JP2005116986A - ナノ樹木状構造物の作製装置 - Google Patents
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Abstract
【目的】 新規なナノメートルサイズの樹木状構造物を作製する。
【構成】 真空容器内部に配置される絶縁体基板と、ガス導入用のノズルと、電子線の照射手段と、磁場によるその収束の手段とを備える。
【選択図】図1
【構成】 真空容器内部に配置される絶縁体基板と、ガス導入用のノズルと、電子線の照射手段と、磁場によるその収束の手段とを備える。
【選択図】図1
Description
この出願の発明は、ナノ樹木状構造物の作製装置に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、新規なナノメートルサイズの樹木状構造物を作製することのできるナノ樹木状構造物の作製装置に関するものである。
半導体デバイスにおける集積度の高まりにつれ、より微細な構造をその位置と大きさを制御して作製する技術への要求が高まっており、必要とされるパターンや配線のサイズは数ナノメートルの領域に入りつつある(たとえば、非特許文献1参照)。
また、量子効果を用いたデバイスの実用化に向けた取り組みも盛んに行われており、ナノワイヤー等のナノメートルサイズの構造物を作製する手段が求められている。
表面技術,2002年,第53巻,第12号,p.807
表面技術,2002年,第53巻,第12号,p.807
しかしながら、これまでに、枝を有するナノメートルサイズの樹木状の構造物は知られていない。
この出願の発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、新規なナノメートルサイズの樹木状構造物を作製することのできるナノ樹木状構造物の作製装置を提供することを課題としている。
この出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、第1には、真空容器内部に配置される絶縁体基板と、ガス導入用のノズルと、電子線の照射手段と、磁場によるその収束の手段とを備えたナノ構造物の作製装置であって、真空容器内の絶縁体基板の表面付近に、構造物の原料となる元素を含んだガスを導入しながら、収束電子線を照射し、ナノメートルサイズの樹木状構造物を絶縁体基板の表面上に形成させることを特徴とするナノ樹木状構造物の作製装置を提供する。
第2には、電子線の走査手段を備え、収束電子線を走査することにより二次元パターンでナノメートルサイズの樹木状構造物を形成させることを特徴とする上記作製装置を提供し、第3には、複数のノズルを備え、複数種のガスの導入により複数種の元素のナノメートルサイズの樹木状構造物を形成させることを特徴とする上記作製装置を提供する。
この出願の発明のナノ樹木状構造物の作製装置によれば、ナノメートルサイズの樹木状構造物の作製が実現される。
以下、実施例を示しつつ、この出願の発明のナノ樹木状構造物の作製装置についてさらに詳しく説明する。
この出願の発明のナノ樹木状構造物の作製装置では、たとえば図1にその構成の概要を示したように、真空容器内部に配置される絶縁体基板と、ガス導入用のノズルと、電子線(EB)の照射手段と、磁場によるその収束手段とを備えている。
ナノ樹木状構造物の作製は、電磁場中に置かれた減圧密閉容器内において行われるが、この場合の真空容器の減圧度については、使用するガスの種類や目的とする樹木状構造物の形態等に応じて選択されることになる。通常は、1×10-2Pa以下の減圧度が考慮される。印加される電磁場は、収束電子ビームの制御とその作用にとって欠かせないものである。
この電磁場の強度は、通常は1〜10テスラの範囲とすることが考慮される。
収束電子線は、特に限定されるものではないが、その強度としては、たとえば、加速電圧200kV、エネルギーは200keVとして、0.5nAから50nAの範囲、あるいは50nA以上とすることができる。その照射時間は、たとえば数秒から数十分の範囲とすることが考慮される。そして収束電子線は、これを走査可能にすることが、二次元パターンとして、ナノ樹木状構造物を形成配置するのに有効である。この走査によって、たとえば複数のドット状二次元配置の位置の各々にナノ樹木状構造物を作製することができる。そして、電磁場によって収束された電子線を照射して、これまで不可能であるとされていたたとえば3nm以下の枝を有するナノ樹木状構造物を作製することを可能とする。
なお、絶縁基板の温度については、必要であれば加熱してもよいが、通常は室温(5℃〜22℃程度)とすることができる。
この出願の発明では収束電子線のビーム径やその走査を制御することによって、また、電磁場を制御することにより絶縁基板表面に任意に画かれたパターンと同じナノ樹木構造物をナノメートルの精度で作製することを可能にする。
この出願の発明のナノ樹木状構造物の作製において用いられるガスは、常温常圧においては固体の元素、たとえばW,Mo,Ti,Ta,Ga,Cu,Zn,In,Al,Fe,Ni,Co等の金属元素や、Si,B等の半導体元素もしくは半金属元素等の各種の元素を含むガスである。つまりガスとしてノズルから絶縁基板近傍に供給されるものである。これらの元素を含むガスは、たとえばこれら元素の化合物として用いられる。
絶縁基板は、セラミックス、ガラス、樹脂、あるいはそれらの複合物等のうちの各種のものであってよい。
この出願の発明で作製されるたとえば3nm以下の枝を有するナノ樹木状構造物はこれまで知られていない。この出願の発明によって得られるナノ樹木状構造物は集積度が高い半導体デバイス、触媒デバイスあるいは量子素子等に有効であると考えられ、このナノ樹木状構造物に関する技術はこれらの用途の実用化や効率化に大きく寄与するものと考えられる。
そして、たとえば実際に、約1×10-5Paの真空中及び約2テスラの磁場中に絶縁体基板を配置し、真空を保ったまま、絶縁体基板の表面付近に、構造物の原料となる元素を含んだガスをごく微量導入しながら、収束かつ走査可能な電子線を照射する。入射電子線及びこの入射電子線により生ずる電荷の集中、熱、2次電子、X線若しくは光のいずれか一つ又は幾つかにより原料ガスは反応し、絶縁体基板の表面上にナノメートルサイズの枝を有するナノメートルサイズの樹木状構造物、すなわち、ナノ樹木状構造物が形成する。このナノ樹木状構造物は、これまでにない新規な構造物である。複数の原料ガスを供給することにより、複数の元素を含む合金、混合物又は反応物のナノ樹木状構造物を作製可能であり、また、照射する電子線を走査することにより、任意の2次元的なパターンに配置させることも可能である。
Al2O3基板を1×10-5Paの真空中及び2テスラの磁場中に配置し、室温において、原料気体であるW(CO)6ガスをAl2O3基板表面に導入した。ガスの圧力は10-2
Pa以下とした。収束した電子線をAl2O3基板に向けて照射したところ、図2の透過電子顕微鏡像に示したように、Al2O3基板の表面上にタングステン(W)のナノ樹木状構造物が成長した。一部の枝の直径は、図2に示したように、2.8nmであった。
Pa以下とした。収束した電子線をAl2O3基板に向けて照射したところ、図2の透過電子顕微鏡像に示したように、Al2O3基板の表面上にタングステン(W)のナノ樹木状構造物が成長した。一部の枝の直径は、図2に示したように、2.8nmであった。
上記と同様の条件において電子線を一点に照射したところ、図3(a)(b)に示したなドットパターンのナノ樹木状構造物が形成した。ドットのサイズは、図3(a)で150nm、図3(b)で20nmであった。このドットパターンのナノ樹木状構造物をエネルギー分散型分析装置(EDS)を用いて分析した。その結果を示したものが図4のEDSパターンである。基板のAl,Oに加えて原料気体に含まれていたWに帰属されるピークが現れている。このことから、Wを含むナノ樹木状構造物であることが確認される。
もちろん、この出願の発明は、以上の実施例によって限定されるものではない。真空度、磁界の強さ、原料ガスの種類等の細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。
以上詳しく説明したとおり、この出願の発明によって、ナノメートルサイズの樹木状構造物の作製が実現可能となる。
Claims (3)
- 真空容器内部に配置される絶縁体基板と、ガス導入用のノズルと、電子線の照射手段と、磁場によるその収束の手段とを備えたナノ構造物の作製装置であって、真空容器内の絶縁体基板の表面付近に、構造物の原料となる元素を含んだガスをノズルから導入しながら、収束電子線を照射し、ナノメートルサイズの樹木状構造物を絶縁体基板の表面上に形成させることを特徴とするナノ樹木状構造物の作製装置。
- 電子線の走査手段を備え、収束電子線を走査することにより二次元パターンでナノメートルサイズの樹木状構造物を形成させることを特徴とする請求項1のナノ樹木状構造物の作製装置。
- 複数のノズルを備え、複数種のガスの導入により複数種の元素のナノメートルサイズの樹木状構造物を形成させることを特徴とする請求項1または2のナノ樹木状構造物の作製装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003352941A JP2005116986A (ja) | 2003-10-10 | 2003-10-10 | ナノ樹木状構造物の作製装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2005116986A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007118112A (ja) * | 2005-10-26 | 2007-05-17 | National Institute For Materials Science | ナノ樹木/ナノ微粒子複合構造物の作製方法とナノ樹木/ナノ微粒子複合構造物 |
-
2003
- 2003-10-10 JP JP2003352941A patent/JP2005116986A/ja active Pending
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JP2007118112A (ja) * | 2005-10-26 | 2007-05-17 | National Institute For Materials Science | ナノ樹木/ナノ微粒子複合構造物の作製方法とナノ樹木/ナノ微粒子複合構造物 |
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