JP2001019496A - ガラス繊維用集束剤 - Google Patents

ガラス繊維用集束剤

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JP2001019496A
JP2001019496A JP11195556A JP19555699A JP2001019496A JP 2001019496 A JP2001019496 A JP 2001019496A JP 11195556 A JP11195556 A JP 11195556A JP 19555699 A JP19555699 A JP 19555699A JP 2001019496 A JP2001019496 A JP 2001019496A
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Hiroshi Hasegawa
博史 長谷川
Tomoyuki Murahashi
智至 村橋
Naosuke Sakai
修介 堺
Tatsuhito Kou
樹人 高
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス繊維にガラス繊維用集束剤を付与して
ガラス繊維を巻き取る際、集束剤が遠心力によって振り
飛ばされることを防止し、希釈安定性および機械的安定
性に優れ、集束剤にスカムが発生しにくいガラス繊維用
集束剤を提供する。 【解決手段】 ポリウレタン樹脂(A1)、エポキシ樹
脂(A2)およびビニル系樹脂(A3)からなる群から
選ばれる1種以上の水分散性樹脂(A)の水性分散体か
らなるガラス繊維用集束剤において、0.2重量%水溶
液の25℃における曳糸長が5〜300mmとなる水溶
性高分子化合物(B)を含有させてなることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス繊維を溶融
紡糸した後に、ガラス繊維を集束するために用いられる
ガラス繊維用集束剤および該集束剤で処理されたガラス
繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス繊維用集束剤はフィルム形
成剤、カップリング剤、潤滑剤、界面活性剤および水な
どで構成されており、フィルム形成剤としては澱粉、ポ
リウレタン樹脂の水性分散体、エポキシ樹脂の水性分散
体またはビニル系樹脂の水性分散体などが一般に用いら
れている。これらの水性分散体は、低分子量の水溶性界
面活性剤やポリビニルアルコール(PVA)などを乳化
剤または保護コロイドに用いて樹脂を乳化またはビニル
モノマーを乳化重合したものが一般に用いられている。
(たとえば特開平4−31425号公報、特開平8−1
20091号公報など)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のガラス繊維用集束剤(以下、単に集束剤ということが
ある。)は、ガラス繊維に集束剤を付与してガラス繊維
を巻き取る際、集束剤の粘度が低いため容易に遠心力に
よって振り飛ばされ、集束剤を必要量の1.5倍程度付
与しなくてはならないという問題があった。また、従来
の水分散性樹脂の水性分散体は希釈安定性および機械的
安定性に劣るため容易にスカムが発生し、このスカムが
集束剤付与ロール上でガラス繊維と接触し、ガラス繊維
を切断するという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するため種々検討を重ねた結果、ガラス繊維用
集束剤中に特定の化合物を含有させることにより、集束
剤の粘度を低く維持したままで遠心力による集束剤の飛
散を抑えることができ、また、水分散性樹脂との親和性
が優れた特定の乳化剤を用いた水性分散体が希釈安定性
および機械的安定性に優れるため、集束剤のスカム発生
を抑えられることを見いだし、本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、ポリウレタン樹脂(A
1)、エポキシ樹脂(A2)およびビニル系樹脂(A
3)からなる群から選ばれる1種以上の水分散性樹脂
(A)の水性分散体からなるガラス繊維用集束剤におい
て、0.2重量%水溶液の25℃における曳糸長が5〜
300mmとなる水溶性高分子化合物(B)を含有させ
てなることを特徴とするガラス繊維用集束剤;並びに、
該集束剤で処理されたガラス繊維である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、ガラス繊維用集
束剤に含有させる水溶性高分子化合物(B)の0.2重
量%水溶液の25℃における曳糸長は通常10〜300
mもしくはそれ以上、好ましくは15〜250mm、特
に好ましくは20〜200mmである。曳糸長が10m
m未満では集束剤の飛散防止効果が不十分なものとな
る。該曳糸長の測定は次のように行う。25℃、65%
RHの雰囲気下、同温度のサンプル(0.2重量%水溶
液)100gを100mlのガラスビーカーに採取し、
糸巻きモーターから糸で吊した直径11mmのガラス球
をサンプル中に11mm浸漬するようにセットする。こ
のガラス球を引き上げ速度14mm/秒で垂直方向に定
速度で引き上げた時の、サンプルの曳糸が切れた時点の
長さを曳糸長とする。
【0007】該(B)の重量平均分子量(GPCによ
る、以下同様)は、通常10万〜3000万またはそれ
以上、好ましくは30万〜2500万、特に好ましくは
50万〜2000万である。重量平均分子量が20万未
満では集束剤の飛散防止効果が不十分なものとなる。
【0008】該(B)の量は、後述の水分散性樹脂
(A)の重量に基づいて通常0.001〜50重量%、
好ましくは0.005〜20重量%、特に好ましくは
0.01〜15重量%である。(B)の量が0.001
重量%未満では集束剤の飛散防止効果が不十分となり、
50重量%を超えると集束剤の粘度が高すぎてガラス繊
維への集束剤付与が困難となる。
【0009】該(B)としては、エチレンオキサイド重
合体、水溶性ビニル(共)重合体および天然高分子もし
くはその誘導体が挙げられる。
【0010】上記エチレンオキサイド重合体は、エチレ
ンオキサイド(以下EOと略記)をアルカリ土類金属
(たとえばSr、Caなど)の酸化物、炭酸塩、アルコ
キシドあるいはAl、Zn、Mg、Feなどのアルコキ
シドなどを触媒として配位開環重合することによって得
られる。
【0011】上記水溶性ビニル(共)重合体を構成する
水溶性ビニルモノマーとしては、カチオン基を有するビ
ニルモノマー[N、N−ジアルキル(炭素数1〜4)ア
ミノエチル(メタ)アクリレート、N、N−ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリルアミド等およびそれらの塩
(有機酸塩、無機酸塩など)もしくはジメチル硫酸、塩
化メチル、塩化ベンジル等の4級化剤による4級化物な
ど]:アニオン基を有するビニルモノマー[不飽和カル
ボン酸(無水物)、たとえば(メタ)アクリル酸、(無
水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸など;不飽和ス
ルホン酸、たとえばビニルスルホン酸、2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸およびそれらの塩
(アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム
塩、アミン塩など)など]:アミンイミド基を有するビ
ニルモノマー[1,1,1−トリメチルアミンメタクリ
ルイミド、1,1−ジメチル−1−エチルアミンメタク
リルイミド、1,1−ジメチル−1−(2−ヒドロキシ
プロピル)アミンメタクリルイミド、1,1−ジメチル
−1−(2’−フェニル−2’−ヒドロキシエチル)ア
ミンメタクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2’
−ヒドロキシ−3’−フェノキシプロピル)アミンメタ
クリルイミド、1,1,1−トリメチルアミンアクリル
イミドなどの特開平5−25354号公報に記載のも
の]:ノニオン性親水基を有するビニルモノマー[オキ
シエチレン単位を必須に含有するポリアルキレン(炭素
数2〜4)グリコール(重合度2〜1000)の、モノ
アルキル(炭素数1〜10)エーテルモノ(メタ)アク
リレートもしくはジ(メタ)アクリレート;(メタ)ア
クリルアミド、N、N−ジメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミドなどの
α、β−不飽和カルボン酸アミド類など]およびこれら
の2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好まし
いものは、ノニオン性親水基を有するビニルモノマー、
カルボン酸(塩)基含有ビニルモノマーおよびカチオン
性(メタ)アクリル系ビニルモノマーから選ばれる1種
以上であり、特に好ましいものは(メタ)アクリルアミ
ド、(メタ)アクリル酸(塩)、4級アンモニウム塩基
含有(メタ)アクリレートおよび4級アンモニウム塩基
含有(メタ)アクリルアミドである。
【0012】上記水溶性ビニル(共)重合体を構成する
ビニルモノマーとして、必要により上記に例示した水溶
性ビニルモノマーとともに、これらと共重合可能な水不
溶性ビニルモノマー{たとえばえば、α、β−不飽和カ
ルボン酸(シクロ)アルキルエステル[前記α、β−不
飽和カルボン酸と炭素数1〜25のアルコール類(メチ
ルアルコール、エチルアルコール、ブチルアルコール、
ステアリルアルコール、エチレングリコール、1,4−
ブタンジオール、シクロヘキサノールなど)とのエステ
ル];シアノ基含有ビニルモノマー[(メタ)アクリロ
ニトリルなど];ビニルエステル類(酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、ジビニルフタレートなど);スチレン
類(スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
ジビニルベンゼンなど);ハロゲン含有ビニルモノマー
(塩化ビニル、塩化ビニリデン、クロロプレンなど);
水酸基含有ビニルモノマー[ヒドロキシアルキル(炭素
数2〜4)(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリ
コール(重合度2〜500)モノ(メタ)アクリレート
など];脂肪族炭化水素系ビニルモノマー(エチレン、
プロピレン、ブタジエン、イソプレンなど);およびこ
れらの2種以上の混合物}を、生成するビニル(共)重
合体が水溶性を保つ範囲内の量(通常全ビニルモノマー
中の30重量%以下、好ましくは15重量%以下)用い
ても良い。
【0013】水溶性ビニルモノマーおよび必要により水
不溶性ビニルモノマーを(共)重合して該水溶性ビニル
(共)重合体を得る方法は、通常の溶液重合方法を用い
ることができる。その際のビニルモノマーの添加方法と
しては、たとえば、下記、の方法が例示できるが、
これらに限定されない。 一括仕込み法[水性媒体(水、またはメタノール、イ
ソプロパノール等のアルコールやアセトン等のケトン溶
剤等の水混和性溶媒と水との混合溶媒)、重合開始剤、
ビニルモノマーなどを一括して反応容器に仕込み重合を
行う方法]; ビニルモノマー添加法[水性媒体中に、重合開始剤の
一部もしくは全部および必要に応じてビニルモノマーの
一部を反応容器に仕込み、ビニルモノマー(必要により
残りの重合開始剤と共に)を重合の進行とともに逐次添
加して重合を行う方法]; 上記溶液重合反応におけるビニルモノマー濃度は通常5
〜70重量%、好ましくは30〜50重量%である。ま
た、溶液重合反応における系内温度は通常−5〜100
℃、好ましくは30〜80℃、反応時間は通常0.1〜
50時間、好ましくは2〜10時間であり、未反応ビニ
ルモノマーの量が使用したビニルモノマー全量の通常5
重量%以下、好ましくは1重量%以下となるまで重合す
る。また、必要により系内に残留する未反応ビニルモノ
マーや併用した有機溶剤をたとえば減圧蒸留等の方法で
除去してもよい。
【0014】上記重合開始剤としては、有機系重合開始
剤[パーオキシド類(ベンゾイルパーオキシド、ラウリ
ルパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、t−ブ
チルハイドロパーオキシド、t−アミルハイドロパーオ
キシド、t−ブチルパーベンゾエート、t−ブチルパー
オキシアセテート等)、アゾ化合物類〔アゾビスイソブ
チロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル、2,2’
−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩、2,2’
−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロ
パン]塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル
−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]塩酸塩、
4,4’−アゾビス(4−シアノバレリックアシッ
ド)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミ
ド)等];無機系重合開始剤[過硫酸塩(過硫酸ナトリ
ウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等)、過炭
酸塩(過炭酸ナトリウム等)、過酸化水素等]等が挙げ
られる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用
いられる。重合開始剤の使用量は、ビニルモノマー全量
に対して通常0.01〜5重量%である。
【0015】重合に際しては必要により公知の添加剤
(ピロ重亜硫酸ナトリウム等の還元剤、グリシン等のキ
レート剤、トリポリリン酸ナトリウム等のpH緩衝剤)
や、連鎖移動剤(α−メチルスチレンダイマー、炭素数
8〜18のアルキルメルカプタン等)を用いてもよい。
【0016】本発明において水溶性ビニル(共)重合体
の具体例としては、たとえば下記〜が挙げられる。 ノニオン性水溶性ビニル(共)重合体:ポリ(メタ)
アクリルアミドなど。 アニオン性水溶性ビニル(共)重合体:(メタ)アク
リルアミド−(メタ)アクリル酸ソーダ共重合物、(メ
タ)アクリルアミド−(メタ)アクリロイルアミノ−
2,2−ジメチルエタンスルホン酸ソーダ−(メタ)ア
クリル酸ソーダ共重合物など。 カチオン性水溶性ビニル(共)重合体:(メタ)アク
リルアミド−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメ
チルアンモニウムクロライド共重合物、(メタ)アクリ
ルアミド−(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチル
ベンジルアンモニウムクロライド共重合物など。 両性水溶性ビニル(共)重合体:(メタ)アクリルア
ミド−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリロイルオキ
シエチルトリメチルアンモニウムクロライド共重合物、
(メタ)アクリルアミド−イタコン酸−ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート硫酸塩共重合物など。
【0017】前記天然高分子およびその誘導体の具体例
としては、たとえば植物ガム(たとえばグァーガム、カ
チオン化ガム、リン酸ガム、両性ガムなど)などが挙げ
られる。
【0018】本発明において、ガラス繊維用集束剤に
(B)を含有させる方法としては、たとえば (A)の水性分散体を製造する際に、(B)を乳化剤
と併用して(A)を乳化または(A)のモノマーを乳化
重合して(B)を含有する水性分散体となし、該(B)
含有水性分散体と水および必要により他の添加剤(カッ
プリング剤、帯電防止剤、潤滑剤など)とを配合して集
束剤とする方法。 (A)の水性分散体を製造後、該水性分散体に(B)
を添加して(B)含有水性分散体となし、該(B)含有
水性分散体と水および必要により他の添加剤とを配合し
て集束剤とする方法。 (A)の水性分散体、水および必要により他の添加剤
を配合した後、(B)を添加する方法。 などが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。また、(B)の添加方法は、(B)を固体のまま添
加しても、あらかじめ水性媒体に溶解させたものを添加
しても良い。
【0019】本発明において、水分散性樹脂(A)とは
そのもの自体は水に溶解しない樹脂のことをいい、具体
的にはポリウレタン樹脂(A1)、エポキシ樹脂(A
2)およびビニル系樹脂(A3)からなる群から選ばれ
る1種以上である。
【0020】本発明において、ポリウレタン樹脂(A
1)は、高分子ポリオール、有機ジイソシアネートおよ
び必要により鎖伸長剤および/または架橋剤とから誘導
されてなる従来公知のものが使用できる。
【0021】上記高分子ポリオールの具体例としては、
例えばポリエステルポリオール(例えばポリエチレンア
ジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、
ポリエチレンブチレンアジペートジオール、ポリネオペ
ンチルアジペートジオール、ポリネオペンチルテレフタ
レートジオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリバ
レロラクトンジオール、ポリヘキサメチレンカーボネー
トジオールなど);ポリエーテルポリオール[ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキ
シエチレンオキシプロピレングリコール、ポリオキシテ
トラメチレングリコール、ビスフェノール類のEOおよ
び/またはプロピレンオキシド(以下PO略記)付加物
など]などが挙げられる。該高分子ポリオールの数平均
分子量は通常500〜6,000、好ましくは800〜
3,000である。
【0022】有機ジイソシアネートの具体例としては、
例えば2,4’−もしくは4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート(MDI)、2,4−もしくは2,6
−トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジ
ベンジルジイソシアネート、1.3−もしくは1,4−
フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイ
ソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香
族ジイソシアネート;エチレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート(HDI)、リジンジイソ
シアネートなどの脂肪族ジイソシアネート;イソフォロ
ンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシ
アネート;およびこれらの2種以上の混合物を挙げるこ
とができる。これらのうち好ましいものは、MDI、T
DI、HDIおよびIPDIである。
【0023】必要により用いられる鎖伸長剤および/ま
たは架橋剤としては、数平均分子量が60〜500未満
の活性水素含有化合物、例えば多価アルコール[エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール、1、6−ヘキ
サンジオール、3−メチルペンタンジオール、ジエチレ
ングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビス
(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス
(ヒドロキシエチル)ベンゼン、2,2−ビス(4,
4’−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンなどの2価
アルコール;グリセリン、トリメチロールプロパンなど
の3価アルコール;ペンタエリスリト―ル、ジグリセリ
ン、α−メチルグルコシド、ソルビト―ル、キシリッ
ト、マンニット、ジペンタエリスリト−ル、グルコ−
ス、フルクト−ス、ショ糖などの4〜8価のアルコ―ル
など]、多価フェノ―ル類(ピロガロ―ル、カテコー
ル、ヒドロキノンなどの多価フェノ―ル;ビスフェノ―
ルA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどのビス
フェノ―ル類など)、水、ポリアミン[脂肪族ポリアミ
ン(エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエ
チレントリアミンなど)、脂環族ポリアミン(イソホロ
ンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミ
ンなど)、芳香族ポリアミン(4,4’−ジアミノジフ
ェニルメタンなど)、芳香脂環族ポリアミン(キシリレ
ンジアミンなど)、ヒドラジンもしくはその誘導体な
ど]などが挙げられる。
【0024】また、必要により分子内に親水性基と活性
水素基とを含有する化合物(例えば乳酸、ジメチロール
プロピオン酸、アミノエチルスルホン酸など)を併用し
ても良い。
【0025】本発明において(A1)の水性分散体の製
造方法は特に限定されず、通常のポリウレタン樹脂水性
分散体を製造する方法(ワンショット法または多段法)
で前記ポリオール、有機ジイソシアネートおよび必要に
より用いられる鎖伸長剤や分子内に親水性基と活性水素
基を含有する化合物をウレタン化反応させることにより
得られる。ウレタン化の反応温度は通常30〜200
℃、好ましくは50〜180℃である。反応時間は通常
0.1〜30時間、好ましくは0.1〜8時間である。
該ウレタン化反応は通常無溶剤系またはイソシアネート
に不活性な有機溶剤中で行われる。該有機溶剤としては
アセトン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキサイド、トルエン、ジオキサン、
酢酸エチルエステル等が挙げられる。
【0026】上記ウレタン化において、有機ジイソシア
ネート中のイソシアネート当量と、高分子ポリオールお
よび必要により用いられる鎖伸長剤や分子内に親水性基
と活性水素基とを含有する化合物中の全イソシアネート
反応性基との当量の比は、通常0.9〜3、好ましくは
1.1〜2、特に好ましくは1.2〜1.6である。ま
た、上記ウレタン化反応により得られるポリウレタン樹
脂中のイソシアネート基含有量は、通常0〜10重量
%、好ましくは0.5〜10重量%である。
【0027】上記ウレタン化反応により得られたポリウ
レタン樹脂を水に分散させて(A1)の水性分散体とす
る方法については特に限定されないが、たとえば、 上記ポリウレタン化反応により得られたポリウレタン
樹脂と乳化剤をあらかじめ混合し、その中へ水を徐々に
滴下して転相させる方法、 該ポリウレタン樹脂に、乳化剤を溶解させた水を徐々
に滴下して分散させる方法、 該ポリウレタン樹脂と乳化剤をあらかじめ混合したも
のを水の中へ滴下分散させる方法、 乳化剤を溶解させた水の中に該ポリウレタン樹脂を滴
下分散させる方法、 該ポリウレタン樹脂、乳化剤および水を一括混合し分
散させる方法 等が挙げられる。これらのうち、およびの方法
が、該ポリウレタン樹脂を水に分散させる間に、水や乳
化剤中のOH基と該ポリウレタン樹脂中のイソシアネー
トとの直接接触を避けられるため好ましい。
【0028】該ポリウレタン樹脂を水に分散させる装置
については特に限定されないが、たとえば錨型撹拌方
式、歯車式撹拌方式、固定子−回転子式方式、高
圧衝撃方式、超音波衝撃方式などが挙げられる。
【0029】該ポリウレタン樹脂がイソシアネート基を
含有している(A1)の前駆体であって、これを水中で
鎖伸長させて(A1)の水性分散体を得るときに使用す
る鎖伸長剤としては、水溶性のポリアミン(ヘキサメチ
レンジアミン、イソホロンジアミン、ジエチレントリア
ミンなど)、ヒドラジン誘導体(ヒドラジン、カルボジ
ヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジドなど)、水、およ
びこれらの2種以上の併用が挙げられる。また、必要に
よりウレタン化反応中に用いられた有機溶剤は、通常、
該ポリウレタン樹脂を水中に分散、伸長させたのち、蒸
留法等により除去される。
【0030】上述の方法により製造された(A1)の重
量平均分子量は通常2,000〜2,000,000ま
たはそれ以上、好ましくは10,000〜1,500,
000である。また、該(A1)のSP値は通常8〜1
8、好ましくは9〜16である。該SP値は、たとえ
ば、日本化学会編の化学便覧応用編 改訂3版 764
頁(丸善、1980年発行)により求めることができ
る。
【0031】本発明において、該(A1)の乳化剤とし
ては、5,000〜500,000の重量平均分子量を
有し(A1)のSP値との差が2以下のSP値(通常6
〜20、好ましくは7〜18のSP値)および6〜40
のHLBを有する乳化剤(a1)が好ましい。
【0032】該(a1)の重量平均分子量は通常5,0
00〜500,000、好ましくは10,000〜40
0,000、さらに好ましくは15,000〜200,
000である。重量平均分子量が5,000未満では得
られる集束剤の希釈安定性および機械安定性が不足し、
スカムの発生、繊維の切断の原因となり、500,00
0を超えると、得られる集束剤が高粘度となり、ガラス
繊維への集束剤付与が困難となる
【0033】該(a1)のSP値は、(A1)のSP値
との差が通常2以下であることが必要であり、好ましく
は1以下である。該SP値の差が2を越えると、得られ
る集束剤の希釈安定性および機械安定性が不足し、スカ
ムの発生、繊維の切断の原因となる。(a1)のSP値
と(A1)のSP値との差の調整は、(a1)中の疎水
基の種類とその含有量の調整および親水基の種類とその
含有量の調整により行うことができる。
【0034】また、該(a1)のHLBは6〜40、好
ましくは8〜30である。6未満および40を越える
と、(A1)を乳化する力が弱くなり、安定な樹脂水性
分散体が得られない。(a1)のHLBの調整は、たと
えば(a1)中の疎水基の種類とその含有量の調整およ
び親水基の種類とその含有量の調整により行うことがで
きる。該HLBは、たとえば、「帝人タイムス 第9巻
22頁(1952年発行)」および「界面活性剤の合
成と其応用 501頁(槙書店、1957年発行)」に
記載の方法(デイビス法)により求めることができる。
【0035】該(a1)は、ノニオン性基[ポリオキシ
エチレン基、ヒドロキシル基等] 、アニオン性[カルボ
ン酸(塩)基、スルホン酸(塩)基、硫酸エステル
(塩)基、リン酸エステル(塩)基等]、カチオン性基
[1級アンモニウム(塩)基、2級アンモニウム(塩)
基、3級アンモニウム(塩)基、4級アンモニウム
(塩)基等]および両性イオン性基[アミノ酸(塩)
基、ベタイン基等]のいずれか1種または2種以上の親
水基を必須に含有する。該親水基の含有量は、該親水基
がポリオキシエチレン基である場合には、オキシエチレ
ン単位を通常20〜99重量%、好ましくは50〜95
重量%、さらに好ましくは70〜95重量%含有する。
オキシエチレン単位の含有量が20重量%未満または9
9重量%を越えると、乳化力が弱く安定な水性分散体が
得られない。また、該親水基がヒドロキシル基、アニオ
ン性基、カチオン性基または両性イオン性基の場合に
は、該親水基を1〜99重量%、好ましくは5〜90重
量%、さらに好ましくは10〜70重量%含有する。該
親水基の含有量が1重量%未満または99重量%を越え
ると、乳化力が弱く安定な水性分散体が得られない。該
親水基のうち特に好ましいものはノニオン性基である。
【0036】これらの親水基を導入する方法は通常の方
法でよく、たとえば、活性水素含有化合物にEOを付加
重合させる方法、水酸基を無水硫酸、クロルスルホン酸
等で硫酸エステル化する方法、炭素−炭素不飽和結合に
無水硫酸を付加させる方法、水酸基を無水リン酸等でリ
ン酸エステル化する方法などがある。
【0037】また、上記(a1)は、(A1)のSP値
との差が通常2以下、好ましくは1以下のSP値を有す
る疎水基を、分子内に通常少なくとも1個、好ましくは
2個以上有することが好ましい。上記SP値の差が2を
越えると、得られる集束剤の希釈安定性および機械安定
性が低下する傾向となる。
【0038】該疎水基としては、例えば、炭素数3〜1
00またはそれ以上(好ましくは4〜80、さらに好ま
しくは6〜60)の炭化水素基[ブチル基、ブチレン
基、ヘキシル基、ヘキシレン基、ドデシル基、セチル
基、オレイル基、アルキルフェニル基、スチレン化フェ
ニル基、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフ
ェノールS、ビスフェノールFなど)の水酸基を除いた
残基など]、アルキレン基の炭素数3〜10またはそれ
以上の(ポリ)オキシアルキレン(重合度2〜100)
基(ポリオキシプロピレン基、ポリオキシブチレン基、
ポリスチレンオキシド基など)、およびポリオルガノシ
ロキサン(重合度2〜100)基(ポリジメチルシロキ
サン基、ポリジエチルシロキサン基など)が挙げられ
る。また、該疎水基と(a1)中に必須に含有する親水
基または親水基含有基との結合様式としては、たとえば
ウレタン結合、ウレア結合、エステル結合、アミド結合
およびエーテル結合が挙げられる。これらのうちで好ま
しいのはウレタン結合およびウレア結合であり、特に好
ましいのはウレタン結合である。
【0039】該(a1)の好ましいものとしては、下記
一般式(1)
【化2】 [式中、R1はk価のアルコール類またはフェノール類
の水酸基を除いた残基、Xは有機ジイソシアネートの残
基、R2は2価のアルコール類またはフェノール類の水
酸基を除いた残基、Zは−O(AO)mR1[(OA)m
OH]k-1および/または−N(R32(但し、R3
少なくとも1つは炭素数1〜100の炭化水素基または
水酸基含有炭化水素基で残りは水素原子でもよい。)、
Aは炭素数2〜30のアルキレン基(但し、m個、n
個、p個のオキシアルキレン基AOが2種以上のオキシ
アルキレン基で構成される場合の結合様式はブロックま
たはランダムのいずれでもよい。)を表し、m、nおよ
びpはそれぞれ独立に0または1〜150の整数(但
し、{}内の全てのmとnとpの合計は少なくとも10
であり、R1がフェノール類の残基の場合はmは0でな
く、R2がフェノール類の残基の場合はnとpは0でな
い。また、複数のm、p、R1、X、R2、R3はそれぞ
れ同一でも異なっていてもよい。)、qは0または1〜
150の整数、kは1〜6の整数を表す。]で示される
水溶性ポリウレタン乳化剤が例示できる。
【0040】上記一般式(1)中のR1は1〜6価のア
ルコール類またはフェノール類の水酸基を除いた残基で
ある。1〜6価のアルコール類またはフェノール類の具
体例としては、1価のアルコール類[たとえば炭素数2
〜40の脂肪族アルコール(たとえばメタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘ
キサノール、ヘプタノール、ラウリルアルコール、セチ
ルアルコール、オレイルアルコールなど)、分子量10
0〜100,000のシリコンモノオール(たとえばポ
リジメチルシロキサンモノカルビノール、ポリジエチル
シロキサンモノカルビノールなど)など]、1価のフェ
ノール類[たとえばアルキルフェノール類(たとえばノ
ニルフェノール、ドデシルフェノール、オクチルフェノ
ール、クミルフェノールなど)、スチレン化(通常1〜
10モル付加、好ましくは2〜5モル付加)フェノール
類(たとえばスチレン化フェノール、スチレン化クミル
フェノールなど)、ビスフェノール類のモノアルキル
(炭素数1〜20)エーテル(たとえばビスフェノール
Aのモノメチルエーテル、ビスフェノールSのモノブチ
ルエーテルなど)など];2価のアルコール類[例えば
分子量60〜400のポリオール類(たとえばエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ヘキシレングリコールなど)、分子量400を越え
るポリオール類(たとえばポリブタジエングリコール、
ポリカプロラクトンジオールなど)、分子量100〜1
00,000のシリコンジオール(たとえばポリジメチ
ルシロキサンジカルビノール、ポリジエチルシロキサン
ジカルビノールなど)など、2価のフェノール類[例え
ばヒドロキノン、カテコール、ビスフェノールA、ビス
フェノールS、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5−ジメチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンなど];3〜6
価の多価アルコール類(例えばグリセリン、トリメチロ
ールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリ
トール、ソルビトールなど);3価以上の多価フェノー
ル類(例えばトリス−4−ヒドロキシフェニルメタンな
ど);およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち好ましいものは1価または2価の化合物で
ある。上記アルコール類またはフェノール類の水酸基1
個あたりの分子量は通常30〜2,000またはそれ以
上、好ましくは30〜1,000である。
【0041】上記一般式(1)において、Xは有機ジイ
ソシアネートの残基であり、Xの炭素数は通常4〜1
8、好ましくは6〜15である。該有機ジイソシアネー
トとしては、たとえば、前記(A1)の項で例示したも
のおよびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これ
らのうち好ましいものはMDI、TDI、HDIおよび
IPDIである。
【0042】一般式(1)において、(ポリ)オキシア
ルキレン基は、EO、PO、1,2−、1,3−もしく
は2,3−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、
α−オレフィン(炭素数4〜30)オキサイド、エピク
ロロヒドリン、スチレンオキサイド、これらの2種以上
の併用系(ランダムおよび/またはブロック)等のアル
キレンオキサイドのアルコールまたはフェノール化合物
への開環(共)付加により形成される基である。これら
のうち好ましいものは、EO単独およびEOとPOの共
付加で形成される(ポリ)オキシアルキレン基である。
【0043】(ポリ)オキシアルキレン基の形成には通
常EO単独またはEOとEO以外のアルキレンオキサイ
ドとが併用して用いられるが、EOとEO以外のアルキ
レンオキサイドとが併用して用いられる場合の該(ポ
リ)オキシアルキレン基中のオキシエチレン単位の含有
量は、通常60重量%以上、好ましくは80重量%以上
である。オキシエチレン単位の含有量が60重量%未満
では、得られたポリウレタン乳化剤の乳化性が不足し、
乳化が困難となる傾向がある。また、2種以上のアルキ
レンオキサイドを用いる場合の結合様式はブロックまた
はランダムのいずれでもよいが、R1のアルキレンオキ
サイド付加物の末端部分は有機ジイソシアネートとの反
応性の点からヒドロキシエチル基となっているものが好
ましい。
【0044】一般式(1)中のR2は2価のアルコール
またはフェノール化合物の水酸基を除いた残基である。
これらの具体例としては、例えば前記R1として例示し
たもののうちの2価の化合物が挙げられる。これらの水
酸基1個あたりの分子量は通常30〜2,000、好ま
しくは30〜1,000である。
【0045】一般式(1)におけるm、nおよびpは、
(ポリ)オキシアルキレン基を形成するアルキレンオキ
サイドの付加モル数であり、m、nおよびpはそれぞれ
独立に0または1〜500の整数である。m、nまたは
pが500を超えると、得られるポリウレタン乳化剤水
溶液の粘度が高くなり乳化が困難となる。また、{}内
の全てのmとnとpの合計は通常少なくとも10、好ま
しくは30〜1000またはそれ以上である。{}内の
全てのmとnとpの合計が10未満では、ポリウレタン
乳化剤の親水基部分が少ないため乳化性が不足し、乳化
が困難となる。
【0046】一般式(1)におけるZは、−O(AO)
mR1[(OA)mOH]k-1(但し、複数のmは同一で
も異なっていてもよい。)および/または−N(R32
(但し、R3の少なくとも1つは炭素数1〜100の炭
化水素基または水酸基含有炭化水素基で残りは水素原子
でもよい。)である。R1、R2およびZ中に炭素数10
以上の炭化水素基を有さない場合は、得られるポリウレ
タン乳化剤の乳化力を良好とし安定性のよい樹脂水性分
散体を得るために、該ポリウレタン乳化剤中の(ポリ)
オキシアルキレン基は炭素数3以上の疎水性のオキシア
ルキレン基とオキシエチレン基とから構成されているこ
とが好ましい。
【0047】上記R3は炭素数が通常1〜100、好ま
しくは1〜30の炭化水素基または水酸基含有炭化水素
基であり、具体例としては、アルキル基(たとえばメチ
ル基、エチル基、ブチル基、オクチル基、デシル基、ド
デシル基、セチル基、ステアリル基など)、アルケニル
基(たとえばドデセニル基、オレイル基など)、アラル
キル基(たとえばベンジル基など)、アリール基(たと
えばフェニル基、ナフチル基など)、アルキルアリール
基(たとえばクレジル基、ブチルフェニル基、ノニルフ
ェニル基など)、ヒドロキシアルキル基(たとえば2−
ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−
ヒドロキシブチル基、ヒドロキシオクチル基など)、ヒ
ドロキシアリール基(たとえばヒドロキシフェニル基、
2−メチル−4−ヒドロキシフェニル基など)などが挙
げられる。
【0048】また上記R3は、直鎖状、分岐状または環
状のいずれでもよく、また、脂肪族または芳香族のいず
れでもよい。これらの具体例としては、例えば、前記R
1として例示したもののうちの1価の化合物が挙げられ
る。これらのうち好ましいものは置換フェノール類であ
り、特に好ましいものはスチレン化(1〜10モル付
加、好ましくは2〜5モル付加)フェノールである。
【0049】一般式(1)におけるqは、通常0または
1〜500、好ましくは1〜50の整数である。qが5
00を超えると得られるポリウレタン乳化剤水溶液の粘
度が高く(50万mPa・s以上)なり乳化が困難とな
る。
【0050】一般式(1)におけるkは通常1〜6の整
数、好ましくは1または2である。
【0051】該ポリウレタン乳化剤の製法は特に限定さ
れず、通常のポリウレタン樹脂を製造する方法(ワンシ
ョット法または多段法)で水酸基含有化合物{R
1[(OA)m−OH]kおよびHO−(AO)m−R2
−(OA)p−OH}と有機ジイソシアネート(OCN
−X−NCO)とをウレタン化反応させることにより得
られる。Zの一部が−N(R32の場合は、モノヒドロ
キシ化合物とHN−(R32を同様の方法で反応させる
ことにより得られる。ウレタン化の反応温度は通常30
〜200℃、好ましくは50〜180℃である。反応時
間は通常0.1〜30時間、好ましくは0.1〜8時間
である。該ウレタン化反応は通常無溶剤系で行われる
が、必要によりイソシアネートに不活性な有機溶剤中で
行ってもよい。該有機溶剤としてはアセトン、テトラヒ
ドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
サイド、トルエン、ジオキサン等が挙げられる。該有機
溶剤はポリウレタン乳化剤を形成させたのち、蒸留法等
により通常は除去される。
【0052】上記ウレタン化において、活性水素基含有
化合物中の合計活性水素基と有機ジイソシアネートのイ
ソシアネート基の当量比は、通常1:(0.1〜1.
5)、好ましくは1:(0.7〜1.3)である。NC
O基が0.1当量未満では得られるポリウレタン乳化剤
の分子量が低くなり、得られる樹脂水性分散体の希釈安
定性および機械安定性が低下し、1.5当量を超えると
残存NCO基が水と反応して該ポリウレタン乳化剤の水
溶性が低下し乳化性が低下するので好ましくない。
【0053】該(a1)が、ポリオキシアルキレン鎖と
疎水基とがウレア基を介して結合した化合物である場合
は、ポリエーテルモノ−またはポリアミン[たとえば前
記ポリウレタン乳化剤における水酸基含有化合物に例示
した化合物の(ポリ)アルキレンオキシド付加物の末端
にアミノ基を導入したものなど]と、有機ジイソシアネ
ートとを前記ポリウレタン乳化剤の場合と同様に反応さ
せることにより、一般式(1)においてウレタン基がウ
レア基に置き換わった構造の化合物を得ることができ
る。末端にアミノ基を導入する方法としては、該(ポ
リ)アルキレンオキシド付加物に水酸化カリウム等のア
ルカリ触媒存在下、アクリロニトリルを10〜80℃で
滴下して付加(シアノエチル化)させた後、用いたアル
カリ触媒を除去して、メタノール等の溶媒中で高圧下
(例えば30〜100kg/cm2)、ニッケル、コバ
ルト等の触媒を用いて水素化する方法などが挙げられ
る。
【0054】該(a1)が、ポリオキシアルキレン鎖と
疎水基とがエステル基を介して結合した化合物である場
合は、前記ポリウレタン乳化剤における有機ジイソシア
ネート化合物に代えて炭素数4〜20のポリカルボン酸
もしくはそのエステル形成性誘導体(たとえば、マレイ
ン酸、フマル酸、アジピン酸、フタル酸などのポリカル
ボン酸;無水マレイン酸、無水フタル酸などのポリカル
ボン酸無水物;マレイン酸ジメチル、テレフタル酸ジメ
チルなどのポリカルボン酸低級アルキルエステルなど)
を用い、これと前記ポリウレタン乳化剤における水酸基
含有化合物に例示した化合物の(ポリ)アルキレンオキ
シド付加物とを、20〜250℃の温度で常圧または減
圧下、脱水(または脱アルコール)縮合することによ
り、一般式(1)においてウレタン基がエステル基に置
き換わった乳化剤を得ることができる。
【0055】該(a1)が、ポリオキシアルキレン鎖と
疎水基とがアミド基を介して結合した化合物である場合
は、前記ポリウレタン乳化剤における水酸基含有化合物
に例示した化合物の(ポリ)アルキレンオキシド付加物
の末端にアミノ基を導入したものと、炭素数4〜20の
ポリカルボン酸もしくはそのアミド形成性誘導体[たと
えば、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、フタル酸な
どのポリカルボン酸;無水マレイン酸、無水フタル酸な
どのポリカルボン酸無水物;マレイン酸ジメチル、テレ
フタル酸ジメチルなどのポリカルボン酸低級アルキル
(炭素数1〜4)エステルなど]とを、20〜250℃
の温度で常圧または減圧下、脱水(または脱アルコー
ル)縮合することにより、一般式(1)においてウレタ
ン基がアミド基に置き換わった乳化剤を得ることができ
る。
【0056】該(a1)が、ポリオキシアルキレン鎖と
疎水基とがエーテル基を介して結合した化合物である場
合は、前記ポリウレタン乳化剤における有機ジイソシア
ネート化合物に代えて、ジクロロメタン、ジブロモメタ
ン、クロロブロモメタン、ジブロモベンゼン等の炭素数
1〜10のジハロゲン化炭化水素類を用い、これと前記
ポリウレタン乳化剤における水酸基含有化合物に例示し
た化合物の(ポリ)アルキレンオキシド付加物とを、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリの存在
下、20〜100℃の温度で縮合反応させることより、
一般式(1)においてウレタン基がエーテル基に置き換
わった乳化剤を得ることができる。
【0057】また、該(a1)としては水溶性ビニル樹
脂系乳化剤を用いることもできる。この場合、該水溶性
ビニル樹脂系乳化剤を得る方法としては、水溶性ビニル
モノマーと必要により水不溶性ビニルモノマーの1種ま
たは2種以上とを用いて重合する方法;および該水不溶
性ビニルモノマーの1種または2種以上を用いて重合し
て得られる化合物を加水分解するかまたは上記親水基を
付加させて得る方法等が挙げられる。
【0058】水溶性ビニルモノマーとしては、前記水溶
性高分子(B)における水溶性ビニル(共)重合体の項
で例示したものおよびこれらの混合物が挙げられる。こ
れらのうち好ましいものは(メタ)アクリル酸、2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のアンモ
ニウム塩もしくはアミン塩、1,1,1−トリメチルア
ミンメタクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2−
ヒドロキシプロピル)アミンメタクリルイミドおよびポ
リエチレングリコール(重合度2〜1000)のモノア
ルキル(炭素数1〜10)エーテル(メタ)アクリレー
トもしくはジ(メタ)アクリレートである。
【0059】必要により用いる水不溶性ビニルモノマー
としては、前記(B)の水溶性ビニル(共)重合体の項
で例示したものおよびこれらの2種以上の混合物が挙げ
られる。
【0060】該水溶性ビニル樹脂系乳化剤における水溶
性ビニルモノマーの量は、水溶性ビニルモノマーと水不
溶性ビニルモノマーの合計重量に基づいて通常少なくと
も20重量%、好ましくは25〜80重量%である。
【0061】前記水不溶性ビニルモノマーからなるビニ
ル系樹脂を加水分解または親水基を付加させて該水溶性
ビニル樹脂系乳化剤を得る方法としては、たとえば、 ビニルエステル類等を構成単位として含有する水不溶
性ビニルモノマーからなるビニル系樹脂を、非水性媒体
(アセトン、メタノール等)または水性媒体(水とメタ
ノール、イソプロパノール等)中で水酸化ナトリウムま
たはナトリウムメトキサイド等のアルカリ存在下、加熱
して加水分解し水溶性ビニル樹脂系乳化剤を得る方法; スチレン類を構成単位として含有する水不溶性ビニル
モノマーからなるビニル系樹脂をハロゲン化炭化水素等
の非水媒体中で無水硫酸を付加させて水溶性ビニル樹脂
系乳化剤を得る方法; 活性水素(水酸基等)を有する水不溶性ビニルモノマ
ーからなるビニル系樹脂にアルカリ触媒を用いてエチレ
ンオキサイドを重付加させて水溶性ビニル樹脂系乳化剤
を得る方法; 水酸基を有する水不溶性ビニルモノマーからなるビニ
ル系樹脂を無水硫酸等で硫酸エステル化するか、または
該ビニル系樹脂を無水リン酸等でリン酸エステル化して
水溶性ビニル樹脂系乳化剤を得る方法; などが挙げられる。
【0062】該水溶性ビニル樹脂系乳化剤の重量平均分
子量は通常5,000〜500,000、好ましくは1
0,000〜400,000である。
【0063】該(A1)の水性分散体の形成に用いる乳
化剤としては(a1)が好ましいが、該(a1)に代え
てまたは該(a1)と共に、必要により従来公知の乳化
剤[例えば非イオン界面活性剤(例えば高級アルコー
ルエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチ
レンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加
物、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド
付加物、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加
物、脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、油脂のエ
チレンオキサイド付加物、グリセロールの脂肪酸エステ
ル、ペンタエスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトー
ルおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸
エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、アルカ
ノールアミン類の脂肪酸アミドなど)、陽イオン界面
活性剤(例えば高級アルキルアミン酢酸塩、高級アルキ
ルアミンエチレンオキサイド付加物、アルキルトリメチ
ルアンモニウム塩酸塩、アルキルジメチルベンジルアン
モニウム塩酸塩など)、および両性界面活性剤(アル
キルアミノプロピオン酸アルカリ金属塩、アルキルジメ
チルベタインなど)から選ばれる1種または2種以上の
混合物]を使用することができる。乳化剤全量に基づく
(a1)の好ましい使用比率は60重量%以上、特に好
ましくは80重量%以上である。
【0064】(A1)の水性分散体を形成させる際の乳
化剤の使用量は(A1)の重量に基づいて通常0.1〜
50重量%、好ましくは0.5〜30重量%、さらに好
ましくは1〜15重量%である。
【0065】本発明において、エポキシ樹脂(A2)と
しては、脂肪族系、脂環族系、複素環系あるいは芳香族
系のいずれであってよい。
【0066】芳香族系としては、多価フェノール類のポ
リグリシジルエーテル体およびポリグリシジル芳香族ポ
リアミンが挙げられる。多価フェノール類のポリグリシ
ジルエーテル体としては、たとえばビスフェノール類
(たとえばビスフェノールF、ビスフェノールA、ビス
フェノールB、ビスフェノールAD、ビスフェノール
S、ハロゲン化ビスフェノールA、テトラクロロビスフ
ェノールA、ジヒドロキシジフェニル、オクタクロロ−
4,4’−ジヒドロキシビフェニルなど)のジグルシジ
ルエーテル;、単環多価フェノール類(たとえばカテキ
ン、レゾルシノール、ハイドロキノン、ピロガロールな
ど)のジ−もしくはトリグリシジルエーテル;多核フェ
ノール類(たとえば1,5−ジヒドロキシナフタリンな
ど)のジグリシジルエーテル;フェノールまたはクレゾ
ールノボラック樹脂(分子量400〜1000)のポリ
グリシジルエーテル体;ビスフェノールA2モルとエピ
クロロヒドリン2〜4モルとの反応から得られる化合物
のジグリシジルエーテル体;フェノールとグリオキザー
ル、グルタールアルデヒド、またはホルムアルデヒドの
縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシ
ジルエーテル体;レゾルシンとアセトンの縮合反応によ
って得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテル
体などが挙げられる。ポリグリシジル芳香族ポリアミン
としては、N,N−ジグリシジルアニリンおよびN,
N,N’,N’−テトラグリシジルジフェニルメタンジ
アミンが挙げられる。さらに、本発明における前記芳香
族系には、トリレンジイソシアネートまたはジフェニル
メタンジイソシアネートとグリシドールの付加反応によ
って得られるジグリシジルウレタン化合物、前記2反応
物にポリオールも反応させて得られるグリシジル基含有
ポリウレタン(プレ)ポリマーおよびビスフェノールA
のアルキレンオキシド(エチレンオキシドまたはプロピ
レンオキシド)付加物のジグリシジルエーテル体も含ま
れる。
【0067】複素環系としては、たとえばトリスグリシ
ジルメラミンなどが挙げられる。
【0068】脂環族系としては、たとえばビニルシクロ
ヘキセンジオキシド、リモネンジオキシド、ジシクロペ
ンタジエンジオキシド、ビス(2,3−エポキシシクロ
ペンチル)エーテル、エチレングリコールビスエポキシ
ジシクロペンチルエール、3,4−エポキシ−6−メチ
ルシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシ−6’
−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,
4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジ
ペート、およびビス(3,4−エポキシ−6−メチルシ
クロヘキシルメチル)ブチルアミンなどが挙げられる。
また、脂環族系には、前記芳香族系ポリエポキシ化合物
の核水素化物も含まれる。
【0069】脂肪族系としては、多価脂肪族アルコール
類のポリグリシジルエーテル体、多価脂肪酸のポリグリ
シジルエステル体、およびグリシジル脂肪族アミンなど
が挙げられる。多価脂肪族アルコール類のポリグリシジ
ルエーテル体としては、たとえば脂肪族2価アルコール
(たとえばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、テトラメチレングリコールなど)のジグリシジルエ
ーテル;ポリオキシアルキレングリコール[たとえばポ
リオキシエチレングリコール(重合度2〜1000)、
ポリオキシプロピレングリコール(重合度2〜500)
など]のジグリシジルエーテル、3価以上のアルコール
(たとえばトリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ール、ソルビトールなど)のポリグリシジルエーテルが
挙げられる。多価脂肪酸のポリグリシジルエステル体と
しては、たとえばジグリシジルアジペートが挙げられ
る。グリシジル脂肪族アミンとしては、たとえばN,
N,N’,N’−テトラグリシジルヘキサメチレンジア
ミンが挙げられる。また、該脂肪族系には、グリシジル
(メタ)アクリレートの(共)重合体も含まれる。
【0070】該エポキシ樹脂(A2)のエポキシ当量
は、通常100g/eq以上であり、好ましいのは30
0g/eq以上である。また、(A2)の分子量は通常
200〜100,000、好ましくは400〜10,0
00であり、(A2)のSP値は通常8〜20、好まし
くは9〜17である。
【0071】該(A2)を水に分散させて水性分散体と
する方法については特に限定されないが、例えば下記の
方法が例示できる。 (A2)と乳化剤をあらかじめ混合し、その中へ水を
徐々に滴下して転相させる方法、 (A2)に乳化剤を溶解させた水を徐々に滴下して分
散させる方法、 (A2)と乳化剤をあらかじめ混合したものを水の中
へ滴下分散させる方法、 乳化剤を溶解させた水の中に(A2)を滴下分散させ
る方法、 (A2)、乳化剤および水を一括混合し分散させる方
法。
【0072】(A2)を水に分散させる装置については
特に限定されないが、たとえば前記ポリウレタン樹脂を
分散させる装置として例示したものが挙げられる。
【0073】本発明において、エポキシ樹脂(A2)の
乳化剤としては、5,000〜500,000の重量平
均分子量を有し(A2)のSP値との差が2以下のSP
値(通常6〜22、好ましくは7〜19のSP値)およ
び6〜40のHLBを有する乳化剤(a2)が好まし
い。該(a2)としては、前記ポリウレタン樹脂(A
1)の乳化剤(a1)として例示したものと同様のもの
が挙げられる。
【0074】該(A2)の水性分散体の形成に用いる乳
化剤としては(a2)が好ましいが、該(a2)に代え
てまたは該(a2)と共に、必要により前述の従来公知
の乳化剤を使用することができる。乳化剤全量に基づく
(a2)の好ましい使用比率は60重量%以上、特に好
ましくは80重量%以上である。
【0075】(A2)の水性分散体を形成させる際の乳
化剤の使用量は(A2)の重量に基づいて通常0.1〜
50重量%、好ましくは0.5〜30重量%、さらに好
ましくは1〜15重量%である。
【0076】本発明において、ビニル系樹脂(A3)を
構成するビニルモノマーは特に限定されず、例えば、前
述の水溶性高分子化合物(B)のうちの水溶性ビニル
(共)重合体の原料として例示した水溶性ビニルモノマ
ーおよび水不溶性ビニルモノマーが挙げられる。該(A
3)における水不溶性ビニルモノマーの量は、水溶性ビ
ニルモノマーと水不溶性ビニルモノマーの合計重量に基
づいて通常少なくとも40重量%、好ましくは60重量
%以上である。
【0077】該ビニルモノマーの工業的な使用形態とし
ては、たとえば、ビニルエステル類からなるビニルモノ
マー[ビニルエステル類(酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、酪酸ビニル、ジビニルフタレート等)およびこれ
らの1種以上と脂肪族炭化水素系モノマー(エチレン、
プロピレン、1−ブテン等)の1種以上との併用等];
(メタ)アクリル酸エステル類からなるビニルモノマー
[(メタ)アクリル酸エステル類〔(シクロ)アルキル
(炭素数1〜25)(メタ)アクリレート、たとえばメ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレートなど;ヒドロキシアルキル(炭素
数2〜4)(メタ)アクリレート、たとえば2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレートなど;芳香環含有(メタ)アクリレー
ト、たとえばベンジル(メタ)アクリレートなど;アル
キレン(炭素数2〜8)グリコールジ(メタ)アクリレ
ート、たとえばエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、1、4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、1,6−ヘキシレングリコールジ(メタ)アクリ
レートなど;ポリプロピレングリコール(重合度2〜5
0またはそれ以上)のモノ−もしくはジ(メタ)アクリ
レートなど〕およびこれらの1種以上と(メタ)アクリ
ル酸(塩)、スチレン類(スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼンなど)および前
記ビニルエステル類から選ばれる1種以上との併用
等];スチレン類およびジエン類からなるビニルモノマ
ー[前記スチレン類の1種以上とジエン類(ブタジエ
ン、イソプレン、クロロプレン等)の1種以上との併用
等];ニトリル類およびジエン類からなるビニルモノマ
ー[シアノ基含有ビニル系モノマー〔(メタ)アクリロ
ニトリルなど〕の1種以上と前記ジエン類の1種以上と
の併用等];ハロゲン化ビニルからなるビニルモノマー
[ハロゲン化ビニル(塩化ビニル、弗化ビニル、塩化ビ
ニリデン、弗化ビニリデンなど)およびこれらの1種以
上と前記ビニルエステル類および(メタ)アクリル酸エ
ステル類から選ばれる1種以上との併用等]等が挙げら
れる。
【0078】本発明においてビニル系樹脂(A3)の水
性分散体を製造する方法としては、前記(B)における
水溶性高分子水溶性ビニル(共)重合体の製法として例
示した方法が挙げられる。
【0079】該(A3)の重量平均分子量は通常2,0
00〜2,000,000またはそれ以上、好ましくは
10,000〜1,500,000である。また、該
(A)のSP値は通常7〜20、好ましくは8〜17で
ある。
【0080】本発明において、ビニル系樹脂(A3)の
乳化剤としては、5,000〜500,000の重量平
均分子量を有し(A3)のSP値との差が2以下のSP
値(通常5〜22、好ましくは6〜19のSP値)およ
び6〜40のHLBを有する乳化剤(a3)が好まし
い。該(a3)としては、前記ポリウレタン樹脂(A
1)の乳化剤(a1)として例示したものと同様のもの
が挙げられる。
【0081】また、該(a3)はビニルモノマーと共重
合可能な不飽和基を含有していてもよい。該不飽和基を
(a3)に導入する方法としては、たとえば、水酸基
と不飽和基を有する化合物[例えばヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレート、(メタ)アリルアルコールな
ど]をアルコール、フェノール化合物に代えて用いる方
法;前記ウレタン化反応、ウレア化反応、エステル化
反応、アミド化反応、エーテル化反応等で得られた水酸
基含有化合物に(メタ)アクリル酸クロライドを縮合反
応させる方法;前記水酸基含有化合物に(メタ)アク
リル酸エステルをエステル交換させる方法などが挙げら
れる。
【0082】該(A3)の水性分散体を形成させる際の
乳化剤としては(a3)が好ましいが、該(a3)に代
えてまたは(a3)と共に、従来公知の乳化剤[ノニオ
ン性乳化剤(例えばPVA、ステアリルアルコールのE
O10モル付加物など)、アニオン性乳化剤(例えばス
テアリルアルコールの硫酸エステル塩など)、カチオン
性乳化剤(例えばセチルピリジニウムクロライドなど)
および反応性乳化剤(例えばアリルオクチルスルホコハ
ク酸ソーダなど)から選ばれる1種または2種以上の混
合物]をしようすることができる。乳化剤全量に基づく
(a3)の好ましい使用比率は60重量%以上、特に好
ましくは80重量%以上である。
【0083】ビニル系樹脂(A3)の水性分散体の製造
において、乳化剤の使用量は、ビニルモノマーの重量に
対して通常0.1〜50重量%、好ましくは、0.5〜
30重量%、さらに好ましくは1〜5重量%である。
0.1重量%未満では乳化安定性の良好な水性分散体を
得ることができず、50重量%を越えると、該水性分散
体を用いた集束剤を付与したガラス繊維からなるFRP
またはFRTPの耐水強度性が低下する傾向となる。
【0084】重合開始剤および必要により用いられる公
知の添加剤としては、前記(B)における水溶性ビニル
(共)重合体の項で例示したものが挙げられる。
【0085】また、乳化重合に際しては樹脂の分子量等
を調整する目的で必要により公知の連鎖移動剤を用いる
こともできる。該連鎖移動剤としては、α−メチルスチ
レンダイマー(2,4−ジフェニル−4−メチル−1−
ペンテン等)、ターピノーレン、テルピネン、ジペンテ
ン、炭素数8〜18のアルキルメルカプタン、炭素数8
〜18のアルキレンジチオール、チオグリコール酸アル
キル、ジアルキルキサントゲンジスルフィド、テトラア
ルキルチウラムジスルフィド、四塩化炭素等が挙げられ
る。これらは単独あるいは2種以上を組み合わせて使用
できる。連鎖移動剤の使用量は、ビニルモノマーに対し
て通常10重量%以下、好ましくは5重量%以下であ
る。
【0086】本発明において(A)の水性分散体は、上
記(A1)、(A2)および(A3)の水性分散体単独
でも2種以上の混合物であっても良い。また、(a
1)、(a2)および(a3)はそれぞれ本発明で規定
される範囲内であれば異なっていても同一でもあっても
良い。
【0087】本発明の集束剤中の樹脂分(固形分)濃度
は通常0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重
量%であり、該集束剤の25℃における粘度は通常0.
1〜100mPa・s、好ましくは0.5〜50mPa
・sである。また、該収束剤中のレーザー回折/散乱式
粒度分布測定装置で測定される重合体粒子径は、通常1
0〜10,000nm、好ましくは100〜5,000
nmである。
【0088】本発明の集束剤には、目的とする用途に応
じて必要により公知の添加剤[例えばカップリング剤
(アミノシラン、ビニルシランなど)、帯電防止剤(カ
チオンもしくはアニオン界面活性剤など)、潤滑剤(カ
チオン界面活性剤、植物性ワックスなど)、耐熱もしく
は耐候安定剤、消泡剤、防腐剤など]を任意に含有させ
ることができる。
【0089】該集束剤のガラス繊維に対する付与量は、
ガラス繊維に対し乾燥後の重量で通常0.1〜10重量
%、好ましくは0.2〜5重量%、特に好ましくは0.
5〜3重量%である。0.1重量%未満ではガラス繊維
の集束性が不良となり、10重量%を越えるとガラス繊
維が硬くなりすぎて好ましくない。
【0090】該集束剤をガラス繊維に処理する方法は特
に限定されないが、たとえば、ガラス熔融窯の下部に設
けられた多数のノズルから繊維状に引き延ばされた溶融
状態のガラス繊維(通常数百〜数千本)を集束する際
に、ロールコーターで集束剤を付与した後、ケーキ状に
巻き取り、乾燥する方法が挙げられる。
【0091】本発明の集束剤は巻き取り時の集束剤飛散
が少ないので、ガラス繊維に対する集束剤の使用量が従
来より少なくて済み、また希釈安定性、機械安定性に優
れるため、スカムの発生が少なく、ガラス繊維の切断が
減少する。さらに、本発明における乳化剤を用いた集束
剤は耐水性が優れているのでFRPまたはFRTPに加
工した場合の耐水強度が優れたものとなる。
【0092】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以
下において「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
【0093】[乳化剤(a)の製造] 製造例1 ポリエチレングリコール(数平均分子量20,000)
90部、ポリオキシエチレンオキシプロピレングリコー
ル[ポリプロピレングリコール(数平均分子量3,50
0)にEOを付加したもの;数平均分子量15,00
0]10部、ポリテトラメチレンエーテルグリコール
(数平均分子量1,000)3部およびTDI−80の
1.4部を160℃で5時間反応させ、本発明の乳化剤
(a−1)を得た。このもののSP値はSP値は9.
4、HLBは17.9、疎水基(ポリオキシプロピレン
基)のSP値は8.7、重量平均分子量は89,000
であった。
【0094】製造例2 撹拌機、滴下ロート、窒素ガス導入管、温度計、還流冷
却器を備えた反応容器にイオン交換水250部およびイ
ソプロピルアコール250部を仕込み、撹拌下、系内を
窒素ガスで置換し、85℃に昇温した。同温度にて、ア
クリル酸2−ヒドロキシエチル40部、アクリル酸60
部、メタクリル酸ブチル100部、ドデシルメルカプタ
ン5.6部、アゾビスイソバレロニトリル4.2部およ
びメチルエチルケトン16部の混合物を3時間かけて滴
下し、更に同温度にて1時間反応させた。水溶液を30
℃に冷却し、28%アンモニア水を51部加えてpH
8.5に調整した後、さらにイオン交換水595部で希
釈して、本発明の乳化剤(a−2)の水溶液(固形分1
9.8%)を得た。この(a−2)のSP値は11.
6、HLBは25.2、重量平均分子量は12,000
であった。
【0095】製造例3 ポリオキシアルキレンモノオール[スチレン(2モル)
化フェノールにEOを付加したもの;数平均分子量1,
500]15部、ポリエチレングリコール(数平均分子
量20,000)100部およびTDI2.6部を10
0℃で3時間反応させ、本発明の乳化剤(a−3)を得
た。このもののSP値は9.5、HLBは18.0、疎
水基(スチレン化フェノール)のSP値は10.3、重
量平均分子量は25,000であった。
【0096】[ポリウレタン樹脂(A1)の水性分散体
の製造] 製造例4 ポリブチレンアジペートジオール(数平均分子量1,0
00)100部とヘキサメチレンジイソシアネート26
部とを90℃で4時間反応させ、イソシアネート基含量
3.2%のイソシアネート基末端プレポリマーを得た。
これを30℃まで冷却し、乳化剤として(a−1)6
部、および水30部を同時に加えて、ホモミキサーで充
分に混合・分散させた後、さらに水200部で希釈し、
60℃で5時間水伸長させ、固形分40%、ポリウレタ
ン樹脂(SP値10.1)の水性分散体(A1−1)を
得た。
【0097】製造例5 乳化剤としてポリオキシエチレン(数平均分子量40
0)モノステアレート(HLB11.6)10部とノ
ニルフェノールのEO4モル付加物(HLB9.7)2
0部を用いた以外は製造例3と同様にして、固形分41
%のポリウレタン樹脂水性分散体(A1−2)を得た
【0098】[エポキシ樹脂(A2)の水性分散体の製
造] 製造例6 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(住友化学工業(株)
製スミエポキシESA−014)100部をアセトン1
00部に溶解し、これに、水30部に乳化剤(a−2)
5部を同時に加えてホモミキサーで十分に混合・分散さ
せた後、水140部で希釈し、溶剤を含有したエポキシ
樹脂の水性分散体を得た。次いで、これを減圧下50〜
60℃でアセトンを留去し、固形分40%、エポキシ樹
脂(A2)(SP値11.9)の水性分散体(A2−
1)を得た。
【0099】製造例7 乳化剤としてポリオキシエチレン(数平均分子量40
0)モノステアレート(HLB11.6)5部とノニ
ルフェノールのEO4モル付加物(HLB9.7)25
部を用いた以外は製造例4と同様にして、固形分41%
のエポキシ樹脂水性分散体(A2−2)を得た
【0100】[ビニル系樹脂(A3)の水性分散体の製
造] 製造例8 撹拌機、滴下ロート、窒素ガス導入管、温度計、還流冷
却器を備えた反応容器に乳化剤(a−3)、イオン交換
水、過硫酸カリウム、重炭酸ナトリウムおよびドデシル
メルカプタンを仕込み、撹拌下系内を窒素ガスで置換し
60℃に昇温した。同温度にて、酢酸ビニルモノマーを
5時間かけて滴下し、さらに同温度で1時間反応させて
重合を完結してビニル系樹脂水性分散体(A3−1)を
得た。各原料の使用量は下記の通りである。 (1)酢酸ビニルモノマー 100 部 (2)イオン交換水 150 部 (3)過硫酸カリウム 0.3部 (4)重炭酸ナトリウム 0.1部 (5)ドデシルメルカプタン 0.18部 (6)乳化剤(a−3) 4 部(固形分として) 得られた(A3−1)の固形分は40%、粘度は3,5
00mPa・s/25℃であった。
【0101】製造例9 乳化剤としてノニルフェノールのEO4モル付加物(H
LB9.7)を用いた以外は製造例8と同様にして、ビ
ニル系樹脂(A3)の水性分散体(A3−2)を得た。
(A3−2)の固形分は41%、粘度は1,500mP
a・s/25℃であった。
【0102】製造例10 乳化剤として部分ケン化ポリビニルアルコール(重合度
1,700、ケン価度88%、SP値17.2)を用い
た以外は製造例8と同様にして、ビニル系樹脂の水性分
散体(A3−3)を得た。(A3−3)の固形分は40
%、粘度は25,500mPa・s/25℃であった。
【0103】実施例1〜7、比較例1〜5 表1および表2に示す処方により、本発明のガラス繊維
用集束剤および比較のガラス繊維用集束剤を調製した。
【0104】性能試験例 実施例1〜7、比較例1〜5の集束剤について、下記試
験方法により飛散試験およびガラス繊維強化樹脂の強度
試験を行った。その結果を表2に示す。 (試験方法) 曳糸長:協和科学(株)製曳糸長測定装置を用いて、濃
度0.2%水溶液の曳糸長を25℃、引き上げ速度14
mm/秒の条件で測定した。 飛散試験:得られた集束剤をガラス繊維重量に対し20
重量%となるようロールコーターにて付与し、引き取り
速度1,500m/分で5,000m巻き取り、次式に
従って飛散率を算出した。 飛散率(%)=(集束剤付与量−集束剤付着量)/集束
剤付与量×100 なお、集束剤付与量はガラス繊維巻き取り前後の集束剤
量から算出し、集束剤付着量は集束剤付与前後のガラス
繊維重量変化から算出した。 常態引張強度:表1に示すような組成で得られた集束剤
を、直径15μmのガラス繊維に12%付与し、600
本のガラス繊維を集束してストランドとし、このストラ
ンドを通常のチョップカット法により切断後乾燥して長
さ5mmのチョップドストランドを得た。 実施例1〜4および比較例1〜3は、得られたそれぞ
れのチョップドストランド33部とナイロン66樹脂
(またはポリエステル樹脂)67部とを270℃で混練
し、ペレット化したものをインジェクションモールディ
ング法によってJIS K−7054に規定された試験
片を得た。 実施例5〜7および比較例4,5は、得られたそれぞ
れのチョップドストランド33部と不飽和ポリエステル
樹脂66部およびtert−ブチルパーベンゾエート
0.5部を配合後、シート状にして40℃で24時間放
置した。これを5mm角に裁断し、100mmの金型
中、140℃で5分間10MPaの圧力で成形した。こ
れらの試験片についてJIS K−7054に準じ引張
強度を測定した。 耐水引張強度:常態引張強度の試験と同様に作成した試
験片をプレッシャークッカーで120℃、15時間吸水
させた後、引張強度を測定した。
【0105】
【表1】
【0106】
【表2】
【0107】(略号の説明) アミノS:γ−アミノプロピルトリメトキシシラン ビニルS:ビニル−トリス(β−メトキシエトキシ)シ
ラン PEO :アルコックスE−130[明成化学工業
(株)製ポリエチレンオキサイド、分子量380万、曳
糸長50mm] PAM :サンフロックN−500P[三洋化成工業
(株)製ポリアクリルアミド、分子量1,000万、曳
糸長60mm] 潤滑剤 :テトラエチレンペンタミンジステアレート
【0108】
【表3】
【0109】(略号の説明) PBT :ポリブチレンテレフタレート樹脂 ポリエステル:不飽和ポリエステル樹脂[武田薬品工業
(株)製、ポリマール6819]
【0110】
【発明の効果】本発明のガラス繊維用集束剤は下記の効
果を有する。 (1)従来の集束剤を用いた場合に比べ集束剤の飛散量
が少ないため、集束剤の使用量を減らすことができ、か
つ、ガラス繊維巻き取り機周辺の集束剤による汚染を低
減させることができる。 (2)従来の集束剤を用いたガラス繊維に較べ、得られ
るFRP、FRTP等の耐水強度を著しく向上させるこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 175/04 C09J 175/04 175/08 175/08 D06M 15/53 D06M 15/53 15/564 15/564 // D06M 101:00 (72)発明者 高 樹人 京都市東山区一橋野本町11番地の1 三洋 化成工業株式会社内 Fターム(参考) 4G060 BA01 BC01 CB21 CB22 CB23 CB31 CB37 4J002 AA003 BF011 BF021 BG012 BG021 BG072 BG122 BG132 BH002 BQ002 CD001 CD021 CD051 CD061 CD071 CD121 CD131 CH022 CH033 CK021 CK023 CK031 CK041 FD313 GK02 HA07 4J040 BA141 BA142 CA031 CA032 CA141 CA142 DA001 DA002 DB001 DB002 DB012 DC001 DC002 DC012 DC022 DE011 DE012 DF011 DF012 DF021 DF022 DF061 DF062 DF071 DF072 DF101 DF102 DG001 DG002 DG021 DJ011 DJ012 EC021 EC091 EC092 EC121 EC122 EC141 EC142 EC202 EC251 EC252 EE021 EE022 EF052 EF111 EF112 EF121 EF122 EF131 EF132 EF291 EF292 EF301 EF302 GA03 GA05 GA06 GA07 GA08 GA13 GA15 GA22 GA32 JA03 JB02 LA01 MA05 MB02 4L033 AA09 AB01 AC12 CA11 CA49 CA50 CA55

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリウレタン樹脂(A1)、エポキシ樹
    脂(A2)およびビニル系樹脂(A3)からなる群から
    選ばれる1種以上の水分散性樹脂(A)の水性分散体か
    らなるガラス繊維用集束剤において、0.2重量%水溶
    液の25℃における曳糸長が5〜300mmとなる水溶
    性高分子化合物(B)を含有させてなることを特徴とす
    るガラス繊維用集束剤。
  2. 【請求項2】 (B)が、エチレンオキサイド重合体、
    水溶性ビニル(共)重合体および天然高分子もしくはそ
    の誘導体から選ばれる1種以上である請求項1記載の集
    束剤。
  3. 【請求項3】 該水溶性ビニル(共)重合体が、(メ
    タ)アクリル酸(塩)、(メタ)アクリルアミド、4級
    アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレートおよび4級
    アンモニウム塩基含有(メタ)アクリルアミドから選ば
    れる1種以上のビニルモノマーを構成成分としてなる
    (共)重合体である請求項2記載の集束剤。
  4. 【請求項4】 該水性分散体が、5,000〜500,
    000の重量平均分子量を有し(A1)のSP値との差
    が2以下のSP値および6〜40のHLBを有する乳化
    剤(a1)を用いて(A1)またはその前駆体を乳化し
    て形成してなる(A1)の水性分散体である請求項1〜
    3のいずれか記載の集束剤。
  5. 【請求項5】 該水性分散体が、5,000〜500,
    000の重量平均分子量を有し(A2)のSP値との差
    が2以下のSP値および6〜40のHLBを有する乳化
    剤(a2)を用いて(A2)を乳化して形成してなる水
    性分散体である請求項1〜3のいずれか記載の集束剤。
  6. 【請求項6】 該水性分散体が、5,000〜500,
    000の重量平均分子量を有し(A3)のSP値との差
    が2以下のSP値および6〜40のHLBを有する乳化
    剤(a3)を用いてビニルモノマーを乳化重合してなる
    (A3)の水性分散体である請求項1〜3いずれか記載
    のガラス繊維用集束剤。
  7. 【請求項7】 該乳化剤が、(A)のSP値との差が2
    以下のSP値を有する疎水基を分子内に少なくとも2個
    有する化合物である請求項4〜6のいずれか記載の集束
    剤。
  8. 【請求項8】 該乳化剤が下記一般式(1) 【化1】 [式中、R1はk価のアルコール類またはフェノール類
    の水酸基を除いた残基、Xは有機ジイソシアネートの残
    基、R2は2価のアルコール類またはフェノール類の水
    酸基を除いた残基、Zは−O(AO)mR1[(OA)m
    OH]k-1および/または−N(R32(但し、R3
    少なくとも1つは炭素数1〜100の炭化水素基または
    水酸基含有炭化水素基で残りは水素原子でもよい。)、
    Aは炭素数2〜30のアルキレン基(但し、m個、n個
    またはp個のオキシアルキレン基AOが2種以上のオキ
    シアルキレン基で構成される場合の結合様式はブロック
    またはランダムのいずれでもよい。)を表し、m、nお
    よびpはそれぞれ独立に0または1〜150の整数(但
    し、{}内の全てのmとnとpの合計は少なくとも10
    であり、R1がフェノール類の残基の場合はmは0でな
    く、R2がフェノール類の残基の場合はnとpは0でな
    い。また、複数のm、p、R1、X、R2、R3はそれぞ
    れ同一でも異なっていてもよい。)、qは0または1〜
    150の整数、kは1〜6の整数を表す。]で示される
    オキシエチレン基含量50〜95重量%の水溶性ポリウ
    レタン乳化剤である請求項4〜7のいずれか記載の集束
    剤。
  9. 【請求項9】 一般式(1)における(ポリ)オキシア
    ルキレン基が、オキシエチレン基またはこれを主体とす
    るポリオキシアルキレン基である請求項8記載の集束
    剤。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9いずれか記載の集束剤で
    処理されてなるガラス繊維。
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