JP2005125438A - 宝石類研削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 チャック部でダイヤモンドをしっかりと保持して、ダイヤモンドのカット面を正確に割り出せるようにし、カット面を精度良く仕上げ加工することができる宝石類研削装置を提供する。
【解決手段】 砥石車22を有する砥石回転装置20と、ベッド13上をX軸方向に移動するテーブル14と、このテーブル14上をZ軸方向に移動するコラム15と、このコラム15に取り付けられY軸方向に移動するサドル16を備えている。さらに、サドル16には、58面体カット構造のダイヤモンド60をガードル3を利用し圧入方式により保持するチャック手段30と、チャック部に保持される前記ダイヤモンドのカット面を割り出す割出手段32と、を有するワーク保持軸18と、A軸回りにワーク保持軸18を旋回可能に支持する旋回軸34を有し砥石車22の研削面に対するダイヤモンド60のカット面の角度を設定するカット面角度設定手段を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ダイヤモンドの外面を仕上げ加工するための宝石類研削装置に関する。
ダイヤモンド、ルビー、サファイヤなどの宝石は、原石から様々な加工工程を経て、カット構造をもつ宝石に仕上げられる。宝石の美しさは、カット構造に依存しているといってもよいくらいであり、精密な加工があって宝石の価値は高まる。
例えば、宝石の代表例としてダイヤモンドについて説明すると、ダイヤモンドは、等軸晶系に属する炭素の単結晶である。ダイヤモンドの原石は、その結晶の形が歪んだり、変形した形で産出されるものがほとんどであり、ダイヤモンド原石そのものは、くすんでいて輝きなどほとんどみられないただの結晶体である。ところが、原石を削ったり研磨して平滑な面をカットすると、カットされた面から入射した光が反射することによって艶のある美しい輝きが生まれる。ダイヤモンドの宝石としての価値は、加工技術の確立によりはじめて生み出されたとされている。
ダイヤモンドの輝きを最大限に引き出すカット構造については様々な試行錯誤が行われ、数学者のマルセル トルコフスキーが光を最高度に反射させるアイデアリーカットを1919年に数学的に証明した以後、近年では、ダイヤモンドはこのアイデアリーカットに準じて各部分の角度と比率が規定されているカット構造(以下、ブリリアントカットという)に加工されている。
そこで、図8は、ダイヤモンドのブリリアントカットを示す。ブリリアントカットの各部は、次のような名称が与えられている。すなわち、大きく分けると、上部のクラウン1、下部のパビリオン2に分かれ、クラウン1とパビリオン2の境の周縁がガードル3と呼ばれている。クラウン1の天井面がテーブル4、クラウン1の斜面がベゼル5、パビリオン2の頂点がキューレット6と呼ばれている。
このようなブリリアントカットのダイヤモンドは、58面体カットになっており、クラウン1、パビリオン2、テーブル4などの各部の寸法比率は厳密に規定されている。そして、ダイヤモンドの輝きを最大限に引き出せるかどうかは、ダイヤモンドを精密に設計通りのブリリアントカットにする加工技術にかかっている。
ダイヤモンドは、宝石としての価値が追求される一方で、その比類のない固さを利用して工具に広く利用されている。そして、工業用ダイヤモンドの分野では、宝石的価値は問題とされないため加工が容易であり、ダイヤモンドツールや超硬合金ツールのR部を研磨するための工作機械がいろいろと発明されている(例えば特許文献1参照)。
特開平2−224961号公報
従来は、ダイヤモンドの加工は高度の技術をもつ専門の職人による手作業で回転している砥石にダイヤモンドを押し当て勘と経験に頼って行っている。
したがって、ブリリアントカットのカット面のシンメトリーがわずかでも狂うと、光はパビリオン2から漏れてしまい輝きは減少し、宝石としての商品価値は大きく低下する。
そこで、本発明の目的は、前記従来技術の有する問題点を解消し、ダイヤモンドのカット面を正確に割り出せるようにして、カット面を精度良く仕上げ加工することができる宝石類研削装置を提供することにある。
前記の目的を達成するために、本発明は、円盤状の砥石車と、この砥石車を水平面内で回転させる砥石軸を有する砥石回転装置と、前記砥石車に対して水平面内で離接する方向とは直角な方向にベッド上を移動するテーブルと、前記砥石車に対して水平面内で離接する方向と平行に前記テーブル上を移動するコラムと、前記コラムに取り付けられ鉛直方向に移動するサドルと、多面体カット構造のダイヤモンドをダイヤモンドのガードルを利用し圧入方式により保持するチャック手段と、前記チャック手段に保持される前記ダイヤモンドのカット面を割り出す割出手段と、を有するワーク保持軸と、テーブルの移動方向と平行な軸回りに前記ワーク保持軸を旋回可能に支持する旋回軸を有し、前記砥石車の研削面に対するダイヤモンドのカット面の角度を設定するカット面角度設定手段と、を具備することを特徴とするものである。
本発明によれば、宝石としてのダイヤモンドのカット面を正確に割り出せるようにして、カット面を精度良く仕上げ加工することができ、熟練した職人の技に代替させて数値制御により連続して効率良く、設計通りに精密に研削することができる。
以下、本発明による宝石類研削装置の一実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態による宝石類研削装置の側面図で、図2は宝石類研削装置の平面図である。図1、図2において、参照番号10は、宝石類研削装置の全体を示す。参照番号12は、ベッドを示している。本実施形態の宝石類研削装置10は、テーブル14、コラム15、サドル16、ワーク保持軸18、砥石回転装置20などから構成されている。
ベッド12の上面には、砥石回転装置20とテーブル台21が設置さ
れている。砥石回転装置20は、砥石車22を備えている。この実施形態のダイヤモンド研削装置10では、砥石車22を基準にしてこの砥石車22に対して接近しあるいは離れる方向がZ軸の方向で、Z軸の方向に直交する方向であって砥石車22に対して並行する方向がX軸で、鉛直方向がY軸である。
テーブル台21の上面には、X軸方向と平行に延びるX軸案内23a、23bが敷設され、テーブル14は、このX軸案内23a、23bに案内されて移動することができる。そしてテーブル14の上には、Z軸方向と平行に延びるZ軸案内24a、24bが敷設されており、テーブル14に設置されているコラム15は、Z軸案内24a、24bに沿って移動するようになっている。このコラム15の正面には、Y軸案内25a、25bを介してサドル16が鉛直方向に移動可能に取り付けられている。参照番号26は、テーブル14を送るボールねじ機構を駆動するX軸サーボモータを示し、参照番号27がコラム15を送るボールねじ機構を駆動するZ軸サーボモータを示し、参照番号28はサドル16を送るボールねじ機構を駆動するY軸サーボモータである。
サドル16には、研削対象のダイヤモンドを保持するチャック部30を有するワーク保持軸18が取り付けられており、次に、このワーク保持軸18について説明する。
図3は、ワーク保持軸18の側面を示す図で、図4はワーク保持軸18の旋回軸部の断面を示す図である。
研削対象のワークとしてダイヤモンドを参照番号60で示す。ダイヤモンド60は、チャック部30の先端部において着脱可能に保持される。このチャック部30は、ダイヤモンド60のカット面を割り出す割出手段を構成するカービックカップリング32(米国グリーソン社の登録商標)と同軸に連結されている。このカービックカップリング32は、一周360°を32分割して割り出すことができる。
図4に示すように、カービックカップリング32は、第1カップリング部材61と、第2カップリング部材62を有し、これら第1カップリング部材61と第2カップリング部材62はそれぞれに放射状に延びる多数の歯63を持っており、この歯63を介して互いに噛み合うようになっている。第1カップリング部材61は、ワーク保持軸18を構成するチャック部30にボルトで締結されている。
一方、第2カップリング部材62の上にはエアシリンダ65が同軸に設けられている。このエアシリンダ65のピストン66から延びるピストンロッド67は、第1カップリング部材61と連結されている。エアシリンダ65の内部にはコイルスプリング68が収納され、このコイルスプリング68の弾性力によりピストン66は押し上げられているので、ピストンロッド67と連結している第1カップリング部材61が、コイルスプリング68に付勢されて第2カップリング部材62と噛み合うようになっている。エアシリンダ65のシリンダ室69には、ポート70からエアが供給される。そしてシリンダ室69にエアが導入されると、コイルスプリング68の弾性力に抗してピストン66が押し下げられ、第1カップリング部材61と第2カップリング部材62との噛み合いが外れ、第2カップリング62から下のチャック部を含む全体が回るようになっている。したがって、このときチャック部30を手動で回して割り出すことができるようになっている。
チャック部30は、コレット70と、これに同軸に外嵌する円筒状のホルダ72とから構成されている。コレット70は、軸方向に延びるスリット構造となっている。図5に示すように、コレット70の先端部の内径は、ダイヤモンド60のガードル3の直径と略等しくなっており、ガードル3を利用することで、コレット70の先端にダイヤモンド60を同軸に嵌合させることができる。
そして、ダイヤモンド60の保持には圧入方式が採用されている。コレット圧入専用工具を使用し、コレット70をホルダ70に圧入する。これにより、コレット70の先端のテーパ部が収縮して、コレット70の先端ではダイヤモンド60が強固に保持されるようになっている。
図4において、参照番号34は、ワーク保持軸18の旋回軸を示しており、この旋回軸34は、X軸の方向と平行である。サドル16には、ブラケット35が取り付けられ、このブラケット35には、支持ブロック36が固着されている。この支持ブロック36の内側にはベアリング37が取り付けられており、このベアリング37によって旋回軸34は回動可能に支承されている。旋回軸34には、U字形の継手部材38が取り付けられており、シリンダ65の上端部は、この継手部材38に固定されている。したがって、継手部材38、シリンダ65、カービックカップリング32、チャック部30から構成されるワーク保持軸18は、一体として旋回軸34を中心にY−Z平面内を旋回できるようになっている。
この実施形態では、ワーク保持軸18を手動で旋回させて旋回角度を任意の角度にロックするためのクランパー46が設けられている。このクランパー46を締めることで、接手部材38と一体的なクランプ板45を固定できるようになっている。クランプ板45には、クランパー46の軸が遊嵌する長溝47が形成され、クランパー46を緩めたときには、ワーク保持軸18の旋回が許容される。
次に、図4において、参照番号40は、旋回軸34と接続されているサーボモータを示している。このサーボモータ40は、ロータリエンコーダを内蔵しているサーボモータであるが、この実施形態では、旋回軸34を駆動するために用いる代わりに、ダイヤモンド60のカット面の角度を設定する手段を構成する要素として用いられている。サーボモータ40の本体は、支持ブロック36に固定された枠体41に取り付けられ、サーボモータの回転軸40aは、継手39を介して旋回軸34と連結されている。従って、ワーク保持軸18の全体を旋回させると、旋回軸34の回転とともにサーボモータ40の回転軸40aが回転し、内蔵するロータリエンコーダの出力するパルスを計数することで、その旋回角度を検出することができる。また、クランパー46を締めることで、ワーク保持軸18の旋回角度を固定できるようになっている。
次に、図1、図2において、砥石回転装置20について説明する。
円盤状の砥石車22は、同軸に砥石軸42が連結されており、砥石軸42が回転すると、砥石車22は、水平面(X−Z平面)内を回転することができる。図2に示されるように、砥石車22の上面には、円環形の砥石43が固着されている。この砥石43には、ダイヤモンドの粉が混入させてある。なお、砥石軸42の駆動機構は、ケース44の内部に設けられている。
図1において、参照番号50は、数値制御装置を示している。この実施形態では、宝石類研削装置10をX軸、Y軸、Z軸の3軸制御の数値制御工作機械として構成している。
この数値制御装置50は、ダイヤモンドの研削に係る加工プログラムを解析して演算した指令をサーボドライブユニット52に送り、このサーボドライブユニット52は、その指令に基づいて、X軸サーボモータ26、Z軸サーボモータ27、Y軸サーボモータ28を制御する。位置等をフィードバック制御する制御ループについては、図示が省略されている。
旋回軸34回りのワーク保持軸18の旋回は、この実施形態では、手動で行うようになっているが、便宜上、この旋回運動の軸をA軸として標記する。サーボモータ40に内蔵されるロータリエンコーダは、ワーク保持軸18の旋回角度に比例するパルス信号を数値制御装置50に送出し、このときのパルス信号に基づいて旋回角度が演算され、その角度は同時に表示部54に表示されるようになっている。なお、この実施例では、手動でA軸を旋回させているが、もちろん手動を介さず自動とすることも可能である。
本実施形態による宝石類研削装置は、以上のように構成されるものであり、次に、ダイヤモンドのカット面の加工を例に取り上げて、宝石類研削装置10の作用効果について説明する。
本実施形態では、ダイヤモンドのブリリアントカットの構造的な特徴をうまく利用して数値制御による研削加工を行うため、まず、ダイヤモンドのブリリアントカットの研削対象の各カット面について説明する。
研削対象のダイヤモンド60は、図8に示した58面体カットのブリリアントカットのダイヤモンドである。図9は、同じくブリリアントカットをクラウン1の方からみた平面図であり、図10は、ダイヤモンドのブリリアントカットをパビリオン2の方からみた平面図である。
ダイヤモンドのブリリアントカットは、テーブル4の中心からキューレット6を通る軸線が回転対称軸100である。クラウン1のカット面は32面、パビリオン2には24面のカット面があり、テーブル4のカット面が1面、キューレット6のカット面が1面で、合計58面である。
図9に示すように、ブリリアントカットのクラウン1のカット面は、その形および配置から区別すると、カット面a、カット面b、カット面c、カット面dの四種類のカット面からなっていることがわかる。このうち、カット面aは、クラウン1の外周に配列しており回転対称軸100に関して45°ずつ対称に8面ある。カット面bは、同じくカット面aに隣接するようにして回転対称軸100に関して45°ずつ対称に8面ある。カット面cは、カット面aとカット面bの間に回転対称軸100に関して45°ずつ8面ある。カット面dは、隣り合うカット面cの間に回転対称軸100に関して45°ずつ8面がある。したがって、ブリリアントカットのクラウン1のカット面については、回転対称軸100についてカット面a〜dのそれぞれの種類毎に1/8ずつ回すことで割り出すことができる。
次に、図10において、ブリリアントカットのパビリオン2のカット面についてみると、パビリオン2では、カット面e、カット面f、カット面gの三種類のカット面からなる、各カット面e〜gはそれぞれ8面ずつ回転対称軸100に関して45°ずつ対称である。したがって、パビリオン2のカット面についても、回転対称軸100について種類毎に1/8ずつ回すことで割り出すことができる。
そこで、本実施形態の宝石類研削装置では、以下のようにして、パビリオン2の各カット面を研削することができる。
まず、ワークであるダイヤモンド60は、図3に示されるように、回転対称軸100がカービックカップリング32の中心線とが一致すように、チャック部30の先端部に保持される。
次に、本実施形態の宝石類研削装置において、X軸、Y軸、Z軸上でのダイヤモンド60を研削する位置について説明する。
図4において、テーブル14はX軸移動をして、ワーク保持軸18のX軸方向の中心が砥石車22の砥石軸42の中心と一致する位置に位置決めする。
コラム15は、テーブル14上をZ軸移動して、図6に示されるように、ダイヤモンド60の研削すべき特定のカット面が砥石車22上の砥石43の表面に対して平行になるまで、ワーク保持軸18が旋回した状態において、例えば、このダイヤモンド60のZ軸座標が砥石43の幅の中心のZ軸座標と一致する位置に位置決めされる。
ここで、ダイヤモンド60のパビリオン2(クラウン1の各カット面a〜dについても同様である)の研削では、図7において、カット面eを研削する場合と、カット面fを研削する場合、カット面gを研削する場合とで、各カット面e〜gを砥石43の表面に平行にしたときのワーク保持軸18の旋回角度θはそれぞれ異なる(本明細書において、ダイヤモンドのカット面に合わせてワーク保持軸18の旋回角度を合わせることをカット面角度の設定と定義する。)。
したがって、カット面e〜gのいずれを研削するかによって、ワーク保持軸18の旋回角度θが変わってくると、当然、ダイヤモンド60のZ軸上の位置が変わってくることになるが、あらかじめダイヤモンド60のブリリアントカットの設計データに基づいて、各カット面について旋回角度θ、Z軸上の位置は計算されている。
サドル16は、コラム15をY軸方向に移動し、図6において、研削開始前には、Y軸上の所定の待機位置に位置決めされる。
以上のようなダイヤモンド60の研削位置の座標の他、ダイヤモンド60の研削の数値制御に必要なデータとしては、主なものとしてY軸方向の切り込み量Δy、砥石22の表面を幅方向にダイヤモンド60を往復させるZ軸方向の移動量ΔZなどがあらかじめ設定されている。
そして、ダイヤモンド60のパビリオン2の研削に必要な数値データを用いて加工プログラムを作成し、この加工プログラムを数値制御装置50で実行することにより、以下のようにダイヤモンド60のパビリオン2の研削を半自動で行うことができる。
この実施形態では、ダイヤモンド60のパビリオン2の各カット面e〜gでは、カット面eを8面すべてを最初に研削してから、カット面f、カット面gの順番で進めるものとしている。
そこで、カット面eの研削を始めるに際しては、加工プログラムの実行に先立って、パビリオン2のカット面eに合わせてワーク保持軸18の旋回角度θを調整しておく。この角度設定は、次のようにして行うことができる。
まず、クランパー46を緩めて、ワーク保持軸18をアンクランプ状態にしておく。手動操作によりワーク保持軸18を旋回させると、サーボモータ40に設けられている図示しないロータリエンコーダから出力されるパルス信号は数値制御装置50に取り込まれ、旋回角度がリアルタイムで表示器54に表示される。この表示器54で確認しながら、パビリオン2のカット面fのうち最初のカット面eが砥石43の表面と平行になるように、ワーク保持軸18の旋回角度θを調整し、クランパー46を締めてロックすることにより、カット面角度の設定がされる。
そして、加工プログラムを実行すると、数値制御装置50により制御されてテーブル14、コラム15、サドル16が移動し、上述したように、ワーク保持軸18の先端のダイヤモンド60は図5に示す研削待機位置に位置決めされる。また、砥石回転装置20も同時に起動され、砥石車22は所定の回転数で回転を開始する。
次いで、ワーク保持軸18のチャック部30に保持されているダイヤモンド60のカット面eが砥石43に接触するまで、Y軸移動によりサドル16が下降する。そして、そのY軸位置を保ちながら、Z軸移動によりコラム15がΔZの距離を往復動すると、ダイヤモンド60は、そのカット面eが砥石43の表面に接触しながら砥石43の幅方向を往復する。さらに、この往復動を続けながら微少な切り込み量Δyだけサドル16を下降させることで、最初の面のカット面eを研削することができる。なお、研削抵抗によっては、X−Z平面上で任意の方向に砥石43の幅方向を移動されるようにしてもよい。
こうして最初の面のカット面eの研削が終了したら、サドル16とともにワーク保持軸18は待機位置まで上昇し、ダイヤモンド60は砥石43から逃げる。
その後、カービックカップリング32のシリンダ65にエアを供給すると、第1カップリング部材61と第2カップリング部材62の噛み合いが外れるので、チャック部30を手動で割り出せる状態に切り替え、チャック部30を1/8回転だけ回わせば、研削の終わった面の次のカット面eの面が砥石43の表面と平行になりカット面を割出を行うことができる。そして、エアをオフにしてカービックカップリング32を固定すれば、最初のカット面と同じ動作を繰り返すことで研削を行うことができる。以上のような動作をカット面eの全8面について繰り返せばよい。
このようにしてダイヤモンド60のカット面eの全8面の研削が終了したら、再度、サドル16とともにワーク保持軸18は待機位置まで上昇する。そして、手動操作によりワーク保持軸18を旋回させながら、旋回角度を表示器52で確認しながら、パビリオン2のカット面fのうち最初の面が砥石22の表面と平行になるように、ワーク保持軸18の旋回角度θを調整しておく。以下、カット面eの場合と同様にカット面fの全8面について研削とカット面割出を繰り返して行えばよい。
ダイヤモンド60のパビリオン2において、残ったカット面gの研削についても、同様であり、説明の繰り返しを避けるために説明は省略する。また、ダイヤモンド60のクラウン1の各カット面a〜dについても、ワーク保持軸18のチャック部30の先端からクラウン1が突き出るように図7とは逆向きにダイヤモンド60を保持し、パビリオン2と全く同じようにして研削することができる。
なお、ダイヤモンド60のブリリアントカットにおいて、テーブル4では、カット面は1面だけであり、しかもこのカット面は、回転対称軸100と垂直である。したがって、クラウン1の各カット面すべての研削が完了してから、ワーク保持軸18を砥石22の表面に対して垂直に固定すれば、割出をすること必要なく研削することができる。
以上のように本実施形態によれば、コレット70の先端部でガードル3を利用して圧入方式によりダイヤモンド60を保持しているため、回転対称軸100がずれないように確実に保持できるので、ダイヤモンドのブリリアントカットの一つ一つのカット面を正確に割り出しながら、熟練した職人の技に代替させて数値制御により連続して効率良く、設計通りに精密に研削することができる。また、ダイヤモンドのカット面を割り出す割出手段を自動化することにより、全自動の宝石類研削装置とすることもできる。
本発明の一実施形態による宝石類研削装置の側面図。 同宝石類研削装置の平面図。 本発明の一実施形態による宝石類研削装置の備えるワーク保持軸を示す側面面図。 同ワーク保持軸の旋回軸部を示す一部切り欠き側面図。 同ワーク保持軸のチャック部の要部を示す断面図。 同ワーク保持軸が研削待機に旋回した状態の側面図。 本発明による宝石類研削装置によるダイヤモンドのブリリアントカットの研削を示す説明図。 ダイヤモンドのブリリアントカットの説明図。 ダイヤモンドのブリリアントカットをクラウンの方からみた平面図。 ダイヤモンドのブリリアントカットをパビリオンの方からみた平面図。
符号の説明
1 クラウン
2 パビリオン
3 ガードル
5 ベゼル
6 キューレット
12 ベッド
14 テーブル
15 コラム
16 サドル
18 ワーク保持軸
20 砥石回転装置
22 砥石車
26 X軸サーボモータ
27 Z軸サーボモータ
28 Y軸サーボモータ
30 チャック部
32 カービックカップリング(割出手段)
34 旋回軸
40 A軸サーボモータ
42 砥石軸
60 ワーク(ダイヤモンド)
70 コレット
72 ホルダ
100 回転対称軸

Claims (4)

  1. 円盤状の砥石車と、この砥石車を水平面内で回転させる砥石軸を有する砥石回転装置と、
    前記砥石車に対して水平面内で離接する方向とは直角な方向にベッド上を移動するテーブルと、
    前記砥石車に対して水平面内で離接する方向と平行に前記テーブル上を移動するコラムと、
    前記コラムに取り付けられ鉛直方向に移動するサドルと、
    多面体カット構造のダイヤモンドをダイヤモンドのガードルを利用し圧入方式により保持するチャック手段と、前記チャック手段に保持される前記ダイヤモンドのカット面を割り出す割出手段と、を有するワーク保持軸と、
    テーブルの移動方向と平行な軸回りに前記ワーク保持軸を旋回可能に支持する旋回軸を有し、前記砥石車の研削面に対するダイヤモンドのカット面の角度を設定するカット面角度設定手段と、
    を具備することを特徴とする宝石類研削装置。
  2. 前記チャック手段は、
    前記ダイヤモンドの回転対称軸が同軸になるように当該ダイヤモンドをガードルの部分で把持するコレットと、
    前記コレットに外嵌するホルダと、からなることを特徴とする請求項1に記載の宝石類研削装置。
  3. 前記テーブルを移動させる軸をX軸、前記コラムを移動させる軸をZ軸、前記サドルを移動させる軸をY軸とし、X軸、Y軸、Z軸の3軸制御の数値制御工作機械として構成したことを特徴とする請求項1に記載の宝石類研削装置。
  4. 前記カット面角度設定手段は、カット面の角度を検出を検出する手段と、設定したカット面の角度を固定する手段と、を具備することを特徴とする請求項1に記載の宝石類研削装置。
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