JP2005117809A - 発電システムの遠隔制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前記遠隔制御装置は、系統負荷の需要負荷電力Wrに基づいて、定格出力Wtで運転され得る発電装置の台数nを求め、全台数Nの発電装置のうちからn台の発電装置を選択するとともに、残りのN−n台の発電装置のうちから、n台の発電装置の合計出力と、需要負荷電力Wrとの差である差分電力Wmを出力させる一台の低出力発電装置を選択し、前記差分電力Wmが、運転開始電力Wsよりも高い場合には、前記低出力発電装置を運転し、前記差分電力Wmが、運転停止電力Wdよりも低い場合には、前記低出力発電装置を停止させることとする。
【選択図】図6
Description
この所謂スケジュール管理については、発電装置本体に備えられるシステムコントローラにより行われている。
また、複数台の発電装置の出力を合わせることにより、需要負荷電力に対応する発電装置システムでは、各発電装置に設けられるシステムコントローラが互いに連携して台数制御を行うようにする技術が公開されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、停止中に需要負荷電力をモニターし、需要負荷電力が所定の値よりも大きくなった際に、初めて運転を開始することにより、発電効率のよい運転を行う技術についても公開されている(例えば、特許文献2参照。)。
この点に関し、上記特許文献2に開示される技術によれば、運転開始については解決し得るが、停止については解決できない。また、同文献においては、一台の発電装置の制御を想定しているにとどまり、複数台の運転については考慮していない。
この点に関し、各発電装置のシステムコントローラの制御によらず、各発電装置を統括的に制御する新たな装置について検討した。
複数台の系統連系される発電装置を統括的に制御し、予定されたスケジュールに従って運転の開始、又は停止を行い、系統負荷の需要負荷電力に応じた電力を発電する発電システムの遠隔制御装置であって、
前記遠隔制御装置は、各発電装置と通信接続され、
前記遠隔制御装置は、系統負荷の需要負荷電力Wrに基づいて、定格出力Wtで運転され得る発電装置の台数nを求め、
全台数Nの発電装置のうちからn台の発電装置を選択するとともに、
残りのN−n台の発電装置のうちから、n台の発電装置の合計出力と、需要負荷電力Wrとの差である差分電力Wmを出力させる一台の低出力発電装置を選択し、
前記差分電力Wmが、運転開始電力Wsよりも高い場合には、前記低出力発電装置を運転し、
前記差分電力Wmが、運転停止電力Wdよりも低い場合には、前記低出力発電装置を停止させることとした。
前記遠隔制御装置に設定される運転スケジュールにおいては、
運転許容時間帯毎に優先して運転を行う優先運転発電装置が割り当てられ、
該割り当ては、発電システムを構成する全ての発電装置にてローテーションされるものとし、
前記遠隔制御装置は、運転を行う発電装置を選択する際に、前記優先運転発電装置に該当する発電装置を選択することである。
前記遠隔制御装置は、
定格出力Wtで運転し得る発電装置、及び、低出力発電装置を選択するに際し、
運転台数を増やす場合では、
運転積算時間の短いものから順に選択し、
運転台数を減らす場合では、
運転積算時間の長いものから順に選択することである。
一方、運転中において、各発電装置は、要求される発電電力が運転停止電力Wdよりも下がった場合に運転を停止することになるから、発電効率の悪い運転の実行を回避できる。
また、一台の遠隔制御装置にて、複数台の発電装置を制御することができ、各発電装置のシステムコントローラに台数制御やスケジュール管理等の機能を持たせる必要がなく、発電装置の製作コストの削減を図ることができる。
そして、このように運転積算時間を平準化することによれば、各発電装置の耐用時間の終わりが同時期に訪れることになり、全台数をまとめての設備点検、メンテナンス、交換作業といったことが可能となることから、スケジュール管理や、設備投資の回収期間の算出等、計画的な運営管理を行うことが可能となる。
そして、このように運転積算時間を平準化することによれば、各発電装置の耐用時間の終わりが同時期に訪れることになり、全台数をまとめての設備点検、メンテナンス、交換作業といったことが可能となることから、スケジュール管理や、設備投資の回収期間の算出等、計画的な運営管理を行うことが可能となる。
即ち、複数台の系統連系される発電装置を統括的に制御し、予定されたスケジュールに従って運転の開始、又は停止を行い、系統負荷の需要負荷電力に応じた電力を発電する発電システムの遠隔制御装置であって、前記遠隔制御装置は、各発電装置と通信接続され、前記遠隔制御装置は、系統負荷の需要負荷電力Wrに基づいて、定格出力Wtで運転され得る発電装置の台数nを求め、全台数Nの発電装置のうちからn台の発電装置を選択するとともに、n台の発電装置の合計出力と、需要負荷電力Wrとの差である差分電力Wmを出力させる一台の低出力発電装置を選択し、前記差分電力Wmが、運転開始電力Wsよりも高い場合には、前記低出力発電装置を運転し、前記差分電力Wmが、運転停止電力Wdよりも低い場合には、前記低出力発電装置を停止させる、ように発電システムを制御するものである。
図1は本発明にかかる遠隔制御装置を備える発電システムの構成例を示す図、図2は発電システムの制御に関する装置構成のブロック図、図3は遠隔制御装置の外観構成例を示す正面図、図4は同じく側面図、図5は運転スケジュール、及び、運転許容時間帯について示す図、図6は実施例1における制御のフローチャート、図7は需要負荷電力の高低によって場合分けをする概念について示す図、図8は需要負荷電力と運転台数の関係について示す図である。
そして、これら発電装置2a・2b・2cは、本発明にかかる遠隔制御装置5により統括的に運転の開始、停止を制御されるものである。
また、その外観構成は、図3及び図4の例に示される構成とするものであり、樹脂等からなるケース5aの上部に液晶表示機能を備える表示部51と、下部に複数の操作ボタン52a・52b・・・より構成される操作部52を配し、該操作部52は開閉式のパネル5bにより閉じられるようにしている。この遠隔制御装置5は、例えば、建物室内の壁面に設置されるものであり、前記発電装置2a・2b・2cの運転/停止を離れた位置から制御する。
曜日表示51aは、運転スケジュールの設定における曜日設定等に用いられる。ここで、運転スケジュールとは、図5の例に示すごとく、運転が許容される曜日や時間帯を発電装置2a・2b・2c毎に定めたものであり、各発電装置2a・2b・2cは、運転が許容される曜日・時間帯(運転許容時間帯T1・T2・・・)では、前記系統負荷4(図1参照)の需要負荷電力Wrに応じて運転/停止が行われ、運転が許容されない曜日・時間帯では、停止状態が維持される。
また、図3に示すごとく、数値表示51bは、発電出力、運転時間等を数値で表示するためのものである。
また、図3に示すごとく、運転台数表示51cは、運転スケジュールの設定において、運転させる発電装置を設定する際に用いられる他、運転中/停止中の発電装置を認識可能とするため等に機能する。
運転/停止ボタン52aは、オペレータが任意に発電装置の運転/停止の操作を可能にするためのものである。
また、自動/手動ボタン52bは、運転スケジュールに則った発電システム1の運転制御と、オペレータの任意による発電システム1の運転制御とを切り換えるためのものである。
また、設定切替ボタン52c・52dは、運転スケジュールに関する各種設定項目の選択や、選択された項目の数値を変更するため等に用いられる。
また、決定ボタン52eは、入力した数値や、選択項目を決定するため等に用いられるものである。
そして、この出力制御においては、負荷電力信号入力部56より入力される需要負荷電力Wrに基づいて、演算部53が発電システム1全体として出力すべき合計発電電力WAを算出するとともに、合計発電電力WAを満たすべく各発電装置2a・2b・2cの発電電力Wa・Wb・Wcを演算し、制御部50が通信部55を介して各システムコントローラ22a・22b・22cに該発電電力Wa・Wb・Wcの情報を送信し、各システムコントローラ22a・22b・22cが、それぞれ発電電力Wa・Wb・Wcを発生させるべく、原動機の回転数制御等を行うものである。
即ち、図6及び図7に示すごとく、前記遠隔制御装置は、系統負荷の需要負荷電力Wrに基づいて、定格出力Wtで運転され得る発電装置の台数n(図7のケースBでは、n=2)を求め、全台数Nの発電装置のうちからn台の発電装置を選択するとともに、残りのN−n台の発電装置のうちから、該n台の発電装置(2a・2b)の合計出力(2Wt)と、需要負荷電力Wrとの差である差分電力Wmを出力させる一台の低出力発電装置(2c)を選択し、前記差分電力Wmが、運転開始電力Wsよりも高い場合には、前記低出力発電装置(2c)を運転し、前記差分電力Wmが、運転停止電力Wdよりも低い場合には、前記低出力発電装置(2c)を停止させるものである。
また、需要負荷電力Wrから、定格出力Wtに定格運転台数nを掛けた値を引くことで、差分電力Wmを算出する。そして、定格出力Wtで運転させる発電装置として選択されなかった発電装置のうちから、差分電力Wmを出力させる一台の発電装置が選択される。尚、この差分電力Wmと、前記定格出力Wtのn倍の和が、需要負荷電力Wrに対応するものである。
そして、該差分電力Wmを出力させる発電装置が停止している場合には、運転開始電力Wsと差分電力Wmとの比較を行い、停止状態の維持、又は、運転開始を行う。一方、該差分電力Wmを出力させる発電装置が運転している場合には、運転停止電力Wdと差分電力Wmとの比較を行い、運転状態の維持、又は、運転停止を行うものである。
また、この第一の制御は、運転スケジュールにおいて、運転が許容される曜日・時間帯(運転許容時間帯T1・T2・・・(図5参照))において行われるものである。
運転が許容される曜日・時間帯である場合において(ステップ701)、遠隔制御装置5では、発電システム1全体として出力すべき合計発電電力WAの算出が行われる(ステップ702)。そして、該合計発電電力WAより、定格出力Wtで運転させることが可能な定格運転台数nを算出する(ステップ703)。
ここで、前記定格運転台数nの算出について、全台数Nを定格出力Wtで運転した場合の合計定格発電電力WtAと、需要負荷電力Wrの高低の比較を行う(ステップ704)。
図7のケースAに示すごとく、合計定格発電電力WtAが、需要負荷電力Wr以下となる場合には、全ての発電装置2a・2b・2cを定格出力Wtで運転し得るため、定格運転台数nは、全台数N(本実施例ではN=3)と一致することになる(ステップ705)。なお、この際、合計発電電力WAと合計定格発電電力WtAとは一致することになる(図7のケースA参照)。
そして、遠隔制御装置5では、運転停止中であれば、全台数Nの発電装置の運転を開始する、又は、運転中であれば、全台数Nの運転を継続する(ステップ706)。
なお、この場合、図7のケースAにおいて、需要負荷電力Wrから合計発電電力WAを引いた差分ΔWは、商用電力系統より供給されることになる。
一方、発電装置が運転中であれば、定格出力Wtで運転を継続するn台の発電装置を選択するとともに(ステップ711)、差分電力Wmを出力させることになる一台の発電装置を選択する(ステップ712)。
なお、この場合、需要負荷電力Wrと合計発電電力WAは同値となり、また、該合計発電電力WAは、差分電力Wmと、定格出力Wtに定格運転台数nを掛けたものの和に相当するものである(図7のケースB参照)。
そして、差分電力Wmが運転開始電力Wsよりも高い場合には、遠隔制御装置5は、一台の発電装置に差分電力Wmを出力させること決定し(ステップ714)、前記n台の発電装置の定格出力Wtを含め、全体としてn+1台の発電装置の運転を開始する(ステップ715)。
一方、差分電力Wmが運転開始電力Wsよりも低い場合には、遠隔制御装置5は、一台の発電装置には、差分電力Wmを出力させないことを決定し(ステップ716)、前記n台の発電装置の定格出力Wtでの運転のみを開始する(ステップ717)。
一方、前記差分電力Wmが運転開始電力Wsよりも低い場合(ステップ716・717)では、発電効率が良好な範囲もあるが、原動機の発動によるエネルギーロスや、発動回数の増加による故障率の増加を加味すると、停止状態を維持すべきものとされるものである。
そして、以上のように、ステップ713にて一台の発電装置にて差分電力Wmを出力させるか否かを判断することによれば、運転が開始される場合では、必ず発電効率のよい運転を行うことができる。換言すれば、発電効率の悪い運転の実行を回避できる。
なお、差分電力Wmでの発電装置の運転が開始されない場合には(ステップ716・717)、差分電力Wmに相当する電力は、商用電力系統より賄われることになる。
そして、差分電力Wmが運転停止電力Wdよりも低い場合には、遠隔制御装置5は、差分電力Wmを出力させないことを決定し(ステップ719)、一台の発電装置の運転を停止させる(ステップ720)。
一方、差分電力Wmが運転停止電力Wdよりも高い場合には、遠隔制御装置5は、一台の発電装置にて差分電力Wmを出力させること決定し(ステップ721)、前記n+1台の発電装置の運転を継続させる(ステップ722)。
一方、前記差分電力Wmが運転停止電力Wdよりも高い場合(ステップ721・722)では、発電効率は良好な範囲であるといえ、原動機の停止によるエネルギーロスや、停止回数の増加による故障率の増加を加味すると、運転状態を維持すべきものとされるものである。
そして、以上のように、ステップ718において、一台の発電装置にて差分電力Wmを出力させるか否かを判断することによれば、運転が維持される場合には、良好な発電が実行され、エネルギーロスや故障率の低減が図られる。また、運転が停止される場合では、発電効率の悪い運転の実行を回避できる。
なお、差分電力Wmの出力の運転が停止された場合(ステップ719・720)には、差分電力Wmに相当する電力は、商用電力系統より賄われることになる。
図8のグラフは、需要負荷電力Wrに対する運転台数の関係を示すものであり、図1に示すごとく全台数N=3とする本実施例においては、需要負荷電力Wrが小さい場合は一台の発電装置が運転され、需要負荷電力Wrが大きい場合では三台の発電装置が運転されることを示している。
また、二台目の発電装置は、需要負荷電力Wrが、一台目の発電装置が定格出力Wtで運転され、かつ、二台目の発電装置に要求される発電電力が運転開始電力Wsとなる、つまり、需要負荷電力WrがWt+Wsの値となって初めて二台目の発電装置の運転が開始される。
同様に、三台目の発電装置は、三台目の発電装置に要求される発電電力が運転開始電力Wsとなる、つまり、需要負荷電力Wrが2Wt+Wsの値となって初めて運転されることになる。
このように、遠隔制御装置5は、各発電装置に要求される発電電力が運転開始電力Wsよりも大きくなったことを判断し、その上で初めて運転を開始させるものである。
そして、このことによれば、運転スケジュールにおいて、運転が許容される曜日・時間帯に該当し、需要負荷電力Wrが発生し、発電が要求された場合であっても、各発電装置は、要求される発電電力が運転開始電力Wsよりも大きくなって初めて運転を開始することになることから、要求される発電電力が小さいにもかかわらず運転を開始してしまうことがなくなり、発電効率の悪い運転の実行を回避できる。
また、需要負荷電力Wrがさらに減少し、運転中の二台目の発電装置のうち、一台の発電装置に要求される発電電力が運転停止電力Wdになる、つまり、需要負荷電力WrがWt+Wdの値になると、二台目の運転が停止される。
同様に、残りの一台も、需要負荷電力Wrが運転停止電力Wdになると、運転が停止されることになる。
このように、遠隔制御装置5は、各発電装置に要求される発電電力が運転停止電力Wdよりも小さくなったことを判断し、その上で初めて運転を停止させるものである。
そして、このことによれば、運転中において、各発電装置は、要求される発電電力が運転停止電力Wdよりも下がった場合に運転を停止することになるから、発電効率の悪い運転の実行を回避できる。
図9は、実施例2における各発電装置の運転時間について示す図である。
即ち、前記遠隔制御装置5に設定される運転スケジュールにおいては、運転許容時間帯毎に優先して運転を行う優先運転発電装置が割り当てられ、該割り当ては、発電システムを構成する全ての発電装置にてローテーションされるものとし、前記遠隔制御装置5は、運転を行う発電装置を選択する際に、前記優先運転発電装置に該当する発電装置を選択するものである。
尚、運転許容時間帯とは、運転スケジュールにおいて、運転が許容される曜日・時間帯のことをいうものである。
また、この優先運転発電装置12の割り当ては、発電システムを構成する全ての発電装置にてローテーション、即ち、優先運転発電装置12の役割を順繰りに担うものであり、図9の例では、発電装置2a→発電装置2b→発電装置2c→発電装置2a・・・の順となっている。
また、遠隔制御装置5は、定格出力Wtにて運転される発電装置がない場合は、図6のステップ710において、必ず優先運転発電装置12に該当する発電装置を選択するものとする。
また、遠隔制御装置5は、図6のステップ711において、定格出力Wtにて運転を維持するn台の発電装置を選択する際においても、必ず優先運転発電装置12に該当する発電装置を選択するものとする。
そして、このように運転積算時間を平準化することによれば、各発電装置2a・2b・2cの耐用時間TL(棒グラフ11b)の終わりが同時期に訪れることになり、全台数をまとめての設備点検、メンテナンス、交換作業といったことが可能となることから、スケジュール管理や、設備投資の回収期間の算出等、計画的な運営管理を行うことが可能となる。
図10は実施例3において実行する制御のフローチャートについて示す図、図11は実施例3における各発電装置の運転時間について示す図である。
即ち、前記遠隔制御装置5は、定格出力Wtで運転し得る発電装置と、定格出力以下の差分電力Wmで運転し得る一台の発電装置を選択するに際し、運転台数を増やす場合では(図6のステップ709・710参照)、運転積算時間の短い発電装置から順に、運転を開始させる発電装置を選択し、運転台数を減らす場合では(図6のステップ711・712参照)、運転積算時間の長い発電装置から順に、運転を停止させる発電装置を選択するものである。
次に、遠隔制御装置5は、図6のフローチャートに示すステップ710において、図11のフローチャート(2)に示すごとく、ステップ802で選択されなかった発電装置の運転積算時間を比較し(ステップ803)、その中で運転積算時間が最も短い一台の発電装置を選択する(ステップ804)。尚、運転積算時間の比較において、該運転積算時間が同じ発電装置が複数あり、時間の大小で識別できない場合には、同一運転積算時間のものの中から任意に選択が行われる。
また、運転積算時間が最も長い発電装置が優先的に選択されて運転が停止されるため、選択された発電装置の運転積算時間の増加を抑えることができる。
そして、以上ようにして発電装置を選択することによれば、図11の棒グラフ16aに示すごとく、需要負荷電力Wrの変化により要求運転台数13が変化した場合には、運転積算時間が最も短い発電装置が優先的に運転され、図11の棒グラフ16bに示すごとく、各発電装置2a・2b・2cの運転積算時間を平準化できるようになる。
そして、このように運転積算時間を平準化することによれば、各発電装置2a・2b・2cの耐用時間TL(棒グラフ11b)の終わりが同時期に訪れることになり、全台数をまとめての設備点検、メンテナンス、交換作業といったことが可能となることから、スケジュール管理や、設備投資の回収期間の算出等、計画的な運営管理を行うことが可能となる。
2a・2b・2c 発電装置
3 商用電力系統
4 系統負荷
5 遠隔制御装置
WA 合計発電電力
Wa・Wb・Wc 発電電力
Wd 運転停止電力
Wm 出力
Wr 需要負荷電力
Ws 運転開始電力
Wt 定格出力
WtA 合計定格発電電力
Claims (3)
- 複数台の系統連系される発電装置を統括的に制御し、予定されたスケジュールに従って運転の開始、又は停止を行い、系統負荷の需要負荷電力に応じた電力を発電する発電システムの遠隔制御装置であって、
前記遠隔制御装置は、各発電装置と通信接続され、
前記遠隔制御装置は、系統負荷の需要負荷電力Wrに基づいて、定格出力Wtで運転され得る発電装置の台数nを求め、
全台数Nの発電装置のうちからn台の発電装置を選択するとともに、
残りのN−n台の発電装置のうちから、n台の発電装置の合計出力と、需要負荷電力Wrとの差である差分電力Wmを出力させる一台の低出力発電装置を選択し、
前記差分電力Wmが、運転開始電力Wsよりも高い場合には、前記低出力発電装置を運転し、
前記差分電力Wmが、運転停止電力Wdよりも低い場合には、前記低出力発電装置を停止させることとした、発電システムの遠隔制御装置。 - 前記遠隔制御装置に設定される運転スケジュールにおいては、
運転許容時間帯毎に優先して運転を行う優先運転発電装置が割り当てられ、
該割り当ては、発電システムを構成する全ての発電装置にてローテーションされるものとし、
前記遠隔制御装置は、運転を行う発電装置を選択する際に、前記優先運転発電装置に該当する発電装置を選択する、
ことを特徴とする請求項1に記載の発電システムの遠隔制御装置。 - 前記遠隔制御装置は、
定格出力Wtで運転し得る発電装置、及び、低出力発電装置を選択するに際し、
運転台数を増やす場合では、
運転積算時間の短いものから順に選択し、
運転台数を減らす場合では、
運転積算時間の長いものから順に選択する、
ことを特徴とする請求項1に記載の発電システムの遠隔制御装置。
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