JP2005126528A - コーティング液及びそれを用いたフィルムの製造方法 - Google Patents

コーティング液及びそれを用いたフィルムの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガスバリア性、耐湿性、耐水性、耐熱水性、耐水蒸気性に優れ、高湿条件下でのガスバリア性に優れたフィルムを形成することができるコーティング液と該コーティング液を用いたフィルムの製造方法を提供すること。
【解決手段】カルボキシル基含有重合体、多価金属化合物粒子、界面活性剤、及び有機溶媒を含有し、含水率が1,000ppm以下であるコーティング液。該コーティング液を基材上に塗布し、乾燥するフィルムの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、カルボキシル基含有重合体と多価金属化合物粒子とを含有するコーティング液に関し、さらに詳しくは、早期反応によるゲル化が抑制され、かつ多価金属化合物粒子の分散安定性に優れたコーティング液に関する。本発明のコーティング液は、フィルム形成用に適している。本発明のコーティング液を基材上に塗布し、乾燥することにより、ガスバリア性、耐湿性、耐水性、耐熱水性、耐水蒸気性に優れ、低湿条件下ではもとより、高湿条件下でのガスバリア性に優れたフィルムを製造することができる。
ポリビニルアルコールフィルムは、ガスバリア性に優れているが、耐湿性及び耐水性が不十分であり、ガスバリア性の湿度依存性も大きく、吸湿によって酸素ガスバリア性が著しく低下し易い。エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムは、ガスバリア性及び耐水性が比較的良好であるものの、ガスバリア性の湿度依存性が大きい。ポリ(メタ)アクリル酸フィルムは、相対湿度0%のような乾燥条件下では優れたガスバリア性を示すが、耐湿性、耐水性、耐熱水性、耐水蒸気性に劣り、特に高湿条件下においてガスバリア性が著しく低下する。
従来、ポリ(メタ)アクリル酸またはその部分中和物とポリビニルアルコールまたは糖類との混合物から形成された塗膜を熱処理することにより、ガスバリア性、耐水性、耐熱水性に優れ、ガスバリア性の湿度依存性が小さなフィルムを得る方法が提案されている(例えば、特許文献1−4参照。)。しかし、これらの方法では、ガスバリア性フィルムを得るために、一般に、前記混合物からなる塗膜を100℃以上の高温で比較的長時間にわたって加熱処理する必要がある。また、上記フィルムは、熱処理により前記ポリマー間にエステル結合が生成し、その結果、高度に架橋しており、使用後の廃棄処理や再利用が困難である。
ポリ(メタ)アクリル酸とポリビニルアルコールまたは糖類との混合物からなる塗膜を熱処理してフィルムを作製し、次いで、該フィルムをアルカリ金属またはアルカリ土類金属を含む媒体中に浸漬処理して、ポリ(メタ)アクリル酸と金属との間にイオン結合を導入することにより、耐熱水性及び耐水蒸気性が向上したガスバリア性フィルムを製造する方法が提案されている(例えば、特許文献5参照。)。
また、ポリ(メタ)アクリル酸またはその部分中和物とポリビニルアルコールまたは糖類との混合物から形成された塗膜の表面に金属化合物層を形成し、該塗膜中への金属化合物の移行によりイオン結合を形成させて、ガスバリア性、耐熱水性、耐水蒸気性に優れたフィルムを製造する方法が提案されている(例えば、特許文献6参照。)。
特許文献5及び6に開示されている各フィルムには、熱処理により生成したエステル結合からなる架橋構造に加えて、イオン結合からなるイオン架橋(金属架橋ともいう)構造が導入されている。
しかし、特許文献5及び6に開示されている金属化合物を用いたイオン結合の導入方法も、前記組成を持つ塗膜を高温条件下で熱処理する必要があることに加えて、エステル結合による架橋構造を有しているため、フィルムの廃棄処理や再生処理が困難である。
他方、塗被紙用顔料の分散剤の技術分野においてではあるが、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸の(共)重合体及び/またはこれらのアルカリ金属塩またはアンモニウム塩に対し、カルシウムなどの多価金属化合物を反応させ、アルカリ金属塩またはアンモニアによりpH4以上に維持した水溶液からなる塗被紙用顔料の分散剤が提案されている(例えば、特許文献7参照。)。しかし、この水溶液は、顔料の分散剤として使用されるものであって、フィルムの形成に用いられるものではない。
また、α,β−不飽和カルボン酸単量体と少なくとも1種のビニル系単量体とを非水系重合して得られた重合体と、多価金属とを含むアルカリ可溶性フィルムが提案されている(例えば、特許文献8参照。)。このアルカリ可溶性フィルムは、前記重合体をアルコールや水などの溶媒に溶解させた溶液と、多価金属化合物の溶液とを混合して調製したコーティング剤を用いて、押出成形法または塗工法により製造することができる。しかし、この方法では、前記重合体と多価金属化合物との反応によるゲル化が生じ易く、経時安定性に優れたコーティング液を調製することが困難であり、得られるフィルムの均質性も損なわれ易い。
特許第2736600号公報 特許第2811540号公報 特許第3203287号公報 特許第3340780号公報 特開平10−237180号公報 特開2000−931号公報 特開昭54−82416号公報 特開平8−176316号公報
本発明の目的は、カルボキシル基含有重合体を多価金属によりイオン架橋してなるガスバリア性、耐湿性、耐水性、耐熱水性、耐水蒸気性に優れ、低湿条件下ではもとより、高湿条件下でのガスバリア性にも優れたフィルムを形成することができるコーティング液を提供することにある。
特に、本発明の目的は、早期反応によるゲル化が抑制され、経時安定性と均質なフィルム成形性に優れた前記コーティング液を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記コーティング液を基材上に塗布し、乾燥することにより前記諸特性に優れたフィルムを製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究した結果、ポリ(メタ)アクリル酸のようなカルボキシル基含有重合体を多価金属でイオン架橋することにより、ガスバリア性、耐湿性、耐水性、耐熱水性、耐水蒸気性に優れたフィルムが得られることを見出した。
しかし、カルボキシル基含有重合体と多価金属化合物とは、溶融混練するとゲル化するため、それらの組成物を溶融成形してフィルム化することができない。また、カルボキシル基含有重合体と多価金属化合物とは、水溶液の状態では直ちに反応してゲル化したり、沈殿を生じるため、塗工法によりフィルムを形成することができる安定なコーティング液を得ることが極めて困難である。
カルボキシル基含有重合体と多価金属化合物とを含む水溶液にアンモニアなどの揮発性塩基を添加すると、早期反応によるゲル化をある程度抑制することができるものの、コーティング液の塗布、乾燥工程でアンモニアの発生による環境汚染や生成フィルムへの残留アンモニア臭などの問題が生じる。アンモニアに代えて、揮発性のアミン化合物を用いても、同様の問題が生じる。
媒体として、水に代えて有機溶媒を用いた場合でも、少量の水分の存在によりカルボキシル基含有重合体と多価金属化合物とが反応してゲル化したり、沈殿が生じて、コーティング液の経時安定性と均一性が損なわれ易い。この傾向は、カルボキシル基含有重合体の溶液と多価金属化合物の溶液とを混合してコーティング液を調製した場合により強くなる。
そこで、本発明者らは、さらに研究を継続した結果、カルボキシル基含有重合体を該重合体が溶解可能な有機溶媒に均一に溶解させる一方、多価金属化合物を粒子として有機溶媒中に分散させ、その際、界面活性剤を加えて多価金属化合物粒子の分散安定性を高め、かつ含水率を1,000ppm以下となるまで水分量を低減させることにより、ゲル化や沈殿の発生が抑制され、多価金属化合物粒子が微細かつ安定的に分散したコーティング液の得られることを見出した。
本発明のコーティング液を基材上に塗布し、乾燥すれば、ガスバリア性、耐湿性、耐水性、耐熱水性、耐水蒸気性に優れ、高湿条件下でも優れたガスバリア性を示すフィルムを得ることができる。本発明のフィルムの形成には、前述のエステル結合の形成に必要とされる高温で長時間の熱処理を必要としない。また、本発明のフィルムは、イオン架橋(金属架橋)しているため、可溶化による廃棄処理や再利用が可能である。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
本発明によれば、カルボキシル基含有重合体(A)、多価金属化合物粒子(B)、界面活性剤(C)、及び有機溶媒(D)を含有し、含水率が1,000ppm以下であるコーティング液が提供される。また、本発明によれば、カルボキシル基含有重合体(A)、多価金属化合物粒子(B)、界面活性剤(C)、及び有機溶媒(D)を含有し、含水率が1,000ppm以下であるコーティング液を基材上に塗布し、乾燥するフィルムの製造方法が提供される。
本発明によれば、カルボキシル基含有重合体と多価金属化合物との早期架橋反応に起因するゲル化や沈殿の発生が抑制され、多価金属化合物粒子が均一に分散した安定なコーティング液を得ることができる。また、本発明のコーティング液を用いることにより、ガスバリア性、耐湿性、耐水性、耐熱水性、耐水蒸気性に優れ、高湿条件下でも優れたガスバリア性を示すフィルムを得ることができる。
1.カルボキシル基含有重合体(A)
本発明で使用するカルボキシル基含有重合体は、分子内に2個以上のカルボキシル基を有する重合体であり、「ポリカルボン酸系重合体」と呼ばれることがある。カルボキシル基含有重合体としては、カルボキシル基含有不飽和単量体の単独重合体、カルボキシル基含有不飽和単量体の共重合体、カルボキシル基含有不飽和単量体と他の重合性単量体との共重合体、及び分子内にカルボキシル基を含有する多糖類(「酸性多糖類」ともいう)が代表的なものである。
カルボキシル基には、遊離のカルボキシル基のみならず、酸無水物基(具体的には、ジカルボン酸無水物基)も含まれる。酸無水物基は、部分的に開環してカルボキシル基となっていてもよい。カルボキシル基の一部は、アルカリで中和されていてもよい。この場合、中和度は、20%以下であることが好ましい。
また、ポリオレフィンなどのカルボキシル基を含有していない重合体にカルボキシル基含有不飽和単量体をグラフト重合してなるグラフト重合体も、カルボキシル基含有重合体として使用することができる。アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基)のような加水分解性のエステル基を有する重合体を加水分解して、カルボキシル基に変換した重合体を使用することもできる。
カルボキシル基含有不飽和単量体としては、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸が好ましい。したがって、カルボキシル基含有重合体には、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸の単独重合体、2種以上のα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸の共重合体、及びα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸と他の重合性単量体との共重合体が含まれる。他の重合性単量体としては、エチレン性不飽和単量体が代表的なものである。
α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などの不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸;無水マレイン酸、無水イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸無水物;これらの2種以上の混合物が挙げられる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、及びイタコン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種のα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸が好ましく、アクリル酸、メタクリル酸、及びマレイン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種のα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸がより好ましい。
α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸と共重合可能な他の重合性単量体、特にエチレン性不飽和単量体としては、例えば、エチレン;プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどのα−オレフィン;酢酸ビニルなどの飽和カルボン酸ビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチルなどのアクリル酸アルキルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどのメタクリル酸アルキルエステル類;塩化ビニル、塩化ビニリデンなどの塩素含有ビニル単量体;フッ化ビニル、フッ化ビニリデンなどのフッ素含有ビニル単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの不飽和ニトリル類;スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル単量体;イタコン酸アルキルエステル類;などを挙げることができる。これらのエチレン性不飽和単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。また、カルボキシル基含有重合体がα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸と酢酸ビニルなどの飽和カルボン酸ビニルエステル類との共重合体である場合は、該共重合体をケン化して飽和カルボン酸ビニルエステル単位をビニルアルコール単位に変換した共重合体も使用することができる。
カルボキシル基含有多糖類としては、例えば、アルギン酸、カルボキシメチルセルロース、ペクチンなどの分子内にカルボキシル基を有する酸性多糖類を挙げることができる。これらの酸性多糖類は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。また、酸性多糖類をα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸の(共)重合体と組み合わせて使用することもできる。
本発明で用いるカルボキシル基含有重合体が、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸とその他のエチレン性不飽和単量体との共重合体である場合には、得られるフィルムのガスバリア性、耐熱水性、耐水蒸気性の観点から、その共重合組成は、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸単量体組成が60モル%以上であることが好ましく、80モル%以上であることがより好ましく、90モル%以上であることが特に好ましい。
カルボキシル基含有重合体は、ガスバリア性、耐湿性、耐水性、耐熱水性、耐水蒸気性に優れ、高湿条件下でのガスバリア性にも優れたフィルムが得られやすい点で、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸のみの重合によって得られる単独重合体または共重合体であることが好ましい。カルボキシル基含有重合体がα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸のみからなる(共)重合体の場合、その好ましい具体例は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、及びイタコン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種のα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸の重合によって得られる単独重合体、共重合体、及びそれらの2種以上の混合物である。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、及びマレイン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種のα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸の単独重合体及び共重合体がより好ましい。
カルボキシル基含有重合体としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、及びこれらの2種以上の混合物が特に好ましい。酸性多糖類としては、アルギン酸が好ましい。これらの中でも、入手が比較的容易で、諸物性に優れたフィルムが得られやすい点で、ポリアクリル酸が特に好ましい。
カルボキシル基含有重合体の分子量は、特に制限されないが、フィルム形成性とフィルム物性の観点から、数平均分子量が2,000〜10,000,000の範囲であることが好ましく、5,000〜1,000,000の範囲であることがより好ましく、10,000〜500,000の範囲であることがさらに好ましい。数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定することができる。GPC測定では、一般に、標準ポリスチレン換算で重合体の数平均分子量が測定される。
本発明のフィルムを構成する重合体として、カルボキシル基含有重合体以外にも、フィルムのガスバリア性、耐熱水性、耐水蒸気性などの特性を損なわない範囲内において、他の重合体を混合して用いることができる。多くの場合、カルボキシル基含有重合体のみを使用することが好ましい。
原料として使用するカルボキシル基含有重合体は、それを単独で用いて形成したフィルムについて、30℃及び相対湿度0%の乾燥条件下で測定した酸素透過係数が好ましくは1000cm・μm/(m・day・MPa)以下、より好ましくは500cm・μm/(m・day・MPa)以下、特に好ましくは100cm・μm/(m・day・MPa)以下のものであることが望ましい。原料として使用するカルボキシル基含有重合体の酸素透過係数が低すぎると、本発明のコーティング液を用いて得られるフィルムのガスバリア性、熱水または水蒸気に対する安定性(耐熱水性、耐水蒸気性)が不十分となり易い。
原料として使用するカルボキシル基含有重合体の酸素透過係数は、以下の方法により求めることができる。カルボキシル基含有重合体を水に溶解して濃度10重量%の水溶液を調製する。この水溶液をバーコーターを用いて、プラスチックフィルム基材上に塗布し、乾燥することにより、乾燥厚さ1μmのカルボキシル基含有重合体層が形成されたコーティングフィルムを作製する。得られたコーティングフィルムについて、30℃及び相対湿度0%の条件下における酸素透過度を測定する。プラスチックフィルム基材として、その酸素透過度が比較的大きいプラスチックフィルムを用いる。得られたカルボキシル基含有重合体の乾燥塗膜を有するコーティングフィルムの酸素透過度が、基材として用いたプラスチックフィルム単独の酸素透過度に対して、10分の1以下であれば、その酸素透過度の測定値を実質的にカルボキシル基含有重合体層単独の酸素透過度と見なすことができる。
上記のようにして得られた測定値は、厚さ1μmのカルボキシル基含有重合体層の酸素透過度であるため、その測定値に1μmを乗じることにより、酸素透過係数に変換することができる。酸素透過度の測定は、例えば、モダンコントロール(Modern Control)社製の酸素透過試験器オクストラン(OXTRAN) TM2/20を用いて行うことができる。酸素透過度の測定方法は、JIS K 7126に規定されているB法(等圧法)、及びASTM D 3985−81に従って実施する。測定値は、単位cm(STP)/(m・day・MPa)で表記することができるが、STPは、酸素の体積を規定するための標準条件(0℃、1気圧)を意味するので、通常はSTPを割愛して表記する。
2.多価金属化合物粒子(B)
本発明で用いる多価金属化合物粒子は、金属イオンの価数が2以上の多価金属原子単体及び多価金属化合物の粒子である。したがって、本発明で使用する多価金属化合物には、多価金属原子単体も含まれる。多価金属の具体例としては、ベリリウム、マグネシウム、カルシウムなどの周期表2A族の金属;チタン、ジルコニウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛などの遷移金属;アルミニウムを挙げることができるが、これらに限定されない。
多価金属化合物の具体例としては、多価金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、有機酸塩、無機酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。有機酸塩としては、例えば、酢酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、リン酸塩、亜リン酸塩、次亜リン酸塩、ステアリン酸塩、モノエチレン性不飽和カルボン酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。無機酸塩としては、例えば、塩化物、硫酸塩、硝酸塩を挙げることができるが、これらに限定されない。多価金属のアルキルアルコキシドも多価金属化合物として使用することができる。これらの多価金属化合物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
多価金属化合物の中でも、コーティング液の分散安定性とコーティング液から形成されるフィルムのガスバリア性の観点から、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、銅、コバルト、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、及びジルコニウムの化合物が好ましく、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、銅、亜鉛、コバルト、及びニッケルなどの2価金属の化合物がより好ましい。
好ましい2価金属化合物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化銅、酸化ニッケル、酸化コバルトなどの酸化物;炭酸カルシウムなどの炭酸塩;乳酸カルシウム、乳酸亜鉛、アクリル酸カルシウムなどの有機酸塩;マグネシウムメトキシドなどのアルコキシド;などを挙げることができるが、これらに限定されない。
多価金属化合物は、粒子として用いられ、コーティング液中でも粒子形状が維持される。多価金属化合物粒子の平均粒子径は、コーティング液の分散安定性とコーティング液から形成されるフィルムのガスバリア性の観点から、コーティング液中の平均粒子径として、10nm〜10μm(10,000nm)の範囲であることが好ましく、12nm〜1μm(1,000nm)の範囲がより好ましく、15〜500nmの範囲がさらに好ましく、15〜50nmの範囲が特に好ましい。
コーティング液中での多価金属化合物粒子の平均粒子径が大きすぎると、得られるフィルムの膜厚の均一性、表面の平坦性、カルボキシル基含有重合体とのイオン架橋反応性などが不十分となり易い。多価金属化合物粒子の平均粒子径が小さすぎると、カルボキシル基含有重合体とのイオン架橋反応が早期に進行するおそれがあり、また、10nm未満の超微粒子をその状態で均一分散させることが困難である。
多価金属化合物粒子の平均粒子径は、乾燥した固体の場合には、走査型電子顕微鏡または透過型電子顕微鏡を用いて計測と計数を行うことにより測定することができる。コーティング液中の多価金属化合物粒子の平均粒子径は、光散乱法により測定することができる〔参考文献:「微粒子工学体系」第I巻、第362〜365頁、フジテクノシステム(2001)〕。
コーティング液中における多価金属化合物粒子は、一次粒子、二次粒子、またはこれらの混合物として存在するが、多くの場合、平均粒子径からみて二次粒子として存在するものと推定される。
3.界面活性剤(C)
本発明では、多価金属化合物粒子の分散性を高めるため、界面活性剤を使用する。界面活性剤とは、分子内に親水性基と親油性基の両方を持つ化合物であり、アニオン性、カチオン性、両性のイオン性界面活性剤や非イオン性界面活性剤があるが、本発明では、いずれの界面活性剤でも使用することができる。
アニオン系界面活性剤には、例えば、カルボン酸型、スルホン酸型、硫酸エステル型、リン酸エステル型がある。カルボン酸型としては、例えば、脂肪族モノカルボン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、N−アシルサルコシン酸塩、N−アシルグルタミン酸塩がある。スルホン酸型としては、例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルカンスルホン酸塩、アルファオレフィンスルホン酸塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル(分岐鎖)ベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩−ホルムアルデヒド縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸塩、N−メチル−N−アシルタウリン酸塩が挙げられる。硫酸エステル型としては、例えば、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、油脂硫酸エステル塩が挙げられる。リン酸エステル型としては、例えば、アルキルリン酸塩型、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩が挙げられる。
カチオン系界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩型、第4級アンモニウム塩型がある。アルキルアミン塩型としては、例えば、モノアルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩、トリアルキルアミン塩が挙げられる。第四級アンモニウム塩型としては、例えば、ハロゲン化(塩化、臭化またはヨウ化)アルキルトリメチルアンモニウム塩、塩化アルキルベンザルコニウムが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、カルボキシベタイン型、2−アルキルイミダゾリンの誘導体型、グリシン型、アミンオキシド型がある。カルボキシベタイン型としては、例えば、アルキルベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタインが挙げられる。2−アルキルイミダゾリンの誘導体型としては、例えば、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインが挙げられる。グリシン型としては、例えば、アルキル若しくはジアルキルジエチレントリアミノ酢酸が挙げられる。アミノオキシド型としては、例えば、アルキルアミンオキシドが挙げられる。
非イオン性の界面活性剤としては、例えば、エステル型、エーテル型、エステルエーテル型、アルカノールアミド型がある。エステル型としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、しょ糖脂肪酸エステルが挙げられる。エーテル型としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールが挙げられる。エステルエーテル型としては、例えば、脂肪酸ポリエチレングリコール、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンが挙げられる。アルカノールアミド型としては、例えば、脂肪酸アルカノールアミドが挙げられる。
スチレン−アクリル酸共重合体などのポリマー骨格を有する界面活性剤も使用することができる。
これらの界面活性剤の中でも、リン酸エステルなどのアニオン系界面活性剤、スチレン−アクリル酸共重合体などのポリマー骨格を有する界面活性剤などが好ましい。
4.有機溶媒(D)
本発明では、コーティング液の媒体として有機溶媒を使用する。有機溶媒としては、一般に、カルボキシル基含有重合体を溶解する極性有機溶媒が用いられるが、極性有機溶媒とともに、極性基(ヘテロ原子またはヘテロ原子を有する原子団)をもたない有機溶媒を併用してもよい。
本発明で好ましく使用することができる有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノールなどのアルコール類;ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルリン酸トリアミド、γ−ブチロラクトンなどの極性有機溶媒を挙げることができる。
前記の極性有機溶媒の他に、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類;酢酸メチルなどのエステル類;ジエチルエーテルなどのエーテル類;などを適宜用いることができる。極性基を持たないベンゼンなどの炭化水素類は、一般に、極性有機溶媒と併用して用いられる。
5.組成
本発明のコーティング液は、カルボキシル基含有重合体(A)、多価金属化合物粒子(B)、界面活性剤(C)、及び有機溶媒(D)を含有し、多価金属化合物粒子が分散している分散液である。
カルボキシル基含有重合体(A)に対する多価金属化合物粒子(B)の割合は、カルボキシル基含有重合体(A)のカルボキシル基の合計(At)に対する多価金属化合物粒子(B)の合計(Bt)の化学当量が0.6以上となる割合であることが好ましい。この化学当量は、より好ましくは0.8以上、特に好ましくは1.0以上である。この化学当量の上限は、通常10.0、好ましくは2.0である。カルボキシル基含有重合体(A)のカルボキシル基に対する多価金属化合物粒子(B)の化学当量が小さすぎると、コーティング液から形成されるフィルムのガスバリア性、耐熱水性、耐水蒸気性などの諸特性が低下傾向を示す。
前記化学当量は、例えば、以下のようにして求めることができる。カルボキシル基含有重合体がポリアクリル酸で多価金属化合物が酸化マグネシウムの場合を例に挙げて説明する。ポリアクリル酸の質量を100gとした場合、ポリアクリル酸の単量体単位の分子量は72であり、単量体1分子当たり1個のカルボキシル基を有するため、ポリアクリル酸100g中のカルボキシル基の量は、1.39モルである。このとき、ポリアクリル酸100gに対する1.0化学当量とは、1.39モルを中和する塩基の量である。ポリアクリル酸100gに対して、酸化マグネシウムを0.6化学当量混合する場合、0.834モルのカルボキシル基を中和するだけの酸化マグネシウムを加えればよい。マグネシウムの価数は2価であり、酸化マグネシウムの分子量は40であるため、ポリアクリル酸100gに対する0.6化学当量の酸化マグネシウムとは、16.68g(0.417モル)である。
有機溶媒は、カルボキシル基含有重合体が均一に溶解し、かつ多価金属化合物粒子が均一に分散するに足る量で用いられる。したがって、有機溶媒としては、カルボキシル基含有重合体は溶解するが、多価金属化合物を実質的に溶解せず、それを粒子の形状で分散させることができるものが用いられる。
界面活性剤は、多価金属化合物粒子が安定して分散するに足る量で用いられるが、コーティング液の全量規準で、通常0.0001〜70重量%、好ましくは0.001〜60重量%、より好ましくは0.1〜50重量%の割合で含有させることが望ましい。
界面活性剤を添加しないと、コーティング液中での多価金属化合物粒子の平均粒子径が十分に小さくなるように分散させることが困難になり、その結果、多価金属化合物粒子が均一に分散したコーティング液を得ることが難しく、基材上に塗布するとき、膜厚が均一な塗膜を形成することが難しくなる。
6.コーティング液中の含水率
本発明のコーティング液中の含水量は、コーティング液の分散安定性の観点から、1,000ppm以下となるように調整する。コーティング液の含水率は、好ましくは500ppm以下、より好ましくは200ppm以下、特に好ましくは100ppm以下である。
コーティング液の含水率が高すぎると、カルボキシル基含有重合体と多価金属化合物粒子との間のイオン架橋反応が早期に起り、コーティング液全体がゲル化したり、早期反応に起因する沈殿物が生成する。ゲル化したり、沈殿物が生成すると、コーティング液を塗布して塗膜を形成することができなくなるか、均一な膜厚と組成の塗膜を形成することが極めて困難になる。その結果、フィルムが得られても、膜厚の均一性が損なわれ、ガスバリア性や機械的物性などの諸物性も場所によるバラツキが生じ易くなる。
コーティング液の含水率は、常法に従って、カールフィッシャー法による水分測定法により測定した〔参考文献:「分析化学便覧」丸善株式会社、1981年発行、第37頁〕。
7.コーティング液の製造方法
カルボキシル基含有重合体は、水を媒体とすることにより、高濃度の溶液とすることができる場合が多い。例えば、ポリアクリル酸は、一般に、水溶液の形態で市販されている。また、アルコールなどの非水系溶媒中で重合して得られたカルボキシル基含有重合体溶液には、1,000ppmを超える濃度の水分が含有されていることが多い。
そこで、含水率が小さなコーティング液を製造するには、先ず、含水率が小さなカルボキシル基含有重合体の有機溶媒溶液を調製する必要がある。例えば、市販のポリアクリル酸水溶液を出発原料として用いる場合には、ポリアクリル酸水溶液にイソプロパノールの如きアルコールを加えて減圧濃縮することにより、水をアルコールと一緒に除去し、含水率が小さなポリアクリル酸アルコール溶液を調製する。アルコール以外の他の有機溶媒を用いる場合も、同様に処理することにより水分を除去することができる。
他方、多価金属化合物粒子は、含水率が低い有機溶媒分散液として使用する。この分散液には、多価金属化合物粒子の分散性と分散安定性を高めるために、界面活性剤を適量存在させておくことが好ましい。カルボキシル基含有重合体の有機溶媒溶液と多価金属化合物の有機溶媒分散液とを混合することにより、含水率が小さなコーティング液を調製することができる。コーティング液の調製時に界面活性剤を添加してもよい。
本発明のコーティング液は、有機溶媒以外の成分の合計濃度が好ましくは0.1〜60重量%、より好ましくは0.5〜25重量%、特に好ましくは1〜10重量%の範囲内にあることが、作業性良く所望の膜厚の塗膜及びフィルムを得る上で好ましい。
本発明のコーティング液には、必要に応じて、他の重合体、増粘剤、安定剤、紫外線吸収剤、アンチブロッキング剤、柔軟剤、無機層状化合物(例えば、モンモリロナイト)、着色剤(染料、顔料)などの各種添加剤を含有させることができる。
8.フィルムの製造方法
本発明のコーティング液を用いてフィルムを製造するには、該コーティング液を基材上に塗布し、乾燥すればよい。基材の材質は、特に制限されず、プラスチック、金属、紙、ガラス、セラミックスなどが挙げられる。基材の形態は、一般に、フィルムまたはシート(以下、単に「フィルム」という)、板などの平坦な表面を有するものであるが、所望により、ボトル、カップ、トレー、袋などの容器;その他の立体構造を有するものであってもよい。
基材としては、プラスチックフィルムが好ましく用いられる。プラスチックフィルムを構成するプラスチックの種類としては、特に制限されないが、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチルペンテン、環状ポリオレフィンなどのオレフィン重合体類及びその酸変性物;ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリビニルアルコールなどの酢酸ビニル重合体類及びその変性物;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類;ポリε−カプロラクトン、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシバリレートなどの脂肪族ポリエステル類;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ナイロン6/66共重合体、ナイロン6/12共重合体、メタキシレンアジパミド・ナイロン6共重合体などのポリアミド類;ポリエチレングリコール、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシドなどのポリエーテル類;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデンなどのハロゲン化重合体類;ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリアクリロニトリルなどのアクリル重合体類;ポリイミド樹脂;その他、アルキド樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、硝化綿、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂などの塗料用バインダー樹脂;セルロース、澱粉、プルラン、キチン、キトサン、グルコマンナン、アガロース、ゼラチンなどの天然高分子化合物;を挙げることができる。
基材としては、これらプラスチック類からなる未延伸フィルムや延伸フィルムが好ましいが、所望により、これらのプラスチック類からなるボトル、カップ、トレー、袋などの容器を用いることができる。
また、プラスチック類からなるフィルム(シートを含む)や容器などの表面上に酸化珪素、酸化アルミニウム、アルミニウム、窒化珪素などの無機化合物;金属化合物;などからなる薄膜が、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法により形成されたものを基材として用いることができる。一般に、これらの無機化合物や金属化合物からなる薄膜は、ガスバリア性の付与を目的に用いられる。
本発明のコーティング液を前記の如き基材の表面に塗布する。塗布方法としては、スプレー法、ディッピング法、コーターを用いた塗布法、印刷機による印刷法など任意である。コーターや印刷機を用いて塗布する場合には、ダイレクトグラビア方式、リバースグラビア方式、キスリバースグラビア方式、オフセットグラビア方式などのグラビアコーター;リバースロールコーター、マイクログラビアコーター、エアナイフコーター、ディップコーター、バーコーター、コンマコーター、ダイコーターなどの各種方式を採用することができる。
塗膜の乾燥は、特に制限されず、有機溶媒を蒸発させて固形フィルムを得ることができる方法であればよく、例えば、雰囲気環境下で自然乾燥させる方法、所定の温度に設定したオーブン中で乾燥させる方法、その他の任意の乾燥手段を用いる方法などが挙げられる。その他の乾燥方法としては、各種コーターに付属するアーチドライヤー、フローティングドライヤー、ドラムドライヤー、赤外線ドライヤーなどの乾燥機が代表的なものである。
乾燥条件は、塗膜やフィルム、基材などが熱による損傷を蒙らない範囲で任意に設定することができる。乾燥は、塗膜中の有機溶媒が実質的に除去されるまで行う。
乾燥中または乾燥後に、フィルム中に含まれるカルボキシル基含有重合体と多価金属化合物粒子とが反応して、イオン架橋構造が導入されると推定される。イオン架橋反応を十分に進行させるには、乾燥後に、フィルムを好ましくは20%以上、より好ましくは40〜100%の相対湿度と、好ましくは5〜200℃、より好ましくは20〜150℃の温度の条件下で、1秒間から10日間程度熟成させることが好ましい。
フィルムは、基材から剥離して用いることができるが、所望により基材と一体化した多層構造体として使用することもできる。例えば、基材としてプラスチックフィルムを用い、その上に本発明のコーティング液を塗布し、乾燥させてフィルムを形成すると、多層フィルムを得ることができる。
本発明のフィルムの厚さは、特に限定されないが、フィルム形成時の成形性、フィルムのハンドリング性の観点で、好ましくは0.001μm〜1mm、より好ましくは0.01〜100μm、特に好ましくは、0.1〜10μmの範囲である。
本発明の製造方法により得られたフィルムは、イオン架橋しているため、耐湿性、耐水性、耐熱水性、耐水蒸気性に優れている。本発明のフィルムは、低湿条件下ではもとより、高湿条件下でのガスバリア性に優れている。本発明のフィルムは、例えば、30℃及び相対湿度80%の条件下で測定した酸素透過度が好ましくは1,000cm/(m・day・MPa)以下、より好ましくは500cm/(m・day・MPa)以下、特に好ましくは100cm/(m・day・MPa)以下のガスバリア性を有している。
本発明のフィルムは、強酸性または強アルカリ性条件下で溶解性を示すため、廃棄処理や再利用が容易である。
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明について、より具体的に説明する。本発明における物性及び特性の測定法及び評価法は、下記のとおりである。
(1)多価金属化合物粒子の平均粒子径:
コーティング液中の多価金属化合物粒子の平均粒子径は、光散乱法により測定した。
(2)含水率:
含水率は、カールフィッシャー法による水分測定法により測定した。
(3)フィルムの酸素透過度:
フィルムの酸素透過度は、酸素透過試験器(Modern control社製OXTRAN2/20)を用いて、温度30℃、相対湿度80%の雰囲気下で測定した。
(4)コーティング液の性状:
コーティング液を目視で観察し、ゲル化が生じている場合を「ゲル化」、多価金属化合物の分散性が悪く、均一な分散液となっていない場合を「不良」、そして、ゲル化も分散不良もなく、均一な分散液が形成されている場合を「良」と評価した。
[実施例1]
ポリアクリル酸水溶液〔東亞合成(株)製、濃度25重量%、数平均分子量200,000〕400gを110gまで減圧濃縮し、次いで、イソプロパノール(以下、「IPA」と略記)を加えながら、さらに減圧濃縮を行った。濃縮物をIPAに加熱溶解させて、濃度10重量%のポリアクリル酸溶液(含水率50ppm)を調製した。なお、このポリアクリル酸を単独で用いて形成したフィルムについて、30℃及び相対湿度0%の乾燥条件下で測定した酸素透過係数は、50cm・μm/(m・day・MPa)であった。
酸化亜鉛(ZnO)分散液〔住友大阪セメント(株)製、溶剤トルエン、濃度30重量%、平均粒子径20nm、リン酸エステル3重量%を含有)100gをIPA400gで希釈し、ZnO濃度6重量%の分散液を調製した。
ポリアクリル酸溶液500gに対してZnO分散液470gを加えて混合し、ポリアクリル酸、ZnO、リン酸エステル(界面活性剤)、IPA、及びトルエンを含むコーティング液を得た。このコーティング液中のポリアクリル酸に対するZnOの当量は、1.0であった。コーティング液中の含水率は、50ppmであった。
このようにして得られたコーティング液を、卓上コーター(RK PRINT−COAT instruments社製、K303PROOFER)を用いて、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに塗布し、ドライヤーを用いて溶媒を蒸発、乾燥させてフィルムを得た。得られたフィルムの酸素透過度を測定した。結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1において、イソプロパノール(IPA)に代えてエタノールを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてコーティング液を調製した。ポリアクリル酸に対するZnOの当量は、1.0であった。コーティング液中の含水率は、50ppmであった。このコーティング液を用いて、実施例1と同様にしてPETフィルム上にフィルムを形成した。結果を表1に示す。
[実施例3]
ポリアクリル酸水溶液〔東亞合成(株)製、濃度25重量%、数平均分子量200,000〕400gを110gまで減圧濃縮し、次いで、イソプロパノール(以下、「IPA」と略記)を加えながら、さらに減圧濃縮を行った。濃縮物をIPAに加熱溶解させて、濃度10重量%のポリアクリル酸溶液(含水率50ppm)を調製した。
炭酸カルシウム微粒子〔白石工業(株)製、白艶華O〕を、界面活性剤としてスチレン−アクリル酸コポリマー〔大日精化工業(株)製〕を用いて、IPA中に分散させた(炭酸カルシウム10重量%、界面活性剤10重量%)。炭酸カルシウムの平均粒子径は、100nmであった。
ポリアクリル酸溶液500gに対して炭酸カルシウム分散液350gを加えて混合し、コーティング液を調製した。ポリアクリル酸に対する炭酸カルシウムの当量は、1.0であった。コーティング液中の含水率は、70ppmであった。
得られた、コーティング液を卓上コーター(RK PRINT−COAT instrumonts社製、K303PROOFER)を用いて、厚さ12μmのPETフィルム上に塗布し、ドライヤーを用いて溶媒を蒸発、乾燥させてフィルムを得た。結果を表1に示す。
[比較例1]
含水率の影響を観察するために、実施例1で調製したコーティング液に水を添加して、含水率を2,000ppmに調整したこと以外は、実施例1と同様にしてコーティング液を調製した。ポリアクリル酸溶液とZnO分散液を混合したところ、混合液は直ちにゲル化した。このコーティング液は、ゲルが析出したため塗布することができなかった。結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例3において、界面活性剤としてスチレン−アクリル酸コポリマー〔大日精化工業(株)製〕を用いなかったこと以外は、同様にしてコーティング液を調製した。コーティング液中の炭酸カルシウムの平均粒子径は、2,000nmであった。コーティング液は、炭酸カルシウムの均一分散性が悪く、しかも得られたフィルムの酸素ガス透過度は、基材のPETフィルムと同じ水準であり、ガスバリア性が悪いものであった。
Figure 2005126528
本発明のフィルムは、ガスバリア性、耐湿性、耐水性、耐熱水性、耐水蒸気性に優れ、低湿条件下ではもとより、高湿条件下でのガスバリア性に優れているため、単層で、あるいは他の層と多層化して、包装材料などの分野で好適に用いることができる。

Claims (7)

  1. カルボキシル基含有重合体(A)、多価金属化合物粒子(B)、界面活性剤(C)、及び有機溶媒(D)を含有し、含水率が1,000ppm以下であるコーティング液。
  2. カルボキシル基含有重合体(A)に対する多価金属化合物粒子(B)の割合が、カルボキシル基含有重合体(A)のカルボキシル基の合計(At)に対する多価金属化合物粒子(B)の合計(Bt)の化学当量が0.6以上となる割合である請求項1記載のコーティング液。
  3. カルボキシル基含有重合体(A)が、カルボキシル基含有不飽和単量体の単独重合体、カルボキシル基含有不飽和単量体の共重合体、カルボキシル基含有不飽和単量体と他の重合性単量体との共重合体、カルボキシル基含有多糖類、またはこれらの2種以上の混合物である請求項1または2記載のコーティング液。
  4. カルボキシル基含有不飽和単量体が、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、及びフマル酸からなる群より選ばれる少なくとも1種のα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸である請求項3記載のコーティング液。
  5. 多価金属化合物粒子(B)が、平均粒子径10nm〜10μmの粒子として分散している請求項1乃至4のいずれか1項に記載のコーティング液。
  6. 多価金属化合物粒子(B)が、2価金属化合物粒子である請求項1乃至5のいずれか1項に記載のコーティング液。
  7. カルボキシル基含有重合体(A)、多価金属化合物粒子(B)、界面活性剤(C)、及び有機溶媒(D)を含有し、含水率が1,000ppm以下であるコーティング液を基材上に塗布し、乾燥するフィルムの製造方法。
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