JP2005120282A - ポリウレタンウレア樹脂の水性分散体 - Google Patents

ポリウレタンウレア樹脂の水性分散体 Download PDF

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Abstract

【課題】 機械的安定性が良好で、かつ皮膜の耐水性が改善されたなポリウレタンウレア樹脂水性分散体およびそれを含むガラス繊維用集束剤を提供する。
【解決手段】 ウレタンプレポリマー(A)を、HLBが13〜40、重量平均分子量が5,000〜500,000の水溶性ポリウレタン系乳化剤(B1)およびHLBが8以上13未満、重量平均分子量が500〜20,000の乳化剤(B2)の存在下で水中に分散させると同時にもしくは分散させた後、水および/またはポリアミンで鎖伸長させてなるポリウレタンウレア樹脂の水性分散体、および該水性分散体からなるガラス繊維用集束剤である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ウレタンプレポリマーを乳化剤の存在下で水中に分散させ、水又はポリアミンで鎖伸長させてなるポリウレタンウレア樹脂の水性分散体。および該水性分散体からなるガラス繊維用集束剤に関する。
従来、ポリウレタンウレア樹脂の水性分散体は、多環フェノール類のポリオキシアルキレンエーテルとポリプロピレングリコールのポリオキシエチレンエーテルからなる乳化剤を使用したものが、ガラス繊維の集束剤用として提案されている(特許文献−1参照)。
また、ポリウレタンウレア樹脂水性分散体と特定の水溶性高分子化合物とを含有するガラス繊維用集束剤が提案されている(特許文献−2参照)。
特開平11−236248号公報 特開2001−19496号公報
しかしながら、従来のポリウレタンウレア樹脂の水性分散体は乳化剤の量が多く必要であるため、水性分散体から得られる乾燥皮膜の耐水性が悪く、これを用いてガラス繊維用集束剤としたときには、得られるガラス繊維を用いて製造されたFRTPの耐水性が悪くなるという問題があった。
また、これらの乳化剤の使用量を低減したときには、水性分散体の機械安定性が不十分であり、特にガラス繊維集束剤としたときの機械安定性に劣るという問題があった。
本発明者らは、上記問題点を解決するため種々検討を重ねた結果、特定の乳化剤を組み合わせてウレタンプレポリマーを水中に分散させることにより、乳化剤の使用量が少なくても機械安定性が良好なポリウレタンウレア樹脂の水性分散体が得られ、これを用いたガラス繊維用集束剤を付与して得られるガラス繊維を用いて作成したFRTPは耐水性が良好であることを見出し本発明に到達した。
すなわち本発明は、ウレタンプレポリマー(A)を、HLBが13〜40、重量平均分子量が5,000〜500,000の水溶性ポリウレタン系乳化剤(B1)およびHLBが8以上13未満、重量平均分子量が500〜20,000の乳化剤(B2)の存在下で水中に分散させると同時にもしくは分散させた後、水および/またはポリアミンで鎖伸長させてなるポリウレタンウレア樹脂の水性分散体、および該水性分散体からなるガラス繊維用集束剤である。
本発明のポリウレタンウレア樹脂の水性分散体は、
(1)水性分散体の機械的安定性に優れる。
(2)ガラス繊維用集束剤として用いられた場合に、
(i)従来の集束剤に比べ、集束剤の飛散量が少ないため、集束剤の使用量を減らすことができ、かつ、ガラス繊維巻き取り機周辺の集束剤による汚染を低減させることができる。
(ii)従来の集束剤を用いたガラス繊維に較べ、得られるFRP、FRTP等の耐水強度を改善することができる。
本発明のポリウレタンウレア樹脂の水性分散体は、異なる範囲のHLBを有する2種類の乳化剤を併用することにより得られるものである。
2種類の乳化剤のうちの1種類の水溶性ポリウレタン系乳化剤(B1)のHLBは通常13〜40、好ましくは13〜30、特に好ましくは13〜20である。
一方、もう一つの乳化剤(B2)のHLBは、通常8以上13未満、好ましくは9以上13未満、特に好ましくは9.5以上13未満である。
このような範囲のHLBを有する2種類の乳化剤を用いることによって、水性分散体の機械的安定性が良好となる。
HLBは、有機化合物の有機性・無機性の概念[「新界面活性剤入門」藤本武彦著、三洋化成工業発行、p197−201]から計算できる。
また、(B1)の重量平均分子量(GPCによる測定値、以下Mwと略記)は通常5,000〜500,000、好ましくは5,000〜400,000、さらに好ましくは5,000〜200,000である。
(B2)のMwは通常500〜20,000、好ましくは800〜15,000、さらに好ましくは1,000〜10,000である。
(B1)のMwが5,000未満もしくは(B2)のMwが500未満では得られる水性分散体の機械的安定性が不足し、該水性分散体からなる集束剤のスカムの発生および繊維の切断の原因となり、(B1)のMwが500,000を超える、もしくは(B2)のMwが20,000を超えると、集束剤の成分として使用した場合に集束剤が高粘度となり、ガラス繊維への集束剤付与が困難となる
本発明において、ウレタンプレポリマー(A)は、高分子ポリオール、有機ジイソシアネートおよび必要により鎖伸長剤および/または架橋剤とから誘導されてなる従来公知のものが使用できる。
高分子ポリオールの具体例としては、例えばポリエステルポリオール(例えばポリエチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリエチレンブチレンアジペートジオール、ポリネオペンチルアジペートジオール、ポリネオペンチルテレフタレートジオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリバレロラクトンジオール、ポリヘキサメチレンカーボネートジオールなど);ポリエーテルポリオール[ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ビスフェノール類のEOおよび/またはプロピレンオキシド(以下PO略記)付加物など]などが挙げられる。
高分子ポリオールの数平均分子量(以下、Mnと略記:GPCによる測定値)は通常500〜6,000、好ましくは800〜3,000である。
有機ジイソシアネートの具体例としては、たとえば、2,4’−もしくは4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−もしくは2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジベンジルジイソシアネート、1.3−もしくは1,4−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート;エチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、リジンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート;イソフォロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネート;およびこれらの2種以上の混合物を挙げることができる。これらのうち好ましいものはMDI、TDI、HDIおよびIPDIである。
必要により用いられる鎖伸長剤および/または架橋剤としては、Mnが60〜500未満の活性水素含有化合物、例えば多価アルコール[エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1、6−ヘキサンジオール、3−メチルペンタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン、2,2−ビス(4,4’−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンなどの2価アルコール;グリセリン、トリメチロールプロパンなどの3価アルコール;ペンタエリスリト―ル、ジグリセリン、α−メチルグルコシド、ソルビト―ル、キシリット、マンニット、ジペンタエリスリト−ル、グルコ−ス、フルクト−ス、ショ糖などの4〜8価のアルコ―ルなど]、多価フェノ―ル類(ピロガロ―ル、カテコール、ヒドロキノンなどの多価フェノ―ル;ビスフェノ―ルA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどのビスフェノ―ル類など)、水、ポリアミン[脂肪族ポリアミン(エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミンなど)、脂環族ポリアミン(イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミンなど)、芳香族ポリアミン(4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど)、芳香脂環族ポリアミン(キシリレンジアミンなど)、ヒドラジンもしくはその誘導体など]が挙げられる。
また、必要により分子内に親水性基と活性水素基とを含有する化合物(例えば乳酸、ジメチロールプロピオン酸、アミノエチルスルホン酸など)を併用してもよい。
本発明において(A)の製造方法は特に限定されず、通常のウレタンプレポリマーを製造する方法(ワンショット法または多段法)で前記ポリオール、有機ジイソシアネートおよび必要により用いられる鎖伸長剤や分子内に親水性基と活性水素基を含有する化合物をウレタン化反応させることにより得られる。ウレタン化の反応温度は通常30〜200℃、好ましくは50〜180℃である。反応時間は通常0.1〜30時間、好ましくは0.1〜8時間である。
該ウレタン化反応は通常無溶剤系またはイソシアネートに不活性な有機溶剤中で行われる。該有機溶剤としてはアセトン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキサイド、トルエン、ジオキサン、酢酸エチルエステル等が挙げられる。
上記ウレタン化において、有機ジイソシアネート中のイソシアネート当量と、高分子ポリオールおよび必要により用いられる鎖伸長剤や分子内に親水性基と活性水素基とを含有する化合物中の全イソシアネート反応性基との当量の比は、通常0.9〜3、好ましくは1.1〜2、特に好ましくは1.2〜1.6である。また、上記ウレタン化反応により得られるポリウレタン樹脂中のイソシアネート基含有量は、通常0〜10%(以下において、特に限定しない限り、%は重量%を表す。)、好ましくは0.5〜10%である。
(B1)は、ポリウレタン構造を有する乳化剤であり、かつ水溶性(25℃での溶解度が1以上)である。
(B1)のうち好ましいものとしては、下記一般式(1)で示される乳化剤(B11)が挙げられる。
Figure 2005120282
式中、R1はk価のアルコール類またはフェノール類の水酸基を除いた残基、Xは有機ジイソシアネートの残基、R2は2価のアルコール類またはフェノール類の水酸基を除いた残基、Zは−O(AO)mR1[(OA)mOH]k-1および/または−N(R32(但し、R3の少なくとも1つは炭素数1〜100の炭化水素基または水酸基含有炭化水素基で残りは水素原子である。)、Aは炭素数2〜30のアルキレン基(但し、m個、n個、p個のオキシアルキレン基AOが2種以上のオキシアルキレン基で構成される場合の結合様式はブロックまたはランダムのいずれでもよい。)を表し、m、nおよびpはそれぞれ独立に0または1〜150の整数(但し、{}内の全てのmとnとpの合計は少なくとも10であり、R1がフェノール類の残基の場合はmは0でなく、R2がフェノール類の残基の場合はnとpは0でない。また、複数のm、p、R1、X、R2、R3はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)、qは0または1〜150の整数、kは1〜6の整数を表す。
残基R1を与える1〜6価のアルコール類またはフェノール類の具体例としては以下のものが挙げられる。
1価のアルコール類[炭素数2〜40の脂肪族アルコール(たとえばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、ラウリルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコールなど)、Mn100〜100,000のシリコンモノオール(たとえばポリジメチルシロキサンモノカルビノール、ポリジエチルシロキサンモノカルビノールなど)など];2価のアルコール類[Mn60〜400のポリオール類(たとえばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコールなど)、Mn400を越えるポリオール類(たとえばポリブタジエングリコール、ポリカプロラクトンジオールなど)、Mn100〜100,000のシリコンジオール(たとえばポリジメチルシロキサンジカルビノール、ポリジエチルシロキサンジカルビノールなど)];3〜6価の多価アルコール類(例えばグリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);
1価のフェノール類[たとえばアルキルフェノール類(たとえばノニルフェノール、ドデシルフェノール、オクチルフェノール、クミルフェノールなど)、スチレン化(通常1〜10モル付加、好ましくは2〜5モル付加)フェノール類(たとえばスチレン化フェノール、スチレン化クミルフェノールなど)、ビスフェノール類のモノアルキル(炭素数1〜20)エーテル(たとえばビスフェノールAのモノメチルエーテル、ビスフェノールSのモノブチルエーテルなど)など];2価のフェノール類[例えばヒドロキノン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンなど];3価以上の多価フェノール類[例えばトリス−4−ヒドロキシフェニルメタンなど];およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち好ましいものは1価または2価の化合物である。
上記アルコール類またはフェノール類の水酸基1個あたりのMnは通常30〜2,000またはそれ以上、好ましくは30〜1,000である。
一般式(1)中のR2は2価のアルコールまたはフェノール化合物の水酸基を除いた残基である。これらの具体例としては、例えば前記R1として例示したもののうちの2価の化合物が挙げられる。これらの水酸基1個あたりのMnは通常30〜2,000、好ましくは30〜1,000である。
Xは有機ジイソシアネートの残基であり、Xの炭素数は通常4〜18、好ましくは6〜15である。該有機ジイソシアネートとしては、前述のものが挙げられる。
一般式(1)においてAで表される炭素数2〜30のアルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などが挙げられ、(AO)mで表される(ポリ)オキシアルキレン基は、エチレンオキサイド(以下EOと略記)、プロピレンオキシド(以下POと略記)、1,2−、1,3−もしくは2,3−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、α−オレフィン(炭素数4〜30)オキサイド、エピクロロヒドリン、スチレンオキサイド、これらの2種以上の併用系(ランダムおよび/またはブロック)等のアルキレンオキサイドのアルコールまたはフェノール化合物への開環(共)付加により形成される基である。これらのうち好ましいものは、EO単独およびEOとPOの共付加で形成される(ポリ)オキシアルキレン基である。
EOとEO以外のアルキレンオキサイドとが併用して用いられる場合の該(ポリ)オキシアルキレン基中のオキシエチレン単位の含有量は、好ましくは60%以上、好ましくは80%以上である。オキシエチレン単位の含有量が60%以上であれば、得られた(B1)の乳化性がさらに良好になる傾向があり、乳化が容易となる傾向がある。また、2種以上のアルキレンオキサイドを用いる場合の結合様式はブロックまたはランダムのいずれでもよいが、R1のアルキレンオキサイド付加物の末端部分は有機ジイソシアネートとの反応性の点からヒドロキシエチル基となっているものが好ましい。
一般式(1)におけるm、nおよびpは、(ポリ)オキシアルキレン基を形成するアルキレンオキサイドの付加モル数であり、m、nまたはpが500以下であれば、得られるポリウレタン系乳化剤の水溶液の粘度が高くなりすぎることはなく乳化がさらにし易くなる。また、{}内の全てのmとnとpの合計は通常少なくとも10、好ましくは30〜1,000またはそれ以上である。{}内の全てのmとnとpの合計が10以上であれば、ポリウレタン系乳化剤の親水基部分が多いため乳化性が不足することはなく、乳化がさらにし易くなる。
一般式(1)におけるZのうち好ましいのは−O(AO)mR1[(OA)mOH]k-1であり、さらに好ましいのはkが1で、R1が1価アルコール類もしくは1価フェノール類の残基、とくにスチレン化(1〜10モル付加、好ましくは2〜5モル付加)フェノール(たとえばスチレン化フェノール、スチレン化クミルフェノールなど)の残基である。
−N(R32のR3は少なくとも1個が炭素数1〜100、好ましくは8〜36の炭化水素基または水酸基含有炭化水素基である。
3の具体例としては、上記のR1で例示した1価アルコール類もしくは1価フェノール類の残基、およびそれらの水素原子の少なくとも1個がヒドロキシル基で置換された基、例えばヒドロキシアルキル基(2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、ヒドロキシオクチル基など)およびヒドロキシアリール基(ヒドロキシフェニル基、2−メチル−4−ヒドロキシフェニル基など)が挙げられる。R3は、直鎖状、分岐状または環状のいずれでもよく、また、脂肪族または芳香族のいずれでもよい。
3のうち好ましいものは置換フェノール類の残基であり、特に好ましいものはスチレン化(1〜10モル付加、好ましくは2〜5モル付加)フェノールの残基である。
なお、R1、R2およびZ中に炭素数10以上の炭化水素基を有さない場合は、得られる(B1)の乳化力の観点から、一般式(1)中の(ポリ)オキシアルキレン基の少なくとも1種が炭素数3以上のオキシアルキレン基であることが好ましい。
一般式(1)におけるqは、通常0または1〜150、好ましくは1〜50の整数である。qが150以下であれば得られる(B1)の水溶液の粘度が低く(50万mPa・s以下)なり乳化がし易くなる。
一般式(1)におけるkは通常1〜6の整数、好ましくは1または2、特に1である。
(B1)は、好ましくは1分子中に平均2個以上の疎水基を有し、該疎水基のうちの少なくとも2個の疎水基のそれぞれのSP値と(A)のSP値との差の絶対値(以下、△SP1と略記する)がそれぞれ2以下、特に1以下であることが好ましい。
△SP1が2以下であれば、得られる水性分散体の機械安定性がさらに良好になる傾向があり、集束剤の成分として使用されても、スカムの発生、繊維の切断の原因となりにくい。△SP1の調整は、(B1)1分子中の疎水基の種類の選択により行うことができる。SP値は、Fedorsらの方法[Poly.Eng.Sci.14(2)152,(1974)]によって計算できる。
(B1)に含まれる疎水基としては、前述のR1、R2およびR3が挙げられ、好ましいものも同様のものが挙げられる。
なお、一般式(1)で示される(B11)におけるXは、本発明において疎水基には含まれない。
(B1)に含まれる親水基としては、ノニオン性親水基[ポリオキシエチレン基、ヒドロキシル基] 、アニオン性親水基[カルボキシル基、カルボン酸塩基、スルホン酸(塩)基、硫酸エステル(塩)基、リン酸エステル(塩)基]、カチオン性親水基[1級アンモニウム(塩)基、2級アンモニウム(塩)基、3級アンモニウム(塩)基、4級アンモニウム(塩)基]および両性親水基[アミノ酸基、ベタイン基]が挙げられ、好ましいのはノニオン性親水基、特にポリオキシエチレン基である。
親水基の含有量は、該親水基がポリオキシエチレン基である場合には、オキシエチレン単位を通常20〜99%、好ましくは50〜95%、さらに好ましくは70〜95%含有する。オキシエチレン単位の含有量が20%〜99%であれば、乳化力が強く、比較的安定な水性分散体が得られ易い。また、親水基がヒドロキシル基、アニオン性基、カチオン性基または両性イオン性基の場合には、該親水基を1〜99%、好ましくは5〜90%、さらに好ましくは10〜70%含有する。これらの親水基の含有量が1%〜99%であれば、乳化力が強く、安定な水性分散体が得られ易い。
本発明における(B1)の製法は特に限定されず、通常のポリウレタン樹脂を製造する方法(ワンショット法または多段法)で水酸基含有化合物と有機ジイソシアネートとをウレタン化反応させることにより得られる。
例えば(B11)は、R1[(OA)m−OH]kおよびHO−(AO)m−R2−(OA)p−OHと、有機ジイソシアネート(OCN−X−NCO)とをウレタン化反応させることにより得られる。
Zの一部が−N(R32の場合は、モノヒドロキシ化合物とHN−(R32を同様の方法で反応させることにより得られる。
ウレタン化の反応温度等その他の条件は前述の(A)の場合と同様の条件が挙げられる。
上記ウレタン化において、活性水素基含有化合物中の合計活性水素基と有機ジイソシアネートのイソシアネート基の当量比は、通常1:(0.1〜1.5)、好ましくは1:(0.7〜1.3)である。NCO基が0.1当量未満では得られるポリウレタン乳化剤の分子量が低くなり、得られる樹脂水性分散体の希釈安定性および機械安定性が低下し、1.5当量を超えると残存NCO基が水と反応して該ポリウレタン乳化剤の水溶性が低下し乳化性が低下するので好ましくない。
本発明において、(B1)と併用する(B2)のHLBは通常8以上13未満、好ましくは9以上13未満、特に好ましくは9.5以上13未満である。HLBが8未満および13以上でると得られる水性分散体の機械安定性が不良となる。
(B2)のMwは通常500〜20,000、好ましくは800〜15,000、さらに好ましくは1,000〜10,000である。Mwが500未満では得られる集束剤の希釈安定性および機械安定性が不足し、スカムの発生、繊維の切断の原因となり、20,000を超えると、得られる集束剤が高粘度となり、ガラス繊維への集束剤付与が困難となる。
(B2)の具体例としては、例えば(i)非イオン界面活性剤(例えば高級アルコールEO付加物、アルキルフェノールEO付加物、脂肪酸EO付加物、多価アルコール脂肪酸エステルEO付加物、高級アルキルアミンEO付加物、脂肪酸アミドEO付加物、油脂のEO付加物、グリセロールの脂肪酸エステル、ペンタエスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、アルカノールアミン類の脂肪酸アミド、ポリプロピレングリコールのポリオキシエチレンエーテル、多環フェノール類のポリオキシアルキレンエーテル)、(ii)陽イオン界面活性剤(例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩酸塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩酸塩などの第4級アンモニウム塩、高級アルキルアミン酢酸塩など)、および(iii)両性界面活性剤(アルキルアミノプロピオン酸アルカリ金属塩、アルキルジメチルベタインなど)から選ばれる1種または2種以上の混合物が挙げられる。この中で好ましいものは非イオン界面活性剤であり、特に好ましいものはポリプロピレングリコールのポリオキシエチレンエーテル、多環フェノール類のポリオキシアルキレンエーテルである。
(B2)は、好ましくは分子中に平均1個以上の疎水基を有し、該疎水基のうちの少なくとも1個の疎水基のSP値と(A)のSP値との差の絶対値(以下、△SP2と略記)が2以下、さらに好ましくは1以下であるものである。
△SP2が2以下であれば、得られる水性分散体の機械安定性がさらに良好になる傾向があり、集束剤の成分として使用されても、スカムの発生、繊維の切断の原因となりにくい。△SP2の調整は、(B2)1分子中の疎水基の種類の選択により行うことができる。
(B2)に含まれる疎水基としては、前述のR1、R2およびR3が挙げられ、好ましいものも同様のものが挙げられる。
本発明の水性分散体を製造する際の(B1)と(B2)の合計の使用量は、(A)の重量に基づいて通常0.1〜20%、好ましくは0.5〜17%、さらに好ましくは2〜15%、特に3〜12%である。合計の使用量が3%以上であれば、水性分散体の機械安定性が良好になりやすく、12%以下であれば水性分散体を用いたガラス繊維用集束剤の耐水性が良好になりやすい。
また、(B1)と(B2)の比率は、通常20/80〜95/5、好ましくは30/70〜95/5、さらに好ましくは35/65〜90/10、特に好ましくは40/60〜80/20である。(B1)の比率が30〜95であれば水性分散体の機械安定性がさらに良好である。
(A)を水に分散させて水性分散体とする方法については特に限定されないが、たとえば、
(i)(A)と乳化剤をあらかじめ混合し、その中へ水を徐々に滴下して転相させる方法、
(ii)(A)に、乳化剤を溶解させた水を徐々に滴下して分散させる方法、
(iii)(A)と乳化剤をあらかじめ混合したものを水の中へ滴下分散させる方法、
(iv)乳化剤を溶解させた水の中に(A)を滴下分散させる方法、
(v)(A)、乳化剤および水を一括混合し分散させる方法
等が挙げられる。これらのうち(ii)、(iv)および(v)の方法が、(A)を水に分散させる間に、水や乳化剤中のOH基と(A)中のイソシアネート基との直接接触を避けられるため好ましい。
(A)を水に分散させる装置については特に限定されないが、たとえば(i)錨型撹拌方式、(ii)歯車式撹拌方式、(iii)固定子−回転子式方式、(iv)高圧衝撃方式、(v)超音波衝撃方式、(vi)ニーダーなどの多数軸を有する混練機などが挙げられる。これらのうち(i)、(iii)および(vi)の方法が好ましい。
本発明のポリウレタンウレア樹脂の水性分散体は、(A)を水中に分散させると同時に水および/またはポリアミンで鎖伸長させて得る方法(i)、並びに(A)を水中に分散させた後に水および/またはポリアミンで鎖伸長させて得る方法(ii)が挙げられる。好ましいのは(ii)である。
(i)および(ii)の場合の分散工程の温度は、通常10〜40℃である。また、(ii)の場合の鎖伸長工程の温度は40〜80℃、好ましくは45〜70℃である。
鎖伸長剤としては、水、ポリアミンおよびこれらの併用が挙げられる。ポリアミンとしては水溶性の(ポリ)アルキレン(アルキレン基の炭素数2〜12)ポリアミン(エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミンおよびジエチレントリアミンなど)、ヒドラジン誘導体(ヒドラジン、カルボジヒドラジドおよびアジピン酸ジヒドラジドなど)およびこれらの2種以上の併用が挙げられる。鎖伸長剤としてポリアミンを含む場合のポリアミンの使用量は、(A)の重量に基づいて、通常8部以下、好ましくは0.3〜5部である。
ポリウレタンウレア樹脂の水性分散体の製造には、さらに、鎖伸長剤とともに鎖停止剤を併用してもよい。
鎖停止剤としては、水溶性のモノアミン[炭素数3〜8の1級モノアミン(例えばn−ブチルアミン、iso−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、n−ペンチルアミンなど)、総炭素数4〜8の2級モノアミン(ジn−プロピルアミン、ジn−ブチルアミンなど)が挙げられ、好ましいのは1級モノアミン特にn−ブチルアミンである。鎖停止剤の使用量は、(A)の重量に基づいて、通常5%以下、好ましくは3%以下である。
また、必要によりウレタン化反応中に用いられた有機溶剤は、(A)を水中に分散、鎖伸長させたのち、蒸留等により除去されるのが好ましい。
上述の方法により製造されたポリウレタンウレア樹脂のMnは通常2,000〜2,000,000またはそれ以上、好ましくは10,000〜1,500,000である。
本発明のポリウレタンウレア樹脂の水性分散体の固形分濃度は、通常10〜75%、好ましくは30〜60%である。なお、本発明における固形分濃度は、試料1〜1.5gを130℃×90分加熱乾燥した後の残分重量の、水性分散体の重量に基づく百分率である。
また、水性分散体の粘度は、通常10〜10,000mPa・s好ましくは100〜5,000mPa・sである。水性分散体のレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置で測定される重量平均粒子径は、通常10〜10,000nm、好ましくは100〜5,000nmである。
本発明のガラス繊維用集束剤は、上記の水性分散体をそのまま使用してもよいが、必要により水で希釈してもよい。本発明のガラス繊維用集束剤中のポリウレタンウレア樹脂の含有量は通常0.1〜20%、好ましくは0.5〜10%である。
本発明の集束剤は、さらに、ガラス繊維が複合される樹脂の種類(例えば、不飽和ポリエステル系樹脂およびエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、並びにポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂およびABS樹脂などの熱可塑性樹脂)に応じて必要により公知の添加剤[例えばカップリング剤(アミノシラン、ビニルシランなど)、帯電防止剤(カチオンもしくはアニオン界面活性剤など)、潤滑剤(カチオン界面活性剤、植物性ワックスなど)、耐熱もしくは耐候安定剤、消泡剤、防腐剤など]を任意に含有させることができる。
これらの添加剤の含有量は、集束剤の重量に基づいて、カップリング剤は通常0.2〜3%、好ましくは0.5〜2%、帯電防止剤は通常0〜0.3%、好ましくは0.05〜0.2%、潤滑剤は通常0〜0.3%、好ましくは0.05〜0.2%、耐熱もしくは耐候安定剤、消泡剤および防腐剤が通常0〜0.3%、好ましくは0.05〜0.2%である。これらの添加剤の合計の含有量は集束剤の重量に基づいて通常0.2〜4%、好ましくは0.6〜2.1%であり、(A)の重量100部に対して通常5〜200部、好ましくは20〜100部である。
本発明の集束剤の25℃における粘度は通常0.1〜100mPa・s、好ましくは0.5〜50mPa・sである。
本発明の集束剤のガラス繊維に対する付与量は、ガラス繊維に対し乾燥後の重量で通常0.1〜10%、好ましくは0.2〜5%、特に好ましくは0.5〜3%である。0.1%未満ではガラス繊維の集束性が不良となり、10%を越えるとガラス繊維が硬くなりすぎて好ましくない。
該集束剤をガラス繊維に処理する方法は特に限定されないが、たとえば、ガラス熔融窯の下部に設けられた多数のノズルから繊維状に引き延ばされた溶融状態のガラス繊維(通常数百〜数千本)を集束する際に、ロールコーターで集束剤を付与した後、ケーキ状に巻き取り、乾燥する方法が挙げられる。
本発明の集束剤は機械安定性に優れるため、スカムの発生が少なく、ガラス繊維の切断が減少する。さらに、本発明における乳化剤を用いた集束剤は耐水性が優れているのでFRPまたはFRTPに加工した場合の耐水強度が優れたものとなる。
実施例
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下において「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
水性分散体および集束剤の評価試験方法は以下の通りである。
(1)水性分散体および集束剤の機械的安定性試験:
水性分散体をホモジナイザーにて25℃、15,000rpmで15分間攪拌し、200メッシュの金網でろ過し、金網オン品の乾燥(130℃×45分)後の重量%(対水性分散体)で評価した。
(2)試験片の引張強度試験:
JIS K−7054に従い常態引張強度を測定した。
耐水引張強度は、試験片をプレッシャークッカーで120℃で15時間吸水させた後、引張強度を測定した。
[乳化剤(B1)]
製造例1
ポリエチレングリコール(Mn20,000)90部、ポリオキシエチレンオキシプロピレングリコール[ポリプロピレングリコール(Mn1,700)にEOを付加したもの;Mn8,500]77部、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(Mn1,000)3部およびTDIの2.2部を160℃で5時間反応させ、乳化剤(B1−1)を得た。(B1−1)のHLBは17.3、疎水基(ポリオキシプロピレン基およびポリオキシテトラメチレン基)のSP値はそれぞれ8.7および9.0、Mwは95,000、分子内の疎水基の平均個数はポリオキシプロピレン基が2.1個、ポリオキシテトラメチレン基が0.7個であった。
製造例2
スチレン(2モル)化フェノールにEOを付加したもの(Mn1,500)15部、ポリエチレングリコール(Mn20,000)100部およびTDI2.6部を100℃で3時間反応させ、乳化剤(B1−2)を得た。(B1−2)のHLBは18.0、Mwは40,000、疎水基(スチレン化フェノール)のSP値は10.3、分子内の疎水基の平均個数はスチレン化フェノール基が2個であった。
[乳化剤(B2)]
乳化剤(B2)としては、以下のものを使用した。
乳化剤(B2−1):スチレン(2モル)化フェノールにEOを付加したもの(HLB12.3、Mw900、疎水基のSP値10.3)
乳化剤(B2−2):ポリオキシエチレンオキシプロピレングリコール[ポリプロピレングリコール(Mn2,000)にEOを付加したもの;HLB10.8、Mw3,400、疎水部のSP値8.7]
[ウレタンプレポリマー(A)の製造]
製造例3
ポリブチレンアジペートジオール(Mn1,000)100部とヘキサメチレンジイソシアネート26部とを90℃で4時間反応させ、イソシアネート基含量3.2%のウレタンプレポリマー(A−1)を得た。該プレポリマーのSP値は10.6であった。
製造例4
ポリプロピレングリコール(Mn1,000)100部とIPDI34部とを110℃で5時間反応させ、イソシアネート基含量3.3%のウレタンプレポリマー(A−2)を得た。該プレポリマーのSP値は9.4であった。
[ポリウレタンウレア樹脂の水性分散体の製造]
実施例1〜4、比較例1〜3
表1に記載したウレタンプレポリマー100部を30℃まで冷却し、表1に記載した量の乳化剤と水30部を同時に加えて、ホモミキサーで約5分間混合・分散させた後、さらに水150部で希釈し、表1に記載した鎖伸長剤および鎖停止剤を水50部に溶解した液を添加した後、60℃で5時間、鎖伸長および鎖停止させ、ポリウレタンウレア樹脂の水性分散体を得た。得られた水性分散体の分析値および機械的安定性の結果を表2に示す。
Figure 2005120282
Figure 2005120282
実施例5〜8、比較例4〜6
ポリウレタンウレアの水性分散体10部とアミノシラン(γ−アミノプロピルトリエトキシシラン)2部および潤滑剤(テトラエチレンペンタミンジステアレート)1部に水87部を配合し、ガラス繊維用集束剤を得た。得られた集束剤の機械的安定性を表3に示す。
Figure 2005120282
評価例1〜4、比較評価例1〜3
表3に記載の集束剤を、直径15μmのガラス繊維に12%付与し、600本のガラス繊維を集束してストランドとし、このストランドを通常のチョップカット法により切断後乾燥して長さ5mmのチョップドストランドを得た。
得られたそれぞれのチョップドストランド30部とナイロン66樹脂70部とを270℃で混練し、ペレット化したものをインジェクションモールディング法によってJIS K−7054に規定された試験片を得た。
これらの試験片について常態引張強度と耐水引張強度を測定した。
結果を表4に示す。
Figure 2005120282
本発明のポリウレタンウレア樹脂の水性分散体は、ガラス繊維用集束剤に好適に使用でき、さらに、該集束剤を使用して得られたガラス繊維はFRPおよびFRTPなどの複合材料のマトリックス繊維として好適に使用できる。

Claims (9)

  1. ウレタンプレポリマー(A)を、HLBが13〜40、重量平均分子量が5,000〜500,000の水溶性ポリウレタン系乳化剤(B1)およびHLBが8以上13未満、重量平均分子量が500〜20,000の乳化剤(B2)の存在下で水中に分散させると同時にもしくは分散させた後に、水および/またはポリアミンで鎖伸長させてなるポリウレタンウレア樹脂の水性分散体。
  2. (B1)が下記一般式(1)
    Figure 2005120282
    [式中、R1はk価のアルコール類またはフェノール類の水酸基を除いた残基、Xは有機ジイソシアネートの残基、R2は2価のアルコール類またはフェノール類の水酸基を除いた残基、Zは−O(AO)mR1[(OA)mOH]k-1および/または−N(R32(但し、R3の少なくとも1つは炭素数1〜100の炭化水素基または水酸基含有炭化水素基で残りは水素原子である。)、Aは炭素数2〜30のアルキレン基を表し、m、nおよびpはそれぞれ独立に0または1〜150の整数(但し、{}内の全てのmとnとpの合計は少なくとも10であり、R1がフェノール類の残基の場合はmは0でなく、R2がフェノール類の残基の場合はnとpは0でない。また、複数のm、p、R1、X、R2、R3はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)、qは0または1〜150の整数、kは1〜6の整数を表す。]で示される水溶性ポリウレタン系乳化剤(B11)である請求項1記載の水性分散体。
  3. 一般式(1)におけるアルキレン基Aのうち60重量%以上がエチレン基である請求項2記載の水性分散体。
  4. (B1)が分子中に平均2個以上の疎水基を有し、該疎水基のうちの少なくとも2個の疎水基のそれぞれのSP値と(A)のSP値との差の絶対値がそれぞれ2以下である請求項1〜3のいずれか記載の水性分散体。
  5. (B2)が、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤および両性界面活性剤からなる群から選ばれる1種以上である請求項1記載の水性分散体。
  6. 非イオン界面活性剤が、ポリプロピレングリコールのポリオキシエチレンエーテルおよび多環フェノールのポリオキシアルキレンエーテルから選ばれる1種以上である請求項5記載の水性分散体。
  7. (B2)が分子中に平均1個以上の疎水基を有し、該疎水基のうちの少なくとも1個の疎水基のSP値と(A)のSP値との差の絶対値が2以下である請求項1〜6のいずれか記載の水性分散体。
  8. (B1)と(B2)の重量比率が30/70〜95/5である請求項1〜7のいずれか記載の水性分散体。
  9. 請求項1〜8いずれか記載の水性分散体からなるガラス繊維用集束剤。
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