JP2005116889A - ポリシリコン膜におけるpn接合の形成方法、薄膜トランジスタ基板の製造方法、および画像表示装置 - Google Patents

ポリシリコン膜におけるpn接合の形成方法、薄膜トランジスタ基板の製造方法、および画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ポリシリコン膜において、新たなプロセスおよびマスクを追加することなくpn接合を形成するための形成方法を提供する。
【解決手段】 pn接合が形成される領域15Cにおいて、第1のドーズ量のB(ボロン)がイオン注入されたp型拡散領域8D上にレジスト9Bが形成される。そして、レジスト9Bをマスクとして、第1のドーズ量よりも大きい第2のドーズ量のP(リン)イオンが領域15C上に注入され、p型拡散領域8Dに隣接してn型拡散領域10Cが形成される。
【選択図】 図6

Description

この発明は、ポリシリコン膜におけるpn接合の形成方法、薄膜トランジスタ基板の製造方法、および画像表示装置に関し、特に、ガラス基板等の上に形成されるポリシリコン膜におけるpn接合の形成方法および薄膜トランジスタ基板の製造方法、ならびにこれらの方法によって形成されたpn接合ダイオードを用いた画像表示装置に関する。
近年、フラットパネル・ディスプレイの分野において主力的なTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)液晶表示装置や、ここ数年注目されてきた低温ポリシリコン型TFTで構成されるエレクトロルミネッセンス表示装置(以下、「EL表示装置」とも称する。)において、装置の小型化を目的に、従来外付けのLSIによって構成されていた周辺回路を画像表示部と同一のガラス基板上に形成することが行なわれている(以下、このような基板を「TFTアレイ基板」と称する。)。
ガラス基板が用いられるこのような画像表示装置は、基板がガラスであるために帯電しやすいため、このような画像表示装置においては、静電気による静電破壊から回路を保護する静電保護回路が設けられている。静電保護回路においては、サージ電流が印加された場合に電流を逃がすためのダイオードが一般的に設けられており、入力保護回路や出力保護回路、電源保護回路などにおいて多数のダイオードが用いられている。また、外部電源電圧を昇圧または降圧するチャージポンプ回路などにおいても、ダイオードは用いられている。
従来より、TFTアレイ基板においてダイオードを形成する場合、TFTのゲート電極をドレイン電極と接続することによって、すなわち、TFTをいわゆるダイオード接続することによって、ダイオード素子を形成することが一般的に行なわれている。
一方、TFTをダイオード接続することなく、ポリシリコン膜にダイオードを形成したものも知られている。たとえば、特開平4−295826号公報では、ポリシリコン膜に形成されるpin接合ダイオードおよびその製造方法について開示されている(特許文献1参照)。
また、特開平8−150719号公報では、絶縁基板上に形成されるポリシリコンpn接合ダイオードを有するインクジェット記録手段およびインクジェット記録装置について開示されている(特許文献2参照)。
さらに、ダイオードに関するものではないが、特開平10−32337号公報では、ポリシリコン膜にpn接合部が形成されるものとして、pn接合部を有するバイポーラ型TFTについて開示されている(特許文献3参照)。
特開平4−295826号公報 特開平8−150719号公報 特開平10−32337号公報
TFTをダイオード接続することによってダイオードを形成する場合、ゲート配線領域が必要となる。また、このようなダイオードを複数接続する場合は、隣接するダイオードを接続するためのコンタクト領域がさらに必要となる。
さらに、TFTをダイオード接続することによって形成される上記のダイオードを静電保護回路に用いた場合、印加された過電圧の静電気によって、TFTのゲート酸化膜が破壊されることが想定される。
このようなことから、ポリシリコン膜においても、TFTをダイオード接続することによってダイオードを形成するのではなく、シリコン基板に形成されるダイオードと同様に、pn接合によってダイオードを形成することが望ましい。
上記の特開平4−295826号公報に開示されたダイオードは、pinダイオードではあるが、TFTをダイオード接続してダイオードを形成するものではなく、ポリシリコン膜にダイオードを直接作り込むものであり、上述したダイオード接続による素子よりもレイアウト面積を小さくすることができ、また、ゲート酸化膜の破壊の問題も発生しない。しかしながら、そこに開示された製造方法は、pi接合部およびni接合部の形成に2枚のマスクを必要とするものであって、そのような接合部を形成するための製造プロセスの追加、およびマスクの増加による製造コストの増加を招く。
また、特開平8−150719号公報では、絶縁基板上に形成されるポリシリコンpn接合ダイオードについて開示されているが、ポリシリコン膜におけるpn接合の形成方法については記載されていない。
そして、特開平10−32337号公報では、pn接合ダイオードではないが、バイポーラ型TFTおよびその製造方法について開示され、その中でポリシリコン膜におけるpn接合の形成方法について開示されているが、この手法によれば、隣接するp型拡散領域およびn型拡散領域をそれぞれ専用のマスクを用いて形成するので、製造プロセスの追加、およびマスクの増加による製造コストの増加を招く。さらに、2枚のマスクを用いてpn接合部を形成するので、マスクずれによりpn接合が形成されないおそれもある。
そして、さらに、TFTアレイ基板を製造するに際し、TFTの形成と同時にpn接合ダイオードを形成することができれば、新たにプロセスを追加することなく、かつ、新たにマスクを追加することもなく、ダイオードを形成することができる。
そこで、この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ポリシリコン膜において、新たなプロセスおよびマスクを追加することなくpn接合を形成するための形成方法を提供することである。
また、この発明の別の目的は、新たなプロセスおよびマスクを追加することなくpn接合ダイオードを含むTFT基板を製造する製造方法を提供することである。
さらに、この発明の別の目的は、ポリシリコン膜において、上記の方法によって形成されたpn接合ダイオードを用いた画像表示装置を提供することである。
この発明によれば、ポリシリコン膜におけるpn接合の形成方法は、基板上にポリシリコン膜を形成する工程と、ポリシリコン膜においてpn接合が形成される素子形成領域に第1の導電型の不純物を第1のドーズ量だけ注入する工程と、第1の導電型の不純物が注入された素子形成領域における第1の領域上にレジストを形成する工程と、レジストをマスクとして、素子形成領域における第1の領域を除く第2の領域に、第1のドーズ量よりも多い第2のドーズ量だけ第2の導電型の不純物を注入する工程とを備える。
また、この発明によれば、ポリシリコン膜におけるpn接合の形成方法は、基板上にポリシリコン膜を形成する工程と、ポリシリコン膜においてpn接合が形成される素子形成領域の第1の領域上にレジストを形成する工程と、レジストをマスクとして、素子形成領域における第1の領域を除く第2の領域に第1の導電型の不純物を第1のドーズ量だけ注入する工程と、レジストを除去する工程と、第1および第2の領域を含む素子形成領域に、第1のドーズ量よりも少ない第2のドーズ量だけ第2の導電型の不純物を注入する工程とを備える。
また、この発明によれば、薄膜トランジスタ基板の製造方法は、基板上にポリシリコン膜を形成する工程と、ポリシリコン膜をパターニングして、第1の導電型の薄膜トランジスタが形成される第1の領域、第2の導電型の薄膜トランジスタが形成される第2の領域、およびpn接合ダイオードが形成される第3の領域を形成する工程と、第1から第3の領域におけるポリシリコン膜上に絶縁膜を形成する工程と、第1および第2の領域上に形成された絶縁膜上にそれぞれ第1および第2のゲート電極を形成する工程と、第1の領域上の全面に第1のレジストを形成する工程と、第1のレジストおよび第2のゲート電極をマスクとして、第2の領域における第2のゲート電極を除く領域および第3の領域に第1の導電型の不純物を第1のドーズ量だけ注入する工程と、第1のレジストを除去する工程と、第2の領域上の全面および第3の領域における第4の領域上に第2のレジストを形成する工程と、第2のレジストおよび第1のゲート電極をマスクとして、第1の領域における第1のゲート電極を除く領域および第3の領域における第4の領域を除く第5の領域に、第1のドーズ量よりも多い第2のドーズ量だけ第2の導電型の不純物を注入する工程とを備える。
また、この発明によれば、薄膜トランジスタ基板の製造方法は、基板上にポリシリコン膜を形成する工程と、ポリシリコン膜をパターニングして、第1の導電型の薄膜トランジスタが形成される第1の領域、第2の導電型の薄膜トランジスタが形成される第2の領域、およびpn接合ダイオードが形成される第3の領域を形成する工程と、第1から第3の領域におけるポリシリコン膜上に絶縁膜を形成する工程と、第1および第2の領域上に形成された絶縁膜上にそれぞれ第1および第2のゲート電極を形成する工程と、第1の領域上の全面および第3の領域における第4の領域上に第1のレジストを形成する工程と、第1のレジストおよび第2のゲート電極をマスクとして、第2の領域における第2のゲート電極を除く領域および第3の領域における第4の領域を除く第5の領域に第1の導電型の不純物を第1のドーズ量だけ注入する工程と、第1のレジストを除去する工程と、第2の領域上の全面に第2のレジストを形成する工程と、第2のレジストおよび第1のゲート電極をマスクとして、第1の領域における第1のゲート電極を除く領域ならびに第4および第5の領域を含む第3の領域に、第1のドーズ量よりも少ない第2のドーズ量だけ第2の導電型の不純物を注入する工程とを備える。
また、この発明によれば、画像表示装置は、上述したいずれかの製造方法によってポリシリコン膜に形成された薄膜トランジスタ基板を備え、薄膜トランジスタ基板は、第1および/または第2の薄膜トランジスタからなる画素部と、pn接合ダイオードからなる周辺回路とを含む。
この発明によれば、第1および第2の導電型の不純物のそれぞれのドーズ量を変えてポリシリコン膜にpn接合を形成するようにしたので、1枚のマスクでpn接合を形成することができる。したがって、マスクずれによるpn接合不良が発生することはない。
また、TFT基板を製造するに際し、新たなプロセスおよびマスクを追加することなく、TFTとともにpn接合ダイオードを形成することができる。
さらに、上記の方法によって形成されるpn接合ダイオードを画像表示装置の周辺回路に用いるようにしたので、TFTをダイオード接続することによって形成されるダイオードが用いられる場合に比べて周辺回路のレイアウト面積を縮小することができ、画像表示装置の高集積化が実現できる。また、さらに、周辺回路に含まれる保護回路が静電破壊を起こすことはなく、画像表示装置の信頼性が向上する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
実施の形態1.
図1〜図9は、この発明の実施の形態1によるTFTアレイ基板の製造方法を工程順に示すTFTアレイ基板の断面図である。このTFTアレイ基板には、ガラス基板上に形成されるポリシリコン膜にp型TFTおよびn型TFTが形成されるほか、pn接合ダイオードが同時に形成される。以下では、p型TFT、n型TFT、およびpn接合ダイオードの各々が形成される領域に分けて説明する。
図1を参照して、領域15A,15B,15Cは、それぞれp型TFT、n型TFT、およびpn接合ダイオードが後に形成される領域である。たとえばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、領域15A,15B,15Cの各々においてシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜などからなる下地膜2がガラス基板1上に形成される。この下地膜2は、たとえば250n(ナノ)m程度の厚さで形成される。そして、各素子の能動領域となるアモルファスシリコン膜3が下地膜2上に形成される。このアモルファスシリコン膜3は、たとえば50nm程度の厚さで形成される。
図2を参照して、領域15A,15B,15Cの各々において、たとえばエキシマレーザ装置から出力されたレーザ光がアモルファスシリコン膜3に照射され、そのレーザ光の熱によってアモルファスシリコン膜3が溶融される。そして、溶融されたアモルファスシリコン膜3は、冷却されて結晶化され、ポリシリコン膜4が形成される。
図3を参照して、ポリシリコン膜4が形成されると、領域15A,15B,15Cの各々において、たとえばフォトリソグラフィ法によって、図示されないレジストがポリシリコン膜4上に形成され、このレジストをマスクとしてポリシリコン膜4がエッチングされる。これにより、領域15A,15B,15Cの各々において、ポリシリコン膜4が島状にパターニングされる。
図4を参照して、領域15A,15B,15Cの各々において、たとえばプラズマCVD法により、ポリシリコン膜4を覆うように絶縁膜5が形成される。この絶縁膜5は、たとえば100nm程度の厚さで形成される。続いて、たとえばスパッタ法により絶縁膜5上に金属膜が形成され、その形成された金属膜をパターニングすることによって、領域15A,15B上にそれぞれゲート電極6が形成される。この金属膜(すなわちゲート電極6)は、たとえば200nm程度の厚さで形成される。
図5を参照して、領域15Bを覆うようにレジスト7が形成された後、このレジスト7および領域15Aに形成されたゲート電極6をマスクとして、イオンドーピング法により絶縁膜5を介してアクセプタとしてのB(ボロン)イオンが注入される。ここで、Bイオンのドーズ量は、たとえば5×1014/cm程度である。これによって、領域15Aにおいては、ゲート電極6の下部に位置するポリシリコン膜4の両側にp型拡散領域8A,8Bが形成され、ゲート電極6およびp型拡散領域8A,8Bをそれぞれゲート、ドレインおよびソース(またはゲート、ソースおよびドレイン)とするp型TFTが構成される。一方、領域15Cにおいては、p型拡散領域8Cが能動領域全体に形成される。
図6を参照して、レジスト7が除去された後、領域15Cにおいて最終的にp型拡散領域となる領域および領域15Aを覆うようにそれぞれレジスト9B,9Aが形成される。そして、このレジスト9A,9Bおよび領域15Bに形成されたゲート電極6をマスクとして、イオンドーピング法により絶縁膜5を介してドナーとしてのP(リン)イオンが注入される。これによって、領域15Bにおいては、ゲート電極6の下部に位置するポリシリコン膜4の両側にn型拡散領域10A,10Bが形成され、ゲート電極6およびn型拡散領域10A,10Bをそれぞれゲート、ドレインおよびソース(またはゲート、ソースおよびドレイン)とするn型TFTが構成される。
ここで、Pイオンのドーズ量は、Bイオンのドーズ量よりも大きく、たとえば5×1015/cm程度に設定される。したがって、領域15Cにおいては、レジスト9Bによって覆われていない領域がp型からn型に反転し、レジスト9BによってマスクされていたためにPイオンが注入されなかったp型拡散領域8Dに隣接してn型拡散領域10Cが形成される。すなわち、p型拡散領域8Dおよびそれに隣接するn型拡散領域10Cによってpn接合が形成される。
図7を参照して、レジスト9A,9Bが除去された後、領域15A,15B,15C上に層間膜11が形成される。
図8を参照して、層間膜11が形成されると、領域15Aにおいて層間膜11および絶縁膜5にコンタクトホール12A,12Bが開口され、領域15Bにおいて層間膜11および絶縁膜5にコンタクトホール12C,12Dが開口され、領域15Cにおいて層間膜11および絶縁膜5にコンタクトホール12E,12Fが開口される。
図9を参照して、コンタクトホール12A〜12Fが開口されると、たとえばスパッタ法により、これらのコンタクトホール12A〜12Fを埋めつつ層間膜11上に金属膜が形成され、その形成された金属膜をパターニングすることによって、電極13A〜13Fが形成される。
以上の方法により、p型TFT、n型TFT、およびpn接合ダイオードがガラス基板1上に一体に形成されたTFTアレイ基板が製造される。
ここで、領域15Cに形成されるpn接合ダイオードは、TFTをダイオード接続して形成されるダイオードに比べてレイアウト面積が小さい。以下、これについて平面図を用いて説明する。
図10は、TFTアレイ基板の領域15Cに形成されるpn接合ダイオードの構成を示す平面図である。
図10を参照して、p型拡散領域8Dおよびn型拡散領域10Cは、隣接して配置されてpn接合を形成する。そして、p型拡散領域8Dは、コンタクトホール12Eを介して電極13Eと電気的に接続され、n型拡散領域10Cは、コンタクトホール12Fを介して電極13Fと電気的に接続される。
図11は、ダイオード接続されたn型TFTの構成を示す平面図である。
図11を参照して、このn型TFT16は、ポリシリコン膜17と、ゲート電極18と、ドレイン電極19と、ソース電極20と、コンタクトホール21A〜21Cとを備える。ポリシリコン膜17の一端は、コンタクトホール21Aを介してドレイン電極19と電気的に接続され、他端は、コンタクトホール21Bを介してソース電極20と電気的に接続される。そして、ゲート電極18は、コンタクトホール21Cを介してドレイン電極19と電気的に接続されている。
図10,図11を参照して、図11に示したn型TFT16は、ゲート電極をドレイン電極と接続するための領域が必要であるところ、図10に示したpn接合ダイオードにおいては、そのような領域は不要である。また、n型TFT16は、ドレイン電極19とソース電極20との間にゲート電極18が設けられるところ、図10に示したpn接合ダイオードは、p型拡散領域8Dおよびn型拡散領域10Cが直接接合されているため、ポリシリコン層の長さもTFT16に比べて短い。このように、pn接合ダイオードは、ダイオード接続されたTFTよりもレイアウト面積が小さいので、TFTアレイ基板の小型化および高集積化が実現される。
なお、上記においては、図5に示した工程でBイオンが注入され、図6に示した工程でPイオンが注入されるものとしたが、図5に示した工程でBイオンに代えてPイオンが注入され、図6に示した工程で、Pイオンに代えて、上記工程で注入されたPイオンよりもドーズ量の大きいBイオンが注入されるようにしてもよい。
また、図5および図6に示した工程を入替えて、最初にPイオンを注入し、次の工程でBイオンを注入するようにしてもよい。この場合、領域15Cにおいて、Pイオンの注入によって形成されたn型拡散領域10CにBイオンが注入されることになるが、Pイオンのドーズ量は、Bイオンのドーズ量よりも大きく設定されているので、n型拡散領域10Cがp型に反転することはない。
以上のように、この実施の形態1によれば、ドナー(P)とアクセプタ(B)のドーズ量を適切に設定することによってpn接合部を1枚のマスクで形成するようにしたので、マスクずれによるpn接合不良が発生することはなく、品質が向上する。
また、TFTアレイ基板を製造するに際して、新たに工程を追加することなく、TFTとともにpn接合ダイオードを形成することができる。
実施の形態2.
実施の形態2によるTFTアレイ基板の製造方法は、図1〜図9に示した工程において、図5および図6に示した工程に代えてそれぞれ以下の図12および図13に示す工程を備える。実施の形態2による製造方法のその他の工程は、実施の形態1と同じであるので、その説明は繰返さない。
図12を参照して、絶縁膜5およびゲート電極6が形成されると、領域15Cにおいて最終的にn型拡散領域となる領域および領域15Bを覆うようにそれぞれレジスト7B,7Aが形成される。そして、このレジスト7A,7Bおよび領域15Aに形成されたゲート電極6をマスクとして、イオンドーピング法により絶縁膜5を介してBイオンが注入される。ここで、Bイオンのドーズ量は、たとえば5×1015/cm程度である。これによって、領域15Aにおいては、ゲート電極6の下部に位置するポリシリコン膜4の両側にp型拡散領域8A,8Bが形成され、ゲート電極6およびp型拡散領域8A,8Bをそれぞれゲート、ドレインおよびソース(またはゲート、ソースおよびドレイン)とするp型TFTが構成される。一方、領域15Cにおいては、レジスタ7Bによって覆われていない領域にp型拡散領域8Dが形成される。
図13を参照して、レジスト7A,7Bが除去された後、領域15Aを覆うようにレジスト9が形成される。そして、このレジスト9および領域15Bに形成されたゲート電極6をマスクとして、イオンドーピング法により絶縁膜5を介してPイオンが注入される。これによって、領域15Bにおいては、ゲート電極6の下部に位置するポリシリコン膜4の両側にn型拡散領域10A,10Bが形成され、ゲート電極6およびn型拡散領域10A,10Bをそれぞれゲート、ドレインおよびソース(またはゲート、ソースおよびドレイン)とするn型TFTが構成される。
一方、領域15Cにおいては、Bイオン注入時にレジスタ7Bによって覆われていた部分にn型拡散領域10Cが形成される。ここで、Pイオンのドーズ量は、上述したBイオンのドーズ量よりも小さく、たとえば5×1014/cm程度に設定されている。したがって、Bイオンの注入によって形成されたp型拡散領域8DがPイオンの注入によってn型に反転することはなく、p型拡散領域8Dおよびn型拡散領域10Cが隣接して形成される。すなわち、p型拡散領域8Dおよびそれに隣接するn型拡散領域10Cによってpn接合が形成される。
なお、上記においては、図12に示した工程でBイオンが注入され、図13に示した工程でPイオンが注入されるものとしたが、図12に示した工程でBイオンに代えてPイオンが注入され、図13に示した工程で、Pイオンに代えて、上記工程で注入されたPイオンよりもドーズ量の小さいBイオンが注入されるようにしてもよい。
また、図12および図13に示した工程を入替えて、最初にPイオンを注入し、次の工程でBイオンを注入するようにしてもよい。この場合、Bイオンのドーズ量は、Pイオンのドーズ量よりも大きく設定されているので、領域15Cにおいてレジスタ7Bによって覆われていない部分は、Bイオンの注入によってn型からp型に反転し、p型拡散領域8Dおよびn型拡散領域10Cが隣接して形成される。
以上のように、この実施の形態2によっても、実施の形態1と同様のTFTアレイ基板を製造することができ、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、直列接続された複数のpn接合ダイオードを含むTFTアレイ基板の製造方法が示される。
図14〜図22は、この発明の実施の形態3によるTFTアレイ基板の製造方法を工程順に示すTFTアレイ基板の断面図である。ここでは、直列に接続された2個のpn接合ダイオードがp型TFTおよびn型TFTとともに形成される製造方法について示される。以下では、実施の形態1における説明と同様に、p型TFT、n型TFT、およびpn接合ダイオードの各々が形成される領域に分けて説明する。
図14〜図18を参照して、領域15A,15B,15Dは、それぞれp型TFT、n型TFT、およびpn接合ダイオードが後に形成される領域である。図14〜図18に示す各工程は、それぞれ実施の形態1において説明した図1〜図5の工程と同じであるので、その説明は繰返さない。
図19を参照して、領域15B上に形成されていたレジスト7が除去された後、領域15Dにおいて最終的にp型拡散領域となる領域および領域15Aを覆うようにそれぞれレジスト9C,9Dおよびレジスト9Aが形成される。そして、このレジスト9A,9C,9Dおよび領域15Bに形成されたゲート電極6をマスクとして、イオンドーピング法により絶縁膜5を介してPイオンが注入される。これによって、領域15Bにおいては、実施の形態1と同様に、n型TFTが形成される。
ここで、Pイオンのドーズ量は、先に注入されたBイオンのドーズ量(5×1014/cm程度)よりも大きく、たとえば5×1015/cm程度に設定される。したがって、領域15Dにおいては、レジスト9C,9Dによって覆われていない領域がp型からn型に反転する。これにより、レジスト9C,9DによってマスクされていたためにPイオンが注入されなかった部分にそれぞれp型拡散領域8E,8Fが形成され、Pイオンが注入された部分にn型拡散領域10D,10Eが形成される。すなわち、p型拡散領域8E、n型拡散領域10D、p型拡散領域8F、およびn型拡散領域10Eが隣接して形成され、pnpn構造が形成される。
図20を参照して、レジスト9A,9C,9Dが除去された後、領域15A,15B,15D上に層間膜11が形成される。
図21を参照して、層間膜11が形成されると、領域15Aにおいて層間膜11および絶縁膜5にコンタクトホール12A,12Bが開口され、領域15Bにおいて層間膜11および絶縁膜5にコンタクトホール12C,12Dが開口され、領域15Dにおいて層間膜11および絶縁膜5にコンタクトホール12G,12Hが開口される。
図22を参照して、コンタクトホール12A〜12D,12G,12Hが開口されると、たとえばスパッタ法により、これらのコンタクトホール12A〜12D,12G,12Hを埋めつつ層間膜11上に金属膜が形成され、その形成された金属膜をパターニングすることによって、電極13A〜13D,13G,13Hが形成される。
以上の方法により、p型TFT、n型TFT、および直列接続された2つのpn接合ダイオードがガラス基板1上に一体に形成されたTFTアレイ基板が製造される。
図23は、TFTアレイ基板の領域15Dに形成された直列接続された2つのpn接合ダイオードの構成を示す平面図である。
図23を参照して、p型拡散領域8E、n型拡散領域10D、p型拡散領域8F、およびn型拡散領域10Eは、隣接して配置されてpnpn構造を形成する。そして、p型拡散領域8Eは、コンタクトホール12Gを介して電極13Gと電気的に接続され、n型拡散領域10Eは、コンタクトホール12Hを介して電極13Hと電気的に接続される。
図24は、ダイオード接続されたn型TFTを2つ直列に接続した回路の構成を示す平面図である。
図24を参照して、この回路26は、ポリシリコン膜27と、ゲート電極28,29と、ドレイン電極30と、共通電極31と、ソース電極32と、コンタクトホール33A〜33Eとを備える。ポリシリコン膜27の一端は、コンタクトホール33Aを介してドレイン電極30と電気的に接続される。また、ポリシリコン膜27は、中央部においてコンタクトホール33Bを介して共通電極31と電気的に接続されている。そして、ポリシリコン膜27の他端は、コンタクトホール33Cを介してソース電極32と電気的に接続される。ゲート電極28は、コンタクトホール33Dを介してドレイン電極30と電気的に接続され、ゲート電極29は、コンタクトホール33Eを介して共通電極31と電気的に接続されている。
この回路26においては、ポリシリコン膜27、ゲート電極28、ドレイン電極30、および共通電極31によって、ダイオード接続された1つのTFTが構成され、ポリシリコン膜27、ゲート電極29、共通電極31、およびソース電極32によって、ダイオード接続されたもう1つのTFTが構成される。
図23,図24を参照して、図24に示した回路26は、ゲート電極28をドレイン電極30と接続し、かつ、ゲート電極29を共通電極31と接続するための領域が必要であるところ、図23に示した直列接続される2つのpn接合ダイオードにおいては、そのような領域は不要である。また、回路26は、ゲート電極28,29が設けられるところ、図23に示したpn接合ダイオードは、p型拡散領域およびn型拡散領域が直接接合されているため、ポリシリコン層の長さも回路26に比べて極めて短い。
このように、回路26においては、各TFTを接続するためのコンタクトホール33Bをさらに設ける必要があるが、図23に示した2つのpn接合ダイオードは、コンタクトレスで接続することができ、各ダイオードを接続するための面積増加は発生しない。したがって、複数のダイオードが直列に接続されるときは、ダイオード接続されたTFTに対するpn接合ダイオードの面積縮小効果は、さらに顕著なものとなる。
なお、上記においては、図18に示した工程でBイオンが注入され、図19に示した工程でPイオンが注入されるものとしたが、図18に示した工程でBイオンに代えてPイオンが注入され、図19に示した工程で、Pイオンに代えて、上記工程で注入されたPイオンよりもドーズ量の大きいBイオンが注入されるようにしてもよい。
また、図18および図19に示した工程を入替えて、最初にPイオンを注入し、次の工程でBイオンを注入するようにしてもよい。この場合、領域15Dにおいて、Pイオンの注入によって形成されたn型拡散領域10D,10EにBイオンが注入されることになるが、Pイオンのドーズ量は、Bイオンのドーズ量よりも大きく設定されているので、n型拡散領域10D,10Eがp型に反転することはない。
また、上記においては、pn接合ダイオードが2つ直列に接続されるものとしたが、接続される数は、2つに限られるものではなく、3個以上であっても同様な方法でpn接合ダイオードを形成することができる。
以上のように、この実施の形態3によれば、直列に接続される複数のpn接合ダイオードを1枚のマスクで形成することができる。したがって、マスクずれによるpn接合不良が発生することはなく、品質が向上する。
また、コンタクトレスでダイオードを接続することができるので、ダイオードが複数接続される場合には、ダイオード接続型のTFTが複数個接続される場合に比べて、面積縮小効果はさらに大きくなる。
実施の形態4.
実施の形態4によるTFTアレイ基板の製造方法は、図14〜図22に示した工程において、図18および図19に示した工程に代えてそれぞれ以下の図25および図26に示す工程を備える。実施の形態4による製造方法のその他の工程は、実施の形態3と同じであるので、その説明は繰返さない。
図25を参照して、絶縁膜5およびゲート電極6が形成されると、領域15Dにおいて最終的にn型拡散領域となる領域および領域15Bを覆うようにそれぞれレジスト7C,7Dおよびレジスト7Aが形成される。そして、このレジスト7A,7C,7Dおよび領域15Aに形成されたゲート電極6をマスクとして、イオンドーピング法により絶縁膜5を介してBイオンが注入される。ここで、Bイオンのドーズ量は、たとえば5×1015/cm程度である。これによって、領域15Aにおいては、実施の形態3と同様に、p型TFTが形成される。一方、領域15Dにおいては、レジスタ7C,7Dによって覆われていない領域にそれぞれp型拡散領域8E,8Fが形成される。
図26を参照して、レジスト7A,7C,7Dが除去された後、領域15Aを覆うようにレジスト9が形成される。そして、このレジスト9および領域15Bに形成されたゲート電極6をマスクとして、イオンドーピング法により絶縁膜5を介してPイオンが注入される。これによって、領域15Bにおいても、実施の形態3と同様に、n型TFTが形成される。
一方、領域15Dにおいては、Bイオン注入時にレジスタ7C,7Dによって覆われていた部分にそれぞれn型拡散領域10D,10Eが形成される。ここで、Pイオンのドーズ量は、上述したBイオンのドーズ量よりも小さく、たとえば5×1014/cm程度に設定されている。したがって、Bイオンの注入によって形成されたp型拡散領域8E,8FがPイオンの注入によってn型に反転することはなく、p型拡散領域8E、n型拡散領域10D、p型拡散領域8F、およびn型拡散領域10Eが隣接して形成される。すなわち、p型拡散領域8E、n型拡散領域10D、p型拡散領域8F、およびn型拡散領域10Eによってpnpn構造が形成される。
なお、上記においては、図25に示した工程でBイオンが注入され、図26に示した工程でPイオンが注入されるものとしたが、図25に示した工程でBイオンに代えてPイオンが注入され、図26に示した工程で、Pイオンに代えて、上記工程で注入されたPイオンよりもドーズ量の小さいBイオンが注入されるようにしてもよい。
また、図25および図26に示した工程を入替えて、最初にPイオンを注入し、次の工程でBイオンを注入するようにしてもよい。この場合、Bイオンのドーズ量は、Pイオンのドーズ量よりも大きく設定されているので、領域15Dにおいてレジスタ7C,7Dによって覆われていない部分は、Bイオンの注入によってn型からp型に反転し、p型拡散領域8E、n型拡散領域10D、p型拡散領域8F、およびn型拡散領域10Eが隣接して形成される。
以上のように、この実施の形態4によっても、実施の形態3と同様のTFTアレイ基板を製造することができ、実施の形態3と同様の効果を得ることができる。
実施の形態5.
実施の形態5では、上述した実施の形態1〜4による方法によって製造されたTFTアレイ基板が画像表示装置に適用される場合について示される。
図27は、この発明の実施の形態5による画像表示装置の全体構成を示す概略ブロック図である。
図27を参照して、画像表示装置100は、画素部101と、デマルチプレクサ回路102.i(iは1〜mの自然数)と、垂直走査回路103と、端子部104と、入力保護回路105と、出力保護回路106と、電源保護回路107と、第1および第2のチャージポンプ回路108,109とを備える。
画素部101は、行列状に配置された複数の画素(図示せず)を含む。各画素には、R(赤)、G(緑)およびB(青)の3原色のいずれかのカラーフィルタが設けられており、列方向に隣接する画素(R)、画素(G)および画素(B)で1つの表示単位が構成される。また、画素の列(以下、「ライン」とも称する。)に対応して複数の走査線SL(j)(jは1〜nの自然数)が配置され、画素の行に対応して複数のデータ線DLが配置される。
図28は、図27に示した画素部101に行列状に配置される画素の各々の構成を示す回路図である。図28においては、データ線DL(R)および走査線SL(j)に接続される画素の構成について示されているが、その他の画素の構成も同じである。
図28を参照して、画素121は、N型TFT素子N1と、液晶表示素子PXと、キャパシタC1とからなる。
N型TFT素子N1は、データ線DL(R)と液晶表示素子PXとの間に接続され、走査線SL(j)にゲートが接続される。液晶表示素子PXは、N型TFT素子N1に接続される画素電極と、対向電極電位Vcomが印加される対向電極とを有している。キャパシタC1は、一方が画素電極に接続され、他方は、共通電位Vssに固定される。
液晶表示素子PXにおいては、画素電極と対向電極との間の電位差に応じて液晶の配向性が変化することにより、液晶表示素子PXの輝度(反射率)が変化する。これによって、N型TFT素子N1を介してデータ線DL(R)から印加される表示電圧に応じた輝度(反射率)を液晶表示素子PXに表示することができる。
そして、走査線SL(j)が活性化されてデータ線DL(R)から液晶表示素子PXに表示電圧が印加された後、次の走査線SL(j+1)の画像表示に移行するため、走査線SL(j)は不活性化されてN型TFT素子N1はOFFされるが、N型TFT素子N1のOFF期間においても、キャパシタC1が画素電極の電位を保持するので、液晶表示素子PXは、画素データに応じた輝度(反射率)を維持することができる。
再び図27を参照して、デマルチプレクサ回路102.iは、端子部104から入力保護回路105を介して表示電圧を受け、対応するデータ線DL(R)、データ線DL(G)およびデータ線DL(B)にその受けた表示電圧を周期的に出力する。
垂直走査回路103は、列方向に配置された走査線SLを所定のタイミングで順次活性化する。垂直走査回路103は、第1および第2のチャージポンプ回路108,109からそれぞれゲート駆動電圧VHおよびゲート非駆動電圧VLを受け、走査線SL(j)を活性化するときは、走査線SL(j)にゲート駆動電圧VHを供給し、走査線SL(j)を不活性化するときは、走査線SL(j)にゲート非駆動電圧VLを供給する。
また、垂直走査回路103は、端子部104から電源保護回路107を介して電源電圧Vcc1および接地電圧GNDを受けて駆動される。さらに、垂直走査回路103は、端子部104から入力保護回路105を介して制御信号を受け、その制御信号に基づいて動作する。また、さらに、垂直走査回路103は、内部で生成したスキャンパルスを外部でモニターできるように、出力保護回路106を介して端子部104へその生成したスキャンパルスを出力する。
端子部104は、電源や各種制御信号を画像表示装置100の外部とやり取りするための端子群である。
入力保護回路105は、各種制御信号が入力される端子に対応して複数設けられ、静電気などによるサージ電流が入力端子に印加された場合に、サージ電流を適切に逃がすことによって画像表示装置100内の回路を保護する。この画像表示装置100においては、端子部104と、各デマルチプレクサ回路102.i、垂直走査回路103および第1および第2のチャージポンプ回路108,109との間にそれぞれ入力保護回路105が設けられている。そして、この入力保護回路105に上述したpn接合ダイオードが用いられる。入力保護回路105の構成については、後ほど説明する。
出力保護回路106は、端子部104に設けられる出力端子に対応して設けられ、静電気などによるサージ電流が出力端子に印加された場合に、サージ電流を適切に逃がすことによって画像表示装置100内の回路を保護する。この画像表示装置100においては、垂直走査回路103から外部モニター用のスキャンパルス信号が端子部104から外部へ出力され、これに対応して垂直走査回路103と端子部104との間に出力保護回路106が設けられている。そして、この出力保護回路106においても、上述したpn接合ダイオードが用いられる。出力保護回路106の構成についても、後ほど説明する。
電源保護回路107は、端子部104に設けられる電源端子に対応して設けられ、静電気などによるサージ電流が電源電圧線に印加された場合にサージ電流を適切に逃がすことによって外部の電源装置の破壊を防止する。この画像表示装置100においては、端子部104に含まれる図示されない電源端子と、垂直走査回路103および第1のチャージポンプ回路108との間にそれぞれ電源保護回路107が設けられている。そして、この電源保護回路107においても、上述したpn接合ダイオードが用いられる。電源保護回路107の構成についても、後ほど説明する。
第1のチャージポンプ回路108は、端子部104から電源保護回路107を介して電源電圧Vcc2および接地電圧GNDを受け、端子部104から入力保護回路105を介して電源電圧Vcc2および接地電圧GNDの間で周期的に変化するクロック信号CLKを受ける。第1のチャージポンプ回路108は、電源電圧Vcc2を昇圧してゲート駆動電圧VHを発生し、その発生したゲート駆動電圧VHを垂直走査回路103へ出力する。
第2のチャージポンプ回路109は、端子部104から接地電圧GNDを受け、端子部104から入力保護回路105を介して上述したクロック信号CLKを受ける。第2のチャージポンプ回路109は、接地電圧GNDを降圧してゲート非駆動電圧VLを発生し、その発生したゲート非駆動電圧VLを垂直走査回路103へ出力する。
そして、この第1および第2のチャージポンプ回路108,109においても、上述したpn接合ダイオードが用いられる。第1および第2のチャージポンプ回路108,109の構成についても、後ほど説明する。
この画像表示回路100においては、各デマルチプレクサ回路102.iは、画素の表示輝度に対応する表示電圧を外部のドライバICから端子部104および入力保護回路105を介して受ける。各デマルチプレクサ回路102.iは、その受けた表示電圧を所定の周期でデータ線DL(R)、データ線DL(G)およびデータ線DL(B)に出力する。
そして、垂直走査回路103によって、第1のチャージポンプ回路108から供給されるゲート駆動電圧VHが走査対象列の走査線SL(j)に印加され、第2のチャージポンプ回路109から供給されるゲート非駆動電圧VLが走査対象列でないその他の走査線に印加される。すなわち、走査対象列の走査線SL(j)が活性化され、その他の走査線は不活性化される。そうすると、走査線SL(j)に接続される画素が一斉に活性化され、各画素は、表示電圧に応じた輝度で表示を行なう。これによって、1ライン分の画素データが表示され、上記動作を列方向に配置された走査線SLごとに順次実行することにより、画素部101に画像が表示される。
この画像表示回路100においては、端子部104を介して外部と接続される制御信号線および電源線に静電気による電流サージから内部の回路を保護する保護回路が設けられている。上述したように、ガラス基板上に形成されるこの画像表示装置100は、基板がガラスであるために帯電しやすく、静電破壊を起こしやすい。このため、端子部104の各端子に対応してそれぞれ保護回路が設けられているところ、この画像表示装置100における保護回路は、上述したpn接合ダイオードが用いられているので、保護回路のレイアウト面積の増大を抑えることができる。また、実施の形態1〜4で説明した製造方法により、保護回路におけるpn接合ダイオードを画素部101などに含まれるTFTと一体に形成することができるので、製造コストも低減される。
図29は、図27に示した入力保護回路105の構成を示す回路図である。この図29では、端子部104に含まれる入力端子131とデマルチプレクサ回路102.jとの間に設けられる入力保護回路105が代表的に示される。
図29を参照して、入力保護回路105は、pn接合ダイオード132〜135と、電源電圧Vccが印加される電源ノード136と、接地電圧GNDが印加される接地ノード137とを含む。pn接合ダイオード132,133は、電源ノード136と入力線L1との間に直列に接続され、pn接合ダイオード132のカソードが電源ノード136に接続され、pn接合ダイオード133のアノードが入力線L1に接続される。pn接合ダイオード134,135は、入力線L1と接地ノード137との間に直列に接続され、pn接合ダイオード134のカソードが入力線L1に接続され、pn接合ダイオード135のアノードが接地ノード137に接続される。
ここで、入力端子131に入力される表示電圧は、7.5V〜0Vの範囲にあり、電源電圧Vccは、7.5Vである。そして、pn接合ダイオード132〜135の逆方向ブレークダウン電圧(カソードからアノードへ正の電圧が印加されたときに急激に電流が増加する電圧)は、4Vに設計されている。
この入力保護回路105においては、入力端子131に正常範囲内すなわち7.5V〜0Vの範囲内の電圧が印加されているときは、各pn接合ダイオード132〜135に電流は流れない。
一方、入力端子131に8Vを超える過電圧が印加されると、入力線L1と接地ノード137との電圧差が8Vを超えるので、pn接合ダイオード134,135においてブレークダウンが発生し、入力線L1から接地ノード137へサージ電流が流される。また、入力端子131に−0.5Vを下回る負の過電圧が印加されたときは、電源ノード136と入力線L1との電圧差が8Vを越えるので、pn接合ダイオード132,133においてブレークダウンが発生し、電源ノード136から入力線L1に電流が供給される。
このように、この入力保護回路105は、デマルチプレクサ回路102.iおよびそれに接続される画素をサージ電流から保護する。そして、pn接合ダイオード132,133およびpn接合ダイオード134,135は、図23に示したようにコンタクトレスで接続されるので、入力保護回路105のレイアウト面積の増大が抑えられる。
また、上記では、表示電圧、電源電圧Vcc、および各pn接合ダイオードの逆方向ブレークダウン電圧のレベルに応じて、直列接続するpn接合ダイオードの段数は2段としたが、上記の各電圧レベルに応じてpn接合ダイオードの段数を適切に設定することによって、電圧レベルに応じたブレークダウン電圧を設定することができる。
図30は、図27に示した出力保護回路106の構成を示す回路図である。
図30を参照して、この出力保護回路106は、垂直走査回路103と端子部104に含まれる出力端子141との間に設けられる。出力保護回路106は、pn接合ダイオード142〜145と、電源ノード136と、接地ノード137とを含む。pn接合ダイオード142,143は、電源ノード136と出力線L2との間に直列に接続され、pn接合ダイオード142のカソードが電源ノード136に接続され、pn接合ダイオード143のアノードが出力線L2に接続される。pn接合ダイオード144,145は、出力線L2と接地ノード137との間に直列に接続され、pn接合ダイオード144のカソードが出力線L2に接続され、pn接合ダイオード145のアノードが接地ノード137に接続される。
ここで、垂直走査回路103から出力される信号の電圧レベルは、7.5V〜0Vの範囲にあり、pn接合ダイオード142〜145の逆方向ブレークダウン電圧は、4Vに設計されている。したがって、この出力保護回路106も、入力保護回路105の場合と同様に、出力端子141に印加される過電圧から垂直走査回路103を保護する。そして、この出力保護回路106においても、pn接合ダイオード142,143およびpn接合ダイオード144,145は、コンタクトレスで接続されるので、出力保護回路106のレイアウト面積の増大が抑えられる。
また、上記では、出力信号の電圧、電源電圧Vcc、および各pn接合ダイオードの逆方向ブレークダウン電圧のレベルに応じて、直列接続するpn接合ダイオードの段数は2段としたが、上記の各電圧レベルに応じてpn接合ダイオードの段数を適切に設定することによって、電圧レベルに応じたブレークダウン電圧を設定することができる。
図31は、図27に示した電源保護回路107の構成を示す回路図である。この図31では、端子部104に含まれる電源端子151および接地端子152と垂直走査回路103との間に設けられる電源保護回路107が代表的に示される。
図31を参照して、電源保護回路107は、pn接合ダイオード153,154を含む。pn接合ダイオード153,154は、電源電圧線L3と接地電圧線L4との間に直列に接続され、pn接合ダイオード153のカソードが電源電圧線L3に接続され、pn接合ダイオード154のアノードが接地電圧線L4に接続される。
ここで、pn接合ダイオード153,154の逆方向ブレークダウン電圧は、4Vに設定されている。したがって、この電源保護回路107においては、電源端子151に7.5Vの正常な電源電圧Vcc1が印加されているときは、各pn接合ダイオード153,154に電流は流れないが、静電気等により電源電圧線L3に8Vを超える過電圧が印加されると、電源電圧線L3と接地電圧線L4との電圧差が8Vを超えるので、pn接合ダイオード153,154においてブレークダウンが発生し、電源電圧線L3から電源保護回路107を介して接地電圧線L4へ電流が流される。
このように、この電源保護回路107は、電源端子151に過電圧が印加されるのを防止し、電源端子151に外部接続される電源装置を保護する。そして、pn接合ダイオード153,154は、コンタクトレスで接続されるので、電源保護回路107のレイアウト面積の増大が抑えられる。
また、上記では、直列接続するpn接合ダイオードの段数は2段としたが、電源装置の耐圧に応じてpn接合ダイオードの段数を適切に設定することによって、電源装置に応じたブレークダウン電圧を設定することができる。
図32は、図27に示した第1のチャージポンプ回路108の構成を示す回路図である。
図32を参照して、第1のチャージポンプ回路108は、pn接合ダイオード161〜164と、キャパシタ165,166と、電源ノード167と、接地ノード168と、ノードND1,ND2とを含む。
pn接合ダイオード161,162は、電源ノード167とノードND1との間に直列に接続され、pn接合ダイオード161のアノードが電源ノード167に接続され、pn接合ダイオード162のカソードがノードND1に接続される。pn接合ダイオード163,164は、ノードND1とノードND2との間に直列に接続され、pn接合ダイオード163のアノードがノードND1に接続され、pn接合ダイオード164のカソードがノードND2に接続される。キャパシタ165は、図示されない端子部104に含まれるクロック信号入力端子169とノードND1との間に接続され、キャパシタ166は、ノードND2と接地ノード168との間に接続される。
ここで、電源ノード167に印加される電源電圧Vcc2は5Vであり、クロック信号入力端子169から入力されるクロック信号CLKの電圧レベルは、5Vおよび0Vである。また、pn接合ダイオード161〜164の各々において、順方向の電流が流れるときの電圧降下は0.7Vであり、逆方向ブレークダウン電圧は4Vに設計されている。
以下、この第1のチャージポンプ回路108の動作について説明する。
初期状態として、キャパシタ166には、電荷が充電されていないものとする。クロック信号CLKがLレベル、すなわちクロック信号入力端子169の電圧レベルが0Vのとき、pn接合ダイオード161,162に順方向に電流が流れ、ノードND1の電位は、pn接合ダイオード161,162による電圧降下によって3.6Vとなる。そうすると、pn接合ダイオード163,164にも順方向に電流が流れ、ノードND2の電位は、pn接合ダイオード163,164による電圧降下によって2.2Vとなる。そして、キャパシタ166には、2.2Vに対応する電荷が充電される。
この状態で、クロック信号CLKがHレベル、すなわちクロック信号入力端子169の電圧レベルが5Vになると、キャパシタ165によって、ノードND1の電位は8.6Vとなる。そうすると、pn接合ダイオード161,162には電流が流れず、一方、pn接合ダイオード163,164には順方向に電流が流れて、ノードND2の電位は7.2Vとなる。そして、キャパシタ166には、7.2Vに対応する電荷が充電される。
再びクロック信号CLKがLレベルになると、キャパシタ165によって、ノードND1の電位は3.6Vとなる。そうすると、pn接合ダイオード161,162に順方向に電流が流れ、ノードND1の電位は3.6Vに維持される。一方、ノードND2の電位は、キャパシタ166によって7.2Vに保持されているので、pn接合ダイオード163,164には電流が流れない。
さらに続いてクロック信号CLKがHレベルになると、キャパシタ165によって、ノードND1の電位は再び8.6Vとなる。そうすると、pn接合ダイオード161,162には電流が流れず、一方、pn接合ダイオード163,164には順方向に電流が流れて、ノードND2の電位は7.2Vに維持される。そして、キャパシタ166にも、7.2Vに対応する電荷が再び充電される。
このように、クロック信号CLKおよびキャパシタ165によって、キャパシタ166が繰返し充電され、出力電圧であるゲート駆動電圧VHは、7.2Vに昇圧される。
そして、pn接合ダイオード161,162およびpn接合ダイオード163,164は、図23に示したようにコンタクトレスで接続されるので、第1のチャージポンプ回路108のレイアウト面積の増大が抑えられる。
図33は、図27に示した第2のチャージポンプ回路109の構成を示す回路図である。
図33を参照して、第2のチャージポンプ回路108は、pn接合ダイオード171〜174と、キャパシタ175,176と、接地ノード168と、ノードND3,ND4とを含む。
pn接合ダイオード171,172は、ノードND3と接地ノード168との間に直列に接続され、pn接合ダイオード171のアノードがノードND3に接続され、pn接合ダイオード172のカソードが接地ノード168に接続される。pn接合ダイオード173,174は、ノードND3とノードND4との間に直列に接続され、pn接合ダイオード173のカソードがノードND3に接続され、pn接合ダイオード174のアノードがノードND4に接続される。キャパシタ175は、上述したクロック信号入力端子169とノードND3との間に接続され、キャパシタ176は、ノードND4と接地ノード168との間に接続される。
ここで、pn接合ダイオード171〜174の各々において、順方向の電流が流れるときの電圧降下は0.7Vであり、逆方向ブレークダウン電圧は4Vに設計されている。
以下、この第2のチャージポンプ回路109の動作について説明する。
初期状態として、キャパシタ176には、電荷が充電されていないものとする。クロック信号CLKがHレベル、すなわちクロック信号入力端子169の電圧レベルが5Vになると、キャパシタ175によってノードND3の電位は一瞬5Vになるが、pn接合ダイオード171,172によって直ちに放電され、ノードND3の電位は低下する。そして、ノードND3の電位が1.4V(pn接合ダイオード171,172による電圧降下分)まで低下すると、pn接合ダイオード171,172による放電は停止する。一方、この時点でpn接合ダイオード173,174には、電流は流れない。
この状態で、クロック信号CLKがLレベル、すなわちクロック信号入力端子169の電圧レベルが0Vになると、キャパシタ165によって、ノードND3の電位は、1.4Vから5V低下して−3.6Vとなる。そうすると、pn接合ダイオード173,174に順方向に電流が流れ、ノードND3の電位が−1.4V(pn接合ダイオード173,174による電圧降下分)になるまでノードND3が充電される。これによって、この充電電荷と等しい電荷(電子)がキャパシタ176に充電され、ノードND4の電位は、−2.2Vとなる。
再びクロック信号CLKがHレベルになると、キャパシタ175によって、ノードND3の電位は一瞬3.6Vとなるが、pn接合ダイオード171,172によって直ちに放電され、ノードND3の電位は低下する。そして、ノードND3の電位が1.4Vまで低下すると、pn接合ダイオード171,172による放電は停止する。一方、ノードND4の電位は、キャパシタ176によって−2.2Vに保持されているので、pn接合ダイオード173,174には、電流は流れない。
さらに続いてクロック信号CLKがLレベルになると、キャパシタ175によって、ノードND3の電位は、再び−3.6Vとなる。そうすると、pn接合ダイオード171,172には電流が流れず、一方、pn接合ダイオード173,174には順方向に電流が流れて、キャパシタ176に−2.2Vに対応する電荷(電子)が再び充電される。
このように、クロック信号CLKおよびキャパシタ175によって、キャパシタ176が繰返し充電され、出力電圧であるゲート非駆動電圧VLは、−2.2Vに降圧される。
そして、pn接合ダイオード171,172およびpn接合ダイオード173,174は、コンタクトレスで接続されるので、第2のチャージポンプ回路109のレイアウト面積の増大が抑えられる。
なお、上記においては、画素部101に含まれる画素は、液晶表示素子PXからなるものとしたが、画素の構成は、これに限られるものではなく、たとえば有機発光ダイオードからなる画素などであってもよい(このような画素からなる表示装置は、EL表示装置とも称される。)。
図34は、図27に示した画素部101に行列状に配置される画素の各々の他の構成を示す回路図である。図34においては、データ線DL(R)および走査線SL(j)に接続される画素の構成について示されているが、その他の画素の構成も同じである。
図34を参照して、画素122は、N型TFT素子N2と、P型TFT素子P1と、有機発光ダイオードOLEDと、キャパシタC2と、ノード123とを含む。
N型TFT素子N2は、データ線DL(R)とノード123との間に接続され、ゲートが走査線SL(j)に接続される。P型TFT素子P1は、電源ノードVddと有機発光ダイオードOLEDとの間に接続され、ゲートがノード123に接続される。有機発光ダイオードOLEDは、P型TFT素子P1と共通電極Vssとの間に接続される。キャパシタC2は、ノード123と共通電極Vssとの間に接続される。
有機発光ダイオードOLEDは、電流駆動型の発光素子であって、供給される電流に応じてその表示輝度が変化する。図34においては、有機発光ダイオードOLEDのカソードが共通電極Vssと接続される「カソードコモン構成」となっている。共通電極Vssには、接地電圧または所定の負電圧が印加される。
画素122においては、N型TFT素子N2を介してデータ線DL(R)から印加される表示電圧のレベルに応じて、有機発光ダイオードOLEDに供給する電流量をP型TFT素子P1が変化させる。したがって、有機発光ダイオードOLEDは、データ線DL(R)から印加される表示電圧のレベルに応じてその表示輝度が変化する。
そして、走査線SL(j)が活性化されてデータ線DL(R)からP型TFT素子P1のゲートに表示電圧が印加され、有機発光ダイオードOLEDに駆動電流が供給された後、次の走査線SL(j+1)の画像表示に移行するため、走査線SL(j)は不活性化されてN型TFT素子N2はOFFされるが、N型TFT素子N2のOFF期間においても、キャパシタC2がノード123の電位を保持するので、有機発光ダイオードOLEDは、画素データに応じた輝度を維持することができる。
以上のように、この実施の形態5による画像表示装置によれば、TFTアレイ基板上に形成される入力保護回路、出力保護回路、電源保護回路およびチャージポンプ回路などの周辺回路において、画素部などに含まれるTFTと一体に形成されるpn接合ダイオードを用いるようにしたので、周辺回路のレイアウト面積の増大を抑えることができ、画像表示装置の高集積化が実現できる。
また、pn接合ダイオードは、ダイオード接続されたTFTと異なりゲートを有しないので、上記の各保護回路においてゲート酸化膜が絶縁破壊するということはなく、画像表示装置の静電破壊に対する耐性が向上する。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明によるpn接合の形成方法は、ポリシリコン膜などの薄膜にpn接合ダイオードを形成する場合のほか、TFTバイポーラトランジスタやその他pn接合を有する薄膜素子を形成する際に適用することができる。
また、この発明によるTFTアレイ基板の製造方法は、液晶表示装置やEL表示装置、その他TFTアレイ基板を備える各種装置に適用することができる。
この発明の実施の形態1によるTFTアレイ基板の製造方法の第1工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 この発明の実施の形態1によるTFTアレイ基板の製造方法の第2工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 この発明の実施の形態1によるTFTアレイ基板の製造方法の第3工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 この発明の実施の形態1によるTFTアレイ基板の製造方法の第4工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 この発明の実施の形態1によるTFTアレイ基板の製造方法の第5工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 この発明の実施の形態1によるTFTアレイ基板の製造方法の第6工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 この発明の実施の形態1によるTFTアレイ基板の製造方法の第7工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 この発明の実施の形態1によるTFTアレイ基板の製造方法の第8工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 この発明の実施の形態1によるTFTアレイ基板の製造方法の第9工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 TFTアレイ基板に形成されるpn接合ダイオードの構成を示す平面図である。 ダイオード接続されたn型TFTの構成を示す平面図である。 この発明の実施の形態2によるTFTアレイ基板の製造方法の第5工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 この発明の実施の形態2によるTFTアレイ基板の製造方法の第6工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 この発明の実施の形態3によるTFTアレイ基板の製造方法の第1工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 この発明の実施の形態3によるTFTアレイ基板の製造方法の第2工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 この発明の実施の形態3によるTFTアレイ基板の製造方法の第3工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 この発明の実施の形態3によるTFTアレイ基板の製造方法の第4工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 この発明の実施の形態3によるTFTアレイ基板の製造方法の第5工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 この発明の実施の形態3によるTFTアレイ基板の製造方法の第6工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 この発明の実施の形態3によるTFTアレイ基板の製造方法の第7工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 この発明の実施の形態3によるTFTアレイ基板の製造方法の第8工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 この発明の実施の形態3によるTFTアレイ基板の製造方法の第9工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 TFTアレイ基板に形成される直列接続された2つのpn接合ダイオードの構成を示す平面図である。 ダイオード接続されたn型TFTを2つ直列に接続した回路の構成を示す平面図である。 この発明の実施の形態4によるTFTアレイ基板の製造方法の第5工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 この発明の実施の形態4によるTFTアレイ基板の製造方法の第6工程を示すTFTアレイ基板の断面図である。 この発明の実施の形態5による画像表示装置の全体構成を示す概略ブロック図である。 図27に示す画素部に行列状に配置される画素の各々の構成を示す回路図である。 図27に示す入力保護回路の構成を示す回路図である。 図27に示す出力保護回路の構成を示す回路図である。 図27に示す電源保護回路の構成を示す回路図である。 図27に示す第1のチャージポンプ回路の構成を示す回路図である。 図27に示す第2のチャージポンプ回路の構成を示す回路図である。 図27に示す画素部に行列状に配置される画素の各々の他の構成を示す回路図である。
符号の説明
1 ガラス基板、2 下地膜、3 アモルファスシリコン膜、4,17,27 ポリシリコン膜、5 絶縁膜、6,18,28,29 ゲート電極、7,7A〜7D,9,9A〜9D レジスト、8A〜8F p型拡散領域、10A〜10E n型拡散領域、11 層間膜、12A〜12H,21A〜21C,33A〜33E コンタクトホール、13A〜13H 電極、15A〜15D 領域、16 n型TFT、19,30 ドレイン電極、20,32 ソース電極、26 回路、31 共通電極、100 画像表示装置、101 画素部、102.1〜102.m デマルチプレクサ回路、103 垂直走査回路、104 端子部、105 入力保護回路、106 出力保護回路、107 電源保護回路、108 第1のチャージポンプ回路、109 第2のチャージポンプ回路、121,122 画素、123,ND1〜ND4 ノード、131 入力端子、132〜135,142〜145,153,154,161〜164,171〜174 pn接合ダイオード、136,167 電源ノード、137,168 接地ノード、141 出力端子、151 電源端子、152 接地端子、165,166,175,176,C1,C2 キャパシタ、169 クロック信号入力端子、DL(R),DL(G),DL(B) データ線、SL(1)〜SL(n) 走査線、N1,N2 N型TFT素子、P1 P型TFT素子、PX 液晶表示素子、L1 入力線、L2 出力線、L3 電源電圧線、L4 接地電圧線、OLED 有機発光ダイオード。

Claims (15)

  1. 基板上にポリシリコン膜を形成する工程と、
    前記ポリシリコン膜においてpn接合が形成される素子形成領域に第1の導電型の不純物を第1のドーズ量だけ注入する工程と、
    前記第1の導電型の不純物が注入された前記素子形成領域における第1の領域上にレジストを形成する工程と、
    前記レジストをマスクとして、前記素子形成領域における前記第1の領域を除く第2の領域に、前記第1のドーズ量よりも多い第2のドーズ量だけ第2の導電型の不純物を注入する工程とを備える、ポリシリコン膜におけるpn接合の形成方法。
  2. 基板上にポリシリコン膜を形成する工程と、
    前記ポリシリコン膜においてpn接合が形成される素子形成領域の第1の領域上にレジストを形成する工程と、
    前記レジストをマスクとして、前記素子形成領域における前記第1の領域を除く第2の領域に第1の導電型の不純物を第1のドーズ量だけ注入する工程と、
    前記レジストを除去する工程と、
    前記第1および第2の領域を含む前記素子形成領域に、前記第1のドーズ量よりも少ない第2のドーズ量だけ第2の導電型の不純物を注入する工程とを備える、ポリシリコン膜におけるpn接合の形成方法。
  3. 前記第1の領域は、前記素子形成領域において縞状に複数に区分して設けられ、
    前記第1および第2の領域は、前記素子形成領域において交互に複数設けられる、請求項1または請求項2に記載のポリシリコン膜におけるpn接合の形成方法。
  4. 基板上にポリシリコン膜を形成する工程と、
    前記ポリシリコン膜をパターニングして、第1の導電型の薄膜トランジスタが形成される第1の領域、第2の導電型の薄膜トランジスタが形成される第2の領域、およびpn接合ダイオードが形成される第3の領域を形成する工程と、
    前記第1から第3の領域における前記ポリシリコン膜上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1および第2の領域上に形成された前記絶縁膜上にそれぞれ第1および第2のゲート電極を形成する工程と、
    前記第1の領域上の全面に第1のレジストを形成する工程と、
    前記第1のレジストおよび前記第2のゲート電極をマスクとして、前記第2の領域における前記第2のゲート電極を除く領域および前記第3の領域に第1の導電型の不純物を第1のドーズ量だけ注入する工程と、
    前記第1のレジストを除去する工程と、
    前記第2の領域上の全面および前記第3の領域における第4の領域上に第2のレジストを形成する工程と、
    前記第2のレジストおよび前記第1のゲート電極をマスクとして、前記第1の領域における前記第1のゲート電極を除く領域および前記第3の領域における前記第4の領域を除く第5の領域に、前記第1のドーズ量よりも多い第2のドーズ量だけ第2の導電型の不純物を注入する工程とを備える、薄膜トランジスタ基板の製造方法。
  5. 前記第1および第2の導電型は、それぞれp型およびn型であり、
    前記第3の領域における前記第4および第5の領域は、それぞれp型領域およびn型領域である、請求項4に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。
  6. 前記第1および第2の導電型は、それぞれn型およびp型であり、
    前記第3の領域における前記第4および第5の領域は、それぞれn型領域およびp型領域である、請求項4に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。
  7. 基板上にポリシリコン膜を形成する工程と、
    前記ポリシリコン膜をパターニングして、第1の導電型の薄膜トランジスタが形成される第1の領域、第2の導電型の薄膜トランジスタが形成される第2の領域、およびpn接合ダイオードが形成される第3の領域を形成する工程と、
    前記第1から第3の領域における前記ポリシリコン膜上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1および第2の領域上に形成された前記絶縁膜上にそれぞれ第1および第2のゲート電極を形成する工程と、
    前記第1の領域上の全面および前記第3の領域における第4の領域上に第1のレジストを形成する工程と、
    前記第1のレジストおよび前記第2のゲート電極をマスクとして、前記第2の領域における前記第2のゲート電極を除く領域および前記第3の領域における前記第4の領域を除く第5の領域に第1の導電型の不純物を第1のドーズ量だけ注入する工程と、
    前記第1のレジストを除去する工程と、
    前記第2の領域上の全面に第2のレジストを形成する工程と、
    前記第2のレジストおよび前記第1のゲート電極をマスクとして、前記第1の領域における前記第1のゲート電極を除く領域ならびに前記第4および第5の領域を含む前記第3の領域に、前記第1のドーズ量よりも少ない第2のドーズ量だけ第2の導電型の不純物を注入する工程とを備える、薄膜トランジスタ基板の製造方法。
  8. 前記第1および第2の導電型は、それぞれp型およびn型であり、
    前記第3の領域における前記第4および第5の領域は、それぞれn型領域およびp型領域である、請求項7に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。
  9. 前記第1および第2の導電型は、それぞれn型およびp型であり、
    前記第3の領域における前記第4および第5の領域は、それぞれp型領域およびn型領域である、請求項7に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。
  10. 前記第4の領域は、前記第3の領域において縞状に複数に区分して設けられ、
    前記第4および第5の領域は、前記第3の領域において交互に複数設けられる、請求項4から請求項9のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。
  11. 請求項4から請求項10のいずれか1項による製造方法によってポリシリコン膜に形成された薄膜トランジスタ基板を備え、
    前記薄膜トランジスタ基板は、
    前記第1および/または第2の薄膜トランジスタからなる画素部と、
    前記pn接合ダイオードからなる周辺回路とを含む、画像表示装置。
  12. 前記周辺回路は、入力保護回路を含む、請求項11に記載の画像表示装置。
  13. 前記周辺回路は、出力保護回路を含む、請求項11に記載の画像表示装置。
  14. 前記周辺回路は、電源保護回路を含む、請求項11に記載の画像表示装置。
  15. 前記周辺回路は、チャージポンプ回路を含む、請求項11に記載の画像表示装置。
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EP1850378A3 (en) * 2006-04-28 2013-08-07 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Memory device and semicondutor device
JPWO2012095897A1 (ja) * 2011-01-14 2014-06-09 パナソニック株式会社 チャージポンプ回路

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