JP2005122971A - バッテリターミナル用簡易接続器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 工具を使用することなく、バッテリ端子とケーブル端子とを簡易に機械的,電気的に接続、切り離しができる接続器を提供する。
【解決手段】 バッテリの端子21と電力ケーブル31の端子30との間を接続する中継端子型の接続器1であって、バッテリの端子21に固定するためのバッテリ端子接続用の中継端子部1bと、電力ケーブル31の端子30を工具を使用しないで着脱可能に接続するためのケーブル端子接続用の中継端子部1aと、を備えている。
【選択図】 図4
【解決手段】 バッテリの端子21と電力ケーブル31の端子30との間を接続する中継端子型の接続器1であって、バッテリの端子21に固定するためのバッテリ端子接続用の中継端子部1bと、電力ケーブル31の端子30を工具を使用しないで着脱可能に接続するためのケーブル端子接続用の中継端子部1aと、を備えている。
【選択図】 図4
Description
本発明は、バッテリの端子と電力ケーブルの端子との間を接続するバッテリターミナル簡易接続器に関する。
例えば自動車などの車載バッテリの端子(ポールポスト)と車両側の電力ケーブルの端子とを接続する場合には、通常は、特許文献1に示されるようにケーブル端子をバッテリ端子に直接取り付けていた。この場合のケーブル端子は、一般にボルトナットの締め付けにより径が締まる環状をなし、このケーブル端子をバッテリ端子に嵌め込み、ナットを締め付けることにより、ケーブル端子はバッテリ端子に固着されている。
ケーブル端子をバッテリ端子に取り付けたり、取り外す場合には、スパナなどの工具を使用していた。
ところで、自動車などの分野では、自動車の不使用時であっても、車載機器の一部に電力が供給されるため、電力が消費される。このような電力消費を防ぐために、或いは車両の盗難防止の見地から、人によっては自動車の不使用時にバッテリ端子とケーブル端子の電気的接続を解除することもある。このような事情の下では、工具を使用してバッテリ端子とケーブル端子を頻繁に接続したり切り離したりすることは、面倒な作業が伴い、さらに怪我、電気ショートなどの注意が必要である。そのため、簡易にバッテリ端子とケーブル端子を接続,切り離しできるニーズがある。
このようなニーズに応える従来技術として、バッテリ端子(特にマイナス端子)に、バッテリ端子とケーブル端子との間を中継的に接続するアダプタを装着し、このアダプタをスイッチ構造にして、必要に応じてバッテリ端子とケーブル端子間の電気的接続をカットオフする中継スイッチ技術が実用化されている。この中継スイッチ(アダプタ)は、一端がケーブル端子と接続され、他端がバッテリ端子にボルトナットの締め付けで締結される。また、アダプタは絶縁体を介在させた2枚の電極よりなり、この2枚の電極をねじ(導電性プラグ)によって抜き差しすることにより電気的結合、電気的絶縁を図る構造になっている。
前述したように、スイッチ構造のアダプタをバッテリ端子に装着することで、アダプタをいったん装着した後は、工具を使用することなく、導電性プラグの抜き差しによりバッテリ端子とケーブル端子の電気的接続を切ったり入れたりするものが提案されている。
この従来技術による、バッテリ端子とケーブル端子は、スイッチによりカットオフされても中継アダプタに機械的に接続しっ放しの状態になる。
本発明は、工具を使用することなく、しかも従来のような中継アダプタ(スイッチ構造)と異なる構成によって、バッテリ端子とケーブル端子とを簡易に機械的,電気的に接続、切り離しができるタイプの異なるバッテリターミナル用簡易接続器を提供することにある。
さらに、バッテリは、その容量によってバッテリ端子(ポールポスト)の太さが2種に分かれているが、一つの接続器でいずれの太さのバッテリ端子にも対応できるバッテリターミナル用簡易接続器を提供する。従来タイプのスイッチ構造の中継アダプタは、このような配慮に欠けていた。
さらに、振動などに強く信頼性の高いバッテリターミナル用簡易接続器を提供しようとするものである。
本発明のバッテリターミナル用簡易接続器は、基本的には、バッテリの端子と電力ケーブルの端子との間を接続する中継端子型の接続器である。また、バッテリの端子に固定するためのバッテリ端子接続用の中継端子部と、電力ケーブルの端子を工具を使用しないで着脱可能に接続するためのケーブル端子接続用の中継端子部と、を備えていることを特徴とする。
その具体的態様については、実施例に基づき後述する。
工具を使用することなく、しかも従来のような中継アダプタ(スイッチ構造)と異なる構成によって、バッテリ端子とケーブル端子とを必要に応じて電気的のみならず、簡易に機械的に接続、切り離しができる。
図1は本発明の一実施例に係るバッテリターミナル用簡易接続器の正面図であり、バッテリ端子及びケーブル端子を接続していない市販状態を示している。図2および図3は、その分解斜視図であり、両図は構成は同じであるが、一部使用形態を変えた状態を示している。図4〜図6は、バッテリ端子およびケーブル端子を接続した状態を示している。図7〜図11には、本実施例に係るバッテリターミナル用簡易接続器の各構成部品の平面図および正面図を示している。
本実施例に係るバッテリターミナル用簡易接続器は、本体となる導電性のベース1と、その一端に設けられたバッテリ端子接続用の中継端子部1bと、ケーブル端子接続用の中継端子部1aとを備える。1cはベース1の脚部である。
バッテリ端子接続用の中継端子部1bとケーブル端子接続用の中継端子部1aは、導電性のベース1を介して一体に結合されている。
バッテリ端子接続用の中継端子部1bは、ボルト8,ナット7を有し、ナット7の締め付けによりバッテリ端子(ポールポスト)21(図4〜図6参照)の外周に取り付け可能な環部1bによって構成されている。この環部1bの仕様は、市販の2種類のバッテリ端子のうちの径の大きい仕様のポールポストに適合し得るようにしてある。環部1bは、一対の対向片1dを有し、この対向片1dにボルト8及びナット7を装着する。ナット7の締め付けや緩めによって環部1bが締まったり開放したりする。9は座金である。
ケーブル端子接続用の中継端子部1aは、ベース1に固定されて電力ケーブル(例えば車両側ケーブル)31のケーブル端子30(図4〜図6参照)と嵌合可能なスリーブ3と、スリーブ3より外側に突出する雄ねじ2と、雄ねじ2に適合する雌ねじ6aを有する円盤型のケーブル端子押さえ部材6とを備える。押さえ部材6は、その外周に縦目ローレットが形成されている。
押さえ部材6は、雄ねじ2に着脱可能に取り付けられ、スリーブ3或いは後述するカラー5にケーブル端子30が嵌合した場合に、一面がケーブル端子30を押さえ付ける。
雄ねじ2は、ボルト形で、図7(b)に示すようにベース1の底部から通されてベース上に突出する。スリーブ3は、雄ねじ2に嵌合固定されている。スリーブ3とケーブル端子用押さえ部材6との間にはスプリング4が介在している。
導電性のカラー5は、内周がケーブル端子接続用中継端子部のスリーブ3の外周に適合し、外周がバッテリ端子接続用中継端子部の環部1bの内周に適合し得る形状をなしている。このカラー5をスリーブ3及び環部1bに選択的に装着することで2種類のバッテリ端子径に対応可能にしてある。
より具体的に詳述すれば、スリーブ3は、市販の2種類のバッテリのうち細い方のバッテリ端子(図6のポールポスト21相当)とほぼ同径サイズをなしており、また、そのポールポストに合わせたテーパ形状をなしている。一方、カラー5は、外径が市販の2種類のバッテリのうち太い方のバッテリ端子(図5のポールポスト21相当)とほぼ同径サイズをなしており、また、そのポールポストに合わせたテーパ形状をなしている。さらに、カラー5には、スリット5aが形成されている。スリット5aがあることにより、カラー5はバッテリ端子21の太さの変化を吸収できるようにしてある。
カラー5およびスリーブ3は、例えば黄銅で形成されるが、種々の導電材料が考えられる。また、ベース1は種々の導電材料が考えられ、さらに耐食性を図るためにめっき処理されている。押さえ部材も、種々の導電材料が考えられ、めっき処理がされている。
次に本バッテリターミナル簡易接続器の使用方法について説明する。
本実施例のバッテリターミナル簡易接続器は、基本的には、安全性を配慮してバッテリ20の端子のうちマイナス端子側に装着される。
図2及び図5(a),(b)は、バッテリ端子が太いタイプの場合の使用形態である。
この場合には、カラー5は、スリーブ3(ケーブル端子用中継部側)に装着される。バッテリ端子21に簡易接続器の環部1bを緩めた状態で嵌め込んだ後、スパナなどの工具でナット8を締め付けることで簡易接続器がバッテリ端子(マイナス端子)21に装着される。一方、ケーブル端子30もバッテリ端子に合わせて太い径仕様であるので、カラー5を介してスリーブ3にはめ込まれる。この場合、ケーブル端子30は、カラー5への嵌合前にナット33を予め適宜締め付けておくことで、カラー5に対する嵌め代は設定してある。この嵌め代は、ベース1とケーブル端子30との間に1mm以上の隙間を確保できるように設定する。次いで押さえ部材6を手で締め付けると、押さえ部材の一面がスプリング4を圧縮しつつケーブル端子30を押さえ付ける。ケーブル端子30は、押さえ部材6の押し付け力(ねじの締め付け力)によりカラー5のテーパ面からの反力を受けて、ケーブル中継端子部1a位置に確実に固定される。また、スプリング4のばね力が押さえ部材6に作用することで、振動があっても押さえ部材6が経時的に緩むことを確実に防止する。なお、符号の30aは、ケーブル端子30側の一対の締め付け用対向片である。
図3及び図6(a),(b)は、バッテリ端子が細いタイプの場合の使用形態である。
この場合には、カラー5は、環部1b(バッテリ端子用中継側)に装着される。バッテリ端子21に簡易接続器の環部1bをカラー5を介して緩めた状態で嵌め込んだ後、スパナなどの工具でナット8を締め付けることで簡易接続器がバッテリ端子(マイナス端子)21に装着される。一方、ケーブル端子30は、バッテリ端子に合わせて細い径仕様であるので、スリーブ3に直接はめ込まれる。この場合も、ケーブル端子30は、スリーブ3への嵌合前にナット33を端子嵌合前に予め適宜締め付けておくことで、スリーブ3に対する嵌め代は設定してある。この嵌め代は、既述したようにベース1とケーブル端子30との間に1mm以上の隙間を確保できるように設定する。次いで押さえ部材6を手で締め付けると、押さえ部材の一面がスプリング4を圧縮しつつケーブル端子30を押さえ付ける。ケーブル端子30は、押さえ部材6の押し付け力(ねじの締め付け力)によりスリーブ3のテーパ面からの反力を受けて、ケーブル中継端子部1aに確実に固定される。また、スプリング4のばね力が押さえ部材6に作用することで、振動があっても押さえ部材6が経時的に緩むことを確実に防止する。
図4に簡易接続器をバッテリ端子21に装着し、かつケーブル31を簡易接続器に接続させた斜視図を示している。
簡易接続器1をバッテリ端子に装着した後は、押さえ部材6だけの手操作による着脱だけて必要に応じて車両側ケーブル端子30の機械的,電気的な接続、切り離しが可能になる。この場合、車両側ケーブル端子30を簡易接続器から切り離す場合には、押さえ部材6を緩め雄ねじ2から取り去り、次いでケーブル端子30を上に引き上げれば、ケーブル端子30は、予め適宜の締め代にしてあるのでスリーブ3或いはカラー5から容易に離れる。
本実施例によれば、次のような効果を奏する。
(1)押さえ部材6を採用したことで、ケーブル端子30の着脱に工具が不要となる。
(2)ケーブル31を外した後、押さえ部材6を元の位置に締めておけば、押さえ部材6の紛失防止を図れる。
(3)スプリング4を押さえ部材6とスリーブ3との間に介在させることで、押さえ部材6が振動などで経時的に緩むことを防止できる。
(4)カラー5を採用することで、バッテリ端子の太さが異なる場合でも、この接続器だけで対応することができる。
(5)カラー5にスリット5aを設けることで、バッテリ端子の太さの変化(ばらつき)を吸収できる。
(6)スリーブ3およびカラー5の外径にテーパを採用したことで、ケーブル端子30を簡易接続器の中継端子部に確実に接続することができる。
(1)押さえ部材6を採用したことで、ケーブル端子30の着脱に工具が不要となる。
(2)ケーブル31を外した後、押さえ部材6を元の位置に締めておけば、押さえ部材6の紛失防止を図れる。
(3)スプリング4を押さえ部材6とスリーブ3との間に介在させることで、押さえ部材6が振動などで経時的に緩むことを防止できる。
(4)カラー5を採用することで、バッテリ端子の太さが異なる場合でも、この接続器だけで対応することができる。
(5)カラー5にスリット5aを設けることで、バッテリ端子の太さの変化(ばらつき)を吸収できる。
(6)スリーブ3およびカラー5の外径にテーパを採用したことで、ケーブル端子30を簡易接続器の中継端子部に確実に接続することができる。
なお、この実施例では、車載バッテリを例に簡易接続器の構成を説明したが、バッテリの用途はこれに限定されるものではない。また、各構成部品の形状、構造についても、本発明の思想を逸脱しない限りにおいて、適宜設計変更することが可能である。
1…簡易接続器のベース、1a…ケーブル端子接続用中継端子部、1b…バッテリ端子接続用中継端子部(環部)、2…雄ねじ、3…スリーブ、4…ばね、5…カラー、5a…スリット、6…押さえ部材、7…ナット、8…ボルト、20…バッテリ、21…バッテリ端子、30…ケーブル端子、31…ケーブル。
Claims (7)
- バッテリの端子と電力ケーブルの端子との間を接続する中継端子型の接続器であって、バッテリの端子に固定するためのバッテリ端子接続用の中継端子部と、電力ケーブルの端子を工具を使用しないで着脱可能に接続するためのケーブル端子接続用の中継端子部と、を備えていることを特徴とするバッテリターミナル用簡易接続器。
- 前記バッテリ端子接続用の中継端子部と前記ケーブル端子接続用の中継端子部は、導電性のベースを介して一体に結合し、
前記バッテリ端子接続用の中継端子部は、ボルト,ナットを有し、ナットの締め付けによりバッテリ端子の外周に取り付け可能な環部によって構成され、
前記ケーブル端子接続用の中継端子部は、前記ベースに固定されてケーブル端子と嵌合するスリーブと、前記スリーブより外側に突出する雄ねじ部と、前記雄ねじに適合する雌ねじを有し前記雄ねじに着脱可能に取り付けられて、前記スリーブにケーブル端子が嵌合した場合に一面が前記ケーブル端子を押さえ付けるケーブル端子用押さえ部材と、を備えてなるバッテリターミナル用簡易接続器。 - 請求項2記載において、導電性のカラーを有し、このカラーは、内周が前記ケーブル端子接続用中継端子部の前記スリーブの外周に適合し、外周が前記バッテリ端子接続用中継端子部の前記環部の内周に適合し得る形状をなして、このカラーを前記スリーブ及び前記環部に選択的に装着することで2種類のバッテリ端子径に対応可能にしたことを特徴とするバッテリターミナル用簡易接続器。
- 請求項3記載において、前記カラーには、スリットが形成されているバッテリターミナル簡易接続器。
- 請求項2記載において、前記ケーブル端子用押さえ部材は、円盤状をなしているバッテリターミナル簡易接続器。
- 請求項3記載において、前記カラー及び前記スリーブの外周は、テーパ形状をなしているバッテリターミナル簡易接続器。
- 請求項2ないし6のいずれか1項記載において、前記スリーブと前記ケーブル端子用押さえ部材との間にはスプリングが介在しているバッテリターミナル簡易接続器。
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JP2003354884A JP2005122971A (ja) | 2003-10-15 | 2003-10-15 | バッテリターミナル用簡易接続器 |
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JP2010279213A (ja) * | 2009-06-01 | 2010-12-09 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 移動ケーブル接続用アダプタ |
JP2011004523A (ja) * | 2009-06-18 | 2011-01-06 | Aisin Seiki Co Ltd | 電動機の結線構造および結線方法 |
KR101249936B1 (ko) | 2011-05-03 | 2013-04-03 | 김통일 | 차량용 배터리 단자와 케이블 단자를 연결하는 안전블럭 |
KR101776328B1 (ko) * | 2011-11-23 | 2017-09-08 | 현대자동차주식회사 | 배터리 접속용 터미널 |
EP3293831A1 (de) * | 2016-09-09 | 2018-03-14 | Siemens Aktiengesellschaft | Elektrische anordnung und adapterelement für eine elektrische anordnung |
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2003
- 2003-10-15 JP JP2003354884A patent/JP2005122971A/ja active Pending
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