JP2000167034A - 空気清浄化用フィルタ装置及び該装置を用いてなる空気清浄機 - Google Patents

空気清浄化用フィルタ装置及び該装置を用いてなる空気清浄機

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JP2000167034A
JP2000167034A JP10342852A JP34285298A JP2000167034A JP 2000167034 A JP2000167034 A JP 2000167034A JP 10342852 A JP10342852 A JP 10342852A JP 34285298 A JP34285298 A JP 34285298A JP 2000167034 A JP2000167034 A JP 2000167034A
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Hiromasa Hashimoto
弘昌 橋本
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Zeon Kasei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】空気中に含まれるアンモニア、アミン、アルデ
ヒド、脂肪酸、ピリジン、硫化水素などの多種類の悪臭
成分を効率よく除去して、優れた消臭効果を発揮する空
気清浄化用フィルタ装置及び該装置を用いてなる空気清
浄機を提供する。 【解決手段】基材に酸性リン酸塩と銅化合物を付着させ
てなるフィルタ及び基材にカキノキ科植物抽出液を付着
させ乾燥させてなるフィルタを有することを特徴とする
空気清浄化用フィルタ装置、並びに、該空気清浄化用フ
ィルタ装置及び該空気清浄化用フィルタ装置に空気を通
過させる機構を有することを特徴とする空気清浄機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気清浄化用フィ
ルタ装置及び該装置を用いてなる空気清浄機に関する。
さらに詳しくは、本発明は、空気中に含まれるアンモニ
ア、アミン、アルデヒド、脂肪酸、ピリジン、硫化水素
などの多種類の悪臭ガスを効率よく除去して、優れた消
臭効果を発揮する空気清浄化用フィルタ装置及び該装置
を用いてなる空気清浄機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、工業的に発生する悪臭のみなら
ず、生活環境で発生する不快臭の除去が望まれるように
なった。生活環境を汚染する原因となる物質は、生ごみ
や屎尿などから発生するアンモニア、アミン類、硫化水
素、メルカプタン類、汗の発酵により発生する酢酸、酪
酸などの低級脂肪酸類、タバコが原因となるアルデヒド
類、酢酸、合板の床材やビニールクロスの壁材などから
発生するアルデヒド類など多岐にわたっている。空気中
に含まれるこのような有害物質を除去し、空気を清浄化
するために、従来より活性炭やゼオライトなどの物理的
な吸着剤が用いられてきた。しかし、物理的な吸着剤
は、水蒸気や有機物質の蒸気が吸着されると、著しく脱
臭能が低下する。このために、良好な脱臭能を長期間に
わたって保持することができる空気清浄化装置の開発が
試みられている。例えば、特公平6−22540号公報
には、悪臭除去能と抗菌能を有する構造物として、銅、
亜鉛、アルミニウム、ニッケルなどの塩と有機酸を担体
に含有させた構造物が提案されているが、この構造物
は、まだ脱臭性能が不十分である。特開昭63−161
967号公報には、安全性が高く、各種悪臭に対して有
効な消臭剤組成物として、多価金属カチオンを含む粘土
鉱物に鉄酸塩を含浸させた組成物が提案されているが、
この組成物は、鉄酸塩の有する酸化力を利用するもので
あるために、アルデヒドや脂肪酸の脱臭に対しては効果
がない。特開昭64−47445号公報には、吸着速度
が大きく、良好な性能を有する脱臭剤として、粘土層間
化合物に2価遷移金属イオンを担持させた脱臭剤が提案
されているが、この脱臭剤も、アルデヒドや脂肪酸の脱
臭に対しては効果がない。また、特開平6−31993
8号公報には、空気中のアンモニアやアミン類などを除
去する方法として、銅(II)塩をアルミナ、シリカなどの
担体に担持させた浄化剤と接触させる方法が提案されて
いる。この方法は、塩基性ガスの除去には有効である
が、タバコ臭の成分である低級脂肪酸やアルデヒド類の
臭気は、あまり除去されない。一方、植物抽出物を使用
した消臭剤は、天然物のゆえに安全というキャッチフレ
ーズのもとに、カラマツの抽出液が家庭用として生産さ
れた例もあり、また、カキノキ、キリ、ヒイラギ、モク
セイ等の抽出液が、アセトアルデヒドや硫化水素の消臭
に効果があることが知られている。しかし、これらの植
物抽出液は、有効対象の偏りが大きく、有効成分の場合
も消臭度は十分でなかった。さらに、特開平2−280
818号公報には、家庭やオフィス内の悪臭を脱臭する
方法として、波長250nmの紫外線を半導体触媒に照
射し、大気中の悪臭成分を分解する方法が提案され、特
開平8−99041号公報及び特開平8−196903
号公報には、環境汚染物質の分解除去効果とその持続性
に優れた光触媒として、多孔体の表面を孔径のそろった
細孔を有する酸化チタン膜で被覆した多孔質光触媒が提
案されている。しかし、光触媒を用いる方法では、アル
デヒド類は酸化されて脂肪酸類となるので、依然として
悪臭源となって残存するという問題がある。このため
に、アンモニア、アミン類、硫化水素、メルカプタン類
などの悪臭や、タバコ臭に含まれるアルデヒド類、脂肪
酸類など、悪臭源となる多種多様な物質を効率よく除去
することができる空気清浄化用フィルタ装置及び空気清
浄機が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、空気中に含
まれるアンモニア、アミン、アルデヒド、脂肪酸、ピリ
ジン、硫化水素などの多種類の悪臭成分を効率よく除去
して、優れた消臭効果を発揮する空気清浄化用フィルタ
装置及び該装置を用いてなる空気清浄機を提供すること
を目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、酸性リン酸塩と銅
化合物を付着させたフィルタとカキノキ科植物抽出液を
付着させ乾燥させたフィルタを併用することにより、こ
れらの2種類のフィルタが相乗的に作用して、多種多様
な悪臭物質を効果的に除去し得ることを見いだし、この
知見に基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、
本発明は、(1)基材に酸性リン酸塩と銅化合物を付着
させてなるフィルタ及び基材にカキノキ科植物抽出液を
付着させ乾燥させてなるフィルタを有することを特徴と
する空気清浄化用フィルタ装置、及び、(2)基材に酸
性リン酸塩と銅化合物を付着させてなるフィルタ及び基
材にカキノキ科植物抽出液を付着させ乾燥させてなるフ
ィルタを有する空気清浄化用フィルタ装置並びに該装置
に空気を通過させる機構を有することを特徴とする空気
清浄機、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の空気清浄化用フィルタ装
置は、基材に酸性リン酸塩と銅化合物を付着させてなる
フィルタ及び基材にカキノキ科植物抽出液を付着させ乾
燥させてなるフィルタを有するものである。本発明にお
いて、フィルタの基材は、通気性を有する材料であれば
特に制限はなく、例えば、各種の繊維からなる不織布、
紙、樹脂・セラミックス・金属などからなる気泡体、ハ
ニカム形状物、コルゲート形状物などを挙げることがで
きる。これらの中で、不織布、ポリウレタン連続気泡
体、紙コルゲートなどが、経済性の面からは好ましく、
セラミックフォーム、セラミックハニカム、アルミニウ
ムコルゲートなどが耐久性の面からは好ましい。不織布
を構成する繊維に特に制限はなく、例えば、木綿、麻、
レーヨン、パルプなどのセルロース系繊維、羊毛、絹な
どの蛋白質系繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊
維、アクリル繊維、ポバール繊維、ポリオレフィン系繊
維、ポリウレタン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ガラ
ス繊維、金属繊維、炭素繊維、繊維状活性炭、石綿繊維
などを挙げることができる。これらの繊維は、1種を単
独に用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わ
せて用いることもできる。
【0006】本発明に用いる酸性リン酸塩に特に制限は
なく、例えば、リン酸二水素アンモニウム、リン酸二水
素リチウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カ
リウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸二水素バリウ
ム、リン酸二水素亜鉛などのリン酸二水素塩、リン酸水
素アンモニウムナトリウム、リン酸水素二アンモニウ
ム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、
リン酸水素マグネシウム、リン酸水素ストロンチウム、
リン酸水素バリウムなどのリン酸水素塩、酸性ピロリン
酸ナトリウム、酸性ピロリン酸カリウムなどの酸性ピロ
リン酸塩などを挙げることができる。これらの酸性リン
酸塩は、1種を単独に用いることができ、あるいは、2
種以上を組み合わせて用いることもできる。これらの中
で、水溶性を有する酸性リン酸塩を特に好適に用いるこ
とができる。本発明に用いる銅化合物に特に制限はな
く、例えば、硫酸銅、硝酸銅、塩化第一銅、塩化第二
銅、臭化第一銅、臭化第二銅、ヨウ化第一銅、ヨウ化第
二銅、炭酸銅、水酸化第二銅、硫化第二銅、シアン化
銅、酸性リン酸銅、ピロリン酸銅、、酸化第一銅、酸化
第二銅、酢酸銅、クエン酸第二銅、グルコン酸銅、リン
ゴ酸銅、グリオキシル酸銅、2−ケトグルタル酸銅、ピ
ルビン酸銅、オキサロ酢酸銅、オレイン酸銅、ナフテン
酸銅、銅クロロフィル、銅クロロフィリンナトリウム、
銅クロロフィリンカリウム、フタロシアニン銅、銅ポル
フィリンなどを挙げることができる。これらの銅化合物
は、1種を単独に用いることができ、あるいは、2種以
上を組み合わせて用いることもできる。これらの銅化合
物の中で、無機酸塩はコストと入手の容易性の点から好
ましく、錯体は安全性に関する懸念が少ない点から好ま
しい。なお、本発明において、酸性リン酸銅は、酸性リ
ン酸塩及び銅化合物を兼ねた物質として、単独に使用す
ることができる。本発明において、酸性リン酸塩と銅化
合物の付着量は、目的とする空気清浄化用フィルタ装置
の要求性能に応じて適宜選択することができるが、通常
は、酸性リン酸塩100重量部に対して、銅化合物が
0.01〜200重量部であることが好ましく、0.02
〜50重量部であることがより好ましく、0.05〜2
0重量部であることがさらに好ましい。銅化合物の付着
量が、酸性リン酸塩の付着量100重量部当たり0.0
1重量部未満であると、フィルタ装置の脱臭性能が不足
するおそれがある。銅化合物の付着量が、酸性リン酸塩
の付着量100重量部当たり200重量部を超えると、
安全性の点に懸念の生ずるおそれがある。
【0007】本発明に用いるカキノキ科植物抽出液に特
に制限はなく、例えば、カキ Diospyros ka
ki、マメガキ Diospyros lotus、アブ
ラガキ Diospyros oleifera、アメリ
カガキ Diospyros virginiana な
どのカキノキ科の植物の果実、葉、枝、幹、根などから
抽出した液を用いることができる。カキノキ科植物抽出
液は、その採取を目的として、カキノキ科の植物の果
実、葉、枝、幹、根などを採取することができ、あるい
は、落果した果実、干し柿製造の際に発生する果実の
皮、柿渋製造の際に発生する絞りかす、柿の木の整枝や
剪定の際に発生する余剰の枝葉などを利用することもで
きる。カキノキ科植物抽出液は、必要に応じて、カキノ
キ科植物抽出物に加えて、多糖類、アミノ酸、無機塩
類、有機酸などを加えて使用することができる。従来よ
り、酸性リン酸塩は、空気中のアミン、アンモニアなど
の塩基性物質の捕捉に有効であり、銅化合物は、硫化水
素、メルカプタン類などの硫黄系物質の捕捉に有効であ
ることが知られている。また、カキノキ科植物抽出液
は、各種のフラボン誘導体を含有し、フラボン誘導体が
有する多数のフェノール性ヒドロキシル基によって悪臭
成分と結合し、悪臭成分を包含するものと考えられ、特
にアルデヒド類と脂肪酸類の脱臭に有効である。しか
し、これらの各成分を単独に用いた場合に比して、基材
に酸性リン酸塩と銅化合物を付着させてなるフィルタ
と、基材にカキノキ科植物抽出液を付着させ乾燥させて
なるフィルタを組み合わせた場合には、脱臭に対して相
乗的な効果が発現し、多種多様な悪臭成分を低濃度まで
除去することができる。
【0008】本発明の空気清浄化用フィルタ装置におい
て、酸性リン酸塩と銅化合物を付着させてなるフィルタ
と、カキノキ科植物抽出液を付着させてなるフィルタの
組み合わせ方に特に制限はなく、例えば、空気流通経路
において、酸性リン酸塩と銅化合物を付着させてなるフ
ィルタを上流側とすることができ、あるいは、カキノキ
科植物抽出液を付着させてなるフィルタを上流側とする
こともできる。また、酸性リン酸塩と銅化合物を付着さ
せてなるフィルタと、カキノキ科植物抽出液を付着させ
てなるフィルタをそれぞれ複数枚用いて、両フィルタを
交互に組み合わせた多層構造とすることもできる。本発
明の空気清浄機は、基材に酸性リン酸塩と銅化合物を付
着させてなるフィルタ及び基材にカキノキ科植物抽出液
を付着させ乾燥させてなるフィルタを有する空気清浄化
用フィルタ装置並びに該装置に空気を通過させる機構を
有するものである。空気清浄化用フィルタ装置に空気を
通過させる機構に特に制限はなく、例えば、空気清浄化
用フィルタ装置の上流側に送気ファン又は送気ポンプを
設けることができ、あるいは、空気清浄化用フィルタ装
置の下流側に吸気ファン又は吸気ポンプを設けることも
できる。本発明の空気清浄機には、その使用目的に応じ
て、他の機構を設けることができる。使用目的に応じて
設ける他の機構としては、例えば、粗粉塵を除去するた
めのプレフィルタ、微粉塵を除去するための電気集塵装
置、悪臭物質の酸化分解を助けるためのオゾン発生器、
光触媒、紫外線照射装置などを挙げることができる。本
発明の空気清浄機は、酸性リン酸塩と銅化合物を付着さ
せてなるフィルタと、カキノキ科植物抽出液を付着させ
乾燥させてなるフィルタの相乗的な脱臭効果のために、
空気中に含まれるアンモニア、アミン、アルデヒド、脂
肪酸、ピリジン、硫化水素などの多種類の悪臭成分を効
率よく除去し、家庭、オフィス、商店、レストラン、劇
場、病院、研究室、工場などの空気を清浄化して、快適
な環境を維持することができる。
【0009】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、実施例及び比較例におい
てガス濃度の測定に用いたガス検知管は、アンモニア
[光明理化学工業(株)製、No.105SD]、トリメ
チルアミン[光明理化学工業(株)製、No.222
S]、アセトアルデヒド[(株)ガステック製、No.9
2L]、酢酸[(株)ガステック製、No.81L]、ピ
リジン[(株)ガステック製、No.182L]、硫化水
素[光明理化学工業(株)製、No.120U]である。 実施例1 繊維径4.5デニールのビスコースレーヨン繊維を、ウ
ェッバーを用いて目付量100g/m2のランダムウェ
ッブにした。このウェッブに、酸性ピロリン酸ナトリウ
ム100重量部、硫酸銅1重量部、カルボキシル変性ス
チレン−ブタジエンラテックス[日本ゼオン(株)、LX
415A、固形分43重量%]200重量部及び水より
調製した固形分10重量%の水性液をスプレーしたのち
乾燥することを繰り返し、酸性ピロリン酸ナトリウムと
硫酸銅の担持量の合計が100g/m2である縦105m
m×横380mmのフィルタAを得た。同じランダムウェ
ッブに、カキ抽出液をベースとする消臭剤[リリース科
学工業(株)、パンシルFG−50]をスプレーしたのち
乾燥することを繰り返し、固形分の担持量が60g/m
2である縦105mm×横380mmのフィルタBを得た。
フィルタA及びフィルタB各1枚を積層して枠体に固定
したフィルタ装置と、その風下側にフィルタ装置に空気
を通過させるための電動吸気ファン(最大風量10m3
/min)を備えた空気清浄機を、縦1m×横1m×高さ
1mの透明なアクリル樹脂板製のボックス中に据え付
け、また、アクリルボックス内に内部空気の均一混合の
ためのサーキュレータ(最大風量0.7m3/min)を据
え付けた。サーキュレータのみを作動させたアクリルボ
ックス内にアンモニアを添加し、10分間経過した時点
でサンプリングしたアクリルボックス内のアンモニアの
初期濃度をガス検知管で測定すると、25.0ppmであっ
た。次いで、空気清浄機を作動させて30分後に測定す
ると、アンモニアの濃度は1.1ppmであり、アンモニア
の95.6%が除去されていた。 実施例2 アンモニアの代わりにトリメチルアミンを用い、実施例
1と同様にして、除去試験を行った。トリメチルアミン
の初期濃度は24.0ppm、空気清浄機を作動させて30
分後の濃度は1.5ppmであり、除去率は93.8%であ
った。 実施例3 アンモニアの代わりにアセトアルデヒドを用い、実施例
1と同様にして、除去試験を行った。アセトアルデヒド
の初期濃度は8.0ppm、空気清浄機を作動させて30分
後の濃度は1.2ppmであり、除去率は85.0%であっ
た。 実施例4 アンモニアの代わりに酢酸を用い、実施例1と同様にし
て、除去試験を行った。酢酸の初期濃度は7.0ppm、空
気清浄機を作動させて30分後の濃度は1.0ppmであ
り、除去率は85.7%であった。 実施例5 アンモニアの代わりにピリジンを用い、実施例1と同様
にして、除去試験を行った。ピリジンの初期濃度は2
2.0ppm、空気清浄機を作動させて30分後の濃度は
1.1ppmであり、除去率は95.0%であった。 実施例6 アンモニアの代わりに硫化水素を用い、実施例1と同様
にして、除去試験を行った。硫化水素の初期濃度は8.
0ppm、空気清浄機を作動させて30分後の濃度は0.1
ppmであり、除去率は98.8%であった。 比較例1 フィルタA及びフィルタB各1枚を積層して枠体に固定
したフィルタ装置の代わりに、フィルタA2枚を積層し
て枠体に固定したフィルタ装置を用いた以外は、実施例
1と同様にして、アンモニアの除去試験を行った。アン
モニアの初期濃度は25.0ppm、空気清浄機を作動させ
て30分後の濃度は1.9ppmであり、除去率は92.4
%であった。 比較例2 アンモニアの代わりにトリメチルアミンを用い、比較例
1と同様にして、除去試験を行った。トリメチルアミン
の初期濃度は24.0ppm、空気清浄機を作動させて30
分後の濃度は2.1ppmであり、除去率は91.3%であ
った。 比較例3 アンモニアの代わりにアセトアルデヒドを用い、比較例
1と同様にして、除去試験を行った。アセトアルデヒド
の初期濃度は8.0ppm、空気清浄機を作動させて30分
後の濃度も8.0ppmであり、アセトアルデヒドは全く除
去されていなかった。 比較例4 アンモニアの代わりに酢酸を用い、比較例1と同様にし
て、除去試験を行った。酢酸の初期濃度は7.0ppm、空
気清浄機を作動させて30分後の濃度も7.0ppmであ
り、酢酸は全く除去されていなかった。 比較例5 アンモニアの代わりにピリジンを用い、比較例1と同様
にして、除去試験を行った。ピリジンの初期濃度は2
2.0ppm、空気清浄機を作動させて30分後の濃度は
1.7ppmであり、除去率は92.3%であった。 比較例6 アンモニアの代わりに硫化水素を用い、比較例1と同様
にして、除去試験を行った。硫化水素の初期濃度は8.
0ppm、空気清浄機を作動させて30分後の濃度は0.2
ppmであり、除去率は97.5%であった。 比較例7 フィルタA及びフィルタB各1枚を積層して枠体に固定
したフィルタ装置の代わりに、フィルタB2枚を積層し
て枠体に固定したフィルタ装置を用いた以外は、実施例
1と同様にして、アンモニアの除去試験を行った。アン
モニアの初期濃度は25.0ppm、空気清浄機を作動させ
て30分後の濃度は14.4ppmであり、除去率は42.
4%であった。 比較例8 アンモニアの代わりにトリメチルアミンを用い、比較例
7と同様にして、除去試験を行った。トリメチルアミン
の初期濃度は24.0ppm、空気清浄機を作動させて30
分後の濃度は23.2ppmであり、除去率は3.3%であ
った。 比較例9 アンモニアの代わりにアセトアルデヒドを用い、比較例
7と同様にして、除去試験を行った。アセトアルデヒド
の初期濃度は8.0ppm、空気清浄機を作動させて30分
後の濃度は2.9ppmであり、除去率は63.8%であっ
た。 比較例10 アンモニアの代わりに酢酸を用い、比較例7と同様にし
て、除去試験を行った。酢酸の初期濃度は7.0ppm、空
気清浄機を作動させて30分後の濃度は1.6ppmであ
り、除去率は77.1%であった。 比較例11 アンモニアの代わりにピリジンを用い、比較例7と同様
にして、除去試験を行った。ピリジンの初期濃度は2
2.0ppm、空気清浄機を作動させて30分後の濃度は1
0.3ppmであり、除去率は53.2%であった。 比較例12 アンモニアの代わりに硫化水素を用い、比較例7と同様
にして、除去試験を行った。硫化水素の初期濃度は8.
0ppm、空気清浄機を作動させて30分後の濃度は4.6
ppmであり、除去率は42.5%であった。 実施例1〜6及び比較例1〜12の結果を、第1表に示
す。
【0010】
【表1】
【0011】第1表に見られるように、酸性ピロリン酸
ナトリウムと硫酸銅を付着させたフィルタAのみを2枚
用いた比較例1〜6においては、アンモニア、トリメチ
ルアミン、ピリジン及び硫化水素の除去率はかなり高い
が、アセトアルデヒドと酢酸は全く除去されていない。
一方、カキ抽出液をベースとする消臭剤を付着させ乾燥
させたフィルタBのみを2枚用いた比較例7〜12にお
いては、フィルタAでは除去されなかったアセトアルデ
ヒドと酢酸が、それぞれ6割強と8割弱の除去率で除去
されているが、アンモニア、トリメチルアミン、ピリジ
ン及び硫化水素の除去率が低い。これに対して、酸性ピ
ロリン酸ナトリウムと硫酸銅を付着させたフィルタA
と、カキ抽出液をベースとする消臭剤を付着させ乾燥さ
せたフィルタBを積層した試験用フィルタ装置を用いた
実施例1〜6においては、悪臭成分として試験したアン
モニア、トリメチルアミン、アセトアルデヒド、酢酸、
ピリジン及び硫化水素のすべてが効果的に除去され、そ
の除去率は、フィルタA又はフィルタBを単独に用いた
いずれの場合よりも高くなっている。これらの結果か
ら、フィルタAとフィルタBを併用する本発明の空気清
浄化用フィルタ装置を用いることにより、フィルタAと
フィルタBが相乗的な効果を発揮して、悪臭成分の除去
率が上昇することが分かる。特に、アセトアルデヒド、
酢酸及びピリジンの除去率が高いことは、タバコ臭の除
去に有効であることを示唆している。
【0012】
【発明の効果】本発明の空気清浄化用フィルタ装置及び
空気清浄機は、酸性リン酸塩と銅化合物を付着させたフ
ィルタとカキノキ科植物抽出液を付着させ乾燥させたフ
ィルタが相乗的に作用して、空気中に含まれるアンモニ
ア、アミン、アルデヒド、脂肪酸、ピリジン、硫化水素
などの多種類の悪臭ガスを効率よく除去し、優れた消臭
効果を発揮する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材に酸性リン酸塩と銅化合物を付着させ
    てなるフィルタ及び基材にカキノキ科植物抽出液を付着
    させ乾燥させてなるフィルタを有することを特徴とする
    空気清浄化用フィルタ装置。
  2. 【請求項2】基材に酸性リン酸塩と銅化合物を付着させ
    てなるフィルタ及び基材にカキノキ科植物抽出液を付着
    させ乾燥させてなるフィルタを有する空気清浄化用フィ
    ルタ装置並びに該装置に空気を通過させる機構を有する
    ことを特徴とする空気清浄機。
JP10342852A 1998-12-02 1998-12-02 空気清浄化用フィルタ装置及び該装置を用いてなる空気清浄機 Pending JP2000167034A (ja)

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