JP2005127560A - 換気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】排気する熱気や煙等が接触する壁面の表面積が大きいため、壁面に付着した油塵成分の清掃が大変であるという課題があった。
【解決手段】 本発明にかかる台所用換気装置によれば、略筒状の第一ダクト50bおよび第二ダクト40bにより排気経路を形成することにより、清掃面積を減少させることができ、清掃を簡単に行うことができる。さらに、サイクロン式集塵装置60a,60bを使用することにより、サイクロン式集塵装置60a,60bにて集中的に油塵成分を回収することができる。従って、より第一ダクト50bおよび第二ダクト40bの清掃は簡単なものとすることができる。
【選択図】 図5
【解決手段】 本発明にかかる台所用換気装置によれば、略筒状の第一ダクト50bおよび第二ダクト40bにより排気経路を形成することにより、清掃面積を減少させることができ、清掃を簡単に行うことができる。さらに、サイクロン式集塵装置60a,60bを使用することにより、サイクロン式集塵装置60a,60bにて集中的に油塵成分を回収することができる。従って、より第一ダクト50bおよび第二ダクト40bの清掃は簡単なものとすることができる。
【選択図】 図5
Description
本発明は、換気装置に関し、特に熱気や煙等を捕集するレンジフードを備える換気装置に関する。
従来、この種の換気装置として、レンジフードの内部において捕集された熱気や煙等が収束する一対の側面板のそれぞれの略中央部に吸気口を設け、同吸気口から煙道と排気空間とを介して室外に熱気や煙等を排気させるものが知られている(例えば、特許文献1、参照。)。
かかる構成によれば、吸気口がレンジフードにおいて熱気や煙等が収束する位置に形成されているため、煙等の捕集効率が高くより確実に排気させることが可能であった。
特開2001−133003号公報
かかる構成によれば、吸気口がレンジフードにおいて熱気や煙等が収束する位置に形成されているため、煙等の捕集効率が高くより確実に排気させることが可能であった。
上述した換気装置においては、レンジフードの背面に設けられた排気空間が大きく形成されているため、通過する熱気や煙等が接触する壁面の表面積が大きい。従って、壁面に付着した油塵成分の清掃が大変であるという課題があった。さらに、排気空間の形状が複雑であるため、奥部に入り込んだ油塵成分の除去が大変であるという課題もあった。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、油塵成分の清掃が簡単な換気装置の提供を目的とする。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、油塵成分の清掃が簡単な換気装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、上方に凸となるように湾曲するとともに軸方向を左右に配向させた略半円筒形状の案内板と、同案内板の左右両端に備えられ内部と左右外側とを区画する左右一対の略板状の側面板とで下方に開口する捕集空間を形成するレンジフードであって、上記案内板が上昇する熱気や煙等を案内することにより上記側面板の略中央部に上記熱気や煙等を収束させるレンジフードと、上記側面板のそれぞれの略中央に形成され、上記レンジフードの内部と外部を連通させる左右一対の吸気口と、上記レンジフードの外部後方における左右略中央部に備えられ、上記吸気口から上記レンジフードにて捕集した上記熱気や煙等を導出し室外に排気させるファンユニットと、それぞれの上記吸気口から上記ファンユニットまでを略筒状経路にて連通させる左右一対のダクトとを具備する構成としてある。
すなわち、レンジフードは下方の開口から内部に熱気や煙等を捕集する。上記レンジフードの幅方向両端には外部と区画する左右一対の略板状の側面板が備えられる。それぞれの上記側面板の略中央部には吸気口が設けられる。上記吸気口は、上記レンジフードの内外を連通させるため、上記レンジフードの外部後方に備えられた上記ファンユニットは上記吸気口を介して上記レンジフードの外部に上記熱気や煙等を導出させることができる。また、上記案内板により上記熱気や煙等は上記吸気口が形成された上記側面板の略中央部に収束させられるため、上記吸気口から効率よく上記熱気や煙等を排気させることができる。上記レンジフードの外部に導出させられた上記熱気や煙等は、さらに上記ファンユニットにより室外に排気される。
上記吸気口から上記ファンユニットまでの排気経路は、左右一対のダクトにより略筒状の経路とすることにより、上記ダクトは、簡単、かつ、排気経路において上記熱気や煙等の接触面積が小さい構造となるため、清掃を簡易化させることが可能となる。
また、請求項2にかかる発明は、上記熱気や煙等に含まれる油塵成分を遠心分離させる左右一対のサイクロン式集塵装置が備えられるとともに、左右一対の上記ダクトは、それぞれの上記吸気口と上記サイクロン式集塵装置のそれぞれの上記入口とを連通させる左右一対の第一ダクトと、上記サイクロン式集塵装置のそれぞれの出口と上記ファンユニットの吸気口とを略筒状経路にて連通させる左右一対の第二ダクトとからなる構成としてある。
すなわち、上記熱気や煙等に含まれる油塵成分を遠心分離させることが可能な左右一対のサイクロン式集塵装置が備えられる。これに対応して、上記ダクトは第一ダクトと第二ダクトとで構成される。上記第一ダクトは、上記吸気口のそれぞれと、上記サイクロン式集塵装置のそれぞれの入口と連通させる。上記第二ダクトは、上記サイクロン式集塵装置のそれぞれの出口と上記ファンユニットの吸気口とを略筒状経路にて連通させる。すなわち、上記ダクトの略筒状経路の中に上記サイクロン式集塵装置を介在させることができる。上記サイクロン式集塵装置は左右一対備えられるため、流路断面積が同一の場合には、単一の場合の倍となり圧力損失を抑えることができるし、左右分散させて集塵することができるため集塵効率も高くなる。また、上記サイクロン式集塵装置を備えておけば、通常吸気口に備えられるフィルタを省略することが可能となり、フィルタの目詰まりによる風量の減少等の問題が無くなると共に、フィルタの清掃や交換等の手間を省くこともできる。
また、請求項3にかかる発明は、上記サイクロン式集塵装置は、略すりばち状の分離容器の内壁面にて上記熱気や煙等を案内して奥部下方に向かって旋回する螺旋回気流を発生させることにより、上記熱気や煙等に含まれる油塵成分を遠心分離させる構成としてある。
すなわち、略すりばち状の分離容器の内壁面にて上記熱気や煙等を案内することにより、奥部下方に向かって旋回する螺旋回気流を発生させる。そして、この螺旋回気流に作用する遠心力により、上記熱気や煙等に含まれる油塵成分を遠心分離させることが可能となる。
すなわち、略すりばち状の分離容器の内壁面にて上記熱気や煙等を案内することにより、奥部下方に向かって旋回する螺旋回気流を発生させる。そして、この螺旋回気流に作用する遠心力により、上記熱気や煙等に含まれる油塵成分を遠心分離させることが可能となる。
さらに、請求項4にかかる発明は、上記第一ダクトは、略筒状経路により上記サイクロン式集塵装置のそれぞれの入口における上記螺旋回気流の旋回方向と同一方向に上記熱気や煙等を整流させる構成としてある。
すなわち、上記第一ダクトの略筒状経路を通過させる間に上記熱気や煙等を上記サイクロン式集塵装置の上記入口における上記螺旋回気流の風向と同一方向に整流させることができる。従って、整流された上記熱気や煙等を上記サイクロン式集塵装置の上記入口に真っ直ぐに送り込むことができる。そのため、上記サイクロン式集塵装置の上記分離容器における上記螺旋回気流の風速が大きくなり、油塵成分を確実に分離除去することができる。また、上記サイクロン式集塵装置の上記入口において乱流が発生しにくくなるため、圧力損失が少なくて済む。
すなわち、上記第一ダクトの略筒状経路を通過させる間に上記熱気や煙等を上記サイクロン式集塵装置の上記入口における上記螺旋回気流の風向と同一方向に整流させることができる。従って、整流された上記熱気や煙等を上記サイクロン式集塵装置の上記入口に真っ直ぐに送り込むことができる。そのため、上記サイクロン式集塵装置の上記分離容器における上記螺旋回気流の風速が大きくなり、油塵成分を確実に分離除去することができる。また、上記サイクロン式集塵装置の上記入口において乱流が発生しにくくなるため、圧力損失が少なくて済む。
また、請求項5にかかる発明は、それぞれの上記サイクロン式集塵装置の上記入口に吹き込んだ上記熱気や煙等は左右内側に向かって旋回していく構成としてある。
すなわち、上記入口に吹き込んだ上記熱気や煙等を左右内側に向かって旋回させることにより、上記レンジフードの外部後方における左右略中央部に配設される上記ファンユニットに近い位置にて上記螺旋回気流を発生させることができる。従って、上記ファンユニットまでの経路が短くなり圧力損失を低減させることが可能となる。
すなわち、上記入口に吹き込んだ上記熱気や煙等を左右内側に向かって旋回させることにより、上記レンジフードの外部後方における左右略中央部に配設される上記ファンユニットに近い位置にて上記螺旋回気流を発生させることができる。従って、上記ファンユニットまでの経路が短くなり圧力損失を低減させることが可能となる。
さらに、請求項6にかかる発明は、上記サイクロン式集塵装置は、上記入口が設けられるとともに、軸方向が略鉛直な略円筒状の外径壁面と内径壁面とで囲まれ、上方から上面により蓋をされ、下方は開口し同外径壁面の下端にて上記分離容器の上端に接続する略環状の導入部を具備する構成としてある。
すなわち、上記入口が設けられた上記導入部において、上記熱気や煙等は軸方向が略鉛直な略円筒状の外径壁面と内径壁面とで囲まれた略環状空間を通過することとなる。従って、略すりばち状の上記分離容器に吹き込む前に確実に旋回気流を生成することができる。
すなわち、上記入口が設けられた上記導入部において、上記熱気や煙等は軸方向が略鉛直な略円筒状の外径壁面と内径壁面とで囲まれた略環状空間を通過することとなる。従って、略すりばち状の上記分離容器に吹き込む前に確実に旋回気流を生成することができる。
また、請求項7にかかる発明は、上記内径壁面に囲まれた空間にて、略すりばち状の上記分離容器の内部にて旋回する上記熱気や煙等を上記サイクロン式集塵装置の外側に形成された上記出口まで導出する構成としてある。
すなわち、上記導入部と、上記サイクロン式集塵装置の外側に形成された上記出口まで導出する経路とが上記内径壁面により区画することができる。従って、上記入口から入ってきた上記熱気や煙等が略すりばち状の上記分離容器の内部を経由することなく、上記出口から排出されてしまうことを防止することができる。
すなわち、上記導入部と、上記サイクロン式集塵装置の外側に形成された上記出口まで導出する経路とが上記内径壁面により区画することができる。従って、上記入口から入ってきた上記熱気や煙等が略すりばち状の上記分離容器の内部を経由することなく、上記出口から排出されてしまうことを防止することができる。
以上説明したように、請求項1にかかる発明によれば、清掃が簡単な換気装置を提供することができる。
請求項2にかかる発明では、フィルタを省略し、同フィルタの交換や清掃を省くことができる。
請求項3にかかる発明では、サイクロン式集塵装置にて油塵成分を遠心分離することができる。
請求項4にかかる発明では、サイクロン式集塵装置における旋回気流の流速を速くすることができる。
請求項5にかかる発明では、圧力損失を低減させることが可能となる。
請求項6にかかる発明では、サイクロン式集塵装置において確実に旋回気流を生成することにより、油塵成分の捕集効率を向上させることができる。
請求項7にかかる発明では、サイクロン式集塵装置において確実に分離容器に熱気や煙を通過させることにより、油塵成分の捕集効率を向上させることができる。
請求項2にかかる発明では、フィルタを省略し、同フィルタの交換や清掃を省くことができる。
請求項3にかかる発明では、サイクロン式集塵装置にて油塵成分を遠心分離することができる。
請求項4にかかる発明では、サイクロン式集塵装置における旋回気流の流速を速くすることができる。
請求項5にかかる発明では、圧力損失を低減させることが可能となる。
請求項6にかかる発明では、サイクロン式集塵装置において確実に旋回気流を生成することにより、油塵成分の捕集効率を向上させることができる。
請求項7にかかる発明では、サイクロン式集塵装置において確実に分離容器に熱気や煙を通過させることにより、油塵成分の捕集効率を向上させることができる。
以下、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)台所用換気装置の全体構成:
(2)サイクロン式集塵装置の構成:
(1)台所用換気装置の全体構成:
(2)サイクロン式集塵装置の構成:
(1)台所用換気装置の全体構成:
図1は本発明の第一の実施形態にかかる台所用換気装置10の外観を示す斜視図である。同図において、下方に開口20aを有するレンジフード20が備えられている。なお、図示しないが開口20aの下方において、同開口20aに対向するようにガスコンロ等の調理器具が備えられている。レンジフード20は、上方に凸となるように湾曲する略円筒状の案内面21と、同案内面21の軸方向両端にてレンジフード20の内部と外部とを区画する左右一対の側面板23a,23bとで構成されている。また、操作パネル29が配設されている。レンジフード20の上方には、左右両端が後方に屈曲された幕板30が立設されている。
図1は本発明の第一の実施形態にかかる台所用換気装置10の外観を示す斜視図である。同図において、下方に開口20aを有するレンジフード20が備えられている。なお、図示しないが開口20aの下方において、同開口20aに対向するようにガスコンロ等の調理器具が備えられている。レンジフード20は、上方に凸となるように湾曲する略円筒状の案内面21と、同案内面21の軸方向両端にてレンジフード20の内部と外部とを区画する左右一対の側面板23a,23bとで構成されている。また、操作パネル29が配設されている。レンジフード20の上方には、左右両端が後方に屈曲された幕板30が立設されている。
図2は、レンジフード20の断面を側方から見て示している。同図において、案内面21における後方部分は下方に延設されて、前方に傾斜する略板状の平面部21aが形成されている。一方、案内面21における前方端部を後方に折り返すことによりガイド部21bを形成している。かかる構成により、調理器具により熱せられレンジフード20の開口20aに向かって上昇する熱気や煙を、レンジフード20の内部に捕集することができる。レンジフード20の内部では、上方に向かう熱気や煙が案内面21に案内されることにより、前方に向かう気流が発生する。この気流は前方に進行しようとして、案内面21の湾曲形状に沿うように下方に向かって進行するように案内される。さらに、下方に向かって進行する気流は、案内面21の前方端部のガイド部21bによって後方に向かって案内される。
すなわち、レンジフード20の内部では、上方に向かう熱気や煙が旋回するように案内される。レンジフード20の内部で熱気や煙を旋回させることにより、熱気や煙の外部への漏れを防止することができる。従って、レンジフード20によって確実に熱気や煙を捕集することが可能となっている。側面板23aには、外部と連通する略円形の吸気口23a1が形成されている。また、図示されない側面板23aにも同様に略円形の吸気口23b1が形成されている。
図1において、レンジフード20の幅方向外側には左右一対の第一ダクト50a,50bが配設されている。第一ダクト50a,50bは軸方向が前後となる略筒状の閉鎖空間となっている。ただし、第一ダクト50aにおける側面板23aと接する部分は内側に開口しており、第一ダクト50aとレンジフード20の内部とが連通している。同様に、右側の第一ダクト50bとレンジフード20の内部とが連通している。また、第一ダクト50a,50bの後方端部は、左右一対のサイクロン式集塵装置60a,60bのそれぞれに連通されている。
図3は、台所用換気装置10を上方から見て示している。同図において、レンジフード20の外部後方における左右略中央部にはファンユニット70が備えられている。ファンユニット70は、内部に備えられたシロッコファン70cの回転駆動により気流を発生させ、ファン吸気口70aから吸気した空気をファン排気口70bから排出させる。ファン排気口70bは室外につながる排気ダクトに接続されているため、ファンユニット70は室内の空気を室外に排気することが可能となっている。
図4は、ファンユニット70と第二ダクト40a,40bを斜めから見て示している。なお、同図は台所用換気装置10の後方から見て示した分解斜視図である。ファンユニット70のファン吸気口70aは後方に開口しており、内部にはシロッコファン70cが見えている。一方、第二ダクト40a,40bは半月状部40cにて合流されており、同半月状部40cの前方壁面には連通穴40c1が形成されている。そして、連通穴40c1とファン吸気口70aの位置が一致するように、ファンユニット70と第二ダクト40a,40bとを接合している。従って、ファンユニット70は第二ダクト40a,40bの内部の空気を吸気することが可能となっている。
図3に示すように、第二ダクト40a,40bは軸方向を幅方向とする略筒状の閉鎖空間となっている。ただし、ファンユニット70のファン吸気口70aに対して連通穴40c1が開口するとともに、それぞれの左右外側端部も開口し左右一対のサイクロン式集塵装置60a,60bのそれぞれの出口と連通している。
かかる構成により、ファンユニット70がシロッコファン70cを駆動させることにより、サイクロン式集塵装置60a,60bの内部の空気をそれぞれ第二ダクト40a,40bを介して吸気して、同空気を室外に排気させることができる。さらに、上述したようにサイクロン式集塵装置60a,60bは、それぞれ第一ダクト50a,50bを介してレンジフード20の内部と連通している。従って、ファンユニット70はレンジフード20の内部にて捕集した熱気や煙等を吸気し、同熱気や煙等を室外に排気させることが可能となっている。なお、ファンユニット70はレンジフード20に配設された操作パネル29の操作に基づいて、シロッコファン70cの駆動を制御させる。
(2)サイクロン式集塵装置の構成:
図5は、サイクロン式集塵装置を分解した状態を示している。同図において、サイクロン式集塵装置60bは、略円筒状の導出部60b1と、略円筒状の導入部60b2と、略すりばち状の分離容器60b3とから構成されている。導入部60b2は、中心に略円形の貫通穴60b2aが形成された上面60b2bにより上方から蓋がされている。一方、導入部60b2の下方には略円形開口60b2cが形成されている。分離容器60b3は、頂点が下方に配向する略円錐状の外形を有しており、内部が中空状となっている。分離容器60b3は、上方に略円形の開口60b3aが形成されている。そして、同開口60b3aと導入部60b2の開口60b2cとを一致させるように、導入部60b2と分離容器60b3とを接合することにより、導入部60b2の内部空間と分離容器60b3の内部空間とを連通させることが可能となっている。
図5は、サイクロン式集塵装置を分解した状態を示している。同図において、サイクロン式集塵装置60bは、略円筒状の導出部60b1と、略円筒状の導入部60b2と、略すりばち状の分離容器60b3とから構成されている。導入部60b2は、中心に略円形の貫通穴60b2aが形成された上面60b2bにより上方から蓋がされている。一方、導入部60b2の下方には略円形開口60b2cが形成されている。分離容器60b3は、頂点が下方に配向する略円錐状の外形を有しており、内部が中空状となっている。分離容器60b3は、上方に略円形の開口60b3aが形成されている。そして、同開口60b3aと導入部60b2の開口60b2cとを一致させるように、導入部60b2と分離容器60b3とを接合することにより、導入部60b2の内部空間と分離容器60b3の内部空間とを連通させることが可能となっている。
略円筒状の導出部60b1は、下方に略円形の開口60b1aが形成されている。導出部60b1の外径は、導入部60b2の上面60b2bに形成された貫通穴60b2aの径と等しくなっており、導出部60b1の下方部分は導入部60b2の内部に上方から嵌入させることが可能となっている。導出部60b1の下方部分を導入部60b2の内部に上方から嵌入させると、導入部60b2の内部には同導入部60b2の外壁面および導出部60b1の外壁面とで囲まれた略環状の空間が形成される。すなわち、導入部60b2外壁面を外径壁面とし、導出部60b1の外壁面を内径壁面とした略環状の空間を形成することが可能となっている。この状態において、導出部60b1の下方開口は導入部60b2の内部に侵入し、分離容器60b3の開口60b3aまで到達するため、導出部60b1の内部空間と分離容器60b3の内部空間とが連通する。
一方、導入部60b2の接線方向に軸方向が一致するように第一ダクト50bが延設されており、第一ダクト50bの内部空間が導入部60b2の内部空間に連通している。なお、本実施形態においては第一ダクト50bと導入部60b2とが一体部材により形成されているが、第一ダクト50bと導入部60b2とが別部材で構成されていてもよい。この場合、第一ダクトの後方端部を開口させ、その開口に導入部60b2に形成された入口を接続させればよい。本実施形態においては第一ダクト50bと導入部60b2とが一体部材により形成されているため、実質的に導入部60b2に入口は存在しないが、便宜的に第一ダクト50bと導入部60b2との境界部分を入口60b2dとして以下説明する。
導出部60b1に第二ダクト40bが延設されており、第二ダクト40bの内部空間が導出部60b1の内部空間に連通している。なお、本実施形態においては第二ダクト40bと導出部60b1とが一体部材により形成されているが、第二ダクト40bと導入部60b2とが別部材で構成されていてもよい。この場合、第二ダクトの幅方向外側端部を開口させ、その開口に導出部60b1に形成された出口を接続させればよい。本実施形態においては第二ダクト40bと導出部60b1とが一体部材により形成されているため、実質的に導出部60b1に出口は存在しないが、便宜的に第二ダクト40bと導出部60b1との境界部分を出口60b1bとして以下説明する。
図6は、サイクロン式集塵装置60を組み付けた状態を示している。同図において、第一ダクト50bと第二ダクト40bと導入部60b2と分離容器60b3の内部空間が全て連通している。従って、第一ダクト50bが接続されたレンジフード20内部の熱気や煙等を、第二ダクト40bが接続されたファンユニット70によって吸気することが可能となっている。同図において、熱気や煙等の排気流路における気流方向を矢印にて示している。まず、第一ダクト50bの内部においては熱気や煙等は、第一ダクト50bの軸方向に整流させられる。すなわち、熱気や煙等は後方に向かって進行することとなる。
次に、導入部60b2の入口61b2cを通過した熱気や煙等は、導入部60b2内部の略環状の空間に導入される。導入部60b2の内部に導入された熱気や煙等は、導入部60b2の外径壁面および内径壁面に案内されて旋回気流となる。この旋回気流の接線方向と第一ダクト50bの軸方向とが一致しているため、第一ダクト50bの内部にて整流した気流を無駄なく旋回気流の付勢に利用することができる。また、導入部60b2の入口61b2c付近にて乱流が発生することもないため、圧力損失を抑制することが可能となる。
導入部60b2にて発生した旋回気流は、第二ダクト40bと連通した導出部60b1の下方開口60b1aに向かって進行しようとする。しかしながら、導出部60b1の下方開口60b1aは、分離容器60b3の開口60b3aまで到達しているため、旋回気流は分離容器60b3に向かうべく下方の速度成分を有することとなる。さらに、旋回気流は円周方向に強く付勢されているため、しばらくの間は旋回を続けることとなる。すなわち、遠心力によって分離容器60b3に沿って旋回させられるため、旋回気流の回転中心に位置する導出部60b1の下方開口60b1aに吸気されることなく旋回を続けることとなる。従って、分離容器60b3の内部において下方の速度成分を有する螺旋回気流が生成される。
さらに、分離容器60b3は下方に行くほど径が小さくなっていくため、螺旋回気流の旋回半径も徐々に小さくなっていく。ここで、螺旋回気流の風速は、ある程度は減衰するものの慣性により維持されることとなる。従って、螺旋回気流の旋回半径が小さくなる分離容器60b3の下方では、螺旋回気流の角速度は大きいものとなる。一方、遠心力は旋回半径に比例するものの角速度の二乗に比例するため、分離容器60b3の下方における螺旋回気流に働く遠心力は増大する。
本発明においては、この遠心力を利用することにより、熱気や煙等に含まれる油塵成分を分離除去している。すなわち、熱気や煙等に含まれる油塵成分と空気成分とは比重が大きく異なるため、これらに大きい遠心加速度を及ぼすことにより、両者を分離させることが可能となっている。比重の大きい油塵成分には大きい遠心力がかかるため、油塵成分のみを遠心方向に分離させることができる。遠心方向に分離された油塵成分は、分離容器60b3あるいは導入部60b2の壁面に付着する。導入部60b2の壁面に付着した油塵成分は、重力により分離容器60b3の先端部分に溜まり、分離容器60b3を清掃することにより簡単に除去することができる。むろん、細孔に熱気や煙等を通過させ油塵成分を分離させるフィルタを使用していないため、目詰まりをおこすこともない。
一方、分離容器60b3の先端まで到達した螺旋回気流は下方の行き場を失い、熱気や煙等は上方の導出部60b1の開口60b1aから吸気される。このときの排気流路と導入部60b2とは、導出部60b1の壁面によって区画されるため、導入部60b2にて旋回する熱気や煙等と排気流とが混合してしまうことはない。逆に、導入部60b2にて旋回する熱気や煙等が分離容器60b3を経由することなく導出部60b1の開口60b1aから吸気されることもないため、確実に熱気や煙等に含まれる油塵成分を分離させることができる。
導出部60b1の開口60b1aから吸気された熱気や煙等は、第二ダクト40bを経由して、ファンユニット70により室外に排気させられる。第二ダクト40bの長さは、サイクロン式集塵装置60bの配設位置と、ファンユニット70の配設位置とで決定される。本実施形態において、サイクロン式集塵装置60bは、同サイクロン式集塵装置60の入口60b2dに吹き込んだ熱気や煙等をファンユニット70に近い幅方向内側に向かって旋回させるため、第二ダクト40bの長さが短くて済む。従って、排気流路を短縮することができ、圧力損失を抑制することが可能となっている。
以上説明したように、サイクロン式集塵装置60bにおいては、熱気や煙等に含まれる油塵成分を分離除去するため、台所用換気装置10は清浄な空気を室外に排出することが可能となる。また、油塵成分を分離容器60b3の限られた部位に回収することができるため、清掃等を簡単に行うことができる。さらに、分離容器60b3以外を清掃するにあたっても、排気経路を構成する第一ダクト50bおよび第二ダクト40bは略筒状であり単純な構造であるため、簡単に清掃することができる。また、第一ダクト50bおよび第二ダクト40bはレンジフード20の外部に備えられるため、簡単に取り外して洗浄等を行うことも可能である。
なお、もう一方のサイクロン式集塵装置60aについては、サイクロン式集塵装置60bと左右対称の構成となっているため、図示および説明は省略する。サイクロン式集塵装置60a,60bにおいては、複雑な気流により圧力損失が発生する。しかし、本発明によればサイクロン式集塵装置60a,60bが二個備えられるため、排気流路の断面積は同一の大きさの場合には単一の場合の二倍となる。従って、圧力損失を抑制することができる。また、サイクロン式集塵装置60a,60bを二個備えることにより、全体としてサイクロン式集塵装置60a,60bの大きさを小さくすることができると共に、油塵成分の分離効率も向上させることができる。
更に、上記実施形態においては、サイクロン式集塵装置60a、60bを備えて、通常吸気口23a1に備えられるフィルタを省略しているが、本発明においては、サイクロン式集塵装置60a、60bを備えず、吸気口23a1等の適宜の位置にフィルタを設ける構成とすることも可能である。
10…台所用換気装置
20…レンジフード
20a…開口
21…案内面
21b…ガイド部
23a,23b…側面板
23a1,23b1…吸気口
29…操作パネル
30…幕板
40a,40b…第二ダクト
40c…半月状部
40c1…連通穴
50a,50b…第一ダクト
60a,60b…サイクロン式集塵装置
70…ファンユニット
70a…ファン吸気口
70b…ファン排気口
70c…シロッコファン
20…レンジフード
20a…開口
21…案内面
21b…ガイド部
23a,23b…側面板
23a1,23b1…吸気口
29…操作パネル
30…幕板
40a,40b…第二ダクト
40c…半月状部
40c1…連通穴
50a,50b…第一ダクト
60a,60b…サイクロン式集塵装置
70…ファンユニット
70a…ファン吸気口
70b…ファン排気口
70c…シロッコファン
Claims (7)
- 上方に凸となるように湾曲するとともに軸方向を左右に配向させた略半円筒形状の案内板と、同案内板の左右両端に備えられ内部と左右外側とを区画する左右一対の略板状の側面板とで下方に開口する捕集空間を形成するレンジフードであって、上記案内板が上昇する熱気や煙等を案内することにより上記側面板の略中央部に上記熱気や煙等を収束させるレンジフードと、上記側面板のそれぞれの略中央に形成され、上記レンジフードの内部と外部を連通させる左右一対の吸気口と、上記レンジフードの外部後方における左右略中央部に備えられ、上記吸気口から上記レンジフードにて捕集した上記熱気や煙等を導出し室外に排気させるファンユニットと、それぞれの上記吸気口から上記ファンユニットまでを略筒状経路にて連通させる左右一対のダクトとを具備することを特徴とする換気装置。
- 上記熱気や煙等に含まれる油塵成分を遠心分離させる左右一対のサイクロン式集塵装置が備えられるとともに、左右一対の上記ダクトは、それぞれの上記吸気口と上記サイクロン式集塵装置のそれぞれの上記入口とを連通させる左右一対の第一ダクトと、上記サイクロン式集塵装置のそれぞれの出口と上記ファンユニットの吸気口とを略筒状経路にて連通させる左右一対の第二ダクトとからなることを特徴とする請求項1に記載の換気装置。
- 上記サイクロン式集塵装置は、略すりばち状の分離容器の内壁面にて上記熱気や煙等を案内して奥部下方に向かって旋回する螺旋回気流を発生させることにより、上記熱気や煙等に含まれる油塵成分を遠心分離させることを特徴とする請求項2に記載の換気装置。
- 上記第一ダクトは、略筒状経路により上記サイクロン式集塵装置のそれぞれの入口における上記螺旋回気流の旋回方向と同一方向に上記熱気や煙等を整流させることを特徴とする請求項2または請求項3のいずれかに記載の換気装置。
- それぞれの上記サイクロン式集塵装置の上記入口に吹き込んだ上記熱気や煙等は左右内側に向かって旋回していくことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の換気装置。
- 上記サイクロン式集塵装置は、上記入口が設けられるとともに、軸方向が略鉛直な略円筒状の外径壁面と内径壁面とで囲まれ、上方から上面により蓋をされ、下方は開口し同外径壁面の下端にて上記分離容器の上部開口に接続する略環状の導入部を具備することを特徴とする請求項3から請求項5のいずれかに記載の換気装置。
- 上記内径壁面に囲まれた空間にて、略すりばち状の上記分離容器の内部にて旋回する上記熱気や煙等を上記サイクロン式集塵装置の外側に形成された上記出口まで導出させることを特徴とする請求項6に記載の換気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003361780A JP2005127560A (ja) | 2003-10-22 | 2003-10-22 | 換気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003361780A JP2005127560A (ja) | 2003-10-22 | 2003-10-22 | 換気装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005127560A true JP2005127560A (ja) | 2005-05-19 |
Family
ID=34641618
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003361780A Pending JP2005127560A (ja) | 2003-10-22 | 2003-10-22 | 換気装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005127560A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008272623A (ja) * | 2007-04-26 | 2008-11-13 | Build Technology Laboratory Co Ltd | レンジ用除塵装置 |
-
2003
- 2003-10-22 JP JP2003361780A patent/JP2005127560A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008272623A (ja) * | 2007-04-26 | 2008-11-13 | Build Technology Laboratory Co Ltd | レンジ用除塵装置 |
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