JP2005125668A - ヘッドカートリッジ及び液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 液体吐出ヘッド内に負圧を発生させて液体タンクとの間で液体を循環させる際に、短時間で液体を入れ替えて液体中に含まれる気泡を除去する。
【解決手段】 ノズル面10に形成された複数のインク吐出ノズル27からインクを吐出するプリントヘッド2内に供給するインク8を蓄えたインクタンク3からインク供給管路4でプリントヘッド2の略中央部のインク供給口11へインクを供給し、このプリントヘッド2の両端部のインク排出口12a,12bからインク還流管路5でインクタンク3にインクを戻し、このインク還流管路5上に配設された送液ポンプ6の駆動によりプリントヘッド2内に負圧を発生させて該プリントヘッド2とインクタンク3との間でインクを循環させる際に、プリントヘッド2の両端部のインク排出口12a,12bからインクを流出する排出時間を略同一とするものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液体吐出ヘッドに形成された複数の液体吐出ノズルから所定の液体を対象物に吐出するヘッドカートリッジ及びそれを備えた液体吐出装置に関し、詳しくは、液体吐出ヘッド内に負圧を発生させて液体吐出ヘッドと液体タンクとの間で液体を循環させる際に液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口から液体を流出する排出時間を略同一として、短時間で液体を入れ替えて液体中に含まれる気泡を除去しようとするヘッドカートリッジ及び液体吐出装置に係るものである。
従来の液体吐出装置、例えばインクジェット方式のインクジェットプリンタは、プリントヘッド内の液室に設置された発熱素子や圧電素子などの吐出駆動手段にエネルギーを付与して、上記液室内のインク(所定の液体)をインク吐出ノズルからインク滴として吐出し、記録紙に付着させて印画を行うもので、装置単価が安いと共に、ランニングコストが低く、高画質且つ小型であることから、一般に広く普及している。
そして、上記インクジェットプリンタは、ノズル面に形成された複数のインク吐出ノズルからインクを吐出するプリントヘッドと、このプリントヘッド内の液室に供給するインクを蓄えたインクタンクと、このインクタンクから上記プリントヘッドへインクを供給するインク供給管路と、上記プリントヘッドからインクタンクにインクを戻すインク還流管路と、上記プリントヘッドとインクタンクとの間でインクを循環させるための送液ポンプとを備えて成るヘッドカートリッジを、装置本体部に着脱可能な状態に保持している。
このようなヘッドカートリッジにおいては、インク吐出ノズルから例えばピコリットルオーダーのインク滴を安定して吐出させる必要があるが、上記インク吐出ノズルが微細な孔径に形成されているので、様々な要因によりインクの吐出不良が生じて印画品質が低下することがあった。このような要因の一つとして、プリントヘッド内及びその近傍に混入する気泡がある。そして、インク供給管路内や液室内に気泡が混入すると、インク吐出ノズルから安定したインクの吐出ができないばかりか、インク不吐出を起こして印画不能に陥る場合がある。
上記プリントヘッド内及びその近傍への気泡の混入原因としては、該プリントヘッドに対して着脱可能とされたインクタンクを交換する際にその着脱口に入る空気の巻き込み、温度や圧力の変化によるインク中の溶存空気の析出、印画中又は印画停止中の振動や衝撃によるインク吐出ノズルからの気泡の混入、インクタンクとプリントヘッドとの間のインク流路を構成する管路部材からの空気の浸透などがある。
このようにして混入した気泡を除去するために、従来は、インクタンクとプリントヘッドとの間でインクを循環させることによって、プリントヘッド内やインク流路内の気泡を除去するようにしていた。例えば、プリントヘッドの複数箇所にインク供給口及びインク排出口を設け、インクタンクとプリントヘッドのインク供給口との間にインク供給路を接続すると共にインク排出口との間にインク還流路を接続してインク循環系を構成し、上記インク供給路上にプリントヘッドの液室内のインクを循環させるための循環ポンプを設け、上記インクタンクとプリントヘッドとの間でインクを循環させるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−8467号公報
しかし、上記従来装置においては、循環ポンプによりプリントヘッドに対して正圧を与えながらインクを循環させるものであり、このインク循環の際にプリントヘッドのインク吐出ノズルからはインクが漏れ出ることがあった。したがって、ノズル周辺が漏れ出たインクで汚れることがある。また、記録紙(例えばA4判)の一辺の幅にわたってノズル部材が長尺に形成されたフルラインタイプのプリントヘッドにおいては、ノズル数が多数となるので、インク吐出ノズルから押し出されるインク量が多くなって、インクが無駄に消費されて不経済である。これに対処するため、例えば、プリントヘッドの吐出口面にヘッドキャップを当接し、該ヘッドキャップに漏れ出たインクを再利用するためのインク循環系を設けることも考えられるが、装置が大型化してコストアップとなる。
また、プリントヘッドの複数箇所のインク排出口から流出するインクの排出時間が異なっているものがあり、特にフルラインタイプのプリントヘッドにおいては、該プリントヘッド内のインクを循環して入れ替えるのに時間が掛かるものであった。したがって、プリントヘッド内及びその近傍に混入した気泡を除去するメインテナンス時間が長くなることがある。
さらに、プリントヘッドからインクタンクに至るインク還流路を該プリントヘッドより下方に配置すると、インクタンク側からインク還流路を介して浮力により気泡がプリントヘッド内に上昇してきて、ノズルからのインク吐出不良の原因となることがある。また、インク還流路が下向きとなった部分では、プリントヘッドからインクタンクに向かうインク循環の流れが、浮力により上昇する気泡や内部に滞留する気泡によって阻害され、複数のインク循環経路の間で流量にバラツキが生じることがある。
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、液体吐出ヘッド内に負圧を発生させて液体吐出ヘッドと液体タンクとの間で液体を循環させる際に液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口から液体を流出する排出時間を略同一として、短時間で液体を入れ替えて液体中に含まれる気泡を除去しようとするヘッドカートリッジ及び液体吐出装置を提供することを目的とする。
本発明によるヘッドカートリッジは、所定の液体を蓄えた液体タンクからの液体を受ける液体供給口を一箇所に備えると共に両端部に液体排出口を備え、ノズル面に形成された複数の液体吐出ノズルから所定の液体を吐出する液体吐出ヘッドと、上記液体タンクから上記液体吐出ヘッドの液体供給口へ液体を供給する液体供給管路と、上記液体吐出ヘッドの液体排出口から上記液体タンクに液体を戻す液体還流管路と、この液体還流管路上に配設され上記液体吐出ヘッドと上記液体タンクとの間で液体を循環させるための液体循環手段と、を備えて成り、上記液体循環手段の駆動により上記液体吐出ヘッド内に負圧を発生させて該液体吐出ヘッドと上記液体タンクとの間で液体を循環させる際に、上記液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口から液体を流出する排出時間を略同一とするものである。
このような構成により、所定の液体を受ける液体供給口を一箇所に備えると共に両端部に液体排出口を備え、ノズル面に形成された複数の液体吐出ノズルから所定の液体を吐出する液体吐出ヘッド内に供給する液体を蓄えた液体タンクから液体供給管路で上記液体吐出ヘッドの液体供給口へ液体を供給し、この液体吐出ヘッドの液体排出口から液体還流管路で液体タンクに液体を戻し、この液体還流管路上に配設された液体循環手段の駆動により上記液体吐出ヘッド内に負圧を発生させて該液体吐出ヘッドと液体タンクとの間で液体を循環させる際に、上記液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口から液体を流出する排出時間を略同一とする。
また、本発明による液体吐出装置は、装置本体部にヘッドカートリッジを着脱可能な状態に保持し、該ヘッドカートリッジの液体吐出ヘッドに形成された各液体吐出ノズルから所定の液体を吐出してドット又はドット列を形成する液体吐出装置であって、上記ヘッドカートリッジは、所定の液体を蓄えた液体タンクからの液体を受ける液体供給口を一箇所に備えると共に両端部に液体排出口を備え、ノズル面に形成された複数の液体吐出ノズルから所定の液体を吐出する液体吐出ヘッドと、上記液体タンクから上記液体吐出ヘッドの液体供給口へ液体を供給する液体供給管路と、上記液体吐出ヘッドの液体排出口から液体タンクに液体を戻す液体還流管路と、この液体還流管路上に配設され上記液体吐出ヘッドと上記液体タンクとの間で液体を循環させるための液体循環手段とを備え、上記液体循環手段の駆動により上記液体吐出ヘッド内に負圧を発生させて該液体吐出ヘッドと上記液体タンクとの間で液体を循環させる際に、上記液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口から液体を流出する排出時間を略同一とするものである。
このような構成により、装置本体部に着脱可能な状態に保持されたヘッドカートリッジにより、所定の液体を受ける液体供給口を一箇所に備えると共に両端部に液体排出口を備え、ノズル面に形成された複数の液体吐出ノズルから所定の液体を吐出する液体吐出ヘッド内に供給する液体を蓄えた液体タンクから液体供給管路で上記液体吐出ヘッドの液体供給口へ液体を供給し、この液体吐出ヘッドの液体排出口から液体還流管路で液体タンクに液体を戻し、この液体還流管路上に配設された液体循環手段の駆動により上記液体吐出ヘッド内に負圧を発生させて該液体吐出ヘッドと液体タンクとの間で液体を循環させる際に、上記液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口から液体を流出する排出時間を略同一とする。
さらに、本発明による他の液体吐出装置は、所定の液体を蓄えた液体タンクからの液体を受ける液体供給口を一箇所に備えると共に両端部に液体排出口を備え、ノズル面に形成された複数の液体吐出ノズルから所定の液体を吐出する液体吐出ヘッドと、上記液体タンクから上記液体吐出ヘッドの液体供給口へ液体を供給する液体供給管路と、上記液体吐出ヘッドの液体排出口から上記液体タンクに液体を戻す液体還流管路と、この液体還流管路上に配設され上記液体吐出ヘッドと上記液体タンクとの間で液体を循環させるための液体循環手段と、を備えて成り、上記液体循環手段の駆動により上記液体吐出ヘッド内に負圧を発生させて該液体吐出ヘッドと上記液体タンクとの間で液体を循環させる際に、上記液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口から液体を流出する排出時間を略同一とするものである。
このような構成により、所定の液体を受ける液体供給口を一箇所に備えると共に両端部に液体排出口を備え、ノズル面に形成された複数の液体吐出ノズルから所定の液体を吐出する液体吐出ヘッド内に供給する液体を蓄えた液体タンクから液体供給管路で上記液体吐出ヘッドの液体供給口へ液体を供給し、この液体吐出ヘッドの液体排出口から液体還流管路で液体タンクに液体を戻し、この液体還流管路上に配設された液体循環手段の駆動により上記液体吐出ヘッド内に負圧を発生させて該液体吐出ヘッドと液体タンクとの間で液体を循環させる際に、上記液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口から液体を流出する排出時間を略同一とする。
請求項1に係るヘッドカートリッジによれば、液体吐出ヘッド内に正圧を発生させて液体をノズルから押し出すことなく、液体循環時のノズルからの液体漏れを防止すると共に、短時間で液体を入れ替えて液体中に含まれる気泡を除去することができる。これにより、ノズル周辺が液体で汚れるのを防止できると共に、液体が無駄に消費されるのを防止できる。また、ノズルから漏れ出る液体に対応する手段が必要なく、装置の小型化、コスト低下を図ることができる。さらに、気泡除去のメインテナンス時間を短縮できる。
また、請求項2に係る発明によれば、液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口からの液体の流出は、該液体吐出ヘッドの両端部からの液体供給口の配置距離の割合に応じて、両端部の各液体排出口から流出する液体流量の割合を変化させることにより、その両端部の各液体排出口から液体を流出する排出時間を略同一とすることができる。
さらに、請求項3に係る発明によれば、液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口からの液体の流出は、該液体吐出ヘッドの液体供給口をその両端部間の略中央部に配置した状態では、両端部の各液体排出口から流出する液体流量を略同一とすることにより、その両端部の各液体排出口から液体を流出する排出時間を略同一とすることができる。
さらにまた、請求項4に係る発明によれば、液体還流管路は、液体吐出ヘッドの各液体排出口から少なくとも液体循環手段までの間は上向き又は水平となるように配管したことにより、その液体還流管路内に気泡が滞留するのをなくして、液体の流れが気泡によって阻害されるのを防止できる。したがって、液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口からの液体の流出をスムーズとすることができる。
また、請求項5に係る発明によれば、液体タンクは、液体吐出ヘッドに対して着脱可能とされていることにより、所定の液体の消費に応じて液体タンクを交換することができる。したがって、ヘッドカートリッジを繰り返し使用することができる。
さらに、請求項6に係る発明によれば、液体循環手段は、送液ポンプであることにより、簡単な構成で液体吐出ヘッドと液体タンクとの間で液体を循環させることができる。
さらにまた、請求項7に係る発明によれば、液体循環手段の駆動は、液体吐出ヘッドの各液体吐出ノズル内に形成される液体のメニスカスが維持される範囲内の負圧を発生させることにより、各液体吐出ノズル内のメニスカスが破壊されることはなく、ノズルから気泡が混入するのを防止できる。
また、請求項8に係る発明によれば、液体供給管路上に、液体吐出ヘッド内の負圧発生により内部の開閉弁が開いて液体タンクから液体吐出ヘッドへ液体を供給可能とするバルブ装置を設けることにより、液体吐出ヘッドの液体吐出ノズルから液体が吐出された際に、液体タンクから液体吐出ヘッドへ液体を供給可能とすることができる。また、液体吐出ヘッドの動作待機中又は液体タンクを外したときなどにおいて、圧力差により液体吐出ノズルから液体が漏れ出るのを防止できる。
さらに、請求項9に係る発明によれば、液体循環手段の内部に、該液体循環手段側から液体吐出ヘッド側への液体の逆流を防止する弁機構を設けることにより、液体吐出ヘッドの動作待機中又は液体タンクを外したときなどにおいて、圧力差により液体吐出ノズルから液体が漏れ出るのを防止できる。
さらにまた、請求項10に係る発明によれば、液体還流管路上に、液体循環手段側から液体吐出ヘッド側への液体の逆流を防止する弁機構を設けることにより、液体吐出ヘッドの動作待機中又は液体タンクを外したときなどにおいて、圧力差により液体吐出ノズルから液体が漏れ出るのを防止できる。
そして、請求項11に係る液体吐出装置によれば、液体吐出ヘッド内に正圧を発生させて液体をノズルから押し出すことなく、液体循環時のノズルからの液体漏れを防止すると共に、短時間で液体を入れ替えて液体中に含まれる気泡を除去することができる。これにより、ノズル周辺が液体で汚れるのを防止できると共に、液体が無駄に消費されるのを防止できる。また、ノズルから漏れ出る液体に対応する手段が必要なく、装置の小型化、コスト低下を図ることができる。さらに、気泡除去のメインテナンス時間を短縮できる。
また、請求項12に係る発明によれば、液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口からの液体の流出は、該液体吐出ヘッドの両端部からの液体供給口の配置距離の割合に応じて、両端部の各液体排出口から流出する液体流量の割合を変化させることにより、その両端部の各液体排出口から液体を流出する排出時間を略同一とすることができる。
さらに、請求項13に係る発明によれば、液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口からの液体の流出は、該液体吐出ヘッドの液体供給口をその両端部間の略中央部に配置した状態では、両端部の各液体排出口から流出する液体流量を略同一とすることにより、その両端部の各液体排出口から液体を流出する排出時間を略同一とすることができる。
さらにまた、請求項14に係る発明によれば、液体還流管路は、液体吐出ヘッドの各液体排出口から少なくとも液体循環手段までの間は上向き又は水平となるように配管したことにより、その液体還流管路内に気泡が滞留するのをなくして、液体の流れが気泡によって阻害されるのを防止できる。したがって、液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口からの液体の流出をスムーズとすることができる。
また、請求項15に係る発明によれば、液体タンクは、液体吐出ヘッドに対して着脱可能とされていることにより、所定の液体の消費に応じて液体タンクを交換することができる。したがって、ヘッドカートリッジを繰り返し使用することができる。
さらに、請求項16に係る発明によれば、液体循環手段は、送液ポンプであることにより、簡単な構成で液体吐出ヘッドと液体タンクとの間で液体を循環させることができる。
さらにまた、請求項17に係る発明によれば、液体循環手段の駆動は、液体吐出ヘッドの各液体吐出ノズル内に形成される液体のメニスカスが維持される範囲内の負圧を発生させることにより、各液体吐出ノズル内のメニスカスが破壊されることはなく、ノズルから気泡が混入するのを防止できる。
また、請求項18に係る発明によれば、液体供給管路上に、液体吐出ヘッド内の負圧発生により内部の開閉弁が開いて液体タンクから液体吐出ヘッドへ液体を供給可能とするバルブ装置を設けることにより、液体吐出ヘッドの液体吐出ノズルから液体が吐出された際に、液体タンクから液体吐出ヘッドへ液体を供給可能とすることができる。また、液体吐出ヘッドの動作待機中又は液体タンクを外したときなどにおいて、圧力差により液体吐出ノズルから液体が漏れ出るのを防止できる。
さらに、請求項19に係る発明によれば、液体循環手段の内部に、該液体循環手段側から液体吐出ヘッド側への液体の逆流を防止する弁機構を設けることにより、液体吐出ヘッドの動作待機中又は液体タンクを外したときなどにおいて、圧力差により液体吐出ノズルから液体が漏れ出るのを防止できる。
さらにまた、請求項20に係る発明によれば、液体還流管路上に、液体循環手段側から液体吐出ヘッド側への液体の逆流を防止する弁機構を設けることにより、液体吐出ヘッドの動作待機中又は液体タンクを外したときなどにおいて、圧力差により液体吐出ノズルから液体が漏れ出るのを防止できる。
また、請求項21に係る液体吐出装置によれば、液体吐出ヘッド内に正圧を発生させて液体をノズルから押し出すことなく、液体循環時のノズルからの液体漏れを防止すると共に、短時間で液体を入れ替えて液体中に含まれる気泡を除去することができる。これにより、ノズル周辺が液体で汚れるのを防止できると共に、液体が無駄に消費されるのを防止できる。また、ノズルから漏れ出る液体に対応する手段が必要なく、装置の小型化、コスト低下を図ることができる。さらに、気泡除去のメインテナンス時間を短縮できる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明によるヘッドカートリッジの実施形態を示す断面図である。このヘッドカートリッジ1は、液体吐出装置の一例としてのインクジェットプリンタにおいて吐出対象物である記録紙にインク滴を吐出する装置となるもので、プリントヘッド2と、インクタンク3と、インク供給管路4と、インク還流管路5と、送液ポンプ6と、バルブ装置7とを備えて成る。
上記プリントヘッド2は、記録紙にインク(所定の液体)を吐出する液体吐出ヘッドとなるもので、内部に吐出すべきインク8を収容する共通液室9が構成されており、ノズル面を構成する薄板状のノズル部材10には、多数のインク吐出ノズル(液体吐出ノズル)27,27,…が列状に形成されている。ここでは、一例として記録紙(例えばA4判)の一辺の幅にわたってノズル部材10が長尺に形成されたフルラインタイプのプリントヘッド2を示しており、その上面の一箇所、例えば略中央部にインク供給口(液体供給口)11を備えると共に、両端部に左右のインク排出口(液体排出口)12a,12bを備えている。
上記プリントヘッド2の上方には、インクタンク3が配置されている。このインクタンク3は、上記プリントヘッド2内の共通液室9に供給するインク8を蓄える液体タンクとなるもので、所定の容積の箱状に形成されており、天板に大気連通孔13が穿設され、底板にはインク流出口14が形成され、さらに側面にはインク還流口15が形成されている。そして、これらのインク流出口14及びインク還流口15を、後述のインク供給管路4又はインク還流管路5との接続口として、上記インクタンク3がプリントヘッド2に対して着脱可能とされている。
上記インクタンク3のインク流出口14とプリントヘッド2のインク供給口11との間には、インク供給管路4が接続されている。このインク供給管路4は、上記インクタンク3からプリントヘッド2へインク8を供給する液体供給管路となるもので、例えばポリエチレンなどの樹脂製チューブ又はステンレスなどの金属製パイプから成る。
また、上記プリントヘッド2の両端部のインク排出口12a,12bとインクタンク3のインク還流口15との間には、インク還流管路5が接続されている。このインク還流管路5は、上記プリントヘッド2からインクタンク3にインク8を戻す液体還流管路となるもので、例えばポリエチレンなどの樹脂製チューブ又はステンレスなどの金属製パイプから成り、一方のインク排出口12aに接続された第1の還流管路5aと、他方のインク排出口12bに接続された第2の還流管路5bとを途中で管継手28により接続して1本にまとめられている。なお、図1の実施形態では、インクタンク3がプリントヘッド2の上方に配置されているので、上記インク還流管路5,5a,5bは上向きになるように配管されている。
さらに、上記インク還流管路5の途中には、送液ポンプ6が設けられている。この送液ポンプ6は、上記プリントヘッド2とインクタンク3との間でインク8を循環させるための液体循環手段となるもので、例えばチューブポンプ、ダイヤフラムポンプ又はピストンポンプなどから成り、仕様に応じて適当なものを選べばよい。そして、上記インクタンク3とインク供給管路4とプリントヘッド2とインク還流管路5と送液ポンプ6とで、図1において矢印で示す方向にインク8が循環するインク循環系を構成している。
この場合、図1の実施形態では、インクタンク3内のインク8の液面とプリントヘッド2のノズル部材10との高さの差Hにより、ノズル部材10のインク吐出ノズル27にはインクタンク3からの水頭圧が常にかかる。したがって、この水頭圧の作用により、プリントヘッド2の共通液室9内に収容されたインク8が自然に流れ出ることとなる。そこで、このインク8の流出に対処するため、上記インク供給管路4の途中にバルブ装置7が設けられている。このバルブ装置7は、通常状態では閉じており、プリントヘッド2内の負圧発生により内部の開閉弁が開いてインクタンク3からプリントヘッド2へインク8を供給可能とするものである。
上記バルブ装置7の構成と動作を、図2及び図3を参照して説明する。図2はバルブ装置7内の開閉弁16が閉じた状態を示し、図3は開閉弁16が開いた状態を示している。まず、図2においては、図1に示すプリントヘッド2がインク吐出動作をしていない状態であり、プリントヘッド2へ向かうインク供給管路4に接続されたインク流出路17内の圧力は定常状態となり、バルブ装置7の底面に形成された外部連通口18にかかる大気圧と等しくなる。このとき、ダイヤフラム室19内に張設されたダイヤフラム20は中立状態となり、このダイヤフラム20に上向きに植え付けられた弁シャフト21の上端部に接続された開閉弁16が、その上端面に介装されたコイルバネ22の付勢力により下向きに押されて、インク流出路17の流路17aを閉じる。これにより、インク室24が遮断されて、図1に示す高さの差Hによる水頭圧があってもプリントヘッド2の共通液室9内に収容されたインク8が自然に流れ出ることはない。
次に、図2の開閉弁16が閉じた状態において、図1に示すプリントヘッド2を動作させてインク吐出ノズル27からインク8を吐出させると、プリントヘッド2側に負圧が発生して該プリントヘッド2へ向かうインク供給管路4に接続されたインク流出路17内の圧力が低下する。これにより、そのインク流出路17内の圧力が上記外部連通口18にかかる大気圧よりも低くなり、この圧力差に応じてダイヤフラム室19内のダイヤフラム20が、図3に示すように上向きに弾性変形する。すると、上記ダイヤフラム20に植え付けられた弁シャフト21がコイルバネ22の付勢力に抗して上昇し、その上端部の開閉弁16も上昇してインク流出路17の流路17aを開く。そして、図3においてインクタンク3からのインクが流れ込むインク供給管路4に接続されたインク流入路23と前述のインク流出路17とがインク室24で連通して、該インク流出路17内の圧力低下による吸引力で上記インク流入路23からインク室24へインク8が流入すると共に、インク室24からインク流出路17へインク8が流出する。これにより、図1に示すインクタンク3からプリントヘッド2へインク8を供給することができる。
次に、上記のようにしてインクタンク3からプリントヘッド2へインク8が供給されて、図3に示すインク流出路17内の圧力が定常状態に戻ると、このインク流出路17内の圧力と外部連通口18にかかる大気圧とが等しくなって圧力差が無くなり、図2に示すように、ダイヤフラム20がその復元力により下向きに弾性変形して中立状態に戻る。すると、コイルバネ22の付勢力によって弁シャフト21が下降し、その上端部の開閉弁16も下降してインク流出路17の流路17aを閉じる。これにより、インクタンク3からプリントヘッド2へのインク8の供給が停止される。
以上のようにして、図1に示すバルブ装置7によって、プリントヘッド2のインク吐出ノズル27からインク8を吐出する度に、上述したインクの供給動作が繰り返される。なお、図2及び図3において、符号25は、プリントヘッド2側に発生する負圧に応じて開閉弁16が開閉するタイミングを調節する調整ネジを示している。
次に、このように構成されたヘッドカートリッジ1において、インク8に含まれる気泡を除去するためのインク循環の動作について、図1を参照して説明する。このようなインク循環の動作は、そのヘッドカートリッジ1がセットされたインクジェットプリンタの起動時(電源投入時)、印画開始前、又は記録紙に所定の枚数印画するごと、或いは所定時間経過ごと、などに実行される。
まず、前記インク還流管路5の途中に設けられた送液ポンプ6を駆動する。すると、インク還流管路5内のインク8が矢印Aのように吸引されて、プリントヘッド2の両端部のインク排出口12a,12bから該プリントヘッド2内のインク8も吸引されて送液ポンプ6に向かって流れる。そして、この送液ポンプ6の駆動により、インク還流口15からインクタンク3内に矢印Bのようにインク8が送られる。これにより、プリントヘッド2のインク排出口12a,12bからインク還流管路5を介して、インクタンク3に向けてインク8が流れ始める。
次に、このようにしてプリントヘッド2内からインク8が流れ出ることにより、共通液室9内の圧力が下がる。すると、図3を参照して説明したように、バルブ装置7内の開閉弁16が開いて、インクタンク3内のインク8が矢印Cのようにバルブ装置7に向けて流れ、インク供給管路4内を矢印Dのように流れて、中央部のインク供給口11から矢印Eのようにプリントヘッド2内へ流れ込む。これにより、上記送液ポンプ6の駆動により、プリントヘッド2内のインク8が矢印Aのように吸引されて矢印Bのようにインクタンク3へ流れ、インクタンク3内のインク8が矢印C,D,Eのようにプリントヘッド2へ流れて、プリントヘッド2とインクタンク3との間でインク8が循環する。
このとき、プリントヘッド2内では、その中央部のインク供給口11から両端部に向けて矢印E1,E2のように流れるインク循環となるので、該プリントヘッド2内に存在する気泡が両端部のインク排出口12a,12bからインク還流管路5内へ追いやられてインク還流口15からインクタンク3内に入り、天板に穿設された大気連通孔13から空気中に放出される。これにより、インク8に含まれる気泡が除去される。
この場合のインク循環は、送液ポンプ6の駆動によりプリントヘッド2内のインク8を吸引する負圧方式であるので、従来のプリントヘッド内にインクを注入する正圧方式とは異なり、上記プリントヘッド2のインク吐出ノズル27からインク8が漏れ出ることはない。したがって、ノズル周辺がインク8で汚れるのを防止できると共に、インク8が無駄に消費されるのを防止できる。また、ノズルから漏れ出るインク8に対応する手段が必要なく、装置の小型化、コスト低下を図ることができる。
ここで、本発明による負圧方式のインク循環においては、送液ポンプ6の駆動によるインク8の吸引圧力が強すぎると、プリントヘッド2のインク吐出ノズル27から空気を引き込んで気泡が混入し、逆にインク不吐出の原因を作ってしまうことがある。そこで、送液ポンプ6の駆動は、プリントヘッド2の各インク吐出ノズル27内に形成されるインクのメニスカスが維持される範囲内の負圧を発生させるものとすればよい。
一般的に、あるノズル面積を有するノズル内に液体を張った際に、そのノズル内のメニスカスが保持される圧力Pは、
P=液体の表面張力×ノズル周長×cos(液体のノズル内壁への接触角)÷ノズル面積
で表される。いま、インク8の表面張力をγ、インク8のノズル内壁への接触角をθ、ノズル径をdとすると、プリントヘッド2のインク吐出ノズル27内のメニスカスが保持される圧力Pは、
P=4γcosθ/d
となる。
例えば、一実施例として、ノズル径dを17μmとし、インク8の表面張力γを30mN/mとし、接触角θを5°程度とすると、メニスカスが保持される圧力Pは、約740mmH2Oとなる。この場合は、インク吐出ノズル27内のメニスカスにおいて、送液ポンプ6の駆動による負圧が約740mmH2O以下であるならば、そのメニスカスが引き込まれず、気泡がプリントヘッド2内に混入することはない。
もし、送液ポンプ6の駆動による負圧が約740mmH2Oを超えていても、図1において、送液ポンプ6からプリントヘッド2のインク吐出ノズル27までのインク経路の流路抵抗による圧力損失により、上記インク吐出ノズル27においてメニスカスの保持圧力を超えなければ、そのメニスカスが壊れることはなく、気泡がプリントヘッド2内に混入することはない。これについては、送液ポンプ6の吸引圧力が過大でインク吐出ノズル27から空気を引き込んでしまう虞がある場合は、図4に示すように、送液ポンプ6とプリントヘッド2との間のインク還流管路5上に、例えば絞り装置から成る圧力調整部26を挿入してノズルにおいてメニスカスの保持圧力を超えないように調整すればよい。
また、本発明において、上記送液ポンプ6の駆動によりプリントヘッド2内に負圧を発生させて該プリントヘッド2とインクタンク3との間でインク8を循環させる際には、上記プリントヘッド2の両端部の各インク排出口12a,12bからインク8を流出する排出時間が略同一とされている。これは、両端部の各インク排出口12a,12bからインク8を流出する排出時間を略同一にすると、プリントヘッド2内のインク8の総てを短時間で入れ替えてインク中に含まれる気泡を除去することができ、気泡除去のメインテナンス時間を短縮できるからである。
図1に示す実施形態では、プリントヘッド2の中央部に一つのインク供給口11が設けられ、両端部に左右のインク排出口12a,12bが設けられているので、プリントヘッド2内の流路形状は左右対称となるが、左側のインク排出口12aに接続された第1の還流管路5aと、右側のインク排出口12bに接続された第2の還流管路5bとは、左側のインク排出口12a近傍に偏った位置にて管継手28により接続して1本のインク還流管路5にまとめられているので、左右のインク排出口12a,12bから上記管継手28までの流路形状は左右非対称となっている。したがって、このまま管継手28よりインク還流管路5の下流に設けられた送液ポンプ6でインク8を吸引すると、左右のインク排出口12a,12bから流出するインク8の単位時間の流量は同じにならず、各インク排出口12a,12bから流出するインク8の排出時間も同一とはならない。
この場合は、左側のインク排出口12aから管継手28までの第1の還流管路5aの流路抵抗と、右側のインク排出口12bから管継手28までの第2の還流管路5bの流路抵抗とが同じになるように管路を設計すればよい。ここで、粘性流体の層流において、円筒形の管路の流路抵抗Rは、流体の粘度をμ、管路の長さをl、管路の半径をrとすると、
R=8μl/πr4
で表される。したがって、第1の還流管路5aの流路抵抗R1と、第2の還流管路5bの流路抵抗R2とが等しくなるように、それぞれの管路の長さl、及び管路の半径rを調整して設計すればよい。このとき、管路の曲がりの部分や、管径が急拡大、急縮小するところは、流路抵抗によって圧力損失が生じるため、それを考慮して設計するのがよい。
図1の実施形態の場合は、管継手28までの第1の還流管路5aの長さに対して第2の還流管路5bの長さが大きくされているので、前述の流路抵抗Rの式により、第2の還流管路5bの半径rを大きくしてやればよい。
そして、このような管路設計にすることにより、流路形状が左右非対称の場合であっても、それぞれの管路の流路抵抗が等しくなり、左右のインク排出口12a,12bから流出するインク8の単位時間の流量を略同一として、各インク排出口12a,12bから流出するインク8の排出時間を略同一とすることができる。
図5は、本発明のヘッドカートリッジ1を用いてインク8を吐出し印画する状態におけるインクの流れを示す説明図である。印画の際は、図2及び図3で説明したバルブ装置7の動作により、インク8の吐出によるプリントヘッド2内の負圧発生により内部の開閉弁16が開いて、インク供給管路4を介してインクタンク3からプリントヘッド2へインク8が矢印C,D,Eのように供給され、個々のインク吐出ノズル27に対応する液室に設置された発熱素子や圧電素子などの吐出駆動手段の駆動により、各インク吐出ノズル27からインク滴29,29,…として吐出し、記録紙に付着させて印画を行う。このとき、プリントヘッド2のインク吐出ノズル27からインク滴29を吐出する度に、バルブ装置7の開閉弁16が開いて、インクタンク3から矢印C,D,Eのようにインク8の供給動作が繰り返される。
図5に示す印画動作において、送液ポンプ6側からプリントヘッド2側にインク8が逆流しないようにするため、上記送液ポンプ6内にはインクの逆流を防止する弁機構、例えば逆止弁を備えている。なお、送液ポンプ6内に逆止弁を備えていない場合は、図6に示すように、送液ポンプ6とプリントヘッド2との間のインク還流管路5上に逆止弁48を設ければよい。この逆流防止の弁機構は、電磁弁などを使用してもよいし、管路内のインク8の圧力に応じて受動的な開閉動作をするメカニカル弁、例えばいわゆるダックビル弁などを使用してもよい。
なお、上記の逆流防止の弁機構は、印画待機中、或いはインクタンク3を外したときにおいても必要である。印画待機中は、インクタンク3とプリントヘッド2との高さの差Hによりプリントヘッド2のインク吐出ノズル27には水頭圧が常にかかっており、また、インクタンク3を外したときは、該インクタンク3への接続口(インク還流口15の部位)は大気に開放されて大気圧がかかるため、上記逆流防止の弁機構がない限り、プリントヘッド2のインク吐出ノズル27からインク8が漏れ出ることになるからである。
図7は、本発明のヘッドカートリッジの他の実施形態を示す断面図である。この実施形態は、プリントヘッド2の中央部のインク供給口11と両端部のインク排出口12a,12bは図1のままで、左側のインク排出口12aに接続された第1の還流管路5aをインクタンク3の第1のインク還流口15aに接続し、右側のインク排出口12bに接続された第2の還流管路5bをインクタンク3の第2のインク還流口15bに接続して左右対称とし、それぞれの還流管路5a,5bの途中に同一のポンプ圧を有する第1の送液ポンプ6a及び第2の送液ポンプ6bを設けたものである。
この場合は、図7に示すように、プリントヘッド2並びに第1及び第2の還流管路5a,5bの流路形状は左右対称となっているので、第1及び第2の還流管路5a,5bの管路の長さl、管路の半径r、曲がり方、使用する材質、部品等を全く同じとすることにより、第1の送液ポンプ6a側と第2の送液ポンプ6b側の管路の流路抵抗が等しくなり、左右のインク排出口12a,12bから流出するインク8の単位時間の流量を略同一として、各インク排出口12a,12bから流出するインク8の排出時間が略同一となる。
図8は、本発明のヘッドカートリッジの更に他の実施形態を示す断面図である。この実施形態は、図7の実施形態に対して、第1の送液ポンプ6aのポンプ圧と第2の送液ポンプ6bのポンプ圧とが異なるものとし、例えば第1の送液ポンプ6aよりも第2の送液ポンプ6bのポンプ圧の方を大きくしたものである。この場合は、図7のように第1の送液ポンプ6a側と第2の送液ポンプ6b側の管路の流路抵抗が等しいと、右側のインク排出口12bから流出するインク8の単位時間の流量が大きくなってしまう。
そこで、図8の場合は、ポンプ圧が大きい第2の送液ポンプ6b側の管路の流路抵抗を大きくし、ポンプ圧が小さい第1の送液ポンプ6a側の管路の流路抵抗を小さくしてやればよい。前述の流路抵抗Rの式により、例えば第2の還流管路5bの管路の長さlを大きくしたり、管路の半径rを小さくすればよい。図8の例では、第2の還流管路5bの管路の半径rを小さくして、その流路抵抗を大きくした場合を示している。これにより、左右のインク排出口12a,12bから流出するインク8の単位時間の流量を略同一として、各インク排出口12a,12bから流出するインク8の排出時間が略同一となる。
図9は、本発明のヘッドカートリッジの更に他の実施形態を示す断面図である。この実施形態は、図7の実施形態に対して、プリントヘッド2のインク供給口11を中央部からどちらかの端部側に偏らせて配置し、該プリントヘッド2の両端部からのインク供給口11の配置距離の割合に応じて、両端部の各インク排出口12a,12bから流出するインク8の流量の割合を変化させるようにしたものである。いま、図9において、プリントヘッド2の左側の端部からの距離がD1、右側の端部からの距離がD2の位置にインク供給口11が配置されているとする。そして、このインク供給口11の両端部からの配置距離の割合を、例えばD1:D2=1:2とすると、プリントヘッド2内におけるインク供給口11より左側のインク容量と、右側のインク容量との割合が1:2となる。
この場合は、図7のように第1の送液ポンプ6aと第2の送液ポンプ6bとが同一のポンプ圧を有するものとすると、右側のインク排出口12bから流出するインク8の排出時間が長くなってしまう。そこで、図9の場合は、インク供給口11の両端部からの配置距離の割合D1:D2に応じて、第1の送液ポンプ6aに対して第2の送液ポンプ6bのポンプ圧を例えば2倍としてやればよい。このとき、左側のインク排出口12aから流出するインク8の流量が1に対して、右側のインク排出口12bから流出するインク8の流量が2となり、結果として左右のインク排出口12a,12bから流出するインク8の排出時間が略同一となる。
なお、図7〜図9の実施形態においては、第1及び第2の還流管路5a,5b上に逆止弁48a,48bを設けたものとしたが、第1及び第2の送液ポンプ6a,6bが逆止弁の機能を内蔵しているならば、上記逆止弁48a,48bは省略することができる。また、図7〜図9の実施形態においても、図4に示すと同様にそれぞれの還流管路5a,5b上に圧力調整部26を挿入してもよい。
さらに、以上の説明では、プリントヘッド2の上方にインクタンク3が配置されており、該プリントヘッド2の各インク排出口12a,12bからインクタンク3までの間のインク還流管路5は総て上向きになるように配管されているが、本発明はこれに限られず、プリントヘッド2の各インク排出口12a,12bから少なくとも送液ポンプ6までの間は上向き又は水平となるように配管されていればよい。これは、送液ポンプ6の吸引側においては、プリントヘッド2の各インク吐出ノズル27内に形成されるインクのメニスカスが維持される範囲内の負圧を発生させるなどの比較的弱い圧力で吸引しなければならないので、特にその間のインク還流管路5内で気泡が滞留したり、インクの流れを阻害したりしないようにするためである。
なお、以上の説明では、プリントヘッド2は、記録紙の一辺の幅にわたってノズル部材10が長尺に形成されたフルラインタイプのものとしたが、本発明はこれに限られず、ノズル部材10が記録紙の一辺の幅よりも短く形成されて記録紙の幅方向に往復移動するシリアルタイプのものであっても同様に適用できる。また、図1において、インクタンク3がプリントヘッド2の下方に配置されている場合は、バルブ装置7は省略してもよい。
次に、本発明による液体吐出装置の一例としてのインクジェットプリンタの実施形態を、図10及び図11を参照して説明する。このインクジェットプリンタ30は、前述のヘッドカートリッジ1にて吐出対象物である記録紙の所定位置にインク滴を吐出して画像を形成するものであり、プリンタ本体部31と、ヘッドカートリッジ1と、記録紙トレイ32とを備えている。
上記プリンタ本体部31は、装置本体部として記録紙に対して適正に印画を行わせるための記録紙搬送機構部や電気回路部を内部に納めたものであり、上面にはヘッドカートリッジ1を収納する収納部33が開口されており、その上端部には該収納部33を開閉する上蓋34が設けられている。また、プリンタ本体部31の前面下部には、後述の記録紙トレイ32を装着するためのトレイ挿入口35が設けられている。なお、このトレイ挿入口35は記録紙の排紙口も兼ねている。また、このプリンタ本体部31の前面上部には、インクジェットプリンタ30の全体動作の状態を表示する表示パネル31aが設けられている。
上記プリンタ本体部31の収納部33には、前述の図1〜図9のように構成されたヘッドカートリッジ1が矢印Zのように収納されて、着脱可能な状態に保持されている。このヘッドカートリッジ1は、ノズル面に形成された複数のインク吐出ノズル27からインクを吐出するプリントヘッド2と、このプリントヘッド2内の液室に供給する例えばイエローY,マゼンタM,シアンC,ブラックKの4色のインクタンク3とを備えている。なお、上記プリントヘッド2の下面側にはヘッドキャップ41が装着されている。ここでは、一例として記録紙(例えばA4判)の一辺の幅にわたってノズル部材が長尺に形成されたフルラインタイプのプリントヘッド2を示している。
また、上記プリンタ本体部31のトレイ挿入口35には、記録紙トレイ32が着脱可能状態に装着されている。この記録紙トレイ32は、記録紙を重ねて収納するものであり、その上面部にはプリンタ本体部31から排紙される記録紙の排紙受け部32aが設けられている。
図11は、上記プリンタ本体部31の内部構造の具体的な一例を示す断面図で、(a)は印画停止状態を示し、(b)は印画動作状態を示している。このプリンタ本体部31は、図11(a)に示すように、プリンタ本体部31の下方部で、記録紙トレイ32の挿入方向にてその側端部に対応する上方部位には、ローラーから成る給紙手段36が設けられており、記録紙トレイ32から記録紙37が随時供給できるようになっている。また、記録紙37の供給方向には、分離手段38が設けられており、重ねて収納された記録紙37を1枚ずつ分離して給紙できるようになっている。さらに、この分離手段38で分離された記録紙37の搬送方向でプリンタ本体部31の上方部位には、記録紙37の搬送方向を反転する反転ローラー39が設けられている。
そして、この反転ローラー39で反転された記録紙37の搬送方向の先にはベルト搬送手段40が設けられており、図11(a)に示すように、印画停止状態においては、排紙方向の端部40aが矢印F方向に下がって、ヘッドカートリッジ1の下面との間に大きなギャップを形成している。一方、図11(b)に示す印画動作状態においては、上記端部40aが矢印G方向に上昇して水平状態にされ、ヘッドカートリッジ1の下面との間に所定の小さなギャップの記録紙通路を形成するようにされている。
また、印画停止状態において、図11(a)に示すように、ヘッドカートリッジ1の下面はヘッドキャップ41で閉じられており、インク吐出ノズル27のインクが乾燥して目詰まりするのを防いでいる。また、ヘッドキャップ41には、クリーニング手段42が設けられており、印画動作開始前に、ヘッドキャップ41が所定の位置に退避する(図11(b)参照)動作に伴って、インク吐出ノズル27をクリーニングするようになっている。
次に、このように構成されたインクジェットプリンタ30の動作について説明する。まず、図10に示すプリンタ本体部31の上面の上蓋34を開いて、ヘッドカートリッジ1を収納部33に矢印Zのように収納する。また、プリンタ本体部31の前面下部に設けられたトレイ挿入口35に記録紙トレイ32を挿入する。このとき、図11(a)に示すように、プリンタ本体部31の内部は、ベルト搬送手段40の端部40aが矢印F方向に下がっており、ヘッドカートリッジ1の下面がヘッドキャップ41で閉じられて印画停止状態となっている。
次に、印画開始の制御信号が入力されると、ヘッドキャップ41が図11(a)において矢印Hのように移動して所定の位置に退避する。このとき、ヘッドキャップ41の退避動作に伴って、クリーニング手段42がプリントヘッド2のノズル部材10(図1参照)の表面を摺動してインク吐出ノズル27をクリーニングする。
また、このヘッドキャップ41が所定位置に退避すると、ベルト搬送手段40の端部40aが図11(a)において矢印G方向に上昇し、該ベルト搬送手段40は、水平状態にてその搬送用ベルトと上記ヘッドカートリッジ1との間に所定の小さなギャップの記録紙通路を形成して停止する(図11(b)参照)。
そして、図11(b)に示す印画動作状態において、給紙手段36が駆動し、記録紙トレイ32内に重ねて収納された記録紙37が矢印I方向に供給される。この際、分離手段38によって記録紙37は1枚ずつに分離されて矢印J方向に随時給紙される。
この給紙された記録紙37は、反転ローラー39により搬送方向が反転されて、ベルト搬送手段40まで送られる。そして、該記録紙37は、ベルト搬送手段40によってヘッドカートリッジ1の下方部まで運ばれて行く。
さらに、記録紙37が、ヘッドカートリッジ1の下方部に達すると、印画信号が入力され、該印画信号に応じてプリントヘッド2の発熱素子が駆動される。そして、一定速度で送られる記録紙37に対して、例えば4色のインクに対応するインク吐出ノズル27の列からインク滴29(図5参照)が吐出され、記録紙37上にカラーのプリント画像が形成される。
このようにして記録紙37上への印画が総て終了すると、図11(b)に示すように、記録紙37はヘッドカートリッジ1の下方部から矢印K方向に搬送され、排紙口を兼ねたトレイ挿入口35(図10参照)から記録紙トレイ32の排紙受け部32aに排紙される。そして、図11(a)に示すように、ベルト搬送手段40の端部40aが矢印F方向に下がり、ヘッドキャップ41がヘッドカートリッジ1の下面を閉じて印画停止状態に復帰し、インクジェットプリンタ30の動作が停止する。
なお、図10〜図11の説明においては、インクジェットプリンタ30は、プリンタ本体部31にヘッドカートリッジ1を着脱可能に備えたものとしたが、これに限らず、ヘッドカートリッジ1を介さずにプリンタ本体部31内にプリントヘッド2を備え付けの構造としてもよい。
また、以上の説明においては、インクジェットプリンタに適用された例について述べたが、本発明はこれに限らず、所定の液体を液体吐出ノズルから液滴として吐出するものであればどのようなものでもよい。例えば、記録方式がインクジェット方式のファクシミリ装置や複写機等の画像形成装置についても適用可能である。
さらに、液体吐出ノズルから吐出される液体はインクに限られず、液体吐出ヘッド(2)を駆動して所定の液体を吐出しドット列又はドットを形成するものであるならば、他の液体の吐出装置にも適用することができる。例えば、DNA鑑定などにおいてDNA含有溶液をパレット上に吐出するための液体吐出装置、或いはプリント配線基板の配線パターンを形成するための導電性粒子を含む液体を吐出するための液体吐出装置等にも適用することができる。
本発明によるヘッドカートリッジの実施形態を示す断面図である。 図1に示すバルブ装置の内部構造及び動作を説明する断面図であり、内部の開閉弁が閉じた状態を示す図である。 同じくバルブ装置の内部構造及び動作を説明する断面図であり、内部の開閉弁が開いた状態を示す図である。 本発明のヘッドカートリッジの第二の実施形態を示す断面図である。 本発明のヘッドカートリッジを用いてインクを吐出し印画する状態におけるインクの流れを示す説明図である。 本発明のヘッドカートリッジの第三の実施形態を示す断面図である。 本発明のヘッドカートリッジの第四の実施形態を示す断面図である。 本発明のヘッドカートリッジの第五の実施形態を示す断面図である。 本発明のヘッドカートリッジの第六の実施形態を示す断面図である。 本発明による液体吐出装置の一例としてのインクジェットプリンタの実施形態を示す斜視図である。 図10に示すインクジェットプリンタの内部構成を示す断面図であり、(a)は印画停止状態を示す図、(b)は印画動作状態を示す図である。
符号の説明
1…ヘッドカートリッジ
2…プリントヘッド
3…インクタンク
4…インク供給管路
5,5a,5b…インク還流管路
6,6a,6b…送液ポンプ
7…バルブ装置
8…インク
9…共通液室
10…ノズル部材
11…インク供給口
12a,12b…インク排出口
13…大気連通孔
14…インク流出口
15,15a,15b…インク還流口
26…圧力調整部
27…インク吐出ノズル
30…インクジェットプリンタ
31…プリンタ本体部
32…記録紙トレイ
48,48a,48b…逆止弁

Claims (21)

  1. 所定の液体を蓄えた液体タンクからの液体を受ける液体供給口を一箇所に備えると共に両端部に液体排出口を備え、ノズル面に形成された複数の液体吐出ノズルから所定の液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    上記液体タンクから上記液体吐出ヘッドの液体供給口へ液体を供給する液体供給管路と、
    上記液体吐出ヘッドの液体排出口から上記液体タンクに液体を戻す液体還流管路と、
    この液体還流管路上に配設され上記液体吐出ヘッドと上記液体タンクとの間で液体を循環させるための液体循環手段と、を備えて成り、
    上記液体循環手段の駆動により上記液体吐出ヘッド内に負圧を発生させて該液体吐出ヘッドと上記液体タンクとの間で液体を循環させる際に、上記液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口から液体を流出する排出時間を略同一とすることを特徴とするヘッドカートリッジ。
  2. 上記液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口からの液体の流出は、該液体吐出ヘッドの両端部からの液体供給口の配置距離の割合に応じて、両端部の各液体排出口から流出する液体流量の割合を変化させることを特徴とする請求項1記載のヘッドカートリッジ。
  3. 上記液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口からの液体の流出は、該液体吐出ヘッドの液体供給口をその両端部間の略中央部に配置した状態では、両端部の各液体排出口から流出する液体流量を略同一とすることを特徴とする請求項1記載のヘッドカートリッジ。
  4. 上記液体還流管路は、上記液体吐出ヘッドの各液体排出口から少なくとも上記液体循環手段までの間は上向き又は水平となるように配管したことを特徴とする請求項1記載のヘッドカートリッジ。
  5. 上記液体タンクは、上記液体吐出ヘッドに対して着脱可能とされていることを特徴とする請求項1記載のヘッドカートリッジ。
  6. 上記液体循環手段は、送液ポンプであることを特徴とする請求項1記載のヘッドカートリッジ。
  7. 上記液体循環手段の駆動は、上記液体吐出ヘッドの各液体吐出ノズル内に形成される液体のメニスカスが維持される範囲内の負圧を発生させることを特徴とする請求項1記載のヘッドカートリッジ。
  8. 上記液体供給管路上には、上記液体吐出ヘッド内の負圧発生により内部の開閉弁が開いて上記液体タンクから上記液体吐出ヘッドへ液体を供給可能とするバルブ装置を設けたことを特徴とする請求項1記載のヘッドカートリッジ。
  9. 上記液体循環手段の内部には、該液体循環手段側から上記液体吐出ヘッド側への液体の逆流を防止する弁機構を設けたことを特徴とする請求項1記載のヘッドカートリッジ。
  10. 上記液体還流管路上には、上記液体循環手段側から上記液体吐出ヘッド側への液体の逆流を防止する弁機構を設けたことを特徴とする請求項1記載のヘッドカートリッジ。
  11. 装置本体部にヘッドカートリッジを着脱可能な状態に保持し、該ヘッドカートリッジの液体吐出ヘッドに形成された各液体吐出ノズルから所定の液体を吐出してドット又はドット列を形成する液体吐出装置であって、
    上記ヘッドカートリッジは、所定の液体を蓄えた液体タンクからの液体を受ける液体供給口を一箇所に備えると共に両端部に液体排出口を備え、ノズル面に形成された複数の液体吐出ノズルから所定の液体を吐出する液体吐出ヘッドと、上記液体タンクから上記液体吐出ヘッドの液体供給口へ液体を供給する液体供給管路と、上記液体吐出ヘッドの液体排出口から液体タンクに液体を戻す液体還流管路と、この液体還流管路上に配設され上記液体吐出ヘッドと上記液体タンクとの間で液体を循環させるための液体循環手段とを備え、上記液体循環手段の駆動により上記液体吐出ヘッド内に負圧を発生させて該液体吐出ヘッドと上記液体タンクとの間で液体を循環させる際に、上記液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口から液体を流出する排出時間を略同一とするものであることを特徴とする液体吐出装置。
  12. 上記液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口からの液体の流出は、該液体吐出ヘッドの両端部からの液体供給口の配置距離の割合に応じて、両端部の各液体排出口から流出する液体流量の割合を変化させることを特徴とする請求項11記載の液体吐出装置。
  13. 上記液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口からの液体の流出は、該液体吐出ヘッドの液体供給口をその両端部間の略中央部に配置した状態では、両端部の各液体排出口から流出する液体流量を略同一とすることを特徴とする請求項11記載の液体吐出装置。
  14. 上記液体還流管路は、上記液体吐出ヘッドの液体排出口から少なくとも上記液体循環手段までの間は上向き又は水平となるように配管したことを特徴とする請求項11記載の液体吐出装置。
  15. 上記液体タンクは、上記液体吐出ヘッドに対して着脱可能とされていることを特徴とする請求項11記載の液体吐出装置。
  16. 上記液体循環手段は、送液ポンプであることを特徴とする請求項11記載の液体吐出装置。
  17. 上記液体循環手段の駆動は、上記液体吐出ヘッドの各液体吐出ノズル内に形成される液体のメニスカスが維持される範囲内の負圧を発生させることを特徴とする請求項11記載の液体吐出装置。
  18. 上記液体供給管路上には、上記液体吐出ヘッド内の負圧発生により内部の開閉弁が開いて上記液体タンクから上記液体吐出ヘッドへ液体を供給可能とするバルブ装置を設けたことを特徴とする請求項11記載の液体吐出装置。
  19. 上記液体循環手段の内部には、該液体循環手段側から上記液体吐出ヘッド側への液体の逆流を防止する弁機構を設けたことを特徴とする請求項11記載の液体吐出装置。
  20. 上記液体還流管路上には、上記液体循環手段側から上記液体吐出ヘッド側への液体の逆流を防止する弁機構を設けたことを特徴とする請求項11記載の液体吐出装置。
  21. 所定の液体を蓄えた液体タンクからの液体を受ける液体供給口を一箇所に備えると共に両端部に液体排出口を備え、ノズル面に形成された複数の液体吐出ノズルから所定の液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    上記液体タンクから上記液体吐出ヘッドの液体供給口へ液体を供給する液体供給管路と、
    上記液体吐出ヘッドの液体排出口から上記液体タンクに液体を戻す液体還流管路と、
    この液体還流管路上に配設され上記液体吐出ヘッドと上記液体タンクとの間で液体を循環させるための液体循環手段と、を備えて成り、
    上記液体循環手段の駆動により上記液体吐出ヘッド内に負圧を発生させて該液体吐出ヘッドと上記液体タンクとの間で液体を循環させる際に、上記液体吐出ヘッドの両端部の各液体排出口から液体を流出する排出時間を略同一とすることを特徴とする液体吐出装置。
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