JP2559220Y2 - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JP2559220Y2
JP2559220Y2 JP1992028035U JP2803592U JP2559220Y2 JP 2559220 Y2 JP2559220 Y2 JP 2559220Y2 JP 1992028035 U JP1992028035 U JP 1992028035U JP 2803592 U JP2803592 U JP 2803592U JP 2559220 Y2 JP2559220 Y2 JP 2559220Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、多段式の冷凍装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の多段式冷凍装置の要部回路
図である。同図に示すようにこの装置の冷凍サイクル内
には、沸点の異なる複数の混合冷媒、例えばR11,R
12,R13等の冷媒成分からなる混合冷媒が封入され
ている。
【0003】そして、圧縮機1から吐出した混合冷媒
が、油分離器2を通り、凝縮器3で水または空気により
冷却される。さらに混合冷媒は、シリカゲル等の乾燥剤
からなるドライヤが収容された除湿器4を通って水分が
除去されてから、第1の熱交換器5に送り込まれる。そ
こで混合冷媒は、後述する戻り冷媒との熱交換により冷
却されて、混合冷媒のうち主に沸点の最も高い冷媒成分
が凝縮して気液混相の冷媒となる。この気液混相の冷媒
は(第1の)気液分離器6により気液分離されて、液相
冷媒はキャピラリチュ−ブ等の減圧器7を通って減圧膨
張した後、戻り冷媒と合流する。また気相冷媒は(第2
の)熱交換器8に送り込まれ、そこで戻り冷媒との熱交
換により冷却されて、主に2番目に沸点の高い冷媒成分
が凝縮して気液混相の冷媒となる。この気液混相の冷媒
に対し、上記と同様にして気液分離器による気液分離
と、気液分離された冷媒のうちの気相冷媒を熱交換器に
より冷却する冷却処理とが繰り返し行われる。これによ
り、沸点の高い冷媒成分が順に分離されていき、混合冷
媒のうち最も沸点の低い冷媒成分が抽出される。この冷
媒は図示しない最終段のキャピラリチュ−ブで減圧膨張
した後、蒸発器に送り込まれ、そこで外部から熱を吸収
して蒸発する。さらに蒸発器で蒸発した冷媒(戻り冷
媒)は、複数の熱交換器(8,5)を通って冷媒自身の
温度を徐々に上昇させながら、圧縮機1に戻る。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】このような冷凍サイク
ルを有する冷凍装置では、封入される混合冷媒に水分が
含まれており(以下、「混合冷媒」および「冷媒」と称
するときは、水分が含まれているものとする。)、この
水分が分離して氷結することより冷凍サイクル内におけ
る冷媒の循環を阻害する恐れがある。このため、冷媒中
から水分を効率よく除去することが必要となる。
【0005】しかしながら、従来の冷凍装置では、除湿
器4を第1の気液分離器6よりも冷媒の循環方向に対し
上流側に取り付けている。この取付位置は、混合冷媒の
気液分離処理を行う前で、すべての冷媒成分が混在して
おり、冷媒中の水蒸気圧(水分の分圧)が低く、水分を
効率よく除去することができなかった。
【0006】またシリカゲル等の乾燥剤では、冷媒中の
水蒸気圧が一定の場合でも飽和水蒸気圧が低下すると水
分の吸着率が上昇し、逆に飽和水蒸気圧が高いと水分の
吸着率は低くなる。このため、従来の冷凍装置のように
除湿器4を第1の熱交換器5よりも冷媒循環方向に対し
上流側に取り付けた場合、冷媒を第1の熱交換器5によ
り冷却する前の高温領域で水分を吸着することになり、
そのような高温領域では飽和水蒸気圧が高く、この点に
おいても水分を効率よく除去できないという問題が発生
する。
【0007】一方、図6に示すように上記高温領域で、
吸着剤により水分が吸着されることにより、冷媒圧PH
中の水蒸気圧PH2は飽和水蒸気圧PH1よりも低いと
ころで平衡状態にある。この状態の混合冷媒に気液分離
処理および冷却処理が繰り返し行われて、高沸点側の液
相状態の冷媒が順に分離されていくと、その冷媒にはほ
とんど水分が溶解しないため、抽出される低沸点冷媒の
水蒸気圧は次第に上昇していく。しかも冷却処理が繰り
返されることにより、冷媒温度が低下して飽和水蒸気圧
は低下する。
【0008】このとき、超低温(−150℃以下)を発
生するような冷凍装置では、図7に示すように、例えば
最終段の熱交換器周辺の低温領域において、冷媒圧PL
中の飽和水蒸気圧PL1が水蒸気圧PL2よりも低くな
り、そうなると水蒸気圧PL2が飽和水蒸気圧PL1に
等しくなるように冷媒中の水分が分離して氷結する。
【0009】さらにこのような現象が繰り返し行われる
うちに、冷媒の水蒸気圧が低下していく。この水蒸気圧
の低い乾燥冷媒が冷凍サイクル内を循環して除湿器4に
送り込まれたとき、乾燥冷媒の水蒸気圧が、ドライヤの
水分吸着による平衡水蒸気圧PH2(図6)よりも低く
なっていると、逆に水分がドライヤから冷媒中に放出さ
れる。こうして冷媒中に取り込まれた水分は、上記と同
様にして低温領域で分離し氷結する。このようにドライ
ヤが加湿源となって冷媒中に水分を放出する一方、その
水分が低温領域で分離し、低温領域で多量の氷結が発生
し、冷媒の循環を阻害するという問題も有していた。
【0010】この考案の第1の目的は、上記従来技術の
問題を解消し、冷媒中の水分を効率よく除去できる冷凍
装置を提供することである。
【0011】この考案の第2の目的は、冷媒中の水分を
効率よく除去でき、冷凍サイクル内で水分が分離して氷
結するのを防止できる冷凍装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の考案は、圧縮
機から吐出された多成分混合冷媒に対し、凝縮手段によ
り前記混合冷媒の一部を凝縮させる凝縮処理と、その
処理により一部が凝縮された気液混相の冷媒を気液分
離器により気液分離する気液分離処理とを少なくとも1
回行って、前記混合冷媒のうち最も沸点の低い冷媒を気
相状態で抽出し、その冷媒を凝縮手段により凝縮して
減圧して蒸発器に通し、前記圧縮機に戻す冷凍装置で
あって、上記第1の目的を達成するため、冷媒中の水分
を除去するための乾燥剤が収容された除湿器を、前記気
液分離器の気相出口から次の凝縮手段までの冷媒経路上
に取り付けている。
【0013】請求項2の考案は、請求項1の冷凍装置で
あって、さらに上記第2の目的を達成するため、前記気
液分離器が複数設けられて、前記除湿器が前記複数の気
液分離器のうち最終段の気液分離器の気相出口から次の
凝縮手段までの冷媒経路上に取り付けられている。
【0014】
【作用】請求項1の冷凍装置においては、乾燥剤が収容
された除湿器を気液分離器の気相出口から次の凝縮手段
までの冷媒経路上に取り付けているため、除湿器に送り
込まれる低沸点の冷媒は、気液分離により高沸点の冷媒
が分離されることにより、蒸気圧が高く、しかも冷却
により飽和水蒸気圧が低い状態となり、その状態で乾燥
剤により水分を吸着できる。また、気液分離器からの気
相冷媒中の水分の除去は、その冷媒が次の凝縮手段に至
る前の気相状態でなされることになる。
【0015】請求項2の冷凍装置においては、除湿器
を、最終段の気液分離器の気相出口から蒸発器までの冷
媒経路上に取り付けているため、除湿器に送り込まれる
低沸点の冷媒は、複数の気液分離処理により他の冷媒成
分がすべて分離されることにより、冷媒中の水蒸気圧が
冷凍サイクル内で最も高く、しかも複数の冷却処理によ
り冷却されて飽和水蒸気圧が冷凍サイクル内でほぼ最低
の状態となり、その状態で乾燥剤により水分を吸着でき
る。また、水分除去時の冷媒の水蒸気圧は、冷凍サイク
ル内でほぼ最低の飽和水蒸気圧よりも低いところで平衡
状態となり、冷凍サイクル内において飽和水蒸気圧が水
蒸気圧よりも終始高くなる。
【0016】
【実施例】図1はこの考案の実施例である冷凍装置の回
路図である。同図に示すように、この冷凍装置には、圧
縮機11、油分離器12、空冷または水冷式凝縮器(凝
縮手段)21、第1ないし第4の気液分離器31〜3
4、第1ないし第6のキャピラリチュ−ブ41〜46等
の減圧器、第1ないし第6の熱交換器(凝縮手段)51
〜56、蒸発器60、および除湿器100が設けられる
とともに、これらの機器が配管等の冷媒経路によって接
続されて、冷凍サイクルが形成されている。さらに、冷
凍サイクル内にはR11,R12,R13等の沸点のそ
れぞれ異なる複数の冷媒成分からなる混合冷媒が封入さ
れる。
【0017】冷媒経路を詳細に説明すると、圧縮機11
の吐出口は、油分離器12、凝縮器21および第1の熱
交換器51を介して第1の気液分離器31に接続され
る。さらに第1ないし第3の気液分離器31〜33の気
相出口は第2ないし第4の熱交換器52〜54を介して
第2ないし第4の気液分離器32〜34にそれぞれ接続
されるとともに、第1ないし第4の気液分離器31〜3
4の液相出口は第1ないし第4のキャピラリチュ−ブ4
1〜44を介して後述する冷媒戻りライン80にそれぞ
れ接続される。
【0018】第4の気液分離器34の気相出口は除湿器
100を介して第5の熱交換器55に接続される。除湿
器100は、図2に示すようにケーシング101を有し
ており、そのケーシング101内にシリカゲル、モレキ
ュラシーブ等の乾燥剤からなるドライヤ102が収容さ
れている。そして、第4の気液分離器34の気相出口に
接続された冷媒管71がケーシング101の流入口10
3に接続されるとともに、第5の熱交換器55に接続さ
れた冷媒管72がケーシング101の流出口104に接
続される。これにより、第4の気液分離器34の気相出
口から流出した冷媒が除湿器100内のドライヤ102
間を通って第5の熱交換器55に送り込まれる。
【0019】図1に戻って、第5の熱交換器55の流出
口から引き出された冷媒経路は、第6の熱交換器56を
介して二方に分岐し、一方側の冷媒経路が第5のキャピ
ラリチュ−ブ45および第6の熱交換器56を通って冷
媒戻りライン80に接続される。また、他方側の冷媒経
路は第6のキャピラリチュ−ブ46を通って蒸発器60
に接続される。
【0020】蒸発器60から引き出された冷媒経路(冷
媒戻りライン80)は、第5ないし第1の熱交換器55
〜51をこの順に通って圧縮機11に接続される。
【0021】なおこの冷凍装置において、最終段の気液
分離器は第4の気液分離器34により構成される。
【0022】次にこの冷凍装置の動作について説明す
る。なお下記の説明中で、冷媒および混合冷媒と称する
ときは、それらの冷媒中に水分が含まれているものとす
る。
【0023】圧縮機11から吐出した高温、高圧の混合
ガス冷媒は油分離器12により油成分が除去されてか
ら、凝縮器21および第1の熱交換器51内で水または
空気、および戻りライン80の戻り冷媒との熱交換によ
り冷却されて、混合冷媒のうち主に最も沸点の高い冷媒
成分が凝縮して、気液混相の冷媒となり、第1の気液分
離器31に送り込まれる。
【0024】第1の気液分離器31内で、気液混相の冷
媒は気相冷媒と液相冷媒とに分離されて、液相冷媒は第
1のキャピラリチュ−ブ41で減圧膨張した後、冷媒戻
りライン80に送り込まれ戻り冷媒と合流する。一方、
気相冷媒は第2の熱交換器52に送り込まれ、そこで戻
り冷媒との熱交換により冷却されて、主に2番目に沸点
の高い冷媒成分が凝縮して、気液混相の冷媒となり、第
2の気液分離器32に送り込まれる。
【0025】第2ないし第4の気液分離器32〜34、
第2および第3のキャピラリチュ−ブ42,43、およ
び第3および第4の熱交換器53,54においても、上
記と同様な動作が行われる。こうして、混合冷媒が次第
に冷却されながら、沸点の高い冷媒成分から順に分離さ
れ圧縮機11側に戻される。そして、第4の(最終段
の)気液分離器34で気液分離された2つの冷媒成分の
うち、沸点の高い方の液相状態の冷媒成分は、第4のキ
ャピラリチュ−ブ44で減圧膨張されて、冷媒戻りライ
ン80に送り込まれて戻り冷媒と合流する。また、気相
状態の冷媒成分、すなわち混合冷媒の全成分のうち最も
沸点の低い冷媒は除湿器100に送り込まれ、そこで水
分が除去される。
【0026】この場合、各気液分離器31〜34で分離
される高沸点側の液相冷媒にはほとんど水分が溶解しな
いため、除湿器100に送り込まれる気相冷媒は、他の
冷媒成分が分離されることにより、水蒸気圧が冷凍サイ
クル内で最も高い状態となっている。このため、冷媒中
の水分がドライヤ102により効率よく吸収される。し
かも、この低沸点冷媒は、凝縮器21および第1ないし
第4の熱交換器51〜54により冷却される。このた
め、飽和水蒸気圧も冷凍サイクル内でほぼ最低の状態と
なり、この点においてもドライヤ102により水分を効
率よく吸収できる。なお図3に示すように、このときの
冷媒中の水蒸気圧P2は、冷凍サイクル内でほぼ最低の
飽和水蒸気圧P1よりも低いところで平衡状態となって
いる。
【0027】装置動作の続きを説明すると、除湿器10
0を通過した気相冷媒は、第5および第6熱交換器5
5,56で戻り冷媒との熱交換により凝縮されて二方に
分岐し、一方側の液相冷媒(戻り冷媒)は、第5のキャ
ピラリチュ−ブ45で減圧膨張してから、第6の熱交換
器56で熱吸収により蒸発し、冷媒戻りライン80に送
り込まれる。また、他方側の液相冷媒は第6のキャピラ
リチュ−ブ46で減圧膨張してから、蒸発器60に送り
込まれ、ブライン回路110を循環するブラインから熱
を吸収して蒸発する。そして、蒸発器60から送り出さ
れた気相冷媒(戻り冷媒)は、第5ないし第1の熱交換
器55〜51を順に通過しながら自身の温度を上昇さ
せ、最終的には常温の低圧ガスとなって圧縮機11に戻
る。
【0028】一方、蒸発器60で冷却されたブラインは
ブライン回路110を循環し、図示しない被冷却体から
熱を吸収して再度蒸発器60に戻る。
【0029】以上のように、この冷凍装置では、気相
媒中の水蒸気圧が最も高く、しかも飽和水蒸気圧がほぼ
最低の状態で、ドライヤにより水分を吸着しているた
め、水分を効率よく吸収でき、冷凍サイクル内での水分
の分離およびその氷結を防止できる。また、通常水分
は、R11,R12,R13などの液相冷媒にはほとん
ど溶解しない。このため、冷凍サイクル中の水分は、気
相の冷媒中にそのほとんどが含まれることになる。した
がって、第4の気液分離器34の液相出口側に除湿器を
取り付けるよりも、本実施例のように第4の気液分離器
34の気相出口側に除湿器100を取り付けた方が、冷
凍サイクル中の水分を効率よく除去することができる。
さらに、第4の気液分離器34の気相出口側に除湿器1
00を取り付けた場合にあっても、図4に示す提案例の
ように、除湿器100を第6の熱交換器56と、第5及
び第6のキャピラリチュ−ブ45,46との間の冷媒経
路上に取り付けると、除湿されていない気相冷媒がその
まま第4の気液分離器34から第5及び第6熱交換器5
5,56に送り込まれて冷却され凝縮されることにな
り、そこで冷媒中の水分が分離し氷結する可能性があ
る。しかしながら本実施例の場合には、第4の気液分離
器34からの気相冷媒が次に第5及び第6熱交換器5
5,56で冷却されるよりも前に、除湿器100により
その気相冷媒中の水分を除去しているため、第5及び第
6熱交換器55,56で冷媒中の水分が分離し氷結する
ようなことはない。
【0030】なお、除湿器100から流出した冷媒は第
5および第6の熱交換器55,56、さらに第5および
第6のキャピラリチュ−ブ45,46を通過することに
より、冷媒温度が低下し、冷媒中の飽和水蒸気圧が低下
する。この場合、これらの機器による一回の凝縮、減圧
処理では、さほど飽和水蒸気圧が低下するようなことは
なく、その飽和水蒸気圧が平衡水蒸気圧P2(図3)よ
りも低くなることはほとんど考えられない。したがっ
て、冷凍サイクル内において冷媒中の飽和水蒸気圧が水
蒸気圧よりも終始高くなり、冷媒中の水分が分離せず氷
結することもない。
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】<変形例> 上記実施例では、除湿器100を最終段の気液分離器3
4の気相出口と、最終段のキャピラリチュ−ブ45,4
6との間に取り付けるようにしているが、第1の気液分
離器31の気相出口側から蒸発器60までの冷媒経路上
であれば、いずれの箇所に取り付けてもよい。この場
合、上記実施例の第6の熱交換器56は、沸点の最も低
い冷媒を蒸発させる作用も果たすため、蒸発器に含まれ
る。
【0036】また、除湿器100の数も1つに限られ
ず、複数個取り付けてもよい。
【0037】
【考案の効果】以上のように、請求項1の冷凍装置によ
れば、乾燥剤が収容された除湿器を気液分離器の気相出
口から次の凝縮手段までの冷媒経路上に取り付けている
ため、除湿器に送り込まれる低沸点の冷媒は、気液分離
により高沸点の冷媒が分離されることにより、蒸気圧
が高く、しかも冷却により飽和水蒸気圧が低い状態とな
り、その状態で乾燥剤により水分が吸着されて水分を効
率よく除去できるという第1の効果が得られる。また、
通常水分は、液相の冷媒内にはほとんど溶解しないた
め、冷凍サイクル内の水分のほとんどが気相の冷媒中に
含まれることになる。したがって、例えば気液分離器の
液相出口側に除湿器を取り付けるよりも、本考案のよう
に気相出口側に除湿器を取り付けた方が当該冷凍サイク
ル中の水分を効率よく除去することができる。なお、こ
のように気液分離器の気相出口側の除湿器を取り付けた
場合であっても、その除湿器が気液分離器の次の凝縮手
段よりも下流側に取り付けられた場合には、除湿されて
いない気相冷媒がそのまま当該次の凝縮手段に送り込ま
れて凝縮されることになり、そこで冷媒中の水分が分離
し氷結する可能性がある。しかしながら本考案の場合に
は、気液分離器からの気相冷媒が次の凝縮手段により凝
縮されるよりも前に、除湿器によりその気相冷媒中の水
分を除去しているため、当該次の凝縮手段で冷媒中の水
分が分離し氷結するようなことはない。
【0038】請求項2の冷凍装置によれば、上述の効果
に加えて、除湿器を、最終段の気液分離器の気相出口か
次の凝縮手段までの冷媒経路上に取り付けているた
め、除湿器に送り込まれる低沸点の冷媒は、複数の気液
分離処理により他の冷媒成分がすべて分離されることに
より、蒸気圧が冷凍サイクル内で最も高く、しかも複
数の冷却処理により冷却されて飽和水蒸気圧が冷凍サイ
クル内でほぼ最低の状態となり、その状態で乾燥剤によ
り水分が吸着されて水分を効率よく除去できる。また、
水分除去時の気相冷媒の水蒸気圧は、冷凍サイクル内で
ほぼ最低の飽和水蒸気圧よりも低いところで平衡状態と
なり、冷凍サイクル内において飽和水蒸気圧が水蒸気圧
よりも終始高く、水分の分離およびその氷結を防止でき
るという第2の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の実施例である冷凍装置の回路図であ
る。
【図2】この考案の実施例に適用された除湿器の概略断
面図である。
【図3】この考案の実施例の効果を説明するための図で
ある。
【図4】提案例である冷凍装置の回路図である。
【図5】従来の冷凍装置の要部回路図である。
【図6】従来の冷凍装置の問題点を説明するための図で
ある。
【図7】従来の冷凍装置の問題点を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
11 圧縮機 31,32,33,34 気液分離器 60 蒸発器 100 除湿器 102 ドライヤ

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機から吐出された多成分混合冷媒に
    対し、凝縮手段により前記混合冷媒の一部を凝縮させる
    凝縮処理と、その凝縮処理により一部が凝縮された気液
    混相の冷媒を気液分離器により気液分離する気液分離処
    理とを少なくとも1回行って、前記混合冷媒のうち最も
    沸点の低い冷媒を気相状態で抽出し、その冷媒を凝縮手
    段により凝縮してから減圧して蒸発器に通し、前記圧縮
    機に戻す冷凍装置において、 冷媒中の水分を除去するための乾燥剤が収容された除湿
    器を、前記気液分離器の気相出口から次の凝縮手段まで
    の冷媒経路上に取り付けたことを特徴とする冷凍装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の冷凍装置であって、 前記気液分離器が複数設けられて、前記除湿器が前記複
    数の気液分離器のうち最終段の気液分離器の気相出口か
    次の凝縮手段までの冷媒経路上に取り付けられる冷凍
    装置。
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