JP2005125141A - 殺菌用フィルター - Google Patents
殺菌用フィルター Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005125141A JP2005125141A JP2003360514A JP2003360514A JP2005125141A JP 2005125141 A JP2005125141 A JP 2005125141A JP 2003360514 A JP2003360514 A JP 2003360514A JP 2003360514 A JP2003360514 A JP 2003360514A JP 2005125141 A JP2005125141 A JP 2005125141A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- filter
- nonwoven fabric
- bacteria
- viruses
- air
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
- Filtering Materials (AREA)
Abstract
【課題】 一般の家屋やオフィスビル等の換気設備中に簡単に取り付けることが可能で、空気中に含まれる細菌やウイルスを不活性化させ、フィルターで製造が容易で、取り付けが簡単である等の使用上の利点を有し、更に耐久性が優れた構成にする。
【解決手段】 不織布をポリアクリル酸に浸した上で、これを加熱して乾燥するかあるいは自然乾燥することにより形成したフィルターであって、通気性を有すると共に空気中の細菌、ウイルスを不活性化するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】 不織布をポリアクリル酸に浸した上で、これを加熱して乾燥するかあるいは自然乾燥することにより形成したフィルターであって、通気性を有すると共に空気中の細菌、ウイルスを不活性化するようにした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、家屋あるいはオフィスビル等における室内の空気の浄化のための換気設備に使用するフィルターに関するものである。
従来の換気設備は、外部の空気と室内の空気を交換することによって室内の空気を浄化するものである。したがって、フィルターは、ほとんど用いられておらず、換気設備においては、外気中に含まれるほこり等を除去することを主目的とするものが用いられているのみである。
特に近年、空気中等に存在するコロナウイルス、インフルエンザウイルスのような病原性ウイルス等による発病が多くなりその対策が必要となってきている。
一方、本願の発明者は、水の浄化のための複合フィルタを開発し、PCT/JP02/13239として出願した。その明細書中に記載されているように、イオン交換樹脂がウイルス類や病原性細菌類の不活性化に有効である。
また、不織布が、コレラ菌、赤痢菌、炭素菌等の細菌類を吸着除去し得る。
上記の内容のうち、イオン交換樹脂の細菌類の不活性化については、下記非特許文献1に、また不織布の細菌類の吸着性については、非特許文献2に記載されている。
日本医科器械学会誌,56:499,1986 日本人工臓器学会誌,18:1372,1989 したがって、イオン交換樹脂あるいは不織布を用いることにより、あるいはそれらの組み合わせにより空気中の細菌類の除去、不活性化を実現する可能性が考えられる。したがって、それらを建築物の換気設備中に配置することにより室内の空気を浄化し、とくに細菌類、ウイルス類による感染を予防することが可能になる。
上記の内容のうち、イオン交換樹脂の細菌類の不活性化については、下記非特許文献1に、また不織布の細菌類の吸着性については、非特許文献2に記載されている。
日本医科器械学会誌,56:499,1986 日本人工臓器学会誌,18:1372,1989 したがって、イオン交換樹脂あるいは不織布を用いることにより、あるいはそれらの組み合わせにより空気中の細菌類の除去、不活性化を実現する可能性が考えられる。したがって、それらを建築物の換気設備中に配置することにより室内の空気を浄化し、とくに細菌類、ウイルス類による感染を予防することが可能になる。
しかし、イオン交換樹脂は、一般に粒子状であって、これをフィルターとして使用する場合、容器内に入れる等、簡単化が困難であり、また取り扱いが不便である。特に紙や布のような平面状にすることによっていかなる場所でも簡単に取り付けられ、浄化作用が低下した際等に簡単に交換し得る構成にすることが困難である。
また、不織布のみでは、ほこりの除去は可能であり、また細菌類の一部の吸着は可能であっても十分な浄化とそれによる感染の予防効果を十分得ることは困難である。
本発明の発明者は、布状の簡単な形状であって、例えば換気設備中の配置や交換が容易であって、空気中の細菌類、ウイルス等を不活性化し得るフィルターを開発し、特願2003−195591として出願した。
上記出願のフィルターは、不織布を硫酸塩型あるいはスルホン酸塩型界面活性剤等の細菌やウイルス等に対しこれを不活性化する作用を有する物質を糊剤である1〜10%水溶液カルボン酸変性ポリビニルアルコール水溶液に浸した後に、この不織布を加熱して糊剤を固定したものである。
また、上記出願の他のフィルターは、細菌類、ウイルス類を不活性化する作用を有する物質として、硫酸塩型界面活性剤、スルホン酸塩型界面活性剤の代わりに、水溶液性のデキストラン硫酸を用いたものである。
またこのフィルターの他の例としては、カルボン酸変性ポリビニルアルコールにデキストラン硫酸を混合した水溶液に不織布を浸した後にこれを加熱乾燥したものである。
更に上記出願の他のフィルターは、不織布に糊を用いてイオン交換樹脂を添付して付着し、このイオン交換樹脂が容易に落ちることがないように加熱して形成したもので、通気性を保ったまま、イオン交換樹脂にウイルスや細菌類と付着させることによって空気中のウイルスや細菌類を除去し得るようにした。
しかし、この先願のフィルターのうち、特にイオン交換樹脂を付着固化させたフィルターは、細菌やウイルス等を不活性化させ人間に対し無害化させる効果は十分得られるが、製造が若干面倒である欠点を有している。また、このフィルターは、不織布に付着しているイオン交換樹脂の一部あるいは多くが使用中に落ちる等のため、細菌やウイルス等に対する不活性化も弱くなる。そのために長期間の使用ができない欠点がある。
また、前記先願のフィルターのうち、イオン交換樹脂を用いないフィルターは、細菌やウイルスに対する不活性化が比較的弱い欠点がある。
本発明の殺菌用フィルターは、不織布をポリアクリル酸水溶液に浸した後に乾燥して形成したものである。
この本発明のフィルターは、通気性がありまた細菌やウイルス等に対し十分な不活性化を有する。
したがって、換気用ダクト等に取り付けることにより汚染された外気の浄化にとっても効果的である。
即ち、外気が室内に入る際にこの本発明のフィルターを通るようにし、その際、不織布によりほこり等が除去されると共に、外気中に細菌やウイルスが含まれていても、ポリアクリル酸により不活性化され無害化される。また、この不活性化の作用は強く、更に長期間持続するため耐久性の点でも優れている。
本発明のフィルターは、一定の通気性が確保されそのため換気設備等での使用が可能であって、空気中に混入する細菌類やウイルス類を不活性化する効果を有する。
次に本発明のフィルターの実施の形態のフィルターおよびその製造法について説明する。
本発明のフィルターは、不織布をポリアクリル酸に浸した上で加熱して乾燥、固定化することにより布状であって空気の透過性が良く殺菌作用を有するフィルターを構成したものである。
この本発明のフィルターにて用いる下記のポリアクリル酸は、次に述べる理由により、細菌、ウイルスに対する不活性化の作用を有する。
−(CH2−CH2)n−
|
COO-H+
このポリアクリル酸は、COO-とH+に電離している。この位置が吸着活性位置である。
|
COO-H+
このポリアクリル酸は、COO-とH+に電離している。この位置が吸着活性位置である。
一方、先願発明で用いられているスルホン酸ナトリウム型の陽イオン交換樹脂の電荷位置は、SO - 3Na+である。しかし、ウイルスの吸着活性は、下記の通りである。
SO3Na、SO3H≫COOH
このように、本発明で用いるポリアクリル酸は、それ自体がウイルス等に対する吸着活性を有し、しかも水溶性である。
このように、本発明で用いるポリアクリル酸は、それ自体がウイルス等に対する吸着活性を有し、しかも水溶性である。
次に本発明のフィルターの製法を図にもとづいて説明する。
図1は本発明のフィルターを製造する工程の概要を示す図で、この図1に示すように、原布ローラー1としてポリエステル繊維よりなる不織布を用い、この不織布2をポリアクリル酸水溶液槽3中を通した後にヒーター4により約105℃にて加熱して固定化し、巻き取りローラー5により巻き取る。
このように巻き取りローラー5により巻かれた布状のフィルター2を必要とする寸法に切断した上で使用する。
この本発明の方法において、不織布の原料としては、前述のポリエステル等の合成樹脂繊維が強度その他の点で好ましい。
以上述べた、本発明の殺菌用フィルターの製法は、乾燥のためにヒーターを用いたものである。しかし、本発明の殺菌用フィルターは、自然乾燥によっても作り得る。この場合、図1に示す工程において、ポリアクリル酸の水溶液に浸された不織布を、例えば所定の長さに切断し、この不織布を広げた状態にて放置することにより自然乾燥する等により、本発明の殺菌用フィルターを製造し得る。 以上述べた、本発明のフィルターは、ポリアクリル酸自体が殺菌やウイルスに対しての不活性化の作用を十分有している。そのため、イオン交換樹脂を塗布しなくとも、先願のイオン交換樹脂を用いたフィルターと同等の不活性化の効果を有する。
特に、本発明のような布状のフィルターをイオン交換樹脂の不活性化作用を利用して製造する場合、前述のように不織布等の布状物質にイオン交換樹脂を付着させる方法をとらざるを得ない。そのため所望の通気性を得るために、イオン交換樹脂を付着させた不織布を伸張させる等の手段により、通気性をよくする必要がある。
本発明のフィルターは、単にポリアクリル酸に浸して乾燥させたものであり、そのまま所望の通気性が得られる。また、ポリアクリル酸が不織布に浸透するため、イオン交換樹脂のような脱落のおそれはなく、したがって、殺菌、ウイルスに対する不活性化の効果は、比較的長期間持続する。
更に、フィルターにほこり等が付着した場合、フィルターの清掃を行なっても、不活性化作用の大幅な減少が少ない。
このように、本発明のフィルターは、製造が容易で耐久性に優れたフィルターである。
1 原布ローラー
2 不織布
3 ポリアクリル酸水溶液槽
4 ヒーター
5 巻き取りローラー
2 不織布
3 ポリアクリル酸水溶液槽
4 ヒーター
5 巻き取りローラー
Claims (1)
- 不織布をポリアクリル酸に浸した後に乾燥して形成した殺菌用フィルター。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003360514A JP2005125141A (ja) | 2003-10-21 | 2003-10-21 | 殺菌用フィルター |
CN 200410000808 CN1576746A (zh) | 2003-07-11 | 2004-01-15 | 杀菌用过滤器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003360514A JP2005125141A (ja) | 2003-10-21 | 2003-10-21 | 殺菌用フィルター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005125141A true JP2005125141A (ja) | 2005-05-19 |
Family
ID=34640805
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003360514A Pending JP2005125141A (ja) | 2003-07-11 | 2003-10-21 | 殺菌用フィルター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005125141A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2435421A (en) * | 2006-02-28 | 2007-08-29 | David Clayton Breeze | Method for disabling influenza virus |
JP2011084548A (ja) * | 2009-10-14 | 2011-04-28 | Woongjin Coway Co Ltd | ヌルデ抽出物を含むインフルエンザウイルス感染の予防用組成物、該組成物を含むエアフィルター、及び該フィルターを含む空気清浄器 |
JP2011084547A (ja) * | 2009-10-14 | 2011-04-28 | Woongjin Coway Co Ltd | イチョウ抽出物を含む新型インフルエンザa(h1n1)ウイルス感染の予防用組成物、該組成物を含むエアフィルター、及び該フィルターを含む空気清浄器 |
US9119814B2 (en) | 2009-10-14 | 2015-09-01 | Woongjin Coway Co., Ltd. | Composition for prevention of influenza viral infection comprising sumac extract, air filter comprising the same and air cleaning device comprising the filter |
-
2003
- 2003-10-21 JP JP2003360514A patent/JP2005125141A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2435421A (en) * | 2006-02-28 | 2007-08-29 | David Clayton Breeze | Method for disabling influenza virus |
JP2011084548A (ja) * | 2009-10-14 | 2011-04-28 | Woongjin Coway Co Ltd | ヌルデ抽出物を含むインフルエンザウイルス感染の予防用組成物、該組成物を含むエアフィルター、及び該フィルターを含む空気清浄器 |
JP2011084547A (ja) * | 2009-10-14 | 2011-04-28 | Woongjin Coway Co Ltd | イチョウ抽出物を含む新型インフルエンザa(h1n1)ウイルス感染の予防用組成物、該組成物を含むエアフィルター、及び該フィルターを含む空気清浄器 |
US9119814B2 (en) | 2009-10-14 | 2015-09-01 | Woongjin Coway Co., Ltd. | Composition for prevention of influenza viral infection comprising sumac extract, air filter comprising the same and air cleaning device comprising the filter |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4547683B2 (ja) | 殺菌作用を有するフィルター、マスク等に用いるシート | |
JP5614559B2 (ja) | トイレを消毒・脱臭する方法と装置 | |
KR20200005427A (ko) | 건식 및 습식 방식에 의해 유해물질 제거가 용이한 다단식 순차형 필터부를 갖는 산업용 공기정화기 | |
JP6576996B2 (ja) | 無光触媒を含む細菌吸着ドレッシング材及びその製造方法 | |
JP2009178670A (ja) | エアフィルター濾材および空気清浄機用エアフィルター | |
CN110740861A (zh) | 用于空气净化的多层膜及其制造方法 | |
US20190201823A1 (en) | Composite Material for Air Purification, Preparation Method therefor and Application thereof | |
JP2005125141A (ja) | 殺菌用フィルター | |
CN207963111U (zh) | 一种空调室内机清洗杀菌装置 | |
JPWO2004091753A1 (ja) | 有害物質の除去方法及び有害物質除去フィルター | |
JP5610329B2 (ja) | ケイ酸塩でコーティングされた酸化チタン揮発性有機化合物分解材料 | |
JP2005245998A (ja) | 殺菌・脱臭フィルタとそれらを備えた空気清浄機 | |
JP2005028269A (ja) | 殺菌用フィルター | |
JP4747378B2 (ja) | 殺菌用フィルター | |
JP2001162172A (ja) | 光触媒製品およびその製造方法 | |
JP2003079704A (ja) | 殺菌フィルタユニットおよび空気清浄システム | |
JP2000167034A (ja) | 空気清浄化用フィルタ装置及び該装置を用いてなる空気清浄機 | |
TWM290052U (en) | Inwardly attracting type air filtering, disinfecting device | |
JP4776896B2 (ja) | フィルターおよび不織布およびマスク | |
JPWO2002051454A1 (ja) | 汚染空気の処理装置及びその処理方法 | |
JP2010017504A (ja) | 精製水による光触媒セラミックスフィルター洗浄付空気清浄方法および空気清浄装置 | |
JP2005296473A (ja) | 空気浄化装置 | |
CN100509087C (zh) | 自净式医用呼吸设备气体过滤器 | |
CN1576746A (zh) | 杀菌用过滤器 | |
CN213047326U (zh) | 一种消毒供应室隔离装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060929 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080926 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081007 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090421 |