JP2005121380A - 蛋白質分析方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、多数の微量蛋白質成分を含む生体試料サンプルのための、18Oラベル化を用いた蛋白質の大規模比較定量方法に関する。
【解決手段】
蛋白質の定量分析方法であって、以下の(1)〜(3)の工程を含む方法;
(1)同位体元素として18O水を90%以上含む水中で被験サンプル1を加水分解する工程、
(2)同位体元素として16O水を90%以上含む水中で被験サンプル2を加水分解する工程、
(3)(1)の加水分解物と(2)の加水分解物を同量混合する工程、
(4)(3)で得られるサンプルをLC/ESI-MSで定量分析する工程。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、多数の微量蛋白質成分を含む生体試料サンプルのための、18Oラベル化を用いた蛋白質の大規模比較定量方法に関する。
生体サンプル中の微量蛋白質成分を定量分析するために、サンプルを安定同位体元素でラベル化してマススペクトロメーター(MS)を用いて分析する方法は広く用いられている。すなわち、コントロールサンプルを同位体元素でラベル化して内部標準とし、異なる同位体元素(アイソトープ)でラベル化した測定サンプルの質量分析を行い、コントロールサンプル由来シグナルと測定サンプル由来シグナルを比較定量することにより、微量蛋白質成分を定量的に分析することができる。
同位体ラベル化法の中で、18Oラベル化法は、簡単で便利なラベル化法のひとつである。すなわち、H2 18O中で蛋白質を酵素消化することにより、生成するペプチド断片のC末端カルボキシ基が2個の18O元素でラベル化される。シュノルザー(Schnolzer)らは、18Oリッチな水中で、トリプシンやリジルエンドペプチダ-ゼ等のセリンプロテアーゼで酵素消化することにより生じるペプチド断片には18Oが2原子取り込まれ、MALDI-TOF マススペクトロメーター(以下MALDI-TOF MSと略する場合がある。)で測定した場合、非ラベル化水で酵素消化した場合の当該蛋白質のペプチド断片と比べて分子量が4ダルトン(Da)増加し、取り込まれた18Oは、HPLCやMSでの分析中に安定であることを報告している。(非特許文献1及び2を参照。)。
しかしながら、MALDI-TOF MSは比較的少数の蛋白質を含むサンプルの定量的な解析は可能であるが、細胞抽出物等の非常に多数の蛋白質を含むサンプルの比較定量解析(大規模定量解析)には適さない。
また、isotope-coded affinity tag (ICAT)法は、蛋白質のシステイン残基に同位体ラベルされたアルキル化試薬を反応させて標識し、比較解析をおこなう方法であり、現在最も良く使われているが(非特許文献3を参照)、全蛋白質の20%程度存在する、システイン残基を含んでいない蛋白質を検出できないという欠点があった。
特開2002−365177 Schnolzer, M.ら著、Electrophoresis, 1996, 17, 945-953. Murphy, R. C.ら著、Biomed. Mass Spectrom. 1979, 6, 309-314. Gygi, S.P.ら著、Nat Biotechnology 1999, 17, 994-999.
本発明の解決しようとする課題は、定量分析が可能な同位体ラベル化法による微量蛋白質の分析方法を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、18Oラベル化とESI-MSを組み合わせることにより正確な微量蛋白質の比較定量が可能であり、現在キット化され多くの研究者に使われているisotope-coded affinity tag(ICAT)法以上に優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の18Oラベル化を用いたプロテオミクス解析のストラテジーを図1に示した。まず、比較する2種類のサンプル(蛋白質を含む溶液)を16O水もしくは18O水中のどちらかでそれぞれ酵素消化等の方法で加水分解する。この時、18O水中で加水分解されて生じるペプチド断片のC末端カルボキシ基には、18Oが2原子取り込まれラベル化される。次に2種類のサンプルを混合し、LC/ESI-MS(MSモード及び/又はMS/MSモード)によって解析する。ここでLCのカラムから溶出されたペプチドは、MSモードでペプチドのイオンペアのシグナル強度を比較することにより定量される。通常は、蛋白質を同定するために、さらにCIDスペクトルがMS/MSモードで測定され、測定されたペプチドのCIDスペクトルと蛋白質配列データベース上の蛋白質のアミノ酸配列から作られる理論CIDスペクトルを比較するソフトウェア(例えばMASCOTなどのソフトウェアが市販されている。)により、コンピューター上で蛋白質配列検索を行う。測定されたペプチドのCIDスペクトルと、理論CIDスペクトルの一致度が高い蛋白質配列を、当該ペプチドの由来蛋白質の候補として同定することができる。
解析をLCカラムから溶出されるすべてのペプチド断片の溶出ピークに対して行うことにより、測定サンプル中に含まれる複雑な蛋白質混合物中の成分の比較定量と同定を同時に行うことができる。
すなわち本発明は、
〔1〕 蛋白質の定量分析方法であって、以下の(1)〜(4)の工程を含む方法、
(1)18O水を90%以上含む水中で被験サンプル1を加水分解する工程
(2)16O水を90%以上含む水中で被験サンプル2を加水分解する工程
(3)(1)の加水分解物と(2)の加水分解物を混合する工程
(4)(3)で得られる混合液をLC/ESI-MSで定量分析する工程
〔2〕 (1)及び(2)の工程において、加水分解酵素を用いることを特徴とする〔1〕に記載の方法、
〔3〕 被験サンプル2が対照蛋白質であり、被験サンプル1に含まれる対照蛋白質量を定量するために行われる、定量分析方法であって、(4)の工程が以下の(5)〜(7)の工程を含むことを特徴とする、〔1〕または〔2〕に記載の方法、
(5)LCのクロマトグラムにおいて、4ダルトン差の2つのシグナルを与える溶出ピークを選別する工程
(6)(5)において選抜した溶出ピークにおいて、4ダルトン差の2つのシグナルのシグナル強度を比較し、MS値が小さいシグナルにおけるシグナル強度に対する、前記シグナルよりもMS値が4ダルトン大きいシグナルにおけるシグナル強度の比を算出する工程
(7)(6)の結果に基づき、被験サンプル1に含まれる対照蛋白質量を算出する工程
〔4〕 被験サンプル1及び被験サンプル2における差異を評価するために行われる定量分析方法であって、(4)の工程が以下の(8)〜(10)の工程を含むことを特徴とする、〔1〕または〔2〕に記載の方法、
(8)LCのクロマトグラムにおいて、各溶出ピークのMS/MS測定を行う工程
(9)(8)の測定結果に基づき、各溶出ピークに含まれるペプチド断片の由来蛋白質を同定する工程
(10)(9)の結果に基づき、被験サンプル1及び被験サンプル2の差異を評価する工程;
〔5〕 ESI-MSが、その分解能に影響を受けないことを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の方法
に関する。
本発明の分析方法により、LC-MSを用いた定量的な大規模プロテオミクス解析が可能になった。当該分析方法により複雑な蛋白質混合物中の成分の比較定量を精度よくおこなうことができる。すなわち、生体サンプル等に含まれる多種類の微量蛋白質を、精度良く簡便に定量分析することが可能となった。
本発明の分析方法の対象となる蛋白質は、蛋白質配列及び分子量などに特に限定は無く、例えば分子量1キロダルトン(kDa)〜200キロダルトン(kDa)の蛋白質が挙げられる。
被験サンプルとは、前記蛋白質を含む試料であれば特に限定は無く、細胞由来のサンプル、微生物組織由来のサンプル、動植物由来のサンプル等が挙げられる。細胞由来のサンプルとしては、細胞を破砕した縣濁液、抽出液等が挙げられ、適宜塩析、遠心分離、カラムクロマトグラフィーなどで精製したものを用いてもよい。動植物由来のサンプルとしては、動植物の組織を破砕した縣濁液もしくは抽出液、又は体液等が挙げられ、適宜塩析、遠心分離、カラムクロマトグラフィーなどで精製したものを用いてもよい。
18O水とは、水分子を構成する酸素原子が18Oである水を表し、16O水とは、水分子を構成する酸素原子が16Oである水を表す。18O水もしくは16O水を構成する水分子の水素原子の同位体については、95%以上が1Hで構成されているものを用いる。
18O水を90%以上含む水としては、市販の95%18O水等を用いることができる。また、16O水を90%以上含む水としては、放射性同位元素でラベル化されていない純水を用いればよい。
加水分解の方法としては、ペプチド結合の加水分解を触媒する加水分解酵素を用いる方法が挙げられる。具体的には、トリプシン、キモトリプシンもしくはリジルエンドペプチダーゼ等のセリンプロテアーゼ、V8プロテアーゼ等の2個の18O原子をペプチド断片に取り込ませることができる酵素が挙げられる。加水分解条件はそれぞれの酵素について適当な条件を適宜選択することができ、例えば、「新生化学実験講座、タンパク質II (日本生化学会編、東京化学同人発行(1993年) )に記載された方法に準じればよい。
2個の18O原子をペプチドに取り込ませるため、酵素を基質に対し十分に働かせることが好ましい。すなわち、用いられる酵素量は、通常酵素:基質=1:5〜1:30、好ましくは酵素:基質=1:10である。酵素消化に用いられる溶媒としては、pH7〜9の緩衝液を用いることができ、具体的には、トリス塩酸緩衝液等が挙げられる。
また、酵素消化に要する時間は、24〜48時間、好ましくは36時間である。また、酵素消化の途中で、基質に対して1/5〜3倍量の酵素を追加することもできる。酵素消化は約25℃〜40℃下で行うことができ、好ましくは約35〜38℃で行うことができる。
本発明で用いられる、LC/ESI-MSにおいて、LCとは高速液体クロマトグラフィーとして当業者に汎用されているLCであれば特に限定はない。具体的なLCの担体として、オクタデシル(C18)、オクチル(C8)、ブチル(C4)、フェニル(Ph)、ニトリル(CN)等の疎水基を有するシリカゲル(逆相シリカゲル)、順相シリカゲル、イオン交換樹脂、分子ふるい(ゲルろ過用樹脂)等が挙げられる。LCの条件は特に限定は無いが、通常は、水及び有機溶媒を移動相に用い、有機溶媒の濃度を経時的に上昇させる方法(グラジェント法)や移動相における有機溶媒の濃度を一定にする方法(アイソクラティック法)を適宜用いることができる。前記有機溶媒としては、アセトニトリル、メタノール、エタノール等が挙げられ、適宜少量の酢酸、トリフルオロ酢酸、塩酸、硫酸等を含んでいても良い。
本発明で用いられるESI-MSは、一次測定(MSモード)、及び二次展開されるMS/MSモードを共に含む概念であり、イオン源や装置などについては、特に限定は無く、当業者に汎用されているESI-MS、MS/MS装置と前記HPLCと組み合わせたものを用いることができる。具体的には、イオントラップ型マススペクトロメーター等の装置が挙げられる。本発明に用いられるESI-MSもしくはMS/MS装置としては、分解能に限定されない。ここで分解能とは、分子量/ピークの半値幅 で表される、マススペクトロメーター装置における、近接したピークを互いに分離する能力を表す値である。本発明実施例で用いられた装置(サーもエレクトロン社製イオントラップ装置(LCQ))では分子量50−2000の範囲について半値幅0.8m/z程度であり、通常ペプチドの測定によく使う分子量600付近での分解能は約750である。
上記のLC/ESI-MSについては、「Methods in Enzymology, vol. 193」等に記載されている方法を用いることができる。
以下本発明の好ましい態様について具体的に説明する。
本発明の第1の態様は、被験サンプルに含まれる特定の蛋白質の量を定量する方法であり、被験サンプル1として生体由来サンプルなど任意のサンプルを用い、被験サンプル2として測定対象となる特定の蛋白質(対照蛋白質)の標準溶液を用いる。
すなわち、被験サンプル1として生体試料等の測定サンプルを18O水中で加水分解したものと、被験サンプル2として調整した対照蛋白質の標準溶液を16O水中で加水分解したものを等容量ずつ混合し、LC/ESI-MSで定量分析を行う。ここで、標準溶液の濃度は、被験サンプル1に含まれる蛋白質量に応じて適宜調整すればよい。
前記定量分析を行う工程は、以下の(5)〜(7)の工程を含む。
(5)LCのクロマトグラムにおいて、4ダルトン差の2つのシグナルを与える溶出ピークを選別する工程:
LCのクロマトグラムにおける各溶出ピークは、被験サンプル1及び/または被験サンプル2に含まれる蛋白質が加水分解されて生じるペプチド断片である。
被験サンプル1(測定サンプル)が対照蛋白質を含む場合、被験サンプル1由来のペプチド断片は、18OでC末端をラベル化されているため、被験サンプル2(対照蛋白質)由来のペプチド断片よりも4ダルトン大きいMS値を有する。すなわち、4ダルトン差の2つのシグナルを与える溶出ピークを選別することによって、被験サンプル1に含まれる複数の蛋白質のうち、対照蛋白質由来のペプチド断片を選別することができる。
(6)(5)において選抜した溶出ピークにおいて、4ダルトン差の2つのシグナルのシグナル強度を比較し、MS値が小さいシグナルにおけるシグナル強度に対する前記シグナルよりもMS値が4ダルトン大きいシグナルにおけるシグナル強度の比を算出する工程:
ここで、該当するペプチド断片の溶出ピークを一部又は全ての範囲についてMSモードで測定し、シグナル強度の積算値を求めることができる。
(5)において選別される溶出ピークが複数存在する場合、それらのうちの任意1つを選択して4ダルトン差の2つのシグナルのシグナル強度を比較することもできる。また、それぞれの溶出ピークについて4ダルトン差の2つのシグナルのシグナル強度を比較し、それらの平均値を求めることもできる。
(7)(6)の結果に基づき、被験サンプル1中の対照蛋白質量を算出する工程:
被験サンプル1中に含まれる対照蛋白質の量は、(6)の結果から、以下の数式で算出することができる。
Figure 2005121380
ここで、(5)において選別される溶出ピークが複数存在する場合、それぞれのペプチド断片について、上記数式1に基づいて被験サンプル1中の対照蛋白質濃度を算出した後、これらの平均値を被験サンプル1における当該蛋白質濃度として求めることができる。
尚、上記において、被験サンプル1を対照蛋白質とし、被験サンプル2を測定サンプルとして分析してもよい。
本発明の第2の態様は、2種類の試料(被験サンプル1及び被験サンプル2)に含まれる蛋白質の差異を評価する方法に関する。すなわち、被験サンプル1を18O水中で加水分解したものと、被験サンプル2を16O水中で加水分解したものを等容量ずつ混合し、LC/ESI-MSで定量分析を行う。該定量分析を行う工程は、以下の(8)〜(10)の工程を含む。
(8)LCのクロマトグラムにおいて、各溶出ピークをMSモードおよびMS/MSモードで測定する工程:
LCのクロマトグラムにおける各溶出ピークは、被験サンプル1及び/または被験サンプル2に含まれる蛋白質が加水分解されて生じるペプチド断片の溶出ピークである。従って、該溶出ピークをMS/MSモードの測定に供することにより、それぞれのペプチド断片由来のCIDスペクトルを得ることができる。CIDスペクトルとは、溶出ピーク由来のMSスペクトルのそれぞれのMSシグナル、すなわちイオンピークに対して更にイオン源を衝突させることにより分解させ、分解物のMSスペクトルを測定したものを表す。従って、CIDスペクトルは、該溶出ピークに含まれるペプチド断片のフィンガープリントと成り得る。
(9)(8)の測定結果に基づき、各溶出ピークに含まれるペプチド断片の由来蛋白質を同定する工程:
工程(8)で得られるCIDスペクトルから、各溶出ピークに含まれるペプチド断片の由来蛋白質を同定することができる。それぞれのペプチド断片の由来蛋白質の同定は、以下の工程(a)〜(c)により行うことができる。すなわち、
(a) 公知蛋白質配列データベース上の蛋白質由来ペプチド断片の理論CIDスペクトルを算出する工程、
(b) 工程(8)で得られるCIDスペクトルを、前項(a)の理論CIDスペクトルと比較する工程、および
(c) (b)の結果に基づき、工程(8)で得られるCIDスペクトルを与えた溶出ピークに含まれるペプチド断片のアミノ酸配列および当該ペプチド断片の由来蛋白質を同定する工程を含む。
前記(a)〜(c)の工程については、通常、MASCOT等のCIDスペクトル解析ソフトウェアを用いて行うことができる。該ソフトウェアにより、GenbankまたはSwissplot等の公知蛋白質配列データベース上の蛋白質のアミノ酸配列情報を用いて、蛋白質配列データベース上の蛋白質のアミノ酸配列から作られるペプチド断片の理論CIDスペクトルを算出し、工程(8)で得られる実測のCIDスペクトルとの同一性を比較することができる。工程(8)で得られる実測のCIDスペクトルと、理論CIDスペクトルの一致度が高い蛋白質配列を、当該CIDスペクトルを与えた溶出ピークに含まれるペプチド断片の由来蛋白質の候補として同定することができる。
(10)(9)の結果に基づき、被験サンプル1及び被験サンプル2の差異を評価する工程:
被験サンプル1及び被験サンプル2に共に含まれる蛋白質由来のペプチド断片は、前記工程(8)の測定において、4ダルトン差の2つのMSシグナルを与える。ここで、MS値が小さいシグナルが被験サンプル2由来のシグナルであり、該シグナルよりもMS値が4ダルトン大きいシグナルが被験サンプル2由来のシグナルである。この場合、被験サンプル1及び被験サンプル2における該蛋白質量の差異は前記第1の態様と同様の方法で測定することができる。
被験サンプル1及び被験サンプル2において、4ダルトン差の2つのMSシグナルのシグナル強度が同じである場合、当該蛋白質量については被験サンプル1及び被験サンプル2で差異が無いことが同定される。
一方、被験サンプル1及び被験サンプル2において、4ダルトン差の2つのMSシグナルのシグナル強度が異なる場合、4ダルトン差の2つのシグナルのシグナル強度の比率を求めることにより、被験サンプル1及び被験サンプル2に含まれる当該蛋白質量の差を同定することができる。すなわち、
Figure 2005121380
また、4キロダルトン差のシグナルが存在せず、被験サンプル1由来のMSシグナルもしくは被験サンプル2由来のMSシグナルの一方のみが存在する場合、被験サンプル1または被験サンプル2のみに含まれる蛋白質を同定することができる。
以下、実施例を挙げるが、本発明はもとより、これに限定されるものではない。
材料:
本発明実施例で用いる材料の由来は以下のとおりである。
95% 18O水(アルドリッチ製)、
Sequence grade modified trypsin(プロメガ製)、
オバルブミン(ovalbumin)、BSA、ミオグロビン(myoglobin)、カッパ−カゼイン(kappa casein)、ヘモグロビン(hemoglobin)、チトクローム c(cytochrome c;シグマ製)
ウィスター/STラット(Wister/ST rat;日本SLC製)
以下、実施例1では、本発明の18Oラベル化プロテオミクス解析の精度を調べた。
(方法)
1)細胞抽出物の調整
ラット心臓を5倍量のホモジナイズバッファー[0.32M sucrose, 10mM Tris-HCl(pH7.4),1mM EGTA, 2mM EDTA, 50mM NaF, 1mM Na3VO4, 0.4nM ミクロシスチン(microcystin)]中でホモジナイズした。ホモジネートに、さらに等量のホモジナイズバッファーを混合した後、1000×gで10分間遠心し、その上清を細胞抽出物として回収した。

2)細胞抽出物の酵素消化
ホモジナイズしたサンプルを2つのチューブに50μgずつ取り、スピードバックで溶媒を減圧去し、乾固させた。次に2つのサンプルの内、一方を18O水で調製した100mM炭酸水素アンモニウム溶液で溶かし(被験サンプル1)、もう一方を16O水(通常の水)で調製した100mM炭酸水素アンモニウム溶液で溶かした(被験サンプル2)。それぞれのサンプルにトリプシン(10μg)を添加し、37℃で36時間インキュベートした。

3)ラベル化したペプチドのLC-MS/MS解析
LC-MS/MS解析のために、前記2における被験サンプル1および被験サンプル2を等量(それぞれ20μgずつ)混合し、キャピラリーHPLCシステムにインジェクトした。カラムにはPepMap(0.075mm×150mm)、移動相には0.1%酢酸(A)と0.1%酢酸/メタノール(B)を用い、流速は0.2μL/minでおこなった。また、グラディエントには、5%B液から100%B液まで120分で上げる直線グラディエントを用いた。キャピラリーHPLCは、nano electrospray イオンソースを用い、on-lineでイオントラップ型MS(LCQ)と連結している。スプレー電圧は2.8keV、ヒートキャピラリーの温度は120℃に設定した。また、sheathガス及びauxiliaryガスは用いなかった。
カラムから溶出されてくるペプチド断片は、400-2000m/zの範囲で、data-dependent MS/MS モードで解析された。
ラベル化されたペプチドの相対比は、溶出されたペプチドそれぞれの全ピークエリアのピークを平均化したピークを構築し、そのピーク強度を比較することによりおこなった。
(結果及び考察)
上記3)に基づき、LCQ(イオントラップ型MS)で解析をおこなった。データベースサーチは、MASCOTによりおこない、139ペプチドを同定した。
この同定された139個のペプチド断片のイオンペアの強度を比較した結果を図2に示した。図2のプロットに示すようにペプチドのイオンペアのピーク強度は直線的な分布を示し、相関係数は0.99であった。また、139ペプチドの中で、97%以上のものが±2倍の範囲内に入っており、81%以上が±1.5倍の範囲内にあった。上記の結果から、18Oでラベル化されたペプチド断片のMSシグナルのピーク強度は、非ラベル化ペプチド断片のMSシグナルのピーク強度と精度良く比例関係を示すことがわかった。すなわち、非ラベル化ペプチド断片と18Oでラベル化されたペプチド断片のMSシグナルのピーク強度を比較し、定量分析を行うことが可能であることがわかった。
実施例2では、本発明の分析方法についてスパイクテストを行った。
(方法)
様々な量のオバルブミン(Ovalbumin)を実施例1の1)で調製したラットの心臓抽出物に加え、実施例1の2)及び3)に記載されたものと同様の方法で酵素分解を行いLCQで分析した。
(結果)
オバルブミン由来の以下のペプチド断片の配列同定とオバルブミンの定量の結果を表1に示した。
同定されたオバルブミン由来のペプチド断片の配列:
・GLWEK
・VYLPR
・VASMASEK
・LTEWTSSNVMEER
・ELINSWVESQTNGII
Figure 2005121380
上記のとおり、全ての場合において、実際に加えたオバルブミン(Ovalbumin)の量に一致する測定値を得ることができ、期待値と実測値の平均誤差は、6.7%から33.8%の範囲にあった。
以上の結果は、本発明の分析方法により、複雑な蛋白質混合物中の成分の正確な比較定量が可能であることを示すものである。
実施例3では、本発明の分析方法について公知のICAT法と比較した。
(方法)
本発明の方法と公知のICAT法を比較するために、2種類の標準蛋白質の混合液を調製した。すなわち、サンプルAはBSA(10μg)、ミオグロビン(10μg)、β-カゼイン(10μg)、κ-カゼイン(20μg)、カタラーゼ(10μg)、アルドラ-ゼ(10μg)、ヘモグロビン(15μg)及びチトクロームC(10μg)からなる混合物溶液であり、サンプルBは BSA(10μg)、ミオグロビン(5μg)、β-カゼイン(20μg)、κ-カゼイン(20μg)、カタラーゼ(5μg)、アルドラ-ゼ(5μg)、ヘモグロビン(10μg)及びチトクロームC(15μg)からなる混合物溶液である。
本発明の方法では、サンプルAを18O水中で、サンプルBを16O水中で、それぞれ2)と同様の方法で酵素消化し、等量混合後、LC-MS/MS(LCQ)で解析した。
ICAT法では、サンプルAをlight(D0)-ICAT試薬(アプライドバイオシステムズ製)で、サンプルBをheavy(D8)-ICAT試薬(アプライドバイオシステムズ製)でそれぞれラベル化し、ICAT試薬に添付されたプロトコルに従って精製した後、LC-MS/MS解析を実施した。
(結果)
本発明の方法で分析した結果を表2に示した。また、ICAT法で分析した結果を表3に示した。
Figure 2005121380
Figure 2005121380
(表中、「#」はタグの入っている位置を表す。)
表2及び表3のとおり、本発明の18Oラベル化法では、用いた8種類の蛋白質全てを同定することができたが、ICAT法では3種類の蛋白質しか同定できなかった。ICAT法で同定できなかった5種類の蛋白質の内、2つはシステイン残基を持っておらず、また残りの3つも数個しかシステイン残基のない蛋白質であった。このようにシステイン残基の少ない蛋白質の同定率が悪い原因として、ICAT法で用いるイオン交換カラムとアフィニティーカラムでの精製で回収率がよくないこと、またICAT法では大きなサイズのtagをペプチドに入れるので検出できても同定できない場合があることなどが考えられる。
一方、本発明の方法とICAT法で、定量の精度については大差がないと考えられた。しかしながら、18Oラベル化法ではICAT法より1つの蛋白質由来のペプチドをより多く検出することができ、これらのデータを平均することにより、より正確な比較定量が可能となる。
更に、ZhangらがICAT法ではラベル試薬に含まれる8つの重水素原子の同位体効果により、カラムからの溶出時間にずれが生じること、特に逆相カラムではそれが顕著であることを報告している(Zhang, R.ら著、Anal. Chem. 2001, 73, 5142-5149; Zhang, R.ら著、J. Proteome Res. 2002, 1, 139-147.)。
実際に、図3に示す溶出プロファイルのとおり、ICAT法では溶出時間のずれが0.2から0.4minであり、カラムからの溶出時間のずれが比較定量に大きく影響すると考えられる。しかし、本発明の18Oラベル化法では溶出時間のずれは0から0.1minであった。従って、本発明の方法ではカラムからの溶出時間のずれは無視できる程度である。
本発明の分析方法により、生体試料に含まれる微量蛋白質を同定し、定量的に分析することが可能となった。
本発明の分析方法のストラテジーを示す図である。 ラベル化ペプチドと非ラベル化ペプチドのMSシグナル強度を示すスキャッタープロットを示す図である。X軸は非ラベル化ペプチドの強度を示し、Y軸は18Oでラベル化されたペプチドのMSシグナル強度を示す。139種類のペプチドのデータをプロットしたところ、正比例の関係を示した(y=0.996x; R2=0.998)。X軸及びY軸上の数値「1.E+n」は、10を表す。 ICAT法と本発明の分析方法での同位体効果を比較する図である。上2段はICAT法におけるデータを示す(ペプチド配列は、CPLLWPK;溶出時間のずれ=0.16分)。下2段は本発明の分析方法におけるデータを示す(ペプチド配列は、TFYLK)

Claims (4)

  1. 蛋白質の定量分析方法であって、以下の(1)〜(4)の工程を含む方法;
    (1)18O水を90%以上含む水中で被験サンプル1を加水分解する工程、
    (2)16O水を90%以上含む水中で被験サンプル2を加水分解する工程、
    (3)(1)の加水分解物と(2)の加水分解物を混合する工程、
    (4)(3)で得られる混合液をLC/ESI-MSで定量分析する工程。
  2. (1)及び(2)の工程において、加水分解酵素を用いることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 被験サンプル2が対照蛋白質であり、被験サンプル1に含まれる対照蛋白質量を定量するために行われる、定量分析方法であって、(4)の工程が以下の(5)〜(7)の工程を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の方法;
    (5)LCのクロマトグラムにおいて、4ダルトン差の2つのシグナルを与える溶出ピークを選別する工程、
    (6)(5)において選抜した溶出ピークにおいて、4ダルトン差の2つのシグナルのシグナル強度を比較し、MS値が小さいシグナルにおけるシグナル強度に対する、前記シグナルよりもMS値が4ダルトン大きいシグナルにおけるシグナル強度の比を算出する工程、
    (7)(6)の結果に基づき、被験サンプル1に含まれる対照蛋白質量を算出する工程。
  4. 被験サンプル1及び被験サンプル2における差異を評価するために行われる定量分析方法であって、(4)の工程が以下の(8)〜(10)の工程を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の方法;
    (8)LCのクロマトグラムにおいて、各溶出ピークのMS/MS測定を行う工程、
    (9)(8)の測定結果に基づき、各溶出ピークに含まれるペプチド断片の由来蛋白質を同定する工程、
    (10)(9)の結果に基づき、被験サンプル1及び被験サンプル2の差異を評価する工程。
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