JP2005124833A - グリル用紙トレー - Google Patents
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Abstract
【課題】 ガスレンジ等に設備されているグリルで魚や肉等を調理する際に、これら被調理物の下方に配置する受け皿内に載置して用いる紙トレーであって、利便性、易廃棄性、安全性に優れた、全く新しいタイプのグリル用紙トレーを提供する。
【解決手段】 耐水性加工紙の一方の面上に、架橋型吸水性高分子層を形成してなる吸水性高分子コーテッド耐水性加工紙を、トレー形状に一体成型してなる、グリル用紙トレー。耐水性加工紙の秤量は100〜600g/m2が好ましく、また架橋型吸水性高分子はアクリル酸・アクリル酸エステル系共重合体およびその塩の架橋物が好ましい。
【選択図】 図2
【解決手段】 耐水性加工紙の一方の面上に、架橋型吸水性高分子層を形成してなる吸水性高分子コーテッド耐水性加工紙を、トレー形状に一体成型してなる、グリル用紙トレー。耐水性加工紙の秤量は100〜600g/m2が好ましく、また架橋型吸水性高分子はアクリル酸・アクリル酸エステル系共重合体およびその塩の架橋物が好ましい。
【選択図】 図2
Description
本発明はガスレンジ等に設備されているグリルで魚や肉等を調理する際に、これら被調理物の下方に配置する受け皿内に載置して用いる紙トレーに関する。さらに詳しくは、該紙トレーに注いだ水をゲル状化させてマット状とし、ここに被調理物から滴下する余分な油脂分等を受け、使用後、紙トレーをゲル状物(マット)とともに分別等の手間なく一緒に廃棄することができる、全く新規なタイプのグリル用紙トレーに関する。
ガスレンジ等に設備されているグリルでの調理においては、グリル内の焼き網上に魚や肉などの被調理物を載せ、これを上方から加熱し、グリル底部に配置されている受け皿に、被調理物から出る余分な油脂分等を滴下させるようになっている。
従来、この受け皿には水を張る等の方法が用いられていた。しかしながら、調理時に被調理物から出る余分な油脂分等が水中へ落下・拡散し、水全体が油っぽくなって受け皿が汚れたり、さらには落下した油分がグリル内の壁や他部位に飛散し、調理後のグリル洗浄が厄介であるという問題がある。
これに対し、例えば実公平7−26980号公報(特許文献1)では、グリル受け皿内にアルミ箔トレーを載置し、このトレーに吸水高分子担持シートを入れ、ここに水を注入して水をゲル状化させ、調理時に滴下する油脂分を該ゲルに吸収させ、調理後、グリル受皿を引き出し、アルミ箔トレーと吸水高分子担持シートを取り出し、廃棄する方法が示されている。しかしながらこの場合、廃棄する際には、アルミ箔トレーに使用済みの吸水高分子担持シートを入れたまま取り出し、廃棄場所へ持ち運び、そこでアルミ箔トレーと吸水高分子担持シートを分別した上で廃棄処理する必要があり、易廃棄性に欠ける。またアルミ箔トレーの保形性は高くなく、吸水高分子担持シートの吸水量が多いと、アルミ箔トレーの廃棄場所への持ち運び時、アルミ箔トレーが吸水高分子担持シートの重みにより変形し、持ち運びが不安定になるなど利便性にも欠ける。またアルミ箔は金属であることから、グリル内が十分に冷めてから取り出さないとやけどをするおそれがあり、安全性に問題がある。なお該公報では、吸水高分子担持シートをグリル受け皿内に直接載置して使用する態様も開示されているが、このような場合も、受け皿(通常は金属製)が十分に冷めるのを待って、受け皿を取り出し、シートを分別して別途廃棄する必要があり、易廃棄性に欠け、安全性の点に問題がある。また、上記高分子担持シートは、吸水性高分子粉末を2枚の紙シートまたは不織布シート間に保持させる構成で、シートの製造工程が簡易でない。
特開平10−243882号公報(特許文献2)には、膨潤性層状ケイ酸塩を10〜95重量%含有する、加熱すべき被調理物の下方に配置されたグリル用無機ペーパーが開示されている。しかしながら、この場合も、グリル内受け皿上に該ペーパーを置いて調理するため、調理後は、受け皿(通常は金属製)が十分に冷めるのを待って、受け皿を取り出し、ペーパーを分別して別途廃棄する必要があり、易廃棄性に欠け、安全性の点に問題がある。
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解消し、利便性、易廃棄性、安全性に優れ、かつ製造が簡易な、全く新しいタイプのグリル用紙トレーを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、耐水性加工紙の一方の面上に、架橋型吸水性高分子層を形成してなる吸水性高分子コーテッド耐水性加工紙を、トレー形状に一体成型してなる、グリル用紙トレーを提供する。
また本発明は、耐水性加工紙の秤量が100〜600g/m2である、上記グリル用紙トレーを提供する。
また本発明は、架橋型吸水性高分子が、アクリル酸・アクリル酸エステル系共重合体およびその塩の架橋物である、上記グリル用紙トレーを提供する。
また本発明は、耐水性加工紙の一方の面上に、吸水性高分子と架橋剤を含む水溶液を塗布、乾燥して、架橋型吸水性高分子層を形成した後、トレー形状に一体成型する、グリル用紙トレーの製造方法を提供する。
また本発明は、耐水性加工紙の一方の面上に、架橋型吸水性高分子層を形成してなる、吸水性高分子コーテッド耐水性加工紙を提供する。
また本発明は、耐水性加工紙の一方の面上に、架橋型吸水性高分子層を形成してなる吸水性高分子コーテッド耐水性加工紙を、所望の形状に一体成型してなる、吸水性高分子コーテッド耐水性加工紙成型品を提供する。
本発明により、利便性、易廃棄性、安全性に優れ、かつ製造が簡易な、新規なグリル用紙トレーが提供される。
以下本発明に係る紙トレーの一態様について添付図面を参照しながら説明する。
すなわち図1に示すように、本発明に係るグリル用紙トレー1は、耐水性加工紙の一方の面上に架橋型吸水性高分子層を形成してなる吸水性高分子コーテッド耐水性加工紙(ブランク紙)を一体成型してなるもので、底部2、側壁部3、フランジ部4からなるトレー形状をなす。トレーの四隅のコーナー部は絞りしわ5により絞り加工されている。底部2と側壁部3とがなす空間は水収容部6をなす。この水収容部6には、使用時水を入れ、これをゲル状化させて用いることから、最終的にはゲル状マット部7(図2参照)をなす。なお底部2は平面であっても、図示するような凹凸部を適宜設けたものであってもよい。
上記耐水性加工紙は、耐水性機能を有する紙材であり、具体的には、例えばワックス、シリコーン、石油樹脂、高級脂肪酸塩、ウェルナー型錯塩、フッ素系撥水剤等の撥水性物質で表面加工処理した紙材や、パルプ等の紙原料に硫酸亜鉛や炭酸ジルコニウムアンモンなどの無機系物質等を混合して製造した耐水性機能紙等が挙げられるが、これら例示に限定されるものではない。また複合紙を用いてもよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル等の樹脂を紙材にコーティング、ラミネートした複合紙も用いることができる。また不燃紙を用いてもよい。なお紙材として、不織布、布等を用いてもよい。
耐水性加工紙は、グリル調理に用いられることから、調理時のグリル内温度に耐え得る程度の耐熱性機能を有しているものが好ましい。耐熱性機能の付与の態様としては、紙材に、例えばケイ酸マグネシウム、ガラス繊維、セラミックス、無機物充填、耐熱繊維、無機質繊維、炭素繊維、有機繊維、有機樹脂等を配合する態様が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
該耐水性加工紙は、秤量100〜600g/m2が好ましく、特に好ましくは150〜400g/m2が好ましい。秤量100g/m2未満では、トレー内に水を注入し、ゲル状化させた場合、十分な保形性を維持することができず、使用後廃棄のためにトレーを移動させるとき変形し使用勝手に劣る傾向がみられる。一方、秤量600g/m2超ではトレー成型が困難となる。
耐水性加工紙の厚さは、本発明に係る紙トレーの通常使用態様に耐え得る厚さがあればよく、特に限定されるものではないが、通常、150〜300μm程度が好ましく、180〜250μm程度がより好ましい。厚さが150μm未満では、本発明の紙トレーとして使用する場合に、保形性を維持する上で問題があり、一方、300μmを超える厚さでは、紙トレーを一体成型により製造する上で、安定的な製造が難しいなどの支障が生じるおそれがある。
該耐水性加工紙の一方の面上には、架橋された吸水性高分子層が形成される。本発明において、「耐水性加工紙の一方の面上」とは、架橋型吸水性高分子層を耐水性加工紙上に直接接触させて形成する場合のみならず、該架橋型吸水性高分子層を中間層を介して耐水性加工紙の面上に設ける場合も広く含む。
該中間層を設ける態様としては、本発明の効果を損なわない範囲において、上記耐水性加工紙上に、他の耐水性および/または耐熱性加工紙を設ける、紙トレー強度付与機能を有する層を設ける、印刷性付与機能を有する層を設ける、等の態様が例示されるが、これら例示に限定されるものではない。中間層としての材料は、所望の機能付与性能に応じて、適宜、それに見合う材料を用いることができる。
当該架橋型吸水性高分子層の形成方法は、特に限定されるものでないが、好ましくは、吸水性高分子と架橋剤を水中に溶解させて水溶液とし、これを耐水性加工紙上に塗布、乾燥させて、架橋された吸水性高分子層を形成する。
吸水性高分子としては、特に限定されるものでなく、澱粉系、セルロース系、ポリアクリル酸系、ポリビニル系など、従来より公知の吸水性高分子を用いることができる。本発明では、例えばアクリル酸重合体、アクリル酸・アクリル酸エステル系共重合体、澱粉アクリル酸塩共重合体、およびこれらの塩などが好適に用いられる。中でもアクリル酸・アクリル酸エステル系共重合体およびその塩が、高吸水性の点から特に好ましい。塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン塩、アンモニウム塩等が好適に用いられるが、これら例示に限定されるものではない。
架橋剤としては、特に限定されるものでなく、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリグリセリン等のポリオール類のジまたはトリ(メタ)アクリル酸エステル類;N,N−メチレンビスアクリルアミドなどのビスアクリルアミド類;ジグリシジルエーテル化合物;ハロエポキシ化合物;イソシアネート化合物;N,N’,N’’−トリアクリルイソシアヌレート;ジビニルベンゼン等が挙げられる。本発明では、効果的な架橋反応の進行の点からジグリシジルエーテル化合物が好適に用いられる。ジグリシジルエーテル化合物の具体例としては、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)グリセリンジグリシジルエーテル等が挙げられる。中でもエチレングリコールジグリシジルエーテルが特に好ましい。
これら吸水性高分子と架橋剤を含む水溶液は、固形分濃度15〜40質量%程度の水溶液として用いるのが塗布均一性等の点から好ましい。より具体的には、本発明では水100質量部に対して、吸水性高分子を20〜50質量部、架橋剤を0.5〜5質量部程度配合するのが好ましい。他にシリカ、アルコール等を任意に配合してもよい。これらの水溶液はコーターを用いて塗布する等、公知の塗布手段により塗布され、次いで乾燥する。
塗布量としては、乾燥後の架橋型吸水性高分子層質量として10〜100g/m2程度となるよう塗布するのが好ましく、20〜80g/m2程度がさらに好ましい。上記質量が10g/m2未満では本発明が目的とするゲル状のマット状物が得られ難く、一方、100g/m2を超えると製造面で問題がある。
これにより、耐水性加工紙上に架橋型吸水性高分子層が形成された吸水性高分子コーテッド耐水性加工紙が得られる。
なお、耐水性加工紙上に架橋型吸水性樹脂を用いて層を形成することにより、耐水性加工紙自体のもつ強度を超えた強さを有することができ、紙トレー内に水を多量に注いでゲル状物を形成した場合であっても、これらの重みによるトレー変形が生じ難いという利点もある。また、紙の引っ張り強度および伸びが大きくなる。また曲げ強度が大きくなる。これにより、トレーの圧縮強度が向上し、紙の厚さが薄くても丈夫なトレーの成型が可能となる。また伸びがあることで、成型の自由度が向上する。
このようにして製造した吸水性高分子コーテッド耐水性加工紙を、所定の形状に切り取ってブランク紙とし、これを成型加工して、図1に示すような底部2と側壁部3およびフランジ部4が一体的に成型されたグリル用紙トレー1を製造する。
成型加工の方法は特に限定されるものでなく、プレス成型や圧縮成型などの従来より公知の成型加工法で行うことができる。好適な加工法としては、プレス成型や圧縮成型を挙げることができる。製造コスト等の点から本発明ではプレス成型が好ましく用いられる。
吸水性高分子を耐水性加工紙にコーティングした後に、成型加工として、例えば、プレス成型により一体成型して紙トレーを製造する方が、耐水性加工紙をプレス成型等により一体成型した後に吸水性高分子をコーティングして紙トレーを製造するよりも、紙トレーの固形性をより向上させることができ、好ましい。
本発明の紙トレーの大きさは、ガスコンロ等のグリル受け皿内に載置し、受け皿上方の焼き網(グリル網)の下方に配置して用いるので、この使用が妨げられない大きさであれば、特に限定されるものでない。家庭用ガスコンロのグリルに用いる場合は、通常、トレー底部14〜20cm×20〜25cm程度、高さ2〜3cm程度、フランジ幅0.3〜0.8cm程度である。
本発明に係る紙トレーの使用方法は例えば以下のとおりである。
ガスレンジ等のグリルを引き出し、該グリル底部の受け皿上に、本発明の紙トレー1を載置する。このように紙トレー1を載置した受け皿上方に焼き網(グリル網)をセットする。次いで紙トレー1内に水を注ぐ。なお、紙トレー1を受け皿に載置した後、先に焼き網(グリル網)をセットし、その後に水を注いでもよい。水の量は、家庭用グリル対応のトレーでは通常200〜400mL程度である。
しばらく放置すると、紙トレー1の内側面の水に接した底部2、側壁部3の架橋型吸水性高分子層による吸水により、水がゲル状化し始め、やがてゲル状物がマット状に形成されゲル状マット部7(図2参照)をなす。
このゲル状化は、架橋型吸水性高分子層の架橋構造の分子間に、水の分子が束縛されることによる。架橋型吸水性高分子は、通常自重の数百〜千倍もの水を吸収(束縛)できるといわれている。本発明の紙トレー1では、このようにトレーの水収容部6に水を入れるだけで、架橋型吸水性高分子の架橋構造に水が束縛され、該高分子層が吸水膨潤し、ゲル状マット部7を形成することができる。
このゲル状化により自由水が存在しなくなり、水の毛細管現象が抑制され、紙の濡れる高さが一定に保たれる。そのため長時間放置しても、紙トレー1の側壁上端まで水が上昇して紙トレー1の保形性に影響を与える等の不具合がない。したがって、調理前の長時間前に水を注いでゲル状化させたままにして放置しておいても、水が紙トレー1の上端に浸透することがない。また調理後時間をおいても、同様に上記欠点がない。
次いで、魚や肉などの被調理物を焼き網上に載せ、加熱調理する。加熱調理により被調理物から出る余剰油脂分等がゲル状マット部7に滴下される。ゲル状化されていることから、被調理物から落下した液状物(油など)の流動が抑制され、ゲル状マット部7にスポット状に滴下し、飛散しない。そのため油分によるグリル内の汚染が防止される。
使用後、グリルから受け皿を引き出し、焼き網を取り除いてから、被調理物からの油脂分が拡散することなくスポット状に滴下したゲル状マット部7を収容したままの状態で、紙トレー1のフランジ部4を手でもって受け皿から取り出し、そのまま分別することなく一体として簡便に廃棄することができる。マット部がゲル状であることから、廃棄時にトレーを移動させても中身がこぼれるおそれがない。またトレーの保形性が高く、変形することもなく取り扱いが容易であるなど利便性に富んでいる。さらに本発明では、例えば従来、アルミ箔トレーと、該トレー内のマット部とを、それぞれ分別して廃棄する必要があったり、あるいは、アルミ箔トレー(金属製)が十分に冷めるのを待ってから廃棄しないとやけどを負う危険がある等の易廃棄性や安全性の観点からの問題を解決することができる。また吸水性高分子粉末を2枚の紙シートや不織布シート間に保持させた構成の吸水性担持シートを製造する必要もなく、製造が簡易である。
なお、本発明では、耐水性加工紙面上に架橋型吸水性高分子層が形成された加工紙(吸水性高分子コーテッド耐水性加工紙)は、所望の形に一体成型することにより、上記グリル用の紙トレーのみならず、他用途にも広く応用することができる吸水性高分子コーテッド耐水性加工紙成型品を提供することができる。例えば、折りたたみ式のバケツ様に一体成型することにより、屋外に自由に持ち運び、必要時に水を入れ、ゲル状化させることにより、例えば花火遊びの際に脇に用意しておけば火を使う場面での危険防止になる。
これらいずれの場合も、使用後そのまま可燃廃棄物として分別することなく廃棄することができ、簡便に廃棄処理することができ、環境保護の点からも優れる。
なお、吸水性樹脂層中に消臭成分を配合することにより、調理時、グリル内に発生する魚臭、肉臭など、被調理物に由来する成分を消臭することも可能である。
また、所望の色素(例えば青色、淡青色など)を配合することにより、所望の色のゲル状物とすることもできる。
さらに、トレーの側壁にラインを引くことにより、水の注入量の目安とすることも可能である。
本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。
(実施例1)
水100gに対してアクリル酸・アクリル酸エステル系共重合体ナトリウム30g、エチレングリコールジグルシジルエーテル2.5gを投入し、撹拌して架橋型吸水性高分子水溶液を調製した。
水100gに対してアクリル酸・アクリル酸エステル系共重合体ナトリウム30g、エチレングリコールジグルシジルエーテル2.5gを投入し、撹拌して架橋型吸水性高分子水溶液を調製した。
この水溶液を、秤量240g/m2の耐水性加工紙(厚さ215μm)の一方の面上に33g/m2の塗布量にて塗布した後、100℃、5分間乾燥させ架橋型吸水性高分子層を形成し、加工紙(ブランク紙)を製造した。
この加工紙を27cm×20cmの大きさにカットし、これをプレス成型し、上記架橋型吸水性高分子層側が底面上面をなすトレーを一体成型した。該トレーの底面は14cm×21cm、側壁部高さ2.5cm、フランジ幅0.5cmであった。
(実施例2)
実施例1で作成したトレーを、家庭用ガスコンロのグリル受け皿に載置し、水を側壁部略1/3程度まで入れ、数分間放置したところ、ゲル状をなした。この状態で受け皿をグリルに戻し、グリル内の焼き網にサバのフィレを4枚並べて15分間程度加熱して焼いた。火を止めてしばらく放置した後、受け皿を取り出してみたところ、ゲル状物内に拡散することなくスポット状にサバから滴下した油脂分がスポット状に滴下していた。またこの油脂分はグリル内に飛散することがなかった。そのためグリル内の受け皿はもちろんのこと、他部位も汚すことがなかった。さらに廃棄も、ゲル状物を収容したままフランジ部を手でもって移動させても保形性に優れ変形することがなく、可燃ごみとして廃棄することができ、廃棄処理が簡便に済み、また環境保護の観点からも好ましい。
実施例1で作成したトレーを、家庭用ガスコンロのグリル受け皿に載置し、水を側壁部略1/3程度まで入れ、数分間放置したところ、ゲル状をなした。この状態で受け皿をグリルに戻し、グリル内の焼き網にサバのフィレを4枚並べて15分間程度加熱して焼いた。火を止めてしばらく放置した後、受け皿を取り出してみたところ、ゲル状物内に拡散することなくスポット状にサバから滴下した油脂分がスポット状に滴下していた。またこの油脂分はグリル内に飛散することがなかった。そのためグリル内の受け皿はもちろんのこと、他部位も汚すことがなかった。さらに廃棄も、ゲル状物を収容したままフランジ部を手でもって移動させても保形性に優れ変形することがなく、可燃ごみとして廃棄することができ、廃棄処理が簡便に済み、また環境保護の観点からも好ましい。
(実施例3)
実施例1で作成したトレーを、家庭用ガスコンロのグリル受け皿に載置し、水を側壁部略1/3程度まで入れ、数分間放置したところ、ゲル状をなした。この状態で受け皿をグリルに戻し、グリル内の焼き網にヤキトリを4本並べて15分間程度加熱して焼いた。火を止めてしばらく放置した後、受け皿を取り出してみたところ、ゲル状物内に拡散することなくスポット状にヤキトリから滴下した油脂分がスポット状に滴下していた。またこの油脂分はグリル内に飛散することがなかった。そのためグリル内の受け皿はもちろんのこと、他部位も汚すことがなかった。さらに廃棄も、ゲル状物を収容したままフランジ部を手でもって移動させても保形性に優れ変形することがなく、可燃ごみとして廃棄することができ、廃棄処理が簡便に済み、また環境保護の観点からも好ましい。
実施例1で作成したトレーを、家庭用ガスコンロのグリル受け皿に載置し、水を側壁部略1/3程度まで入れ、数分間放置したところ、ゲル状をなした。この状態で受け皿をグリルに戻し、グリル内の焼き網にヤキトリを4本並べて15分間程度加熱して焼いた。火を止めてしばらく放置した後、受け皿を取り出してみたところ、ゲル状物内に拡散することなくスポット状にヤキトリから滴下した油脂分がスポット状に滴下していた。またこの油脂分はグリル内に飛散することがなかった。そのためグリル内の受け皿はもちろんのこと、他部位も汚すことがなかった。さらに廃棄も、ゲル状物を収容したままフランジ部を手でもって移動させても保形性に優れ変形することがなく、可燃ごみとして廃棄することができ、廃棄処理が簡便に済み、また環境保護の観点からも好ましい。
本発明に係るグリル用紙トレーは、ガスレンジ等に設備されているグリルで魚や肉等を調理する際に、これら被調理物の下方に配置する受け皿内に載置して用いる紙トレーであって、利便性、易廃棄性、安全性、環境面において優れる。
1 紙トレー
2 底部
3 側壁部
4 フランジ部
5 絞りしわ
6 水収容部
7 ゲル状マット部
2 底部
3 側壁部
4 フランジ部
5 絞りしわ
6 水収容部
7 ゲル状マット部
Claims (6)
- 耐水性加工紙の一方の面上に、架橋型吸水性高分子層を形成してなる吸水性高分子コーテッド耐水性加工紙を、トレー形状に一体成型してなる、グリル用紙トレー。
- 耐水性加工紙の秤量が100〜600g/m2である、請求項1記載のグリル用紙トレー。
- 架橋型吸水性高分子が、アクリル酸・アクリル酸エステル系共重合体およびその塩の架橋物である、請求項1または2記載のグリル用紙トレー。
- 耐水性加工紙の一方の面上に、吸水性高分子と架橋剤を含む水溶液を塗布、乾燥して、架橋型吸水性高分子層を形成した後、トレー形状に一体成型する、グリル用紙トレーの製造方法。
- 耐水性加工紙の一方の面上に、架橋型吸水性高分子層を形成してなる、吸水性高分子コーテッド耐水性加工紙。
- 耐水性加工紙の一方の面上に、架橋型吸水性高分子層を形成してなる吸水性高分子コーテッド耐水性加工紙を、所望の形状に一体成型してなる、吸水性高分子コーテッド耐水性加工紙成型品。
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