JP2005118860A - 砂中子造型装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 中子の割れに起因するバリの発生箇所を限定的なものとして後加工でのバリ取り作業の容易化を図ることを目的とする。
【解決手段】 砂中子造型装置は、シリンダヘッドの吸気ポートを複数のポートに仕切るタンブル板100(仕切り板)が、シリンダヘッドの鋳造成形時に鋳包まれるように設置された吸気ポート成形用砂中子200(ポート中子)を造型するために使用される。この砂中子造型装置は、型内に載置されたタンブル板100における吸気側端部Tbに向けて可動自在に設けられ、吸気側端部の側の中子砂を盗む砂除去部311が設けられたルーズピース310を有している。
【選択図】 図9


Description

本発明は、砂中子造型装置に関するものである。
最近の内燃機関のシリンダには、シリンダヘッドの吸気ポート内に、タンブル板とも指称される仕切り板を設けたものがある。吸気ポートの吸気側端部に配置された気流制御弁を制御することにより、吸気ポートからシリンダボアに導入される吸気を仕切り板によって偏流させ、シリンダボア内で生じるタンブル流(縦渦流)を強化し、燃費の向上などを図るようにしている(特許文献1を参照)。
なお、本明細書では、仕切り板において、空気や燃料ガスの吸気が流入してくる側を「吸気側」、その反対側、つまりシリンダボア側を「シリンダ側」と称することとする。
シリンダヘッドを鋳造成形する場合には、金属製の仕切り板を吸気ポート成形用砂中子内に設置し、仕切り板を鋳包み成形することが一般的である。シリンダヘッドの鋳造成形時には、中子および仕切り板のそれぞれは、溶湯からの熱により温度が上昇し熱膨張する。ここで、仕切り板の熱膨張係数と、仕切り板を保持する中子の熱膨張係数との差は大きく、仕切り板は、中子に比べると熱膨張量が大きい。このため、仕切り板が中子を加圧ないし押し広げ、中子に亀裂や破損を生じさせ、この亀裂から溶湯が染み出し、バリを作る虞がある。また、仕切り板の熱膨張により、シリンダヘッドの鋳造成形時に仕切り板の位置がズレる虞があり、さらには、鋳造完了後の製品としてのシリンダヘッドにおいて、仕切り板に製品内でのガタが生じる虞もある。
このため、バリの発生箇所によっては後加工でのバリ取り作業が極めて面倒となるばかりでなく、仕切り板の位置ズレや製品内でのガタにより製品品質の低下をも招来することになる。したがって、仕切り板に対しては熱的影響を十分考慮しなければならない。
特許文献1に開示された仕切り板は、シリンダヘッドの鋳造成形時に仕切板を鋳込む際の熱膨張による変形対策として、波形状に形成されている。しかしながら、波形状の仕切り板は、吸気ポートの半径方向の熱膨張は吸収できても、軸線方向の熱膨張を吸収できない。このため、仕切り板と中子との熱膨張量差による中子の割れに起因するバリの発生箇所を限定することができず、また、仕切り板の位置ズレや製品内でのガタなどを十分に抑えることはできない。
特表2001−193469号公報
本発明は、上記実情に鑑みてなされたもので、中子の割れに起因するバリの発生箇所を限定的なものとして後加工でのバリ取り作業の容易化を図ることを目的とする。
上記目的を達成する本発明は、シリンダヘッドの吸気ポートを複数のポートに仕切る仕切り板が、シリンダヘッドの鋳造成形時に鋳包まれるように設置された吸気ポート成形用砂中子を造型する砂中子造型装置において、
型内に載置された前記仕切り板における吸気側端部に向けて可動自在に設けられ、前記吸気側端部の側の中子砂を盗む砂除去部が設けられたルーズピースを有していることを特徴とする砂中子造型装置である。
本発明によれば、ルーズピースの砂除去部により、吸気ポート成形用砂中子には、仕切り板の吸気側端部の側の中子砂が盗まれた空間部が成形されるため、溶湯の熱により仕切り板が熱膨張する方向を前記空間部に向かう一方向に限定ないし制御することが可能となり、中子の割れに起因するバリの発生箇所を限定的なものとして後加工でのバリ取り作業の容易化を図ることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
まず、本発明の前提となる、吸気ポート14用の仕切り板100を有するシリンダヘッド10について説明する。なお、以下の説明では、吸気ポート14用の仕切り板100を、「タンブル板100」とも称する。
図1は、エンジンのシリンダヘッド10を示す概略断面図、図2は、吸気ポート14の軸直角断面図、図3は、シリンダヘッド10での気流状態を示す概略図、図4は、図3の概略平面図である。
図1および図3を参照して、シリンダヘッド10は、シリンダブロック11の上部に設けられ、インテークマニホールド12からの空気や燃料ガスからなる吸気流をシリンダボア13内に導入する吸気ポート14と、シリンダボア13内で燃焼した後の排ガスを排出する排気ポート15を有している。なお、図示のエンジンは、1気筒4バルブであり、吸気弁16および排気弁17が2つずつ設けられている。
吸気ポート14内には、吸気側(図3の外端側)からシリンダ側に向かって流れる吸気の流れ方向(白抜き矢印)に沿って仕切り板100が設けられている。仕切り板100の吸気側には、図3および図4に示すように、制御弁18が設けられたインテークマニホールド12が接続されている。吸気ポート14は、仕切り板100により、上部ポート14uと下部ポート14dに仕切られることになり、制御弁18により下部ポート14dを閉じると、吸気は、増速されて上部ポート14u内を流れ、シリンダボア13内で強力なタンブル流(縦渦流)を形成することになる。
吸気ポート14は、シリンダ側の通路が大きく屈曲しており、タンブル板100のシリンダ側端部Taの位置がバラ付くと、気流の特性が変化し、タンブル流の発生状況に大きく影響することになるので、シリンダ側端部Taの位置は、きわめて重要な位置となる。一方、タンブル板100の吸気側端部Tbの位置は、吸気を分岐する側であり、しかも制御弁18が設けられる部分であることから、その位置がバラ付いても、気流の特性に変化をもたらすことはなく、一般的には、シリンダ側端部Taの位置程精度よく設定する必要はない。
そこで、本実施形態では、シリンダヘッド10を鋳造成形するに当り、タンブル板100のシリンダ側端部Taの位置は位置固定的に、吸気側端部Tbの位置は比較的自由な構成とし、注湯時にタンブル板100が熱的影響を受けても、吸気側端部Tb側でこれを吸収できるようにしている。
図5(A)(B)は、本実施形態に係るタンブル板100を示す平面図および側面図である。
図5(A)(B)に示すように、実施形態に係るタンブル板100は、シリンダヘッド10の吸気ポート14を形成する後述の吸気ポート成形用砂中子200(図6、図7を参照)に予め設置され、シリンダヘッド10の鋳造成形時に鋳包まれて、シリンダヘッド10の吸気ポート14を複数のポート(上部ポート14uと下部ポート14d)に仕切るものである。なお、以下の説明では、タンブル板100が予め設置された吸気ポート成形用砂中子200を、「ポート中子200」とも称する。
詳述すると、タンブル板100は、略矩形形状を有し、シリンダヘッド10の鋳造成形時に溶湯に鋳包まれることになる両側縁部Tcと、両側縁部Tcに連続するとともに吸気ポート14内で吸気の流れの上流側に配置されることになる吸気側端部Tbと、両側縁部Tcに連続するとともに吸気の流れの下流側に配置されることになるシリンダ側端部Taと、を備えている。両側縁部Tcよりも内方部分が、吸気ポート14内を仕切る仕切り部103となる。図中符号101および102は、それぞれ、両側縁部Tcにおける側端面101および厚み方向の端面102を示している。
タンブル板100の材質は、リサイクル性を考慮してアルミニウム合金を使用することが好ましい。
タンブル板100の板厚は、吸気ポート14内を流通する吸気の抵抗にならないように薄肉であることが望ましいが、タンブル板100の材質がアルミニウム合金の場合には、シリンダヘッド10鋳造品を熱処理する際の熱変形を防止する必要を考慮し、約1.5mm以上であることが望ましい。
タンブル板100の吸気側端部Tbに面取りを施してもよい。シリンダヘッド10鋳造成形後の後加工で、インテークマニホールド12が接続されるシリンダヘッド10端面をカッタなどで機械加工する場合があるが、このような場合にタンブル板100の吸気側端部Tbの切除をより滑らかに行うことができ、加工時のかえりバリの発生を抑制できるからである。
タンブル板100の製造方法は特に限定されないが、同品質のものを簡便かつ安価に作製する観点から、プレス成形によりタンブル板100を作製することが好ましい。
図6(A)は、タンブル板100が予め設置され、砂盗み空間部220および溶湯止め砂壁221が成形されたポート中子200を示す斜視図、図6(B)は、砂盗み空間部220側からポート中子200を見た状態を示す斜視図、図7(A)(B)は、同ポート中子200を示す平面図および側面図である。図8は、ポート中子200を造型する砂中子造型装置における型300を示す概略断面図である。なお、以下の説明では、ポート中子200を造型する砂中子造型装置における型300を、「中子型300」と略称する。
シリンダヘッド10を鋳造成形する際には、まず、図8に示される中子型300を用いて、図6および図7に示されるポート中子200が造型される。
ポート中子200は、シリンダヘッド10を鋳造成形する鋳造型400内に設置して(図14を参照)、シリンダヘッド10の吸気ポート14を形成するものである。このポート中子200は、上述したタンブル板100が、その両側縁部Tcを溶湯に鋳包まれるように外部に突出して、予め設置されている。
ポート中子200は、吸気ポート14の形状を成形する領域(「製品形状内」とも言う)よりも外側(「製品形状外」とも言う)に巾木201を有している。前記製品形状内は溶湯との接触が多く熱劣化の影響を受けやすいが、巾木201は、溶湯との接触が少ないため、中子砂210のバインダの熱劣化の影響が少なく、鋳造時においては、前記製品形状内に比べると中子強度が保たれる部分である。このため、シリンダヘッド10の鋳造成形時におけるタンブル板100の熱膨張により、ポート中子200がシリンダ側端部Taによって加圧され、製品形状内に亀裂や破損などが生じる虞がある。製品形状内で中子折れが生じると、後加工でのバリ取り作業が極めて面倒となる。
そこで、本実施形態のポート中子200では、吸気側端部Tbの側の中子砂210を盗んだ構成とし、熱劣化により強度が低下する製品形状内における強度を下回る強度を有する箇所、すなわち、ポート中子200で最も弱い強度を有する箇所を、積極的かつ安定して、製品形状外に設定できるようにしてある。かかる構成は、タンブル板100と中子砂210との熱膨張差による内部応力を、製品形状外に安定的に解放することを意図したものである。
すなわち、ポート中子200は、吸気側端部Tbの側の中子砂210を盗むことにより成形される砂盗み空間部220と、砂盗み空間部220への溶湯の侵入を防止する溶湯止め砂壁221と、を有している。砂盗み空間部220は、溶湯の熱によるタンブル板100の熱膨張を許容し、タンブル板100の伸び量を吸収する空間となる部分である。また、溶湯止め砂壁221は、中子砂210のみにより形成された薄肉で細長い部分をいい、砂盗み空間部220への溶湯の侵入を防止するための一種の堰となる部分である。砂盗み空間部220および溶湯止め砂壁221の詳細な機能については後に詳述する。
外部に突出したタンブル板100の両側縁部Tcは、溶湯に鋳包まれたときの保持をより確実にする部分である。両側縁部Tcの鋳包み代は、特に限定されるものではないが、例えば、約2mmに設定されている。
図8を参照して、前記中子型300は、中子用上型301、中子用下型302、ルーズピース310などからなる複数の部分型から構成されている。これら部分型を突き合わせると、その内部には、ポート中子200を形成するためのキャビティ303が形成される。このキャビティ303内に、中子砂を吹き込み、押し固めてポート中子200を成形する。
図9(A)は、砂中子造型装置のルーズピース310により砂盗み空間部220を成形する説明に供する概略平面図、図9(B)は、図9(A)の9B−9B線に沿う断面図、図10(A)(B)(C)は、砂中子造型装置のルーズピース310により溶湯止め砂壁221を成形する説明に供する概略側面図、図10(A)の10B−10B線に沿う断面図および図10(B)の10C部の詳細図である。なお、図9中符号「320」は、中子砂を吹込む砂吹込み口を示している。
本実施形態では、図9および図10に示すように、砂盗み空間部220および溶湯止め砂壁221を成形するために、プレート形状の可動式のルーズピース310を使用している。このルーズピース310は、概説すれば、型内に載置されたタンブル板100における吸気側端部Tbに向けて可動自在に設けられ、吸気側端部Tbの側の中子砂210を盗む砂除去部311が設けられている。さらに、このルーズピース310には、砂除去部311によりポート中子200に成形されることになる砂盗み空間部220への溶湯の侵入を防止する溶湯止め砂壁221を成形する砂壁成形面312が設けられている。
詳述すると、ルーズピース310は、図9(A)(B)には2点鎖線で示され、図中左側に示される先端部には、砂盗み空間部220に対応する大きさの砂除去部311が設けられている。砂除去部311の上面は、テーパ状に傾斜して形成されている。砂除去部311から図中右側に示される後端部にかけては、傾斜した上面に形成されている。ルーズピース310の下面は、略水平に形成され、中子用下型302の上面に対してスライド移動自在に設けられている。ルーズピース310は、ポート中子200を造型する場合には、砂除去部311の先端面がタンブル板100の吸気側端部Tbに当接した状態にセットされる。
図10(A)(B)を参照して、ルーズピース310の砂除去部311の側面には、テーパ状に先細りとなる砂壁成形面312が設けられている。図10(C)に示すように、砂壁成形面312により中子砂210の入り込みが許容され、成形後のポート中子200の側面に、溶湯止め砂壁221が形成される(図6(A)をも参照)。
図11は、ルーズピース310の固定手段により、型内に載置されたタンブル板100における吸気側端部Tbの先端面を押さえた状態を示す断面図である。図12(A)(B)は、中子砂吹き込み時の砂流動を概念的に示す概略平面図および概略側断面図、図12(C)は、ルーズピース310の固定手段330により、型300内に載置されたタンブル板100における吸気側端部Tbの厚み方向の上端面102をも押さえた状態を示す断面図である。
本実施形態のルーズピース310はさらに、型300に対するタンブル板100の位置を規制する固定手段330が設けられている。固定手段330は、型300内に載置されたタンブル板100における吸気側端部Tbの先端面を押さえる第1の押さえ部材331(図11参照)より構成したり、型300内に載置されたタンブル板100における吸気側端部Tbの厚み方向の上端面102をも押さえる第2の押さえ部材332(図12(C)参照)より構成したりすることができる。
まず、図11を参照して、第1の押さえ部材331について説明する。
ポート中子200を成形する際には、中子型300内に予めタンブル板100を載置した状態で中子砂210が吹き込まれる。このとき、中子用下型302のキャビティ周縁に形成した座333にタンブル板100をセットし、中子用上型301を閉じてタンブル板100を保持する形態では、タンブル板100を中子型300内でズレないように位置決めすることが難しく、型300に対するタンブル板100の位置ズレが生じる虞がある。
そこで、吸気側端部Tbに当接するルーズピース310の先端部を傾斜面334に形成し、この傾斜面334より第1の押さえ部材331を構成することができる。かかる第1の押さえ部材331によれば、タンブル板100が座333に沿って動き得る方向の延長線335上に近い方向に、タンブル板100を押さえる部材であるルーズピース310の閉じ方向が設定される。これにより、ルーズピース310を押さえる力が、傾斜面334を介してタンブル板100を押さえる力として作用し、型300に対するタンブル板100の位置ズレを防止し、座333に沿って動き得る方向に関するタンブル板100の位置決め精度を高めることが可能となる。
なお、ルーズピース310が水平方向に可動する形態を示したが、座333に沿って動き得る方向に関するタンブル板100の位置決め精度を高める観点から、前記延長線335に沿ってルーズピース310を駆動する構成としてもよい。
次に、図12を参照して、第2の押さえ部材332について説明する。
ポート中子200を成形する際には、中子型300内に予めタンブル板100を載置した状態で中子砂210が吹き込まれる。このとき、図12(A)(B)に矢印で示すように流動する中子砂210に、タンブル板100の上側と下側とで流動差が生じることがある。この砂流動差がタンブル板100を上下方向(厚み方向)に動かす力336として作用する結果、型300に対するタンブル板100の位置ズレが生じる虞がある。
そこで、吸気側端部Tbに当接するルーズピース310の先端部を傾斜面334に形成し、さらに、吸気側端部Tbの厚み方向の上端面102に係合する係合突起337を設け、これら傾斜面334および係合突起337より第2の押さえ部材332を構成することができる。かかる第2の押さえ部材332によれば、砂流動差に伴うタンブル板100の上下方向の動きをもさらに抑制して、型に対するタンブル板100の位置ズレを防止し、座333に沿って動き得る方向のみならず、上下方向(厚み方向)に関するタンブル板100の位置決め精度をも高めることが可能となる。
図13(A)〜(E)は、砂中子造型装置における型300でのポート中子200の造型工程を示す図である。
ポート中子200を成形する場合には、まず、ルーズピース310を後退させた状態で、中子用下型302の座333に、タンブル板100をセットする(図13(A)(B))。
次いで、ルーズピース310を閉じ(前進駆動)、砂除去部311の先端面がタンブル板100の吸気側端部Tbに当接した状態にセットする(図13(C))。また、第1の押さえ部材331あるいは第2の押さえ部材332から構成される固定手段330により、型300に対するタンブル板100の位置を規制する。
中子用上型301を閉じて形成されたキャビティ303内に、砂吹込み口320から中子砂210を吹込む(図13(D)(E))。
そして、吹き込んだ中子砂210を押し固めた後、中子用上型301を開いて、中子型300を分割する。このとき、ルーズピース310は、中子型300の分割方向と直交する方向に後退移動し、離型される(図9(B)を参照)。これにより、中子型300内からポート中子200が取り出される。
このように造型されポート中子200には、ルーズピース310の砂除去部311により砂盗み空間部220が成形され、ルーズピース310の砂壁成形面312により溶湯止め砂壁221が成形されている。また、砂盗み空間部220は、ルーズピース310の移動により、タンブル板100の吸気側端部Tbから水平に伸びるように形成されている。ここで、図9(B)中のB−B線は、後に機械加工する面を示すものであるが、本実施形態のポート中子200は、この機械加工で除去する側を比較的折れ易くしている。ポート中子200が破損する場合は、必ず機械加工を施す側にすれば、後の修正が容易となり、不良品が生じる虞が低減し好ましいものとなるからである。
図14は、シリンダヘッド10を鋳造成形する鋳造型400内にポート中子200を設置した状態を示す断面図である。
図14に示すように、造型されたポート中子200は、シリンダヘッド10を成形するための鋳造型400に組み込まれる。鋳造型400は、上型401、下型402およびサイド型403からなり、ポート中子200を下型402とサイド型403の間で支持し、上型401で覆うと、内部にシリンダヘッド10を成形するためのキャビティ404が形成される。なお、図中の符号「405」は、ウォータージャケット成形用の中子である。鋳造法は、例えば、低圧鋳造法(LPDC)が採用される。
この状態で、湯口(図示せず)からキャビティ404内に、アルミニウム合金、その他の金属からなる溶湯を注湯すると、図1に示すようなシリンダヘッド10が形成されるが、この注湯時に、溶湯の熱によりポート中子200に設けられたタンブル板100が熱膨張することになる。
本実施形態では、タンブル板100が載置されたポート中子200には、ルーズピース310の砂除去部311により、タンブル板100の吸気側端部Tbの側に、砂盗み空間部220を成形してある。この砂盗み空間部220は、タンブル板100の熱膨張を許容する膨張許容空間をなし、溶湯からの熱によりタンブル板100が熱膨張しても、その加圧力がポート中子200に作用し破損や亀裂が生じないようにする部分である。
このような砂盗み空間部220を有するポート中子200を、鋳造型400に組込み、キャビティ404に注湯すると、タンブル板100は、その両側縁部Tcが鋳包まれていき、溶湯が凝固すると、その両側縁部Tcの全体が固定される。
ここで、タンブル板100は、溶湯の熱により熱膨張するが、この熱膨張は、膨張しやすい吸気側端部Tbに集約されて砂盗み空間部220内で起こり、タンブル板100の吸気側端部Tbは砂盗み空間部220内でスライドするのみとなる。このため、溶湯の熱によりタンブル板100が熱膨張する方向を、シリンダ側端部Taから吸気側端部Tbに向かう一方向に限定ないし制御することが可能となる。したがって、ポート中子200がシリンダ側端部Taによって加圧されることがなくなり、ポート中子200に、吸気ポート14の形状を成形するために重要な領域(製品形状内)で、亀裂や破損などが生じることはない。
仮に、タンブル板100の熱膨張が大きい場合でも、ポート中子200は砂盗み空間部220により吸気側端部Tb側の強度をシリンダ側端部Ta側に比べて低下させていることから、ポート中子200に発生する割れを吸気側端部Tb側ないし巾木201側に誘導ないし誘発させることができる。このポート中子200の割れに起因するバリは、鋳造完了後の製品としてのシリンダヘッド10の内部ではなく、製品性能に影響がないインテークマニホールド12側の製品形状外に発生することになる。したがって、後のバリ取り作業を容易に、もしくは実施する必要が無くなる。また、砂盗み空間部220をルーズピース310で成形することから、当該砂盗み空間部220の形状が一定となり、ポート中子200に発生し得る割れを吸気側端部Tb側に安定して誘発させることができる。
しかも、ポート中子200には、溶湯止め砂壁221が成形され、砂盗み空間部220の両端は溶湯止め砂壁221で覆われた状態であり、溶湯が砂盗み空間部220に直接浸入することが防止される。したがって、注湯した場合に、溶湯が砂盗み空間部220に入り込んでタンブル板100の吸気側端部Tb側への伸びを阻害することがなく、また、薄肉で細長い溶湯止め砂壁221は、熱膨張するタンブル板100により破壊され、タンブル板100は、砂盗み空間部220内でスライドすることになる。つまり、溶湯止め砂壁221がタンブル板100の熱膨張を妨げることはなく、ポート中子200に発生し得る割れを吸気側端部Tb側に安定して誘発させることができる。
また、ルーズピース310には型300に対するタンブル板100の位置を規制する固定手段330が設けられているので、この固定手段330によりポート中子200に対するタンブル板100の位置ズレが防止される。このため、ポート中子200を鋳造型400に組み込んだときに、タンブル板100を鋳造型400内で設計上の正規の位置に配置することができる。これを通して、タンブル板100の両側縁部Tcが溶湯に鋳包まれたときに、吸気ポート14に対するタンブル板100の位置を規制して、タンブル板100をシリンダヘッド10内で設計上の正規の位置に配置することが可能となる。
上述したように、本実施形態によれば、タンブル板100は、熱膨張しても、重要な位置であるシリンダ側端部Taの位置が保持された状態で精度良く鋳包まれることになる。したがって、タンブル板100の位置ズレや製品内でのガタなどを十分に抑えて製品品質の向上を図り、さらには、ポート中子200の割れに起因するバリの発生箇所を限定的なものとして後加工でのバリ取り作業の容易化を図ることができる。
本発明は、中子の割れに起因するバリの発生箇所を限定的なものとして後加工でのバリ取り作業の容易化を図る用途に適用できる。
エンジンのシリンダヘッドを示す概略断面図である。 吸気ポートの軸直角断面図である。 シリンダヘッドでの気流状態を示す概略図である。 図3の概略平面図である。 図5(A)(B)は、本実施形態に係るタンブル板を示す平面図および側面図である。 図6(A)は、タンブル板が予め設置され、砂盗み空間部および溶湯止め砂壁が成形されたポート中子を示す斜視図、図6(B)は、砂盗み空間部側からポート中子を見た状態を示す斜視図である。 図7(A)(B)は、同ポート中子を示す平面図および側面図である。 ポート中子を造型する砂中子造型装置における型を示す概略断面図である。 図9(A)は、砂中子造型装置のルーズピースにより砂盗み空間部を成形する説明に供する概略平面図、図9(B)は、図9(A)の9B−9B線に沿う断面図である。 図10(A)(B)(C)は、砂中子造型装置のルーズピースにより溶湯止め砂壁を成形する説明に供する概略側面図、図10(A)の10B−10B線に沿う断面図および図10(B)の10C部の詳細図である。 ルーズピースの固定手段により、型内に載置されたタンブル板における吸気側端部の先端面を押さえた状態を示す断面図である。 図12(A)(B)は、中子砂吹き込み時の砂流動を概念的に示す概略平面図および概略側断面図、図12(C)は、ルーズピースの固定手段により、型内に載置されたタンブル板における吸気側端部の厚み方向の上端面をも押さえた状態を示す断面図、である。 図13(A)〜(E)は、砂中子造型装置における型でのポート中子の造型工程を示す図である。 シリンダヘッドを鋳造成形する鋳造型内にポート中子を設置した状態を示す断面図である。
符号の説明
10 シリンダヘッド、
14 吸気ポート、
100 タンブル板(吸気ポート用の仕切り板)、
102 厚み方向の端面、
200 ポート中子(吸気ポート成形用砂中子)、
210 中子砂、
220 砂盗み空間部、
221 溶湯止め砂壁、
300 中子型(砂中子造型装置の型)、
310 ルーズピース、
311 砂除去部、
312 砂壁成形面、
330 固定手段、
400 鋳造型、
Ta シリンダ側端部、
Tb 吸気側端部、
Tc 側縁部。

Claims (3)

  1. シリンダヘッドの吸気ポートを複数のポートに仕切る仕切り板が、シリンダヘッドの鋳造成形時に鋳包まれるように設置された吸気ポート成形用砂中子を造型する砂中子造型装置において、
    型内に載置された前記仕切り板における吸気側端部に向けて可動自在に設けられ、前記吸気側端部の側の中子砂を盗む砂除去部が設けられたルーズピースを有していることを特徴とする砂中子造型装置。
  2. 前記ルーズピースは、前記砂除去部により前記吸気ポート成形用砂中子に成形されることになる砂盗み空間部への溶湯の侵入を防止する溶湯止め砂壁を成形する砂壁成形面が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の砂中子造型装置。
  3. 前記ルーズピースは、前記型に対する前記仕切り板の位置を規制する固定手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の砂中子造型装置。
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