JP2005122921A - 燃料電池 - Google Patents

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康孝 野口
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Abstract

【課題】発電によって生じる燃料酸化生成物を起電部内部および表面から速やかに取り除き、反応物質を連続的に供給し、燃料電池の発電効率を安定させることができる液体燃料電池を提供する。
【解決手段】発電に伴って燃料極で生成する燃料酸化生成物を、燃料電池スタック11あるいは、燃料供給部の一部あるいは全体に接して配された振動手段12を具備することによって、起電部内部および表面に堆積しないようにしたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料として有機液体を直接用い、酸化剤に酸素や空気を用いる燃料電池に関する。
燃料電池の燃料として、水素ガス、有機系の気体や液体の燃料が用いられている。有機化合物の燃料を用いた燃料電池は、燃料を改質器で水素ガスに改質し、水素ガスを燃料として発電するタイプと、有機液体燃料を発電に用いる燃料として直接燃料電池に供給するタイプの燃料電池(以下、液体燃料電池と称する)とがある。前記燃料電池は、水素を生成するための改質器を用いる必要がなく、燃料電池システムの小型化がしやすい。
有機液体燃料として、例えばエネルギー密度の高いメタノールを直接酸化して用いた場合の電池反応式を(化1)に示した。
Figure 2005122921
(化1)からわかるように、メタノール分子1モルから電子6モルが生成しており、このため体積エネルギー密度は4800Wh/Lと非常に高い。また、この燃料電池では、燃料極における燃料酸化生成物として二酸化炭素1モルが生成することがわかる。このように、発電による二酸化炭素の生成につれて、一部は系外へ排出されるが、一部は徐々に起電部内部および表面に堆積してしまう。反応を連続的に行なうには、起電部付近から上記燃料酸化生成物を速やかに取り除き反応物質を連続的に供給する必要がある。
起電部付近から燃料酸化生成物を取り除く方法としては、例えば、供給ガス流路に振動手段を備えた燃料電池が提案されている(例えば特許文献1参照)。
図6にこの例を図示した。図6において、このタイプの燃料電池は、起電部64と、前記起電部に燃料を供給する燃料供給ガス流路部66、前記起電部に酸化剤を供給する酸化剤供給ガス流路部63とからなる。前記燃料供給ガス流路66および酸化剤供給ガス流路63の少なくとも一方に(図6では、燃料ガス経路に対してのみ)振動板62と圧電素子61aからなる振動手段を備えている。圧電素子61aは、燃料供給ガス流路66あるいは酸化剤供給ガス流路63に振動を与える構造になっている。
特開2002−184430号公報
しかしながら上記従来技術では、振動手段として、各起電部の燃料供給流路に対して振動板を必要とし、それぞれ振動板を配するため、積層時に燃料電池スタックが大型化してしまうという課題があった。また、小型化するために、振動板を小さくした際には、燃料酸化生成物を効率よく取り除くことができない。このため発電効率が安定しないという課題があった。本発明は、小型で、発電によって生じる燃料酸化生成物を起電部内部および
表面から速やかに取り除き、起電部に反応物質を連続的に供給し、燃料電池の発電効率を安定させる液体燃料電池を提供する。
上記課題を解決するために、本発明の燃料電池は、燃料極、酸化剤極およびこれらに挟持された電解質を有する起電部と、有機液体燃料を前記燃料極に供給する燃料供給部とを有し、前記有機液体燃料と酸化剤ガスを用いて発電する燃料電池であって、前記燃料電池に振動手段を具備することを特徴とする。
ここで前記振動手段は、燃料電池スタックもしくは燃料供給部の一部あるいは全体に接して配されたことを特徴とする。
前記燃料供給部が、前記有機液体燃料を貯える液体燃料タンクを備え、
前記振動手段が、前記液体燃料タンクに接して配設されたことを特徴とする。
前記振動手段が、超音波振動子で構成されることを特徴とする。
また、前記振動手段が、液体燃料タンクから前記燃料極に前記有機液体燃料を供給する際に、液体燃料供給圧力に変化を与える手段であることを特徴とする。
すべての前記振動手段は、間欠的にまたは、燃料電池の出力に応じて大きさを変化させることを特徴とする。
本発明により、発電によって生じる燃料酸化生成物を起電部内部および表面から速やかに取り除き、反応物質を連続的に供給し、燃料電池の発電効率を安定させる方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態における液体燃料電池を図面と共に説明する。図1は、本発明の一実施の形態を示す。燃料極において酸化反応により生成する燃料酸化生成物を燃料電池スタック11に振動付加手段12を具備した液体燃料電池の一例であり、本発明は、図1の電池構成だけに限定するものではない。振動付加手段としては、超音波振動による付加手段でもよいし圧電素子等を用いたものであってもよい。また、燃料電池に振動伝達機構を具備して、本電池の組み込まれる機器の振動を伝達することによっても同様の効果が得られる。
図1に示す燃料電池は、起電部を含む燃料電池スタック11と液体燃料タンク13と、さらに燃料電池への振動手段12を有する。
図1は、有機化合物を含む液体燃料を燃料電池スタック11に直接あるいは燃料供給管等を通じて直接供給しており、また酸化剤ガスとして空気を酸化剤ガス供給孔14より自然吸気で供給する構成である。
また燃料供給に際しては、燃料供給管を毛管現象が働く程度の細管で構成することもできる。さらには、燃料の供給を補助するために、燃料供給部に、ポリウレタン、ポリエステル、セルロース、フェノール系樹脂、ポリプロピレン、ガラス繊維などの不織布あるいは多孔質体を充填しておいてもよい。
また、図1では液体燃料を燃料電池スタック11に供給するための液体ポンプはないが
、ポンプのある場合でも電池を構成することができる。同様に、酸化剤ガスを供給するためのポンプやファンのような強制的に空気あるいは酸素を送り込む機構であってもよい。
なお、本発明の燃料電池に用いられる液体燃料としては、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール等のアルコール類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル類、ジメトキシエタン、トリオキサンなどがある。
図2に燃料電池の起電部の断面を示す。
起電部24は、燃料拡散層24a、燃料極触媒層24b、酸化剤極触媒層24d、酸化剤極拡散層24eおよびこれらに狭持された電解質膜24cを持つ単電池、あるいはこれらが複数積層されたスタック、あるいはこれらが複数平面内で直列および並列に接続された構造をとることができる。
図2において、液体燃料は起電部24にて燃料極触媒層24bにおける酸化反応により燃料酸化生成物が生成する。燃料酸化生成物の一部は系外へ排出されるが、一部は徐々に起電部における拡散層内部および触媒層表面に堆積してしまう。燃料酸化生成物の拡散層内部や触媒層表面への堆積により気泡が生成し、液体燃料が燃料極へ供給されにくくなり、発電効率が不安定となってしまう。燃料電池スタック11に振動手段を具備する構成とすることで燃料酸化生成物が系外へ排出しやすくなり発電効率の安定化が図れる。発信器は起電部における拡散層および触媒層に最も近い位置にあれば、効率よく振動を伝えることができるので、したがって酸化剤ガス供給孔26側にある固定部材27上の酸化剤ガスの供給を妨げない場所に取り付けすることが好ましい。
別の方法として図3に示すごとく液体燃料の燃料タンク13に超音波振動を付加することでも同様の効果が得られる。超音波振動子の取り付け場所は燃料タンク内の燃料に効率よく振動を伝える場所であれば、どのような場所でも特に構わない。この方法により、液体燃料を通じ超音波振動が、起電部内部および表面に堆積している燃料酸化生成物に振動を与え燃料酸化生成物が、系外へ排出される。
また、振動を付加する異なる方法として、供給する液体燃料に圧力差を与える方法もある。上記方法としては、例えば、図4に示すごとく液体燃料を供給するための液体供給ポンプ45に一定の加圧レベルの周期を持たせ、燃料を加圧させる方法がある。また、図5に示すごとく、液体供給ポンプ45からの供給圧力は一定であるが、供給部の弁57の開閉によって供給する液体燃料に圧力振動を与える方法もある。この方法によると、燃料極側で生成した燃料酸化生成物に与えられる、圧力の変化により容易に燃料酸化生成物が起電部内部および表面から脱離し、系外へ排出される。
また、燃料電池が組み込まれる機器で発生する振動を、燃料電池スタックへ伝達させる伝達手段を機器内に設け、燃料電池を振動させることにより、燃料極側で生成した燃料酸化生成物が、起電部内部および表面から脱離し、系外へ排出され、発電効率を安定化させることができる。
振動の伝達手段としては、燃料の液中へ振動を伝えるものが最も直接的に効果を発揮できるので望ましい。
以上のように、本発明の振動手段12を具備した燃料電池によって、発電に伴って燃料極で生成する燃料酸化生成物を、起電部内部および表面から速やかに取り除き反応物質を連続的に供給し、燃料電池の発電効率を安定させる方法を提供することができる。
本発明の液体燃料電池は、例えば、携帯電話、ノートパソコン、カムコーダのような電子機器用電源、あるいは、自動車、自動二輪車、電動自転車のような輸送機器用電源、あるいは、家庭用発電機のような分散型電源、あるいは、これまで一次電池や二次電池が用いられていた機器の代替の高エネルギー電源として、幅広い用途が期待できる。
(実施例1)
上述の本発明の実施の形態において図1で示した燃料電池を、以下の様に作製した。
30nmの平均一次粒子径を持つ導電性カ−ボン粒子であるケッチェンブラックEC(オランダ国、AKZO Chemie社)に、平均粒径約30Åの白金粒子を50重量%担持したものを、空気極側の触媒担持粒子とした。また、ケッチェンブラックECに、平均粒径約30Åの白金粒子とルテニウム粒子とを、それぞれ25重量%担持したものを燃料極側の触媒担持粒子とした。
次に、この触媒担持粒子と水素イオン伝導性高分子電解質の溶液とを混合し、触媒ペーストを作成した。このとき、触媒担持粒子と水素イオン伝導性高分子電解質との混合比は1:1重量比とした。また、水素イオン伝導性高分子電解質はパーフルオロカーボンスルホン酸(旭硝子社製フレミオン)を用いた。
次に、水素イオン伝導性高分子電解質膜(米国デュポン社、ナフィオン117)の両面に、上記の触媒ペーストを印刷した。燃料極側の燃料極拡散層と酸化剤極側のガス拡散層とを、水素イオン伝導性高分子電解質膜を中心として触媒ペースト面どうしが合うように重ね合わせ、ホットプレス法で接合することで、電極電解質膜接合体を作製した。このとき、燃料極、酸化剤極の触媒面積は4cm2となるようにした。この両面にそれぞれ燃料極拡散層、酸化剤極ガス拡散層として、カーボン不織布(膜厚190μm、気孔率78%)を用いて、起電部を得た。
図2に示すような、取り外し可能な燃料タンク内に、メタノール濃度5重量%のメタノール水溶液10ccを入れた。
なお、燃料の消費によりタンク内が負圧にならないための対策として、燃料タンクに窒素ガスを充填し、タンク内の圧力を1.3気圧とあらかじめ高圧にした。
起電部酸化剤極には酸化剤として、空気を自然吸気で供給した。そして、燃料電池スタックに超音波振動子を具備し、20KHzの超音波を付与できる様にした。以上のようにして実施例1の燃料電池を得た。
(比較例1)
また比較例1として、超音波振動子を具備しない以外は、実施例1とまったく同じ構成の燃料電池を作製した。
上記2種の燃料電池を、電池の温度制御は行なわず、室温環境で、電流値30mA/cm2の定電流で発電実験を行なった。
図7に出力電圧の経時変化を示す。図7からも明らかなように、実施例1の燃料電池は、電圧はほぼ0.3V付近を安定して示した。発電開始から、40分までは安定して発電することができたが、40分を過ぎたあたりから、電圧が徐々に降下し、最終、約42分間発電することができた。
これは、従来例である比較例1のおよそ5倍もの長時間、安定に発電をしたことを意味している。このことは、振動を具備したことにより発電に伴って燃料極で生成した燃料酸化生成物である二酸化炭素が、起電部内部および表面から速やかに、効果的に取り除かれ、燃料であるメタノール水溶液が連続的に供給できたためと推測される。
振動を付加する超音波振動の出力は、燃料酸化生成物である二酸化炭素の生成量に比して変化させるほうが効果的であった。すなわち、燃料電池の出力の大きいときには、発生する燃料酸化生成物が多くなるため、超音波振動の出力を大きくするほうが効果的である。
次に、図7に示すように実施例1の燃料電池を用いて振動付加パターンの検討を行なった。振動を電池性能が0.25Vに低下した際に1分間振動を与えるパターンにしたところ、発電時間はほぼ変わらなかったものの、超音波振動の出力を大幅に低減することができた。
したがって、本発明の振動手段を具備した燃料電池によって、発電に伴って燃料極で生成する燃料酸化生成物を、起電部内部および表面から速やかに取り除き反応物質を連続的に供給し、燃料電池の発電効率を安定させ、高効率な燃料電池を提供することができた。さらに上記振動手段を間欠的にすることで、振動手段で使用する電力が減少し、より高効率な燃料電池システムを提供することができた。
(実施例2)
実施例2として、実施例1と以下の点で異なる構成の電池を作製し、比較例1と比較した。すなわち、図3に示すように燃料タンクに、本発明の振動手段12として超音波振動子を具備し、20KHzの超音波を付与できる様にして、実施例2の燃料電池を得た。
そして実施例1と同様の条件にて、発電実験を行なった。
図8に出力電圧の経時変化を示す。図8からも明らかなように、実施例1の燃料電池は、電圧はほぼ0.3V付近を安定して示した。発電開始から、40分までは安定して発電することができたが、40分を過ぎたあたりから、電圧が徐々に降下し、最終、約42分間発電することができた。
これは、従来例である比較例1のおよそ5倍もの長時間、安定に発電をしたことを意味している。これは、燃料タンクに超音波振動子から超音波振動を与えることにより、燃料であるメタノール水溶液を伝わって、発電に伴って燃料極で生成した燃料酸化生成物である二酸化炭素が、起電部内部および表面から速やかに、効果的に取り除かれ、燃料であるメタノール水溶液が連続的に供給できたためと推測される。
振動を付加する超音波振動の出力は、燃料酸化生成物である二酸化炭素の生成量に比して変化させるほうが効果的であった。すなわち、燃料電池の出力の大きいときには、発生する燃料酸化生成物が多くなるため、超音波の出力を大きくするほうが効果的である。
次に、図8に示すように実施例1の燃料電池を用いて振動付加パターンの検討を行なった。振動を電池性能が0.25Vに低下した際に1分間振動を与えるパターンにしたところ、発電時間はほぼ変わらなかったものの、超音波振動の出力を大幅に低減することができた。
したがって、本発明の振動手段を具備した燃料電池によって、発電に伴って燃料極で生成する燃料酸化生成物を、起電部内部および表面から速やかに取り除き反応物質を連続的
に供給し、燃料電池の発電効率を安定させ、高効率な燃料電池を提供することができた。さらに上記振動手段を間欠的にすることで、振動手段で使用する電力が減少し、より高効率な燃料電池システムを提供することができた。
(実施例3)
実施例3として、実施例1と同様な方法で起電部を得て燃料電池を作製した。そして、図4に示すような、取り外し可能な燃料タンク内に、メタノール濃度5重量%のメタノール水溶液10ccを入れた。
起電部酸化剤極には酸化剤として、空気を酸化剤ガス供給孔14より自然吸気で供給した。燃料は、ポンプを使用して供給した。ポンプは、燃料を毎分10cc供給できるように調整し、さらに吐出圧力差が毎秒毎に1kPaと100kPaを繰り返す様に設定した。
(比較例2)
また比較例2として、吐出圧力差がない様に設定したポンプを用いた、実施例3とまったく同じ構成の燃料電池を得た。
上記2種の燃料電池を、電池の温度制御は行なわず、室温環境で、電流値30mA/cm2の定電流で発電実験を行なった。
図9に出力電圧の経時変化を示す。図9からも明らかなように、実施例3の燃料電池は、電圧はほぼ0.3V付近を安定して示した。発電開始から、40分までは安定して発電することができたが、40分を過ぎたあたりから、電圧が徐々に降下し、最終、約42分間発電することができた。
これは、従来例である比較例2のおよそ5倍もの長時間、安定に発電をしたことを意味している。このことは、燃料ポンプの吐出圧力差を具備したことにより発電に伴って燃料極で生成した燃料酸化生成物である二酸化炭素が、起電部内部および表面から速やかに、効果的に取り除かれ、燃料であるメタノール水溶液が連続的に供給できたためと推測される。
燃料供給ポンプの吐出圧力差は、燃料酸化生成物である二酸化炭素の生成量に比して変化させるほうが効果的であった。すなわち、燃料電池の出力の大きいときには、発生する燃料酸化生成物が多くなるため、燃料ポンプの吐出圧力差を大きくするほうが効果的である。
また、図5に示すように燃料供給部に弁57を設け、燃料供給ポンプの圧力差によらず、弁57の開閉による燃料供給を行なっても同様の効果が得られた。
したがって、本発明の振動手段を具備した燃料電池によって、発電に伴って燃料極で生成する燃料酸化生成物を、起電部内部および表面から速やかに取り除き反応物質を連続的に供給し、燃料電池の発電効率を安定させ、高効率な燃料電池を提供することができた。
本発明の燃料電池は、発電によって生じる燃料酸化生成物を起電部内部および表面から速やかに取り除き、燃料電池の発電効率を安定させるという効果を有し、自動車、モバイル用電源等に有用である。
本発明の一実施の形態である燃料電池の概要を表す図 本発明の一実施の形態である燃料電池起電部の概要を表す断面図 本発明の一実施の形態である燃料電池の概要を表す図 本発明の一実施の形態である燃料電池の概要を表す図 本発明の一実施の形態である燃料電池の概要を表す図 従来の技術である燃料電池の概要を表す断面図 本発明の実施例1における出力電圧の経時変化を示した特性図 本発明の実施例2における出力電圧の経時変化を示した特性図 本発明の実施例3における出力電圧の経時変化を示した特性図
符号の説明
11 燃料電池スタック
12 振動発振器
13 液体燃料タンク
14 酸化剤ガス供給孔
24 起電部
24a 燃料拡散層
24b 燃料極触媒層
24c 電解質膜
24d 酸化剤極触媒層
24e 酸化剤拡散層
25 液体燃料供給路
26 酸化剤ガス供給孔
27 固定部材
41 燃料電池スタック
43 液体燃料タンク
45 液体供給ポンプ
46 液体燃料供給管
57 弁
61a 圧電素子
61b 圧電素子駆動部
61c 波形出力部
62 振動板
63 燃料ガス流路部
64 起電部
64b 酸化剤極
64c 電解質膜
64d 燃料極
65 ガス不透過性基板
66 酸化剤ガス流路部
67 固定部材
68 制御部電源回路
69 駆動用電源回路

Claims (7)

  1. 少なくとも燃料極、酸化剤極およびこれらに挟持された電解質を有する起電部と、有機液体燃料を前記燃料極に供給する燃料供給部とを有し、前記有機液体燃料と酸化剤ガスを用いて発電する燃料電池であって、前記燃料電池に振動手段を具備することを特徴とする燃料電池。
  2. 前記振動手段が、燃料電池スタックもしくは燃料供給部の一部または全体に接して配されたことを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記燃料供給部が、前記有機液体燃料を貯える液体燃料タンクを備え、
    前記振動手段が、前記液体燃料タンクに接して配設されたことを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  4. 前記振動手段が、超音波振動子で構成されることを特徴とする請求項3記載の燃料電池。
  5. 前記振動手段は、前記液体燃料タンクから前記燃料極に前記有機液体燃料を供給する際に、液体燃料供給圧力に変化を与える手段であることを特徴とする請求項3記載の燃料電池。
  6. 前記振動手段は、間欠的に振動を発生することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の燃料電池。
  7. 前記振動手段は、前記燃料電池の出力に応じて振動の大きさを変化させることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の燃料電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013161678A (ja) * 2012-02-06 2013-08-19 Osaka Gas Co Ltd 燃料電池の保管方法

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