JP2005123611A - 熱アシスト型磁気メモリ構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】
熱アシスト型磁気メモリ構造とその製造方法を提供すること。
【解決手段】
クラッディング(110)によって包囲された第1の導体(120)と、熱抵抗領域(130)によって前記第1の導体から熱的に分離されたメモリセル(170)と、前記メモリセル(170)と電気的に接触する第2の導体(180)とからなる熱アシスト型磁気メモリ構造。
【選択図】図1A
熱アシスト型磁気メモリ構造とその製造方法を提供すること。
【解決手段】
クラッディング(110)によって包囲された第1の導体(120)と、熱抵抗領域(130)によって前記第1の導体から熱的に分離されたメモリセル(170)と、前記メモリセル(170)と電気的に接触する第2の導体(180)とからなる熱アシスト型磁気メモリ構造。
【選択図】図1A
Description
本発明は磁気メモリに関し、詳しくは、熱アシスト型磁気メモリとその製造方法に関する。
メモリチップは通常、シリコンウェーハ上に堆積された複数のメモリセルを含む。メモリセルは、列導電性リード(ビット線)および行導電性リード(ワード線)のアレイを介してアドレス指定される。メモリセルは通常、ビット線とワード線の交点に位置する。メモリセルは、データの読み出し位置やデータの書き込み位置を指定する機能などを有する特別な回路によって制御される。各メモリセルは、1ビットのデータを「1」または「0」の形で格納する。
磁気メモリセルのアレイは、磁気ランダムアクセスメモリまたはMRAMと呼ばれることもある。MRAMは一般に、不揮発性メモリ(すなわち、電源をオフにしたときでもデータを保持する固体チップ)である。磁気メモリセルによっては、少なくとも1つの中間層によって互いに分離されたデータ層および基準層を有するものがある。データ層は、ビット層、記憶層、またはセンス層と呼ばれることもある。磁気メモリセルは、1以上の導電性リード(たとえばビット線とワード線)を介してデータ層に「書き込み」を行うことにより、1ビット(たとえば「1」または「0」)のデータを記憶することができる。データ層は通常、1以上の強磁性材料を含む。書き込み処理は通常、データ層の磁気モーメントの向きを所定の向きに設定するための、書き込み電流によって行われる。
書き込みが済むと、1以上の導電性リード(たとえば、読み出し線)を介して読み出し電流を磁気メモリセルに供給することにより、記憶したデータビットを読み出すことができる。各メモリセルにおいて、データ層の磁気モーメントの向きと基準層の磁気モーメントの向きは、互いに平行(同じ向き)または反平行(異なる向き)になっている。平行の度合いは、セルの抵抗値に影響を与える。セルの抵抗値は、読み出し電流に応じてメモリセルにより生成された出力電流または出力電圧を検出することによって(たとえばセンス増幅器を用いて)、判定することができる。
具体的には、磁気モーメントが平行である場合、出力電流から判定された抵抗値は第1の相対値(たとえば相対的に低い値)を有する。磁気モーメントが反平行である場合、判定された抵抗値は第2の相対値(たとえば相対的に高い値)を有する。2つの状態(すなわち平行および反平行)における相対値は通常、はっきりと検出されるくらい大きく異なる。各相対抵抗値について「1」または「0」が、設計仕様に応じて割り当てられる。
中間層(スペーサ層と呼ばれることもある)は、絶縁性材料(たとえば誘電体など)、非磁性体の導電性材料、および/または、その他既知の材料を含む。中間層は、データ層と基準層との間で交換結合が起こらないくらいの十分な厚さを有する。メモリセルのアドレス指定や、メモリセルに対するデータの書き込みまたは読み出しの際の、データ層および基準層に対する電流の供給などに使用される種々の導電性リード(例えばビット線、ワード線、読み出し線など)は、導電層と呼ばれる1以上のさらに別の層に形成される。
上記のような種々の層およびその特性が、当該技術分野において既知のトンネル磁気抵抗(TMR)効果を利用した磁気メモリセルの特徴である。TMR効果を利用した磁気メモリセルは、層および特性の他の組み合わせを用いて形成することもできる。たとえば、特許文献1を参照して欲しい。
磁気メモリセルのさらに他の構成としては、他のよく知られた物理的効果(たとえば、巨大磁気抵抗(GMR)、異方性磁気抵抗(AMR)、コロッサル磁気抵抗(CMR)などの効果、および/または、他の物理的効果など)を利用したものがある。
本明細書では、種々の実施形態をすべて上で最初に説明したようなTMRメモリセルに関するものとして説明する。それらの実施形態が、当該技術分野で既知の他のタイプのメモリセル(たとえば、他のタイプのTMRメモリセル、GMRメモリセル、AMRメモリセル、CMRメモリセルなど)を用いて、その実施形態の要件に従って実施される場合もあるということは、当業者にとって明らかであろう。
上で述べたような従来のMRAMは一般に、一対の直交する金属性導体(たとえば、CuあるいはAlから形成される)が交差する位置に磁気メモリセルを有する。そのような構成は、磁気メモリセルと導体との間の熱的接触が良好である。熱的接触を良好にすると、磁気メモリセルで生成された熱が導体を通して迅速に放散されるので、磁気メモリセルの温度を低く保つことができる。しかしながら、磁気メモリセルの温度を上昇させたい場合、そのような良好な熱接触は不利になる。これは、熱アシスト型MRAMの場合に特に当てはまる。熱アシスト型MRAMでは、書き込み動作の際に、選択された磁気メモリセルの温度を上昇させ、セルの磁気的な向きを変更し易くするからである。
米国特許第6,404,674号明細書
従って、導体との熱接触を低減した改良型の熱アシスト型磁気メモリ構造が必要とされている。
熱アシスト型磁気メモリ構造は、クラッディングによって概ね包囲された第1の導体と、熱抵抗領域によって前記第1の導体から熱的に分離されたメモリセルと、前記メモリセルと電気的に接触する第2の導体とを含む。熱アシスト型磁気メモリ構造を作成する方法は、クラッディングによって概ね包囲された第1の導体を形成すること、第2の導体を形成すること、および前記第2の導体と電気的に接触し、熱抵抗領域によって前記第1の導体から熱的に分離されたメモリセルを形成することを含む。
他の実施形態および実施態様については以下で説明する。
I.概要
本明細書では、改良型の熱アシスト型磁気メモリ構造、およびその改良型の熱アシスト型磁気メモリ構造を形成するための製造プロセスについて説明する。
本明細書では、改良型の熱アシスト型磁気メモリ構造、およびその改良型の熱アシスト型磁気メモリ構造を形成するための製造プロセスについて説明する。
セクションIIでは、熱アシスト型磁気メモリ構造について説明する。
セクションIIIは、他の熱アシスト型磁気メモリ構造について説明する。
セクションIVでは、セクションIIの熱アシスト型磁気メモリ構造を作成するためのプロセスについて説明する。
セクションVでは、セクションIIIの熱アシスト型磁気メモリ構造を形成するためのプロセスについて説明する。
セクションVIでは、磁気メモリ構造内の熱抵抗領域を形成するためのプロセスについて説明する。このプロセスは、セクションIVまたはVに記載するプロセスと組み合わせて使用してもよい。
II.熱アシスト型磁気メモリ構造の第1の例
A.熱アシスト型磁気メモリ構造の第1の例の立面図
図1Aは、熱アシスト型磁気メモリ構造100を示す立面図である。メモリ構造は一般に、上側ピン止め構成(基準層をデータ層の上に配置する構成)、または下側ピン止め構成(基準層をデータ層の下に配置する構成)で形成される。説明を簡単にするため、図1Aには上側ピン止め構成しか図示していない。この図は、本明細書で様々な実施形態を説明する際に参照される。当業者であれば、本明細書に開示したプロセスを用いて、何らかの特定の設計要件に従って他の構成(たとえば下側ピン止め構成など)を実現することも可能であることは、明らかであろう。
A.熱アシスト型磁気メモリ構造の第1の例の立面図
図1Aは、熱アシスト型磁気メモリ構造100を示す立面図である。メモリ構造は一般に、上側ピン止め構成(基準層をデータ層の上に配置する構成)、または下側ピン止め構成(基準層をデータ層の下に配置する構成)で形成される。説明を簡単にするため、図1Aには上側ピン止め構成しか図示していない。この図は、本明細書で様々な実施形態を説明する際に参照される。当業者であれば、本明細書に開示したプロセスを用いて、何らかの特定の設計要件に従って他の構成(たとえば下側ピン止め構成など)を実現することも可能であることは、明らかであろう。
メモリ構造100は、クラッディング110と、第1の導体120と、熱抵抗領域130と、データ層140と、スペーサ層150と、基準層160と、第2の導体180とを含む。説明しやすくするために、データ層140、スペーサ層150および基準層160は、まとめてメモリセル170と呼ぶ場合もある。
図1Aに示す構成おいて、第1の導体120と第2の導体180は互いに直交し、書き込み動作と読出し動作のどちらの場合でも、それらが一緒に使用される。一実施形態において、第2の導体180は、書き込み動作の際に選択されたメモリセル(1つの場合も複数の場合もあり)に対して熱を与えるための、加熱線としても使用することができる。
設計上の選択によっては、書き込み動作の際に磁気メモリ構造に熱を加える構造として、当該技術分野において既知の他の構造を使用する場合もある。たとえば、ニッケル他に付与された「Thermally-Assisted Switching of Magnetic Memory Elements」と題する米国特許第6,603,678B2号に開示されている構成を参照して欲しい。
その他に、当該技術分野では、補助的な層をさらに含むメモリ構造も知られている。設計上の選択によっては、それらのメモリ構造も、本明細書に記載する実施形態で実施することができる。たとえば、他の磁気メモリ構造では、シード層、反強磁性体(AFM)層、保護キャップ層、および/または、その他の層をさらに含む場合がある。シード層は、AFM層内の結晶配列を改善する。シード層の材料としては、例えば、Ta、Ru、NiFe、Cu、またはそれらの材料の組み合わせなどがある。AFM層は、基準層160の磁気の安定性を向上させる。AFM層の材料としては、例えば、IrMn、FeMn、NiMn、PtMn、および/または、その他のよく知られた材料などがある。保護キャップ層は、データ層140を外部環境から保護するためのものであり(たとえば、データ層140の酸化を低減することにより)、当該技術分野で既知の任意の適当な材料を用いて形成される。保護キャップ層の材料としては、例えば、Ta、TaN、Cr、Al、Ti、その他の材料、またはそれらの組み合わせなどがある。説明を簡単にするため、それらの補助的な層は図面に描いていない。
第1の導体120および第2の導体180は、Cu、Al、AlCu、Ta、W、Au、Ag、それらの材料のうちの1または複数からなる合金、および/または、他の導電性材料、およびその合金などから形成される。第1の導体120と第2の導体180は、同じ材料から形成してもよいし、異なる材料から形成してもよい。一実施形態において、第2の導体180は、第1の導体120よりも薄く形成する場合がある(あるいは、小型のヒートシンクを形成する)。従って、第2の導体180との接触による放熱が減少する。他の実施形態において、第2の導体180は、第1の導体120よりも薄くするのではなく、第1の導体120の材料よりも熱伝導係数が小さい1以上の材料を含むものにする場合がある。従って、第2の導体180との接触による放熱が減少する。そのようにした場合であっても、設計上の選択によっては、本明細書に記載する種々の熱分離の実施形態は、第2の導体180や、メモリセル170の近くにある他の導体にも、適用することができる。
クラッディング110は、メモリセル170と第1の導体120の間の熱伝導係数を低減するとともに、両者の間を電気的に接触させる働きを持つ1以上の材料を含む場合がある。熱伝導係数の低減は、導体120とメモリセル170を電気的に接続するクラッディング110の部分の断面積を小さくすることにより実現してもよい。また、クラッディング110の材料として1以上の熱伝導係数の小さい材料を選択することにより、熱伝導係数を低減することもできる。たとえば、クラッディング110は、アモルファス金属、ドープド半導体、および/または、強磁性材料、あるいは合金などを含む場合がある。一実施形態において、クラッディング110に適した強磁性材料としては、限定はしないが、NiFe、NiFeCo、CoFe、CrO2、アモルファス強磁性合金(たとえばCoZrNbやCoFeBなど)、および他の材料などがある。
一実施形態において、クラッディング110は、第1の導体120を実質的に包囲するとともに、メモリセル170と電気的に接触し、書き込み動作の際に切り替え磁界を作り出す。一実施形態において、クラッディング110は、第1の導体120の3つの面を実質的に包囲する。クラッディング110(たとえば1以上の強磁性材料から形成される場合)は、磁束ガイドとしての機能をさらに有する場合がある。クラッディング110が磁束ガイドとしての機能を有する場合、クラッディング110の厚さは、書き込み動作中に飽和してしまわないくらいの十分な厚さにしなければならない。同時に、クラッディング110は、メモリセル110からの放熱を最小限に抑えられるくらいに十分に薄いものにしなければならない。一実施形態において、クラッディング110とメモリセル170との間の接触部の断面積は、メモリセル170内の一層の面積の約20%以下である。メモリセル170がクラッディング110の全ての面と電気的に接触する必要はない。たとえば、メモリセル170は、クラッディング110の1つの面としか接触しなくてもよい。
熱抵抗領域130は、1以上の絶縁体、空気、または真空を含む。熱抵抗領域130は通常、第1の導体120とメモリセル170との間の熱抵抗経路として機能する。そのため、書き込み動作の際に熱エネルギーをメモリセル170に供給すると(たとえば選択されたメモリセルに電圧パルスを供給することにより)、その熱エネルギーは、第1の導体120によって直ぐに放散されるのではなく、メモリセルの中に保持され、メモリセルの温度を実質的に上昇させることになる。メモリセルの温度が、具体的にはメモリセル内のデータ層140の温度が上昇すると、データ層の保磁力が減少し、それによりメモリセルに対するデータの書き込みが容易になる。第1の導体120とメモリセル170との間の熱伝導経路を最小限に抑えるためには、熱抵抗領域130の幅をできる限り広くしなければならない。熱抵抗領域130が絶縁体を含むような実施形態の場合、熱抵抗領域130の深さは、第1の導体120とメモリセル170との間の熱伝導が少なくなるように十分に深いものにしなければならない。熱抵抗領域130が空気を含む場合や、真空であるような実施形態の場合、領域130の深さは、設計上の選択により、小さくしても大きくしてもよい。
データ層140は1以上の強磁性材料を含む場合がある。一実施形態において、データ層140に適した強磁性材料としては、限定はしないが、NiFe、NiFeCo、CoFe、CrO2、Fe3O4、アモルファス強磁性合金(たとえばCoZrNbおよびCoFeBなど)、および他の材料などがある。
一実施形態において、スペーサ層150はトンネル障壁層にする場合がある(たとえば、メモリセル170がTMRメモリセルである場合など)。この実施形態の場合、スペーサ層150は、SiO2、SiNx、MgO、Al2O3、AlNx、TaOxおよび/または他の絶縁性材料など形成される。
他の実施形態において、スペーサ層150は非磁性体の導電体層にする場合がある(たとえば、メモリセル170がGMRメモリセルである場合など)。この実施形態の場合、スペーサ層150は、Cu、Au、Agおよび/または他の非磁性体の導電性材料などから形成される。
基準層160は、単一の材料層または複数の材料層を含む場合がある。たとえば、基準層160は1以上の強磁性材料を含む場合がある。一実施形態において、基準層160に適した強磁性材料としては、NiFe、NiFeCo、CoFe、CrO2、Fe3O4、アモルファス強磁性合金(たとえばCoZrNbやCoFeBなど)、および他の材料などがある。
メモリ構造100を形成するプロセスについてはセクションIVで説明する。
B.第1の熱アシスト型磁気メモリ構造のアレイの例を示す平面図
図1Bは、図1Aの熱アシスト型磁気メモリ構造100アレイを示す平面図である。各メモリ構造100は、メモリセル170(データ層140(図面では見えない)と、スペーサ層150(図面では見えない)と、基準層160とを含む)と、熱抵抗領域130(空気、真空、絶縁体、またはそれらの組み合わせを含む)と、クラッディング110によって被覆された第1の軸に沿って延びる第1の導体120(図面では見えない)と、第1の導体120の軸に対して直交するもう一つの軸に沿って延びる第2の導体180とを含む。他の実施形態(図示せず)では、クラッディング110がスペーサ層150で覆われ、見えない場合がある。
図1Bは、図1Aの熱アシスト型磁気メモリ構造100アレイを示す平面図である。各メモリ構造100は、メモリセル170(データ層140(図面では見えない)と、スペーサ層150(図面では見えない)と、基準層160とを含む)と、熱抵抗領域130(空気、真空、絶縁体、またはそれらの組み合わせを含む)と、クラッディング110によって被覆された第1の軸に沿って延びる第1の導体120(図面では見えない)と、第1の導体120の軸に対して直交するもう一つの軸に沿って延びる第2の導体180とを含む。他の実施形態(図示せず)では、クラッディング110がスペーサ層150で覆われ、見えない場合がある。
III.熱アシスト型磁気メモリ構造の第2の例
A.第2の熱アシスト型磁気メモリ構造のを示す立面図
図2Aは、他の熱アシスト型磁気メモリ構造200を示す立面図である。説明を簡単にするため、図2Aには上側ピン止め構成しか図示していない。この図は、本明細書の様々な実施形態を説明する際に参照される。しかしながら、この構成は単なる例にすぎない。したがって、当業者であれば、本明細書に開示したプロセスを用いて、何らかの特定の設計要件に従って他の構成(たとえば下側ピン止め構成など)を実現することも可能であることは、明らかであろう。
A.第2の熱アシスト型磁気メモリ構造のを示す立面図
図2Aは、他の熱アシスト型磁気メモリ構造200を示す立面図である。説明を簡単にするため、図2Aには上側ピン止め構成しか図示していない。この図は、本明細書の様々な実施形態を説明する際に参照される。しかしながら、この構成は単なる例にすぎない。したがって、当業者であれば、本明細書に開示したプロセスを用いて、何らかの特定の設計要件に従って他の構成(たとえば下側ピン止め構成など)を実現することも可能であることは、明らかであろう。
メモリ構造200は、クラッディング110と、第1の導体120と、熱抵抗領域130と、絶縁層210と、第2の導体180と、データ層140と、スペーサ層150と、基準層160とを含む。説明しやすくするために、データ層140、スペーサ層150および基準層160は、まとめてメモリセル170と呼ぶ場合もある。
この実施形態では、メモリセル170と第1の導体120との間の電気的な接触が不要な場合に、絶縁層210を設けることによって、断熱を施す。当業者であれば、図2Aに示すメモリ構造構成が単なる例にすぎないことが分かるであろう。たとえば、磁気メモリ構造200の近くに、補助的な導体をさらに追加することもできる。そのような実施形態の場合、第1の導体120に対して直交する書き込み導体(図示せず)を基準層160の上にさらに追加してもよい。この追加の書き込み導体も、別の熱抵抗領域(図示せず)によってメモリセル170から熱的に分離され、別のクラッディング(図示せず)によって実質的に包囲される。クラッディングはメモリセル170に対する電気的接点として働く。この実施形態は、メモリセル170の図2Aに示すような110、120および130からなる構造を逆さまにした構造をイメージすることで、想像することができる。
図2Aに示す構成において、第1の導体120と第2の導体180は互いに直交している。それらの導体120、180は、他の導体(図示せず)と組み合わせて、書き込み動作と読み出し動作の両方に使用される。一実施形態において、第2の導体180は、書き込み動作の際に選択された1または複数のメモリセルに熱を与えるための、加熱線としても使用される場合がある。
設計上の選択によっては、他の構成、例えば書き込み動作の際に磁気メモリセルに熱を与えるための他の構造を有する構成などを実施する場合がある。また、当該技術分野では、補助的な層をさらに追加した構成も知られている。説明を簡単にするために、そうした補助的な層は図面に描いていない。しかしながら、設計上の選択によっては、1以上の補助的な層をさらに有する磁気メモリ構造を、本明細書に記載する種々の実施形態に従って実施してもよい。
第1の導体120および第2の導体180は、Cu、Al、AlCu、Ta、W、Au、Ag、それらの材料のうちの1または複数からなる合金、および/または、他の導電性材料、およびその合金などから形成される。第1の導体120と第2の導体180は、同じ材料から形成してもよいし、異なる材料から形成してもよい。一実施形態において、第2の導体180は、第1の導体120よりも薄く形成する場合がある(あるいは、小型のヒートシンクを形成する)。従って、第2の導体180との接触による放熱が減少する。他の実施形態において、第2の導体180は、第1の導体120よりも薄くするのではなく、第1の導体120の材料よりも熱伝導係数が小さい1以上の材料を含むものにする場合がある。従って、第2の導体180との接触による放熱が減少する。そのようにした場合であっても、設計上の選択によっては、本明細書に記載する種々の熱分離の実施形態は、第2の導体180や、メモリセル170の近くにある他の導体にも、適用することができる。
クラッディング110は、メモリセル170と第1の導体120の間の熱伝導係数を低減するとともに、両者の間を電気的に接触させる働きを持つ1以上の材料を含む場合がある。熱伝導係数の低減は、導体120とメモリセル170を電気的に接続するクラッディング110の部分の断面積を小さくすることにより実現してもよい。また、クラッディング110の材料として1以上の熱伝導係数の小さい材料を選択することにより、熱伝導係数を低減することもできる。たとえば、クラッディング110は、アモルファス金属、ドープド半導体、および/または、強磁性材料、あるいは合金などを含む場合がある。一実施形態において、クラッディング110に適した強磁性材料としては、限定はしないが、NiFe、NiFeCo、CoFe、CrO2、アモルファス強磁性合金(たとえばCoZrNbやCoFeBなど)、および他の材料などがある。
一実施形態において、クラッディング110は磁束ガイドとしての機能を持つ場合がある(例えばクラッディングを1以上の強磁性材料から形成した場合)。すなわち、クラッディング110は、第1の導体120を流れる電流によって生成された磁界を捕捉することにより、所望の切り替え磁界を生成するのに必要となる電流を低減し、書き込み動作の効率を向上させる。クラッディング110を磁束ガイドとして機能させる場合、クラッディング110は、書き込み動作中に飽和しない程度の十分な厚さにしなければならない。
熱抵抗領域130は、1以上の絶縁体、空気、または真空を含む。熱抵抗領域130は通常、第1の導体120とメモリセル170との間の熱抵抗経路として機能する。そのため、書き込み動作の際に熱エネルギーをメモリセル170に供給すると(たとえば選択されたメモリセルに電圧パルスを供給することにより)、その熱エネルギーは、第1の導体120によって直ぐに放散されるのではなく、メモリセルの中に保持され、メモリセルの温度を上昇させることになる。メモリセルの温度が、具体的にはメモリセル内のデータ層140の温度が上昇すると、データ層の保磁力が減少し、それによりメモリセルに対するデータの書き込みが容易になる。第1の導体120とメモリセル170との間の熱伝導経路を最小限に抑えるためには、熱抵抗領域130の幅をできる限り広くしなければならない。熱抵抗領域130が絶縁体を含むような実施形態の場合、熱抵抗領域130の深さは、第1の導体120とメモリセル170との間の熱伝導が少なくなるように十分に深いものにしなければならない。熱抵抗領域130が空気を含む場合や、真空であるような実施形態の場合、領域130の深さは、設計上の選択により、小さくしても大きくしてもよい。
絶縁層210は、第1の導体120およびクラッディング110からのメモリセル170の熱分離作用を高める働きをする。絶縁層210は、SiO2、SiNx、MgO、Al2O3、AlNx、TaOxおよび/または他の絶縁性材料から形成することができる。
今説明した構成をさらに一般化すれば、導体120、180のうちの少なくとも一方とメモリセル170との間に2以上の絶縁体を含む構成になるであろう。
データ層140は1以上の強磁性材料を含む場合がある。一実施形態において、データ層140に適した強磁性材料としては、限定はしないが、NiFe、NiFeCo、CoFe、CrO2、Fe3O4、アモルファス強磁性合金(たとえばCoZrNbおよびCoFeBなど)および他の材料などがある。
一実施形態において、スペーサ層150はトンネル障壁層にする場合がある(たとえば、メモリセル170がTMRメモリセルである場合など)。この実施形態の場合、スペーサ層150は、SiO2、SiNx、MgO、Al2O3、AlNx、TaOxおよび/または他の絶縁性材料から形成される。
他の実施形態において、スペーサ層150は非磁性体の導電体層にする場合がある(たとえば、メモリセル170がGMRメモリセルである場合など)。この実施形態の場合、スペーサ層150は、Cu、Au、Agおよび/または他の非磁性体の導電性材料などから形成される。
基準層160は、単一の材料層または複数の材料層を含む場合がある。たとえば、基準層160は1以上の強磁性材料を含む場合がある。一実施形態において、基準層160に適した強磁性材料としては、NiFe、NiFeCo、CoFe、CrO2、Fe3O4、アモルファス強磁性合金(たとえばCoZrNbやCoFeBなど)、および他の材料などがある。
メモリ構造200を形成するプロセスについてはセクションIVで説明する。
B.第2の熱アシスト型磁気メモリ構造のアレイの例を示す平面図
図2Bは、図2Aの熱アシスト型磁気メモリ構造200のアレイを示す平面図である。詳しくは、図2Bに示すメモリ構造200は、上記の実施形態を別の視点から描いたものである。各メモリ構造200は、メモリセル170(データ層140(図面では見えない)と、スペーサ層150(図面では見えない)と、基準層160とを含む)と、熱抵抗領域130(空気、真空、絶縁体、またはそれら組み合わせを含む)と、クラッディング110によって被覆された第1の軸に沿って延びる第1の導体120(図面では見えない)と、第1の導体120の軸に対して直交するもう1つの軸に沿って延びる第2の導体180とを含む。他の実施形態(図示せず)では、クラッディング110がスペーサ層150で覆われ、見えない場合がある。
図2Bは、図2Aの熱アシスト型磁気メモリ構造200のアレイを示す平面図である。詳しくは、図2Bに示すメモリ構造200は、上記の実施形態を別の視点から描いたものである。各メモリ構造200は、メモリセル170(データ層140(図面では見えない)と、スペーサ層150(図面では見えない)と、基準層160とを含む)と、熱抵抗領域130(空気、真空、絶縁体、またはそれら組み合わせを含む)と、クラッディング110によって被覆された第1の軸に沿って延びる第1の導体120(図面では見えない)と、第1の導体120の軸に対して直交するもう1つの軸に沿って延びる第2の導体180とを含む。他の実施形態(図示せず)では、クラッディング110がスペーサ層150で覆われ、見えない場合がある。
IV.図1Aの熱アシスト型磁気メモリ構造を作成するための製造プロセス
図3A〜図3Kは、図1Aの熱アシスト型磁気メモリ構造を作成するための製造プロセスを示す図である。
図3A〜図3Kは、図1Aの熱アシスト型磁気メモリ構造を作成するための製造プロセスを示す図である。
図3A〜図3Dは、当該技術分野において既知のダマシンプロセスを示す図である。
図3Aにおいて、当該技術分野において既知のドライエッチングまたはウエットエッチングにより、例えば誘電体材料300にトレンチをエッチングする。
図3Bでは、当該技術分野において既知の方法により、トレンチにクラッディング材料110の層を形成する。たとえば、電気めっき、スパッタリングその他の適当な堆積処理により、クラッディング材料110を形成することができる。一実施形態において、クラッディング材料110の層は後でエッチングされ、図1Aに示すようなクラッディング110を形成することになる。
図3Cでは、当該技術分野において既知の方法により、クラッディング材料110の上に導電性材料120の層を形成する。たとえば、電気めっき、スパッタリングその他の適当な堆積処理により、導電性材料120を形成することができる。一実施形態において、導電性材料120の層は後でエッチングされ、図1Aに示すような第1の導体120を形成することになる。
図3Dでは、導電性材料120およびクラッディング材料110を化学機械研磨(CMP)などのような平坦化プロセスによって平坦化し、図1Aに示すような第1の導体120およびクラッディング110をそれぞれ形成する。
図3Eでは、第1の導体120の上部をエッチングし、クラッディング110によって包囲されたトレンチを形成する。一実施形態において、第1の導体120は、当該技術分野において既知のイオンエッチングおよび/または他の方法でエッチングされる。
図3Fでは、その構造の上に、前の工程で形成されたトレンチを埋めるようにして犠牲層310を形成する。犠牲層310の材料の例としては、限定はしないが、ポリマー、金属、酸化物などのうちの1以上の材料を用いることができる。犠牲層310の材料は、後の工程(以下で説明する)において磁気メモリ構造の他の層に対して実質的に影響を与えることなく除去できるようなものを選択しなければならない。一実施形態において、犠牲層310は当該技術分野において既知の堆積および/または他の方法で形成される。
図3Gでは、化学機械研磨(CMP)等のような平坦化処理によって犠牲層310を平坦化し、クラッディング110の少なくとも一部が露出されるようにする。
図3Hでは、クラッディング110および残りの犠牲層310の上に、データ層140、スペーサ層150および基準層160を形成する。それらのデータ層、スペーサ層および基準層は、当該技術分野において既知の堆積および/または他の方法(たとえば、スパッタリング、蒸着、化学気相成長、原子層堆積(ALD)および/または他の既知の方法など)によって形成される。
図3Iでは、当該技術分野において既知のパターニング処理により、データ層140、スペーサ層150および基準層160をパターニングし、メモリセル170を形成する。一実施形態において、メモリセル170は、クラッディング110の少なくとも一部と電気的に接触するが、第1の導体120とは接触しない場合がある。なぜなら、残りの犠牲層310によってメモリセル170が第1の導体120から分離されるからである。当業者であれば、図示したメモリセル170が例に過ぎないことが分かるであろう。設計上の選択によっては、本明細書に記載した種々の実施形態を用いて、他の構成を実現することも可能である。たとえば、メモリセル170の1または複数の層を小さくしたり大きくしたり、厚くしたり薄くしたりすることもでき、メモリセル170の1または複数の層の形状を互いに異なるものにすることもでき、メモリセル170をクラッディング110の露出部分の一部とだけ接触させることもでき、メモリセル170に補助的な層をさらに追加することもでき、メモリセル170を下側ピン止め構成にすることもできる。
図3Jでは、メモリセル170の下であって且つ第1の導体120の上にある残りの犠牲層310を除去し、熱抵抗領域130を形成する。一実施形態において、残りの犠牲層310は、当該技術分野において既知のエッチング方法(ウエットエッチングまたはドライエッチング)によって除去される。たとえば、ウエットエッチングを使用する場合、残りの犠牲層310は優先的にエッチングするが、磁気メモリ構造内の他の層は実質的にエッチングしないような化学薬品が使用される。他の実施形態において、犠牲層310が1または複数の絶縁性材料を含むときは、図3Iに示すように、残りの犠牲層310の一部または全てを除去しない場合もある。
図3Kでは、当該技術分野において既知の堆積方法およびパターニング方法により、メモリセル170の上に第2の導体180を形成する。
図3Kに示す磁気メモリ構造の場合、メモリセル170は熱抵抗領域130によって第1の導体120から熱的に分離される。従って、メモリセル170を加熱したとき(たとえば、第2の導体180のような加熱線によって供給された電圧パルスにより)、メモリセル170は、メモリセル170を第1の導体120に対して熱的に強く接触させた場合よりも、高い温度にまで達することが可能になる。放熱を最小限に抑えるためにメモリセル170のわずかな面積としか接触しないクラディング110は、メモリセル170と第1の導体120を電気的に接触させる働きをする。また、クラッディング110は、第1の導体120を流れる電流によって生成された磁界を捕捉することにより、メモリセル170に対して書き込みを行なうのに必要となる切り替え電流を低減する、磁束ガイドとしての機能をさらに有する場合がある。
上記の製造工程は単なる例にすぎない。特定の実施形態の要件に従って異なる製造工程を使用する場合もあることは、当業者であれば明らかであろう。たとえば、図3A〜図3Kに示したような種々の層は異なる製造順序(たとえば、まず下側ピン止めメモリ構造の基準層160を形成し、第2の導体180を形成した後でメモリセル170の下にある残りの犠牲層310を除去するなど)に従って形成することもでき、1以上の層を同時に形成することもでき、異なる材料からなる1以上の層を組み合わせて1つの層(たとえばデータ層)を形成することもでき、メモリセル170の近くに補助的な層(たとえば補助的な導体)をさらに追加して形成することもできる。当業者であれば、設計上の選択により、本明細書に記載した種々の熱分離の実施形態が、メモリセル170の近くにある他の導体にも適用できるものであることは、明らかであろう。
また、上記のTMRメモリセルも単なる例にすぎない。特定の実施形態の要件に従って異なる種類のメモリセル(たとえば、GMRメモリセルなど)を構成することも可能であることは、当業者にとって明らかであろう。たとえば、GMRメモリセルを構成したい場合、スペーサ層150は非磁性体の導電体層にすることができる。
V.図2Aの熱アシスト型磁気メモリ構造を作成するための製造プロセス
図4A〜図4Lは、図2Aの熱アシスト型磁気メモリ構造を作成するための製造プロセスを示す図である。
図4A〜図4Lは、図2Aの熱アシスト型磁気メモリ構造を作成するための製造プロセスを示す図である。
図4A〜図4Gは、上のセクションVIで図3A〜図3Gについて説明したプロセスと同じようなプロセスを示す図である。
図4Hにおいて、当該技術分野において既知の堆積方法および/または他の方法により、絶縁層210を形成する。一実施形態において、絶縁層は誘電体材料を含む場合がある。
図4Iでは、任意選択で、当該技術分野において既知のパターニング処理により、絶縁層210をパターニングする。一実施形態では、パターニングされた絶縁層210が、残りの犠牲層410と、クラッディング110の少なくとも一部とを覆うようにする。絶縁層210を図4Iに示すような独立したパターニング処理でパターニングする必要は、必ずしもない。絶縁層210は、たとえば第2の導体180をパターニングするとき(図4Jを参照)に同時にパターニングしてもよいし、あるいは、メモリ構造200内の1または複数の他の層(図示せず)をパターニングするときにパターニングにしてもよい。また、絶縁層210をメモリセル170と同じ寸法にパターニングする必要は必ずしもない。たとえば、絶縁層210の幅はメモリセル170の幅よりも広くしてもよい。熱抵抗領域130が絶縁性材料を含むような実施形態のときは、絶縁層210をパターニングせずにそのままにする場合もある。図4Jでは、当該技術分野において既知の堆積方法およびパターニング方法により、パターニングされた絶縁層210の上に第2の導体180を形成する。
図4Kでは、第2の導体180の上に、データ層140、スペーサ層150および基準層160を含むメモリセル170を形成する。それらの層は、当該技術分野において既知の堆積方法および/または他の方法(たとえば、スパッタリング、蒸着、化学気相成長、原子層堆積(ALD)および/または他の既知の方法)によって形成され、当該技術分野において既知のパターニング処理によってパターニングされる。一実施形態において、メモリセル170は、第2の導体180と電気的に接触するように形成される。当業者であれば、図示のメモリセル170が単なる例にすぎないことは明らかであろう。設計上の選択によっては、本明細書に記載した種々の実施形態を用いて、他の構成を実現することも可能である。たとえば、メモリセル170の1または複数の層を小さくしたり大きくしたり、厚くしたり薄くしたりすることもでき、メモリセル170の1または複数の層の形状を互いに異なるものにすることもでき、メモリセル170に補助的な層をさらに追加することもでき、メモリセル170を下側ピン止め構成にすることもできる。
図4Lでは、パターニングされた絶縁層210の下であって且つ第1の導体120の上にある残りの犠牲層410を除去し、熱抵抗領域130を形成する。一実施形態において、犠牲層410は、当該技術分野において既知のエッチング方法(ウエットエッチングまたはドライエッチング)によって除去される。たとえば、ウエットエッチングを使用する場合、残りの犠牲層410は優先的にエッチングするが、磁気メモリ構造内の他の層は実質的にエッチングしないような化学薬品が使用される。他の実施形態において、犠牲層410が1または複数の絶縁性材料を含むときは、残りの犠牲層410の一部または全てを除去しない場合もある。
図4Lに示す磁気メモリ構造の場合、メモリセル170は、絶縁層210および熱抵抗領域130によって第1の導体120から熱的および電気的に分離される。従って、メモリセル170を加熱したとき(たとえば、加熱線によって供給された電圧パルスにより)、メモリセル170は、より高い温度にまで達することが可能にある。
図4Lに示す実施形態の場合、メモリセル170が第1の導体120と電気的に接触しない。そのため、メモリセル170の近くに別の導体(図示せず)を設けて、読出し/書き込み動作中の選択性を提供することができる。当業者であれば、本明細書で説明した種々の熱分離の実施形態が、設計上の選択に応じて、第2の導体180のようなメモリセル170の近くにある他の導体にも適用される場合もある、ということが分かるであろう。
上記の製造工程は単なる例にすぎない。特定の実施形態の要件に従って異なる製造工程を使用する場合もあることは、当業者であれば明らかであろう。図4A〜図4Lに示したような種々の層は異なる製造順序(たとえば、まず下側ピン止めメモリ構造の基準層160を形成し、第2の導体180を形成した後でメモリセル170の下にある残りの犠牲層410を除去するなど)に従って形成することもでき、1以上の層を同時に形成することもでき、異なる材料からなる1以上の層を組み合わせて1つの層(たとえばデータ層)を形成することもでき、メモリセル170の近くに補助的な層(たとえば補助的な導体)を追加して形成することもできる。
また、上記のTMRメモリセルも単なる例にすぎない。特定の実施形態の要件に従って異なる種類のメモリセル(たとえば、GMRメモリセルなど)を構成することも可能であることは、当業者にとって明らかであろう。たとえば、GMRメモリセルを構成したい場合、スペーサ層150は非磁性体の導電体層にすることができる。
VI.熱抵抗領域を形成するプロセスの例
当業者であれば、図1Aおよび図2Aに示した熱抵抗領域130を、上記のセクションVIおよびVに記載したプロセス以外のプロセスで形成することも可能であることが、分かるであろう。たとえば、図5A〜図5Cは、熱抵抗領域を形成するための他のプロセスを示す図である。詳しくは、図5A〜図5Cは、熱抵抗領域の少なくとも一部に空気または真空を含むような熱抵抗領域を形成するプロセスを示している。
当業者であれば、図1Aおよび図2Aに示した熱抵抗領域130を、上記のセクションVIおよびVに記載したプロセス以外のプロセスで形成することも可能であることが、分かるであろう。たとえば、図5A〜図5Cは、熱抵抗領域を形成するための他のプロセスを示す図である。詳しくは、図5A〜図5Cは、熱抵抗領域の少なくとも一部に空気または真空を含むような熱抵抗領域を形成するプロセスを示している。
図5Aにおいて、当該技術分野において既知のエッチング方法および/または他の方法により、基板500にトレンチを形成する。
図5Bでは、当該技術分野において既知の、入射角の大きな堆積方法を用いて、トレンチの側壁を優先的にコーティングする誘電体材料のような材料510の層を堆積させる。入射角とは、入射する原子と基板法線との間の角度のことである。最終的には、対向する側壁に堆積された材料510が互いにぶつかり合い、堆積された材料510の下に密閉された熱抵抗領域520が形成される。
図5Cでは、当該技術分野において既知の方法により、堆積された材料510を平坦化する。
上記の製造工程は単なる例にすぎない。当業者であれば、特定の実施形態の要件に従って他の製造工程を使用することも可能であることが分かるであろう。
VII.結び
本明細書で説明した種々の熱分離の実施形態は、磁気メモリ構造に限定されない。たとえば、それらの実施形態は、設計上の選択により、相変化メモリ構造やその他のメモリ構造を含む、非磁気メモリ構造における1または複数の導体にも適用することができる。
本明細書で説明した種々の熱分離の実施形態は、磁気メモリ構造に限定されない。たとえば、それらの実施形態は、設計上の選択により、相変化メモリ構造やその他のメモリ構造を含む、非磁気メモリ構造における1または複数の導体にも適用することができる。
上記の例は、記載した実施形態をもとにして当業者が他の実施形態、変形、および変更を理解することができるように、特定の実施形態を示したものである。従って、本発明がそれらの特定の実施形態に限定されることはなく、本発明は特許請求の範囲によって規定される。
Claims (11)
- クラッディングによって概ね包囲された第1の導体と、
熱抵抗領域によって前記第1の導体から熱的に分離されたメモリセルと、
前記メモリセルと電気的に接触する第2の導体と
からなる、熱アシスト型磁気メモリ構造。 - 前記熱抵抗領域は空気を含む、請求項1に記載の磁気メモリ構造。
- 前記熱抵抗領域は真空を含む、請求項1に記載の磁気メモリ構造。
- 前記熱抵抗領域は絶縁体を含む、請求項1に記載の磁気メモリ構造。
- 前記クラッディングは熱伝導率の低い材料を含む、請求項1に記載の磁気メモリ構造。
- 前記クラッディングは強磁性材料を含む、請求項1に記載の磁気メモリ構造。
- 熱アシスト型磁気メモリ構造を製造する方法であって、クラッディングによって概ね包囲された第1の導体を形成すること、第2の導体を形成すること、および、前記第2の導体と電気的に接触し、前記抵抗領域によって前記第1の導体から熱的に分離されたメモリセルを形成することからなる方法。
- 前記第1の導体および前記クラッディングの上に犠牲層を形成すること、前記クラッディングの一部が露出されるまで前記犠牲層を平坦化すること、前記犠牲層の上に前記磁気メモリ構造の補助的な層をさらに形成すること、および前記犠牲層の少なくとも一部を除去することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
- 前記クラッディングの少なくとも2つの側壁に材料を堆積させ、前記側壁上の材料の一部がぶつかり合って前記材料の下に熱抵抗領域が密閉されるまで前記材料を堆積させること、および前記クラッディングの一部が露出されるまで前記材料を平坦化することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
- 複数の熱アシスト型磁気メモリ構造を含む不揮発性メモリアレイであって、前記磁気メモリ構造のそれぞれが、クラッディングによって概ね包囲された第1の導体を形成すること、第2の導体を形成すること、および前記第2の導体と電気的に接触し、前記抵抗領域によって前記第1の導体から熱的に分離されたメモリセルを形成することからなるプロセスによって作成される、不揮発性メモリアレイ。
- 熱アシスト型磁気メモリ構造のアレイに接続されたマイクロプロセッサを含むコンピュータ製品であって、前記熱アシスト型磁気メモリ構造のそれぞれが、
クラッディングによって概ね包囲された第1の導体と、
熱抵抗領域によって前記第1の導体から熱的に分離されたメモリセルと、
該メモリセルと電気的に接触する第2の導体とからなる、コンピュータ製品。
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