JP2005119071A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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孝 長谷部
Saburo Shimizu
三郎 清水
Satoru Sekine
哲 関根
州太 ▲濱▼田
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Abstract

【課題】 ラインヘッド型のインクジェットプリンタにおいて、高精度のノズル欠検知を行い、ノズル欠の無いことを確実に保証し、高精度の印字画質を提供することである。
【解決手段】 印字領域T1と、メンテナンス領域T3と、を備え、ノズル欠の解消時にヘッドユニット31、32、33、34を印字領域T1からメンテナンス領域T3に移動させるように構成されたライン型インクジェットプリンタにおいて、印字領域T1にヘッドモジュール単位でノズル欠を検出する第1検出部60と、印字領域T1からメンテナンス領域T2へのヘッドユニットの移動経路中にインク滴確認領域T2を設け、インク滴確認領域T2にノズル単位でノズル欠を検出する第2検出手段81、82、83、84と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、ライン型インクジェットプリンタのノズルの吐出不良の改善に関する。
従来インクジェットプリンタは、画像信号に基づく吐出信号をサーマル方式、ピエゾ方式などを用いた複数のノズルから記憶媒体上にインク滴を吐出して画像を形成している。インクジェットプリンタに用いられるインクは、長期間使用されずに放置された場合によるインクの乾燥や粘性の増加によってノズル吐出口付近にインクが固着したり、ノズル吐出口に不純物(ゴミ)などが付着したりすることによりノズルの目詰りが起こり、制御部から正常に吐出信号が出力されているにも関らず、ノズル吐出口からインク滴が吐出されないというノズルの吐出不良(以下、ノズル欠と言う。)が生じる。ノズル欠が生じると、印字された文字や画像が白く抜けて白スジの横線となる場合や、インクの色材が不足して記録画像の再現色が異なる等の印字品質の低下を招いてしまう。そこで、ノズル欠の検出手段として、光学式の検出手段や、電気的な検出手段が開示され、またノズル欠を除去させるメンテナンス手段のメンテナンス場所として記録媒体を搬送する搬送ベルト上に開口部を設けて行う方法が開示されている。
例えば、特許文献1によれば、ヘッドが紙の搬送方向(副走査方向)に対して垂直に交わる方向(主走査方向)にインクを吐出し画像形成するキャリッジ型のインクジェットプリンタのノズル欠の検知手段として、ヘッド幅に相当する距離で発光素子と受光素子とを組み合わせたフォトセンサにより、検知タイミングを変えることでノズル欠を検知するインク吐出状態検出方法が開示されている。
特許文献2によれば、ヘッドの各ノズルから吐出されるインク滴を回収するインク受容部を備え、全てのインク受容部に回収されたインク滴の有無を電流を流すことで検出し、不健全なノズルの存在の有無を判断するインクジェット記録装置が開示されている。
特許文献3によれば、ライン型インクジェット装置のヘッドの清掃を短時間で行うために、エンドレスベルトに開口部を設け、記録ヘッドを移動させずに記録メディアの搬送経路上にてメンテナンスを行うインクジェット記録装置が開示されている。
特開平11−188853号公報 特開2003−182115号公報 特開2001−287377号公報
しかしながら、特許文献1をライン型のインクジェットプリンタに適用した場合、ノズル欠の検出手段を高精度な位置決めセンサを用いて移動させなければならず、コストの増加の要因となる。また、検知しなければならない1ラインヘッドのノズル数が多数存在するため、検知時間が増大するという問題が生じる。特許文献2によれば、インクの有無を検知するインク受容部に電圧を印加するため、ヘッドのインクの化学的な変化や物性特性の変化を起させないようにインク材料に配慮しなければならない。
特許文献3によれば、搬送ベルトに開口部を開け清掃/保守を行うことが開示されているが、ノズル欠を検出するという思想は開示されていない。
このように従来は、ノズル欠検知後にメンテナンス手段でノズル欠を除去した後、印字動作を行っている。そのため、メンテナンス手段でメンテナンスされた後、確実にノズル欠が除去されているかの確認がされていないため、メンテナンス後にノズル欠が有った場合に印字動作が行われると、印字品質が低下し、装置の信頼性の低下を招いてしまうおそれがある。
本発明の課題は、ラインヘッド型のインクジェットプリンタにおいて、高精度のノズル欠検知を行い、ノズル欠の無いことを確実に保証し、高精度の印字画質を提供することである。
請求項1に記載の発明は、複数のノズルを有する複数のヘッドモジュールからなるヘッドユニットにより記録媒体に画像を記録する印字領域と、前記印字領域に隣接した位置に設けられ前記ノズルの吐出不良を解消するメンテナンス手段が設けられたメンテナンス領域と、を備え、前記ノズルの吐出不良の解消時に前記ヘッドユニットを前記印字領域から前記メンテナンス領域に移動させるように構成されたライン型インクジェットプリンタにおいて、前記印字領域にヘッドモジュール単位でノズルの吐出不良を検出する第1の検出手段と、前記印字領域から前記メンテナンス領域への前記ヘッドユニットの移動経路中にインク滴確認領域を設け、該インク滴確認領域にノズル単位でノズルの吐出不良を検出する第2の検出手段と、を備えたこと、を特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のライン型インクジェットプリンタにおいて、前記第1の検出手段の検出結果に基づいてメンテナンス領域でノズルの吐出不良が解消された後、前記第2の検出手段によってノズルの吐出不良が検出された場合、前記ヘッドユニットを再度メンテナンス領域に搬送して、再メンテナンスするよう制御する制御手段を備えたこと、を特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のライン型インクジェットプリンタにおいて、当該ライン型インクジェットプリンタがカラープリンタである場合、前記第1の検出手段を各色共通に用いること、を特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載のライン型インクジェットプリンタにおいて、当該ライン型インクジェットプリンタがカラープリンタである場合、前記第2の検出手段は、色毎に備えられていること、を特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載のライン型インクジェットプリンタにおいて、前記メンテナンス手段は、吸引動作でノズルの吐出不良を除去すること、を特徴としている。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載のライン型インクジェットプリンタにおいて、前記メンテナンス手段は、フラッシング動作でノズルの吐出不良を除去すること、を特徴としている。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載のライン型インクジェットプリンタにおいて、前記第1の検出手段は、インク滴の着弾を受ける着弾面を有する一端固定型の部材と、着弾面に設置されたインク滴の着弾により生ずる機械的変位を電気量に変換するひずみゲージと、を有し、該ひずみゲージからの電気量に基づいた検出電圧値に基づいてノズルの吐出不良を検出すること、を特徴としている。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のライン型インクジェットプリンタにおいて、前記ひずみゲージは、前記ヘッドモジュールのノズル配列に対応して複数設置されること、を特徴としている。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のライン型インクジェットプリンタにおいて、前記第1の検出手段は、前記検出電圧値の平均電圧値と、予め設定された基準電圧値とを比較し、前記平均電圧値が前記基準電圧値より低い場合、ノズルの吐出不良ありと判断すること、を特徴としている。
請求項10に記載の発明は、請求項1から9のいずれか一項に記載のライン型インクジェットプリンタにおいて、前記第2の検出手段は、光学式の検出手段であること、を特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、ヘッドモジュール単位でノズルの吐出不良を検出する第1の検出手段と、ノズル単位でノズルの吐出不良を検出する第2の検出手段を備えることにより、異なる2重の検出動作を行うことにより、確実にノズルの吐出不良を検出することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1と同様の効果を得られるのは勿論のこと、第1の検出手段の検出結果に基づいてメンテナンス手段でノズルの吐出不良が解消された後、第2の検出手段で再度ノズルの吐出不良が検出された場合、ヘッドユニットを再度メンテナンス領域に搬送して再メンテナンスするため、確実にメンテナンスが行われノズルの吐出不良がない状態であることを確認でき、高精度の印字品質を確保することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2と同様の効果を得られるのは勿論のこと、第の1検出手段を各色のヘッドユニット共通に用いるため、部品数を削減することができ、部品のメンテナンスや調整の手間を低減することができる。また、印字領域の搬送ベルト開口部を一つのヘッドユニットのヘッドモジュール数に対応する開口部とすることができるため、開口部を設けることによる搬送ベルトの強度の低下を最小限に抑えることができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1から3と同様の効果を得られるのは勿論のこと、第2の検出手段は、各色のヘッドユニット毎に設置されるため、対応するヘッドユニットのインク色に対応した第2の検出手段を予め設定することができるため、装置コストの低減を図ることができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1から4と同様の効果を得られるのは勿論のこと、吸引動作でノズルの吐出不良を除去することにより、確実かつ効率的にノズルの吐出不良を解消することができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1から4と同様の効果を得られるのは勿論のこと、フラッシング動作でノズルの吐出不良を除去することにより、確実かつ効率的にノズルの吐出不良を解消することができる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項1から6と同様の効果を得られるのは勿論のこと、第1の検出手段はひずみゲージを用いた検出手段であるため、ヘッドモジュール単位のノズルの吐出不良を容易な構成で検出することができ、装置コストの低減を図ることができる。
請求項8に記載の発明によれば、請求項7と同様の効果を得られるのは勿論のこと、ひずみゲージを、各ヘッドモジュールのノズル配列に対応して複数設置されることにより、ノズル列毎にノズルの吐出不良を検出することができ、ノズルの吐出不良の検知精度を向上させることができる。
請求項9に記載の発明によれば、請求項8と同様の効果を得られるのは勿論のこと、平均電圧値と基準電圧値とを比較し、平均電圧値が基準電圧値より低い場合、ノズルの吐出不良ありと判断するため、ノズルの吐出不良を検知するためのインク滴の吐出動作前半にインク滴が吐出していたにもかかわらず後半にインク滴が吐出しない場合においても、確実にノズルの吐出不良が生じていると判断することができ、ノズルの吐出不良の検出精度を向上させることができる。
請求項10に記載の発明によれば、請求項1から9と同様の効果を得られるのは勿論のこと、第2の検出手段を光学式の検出手段とすることにより、確実にノズル単位の吐出不良を検出することができる。
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
図1に、本実施の形態におけるライン型のインクジェットプリンタ1の内部の概略構成図を示す。図1に示すように、インクジェットプリンタ1は、給紙部10、搬送部20、ヘッドユニット部30、排紙部40、第1の検出手段としての第1検出部60などを備えて構成されている。
給紙部10は、インクジェットプリンタ1の内部下方に、複数の記録媒体Pを積層して収容する給紙トレイ11が設けられている。この給紙トレイ11の一端部上側には、画像を記録しようとする記録媒体Pを一枚ずつ給紙トレイ11から取り出す取出装置12が設けられている。
なお、記録媒体Pとしては、普通紙、再生紙、光沢紙等の各種紙、及び、各種布地、各種不織布、樹脂、金属、ガラス等の材質からなるカットシート状のものであってもよい。
搬送部20は、給紙部10の上方に配設され記録媒体Pを搬送する。
この搬送部20には、搬送ベルト21と、張設ローラ22と、押圧ローラ23と、搬送ローラ24、搬送経路25とを備えている。
搬送ベルト21は、記録媒体Pを平面状に支持して水平方向に搬送する環状のベルトであり、複数の張設ローラ22により移動自在に張設されている。
また、搬送ベルト21には、後述する第1検出部60のインク滴検出部61に対応して動作可能な開口部が形成されている。そして、搬送ベルト端部にエンコーダフィルムとエンコーダセンサとが設けられており、エンコーダセンサからの検出信号に基づいて開口部の位置が検知されている(図示略)。
押圧ローラ23は、搬送ベルト21と記録媒体Pとが接触を開始する位置に、記録媒体Pを平面状に搬送させるために搬送ベルト21に押圧するローラとして回転自在に配設されている。
搬送経路25は、給紙トレイ11から供給された記録媒体Pを搬送ベルト21へ搬送し、記録媒体Pが搬送ベルト21の周面に沿って搬送された後、搬送ベルトから排紙部40に排出させる経路である。搬送ローラ24は、この搬送経路25の所定位置に、搬送方向Xに記録媒体Pを搬送するための複数対のローラとして設けられている。
ヘッドユニット部30は、搬送ベルト21の上部近傍に、搬送方向Xに沿って順に、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)の各色のインクを記録媒体Pに吐出する複数のノズル吐出口(図示しない)が設けられたライン型のヘッドユニット31、32、33、34が、それぞれ搬送ベルト21の全幅にわたって設けられている。各ヘッドユニット31、32、33、34は、ノズル吐出面と搬送ベルト21の周面とが対向するように配置されている。
各ヘッドユニット31、32、33、34からのインク滴の吐出によって画像が形成された記録媒体Pは、排紙部40へ順次排出される。
排紙部40は、インクジェットプリンタ1の側部に設けられた排紙トレイ41を備え、画像が形成された記録媒体Pが順次排出される。
第1検出部60は、搬送ベルト21の上面の下部近傍に設けられており、各ヘッドユニット31、32、33、34に対応する所定位置に移動可能となっている。
図2は、ヘッド架台の搬送機構を示す。図1のインクジェットプリンタ1の上部からヘッドユニット部30を見た図である。
図2に示すように、各ヘッドユニット31、32、33、34は、各色毎にヘッド架台51、52、53、54に搭載されている。各ヘッド架台51、52、53、54は、印字領域T1、インク滴確認領域T2、メンテナンス領域T3へヘッド架台を搬送させるための搬送機構55に移動可能に支持されており、搬送機構55は、駆動モータMによって駆動される。
印字領域T1は、記録媒体Pが搬送され画像が記録される領域である。
インク滴確認領域T2は、各ヘッド架台51、52、53、54が印字領域T1からメンテナンス領域T3への搬送される経路上の領域であり、第2の検出手段としての第2検出部81、82、83、84が設けられている。
メンテナンス領域T3は、ヘッドモジュール毎のノズルの目詰り(ノズル欠)を除去するメンテナンス手段としてのメンテナンス部70が設けられている。
各ヘッドユニット31、32、33、34は、それぞれ記録媒体P搬送方向Xと略直交する方向に延びている。また、各ヘッドユニット31、32、33、34の長手方向に並設された複数のヘッドモジュール31a、32a、33a、34aを有する。各ヘッドモジュール31a、32a、33a、34aは、各ヘッドユニット31、32、33、34の長手方向に延び、記録媒体Pの搬送方向Xに所定の間隔をおいて互い違い(千鳥配列)となるように並設されている。
メンテナンス部70は、各ヘッドモジュール31a、32a、33a、34aに対応した複数のキャッピングモジュール71a、72a、73a、74aが設けられている。各キャッピングモジュール71a、72a、73a、74aは、対応するヘッドモジュール31a、32a、33a、34aのノズル吐出口を覆うキャップ位置と、ノズル吐出口から離脱した離脱位置とに移動可能となっている。各キャッピングモジュール71a、72a、73a、74aには、キャップ位置に移動し、ゴム部材などによってノズル吐出口全体を覆い外気と遮断及び密閉した後に形成される空間内部の流体を吸引する吸引ポンプ及び大気連通便等が連結されている。すなわち、吸引ポンプにより空間内部の空気及びインクが吸引されるようになっている。吸引ポンプによって吸引されたインクは、廃インクタンクに排出される。なお、吸引ポンプ、大気連通弁、廃インクタンク等の構成は、従来公知のものと同様であるので、ここでは詳述しない。
なお、本実施の形態では、ノズル欠を除去するための手段として、メンテナンス方法の代表的な機構であり、最も有効である吸引動作を採用した例について説明するが、ヘッドに電気的な信号を与え、インク滴を吐出し、ノズル吐出口及びノズル吐出面に付着した異物等を吹き飛ばすフラッシング動作を採用してもよい。
更に、吸引動作又はフラッシング動作の後、ノズル吐出面上に付着した無駄なインク滴を排除するためのワイピング動作を行う機構を備えてもよい。
図3に、ブラック(Bk)のヘッドユニット31の一部拡大図を示す。
図3に示すように、ヘッドモジュール31aは、隣接するヘッドモジュール31aと長手方向に重なる重複部Rを有し、記録媒体Pの搬送方向Xに所定の間隔をおいて互い違い(千鳥配列)となるように並設されている。これは、ヘッドモジュールの同一列全てのノズル吐出口からインク滴を吐出した場合、インクの流動性などの影響から、同一列端部のノズル吐出口のインク吐出性能に違いが生じることがあり、記録媒体の記録品質を低下させる要因となるため、各ヘッドモジュール31aを千鳥配列とし端部が重複するよう並設されている。
また、ヘッドモジュール31aの記録媒体Pに対向するノズル吐出面には、a〜dの4列のノズル吐出口hが配列されている。a〜dの各列には、ノズル吐出口hが3個周期で所定のピッチだけ搬送方向Xにずれながら、搬送方向Xに直交する方向に所定間隔空けて配列されている。そして、ノズル列a〜dの各列の始点は、a、c、b、dの順に、1画素ずつ、搬送方向Xに直交する方向にずれるように配置されている。
重複部Rのノズル吐出口hに対応するデータが記録媒体Pに記録される場合、隣接するヘッドモジュールのいずれか一方が設定され、設定されたヘッドモジュールのノズル吐出口hからインク滴を吐出している。
例えば、重複部R内のノズル数がヘッドモジュールの長手方向において11ノズル重複している場合、一方のヘッドモジュールのノズルは、ノズル列の端部から5番目以降のノズルを使用し、他方のヘッドモジュールのノズルは、ノズル列の端部から6番目以降のノズルを使用すると予め設定されている。
つまり、インク吐出性能に不安のあるヘッドモジュールの端部からはインク滴が吐出されなよう設定され、記録媒体Pへの記録画像の品質低下を防止している。
ヘッドモジュール31aの端部が重複して配置されているので、ヘッドモジュール毎にノズル欠検知を行わなくてはならないように見えるが、ヘッドモジュール毎に使用されるノズル吐出口hが設定されているため、重複している部分では、設定されているノズル吐出口からのみインク滴が吐出され、記録動作時に有効なノズル吐出口に対してのみノズル欠検知されることとなる。
図4に、図1の矢印A−A′から見た第1検出部60と各ヘッドユニット31、32、33、34の概略断面図を示す。
図4に示すように、第1検出部60は、印字領域T1内のヘッドユニット31、32、33、34の下部に相対的に移動可能に装備されており、矢印W方向に移動可能である。図4は、ブラック(Bk)のヘッドユニット31の下部所定位置に、搬送ベルト21の開口部及び第1検出部60が停止し、第1検出部60からインク滴検出部61が上方に動作し、ヘッドモジュール31aに対してノズル欠の検出動作中の状態を示している。
第1検出部60は、各ヘッドユニット31、32、33、34の各ヘッドモジュールに対応したインク滴検出部61を備えている。
図5に、本実施の形態におけるインク滴検出部61の概略構成図を示す。
図5(a)は、インク滴検出部61を上部から見た概略図を示し、(b)は、図2に示す視点Bからのインク滴検出部61の概略断面図を示す。
インク滴検出部61は、インク受け部材61a、クリーニング部61b、支持部材61cなどから構成されている。
インク受け部材61aは、ヘッドモジュール31aからのインク滴を受ける着弾面Sを有し、支持部材61cに一端が固定型された部材であり、着弾面Sにインク滴が着弾することによるインク受け部材61aの機械的変位(ひずみ)を電気量に変換する第1ひずみゲージGaと第2ひずみゲージGbとを備える。
第1ひずみゲージGaと第2ひずみゲージGbとは、ヘッドモジュール31aのノズル吐出口hの配列に対応して配設されており、本実施の形態では、第1ひずみゲージGaは、a、b列、第2ひずみゲージGbは、c、d列に対応して配設されている。
図6に、本実施の形態における第2検出部81の概略構成図を示す。
図6(a)は、第2検出部81を上部から見た概略図を示し、(a)は、図2に示す視点Cからの第2検出部81の概略断面図を示す。
第2検出部81は、発光部81a、受光部81b、クリーニングブレード81c、インク滴回収部81d、インク滴回収路81eなどから構成されている。
発光部81aは、赤外線などの光線Lを照射する発光素子を内蔵している。受光部81bは、発光部81aから照射せられた光線Lを感知する受光素子を内蔵している。ヘッドモジュール31aのノズル欠検知を行う場合、発光部81aと受光部81bとを結ぶ光線Lは、各ヘッドユニット31、32、33、34の搬送方向Yと略直交(即ち、ノズル列a、b、c、dと略直交)するよう配置されている。
ノズル吐出口hから吐出されたインク滴が光線Lを通過することにより、インク滴が発光部81aからの光線Lを遮り受光部81bで受光される受光強度が低下される。受光部81bの受光強度に基づいてインク滴の有無の検出信号を得ることができる。
クリーニングブレード81cは、ノズル吐出面に残留するインクを拭き取るブレードである。インク滴回収部81dは、ノズル吐出口hから吐出されたインク滴を受ける。インク滴回収部81dによって受けられたインク滴は、インク滴回収路81eを通り排出される。
図7は、本実施の形態におけるインクジェットプリンタ1を制御するための制御ブロック図を示す。
図7に示すように、CPU(Central Processing Unit)110、ROM(Read Only Memory)120、RAM(Random Access Memory)130、操作部140、各種制御部150、I/F160、第1ノズル欠判断部170、第2ノズル欠判断部180などがローカルバス190と接続されており、I/F160を介してシステムバス230と接続されている。また、システムバス230には、RIP(Raster Image Processor)ユニット210、ホストI/F220、各ヘッドユニット31、32、33、34、ドライブ回路部DVなどが接続されている。
CPU110は、ROM120内に記憶されているシステムプログラムや各処理プログラム及びデータを読み出して、RAM130内に展開し、展開されたプログラムに従って、インクジェットプリンタ1全体の動作を集中制御する。システム全体のタイミング制御、RAM130を使用したデータの記憶及び蓄積制御、ヘッドユニット部30に対するデータの出力、操作部140の入出力制御、他のアプリケーションとのインターフェース(I/F)や動作制御を行うものである。
ROM120は、インクジェットプリンタ1を駆動させるプログラムやシステムプログラム、当該システムに対応する各種処理プログラム、各種処理プログラムで処理するのに必要なデータなどを記憶している。また、各ヘッドモジュール31a、32a、33a、34aが有する4列のノズル列のうち、a、b列及びc、d列のノズル吐出口全てからインク滴を吐出したときの基準電圧値Vnと、各ヘッドユニット31、32、33、34の記録動作に有効なノズル吐出口の数(以下、有効ノズル数と略す。)とを記憶している。
RAM130は、CPU110により制御実行される各種処理において、ROM120から読み出されたプログラム、入力、若しくは出力データ及びパラメータなどの一時的な格納領域となる。また、インク吐出回数をカウントするサンプリングカウンタを有している。
操作部140は、画像記録についての各種設定や、後述するメンテナンス指示を行うための操作釦などを備えている。
各種制御部150は、図1の給紙部10、搬送部20などの各種ローラを制御する記録媒体搬送制御部、メンテナンス部の動作を制御するメンテナンス制御部、ヘッド架台50の稼動を制御するヘッド架台制御部、インク供給制御部、廃インク制御部などの制御部を備えている。
第1ノズル欠判断部170は、各インク滴検出部61の第1ひずみゲージGa、第2ひずみゲージGbからの電気量の変動に基づく検出電圧値Eoutから生成される値と、基準電圧値Vnと、を比較して、ヘッドモジュール毎にノズル欠の判断を行う第1ノズル欠判断回路部171aを備えている。
本実施の形態では、各ヘッドユニットが有するヘッドモジュール毎のノズル欠を判断するよう構成されているため、第1ノズル欠判断回路部171aは、各ヘッドユニットが有するヘッドモジュールの数(図2では6個)と等しい数を備えている。
第2ノズル欠判断部180は、各ヘッドユニット31、32、33、34が有する有効なノズル吐出口毎にノズル欠の判断を行う第2ノズル欠判断回路部181aを備えている。本実施の形態では、各色のヘッドユニット31、3.2、33、34に対して第1ノズル欠判断回路部181aが配設されるよう構成されている。
RIPユニット210は、ホストI/F220を介してホストPCなどから入力されたデータを、解像度に応じて画素の集合(ビットマップデータ)に変換する。
ドライブ回路部DVは、各ヘッドユニット31、32、33、34の各ヘッドモジュール31a、32a、33a、34aを駆動して、記憶媒体Pに対し各ノズル吐出口からインク滴を吐出させる。
図8に、本実施の形態の第1ノズル欠判断回路部171aの回路構成図の例を示す。
図8に示すように、第1ノズル欠判断回路部171aは、第1ひずみゲージGa、第2ひずみゲージGbからの変化量を2枚1ゲージ法のホイートストンブリッジ回路(以下、ブリッジ回路と略す。)を用いて電気量(電圧)に変換し、ブリッジ回路からの出力電圧値に基づいてノズル欠の判断を行う。第1ノズル欠判断回路部171aは、ブリッジ回路、ゲインAMP301、ピークホールド部302、ディレイ回路部303、A/D変換部304、RAM305、アクセス制御部306、I/O307などから構成されている。
図8に示すブリッジ回路の定数を下記のように定義する。
ブリッジ回路の入力電圧値 :E [V]
ブリッジ回路からの出力電圧値 :Eout [V]
ブリッジ回路の固定抵抗値 :R [Ω]
第1、2ひずみゲージのゲージ率 :K
第1ひずみゲージGaの抵抗値 :Ra=R+ΔRa [Ω]
第1ひずみゲージGaの初期抵抗値:R [Ω]
第1ひずみゲージGaの変動抵抗値:ΔRa [Ω]
第1ひずみゲージのひずみ :εa
第2ひずみゲージGbの抵抗値 :Rb=R+ΔRb [Ω]
第2ひずみゲージGbの初期抵抗値:R [Ω]
第2ひずみゲージGbの変動抵抗値:ΔRb [Ω]
第2ひずみゲージのひずみ :εb
定義されたブリッジ回路から求められるひずみεを式1に示し、出力電圧値Eoutを式2に示す。
[式1]
ε=(εa+εb)/2
[式2]
Eout=(E×K×ε)/4
一定の入力電圧値Eが印加されたブリッジの一辺に接続された第1のひずみゲージGaの抵抗値Raと第2のひずみゲージGbの抵抗値Rbとの変動値は、出力電圧値Eoutと比例関係となる。従って、予め設定されている基準電圧値Vnと比較することによって、インク欠を判断することができる。
ブリッジ回路からの出力電圧値Eoutは、ゲインAMP301によって増幅調整され、検出電圧値としてピークホールド部302に出力される。ピークホールド部302は、後述するインク吐出信号を受けたディレイ回路部303からのディレイ信号(即ち、インク吐出信号基づいて算出されるインク滴が着弾面Sに着弾するまでの待ち時間)が入力され、ディレイ信号に基づいてゲインAMP301から入力される検出電圧値のピークホールドを行う。ピークホールドされた検出電圧値は、A/D変換部304に入力され、デジタル信号に変換される。デジタル変換された検出電圧値は、RAM305に記憶される。
アクセス制御部306は、I/O307を介して、ROM120内に記憶されている基準電圧値Vnを読込む。また、RAM305に記憶された検出電圧値に基づいて、a、b列の平均電圧値Vnr1と、c、d列の平均電圧値Vnr2とを算出する。基準電圧値Vnと算出された平均電圧値Vnr1、Vnr2との比較を行い、少なくとも平均電圧値Vnr1、Vnr2のいずれか一方が基準電圧値Vn1より低い場合、ノズル欠ありと判断する。ノズル欠ありの場合には、RAM305に検出したヘッドモジュールに対してメンテナンスが必要であるというメンテナンスの要否を示すフラグ(判定情報)を書き込む。
なお、メンテナンスの要否を示すフラグは、RAM305或いは、I/O307のレジスタに書き込まれてもよく、ヘッドモジュール毎のメンテナンス要否の判定を記憶できればこの限りではない。
図9に、インク吐出動作のタイムチャート例を示す。
図9に示すように、CPU110から第1ノズル欠判断回路部171aへ出力される信号として、エンコーダセンサからの検出信号に基づいて生成されるベルト搬送信号S1、搬送ベルト21開口部の位置を示す開口部信号S2、インク受け部材61a上のインク滴を清掃及び静止させ、第1ひずみゲージGa、第2ひずみゲージGbの形状(上下方向の変形)を安定させるイニシャル信号Si、インク吐出信号としてノズル列aのインク吐出動作を指示するa列吐出信号Sa、ノズル列bのインク吐出動作を指示するb列吐出信号Sb、ノズル列cのインク吐出動作を指示するc列吐出信号Sc、ノズル列dのインク吐出動作を指示するd列吐出信号Sd、各列の吐出信号に基づくインク吐出回数をカウントするためのサンプリング信号Ss、各列の吐出信号に基づいて検出電圧値のデータの読み込み動作を指示するデータ取込信号Shがある。
イニシャル信号Siが“H”のとき、インク受け部材61aの清掃及び上下方向の振動が静止される。イニシャル信号Siが“L”かつ開口部信号S2が“H”のとき、a列吐出信号Saとb列吐出信号Sbとが出力される。a列吐出信号Saとb列吐出信号Sbとが出力されると、サンプリング信号Ssが出力され、データ取込信号Shが出力される。サンプリング信号Ssが予め定められた回数カウントされると(図9では3回)、a、b列のインク吐出動作が終了される。
c、d列のインク吐出動作は、a、b列と同様であるため説明は省略する。
図10に、本実施の形態の第2ノズル欠判断回路部181aの回路構成図の例を示す。
図10に示すように、第2ノズル欠判断回路部181aは、受光部81bからの受光強度に基づく検出信号を受け、ノズル欠の判断を行う。第2ノズル欠判断回路部181aは、発光ドライブ回路部401、スリット制御回路部402、受光回路部403、ゲインAMP404、コンパレータ405、カウンタ406、RAM407、比較部408、I/O409などから構成されている。
発光ドライブ回路部401は、I/O409を介してCPU110から発光部81aの発光素子をON/OFFする発光制御信号に基づき発光素子を駆動させる。
スリット制御回路部402は、I/O409を介してCPU110から発光素子から照射される光線を補正するスリット(絞り)を調整するスリット制御信号に基づきスリットを駆動させる。
発光部81aから受光部81bへ照射された光線Lは、ノズル吐出口hから吐出されたインク滴により遮られる。この遮光は、受光部81bにおいて受光強度の低下として検知され、受光強度の検出信号(アナログ信号)は、受光回路部403に出力される。
受光回路部403は、入力された検出信号に対し、インク色による受光強度の補正を行い、ゲインAMP404に出力する。ゲインAMP404は、入力された検出信号のS/N比を調整し、コンパレータ405に出力する。
コンパレータ405は、入力された検出信号(アナログ信号)が所定の基準値に対して高いか低いかを比較し、出力信号として“High”又は“Low”のパルス信号を算出し、カウンタ406に出力する。カウンタ406は、入力されたパルス信号のパルス数を数える。
RAM407は、I/Oを介してROM120から各ヘッドユニット31、32、33、34の有効ノズル数を読み出し記録する。
比較部408は、カウンタ406が数えたカウント数と、RAM407が記憶している有効ノズル数とを比較し、ノズル欠の有無を判断する。カウント数と有効ノズル数とが等しい場合ノズル欠なしと判断し、等しくない場合ノズル欠有りと判断する。
ノズル欠ありの場合には、RAM407に検出したヘッドユニットに対してメンテナンスが必要であるというメンテナンスの要否を示すフラグ(判定情報)を書き込む。
なお、メンテナンスの要否を示すフラグは、RAM407或いは、I/O409のレジスタに書き込まれてもよく、ヘッドユニット毎のメンテナンス要否の判定を記憶できればこの限りではない。
次に、本実施の形態の動作を説明する。
図11〜13は、本実施の形態におけるノズル欠判断動作のフローチャートを示す。
操作部140からノズル欠の判断を行うよう指示された場合、各ヘッド架台51、52、53、54の位置が確認され、ノズル欠の判断を行うヘッドユニットが設定される。例えば、ブラック(Bk)のヘッドユニット31の場合を0、マゼンダ(M)のヘッドユニット32の場合を1、シアン(C)のヘッドユニット33の場合を2、イエロー(Y)のヘッドユニット34の場合を3と設定する(ステップS1)。
ノズル欠の判断を行うヘッドユニットが設定された後、第1検出部60は、設定されたヘッドユニットの下部の所定位置に移動される(ステップS2)。
第1検出部60が所定位置に移動された後、イニシャル信号Siに基づいてインク滴検出部61は、クリーニング部61bによりインク受け部材61aの清掃とインク受け部材61aの振動が静止され、第1ひずみゲージGa及び第2ひずみゲージGbの形状が安定される。また、第1ノズル欠検知回路部171aのブリッジ回路の出力電圧値Eoutが初期値に設定される。(ステップS3)。
搬送ベルト21の開口部が設定されたヘッドユニットの下部の所定位置に配置されているかを確認するため、開口部信号S2が“H”(立ち上がっている)かが判断される(ステップS4)。開口部信号S2が“H”でない場合(ステップS4;No)、第1検出部60の初期設定動作に戻る(ステップ3に戻る)。
開口部信号S2が“H”である場合(ステップS4;Yes)、搬送ベルト21の開口部が所定位置に配置されていると判断され、a、b列のインク吐出動作を行う吐出チェック1が設定される(ステップS5)。
選択されたノズル列(a、b列)に対して、インク吐出信号(a列吐出信号Sa、b列吐出信号Sb)が出力されインク吐出が行われる。ブリッジ回路からの検出電圧値Eoutは、インク吐出信号を受けて算出されたディレイ信号に基づき保持され、保持された検出電圧値がA/D変換された後RAM305に記憶される。そして、サンプリング信号Ssが出力され、サンプリングカウンタのカウント数が+1される(ステップS6)。
イニシャル信号Siに基づいてクリーニング部61bによりインク受け部材61aの清掃とインク受け部材61aの振動が静止され、第1ノズル欠検知回路部171aのブリッジ回路の出力電圧値Eoutが初期電圧値に設定される(ステップS7)。
サンプリングカウンタのカウント数が予め設定されているカウント数(図9では3)であるかが判断される(ステップS8)。予め設定されているカウント数でない場合(ステップS8;No)、選択されたノズル列からのインク吐出動作に戻る(ステップS6に戻る)。
予め設定されているカウント数である場合(ステップS8;Yes)、c、d列のインク吐出動作を行う吐出チェック2が設定される(ステップS9)。
選択されたノズル列(c、d列)に対して、インク吐出信号(c列吐出信号Sc、d列吐出信号Sd)が出力されインク吐出が行われる。ブリッジ回路からの検出電圧値Eoutは、インク吐出信号を受けて算出されたディレイ信号に基づき保持され、保持された検出電圧値がA/D変換された後RAM305に記憶される。そして、サンプリング信号Ssが出力され、サンプリングカウンタのカウント数が+1される(ステップS10)。
イニシャル信号Siに基づいてクリーニング部61bによりインク受け部材61aの清掃とインク受け部材61aの振動が静止される。また、第1ノズル欠検知回路部171aのブリッジ回路の出力電圧値Eoutが初期電圧値に設定される(ステップS11)。
サンプリングカウンタのカウント数が予め設定されているカウント数(図9では3)であるかが判断される(ステップS12)。予め設定されているカウント数でない場合(ステップS12;No)、選択されたノズル列からのインク吐出動作に戻る(ステップS10に戻る)。
予め設定されているカウント数である場合(ステップS12;Yes)、RAM305内に記憶されているデータに基づいて吐出チェック1の際の平均電圧値Vnr1と、吐出チェック2の際の平均電圧値Vnr2とが算出される(ステップS13)。
ROM120に記憶されている基準電圧値Vnが読み出され、RAM305に記憶される(ステップS14)。
算出された平均電圧値Vnr1、Vnr2と、基準電圧値Vn1とが比較される(ステップS15)。少なくとも平均電圧値Vnr1、Vnr2のいずれか一方が基準電圧値Vn1よりも低い場合(ステップS15;No)、ヘッドモジュールにノズル欠が生じてると判断され、ヘッドモジュールのメンテナンスが必要であるというフラグがRAM305に書き込まれる(ステップS16)。
平均電圧値Vnr1、Vnr2共に基準電圧値Vn1以上である場合(ステップS11;Yes)、ヘッドジュールにはノズル欠が生じていないと判断され、ヘッドモジュールのメンテナンスが不要であるというフラグがRAM305に書き込まれる(ステップS17)。
未判定のヘッドユニットの有無の確認が行われ(ステップS18)、未判定ヘッドユニットが有る場合(ステップS18;No)、インク欠を判断するヘッドユニットの設定に戻る(ステップS1に戻る)。未判定ヘッドユニットが無い場合(ステップS18;Yes)、ノズル欠の判断動作が終了される。
メンテナンスが必要であるというフラグが書き込まれた場合(ステップS16)、メンテナンス必要なヘッドモジュールを有するヘッドユニットのヘッド架台がメンテナンス領域に移動される(ステップS19)。
メンテナンス領域に移動し、メンテナンスが必要であるヘッドモジュールは、キャッピングされ吸引動作によるノズル欠除去の処理が行われる(ステップS20)。
メンテナンス処理後、第2検出部は、発光部の発光素子の点灯、受光部の受光素子の受光強度の確認、カウンタ406の初期値設定などの初期設定が行われる(ステップS21)。
第2検出部の初期設定終了後、ヘッド架台は、メンテナンス領域T3から印字領域T1へ一定速度で移動が開始される(ステップS22)。
ヘッド架台が第2検出部を横断する際、発光部から受光部へ照射された光線を遮るようノズル吐出口からインク滴が吐出される(ステップS23)。
受光部が受けた遮断された光線に基づく受光強度信号は、パルス信号変換され、カウンタ406によりパルス数がカウントされる(ステップS24)。
ヘッド架台がメンテナンス領域T3から印字領域T1の所定位置に移動を完了したかが判断される(ステップS25)。ヘッド架台が移動完了していない場合(ステップS25;No)は、第2検出部によるノズル欠の検知に戻る(ステップS23に戻る)。
ヘッド架台が移動完了した場合(ステップS25;Yes)、ROM120に予め設定されている有効ノズル数をRAM407に書き込み、カウンタ407からのカウント数と、RAM407からの有効ノズル数とが読み出される(ステップS26)。
比較部408にてカウント数と有効ノズル数とが等しいかが判断される(ステップS27)。カウント数と有効ノズル数とが等しくない場合(ステップS27;No)、ノズル欠有りと判断され(ステップS28)、再度ノズル欠の除去が行われる(ステップS19に戻る)。
カウント数と有効ノズル数とが等しい場合(ステップS27;Yes)、ノズル欠なしと判断され(ステップS29)、確実にメンテナンス部70においてノズル欠の除去が行われた事が確認される。
このように、印字領域T1に設置された第1検出部60から各ヘッドモジュール31a、32a、33a、34aのノズル欠検知が行われ、メンテナンス領域T3でノズル欠が除去された後、第2検出部81、82、83、84からノズル吐出口毎にノズル欠検知が行われることによって、確実にメンテナンスが行われノズル欠がない状態であることを確認できるため、高精度の印字品質を確保することができる。
また、第1検出部60は、各色ヘッドユニット31、32、33、34共通の検出手段であるため、搬送ベルト21の開口部を一つのヘッドユニットのヘッドモジュール数に対応する開口部とすることができるため、開口部を設けることによる搬送ベルト21の強度の低下を最小限に抑えることができる。また、ヘッドユニット共通の検出手段であるため、部品数を削減することができ、部品のメンテナンスや調整の手間を低減することができる。
第2検出部81、82、83、84は、各色のヘッドユニット毎に設置されるため、対応するヘッドユニットのインク色による受光強度を予め設定することができ、第2ノズル欠判断回路部181aを簡素化し、装置コストの低減を図ることができる。
メンテナンス領域T3において、吸引動作又はフラッシング動作でノズル欠を除去することにより、確実かつ効率的にノズル欠を除去することができる。
本発明におけるインクジェットプリンタ1の内部の概略構成図である。 ヘッド架台の搬送機構を示す図である。 ブラック(Bk)のヘッドユニット31の一部拡大図である。 図1の矢印A−A′から見た第1検出部60と各ヘッドユニット31、32、33、34との概略断面図である。 インク滴検出部61の概略構成図である。 第2検出部81の概略構成図である。 本発明におけるインクジェットプリンタ1を制御するための制御ブロック図である。 第1ノズル欠判断回路部171aの概略回路構成図である。 第1検出部170に対するインク吐出動作のタイムチャート例である。 第2ノズル欠判断回路部181aの概略回路構成図である。 本発明におけるノズル欠判断動作のフローチャートを示す。 本発明におけるノズル欠判断動作のフローチャートを示す(図11の続き)。 本発明におけるノズル欠判断動作のフローチャートを示す(図12の続き)。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
10 給紙部
11 給紙トレイ
12 取出装置
110 CPU
120 ROM
130 RAM
140 操作部
150 各種制御部
160 I/F
170 第1ノズル欠判断部
171a 第1ノズル欠判断回路部
180 第2ノズル欠判断部
181a 第2ノズル欠判断回路部
190 ローカルバス
20 搬送部
21 搬送ベルト
22 張設ローラ
23 押圧ローラ
24 搬送ローラ
25 搬送経路
210 RIPユニット
220 ホストI/F
230 システムバス
30 ヘッドユニット部
31、32、33、34 ヘッドユニット
31a、32a、33a、34a ヘッドモジュール
301 ゲインAMP
302 ピークホールド部
303 ディレイ回路部
304 A/D変換部
305 RAM
306 アクセス制御部
307 I/O
40 排紙部
41 排紙トレイ
401 発光ドライブ回路部
402 スリット制御部
403 受光回路部
404 ゲインAMP
405 コンパレータ
406 カウンタ
407 RAM
408 比較部
409 I/O
51、52、53、54 ヘッド架台
55 搬送機構
60 第1検出部
61 インク滴検出部
61a インク受け部材
61b クリーニング部
61c 支持部材
70 メンテナンス部
71a、72a、73a、74a キャッピングモジュール
81、82、83、84 第2検出部
81a 発光部
81b 受光部
81c クリーニングブレード
81d インク滴回収部
81e インク滴回収路
a、b、c、d ノズル列
DV ドライブ回路部
Ga 第1ひずみゲージ
Gb 第2ひずみゲージ
h ノズル吐出口
L 光線
M 駆動モータ
P 記録媒体
S 着弾面
S1 ベルト搬送信号
S2 開口部信号
Sa a列吐出信号
Sb b列吐出信号
Sc c列吐出信号
Sd d列吐出信号
Sh データ取込信号
Si イニシャル信号
Ss サンプリング信号
T1 印字領域
T2 インク滴確認領域
T3 メンテナンス領域
Vn1、Vn2 基準電圧値
Vnr 平均電圧値
X 記録媒体搬送方向(副走査方向)
Y 架台搬送方向(主走査方向)

Claims (10)

  1. 複数のノズルを有する複数のヘッドモジュールからなるヘッドユニットにより記録媒体に画像を記録する印字領域と、前記印字領域に隣接した位置に設けられ前記ノズルの吐出不良を解消するメンテナンス手段が設けられたメンテナンス領域と、を備え、前記ノズルの吐出不良の解消時に前記ヘッドユニットを前記印字領域から前記メンテナンス領域に移動させるように構成されたライン型インクジェットプリンタにおいて、
    前記印字領域にヘッドモジュール単位でノズルの吐出不良を検出する第1の検出手段と、
    前記印字領域から前記メンテナンス領域への前記ヘッドユニットの移動経路中にインク滴確認領域を設け、該インク滴確認領域にノズル単位でノズルの吐出不良を検出する第2の検出手段と、を備えたこと、
    を特徴とするライン型インクジェットプリンタ。
  2. 請求項1に記載のライン型インクジェットプリンタにおいて、
    前記第1の検出手段の検出結果に基づいてメンテナンス領域でノズルの吐出不良が解消された後、前記第2の検出手段によってノズルの吐出不良が検出された場合、前記ヘッドユニットを再度メンテナンス領域に搬送して、再メンテナンスするよう制御する制御手段を備えたこと、
    を特徴とするライン型インクジェットプリンタ。
  3. 請求項1又は2に記載のライン型インクジェットプリンタにおいて、
    当該ライン型インクジェットプリンタがカラープリンタである場合、前記第1の検出手段を各色共通に用いること、
    を特徴とするライン型インクジェットプリンタ。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のライン型インクジェットプリンタにおいて、
    当該ライン型インクジェットプリンタがカラープリンタである場合、前記第2の検出手段は、色毎に備えられていること、
    を特徴とするライン型インクジェットプリンタ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のライン型インクジェットプリンタにおいて、
    前記メンテナンス手段は、吸引動作でノズルの吐出不良を除去すること、
    を特徴とするライン型インクジェットプリンタ。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のライン型インクジェットプリンタにおいて、
    前記メンテナンス手段は、フラッシング動作でノズルの吐出不良を除去すること、
    を特徴とするライン型インクジェットプリンタ。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のライン型インクジェットプリンタにおいて、
    前記第1の検出手段は、インク滴の着弾を受ける着弾面を有する一端固定型の部材と、着弾面に設置されたインク滴の着弾により生ずる機械的変位を電気量に変換するひずみゲージと、を有し、該ひずみゲージからの電気量に基づいた検出電圧値に基づいてノズルの吐出不良を検出すること、
    を特徴とするライン型インクジェットプリンタ。
  8. 請求項7に記載のライン型インクジェットプリンタにおいて、
    前記ひずみゲージは、前記ヘッドモジュールのノズル配列に対応して複数設置されること、
    を特徴とするライン型インクジェットプリンタ。
  9. 請求項8に記載のライン型インクジェットプリンタにおいて、
    前記第1の検出手段は、前記検出電圧値の平均電圧値と、予め設定された基準電圧値とを比較し、前記平均電圧値が前記基準電圧値より低い場合、ノズルの吐出不良ありと判断すること、
    を特徴とするライン型インクジェットプリンタ。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載のライン型インクジェットプリンタにおいて、
    前記第2の検出手段は、光学式の検出手段であること、
    を特徴とするライン型インクジェットプリンタ。
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