用される。圧力調整器V2と背圧弁V3を用いることにより、常に中空糸膜モジュール10の最大分離能力を発揮させることができる。
真空ポンプ22は、公知の真空ポンプからなり、中空糸膜モジュール10の冷媒ガス導出口12cに連結されている。真空ポンプ22は、各シリコーン中空糸膜11aの内外に圧力差をつけガス分離を機能させるために用いられる。また、中空糸膜モジュール10と真空ポンプ22の間には、中空糸膜モジュール10の冷媒ガス導出口12c下流の圧力を測定するための圧力計P3が取り付けられている。
活性炭フィルタ25は、不図示のフィルタケースに活性炭が格納された公知の活性炭フィルタからなり、中空糸膜モジュール10通過後の管路23dのガスに微量の冷媒ガスが残留した場合、この残留する冷媒ガスを吸着除去するために用いられる。なお、本実施形態では、活性炭フィルタを用いているが、冷媒ガスを除去できるフィルタであればよく、有機若しくは無機系のフィルタや触媒フィルタであってもよい。
ガスディテクタ26は、一般的な冷媒配管施工時に使用される公知の冷媒リークディテクタであり、中空糸膜モジュール10及び活性炭フィルタ25により冷媒ガスが除去された管路23dのガスに冷媒ガスが含まれていないかを検査するために用いられる。
ガスディテクタ26は、不図示の制御回路により電磁弁V1と接続されている、ガスディテクタ26が所定の設定値以上の冷媒ガスを検出した場合、警報を発すると同時に、不図示の制御回路により電磁弁V1を閉じる信号が発信され、電磁弁V1が閉じるように構成されている。
バッファタンク21、中空糸膜モジュール10、公知の真空ポンプ22、活性炭フィルタ25、ガスディテクタ26は、図1に示すように、ガスが流通可能な管路23a〜23dにより連結されている。管路23a〜23dは、ステンレスや銅などの金属、若しくは樹脂からなる配管から構成されている。
最も上流側の管路23aの上流側端部には、混合ガス入力ポート24aが設けられ、ガスパージャ30からの混合ガスを排出する管路37に連結されている。中空糸膜モジュール10から分岐した冷媒ガス導出口12cの下流側の管路23cの下流側端部には、冷媒ガス出力ポート24bが設けられ、ターボ冷凍機2へ冷媒ガスを送入する管路33に連結されている。中空糸膜モジュール10から分岐した導出口12bの下流側の管路23dの下流側端部には、分離された非凝縮ガスを大気中に排出する非凝縮ガス排出口24cが設けられている。
本実施形態のガス分離装置1は、図1に示すように、ターボ冷凍機2に連結して用いられる。
図1のターボ冷凍機2は、大規模ビル等の大型空調設備の熱源機として、また産業用の冷却に用いられる冷凍機である。ターボ冷凍機2は、不図示の遠心圧縮機、凝縮器、蒸発器を備え、冷媒が遠心圧縮機、凝縮器、蒸発器のサイクルを相変化しながら循環し、蒸発器で蒸発した冷媒ガスが、空調機から送られた冷水を、気化熱を奪うことにより冷やし、この冷やされた冷水が空調機に送られることで、室内を冷房する仕組みである。
ターボ冷凍機2の冷媒としては、種々のものが用いられるが、本実施形態では、常温で液体の低圧フロンを用いる。
ターボ冷凍機2の不図示の凝縮器の上部には、図1に示すように、ガスパージャ30が連結されている。ガスパージャ30は、抽気槽とも呼ばれ、ターボ冷凍機2の配管などの腐食や潤滑油の劣化若しくは不純ガスとの接触による冷媒の分解、又は、真空運転または補修中における空気の侵入などの原因により、系内に非凝縮ガスが発生した場合、自動的に系外に非凝縮ガスを排出する装置である。
ガスパージャ30は、図3に示すように、中空の耐圧密閉容器からなる本体31と、冷却用の冷媒液を流す冷却用のコイル32を主要構成要素とする。
本体31は、中空の耐圧密閉容器からなり、ターボ冷凍機2の不図示の凝縮器から送られた冷媒ガスと非凝縮ガスとの混合ガスを、液相と気相の二相の状態で貯留する。
本体31には、不図示の凝縮器からの混合ガスを本体31内に送り込む管路35、コイル32で冷却されて凝縮し、本体31内に貯留した冷媒液をターボ冷凍機2の不図示の蒸発器に送出する管路36、本体31内に蓄積した非凝縮ガスを高濃度で含む混合ガスを系外に排出する管路37が連結されている。管路37には、本体31内の混合ガスを系外に排出するためのリリーフ弁34が設けられている。
コイル32は、中空状のコイルであり、本体31のターボ冷凍機2の不図示の凝縮器から液体の状態で送られた冷媒が内部を通る。コイル32には、不図示の凝縮器とコイル32の下端とをつなぎ、凝縮器からコイル32に冷媒液を送るための管路38と、コイル32の上端と不図示の凝縮器とをつなぎ、コイル32からターボ冷凍機2の蒸発器に蒸発した冷媒ガスを戻すための管路39が連結され、管路38、39は、本体31を貫通している。
ガスパージャ30による非凝縮ガスのパージは、次のように行われる。ターボ冷凍機2の不図示の凝縮器から、管路38を通してコイル32に冷媒液が送られる、冷媒液は、コイル32を冷却すると同時にコイル32内で蒸発して冷媒ガスとなり、管路39を通してターボ冷凍機2の蒸発器に戻される。
ターボ冷凍機2のパージが必要になると、ターボ冷凍機2の凝縮器の上部に溜まった冷媒ガスと非凝縮ガスの混合ガスが、管路38を通してガスパージャ30の本体31に送られる。混合ガスは、コイル32に接することにより冷却され、混合ガス中の冷媒ガスのみが液化し、凝縮しない非凝縮ガスと、冷媒液と平衡状態になった冷媒ガスとが、本体31上部に溜まる。本体31内の冷媒液の液面が所定高さより高くなると冷媒液を管路36からターボ冷凍機2の蒸発器に戻し、更にターボ冷凍機2の凝縮器内の混合ガスを管路38を通して本体31に送りこみ混合ガスを液相と気相に分離させるサイクルを繰り返す。このサイクルを繰り返すうちに、気相中の非凝縮ガスの量が多くなると、本体31内の圧力が上昇する。本体31内の圧力が所定の圧力になると、リリーフ弁34を開放し、管路37から、本体31上部に溜まった非凝縮ガスを多く含むパージガスを排出する。このパージガスは、非凝縮ガスを多く含むが、冷媒ガスもある比率で含む混合ガスである。このパージガスが特許請求の範囲の一次処理混合ガスに該当する。
次に、本実施形態のガス分離装置1の動作について説明する。
まず、本実施形態のガス分離装置1の混合ガス入力ポート24aにガスパージャ30の管路37を接続し、冷媒ガス出力ポート24bに、ターボ冷凍機2の不図示の蒸発器に連結された管路33を接続して、ターボ冷凍機2側とガス分離装置1側とを接続する。
次いで、ターボ冷凍機2及びガスパージャ30の運転を開始する。これにより、ガスパージャ30からは、本体31内が所定圧力に達するたびに一次処理混合ガスとしてのパージガスが自動で排出されるようになる。ガスパージャ30からパージガスが排出されると、管路37、23aを通してバッファタンク21に送られ、バッファタンク21にパージガスを所定圧力となるまで蓄積する。
一方、真空ポンプ22を作動し、各シリコーン中空糸膜11aの外側、即ち圧力計P3の値を−0.1MPa(gage)の負圧の状態、即ち、使用した中空糸膜モジュール10の使用圧力差圧上限値を2で割った値を負にした圧力に保つ。なお、各シリコーン中空糸膜11aの外側、即ち圧力計P3の値は、使用した中空糸膜モジュール10の使用圧力差圧上限値未満の値を負にした圧力にするとよい。
バッファタンク21内が所定圧力に到達すると、電磁弁V1を開放し、バッファタンク21内のパージガスを中空糸膜モジュール10に送りこんで、パージガス中の冷媒ガスと非凝縮ガスとの分離を開始する。このとき、圧力調整器V2と背圧弁V3により、各シリコーン中空糸膜11a内側、即ち内圧警報P2の値を、0.1MPa(gage)となるように調整する。
このように、各シリコーン中空糸膜11aの外側、即ち圧力計P3の値を−0.1MPa(gage)、各シリコーン中空糸膜11a内側、即ち内圧警報P2の値を、0.1MPa(gage)に調整することにより、各シリコーン中空糸膜11a内外の差圧は、0.2MPaとなる。なお、本実施形態では、使用した中空糸膜モジュール10の使用圧力差圧上限の圧力値が0.2MPaであるため、各シリコーン中空糸膜11a内外の差圧が0.2MPaとなるように調整したが、これに限定されるものでなく、中空糸膜モジュール10の使用圧力差圧上限に応じて、適宜変更可能である。
各シリコーン中空糸膜11a内外の差圧をこのように保つことによって、導入口12aから各シリコーン中空糸膜11a内側に流入したパージガス中の冷媒ガスはシリコーン中空糸膜11aに溶け込み、真空ポンプ22による吸引力によりシリコーン中空糸膜11aの外側に透過して、冷媒ガス導出口12c側へと排出される。
冷媒ガス導出口12cへ排出された冷媒ガスは、管路23c、冷媒ガス出力ポート24b、管路33を経て、ターボ冷凍機2の不図示の蒸発器に送られる。
一方、パージガス中の非凝縮ガスはそのまま各シリコーン中空糸膜11aの内側を通って導出口12bへ排出される。
中空糸膜モジュール10を通過した非凝縮ガスは、非凝縮ガス中に微量に含まれる冷媒ガスを吸着させるため、活性炭フィルタ25を通過した後、ほぼ完全に冷媒ガスが除去された状態で排出される。
活性炭フィルタ25を通過した非凝縮ガスは、ガスディテクタ26に送られ、冷媒ガスを含んでいないか確認される。ガスディテクタ26が所定量以上の冷媒ガスを検知した場合、不図示の制御回路からの指令により電磁弁V1が閉じられ、バッファタンク21から中空糸膜モジュール10へのパージガスの供給が停止され、ガス分離装置1の処理を停止する。ガスディテクタ26が所定量以上の冷媒ガスを検知しない場合は、ガスディテクタ26を通過したガスが、非凝縮ガス排出口24cから大気中に排出される。
次に、中空糸膜モジュール10の冷媒ガス透過量について説明する。
中空糸膜モジュール10の冷媒ガス透過量は次の式1により算出される。
Q=P・Δp・A・t/L (式1)
ここで、Qはガス透過量(mL)を表しており、Pはガス透過係数(mL・cm/cm・sec・cmHg)、Δpは差圧(cmHg)、Aは膜面積(cm)、tは時間(sec)、Lは膜厚(cm)を表している。ガス透過係数Pはガスの種類によって定まる係数である。
この式1より、ガス透過量Qを増加させるには、中空糸膜モジュールの種類によらず、差圧Δpを大きく取ることが最も効果的であることが分かる。しかしながらシリコーン中空糸膜11a自体の使用圧力上限を超えることはできないので、差圧Δpを最も効率のよい値に保持する機構が必要である。本実施形態で採用した中空糸膜モジュール10は使用圧力差圧上限(Δpmax)が0.2MPa、即ちシリコーン中空糸膜11a外側が−0.1MPa(gage)、内側が0.1MPa(gage)であるので、本実施形態では、圧力調整器V2、背圧弁V3、真空ポンプ22を用いて、差圧を0.2MPaに調整するように構成している。
また、式1より、膜面積Aを大きくすることで、冷媒ガスの透過量が増えることがわかるため、ガス分離装置1の混合ガス分離処理量を増やすために、中空糸膜モジュール10を大型化、あるいは多段化してもよい。
(第二の実施形態)
上記実施形態のガス分離装置1は、図1に示すように、混合ガス入力ポート24aにターボ冷凍機2のガスパージャ30の管路37を連結して、ガスパージャ30からのパージガス中の非凝縮ガスと冷媒ガスを分離するように構成したが、図4のように、混合ガス入力ポート24aにターボ冷凍機2に連結された冷媒ガス回収装置3からの管路42を連結して、冷媒ガス回収装置3からのパージガス中の非凝縮ガスと冷媒ガスを分離するようにしてもよい。冷媒ガス回収装置3は、混合ガス源、一次分離装置に該当する。
図4の例は、冷媒ガス回収装置3を用いて積極的に非凝縮ガスのパージを行う場合に行われるガスの分離であって、例えば、ターボ冷凍機2に、ガスパージャ30の処理能力を上回る非凝縮ガスが発生した場合や、ターボ冷凍機2の定期的なメンテナンスの場合等に、行われる。
図4の構成は、ガス分離装置1と、ターボ冷凍機2と、冷媒ガス回収装置3と、を備えている。ガス分離装置1とターボ冷凍機2の構成は、図1と同様であるため、説明を省略する。
冷媒ガス回収装置3は、ターボ冷凍機の冷媒回収専用の装置であって、ターボ冷凍機2の不図示の凝縮器から送られた原混合ガスから、冷媒ガスを除去したガスを一次処理混合ガスとしてのパージガスとして送出する装置である。
ターボ冷凍機2の不図示の凝縮器の気相からは、管路40を通って冷媒ガス回収装置3に冷媒ガスと非凝縮ガスの原混合ガスが送られる。また、冷媒ガス回収装置3で液化された冷媒液は、管路41を通ってターボ冷凍機2の不図示の蒸発器の液相に戻される。
冷媒ガス回収装置3には、冷媒液と分離されたパージガスを送出するための管路42が連結され、この管路42は、ガス分離装置1の混合ガス入力ポート24aに連結されている。
ターボ冷凍機2の不図示の蒸発器には、ガス分離装置1で非凝縮ガスが除去された冷媒ガスを蒸発器に送り込むための管路43が連結され、この管路43は、ガス分離装置1の冷媒ガス出力ポート24bに連結されている。
このような図4の構成によるガス分離装置1の動作について説明する。
まず、ターボ冷凍機2と冷媒ガス回収装置3とを、図4のように管路40、41で連結する。本実施形態のガス分離装置1の混合ガス入力ポート24aに冷媒ガス回収装置3の管路42を接続し、冷媒ガス出力ポート24bに、ターボ冷凍機2の不図示の蒸発器に連結された管路43を接続して、ターボ冷凍機2側とガス分離装置1側とを接続する。
次いで、ターボ冷凍機2及び冷媒ガス回収装置3の運転を開始する。これにより、冷媒ガス回収装置3からは、パージガスが自動で排出されるようになる。冷媒ガス回収装置3からパージガスが排出されると、管路42、23aを通してバッファタンク21に送られ、バッファタンク21にパージガスを所定圧力となるまで貯留する。
その後、図1の場合と同様の処理を行い、ガス分離装置1でパージガスを非凝縮ガスと冷媒ガスとに分離する。
分離された非凝縮ガスは、ガスディテクタ26を通過して、非凝縮ガス排出口24cから大気中に排出される。
分離された冷媒ガスは、管路23c、冷媒ガス出力ポート24b、管路43を経て、ターボ冷凍機2の不図示の蒸発器に送られる。
(第三の実施形態)
また、ガス分離装置1は、図5のように、冷媒ガスと非凝縮ガスの混合ガス、冷媒液を含む混合ガス源としての回収容器4に連結し、回収容器4内の非凝縮ガスを除去するために用いてもよい。
図5の例は、冷媒ガス使用機器の使用済み冷媒ガスが、冷媒ガス回収装置3等の回収装置を用いて回収された回収容器4に対して行われる。冷媒ガスがR12、R134a、R22、R407C、R410A等の高圧フロン等であって、冷媒ガスを回収したときに回収容器4内の圧力が高圧になる場合に、有効に用いられる。
図5の構成は、ガス分離装置1と、回収容器4とを備えている。ガス分離装置1の構成は、図1と同様であるため、説明を省略する。
回収容器4は、公知の冷媒ガス用の回収容器であって、高圧フロン用のボンベからなる。回収容器4は、可溶栓からなる不図示の安全弁を備えており、この安全弁は、60℃になると可溶栓が溶融して、気密状態を破るように構成されている。回収容器4には、冷媒ガス使用機器から回収された高圧フロンガス、非凝縮ガス、高圧フロン液が貯留される。
回収容器4には、回収容器4内の気相の混合ガスを送出するための管路44が連結されている。この管路44の先端は、ガス取り出し口に位置する。管路44は、ガス分離装置1の混合ガス入力ポート24aに連結されている。
また、回収容器4には、ガス分離装置1で非凝縮ガスが除去された冷媒ガスを回収容器4に戻すための管路45が連結されている。この管路45の先端は、回収容器4内の液取り出し口に位置している。管路45は、ガス分離装置1の冷媒ガス出力ポート24bに連結されている。
このような図5の構成によるガス分離装置1の動作について説明する。
まず、不図示の回収装置により、回収容器4に冷媒ガス使用機器内の冷媒ガスを回収する作業を行う。この作業中、回収系統に空気等の非凝縮ガスが混入すると、回収装置により混入した非凝縮ガスも回収され、回収容器4内に圧入される。冷媒ガスは回収装置で液化され、回収容器4内の気相には、飽和蒸気圧分の冷媒ガスと、非凝縮ガスが存在することになる。非凝縮ガスは凝縮せず、回収容器4内で圧縮ガスとして存在するため、冷媒液の量が増えて気相の体積が少なくなるにつれて、回収容器4内の圧力が上昇し、それに伴い、回収容器4内の温度も上昇する。可溶栓は60℃で溶融するため、可溶栓が溶融する可能性を排除するため、溶融温度より少し低い55℃程度の温度に達した段階で、回収容器4への冷媒ガスの回収を停止する。回収容器4と、不図示の回収装置及び冷媒ガス使用機器との連結を解除する。
次いで、ガス分離装置1の混合ガス入力ポート24aに回収容器4の管路44を接続し、冷媒ガス出力ポート24bに、回収容器4の管路45を接続して、回収容器4側とガス分離装置1側とを接続する。
次いで、回収容器4とバッファタンク21との間のバルブを開く。これにより、回収容器4の気相の混合ガスが、管路44、23aを通してバッファタンク21に送られ、バッファタンク21に混合ガスを所定圧力となるまで蓄積する。
その後、図1の場合と同様の処理を行い、ガス分離装置1で混合ガスを非凝縮ガスと冷媒ガスとに分離する。
分離された非凝縮ガスは、ガスディテクタ26を通過して、非凝縮ガス排出口24cから大気中に排出される。
分離された冷媒ガスは、管路23c、冷媒ガス出力ポート24b、管路45を経て、回収容器4の下部の液相内に放出される。
混合ガスからの非凝縮ガスの除去処理が進むに従い、回収容器4内の圧力は低下するが、回収容器4内の圧力が、回収容器4内に存在する冷媒のその時点での温度における飽和蒸気圧力になった時点で、回収容器4内の非凝縮ガスがほぼすべて除去されたものとして、電磁弁V1を閉じ、処理を終了する。
その後、回収容器4を再度回収装置及び冷媒使用機器に接続し、この回収容器4への冷媒の回収作業を再開する。
複数の回収容器4について順次交互に冷媒の回収作業とガス分離装置1による非凝縮ガスの除去作業を繰り返し、冷媒使用機器からの冷媒の回収を完了する。
(具体的実施例1)
図1の構成によるガス分離装置1を用いて混合ガスを冷媒ガスと非凝縮ガスとに分離した具体的実施例について説明する。
本例では、中空糸膜モジュール10として、永柳工業株式会社製 NAGASEP テストモジュール M80−A及びM40−Bを直列接続したものを用いた。
バッファタンク21に貯留される混合ガスの組成を、空気55vol%、R11フロンガス45vol%、管路23bにおける混合ガス流量を、0.5mL/minとして、図1の構成によるガス分離装置1により、混合ガスを冷媒ガスと非凝縮ガスとに分離する処理を行った。
このとき、ガスディテクタ26におけるガス中の冷媒ガス濃度をガスクロマトグラフィで測定したところ、2.4vol%であった。
以上より、中空糸膜モジュール10の導入口12aへの冷媒ガスの流入流量は、混合ガス流量の45vol%であることから、
0.5mL/min×45/100=0.225mL/min
と算出される。
また、中空糸膜モジュール10の導出口12bからの冷媒ガスの流出流量は、
0.5mL/min×{1−(45−2.5)/100}×2.4/100=0.00689mL/min
と算出される。
従って、中空糸膜モジュール10の導入口12aから導出口12bに流れる間に、混合ガスから冷媒ガスが除去された比率、即ち冷媒ガス除去効率は、
(1−0.00689/0.225)×100=96.9%
と算出される。
以上より、図1の構成のガス分離装置1によれば、45vol%の冷媒ガスを含む混合ガスから、約97%の冷媒ガスを除去できることが分かった。
P1、P3 圧力計
P2 内圧警報
V1 電磁弁
V2 圧力調整器
V3 背圧弁
S ソレノイド
1 ガス分離装置
2 ターボ冷凍機
3 冷媒ガス回収装置
4 回収容器
10 中空糸膜モジュール
11 シリコーン中空糸膜束
11aシリコーン中空糸膜
11b シール部
12 ケース
12a 導入口
12b 導出口
12c 冷媒ガス導出口
21 バッファタンク
22 真空ポンプ
23a、23b、23c、23d、33、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45 管路
24a 混合ガス入力ポート
24b 冷媒ガス出力ポート
24c 非凝縮ガス排出口
25 活性炭フィルタ
26 ガスディテクタ
30 ガスパージャ
31 本体
32 コイル
34 リリーフ弁
100 ガスパージャ
110 蒸発器
112 圧縮機
114 凝縮器
118、128、132 管路
120 分離器
122 ジャケット
124 液溜部
126 排出弁
136 電磁弁
140 圧力スイッチ
142 差圧スイッチ

Claims (7)

  1. 冷媒使用機器から取り出した冷媒ガスと非凝縮ガスとの混合ガスを、前記冷媒ガスと前記非凝縮ガスに分離する、冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置であって、
    シリコーンゴムからなる中空糸膜を集束した中空糸膜束と、該中空糸膜束を格納し、前記中空糸膜内部に混合ガスを導入する導入口、前記中空糸膜内部のガスを導出する導出口、前記中空糸膜外部のガスを導出する冷媒ガス導出口を有するケースと、を備えた中空糸膜モジュールと、
    該中空糸膜モジュールの前記中空糸膜内部と前記中空糸膜外部との差圧を所定の値に維持する差圧維持手段と、
    前記導出口から排出されたガスを、前記冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置外に排出する排出口と、を備え、
    前記導入口及び前記冷媒ガス導出口はそれぞれ、前記冷媒使用機器又は該冷媒使用機器から取り出した前記混合ガスを供給する混合ガス源に接続されることを特徴とする冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置。
  2. 前記混合ガスは、前記冷媒使用機器から取り出した前記冷媒ガスと前記非凝縮ガスとを含む原混合ガスに、前記冷媒ガスを除去する一次分離処理を施して得た一次処理混合ガスであって、
    前記混合ガス源は、前記一次分離処理を行う一次分離装置であることを特徴とする請求項1記載の冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置。
  3. 前記混合ガス源は、前記冷媒使用機器に設置されたガスパージャ、前記冷媒使用機器から前記冷媒ガスを回収する冷媒回収装置、又は前記冷媒使用機器から前記冷媒ガスを回収した冷媒回収容器であることを特徴とする請求項1又は2記載の冷媒ガスと非凝縮ガスの分離装置。
  4. 冷媒使用機器から取り出した冷媒ガスと非凝縮ガスとの混合ガスを、前記冷媒ガスと前記非凝縮ガスに分離する、冷媒ガスと非凝縮ガスの分離方法であって、
    シリコーンゴムからなる中空糸膜を集束した中空糸膜束と、該中空糸膜束を格納し、前記中空糸膜内部に前記混合ガスを導入する導入口、前記中空糸膜内部のガスを導出する導出口、前記中空糸膜外部のガスを導出する冷媒ガス導出口を有するケースと、を備えた中空糸膜モジュールの前記導入口及び前記冷媒ガス導出口をそれぞれ、前記冷媒使用機器又は該冷媒使用機器から取り出した前記混合ガスを供給する混合ガス源に接続する工程と、
    前記冷媒ガス導出口を、真空ポンプにより、所定の負圧の圧力に維持する工程と、
    前記中空糸膜モジュールの前記導入口に、前記混合ガスを送出すると共に、前記中空糸膜の内部と外部との間の差圧を、所定の圧力に維持して、前記混合ガスに含まれる前記非凝縮ガスを前記導出口へ通過させ、前記混合ガスに含まれる前記冷媒ガスを、前記中空糸膜を透過させて、前記冷媒ガス導出口へ排出させる工程と、
    前記導出口から排出された前記非凝縮ガスを系外に排出し、前記冷媒ガス導出口から排出された前記冷媒ガスを前記冷媒使用機器又は前記混合ガス源に戻す工程と、を備えることを特徴とする冷媒ガスと非凝縮ガスの分離方法。
  5. 冷媒使用機器から取り出した冷媒ガスと非凝縮ガスとの混合ガスを、前記冷媒ガスと前記非凝縮ガスに分離する、冷媒ガスと非凝縮ガスの分離方法であって、
    シリコーンゴムからなる中空糸膜を集束した中空糸膜束と、該中空糸膜束を格納し、前記中空糸膜内部に前記混合ガスを導入する導入口、前記中空糸膜内部のガスを導出する導出口、前記中空糸膜外部のガスを導出する冷媒ガス導出口を有するケースと、を備えた中空糸膜モジュールの前記導入口を、前記冷媒使用機器に設置されたガスパージャに接続すると共に、前記冷媒ガス導出口を、前記冷媒使用機器に接続する工程と、
    前記ガスパージャが、前記冷媒使用機器から前記冷媒ガスと前記非凝縮ガスの原混合ガスを取り出し、該原混合ガスから前記冷媒ガスを除去して、一次処理混合ガスを排出する一次分離処理工程と、
    前記冷媒ガス導出口を、真空ポンプにより、所定の負圧の圧力に維持する工程と、
    前記中空糸膜モジュールの前記導入口に、前記一次処理混合ガスを送出すると共に、前記中空糸膜の内部と外部との間の差圧を、所定の圧力に維持して、前記一次処理混合ガスに含まれる前記非凝縮ガスを前記導出口へ通過させ、前記一次処理混合ガスに含まれる前記冷媒ガスを、前記中空糸膜を透過させて、前記冷媒ガス導出口へ排出させる工程と、
    前記導出口から排出された前記非凝縮ガスを系外に排出し、前記冷媒ガス導出口から排出された前記冷媒ガスを前記冷媒使用機器に戻す工程と、を備えることを特徴とする冷媒ガスと非凝縮ガスの分離方法。
  6. 冷媒使用機器から取り出した冷媒ガスと非凝縮ガスとの混合ガスを、前記冷媒ガスと前記非凝縮ガスに分離する、冷媒ガスと非凝縮ガスの分離方法であって、
    シリコーンゴムからなる中空糸膜を集束した中空糸膜束と、該中空糸膜束を格納し、前記中空糸膜内部に前記混合ガスを導入する導入口、前記中空糸膜内部のガスを導出する導出口、前記中空糸膜外部のガスを導出する冷媒ガス導出口を有するケースと、を備えた中空糸膜モジュールの前記導入口を、前記冷媒使用機器に接続された冷媒ガス回収装置に接続すると共に、前記冷媒ガス導出口を、前記冷媒使用機器に接続する工程と、
    前記冷媒ガス回収装置が、前記冷媒使用機器から前記冷媒ガスと前記非凝縮ガスの原混合ガスを取り出し、該原混合ガスから前記冷媒ガスを除去して、一次処理混合ガスを排出する一次分離処理工程と、
    前記冷媒ガス導出口を、真空ポンプにより、所定の負圧の圧力に維持する工程と、
    前記中空糸膜モジュールの前記導入口に、前記一次処理混合ガスを送出すると共に、前記中空糸膜の内部と外部との間の差圧を、所定の圧力に維持して、前記一次処理混合ガスに含まれる前記非凝縮ガスを前記導出口へ通過させ、前記一次処理混合ガスに含まれる前記冷媒ガスを、前記中空糸膜を透過させて、前記冷媒ガス導出口へ排出させる工程と、
    前記導出口から排出された前記非凝縮ガスを系外に排出し、前記冷媒ガス導出口から排出された前記冷媒ガスを前記冷媒使用機器に戻す工程と、を備えることを特徴とする冷媒ガスと非凝縮ガスの分離方法。
  7. 冷媒使用機器から取り出した冷媒ガスと非凝縮ガスとの混合ガスを、前記冷媒ガスと前記非凝縮ガスに分離する、冷媒ガスと非凝縮ガスの分離方法であって、
    シリコーンゴムからなる中空糸膜を集束した中空糸膜束と、該中空糸膜束を格納し、前記中空糸膜内部に前記混合ガスを導入する導入口、前記中空糸膜内部のガスを導出する導出口、前記中空糸膜外部のガスを導出する冷媒ガス導出口を有するケースと、を備えた中空糸膜モジュールの前記導入口及び前記冷媒ガス導出口を、冷媒ガス回収容器に接続する工程と、
    前記冷媒ガス導出口を、真空ポンプにより、所定の負圧の圧力に維持する工程と、
    前記中空糸膜モジュールの前記導入口に、前記冷媒回収容器に貯留された前記混合ガスを送出すると共に、前記中空糸膜の内部と外部との間の差圧を、所定の圧力に維持して、前記混合ガスに含まれる前記非凝縮ガスを前記導出口へ通過させ、前記混合ガスに含まれる前記冷媒ガスを、前記中空糸膜を透過させて、前記冷媒ガス導出口へ排出させる工程と、
    前記導出口から排出された前記非凝縮ガスを系外に排出し、前記冷媒ガス導出口から排出された前記冷媒ガスを前記冷媒ガス回収容器に戻す工程と、を備えることを特徴とする冷媒ガスと非凝縮ガスの分離方法。
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