JP2005125455A - ドリル及びガイド孔用カッター及び円孔穿設方法 - Google Patents

ドリル及びガイド孔用カッター及び円孔穿設方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005125455A
JP2005125455A JP2003364480A JP2003364480A JP2005125455A JP 2005125455 A JP2005125455 A JP 2005125455A JP 2003364480 A JP2003364480 A JP 2003364480A JP 2003364480 A JP2003364480 A JP 2003364480A JP 2005125455 A JP2005125455 A JP 2005125455A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drill
cutting
guide hole
land
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003364480A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Fuma
強 夫馬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hakuseisha Co Ltd
Original Assignee
Hakuseisha Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hakuseisha Co Ltd filed Critical Hakuseisha Co Ltd
Priority to JP2003364480A priority Critical patent/JP2005125455A/ja
Publication of JP2005125455A publication Critical patent/JP2005125455A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Drilling And Boring (AREA)
  • Drilling Tools (AREA)

Abstract

【課題】チゼル部分に略円錐体状の凸部をボディと一体として突設した金属用のドリルにおいて、切削屑の排出効率を高め、ドリルの製造手間を簡略化し、また進行方向に対して傾斜のある面にも円滑に円孔を穿設できるようにする。
【解決手段】ランド15に二番取り面を設けず、ウェブ18を先端からシャンク17付近まで同一厚みとして切削屑の排出効率を高めるとともにドリル1の製造手間を簡略化し、進行方向に対して傾斜のある面に対してはチゼル部分に円形状の平面を有するガイド孔用カッターでガイド孔を穿設してからドリル1を用いる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属に円孔を穿設するために用いられるドリルと、該ドリルを用いて、あるいは該ドリルとガイド孔用カッターを用いて金属に円孔を穿設する円孔穿設方法に関するものであり、さらに詳しくは、以下の(1)から(5)に示すドリルあるいはガイド孔用カッターあるいは円孔穿設方法に関するものである。
(1)金属に円孔を穿設するために用いられるドリルにおいて、チゼル部分に該ドリルのボディと一体として形成された略円錐体状の凸部を有し、ランドには二番取り面を有せず、すなわち二番取り深さがゼロで、ランドが凹凸のない滑らかな円筒状曲面の一部として形成され、該ランドの外径寸法が上記ドリルのボディの直径と等しくなるように構成されていることを特徴とするドリル。
(2)ウェブが、溝切り上げ部分を除く溝長の全体に亘って同一厚みであることを特徴とする上記(1)に記載のドリル。
(3)前記(1)に記載のドリルあるいは上記(2)に記載のドリルを用いて該ドリルの推力方向即ち該ドリルの進行方向に直交する仮想面に対して5°をこえる角度を有する金属面に円孔を穿設する際に、あらかじめ該ドリルの推力方向即ち該ドリルの進行方向に直交する平面を有するガイド孔を穿設するために用いる、チゼル部分が平滑な円形の平面として構成されていることを特徴とするガイド孔用カッター。
(4)上記(1)に記載のドリルあるいは上記(2)に記載のドリルのいずれかを用いて該ドリルの推力方向即ち該ドリルの進行方向に直交する仮想面に対して5°をこえる傾斜のある金属面に円孔を穿設する際に、第1工程として上記(3)に記載のガイド孔用カッターを用いて上記ドリルの推力方向即ち上記ドリルの進行方向に直交する平面を有するガイド孔を穿設し、次に第2工程として該ガイド孔に上記(1)に記載のドリルあるいは上記(2)に記載のドリルのいずれかを用いて円孔を穿設することを特徴とする円孔穿設方法。
背景技術に関して、一部図面を参照しながら説明する。
従来、金属に円孔を穿設するために用いられるドリルCは、図31〜図35に示すように、ボディC1の先端のチゼル部分C2(チゼルポイントとも呼称される)に線状のエッジC3が形成されており、線状のエッジC3の両端には切れ刃C4、C4´の先端が形成されている。なお、C5はランドであり、マージンC5aと二番取り面C5bより構成される。
C6は溝、C6aは溝切り上げ部分、C7はシャンクである。ドリルCはシャンクC7がドリルCを回転推進させる機械(図示せず)に嵌挿固定されており、ドリルCの位置決めは該機械によって行われる。すなわち、ドリルCの位置決めは、後端部のシャンクC7において行われている状態である。
切削時に、エッジC3が図32に示すワークcW(以下、被削材という意味でワークという言葉を用いる)に当接すると同時に切れ刃C4、C4´の先端が、ワークcWの表面cWhに食い込むが、その瞬間にエッジC3と切れ刃C4、C4´はワークcWからランダムな方向の反作用を受け、この反作用によりドリルCの推力cXは分散させられる。
すなわち、ドリルCの推力cXはドリルCの中心軸cψに沿って働き、この状態が保持されればドリルCの位置は精確に安定する。しかしながら、上記ランダムな方向の反作用は中心軸cψに対して様々な角度をもってドリルCの先端部分に働く。
この際、ドリルCは、シャンクC7が上記機械に嵌挿固定されていることのみによってその姿勢が保持されている状態なので、ドリルCの先端部分は固定されない自由端となっている。したがって、ドリルCはこの先端部分に働くランダムな力により振動を起こす。
従って、ドリルCはエッジC3がワークcWの表面cWhに当接した瞬間に、つまり切れ刃C4、C4´がワークcWの表面cWhに食い込んだ瞬間に姿勢保持が不可能となり、その結果ワークcWとドリルCの位置関係を精確に定めることができず、いわゆる「喰い付き」が悪いという状態が生じていた。
すなわち、ワークcWに対するドリルCの位置決めは、上記のようにドリルCを装着する機械(図示せず)によって行われるが、該機械の側でいくら精確に位置決めを行っても、ドリルCのエッジC3がワークcWの表面cWhに当接した瞬間に誤差が生じてしまう。すなわち、機械の側の位置決めの精度がドリルCの側にまで有効に働かないという問題があった。
また、ドリルC自体が上記ランダムな方向の反作用によって振動を起こすので、切削孔(図示せず)が真円にならず、該切削孔の内径はドリルCの直径cφ(図32参照)より大とならざるを得なかった。あるいは分散される推力cXを補う余分な力が必要となり切れ刃C4、C4´の磨耗も激しくボディC1の折損も多かった。
また、上記機械がドリルCに与える推力cXが分散される分、抵抗が生じ、ドリルCの送り(切削速度)にはこの抵抗からくる限界があった。さらに、深孔(図示せず)の穿設の場合はドリルCの進行を時々停止させながら進行させる、いわゆる「ステップ送り」が必要で、加工手間がかかり、加工時間も長くかかる結果となっていた。
さらにまた、精確に円孔(図示せず)を開けるためにはポンチ(図示せず)によるガイド孔(図示せず)が必要であり、そのために余分な加工手間と時間を要していた。そして、ドリルCの振動の結果バリも多く、切削孔(図示せず)を綺麗に完成させたい場合には、後でバリ取りの作業が必要であった。
従来の金属加工用のドリルCに関しては、以上のような諸問題が存することが指摘されてきた。
これらの問題点を解決するために、本願出願人により、特許文献1に記載のドリルDが提供された。このドリルDに関し、以下にその要部を図面を参照しながら説明する。
特許文献1に記載のドリルDは、金属、プラスティック、木材等に円孔を穿設するために用いられるドリルにおいて、チゼル部分D2に略円錐体状の凸部D3をドリルDのボディD1と一体として形成したもので、その一例を図23〜図27に示す。
図23〜図27において、D1はドリルDのボディであり、D2はチゼル部分、D3はチゼル部分D2にボディD1と一体として設けられた略円錐形状の凸部である。また、D4、D4´は切れ刃、D5はランド、D5aはマージン、D5bは二番取り面、D6は溝、D6aは溝切り上げ部分、D7はシャンクである。
特許文献1に記載のドリルDは、チゼル部分D2に設けられた凸部D3がまずワークdW(図24参照)に圧入されることにより、いわゆる「芯出し」の役割を果たす。つまり、ドリルDの姿勢は、機械(図示せず)に嵌挿固着されたシャンクD7(図23参照)と凸部D3の両方により保持されることとなる。
すなわち、ドリルDはその後端において機械により位置決めが行われ、その前端においてワークdWに食い込んだ凸部D3により位置決めが行われる。このように、前端と後端において位置決めが行われて精確な姿勢保持がなされた後で切れ刃D4、D4´がワークdWの表面dWhに食い込み、切削を開始する。
したがって、推力dX方向(進行方向)以外の方向に働く力に起因する振動が殆どゼロで、真円に極めて近い円孔dWc(図28参照)を穿設できるものである。なお、下記特許文献のうち、特許文献2は後述部分にて参照される。
特開2002−200510 特開2003−39218
特許文献1に記載のドリルDは、このように、従来のドリルの有する前記問題点の殆どを解決する解決手段として提供されたものであったが、なお、以下のような課題を残していた。
<課題1>
図25に見るように、ドリルDのランドD5は、ランドD5の大部分を占める二番取り面D5bが二番取り深さδdだけドリルDの直径Dφより小となっており、より狭いマージンD5aの外径寸法DηのみがドリルDの直径Dφと同径で、マージンD5aが二番取り面D5bに対して凸となった状態である。これは、図31に示す通常の金属用のドリルCと同様の構成であるので、該構成の必然性を通常の金属用のドリルCにて説明する。
図31〜図35に示す通常の金属用のドリルCにおいて、二番取り面C5bが必要な理由は、以下の通りである。すなわち、通常の金属用のドリルCでは前述のように図32に示す推力cX方向(進行方向)以外の方向に働く力(前記反作用)に起因する振動があるので、ドリルCのランドC5に二番取り面C5bを設けない場合、ランドC5が切削孔(図示せず)の周壁に圧接され、該切削孔の周壁と激しく摩擦してドリルCの推力cXが大きく損なわれ、場合によってはドリルCの推進が停止されることもある。
無論、金属用のドリルCには、通常は先端からシャンクC7方向に外径が僅かに縮径する外径バックテーパー(公知技術)が施されており、該外径バックテーパーの作用によって、ランドC5が切削孔(図示せず)の周壁に圧接される現象は軽減される。
しかし、二番取り面C5bを設けない状態では、ランドC5が上記切削孔の周壁に圧接される際に働く力は大で、摩擦力も大となり、ドリルCの推進は停止される。現実に、金属用のドリルにおいてこの二番取り面という構成を欠くドリルは存在しなかったという事実が、この事情を良く物語るものである。
要するに、通常の金属用のドリルCにおいては、上記切削孔の周壁に圧接される部分をできるだけ少なくするために、二番取り深さδc(図33参照)を有する二番取り面C5bを設けることが不可欠であったといい得る。
ちなみに、木工用のドリル(図示せず)には二番取り面を設けていない例が多いが、これは、被削材である木が金属よりはるかに柔らかく、木工用のドリルに多少の振動があっても、該木工用のドリルのランドが切削孔(図示せず)の周壁を圧潰しつつ推進するので、切削作用にあまり大きな影響が現れないという理由による。
しかし、木材よりはるかに硬い金属の切削においては、ランドC5に二番取り深さδcを有する二番取り面C5bを設けるという構成は不可欠で、この構成を欠く金属用のドリルは、前記のように存在し得なかったのである。
しかし、金属用のドリルCにおいて、ランドC5に二番取り深さδcを有する二番取り面C5bを設けるためには、その加工プロセスにおいて、特別の工程が必要となる。
金属用のドリルCの製作が転造による場合には、そのための型造りと転造プロセスがその分複雑となるだけで済むが、金属用のドリルCが超硬質ドリルである場合にはランドC5を切削して二番取り面C5bを設ける工程が必要で、これに要する加工手間が大きな負担となってきた。
特許文献1のドリルD(図23参照)においては、従来の金属用のドリルC(図31参照)同様、ランドD5にマージンD5aと二番取り面D5bが存在しているので、加工手間に関しては従来の金属用のドリルCと同様の問題が残されていた。
しかしながら、従来の金属用のドリルC(図31参照)における切削時の振動を解消したドリルD(図23参照)においては、マージンD5aと二番取り面D5bという構成は不必要となる筈である。<課題1>では、この点を解決することを目的とした。
<課題2>
課題2はランド及び溝及びウェブの断面積と切削屑の排出効率に関するものである。すなわち、従来の金属用のドリルC(図33参照)のランドC5に二番取り面C5bを設けるという構成においては、ドリルCのボディC1の肉厚がランドC5において二番取り面C5bの深さδcだけ減少し、その分だけドリルCのボディC1の剛性(強度・力学的な耐性)が低下する。
本来、金属用のドリルCのボディC1の剛性を保つためには、ランドC5をできるだけ広く、溝C6をできるだけ狭く構成することが必要である。ランドC5が広ければ、切削屑(図示せず)が切削孔(図示せず)の周壁に当たる面積も狭くなる。そしてウェブC8(図35参照)の厚みはできるだけ大としたい。
しかるに、溝C6を通って排出される切削屑(図示せず)の排出効率を考えると、逆にランドC5をできるだけ狭く、溝C6はできるだけ広く、そしてウェブC8の直径はできるだけ小としたい。
通常の金属用のドリルCにおいては、このような相矛盾する要求が釣り合う点を求めて、ランドC5の広さ、溝C6の広さ、そしてウェブC8の直径が決定される。
金属用のドリルCのボディC1の剛性の低下をきたさないためにはランドC5に設けられた二番取り面C5bにより除去される断面積分だけランドC5を拡大したいが、切削屑(図示せず)の排出効率を考えるとその構成は取れない。したがって、通常の金属用のドリルCにおいては、図 35に示すような構成を取らざるをえない結果となった。
すなわち、切れ刃C4、C4´のある先端部分においてはウェブC8の厚みを小として溝C6を広くとり、切削屑(図示せず)の排出効率を高める。しかしながら、シャンクC7に近い方までウェブC8の厚みを小とするとボディC1の剛性に大きく影響し、場合によっては折損も考えられるので、シャンクC7に近い部分ではウェブC8の厚みを拡大する。
従来、深孔用のドリル(図示せず)にては、切削屑(図示せず)の排出効率を高める目的から、切れ刃のある先端部分からシャンクに近い方までウェブの厚みを一定としたドリルもあったが、該ドリルのボディの剛性は非常に低いものであった(該ドリルは、従来技術として前記特許文献2に記載されている)。
結果として、通常の金属用のドリルCにおいてはウェブC8の厚みが先端部分にては小でシャンクC7に近い部分では大となるバックテーパーを有する構成となった。このテーパーはかなり強度なもので、通常、シャンクC7に近い部分(溝切り上げ部分C6aに連接する部分)におけるウェブの厚みcγは先端部分におけるウェブの厚みcβの約2倍前後となるように構成されている(図35参照)。
しかしながら、該構成は、当然切削屑(図示せず)の排出効率に関しては悪影響を齎した。すなわち、先端部分ではウェブC8の厚みが小で溝C6が広く切削屑の排出効率は良いが、シャンクC7に近い部分に向かうに従ってウェブC8の厚みが拡大され、溝C6が狭くなって上記切削屑の排出効率は悪化する。従って、切削開始時は上記切削屑の排出効率は良くても切削が進むにつれ低下し、甚だしくは溝C6に上記切削屑が詰まり、切削効率の著しい悪化につながる場合も多々見られた。
特許文献1のドリルD(図27参照)においても、従来の金属用のドリルCの上記構成はそのまま踏襲されており、シャンクD7に近い部分(溝切り上げ部分D6aに連接する部分)におけるウェブD8の厚みdγは先端部分におけるウェブD8の厚みdβの約2倍前後となるように構成されている。従って、当然切削屑(図示せず)の排出効率は従来の金属用ドリルCに比して改善された状態であるとはいえなかった。
またさらに、ドリル製造時の問題として、ウェブC8(図35参照)にバックテーパーを施す場合には、溝C6の形成工程あるいは切削工程が複雑となり、余分な加工手間と加工時間を要することとなる。
すなわち、ウェブC8を推力cX方向に直交する面で切断した断面が先端部分とシャンクC7に近い部分では変わってくるので、ドリルCの溝C6の切削装置に3次元の複雑なデータを入力する必要が出てくるという問題も派生する。そして、この事情はドリルDにても同様である。
したがって、<課題2>においては、以上の諸点を解消することを目的とした。
<課題3>
通常の金属用のドリルCにおいては、図36に示すように該ドリルCの推力cX方向(進行方向)に直交する仮想面cmに対してワークcW(被削材)の表面cWhが僅かでも傾いている場合、チゼル部分C2においては一方の切れ刃C4´のみが先にワークcWの表面cWhに当接することとなり、ここで推力cXは大きく分散され、反作用で振動が激しくなって切削そのものが困難となる。
特許文献1のドリルDにおいては、この点についても著しい改良が見られる。すなわち、図30に見るように、チゼル部分D2に設けられた略円錐体状の凸部D3の先端が点状であるので、この部分は周速ゼロでワークdWの表面dWhに圧入される。
その結果、ドリルDの推力dX方向(進行方向)に直交する仮想面dmに対してワークdWの表面dWhが僅かに傾いていてもドリルDの姿勢は安定的に保持され、ドリルDは推力dX方向に直進してワークdWを切削し、ワークdWに真円に極めて近い円孔(図示せず)を穿設することが可能である。
しかしながら、ドリルDの推力dX方向(進行方向)に直交する仮想面dmに対してワークdWの表面dWhが有する角度dθが5°をこえる値となった場合には、略円錐体状の凸部D3の先端がワークdWの表面dWh上を滑り、位置決めが精確さを欠き、従って精確な円孔の穿設が難しくなる。<課題3>においては、この問題点の解決を目的とした。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、下記解決手段1〜5よりなるものである。
<解決手段1>
金属に円孔を穿設するために用いられるドリルにおいて、チゼル部分に該ドリルのボディと一体として形成された略円錐体状の凸部を有し、ランドには二番取り面を有せず、すなわち二番取り深さがゼロで、ランドが凹凸のない滑らかな円筒状曲面の一部として形成され、該ランドの外径寸法が上記ドリルのボディの直径と等しくなるように構成されていることを特徴とするドリル。
<解決手段2>
ウェブが、溝切り上げ部分を除く溝長の全体に亘って同一厚みであることを特徴とする解決手段1に記載のドリル。
<解決手段3>
解決手段1に記載のドリルあるいは解決手段2に記載のドリルを用いて該ドリルの推力方向即ち該ドリルの進行方向に直交する仮想面に対して5°をこえる角度を有する金属面に円孔を穿設する際に、あらかじめ該ドリルの推力方向即ち該ドリルの進行方向に直交する平面を有するガイド孔を穿設するために用いる、チゼル部分が平滑な円形の平面として構成されていることを特徴とするガイド孔用カッター。
<解決手段4>
解決手段1に記載のドリルあるいは解決手段2に記載のドリルのいずれかを用いて該ドリルの推力方向即ち該ドリルの進行方向に直交する仮想面に対して5°をこえる傾斜のある金属面に円孔を穿設する際に、第1工程として解決手段3に記載のガイド孔用カッターを用いて上記ドリルの推力方向即ち上記ドリルの進行方向に直交する平面を有するガイド孔を穿設し、次に第2工程として該ガイド孔に解決手段1に記載のドリルあるいは解決手段2に記載のドリルのいずれかを用いて円孔を穿設することを特徴とする円孔穿設方法。
本発明の解決手段1に記載の発明及び解決手段2に記載の発明により、前記の課題1は解決された。
課題1の解決、すなわち、ランドに二番取り面を有しないという構成の提供は、上記解決手段1に記載の「チゼル部分に該ドリル本体と一体として形成された略円錐体状の凸部を有」するという構成を基盤として得られたものである。
該構成すなわち「チゼル部分に該ドリル本体と一体として形成された略円錐体状の凸部を有」するという構成は、前記特許文献1に記載の発明においてすでに得られていたが、その段階では、課題1は未解決であった。
課題1の解決は、前記特許文献1においては全く開示されておらず、本発明の解決手段1及び解決手段2において金属用のドリルとしてははじめて開示された「ランドに二番取り面を有しない」という構成により、齎されたものである。
すなわち、「ランドには二番取り面を有せず、すなわち二番取り深さがゼロで、ランドが凹凸のない滑らかな円筒状曲面の一部として形成され、該ランドの外径寸法がドリルのボディの直径と等しくなるように構成」することにより、はじめて課題1は解決されたものである。
次に、本発明の上記解決手段2に記載の発明により、前記の課題2は解決された。
課題2の解決手段、すなわち、「ウェブが、溝切り上げ部分を除く溝長の全体に亘って同一厚みである」という構成は、上記解決手段1に記載の構成、すなわち「チゼル部分に該ドリルのボディと一体として形成された略円錐体状の凸部を有し、ランドには二番取り面を有」しないという構成の結果として、はじめて得られたものである。
すなわち、ウェブの厚みを溝長の全体に亘って同一とする構成は、前述のように、ドリルのボディの剛性(強度・力学的耐性)を考えた場合、通常は不可能な構成である。これは、前記特許文献2にも記載してある周知の事実である。
しかるに、本発明の解決手段1あるいは解決手段2のドリルにおいては、「チゼル部分に該ドリル本体と一体として形成された略円錐体状の凸部を有」するという構成のゆえに切削時にドリルのボディの振動が略ゼロである。
したがって、ドリルのボディの外径バックテーパー(公知技術)の作用のみによってドリルのボディが切削孔の周壁に当接することがなく、したがって摩擦もゼロで、ドリルのボディにワークからの余分な力(反作用)が全く働かない。
したがって、ウェブの厚みを溝長の全体に亘って同一とする、すなわち、ウェブにバックテーパーを施さない構成をとっても、ドリルがワーク内部を進行中に切削孔の周壁からの力を全く受けないので、切削孔の周壁からの反作用に起因するドリルのボディに働くランダムな力が生ぜず、それによる磨耗や変形や折損は全く生じない。
この特性は、深孔の穿設の際に、特に良く発揮される。たとえば、前記特許文献2には、図37に示すような深穴用ドリルEが記載されている。
該深穴用ドリルEのウェブEcは、先端部から有効溝部長さの略30〜70%の長さの部分Ec1を同一厚みとし、残りの部分Ec2にシャンクEd方向に拡径するバックテーパーを施したものである。
該構成は、切削屑の排出効率とドリルEのボディEaの剛性の保持を両立させようと考えられたものであるが、ドリルEにおいては、チゼル部分Ebが従来のドリルC(図31参照)のチゼル部分C2と同様の構成であるので、切削時にドリルEの振動は避けられず、結局ウェブEcの剛性が低下している同一厚みの部分Ec1に負荷がかかり、磨耗や変形や折損等の障害を避けることはできない。
該ドリルEにおいて、剛性の低下を避けようとすれば、ウェブEcにおいて同一厚みの部分Ec1を縮小せざるを得ず、結局切削屑(図示せず)の排出効率は低下をきたすこととなる。
したがって、ウェブEcの厚みをできるだけ小としてしかも先端部分からシャンクEd近くまでを同一厚みとするためには、本発明の解決手段1及び解決手段2に記載の「チゼル部分に該ドリル本体と一体として形成された略円錐体状の凸部を有」するという構成が絶対不可欠なのである。
また、解決手段1に記載されている「ランドには二番取り面を有せず、すなわち二番取り深さがゼロで、ランドが凹凸のない滑らかな円筒状曲面の一部として形成され、該ランドの直径がドリルのボディの直径と等しくなるように構成」することにより、ウェブの厚みは、さらに小とすることができる。
すなわち、ランドに二番取り面がない分、ランドの肉が厚くなってドリルのボディの剛性は向上する。従って、その分、溝を深く構成し、ウェブの直径を小として切削屑の排出効率を向上させることが可能となったのである。
次に、本発明の上記解決手段3に記載の発明及び上記解決手段4に記載の発明により、前記の課題3は解決された。
すなわち、解決手段1に記載のドリルあるいは解決手段2に記載のドリルのいずれかを用いて該ドリルの推力方向すなわち該ドリルの進行方向に直交する仮想面に対して5°をこえる傾斜のある金属面に円孔を穿設する際には、次に示す2工程をもってこれを行うこととする。
まず、第1工程として解決手段3に記載のガイド孔用カッターを用いて上記ドリルの推力方向(進行方向)に直交する平面を有するガイド孔を穿設する。
すなわち、該ガイド孔用カッターを上記ドリルの推力方向(進行方向)と同一の進行方向をもってワークに当接させると、該ガイド孔用カッターは「チゼル部分が平滑な円形面状として構成されている」ので、該チゼル部分がワークに当接すると同時に切れ刃がワークを切削し、ワークに、上記ドリルの推力方向(進行方向)に直交する平面を有するガイド孔が穿設される
次に第2工程として該ガイド孔に中心を合わせて解決手段1に記載のドリルあるいは解決手段2に記載のドリルのいずれかを用いて円孔を穿設する。
この際、該ガイド孔には上記ドリルの推力方向(進行方向)に直交する平面が形成されているので、上記ドリルのチゼル部分に設けられた凸部が該平面の中心に精確に圧入され、後は上記ドリルによる通常の穿設工程となる。
<解決手段1および解決手段2に記載のドリルの効果>
解決手段1および解決手段2に記載のドリルは、特許文献1に記載のドリルの有する効果をすべて有している。それらの効果をまとめれば、以下のとおりである。
ドリルの推力が分散されず、該ドリルのボディの振動が発生することがない。
切削孔の形状は、従来のドリルの切削孔の形状と比較するとはるかに真円に近い。また、切削孔の内径は、ドリルの直径と略同一となる。
ドリルの推力が分散されることがないので、エネルギーロスが極めて少なく、通常のドリルのように本来必要な力に加えて分散される分の力を加えた過大な推力を加える必要がない。
過大な推力を加える必要がないので、切れ刃の磨耗が通常のドリルに比較してはるかに少なく、ボディの折損も通常のドリルに比較してはるかに少ない。
ボディの振動がないので、所謂「喰い付き」が極めて良好で、切削孔の位置精度が通常のドリルに比較してはるかに向上する。
通常のドリルにポンチによるガイド孔を用いた場合に比較しても、切削孔の位置精度及び切削孔の形状寸法をはるかに向上することができる。
通常のドリルに較べて、はるかにバリの量が少ない。
さらに、これに関連して、次に述べる効果を有している。
切削時に、ドリルのボディに振動がないので切削孔の位置精度はドリルを装着し推進させる機械の側の位置精度と全く同じとなる。これは、本発明の解決手段1あるいは解決手段2のドリルを用いることにより、今まで不可能であった高精度を要求されるさまざまな加工が可能となるということを意味している。
すなわち、コンピューター上で行う加工シュミレーションがそのまま現実の加工に反映されるということで、応用範囲が大きく広がるものである。
また、ドリルの進行方向に対して僅かに傾いたワーク表面であっても、その傾きが5°以内であれば、チゼル部分に突設された略円錐体状の凸部がワーク表面に円滑に圧入され、極めて真円に近い円孔が穿設される。
さらに、従来のドリルでは不可能であった間隔が略ゼロの連続した円孔の穿設が可能である。また、円孔と円孔の間隔をマイナスの値として、つまり連続した重なり合う円孔を穿設し、それによりワークを切断することも可能である。
解決手段1および解決手段2に記載のドリルは、特許文献1に記載のドリルの有する効果をすべて有するのに加え、さらに、特許文献1に記載のドリルでは有し得なかった以下の効果を齎すことができるものである。
解決手段1および解決手段2に記載のドリルは、ランドに二番取り面を有していない分ランドが肉厚になるので、ボディの剛性は高まる。その分、ウェブの厚みを薄くして溝を拡大することが可能である。
切削屑は溝を通って排出されるので、溝が拡大されることにより、切削屑の排出効率が従来の金属用のドリルと比較して向上する。あるいは、ウェブの厚みを小さくできるので、切削屑の排出効率を犠牲にすることなくランドの表面積を拡大することも可能であり、その場合は、切削屑が切削孔の周壁に当たる面積が狭くなって切削効率が向上するとともに切削孔の周壁の損傷が減少する。
また、従来の金属用のドリルにおける二番取り深さによる間隙が生じないのでここから空気が抜けることがなく、切削屑はすべて溝を通る空気圧により押し出されるので、切削屑の排出効率が格段に向上した。
切削屑の排出効率が向上したことにより、切削屑が溝に詰まることに起因するドリルの推力の低下が見られず、ドリルを切削材中に進行させる「送り速度」を速めることができる。また、所謂「ステップ送り」(断続的な送り)も必要がない。
したがって、加工手間を省き、加工時間を短縮することが可能となった。
また、ドリル製造時に、ランドに二番取り面を形成あるいは切削する必要がないので、その分ドリル製造時の加工手間を省き、加工時間を短縮することが可能となった。
特に、超硬質ドリルの製造は転造では不可能で、素材の切削によって行われるので、超硬質ドリルの製造時に大きな負担となっていた二番取り面の切削工程が省略できたことによる効果は多大なものがある。
<解決手段2に記載のドリルの効果>
本発明の解決手段2に記載のドリルは、特許文献1に記載のドリル及び本発明の解決手段1に記載のドリルが有していない、次に述べる特有の効果を有するものである。
解決手段2に記載のドリルは、ウェブの厚みに従来の金属用ドリルあるいは特許文献1に記載のドリルのように先端からシャンク方向に向かって拡大するバックテーパーが施されておらず、ウェブの厚みが先端からシャンク付近(溝切り上げ部分に連接する部分)まで同一であるので、切削屑の排出を阻害する要因が一切なく、切削屑の排出効率が飛躍的に向上した。
該効果は、特に深孔の穿設の際に顕著に発揮されるものである。すなわち、従来の金属用ドリルあるいは特許文献1に記載のドリルをもって深孔の穿設を行う際には、切削当初はウェブの厚みが小さい先端部分で切削屑の排出を行うので、切削屑の排出は円滑に行われる。
しかしながら、穿設が進行するにつれ、切削屑はウェブの厚みが大きい部分、すなわち溝が浅くなった部分を通らざるをえなくなり、排出効率は低下し、場合によっては切削屑が溝に詰まってしまうこともあった。
しかるに、上記解決手段2に記載のドリルにおいては、ウェブの厚みが一定であるので、深孔の穿設においても、穿設の当初から終了まで切削屑の排出効率は全く低下することがなく、常に一定の速度で円滑に排出されるものである。また、ランドの表面積を広く構成できるので、切削屑が切削孔の周壁に当たる面積が狭まり、切削孔率の上昇とともに切削孔の周壁の損傷を軽減できる。
なお、上記諸効果は、「チゼル部分に略円錐体状の凸部を有する」という構成を俟ってはじめて得られたものであり、従来の金属用のドリルにおいて該構成をとると、ボディの剛性が極端に低下し、穿設時の振動で変形を蒙ったり折損の恐れさえある。したがって、該構成は上記解決手段2に記載のドリルにおいてはじめて実用に耐え得る構成として可能となったものであることを付言しておきたい。
また、従来の金属用ドリルあるいは特許文献1に記載のドリルにおいては、ウェブにバックテーパーが施されているのでドリル製造時に製造機械に3次元データを入力しなければならず、製造も面倒であるが、上記解決手段2に記載のドリルにおいては、ウェブの厚みが一定であるので、ドリル製造時に製造機械に2次元データを入力すれば良く、製造が簡単である。
<解決手段3に記載のガイド孔用カッター及び解決手段4に記載の円孔穿設方法の効果>
解決手段3に記載のガイド孔用カッターは、解決手段4に記載の円孔穿設方法において用いられるものであるので、以下には両者の効果をまとめて記載する。
解決手段3に記載のガイド孔用カッターを用いることにより、解決手段1に記載のドリルあるいは解決手段2に記載のドリルのみでは不可能であった、ドリルの進行方向に対して5°以上に傾いたワーク表面にも、解決手段1に記載のドリルあるいは解決手段2に記載のドリルを用いて、極めて真円に近い円孔を穿設することが可能となった。
すなわち、ドリルの進行方向に対して5°以上に傾いたワーク表面に対して、第一工程として、解決手段3に記載のガイド孔用カッターを用いて、ドリルの進行方向に対して直交する平面を有するガイド孔を穿設する。
解決手段3に記載のガイド孔用カッターは、チゼル部分にドリルの進行方向に対して直交する円形の平面を有しているので、ドリルの進行方向に対して直交する平面を有するガイド孔の穿設が可能となるものである。
次に、第二工程として、解決手段1に記載のドリルあるいは解決手段2に記載のドリルを用いて、上記ガイド孔に真円に極めて近い円孔を穿設する。
すなわち、上記ガイド孔のドリルの進行方向に対して直交する平面の中心に解決手段1に記載のドリルあるいは解決手段2に記載のドリルのチゼル部分の凸部を圧入し、あとは通常の切削工程と同様に切削を行う。
このようにして、解決手段3に記載のガイド孔用カッター及び解決手段4に記載の円孔穿設方法により、ドリルの進行方向に対して5°をこえて傾いたワーク表面に対しても、真円に極めて近い円孔が、精確な位置精度をもって円滑に穿設されるという効果が齎されるものである。
なお、解決手段1に記載のドリルあるいは解決手段2に記載のドリルの直径が上記ガイド孔の最大直径よりも小である場合には、所謂「面取り」のある円孔を穿設するという効果が齎される。
特に解決手段3に記載のガイド孔用カッターの切れ刃がチゼル部分の円形状の平面となす角度が45°である場合には、所謂「C面取り」ができるという効果を有するものである。
本発明を実施するための最良の形態を、以下に、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施例1は本発明の解決手段2に記載のドリルの1実施例である。実施例1の構成及び作用を、以下に図面を参照しながら詳細に説明する。
<実施例1の構成>
図1は本発明の実施例1のドリル1の右側面図、図2は要部(先端部分)の右側面図、図3は正面図、図4は外観斜視図である。11はドリル1のボディ、12はチゼル部分であり、該チゼル部分12に、略円錐体状の凸部13がボディ11と一体に突設されている。この構成が実施例1のドリル1の第一の特徴である。
なお、14、14´は切れ刃、図2のW1はワーク、W1hはワークの表面を表す。また、X1はドリル1の推力、ψ1はドリル1の中心軸を表し、X1とψ1は平行である。
凸部13の最大直径13a(すなわち、凸部13の基部の直径)は、ドリル1の直径φ1の5%〜18%の範囲内、中でも直径φ1の1割前後、すなわち直径φ1の7%〜15%の範囲内に収めるのが適当であろう。
また、凸部13の長さ13bはドリル1の直径φ1の1%〜30%の範囲内、中でも直径φ1の3%〜15%の範囲内に収めるのが適当であろう。
凸部13の最大直径13aの限定理由は以下のとおりである。すなわち、回転体の周速は、周知のように、該回転体の直径に比例する(この計算式は特許文献1に詳述してあるとおりである)。
したがって、凸部13の最大直径13aを直径φ1の1割前後とすれば、凸部13は最大直径13aの部分でその周速がドリル1のランド15の周速の1割前後となる。
したがって、凸部13の最大直径13aを上記限定による数値の範囲内に収めれば、凸部13がワークW1内に圧入される際の摩擦熱及びそれによるエネルギーロスは無視し得る程度となる。これが、最大直径13aの上限値の限定理由である。
また、下限値のドリル1の直径φ1の5%(望むべくは7%)については、凸部13の強度を保つために設けられたものである。
次に、凸部13の長さ13bの限定理由は以下のとおりである。すなわち、凸部13には切れ刃に相当する構成がないので、ドリル1の推力X1のみでワークW1内に圧入されることになる。
したがって、凸部13の長さ13bが長すぎるとドリル1の推力X1のみでワークW1内に圧入される限界を越えてしまい、切れ刃14、14´がワークW1のワーク面W1hに到達する前にドリル1の進行が停止されることになる。
また、凸部13の長さ13bが短すぎると、凸部13の基本的な作用である「芯出し」が完了する前に、すなわちドリル1の姿勢が安定する前に切れ刃14、14´がワークW1のワーク面W1hに当接し、ワークW1の反作用による無用の振動を生じることになり、凸部13の本来的な作用が果たせなくなる。
凸部13の長さ13bの最適範囲は、以上の理由により限定されるが、実際には、ドリル1の直径φ1、ドリル1の材質、ドリル1の回転数、推力X1の値、ワークWの材質によりその最適範囲は大きく変化する。
したがって、凸部13の長さ13bはドリル1の直径φ1の1%〜30%の範囲内、中でも直径φ1の3%〜15%の範囲内という、比較的広い範囲が最適範囲となる。
15はランドである。ランド15には、図23のドリルDのようなマージンD5aと二番取り面D5bの区別がなく,滑らかな円筒状曲面の一部をなし(図2)、図3に見るようにランド15の外径寸法η1はドリル1のボディ11の直径φ1に等しい。
あるいは、別の言い方をするならば、ドリル1のボディ11の直径φ1はランド15の外径寸法η1そのものであるといっても良い。すなわち、ドリル1においては、次式が成立する。
ドリル1のボディ11の直径φ1=ランド15の外径寸法η1
図5はドリル1を長手方向に縦断した縦断面図であるが、ここに、実施例1のドリル1の第2の特徴が現されている。すなわち、ウェブ18の厚みα1が先端からシャンク17付近(溝切り上げ部分16aに連接する部分)まで同一で、ウェブ18がバックテーパーを有していない。なお、ドリル1にては、α1=13a(凸部13の最大直径、図2参照)すなわち、ウェブ18の厚みα1が凸部13の最大直径13aと等しくなっている。
図27は比較のために掲げたもので、図23のドリルDを長手方向に縦断した縦断面図である。ここに現れるウェブD8は、先端部分の厚みをdβ、シャンクD7付近(溝切り上げ部分D6aに連接する部分)の厚みをdγとすると、dβ<dγである。
すなわち、ウェブD8に先端からシャンクD7付近に向かって拡大するバックテーパーが施されており、ドリルDにおいては、dγ≒2dβである。ちなみに、この値は通常の金属用のドリルC(図35参照)と略同一である。
なお、当然のことであるが、図1あるいは図5において、ドリル1のボディ11にはチゼル部分12からシャンク17方向に向かって僅かに縮径する外径バックテーパー(従来技術)が施されている
<実施例1の作用>
以下に、実施例1の作用を、図面を参照しながら説明する。
実施例1のドリル1は、基本的には、図2に見るように、ドリル1の中心軸ψ1がワークW1の表面W1hに垂直になるように配置され、中心軸ψ1と同一方向の推力X1方向に進行させられる。
図6はドリル1の先端に突設された凸部13がワークW1の表面W1hに当接した状態である。この状態では凸部13の先端部は周速がゼロであるので、凸部13は推力X1によりワークW1の表面W1hに圧入される。
凸部13の圧入が進むにつれ、凸部13の略円錐形状の曲面13hがワークW1に当接し(図7参照)、ここに摩擦熱が発生する。しかしながら、凸部13の最大直径13aは前記のようにドリル1の直径φ1の1割前後と限定されているので、発生する摩擦熱及びそれによるエネルギーロスは無視し得る程度である。
また、凸部13の長さ13bも、前記のように推力X1のみによりワークW1に圧入可能な長さに限定されているので、凸部13は推力X1によりワークW1内に円滑に圧入され、「芯出し」の工程は完了し、ドリル1の姿勢は安定する。この状態を表したのが図7である。
このように、「芯出し」の工程が完了すると同時に切れ刃14、14´がワークW1のワーク面W1hに当接し、ワークW1の切削を開始する。後は、通常のドリルあるいは特許文献1に記載のドリルD(図23参照)による切削工程と同様、切れ刃14、14´が推力X1によりワークW1内に進行するにつれ切削が進み、円孔H1(図8参照)が穿設されていく。
ここで、通常の金属用のドリルC(図31参照)の作用と大きく異なる点は、ドリル1の凸部13の作用により極めて精確な「芯出し」が行われ、ドリル1の姿勢は安定的に保持されているので、通常のドリルのようにランダムな反作用が生じないという点である。
従って、ドリル1がランダムな方向に振動を起こすことは全くなく、真円に近い円孔H1(図8参照)が極めて精確な寸法で穿設される。すなわち、ドリル1で穿設される円孔H1の内径λ1は、ドリル1の直径φ1と精確に一致する。
また、特許文献1に記載のドリルD(図23参照)の作用と大きく異なるもう1点は、切削屑(図示せず)の排出に関する作用である。
ドリル1のランド15は、図3に見るように二番取り面を有していないので、その分だけランド15の肉が厚くなっている。したがって、その肉厚分だけウェブ18の厚みを縮小し、溝16を拡大することが可能である。これは、切削屑の排出効率を犠牲にしないでランド15の表面積を拡大できるということを意味している。
具体的に言えば、図3に見るように、ランド15と溝16の境界線15sを、ドリルD(図25参照)のランドD5と溝D6の境界線Dsに比べて溝16側に寄せる、すなわちランド15の表面積を広くとることが可能となった。
これにより、溝16を通過する切削屑(図示せず)が切削孔H1(図8)の周壁に当たる面積を狭めることができ、その結果切削屑と切削孔H1の周壁との摩擦が少なくなり、切削屑の排出効率を高めるとともに切削効率も高め、かつ切削孔H1の周壁の損傷を減少させるという作用を齎すことが可能となったのである。
さらに、ドリルD(図29参照)においては、円孔dHの内壁dHhと二番取り面D5bとの間の間隙dSから空気が抜けることにより、溝D6に働く切削屑(図示せず)を排出するための風圧が削減され、これも切削屑(図示せず)の排出を阻害する要因の一つとなっていた。
しかるに、実施例1のドリル1(図3参照)においては、ドリルDにおける間隙dSに相当する間隙が存在しないので、切削屑(図示せず)の排出阻害要因が存在せず、切削屑(図示せず)の排出が極めて効率的かつ円滑に行われることとなった。
またなお、ドリル1はさらに切削屑(図示せず)の排出を大幅に円滑に行う作用を有している。すなわち、図5に示すように、ウェブ18の厚みα1が一定で、通常の金属用のドリルC(図35参照)あるいは特許文献1のドリルD(図27参照)のように先端からシャンクD7方向に向かって拡大するバックテーパーが施されていない。
先端からシャンクD7方向に向かって拡大するバックテーパーは切削屑(図示せず)の排出を阻害する大きな要因の一つであったが、このバックテーパーをなくし、ウェブ18の厚みα1(図5参照)を一定とすることにより、切削屑(図示せず)の排出をさらに大幅に円滑化する作用が齎されたのである。
上記作用は、特に深孔(図示せず)の穿設の際に顕著に現れる。すなわち、深孔の穿設の場合には、特許文献1のドリルD(図27参照)にても、切削当初はウェブD8の厚みdβが小であるので切削屑(図示せず)の排出は円滑であるが、切削が進むにつれウェブD8の厚みが拡大されるので切削屑の排出が困難となる。
しかるに、ドリル1においては、ウェブ18に拡大するバックテーパーがなく、その厚みα1が一定であるので、切削屑の排出は切削当初においても切削が進んだ段階においても常に一定で、極めて円滑に行われるのである。
次に、実施例1のドリル1による連続円孔の穿設作用を説明する。図 10に示すように、ワークWaに連続的に円孔e1、e2、…を穿設する場合、円孔e1、e2、…の間隔fがある程度以上に設定されている場合(f>0)には、通常の金属用のドリルC(図31参照)にても円孔e1、e2、…を連続して穿設することが可能である。
しかしながら、図11に示すように、円孔e1、e2、…が略距離ゼロで接する場合(f≒0)には、通常の金属用のドリルC(図31参照)では振動があってドリルCの直径cφ(図33参照)より円孔e1、e2、…の直径の方が大となってしまうので穿設が不可能となる。
しかるに、実施例1のドリル1を用いることにより、図11に示すように、円孔e1、e2、…が略距離ゼロで接する場合(f≒0)でも円孔e1、e2、…を連続して穿設することが可能となる。具体的には、ドリル1の直径φ1(図3参照)を10mmとした場合、f=0.1mmでも円孔e1、e2、…を連続して穿設することが可能である。
また、図12に示すように円孔e1、e2、…が重なり合うように穿設を行う場合、通常の金属用のドリルC(図31参照)では振動で円孔e1、e2、…が重なり合う鋭角部分ω、ω、…が破壊されてドリルC自体の姿勢が極めて不安定になり、不可能であるが、実施例1のドリル1を用いれば、振動がないので円孔e1、e2、…が重なり合う穿設も精確に行える。これはまた、ドリル1によってワークWaを精確に切断できることも意味するものである。
実施例2は本発明の解決手段1に記載のドリルの1実施例である。実施例2の構成及び作用を、以下に図面を参照しながら詳細に説明する。
<実施例2の構成>
図13は本発明の実施例2のドリル2を、中心軸ψ2を含む面で切断した縦断面図である。21はドリル2のボディ、22はチゼル部分であり、該チゼル部分22に、略円錐体状の凸部23がボディ21と一体に突設されている。24、24´は切れ刃、25はランド、26は溝、26aは溝切り上げ部分、27はシャンク、28はウェブである。
ドリル2のボディ21の直径φ2はランド25の外径寸法η2と等しい。また、ウェブ28にはドリル2のチゼル部分22からシャンク27方向に向かって拡大するバックテーパーが施されている。すなわち、チゼル部分22におけるウェブ28の厚みをβ2、溝切り上げ部分26aに連接する部分におけるウェブ28の厚みをγ2とすると、β2<γ2である。
なお、当然のことであるが、ボディ21にはチゼル部分22からシャンク27方向に向かって僅かに縮径する外径バックテーパー(従来技術)が施されている。
<実施例2の作用>
実施例2のドリル2の作用は、「芯出し」作用においては実施例1のドリル1の作用と略同一である。すなわち、チゼル部分22に突設された略円錐体状の凸部23がワーク(図示せず)の表面に圧入されることにより「芯出し」が行われ、それによりドリル2の位置精度が安定的に保持され、真円に極めて近い円孔が穿設されるものである。
従って、図11、図12に示すような連続した円孔e1、e2、…の穿設も、当然可能である。
次に、切削屑の排出作用に関しては、ドリル2はランド25に二番取り面を有していないので、この点において、ドリル1と同様の作用を齎すことができるものである。
また、ドリル1と同様、切削時に溝26以外に空気が抜けるところがないので、やはりこの点においても切削屑の排出効率は、特許文献1に記載のドリルD(図23参照)に比べ、はるかに改善されているものである。
実施例3は本発明の解決手段2に記載のドリルの1実施例である。実施例3の構成及び作用を、以下に図面を参照しながら詳細に説明する。
<実施例3の構成>
図14は本発明の実施例3のドリル3を、中心軸ψ3を含む面で切断した縦断面図である。31はドリル3のボディ、32はチゼル部分であり、該チゼル部分32に、略円錐体状の凸部33がボディ31と一体に突設されている。34、34´は切れ刃、35はランド、36は溝、36aは溝切り上げ部分、37はシャンク、38はウェブである。
ドリル3のボディ31の直径φ3はランド35の外径寸法η3と等しい。また、ウェブ38の厚みα3はチゼル部分32からシャンク37付近(溝切り上げ部分36aとの連接部分)に至るまで同一で、略円錐体状の凸部33の最大直径33aと等しく構成されている。
ドリル3の凸部33の形状は、ドリル1の凸部13の形状に比較するとやや紡錘体状に近いものとして形成されている。
なお、当然のことであるが、ボディ31にはチゼル部分32からシャンク37方向に向かって僅かに縮径する外径バックテーパー(従来技術)が施されている。
<実施例3の作用>
実施例3のドリル3の作用は実施例1のドリル1の作用と略同一である。ただし、チゼル部分32に突設された凸部33の形状が実施例1の凸部13とやや異なっており、紡錘体状にやや近いものとして形成されている。
すなわち、凸部13の縦断面図における先端角(図5参照)をθ1、凸部33の縦断面図における先端角(図14参照)をθ3とすると、θ3>θ1となっている。
従って、ドリル1の凸部13はドリル3の凸部33より精確な位置精度を決める作用を有する。しかし、剛性については逆で、ドリル3の凸部33はドリル1の凸部13より剛性が高い。従って、ワーク(図示せず)となる金属の性質によって、この両者を使い分けることが可能である。
実施例4は本発明の解決手段3に記載のガイド孔用カッターの1実施例である。実施例4の構成及び作用を、以下に図面を参照しながら詳細に説明する。なお、実施例4の作用の項にて、解決手段4の円孔穿設方法に関する説明も同時に行われる。また、該ガイド孔用カッターは、直径が数mm程度の小孔の穿設に専ら用いられるものである。
<実施例4の構成>
図15〜図17に実施例4のガイド孔用カッター4の構成を示す。ガイド孔用カッター4は円筒形状のボディ41の先端にチゼル部分42を形成し、該チゼル部分42とボディ41を連絡する略円錐形状の曲面に切れ刃44、44´を正面から見て対称となる位置(図16参照)に形成したもので、チゼル部分42は図16〜図18に見るように、中心軸ψ4に直角に交わる円形状の平面43として構成されている。
ガイド孔用カッター4のボディ41の直径をφ4、平面43の直径をφ43とすると(図16参照)、φ4>φ43であり、ボディ41の直径φ4が先端に向けて縮径して平面43の直径φ43となっている。
φ4とφ43の比率は、φ4の寸法やガイド孔用カッター4の後の工程に用いるドリル1(図20、図21参照)の寸法にもよるが、概ねφ43がφ4の15〜75%の範囲内が適当であり、中でも30〜60%の範囲内が最適であろう。
上記限定の理由は、以下のとおりである。すなわち、上記比率が15%に満たないと、穿設されるガイド孔G(図19〜図21参照)の平面Gaが小となりすぎて、後の工程に用いるドリル1の位置決めが精確に行われない。また、75%を越えると、ガイド孔用カッター4の切れ刃44、44´の延長が小となって、ガイド孔Gの切削に支障をきたすこととなる。
切れ刃44、44´は平面43に対して角度θ4をもって設けられている(図15、図18参照)。角度θ4は概ね30°〜60°の範囲内が適当であり、中でも45°前後の角度が最適であろう。
上記限定理由は、角度θ4が30°に満たない場合には切れ刃44、44´がワークW2の表面W2hに浅く当たりすぎて切削が円滑に行われない。また、角度θ4が60°を越えると切れ刃44、44´がワークW2の表面W2hに深く当たりすぎてやはり切削が円滑に行われないからである。なお、角度θ4=45°とした場合には、所謂「C面取り」の機能を有することとなる。
(実施例4の作用)
以下に実施例4のガイド孔用カッター4の作用を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明は、解決手段3の1実施例の作用の説明であるが、前述のように、そのまま解決手段4の円孔穿設方法の1実施例の説明をも兼ねるものである。
図18に見るように、ガイド孔用カッター4の推力X4方向に対して直角な仮想面4mに対して角度θ2だけ傾いたワークW2の表面W2hに円孔(図示せず)を穿設する際に、角度θ2が5°以内であれば実施例1のドリル1(図1参照)にて極めて真円に近い円孔(図示せず)が穿設可能であることは、前述のとおりである。
しかしながら角度θ2が5°をこえると、ドリル1をもってしても、チゼル部分12に突設された凸部13の先端がワークW2の表面W2h上で滑って、精確な円孔の穿設が不可能となることも前に述べたとおりである。
このとき、まず、第一工程として実施例4のガイド孔用カッター4を用いてガイド孔G(図19参照)を穿設する。
すなわち、ガイド孔用カッター4の中心軸ψ4が、中心軸ψ4に直交する仮想面4mと直角となるようにガイド孔用カッター4の姿勢を保持し、しかるのち、ガイド孔用カッター4を推力X4方向に回転させながら進行させ(図18参照)、ワークW2の表面W2hにガイド孔Gを穿設する(図19参照)。
穿設されたガイド孔Gは略擂鉢状で、ガイド孔用カッター4の中心軸ψ4に直交する円形状の平面Gaと平面Gaに対して角度θ4を有する周壁Gbから構成される形態となる。
また平面Gaの直径φGaはガイド孔用カッター4のチゼル部分42の円形状の平面43の直径φ43に等しく、ガイド孔Gの深さGcはガイド孔用カッター4の切れ刃44´の先端がワークW2の表面W2hに当接してからガイド孔用カッター4が推力X4方向に進んだ距離に略等しい。
次に、第二工程として、ガイド孔Gを用いて、実施例1のドリル1により円孔(図示せず)を穿設する。すなわち、図20に見るように、ドリル1の中心軸ψ1がガイド孔Gの平面Gaの中心と重なり、かつ中心軸ψ1が平面Gaと直交するようにドリル1の位置決めを行い、推力X1をもってドリル1の凸部13の頂点を平面Gaの中心に当接させ、そのままドリル1の凸部13を平面Gaに圧入する。
この際、ドリル1の中心軸ψ1は平面Gaと直交しているので、凸部13の頂点は平面Ga上を滑ることなく、凸部13の圧入は円滑に行われる。
これにて、「芯出し」は完了し、ドリル1の姿勢は安定的に保持されることとなるので、あとは通常の切削工程と同様、ドリル1を推力X1をもってワークW2中に回転させつつ進行させることにより、真円に極めて近い円孔(図示せず)が穿設されるものである。
図20にては、ガイド孔Gの直径φGがドリル1の直径φ1より小である場合を示したが、ガイド孔Gの直径φGがドリル1の直径φ1より大である場合を示したのが図21である。
この場合、ドリル1の位置決め及び凸部13の平面Gaへの圧入までの工程は図20に示す場合と変わらないが、穿設が進行するにつれ、図22に示す状態となる。すなわち、ガイド孔Gの周壁Gbの一部を残したまま円孔H2が穿設される。
結果として、ワークW2に「面取り」が行われた状態の円孔H2が穿設されることとなる。また、ガイド孔Gを穿設したガイド孔用カッター4の切れ刃44、44´が平面43に対して有する角度θ4が45°であった場合には、ガイド孔用カッター4はいわゆる「C面取り」の作用を果たすこととなる。
なお、図22に示す工程にて穿設される円孔H2も、真円に極めて近いものであるのはいうまでもないことである。
上記には、ガイド孔用カッター4を用いて穿設したガイド孔Gにドリル1を用いて円孔の穿設を行う方法を示したが、ガイド孔Gにドリル2(図13参照)を用いて円孔の穿設を行うこと、あるいはドリル3(図14参照)を用いて円孔の穿設を行うことも無論可能である。
本発明の実施例1のドリルの右側面図である。 本発明の実施例1のドリルの要部の右側面図である。 本発明の実施例1のドリルの正面図である。 本発明の実施例1のドリルの外観斜視図である。 本発明の実施例1のドリルの縦断面図である。 本発明の実施例1のドリルの作用を説明する説明図である。 本発明の実施例1のドリルの作用を説明する説明図である。 本発明の実施例1のドリルの作用を説明する説明図である。 本発明の実施例1のドリルの作用を説明する説明図である。 従来のドリルの1例の作用を説明する説明図である。 本発明の実施例1のドリル及び実施例2のドリル及び実施例3のドリルの作用を説明する説明図である。 本発明の実施例1のドリル及び実施例2のドリル及び実施例3のドリルの作用を説明する説明図である。 本発明の実施例2のドリルの縦断面図である。 本発明の実施例3のドリルの縦断面図である。 本発明の実施例4のガイド孔用カッターの一部を省略した右側面図である。 本発明の実施例4のガイド孔用カッターの正面図である。 本発明の実施例4のガイド孔用カッターの要部の外観斜視図である。 本発明の実施例4のガイド孔用カッターの作用を説明する説明図である。 本発明の実施例4のガイド孔用カッターの作用を説明する説明図である。 本発明の実施例4のガイド孔用カッターにより穿設されたガイド孔を用いる円孔穿設方法を説明する説明図である。 本発明の実施例4のガイド孔用カッターにより穿設されたガイド孔を用いる円孔穿設方法を説明する説明図である。 本発明の実施例4のガイド孔用カッターにより穿設されたガイド孔を用いる円孔穿設方法を説明する説明図である。 特許文献1に記載のドリルの1実施例の右側面図である。 特許文献1に記載のドリルの1実施例の要部の右側面図である。 特許文献1に記載のドリルの1実施例の正面図である。 特許文献1に記載のドリルの1実施例の外観斜視図である。 特許文献1に記載のドリルの1実施例の縦断面図である。 特許文献1に記載のドリルの1実施例の作用を説明する説明図である。 特許文献1に記載のドリルの1実施例の作用を説明する説明図である。 特許文献1に記載のドリルの1実施例の作用を説明する説明図である。 従来の金属用のドリルの1例の右側面図である。 従来の金属用のドリルの1例の要部の右側面図である。 従来の金属用のドリルの1例の正面図である。 従来の金属用のドリルの1例の外観斜視図である。 従来の金属用のドリルの1例の縦断面図である。 従来の金属用のドリルの1例の作用を説明する説明図である。 特許文献2に記載の深孔用ドリルのウェブを表す説明図である。
符号の説明
1 ドリル
11 ボディ
12 チゼル部分
13 凸部
13a 最大直径
13b 長さ
13h 曲面
14 切れ刃
14´ 切れ刃
15 ランド
15s 境界線
16 溝
16a 溝切り上げ部分
17 シャンク
18 ウェブ
2 ドリル
21 ボディ
22 チゼル部分
23 凸部
24 切れ刃
24´ 切れ刃
25 ランド
26 溝
26a 溝切り上げ部分
27 シャンク
28 ウェブ
3 ドリル
31 ボディ
32 チゼル部分
33 凸部
33a 最大直径
34 切れ刃
34´ 切れ刃
35 ランド
36 溝
36a 溝切り上げ部分
37 シャンク
38 ウェブ
4 ガイド孔用カッター
41 ボディ
42 チゼル部分
43 平面
44 切れ刃
44´ 切れ刃
4m 仮想面
C ドリル
C1 ボディ
C2 チゼル部分
C3 エッジ
C4 切れ刃
C4´ 切れ刃
C5 ランド
C5a マージン
C5b 二番取り面
C6 溝
C6a 溝切り上げ部分
C7 シャンク
C8 ウェブ
D ドリル
D1 ボディ
D2 チゼル
D3 凸部
D4 切れ刃
D4´ 切れ刃
D5 ランド
D5a マージン
D5b 二番取り面
D6 溝
D6a 溝切り上げ部分
D7 シャンク
D8 ウェブ
Ds 境界線
Dη 外径寸法
Dφ 直径
E 深孔用ドリル
Ea ボディ
Eb チゼル部分
Ec ウェブ
Ec1 部分
Ec2 部分
Ed シャンク
G ガイド孔
Ga 平面
Gb 周壁
Gc 深さ
H1 円孔
H2 円孔
W1 ワーク
W1h 表面
W2 ワーク
W2h 表面
Wa ワーク
X1 推力
(X2、X3は欠番)
X4 推力
cm 仮想面
cW ワーク
cWh 表面
cX 推力
cβ 厚み
cγ 厚み
cψ 中心軸
cφ 直径
dH 円孔
dHh 内壁
dm 仮想面
ds 間隙
dW ワーク
dWh 表面
dX 推力
dWc 円孔
dβ 厚み
dγ 厚み
dθ 角度
dφ 直径
e1 円孔
e2 円孔
f 間隔
α1 厚み
(α2は欠番)
α3 厚み
(β1は欠番)
β2 厚み
(γ1は欠番)
γ2 厚み
δd 二番取り深さ
δc 二番取り深さ
η1 外径寸法
η2 外径寸法
η3 外径寸法
θ1 先端角
θ2 角度
θ3 先端角
θ4 角度
λ1 内径
ψ1 中心軸
ψ2 中心軸
ψ3 中心軸
ψ4 中心軸
φ1 直径
φ2 直径
φ3 直径
φ4 直径
φ43 直径
φG 直径
φGa 直径
ω 鋭角部分











Claims (4)

  1. 金属に円孔を穿設するために用いられるドリルにおいて、チゼル部分に該ドリルのボディと一体として形成された略円錐体状の凸部を有し、ランドには二番取り面を有せず、すなわち二番取り深さがゼロで、ランドが凹凸のない滑らかな円筒状曲面の一部として形成され、該ランドの外径寸法が上記ドリルのボディの直径と等しくなるように構成されていることを特徴とするドリル。
  2. ウェブが、溝切り上げ部分を除く溝長の全体に亘って同一厚みであることを特徴とする請求項1に記載のドリル。
  3. 請求項1あるいは請求項2に記載のドリルを用いて該ドリルの推力方向即ち該ドリルの進行方向に直交する仮想面に対して5°をこえる角度を有する金属面に円孔を穿設する際に、あらかじめ該ドリルの推力方向即ち該ドリルの進行方向に直交する平面を有するガイド孔を穿設するために用いる、チゼル部分が平滑な円形の平面として構成されていることを特徴とするガイド孔用カッター。
  4. 請求項1に記載のドリルあるいは請求項2に記載のドリルのいずれかを用いて該ドリルの推力方向即ち該ドリルの進行方向に直交する仮想面に対して5°をこえる傾斜のある金属面に円孔を穿設する際に、第1工程として請求項3に記載のガイド孔用カッターを用いて上記ドリルの推力方向即ち上記ドリルの進行方向に直交する平面を有するガイド孔を穿設し、次に第2工程として該ガイド孔に請求項1に記載のドリルあるいは請求項2に記載のドリルのいずれかを用いて円孔を穿設することを特徴とする円孔穿設方法。



JP2003364480A 2003-10-24 2003-10-24 ドリル及びガイド孔用カッター及び円孔穿設方法 Pending JP2005125455A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003364480A JP2005125455A (ja) 2003-10-24 2003-10-24 ドリル及びガイド孔用カッター及び円孔穿設方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003364480A JP2005125455A (ja) 2003-10-24 2003-10-24 ドリル及びガイド孔用カッター及び円孔穿設方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005125455A true JP2005125455A (ja) 2005-05-19

Family

ID=34643443

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003364480A Pending JP2005125455A (ja) 2003-10-24 2003-10-24 ドリル及びガイド孔用カッター及び円孔穿設方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005125455A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014175396A1 (ja) * 2013-04-26 2014-10-30 京セラ株式会社 ドリルおよびそれを用いた切削加工物の製造方法
US20160207121A1 (en) * 2013-08-21 2016-07-21 Michael J. Scianamblo Precessional Drilling and Reaming

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014175396A1 (ja) * 2013-04-26 2014-10-30 京セラ株式会社 ドリルおよびそれを用いた切削加工物の製造方法
JPWO2014175396A1 (ja) * 2013-04-26 2017-02-23 京セラ株式会社 ドリルおよびそれを用いた切削加工物の製造方法
US20160207121A1 (en) * 2013-08-21 2016-07-21 Michael J. Scianamblo Precessional Drilling and Reaming

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4209275A (en) Twist drill
US7516686B2 (en) Two-flute twist drill
JPH01503693A (ja) 案内チップ付自己心出しドリルビット
US5209612A (en) Cutting tool
JP2014226737A (ja) 切削加工方法
JP3850000B2 (ja) ドリル
JP2009178787A (ja) ドリル及びドリル用切削インサート並びに切削方法
JP2005125455A (ja) ドリル及びガイド孔用カッター及び円孔穿設方法
JP2009184044A (ja) 段付きツイストドリルおよびその製造方法
JP3553017B2 (ja) ドリル
JPH0645287Y2 (ja) バニシング穴あけ工具
JP2002321113A (ja) エンドミルによる溝加工方法
JP4580325B2 (ja) リーマ及びドリル並びに加工方法
JP2009018384A (ja) ドリル
JP5103077B2 (ja) ドリル
JP2001054810A (ja) ドリル
JPH0632253Y2 (ja) バニシングドリル
JP3188415B2 (ja) リーマ及びそれを用いた穴仕上加工方法
JP2001287110A (ja) ドリル
CN220970850U (zh) 一种加工工况较严的深孔钻头
JPH067863Y2 (ja) リ−マ
JPS63318207A (ja) ドリル
CN216227120U (zh) 一种减少爆边的钻孔刀
CN212704580U (zh) 三支撑内冷孔钻头
JP2002126929A (ja) テーパ溝加工用テーパボールエンドミル

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20060519

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20060523

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060927