JP2005116298A - 照明装置および方法、並びに、表示装置および方法 - Google Patents

照明装置および方法、並びに、表示装置および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 複数本のランプから入射され、導光板から出射される光の最小輝度を従来のそれより下げることができるようにする。
【解決手段】 バックライト装置1において、インバータユニット13は、ランプ12−Aとランプ12−Bのそれぞれを高周波電流で駆動し、PWM(Pulse Width Modulation)制御方式により、ランプ12−Aとランプ12−Bの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御する。即ち、インバータユニット13は、PWM信号のPWM周波数をランプ12−Aとランプ12−Bに対して略同一にし、ランプ12−Aとランプ12−BとのそれぞれのPWM信号の位相を一致しないようにずらして、ランプ12−Aとランプ12−Bの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御する。本発明は、液晶表示装置用のバックライト装置に適用可能である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、照明装置および方法、並びに、表示装置および方法に関し、特に、複数本のランプから入射され、導光板から出射される光の最小輝度を従来のそれより下げることができる、照明装置および方法、並びに、表示装置および方法に関する。
近年、液晶表示装置が普及してきている。この液晶表示装置は、その液晶パネルに入射された光の透過率を画素毎に制御することで画像を表示している。従って、この液晶パネルに光を入射させるバックライト装置が、液晶パネルの裏面側に組み込まれていることが多い。
このバックライト装置の光源は、ノート型のパーソナルコンピュータ等では1本のランプ(蛍光灯等)であることが多いのに対して、据え置き型のパーソナルコンピュータやテテレビジョン受像機等では複数本のランプ(蛍光灯等)であることが多い(特許文献1と特許文献2参照)
これらのランプの輝度は、そのランプの電流に応じて変化する。即ち、ランプの電流を制御することにより、そのランプの輝度を制御することができる。このランプの電流制御の方式として、従来、アナログ電流制御方式が広く利用されていた。アナログ電流制御方式とは、アナログ的に電流値の大小を制御する方式をいう。
このように、ランプの電流制御はそのランプの輝度制御であるともいえ、輝度の制御範囲がその制御の性能を意味する。従って、輝度の制御範囲を大きくとるために様々な工夫がなされてきている。なお、輝度を絞った方がその分省電力となるという効果が生じる。
具体的には、例えば、近年、ランプの電流制御の方式として、PWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御方式が登場してきている(特許文献3参照)。PWM制御方式とは、電流のオン状態とオフ状態とをスイッチングにより切換え、そのオン状態とオフ状態との比率(デューティ比)を可変することにより、平均電流を制御する方式をいう。このPWM制御方式は、デューティ制御方式或いはパルス幅制御方式等と称されることもある。
即ち、アナログ電流制御方式の場合、輝度の絞込み(電流の絞込み)は、最大輝度(それに対応する電流)の約40%程度までが限度であり、それ以下のレベルまで絞り込むと(それ以下のレベルの電流で制御すると)、輝度のチラツキが発生し、実用できる程の安定性がなくなる。
これに対して、PWM制御方式の場合、現状、最大輝度(それに対応する電流)の約8%程度まで輝度の絞込み(電流の絞込み)を行うことができる。
なお、8%とは、PWM周波数(ここでは、PWM周波数とは、PWM制御方式のパルス信号の周波数を指す。また、ここでは、このパルス信号をPWM信号と称し、また、PWM信号の周期(=1/PWM周波数)をPWM周期と称する)を現状での実用周波数まで下げた場合における、電流の絞込みの結果を指している。即ち、輝度を下げるための方法として、電流の絞込みを単に行うだけでなく、PWM周波数を下げる方法も存在する。しかしながら、PWM周波数が120[Hz]以下となると、チラツキが目について実用的でなくなることから、現状、PWM周波数には、その120[Hz]よりも高い実用上の最低周波数(実用周波数)が存在する。従って、PWM周波数をこの実用周波数まで下げた場合における電流の絞込みの限界が約8%程度であるという意味である。
特開2001−85759号公報 特開2002−164185号公報 特開平11−126696号公報
しかしながら、現状、さらなる輝度の絞込みが要求されており、従来のPWM制御方式ではこの要求に応じることができないという課題があった。
なお、この課題の解決方法として、バックライト装置に複数のランプが搭載されている場合、複数のランプの全ての同時点灯をやめて、即ち、数本のランプを消灯して、輝度を下げる方法も考えられる。
しかしながら、この解決方法では次のような新たな課題が発生する。即ち、バックライト装置のランプには高電圧のランプが使用されているため、バックライト装置等には様々な保護回路が設けられている。この保護回路を働かせるために「ランプ不良(事故等)による消灯」というトリガが現状設けられていることが多い。このトリガと、この解決方法とを併用した場合、輝度を下げることを目的としてランプを意識的に消灯させたときでも、保護回路が働いてしまうことになる。そこで、このトリガを使用するためには、ランプの消灯原因を検出する検出回路等(ランプ不良のための消灯であるのか、或いは、意識的な消灯であるのかを検出する検出回路等)をバックライト装置にさらに設ける必要が生じるという新たな課題が発生する。
また、次の理由により、特許文献1乃至特許文献3の発明を単に適用しても、或いは、これらを単に組み合わせても、上述した課題を解決することは困難である。即ち、特許文献1の発明は、2つ以上の負荷(ランプ等)を接続する際の負荷変動に対して安定性を保ち、かつ、安価とし、圧電トランスから発生する強電界を減少させることを目的としている。また、特許文献2の発明は、リーク電流の低減を目的としている。さらに、特許文献3の発明は、異なる走査周波数の液晶ディスプレイに対しても表示画面上に干渉縞を生じることなく輝度調節可能とすることを目的としている。即ち、特許文献1乃至特許文献3のいずれの発明も、最小輝度を下げることを目的としておらず、最小輝度については、開示はおろか示唆もなされていないという理由である。具体的には、例えば、特許文献1や特許文献2の発明が位相制御の対象としている周波数は、PWM周波数ではなく、ランプを駆動する高周波電流の周波数である。即ち、例えば、特許文献1にもPWM制御方式により輝度調整を行うこと自体は開示されている。しかしながら、そのPWM周波数は210[Hz]と上述した実用周波数(120[Hz])よりも高い周波数に設定されており、最小輝度を下げることは特に想定されていない。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、複数本のランプから入射され、導光板から出射される光の最小輝度を従来のそれより下げることができるようにするものである。
本発明の照明装置は、複数のランプと、複数のランプのそれぞれからの光を入射し、所定の方向に出射する導光板と、複数のランプのそれぞれを第1の周波数の交流電流で駆動し、第1の周波数よりも低い第2の周波数のパルス信号を利用するPWM(Pulse Width Modulation)制御方式により、複数のランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御するランプ駆動装置とを備え、ランプ駆動装置は、PWM制御方式におけるパルス信号の第2の周波数を複数のランプの全てに対して略同一にし、複数のランプのそれぞれに対するパルス信号の位相を、全ての他のランプに対するパルス信号の位相のいずれとも一致させずに、複数のランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御するようにすることができる。
複数のランプの本数はN本(Nは、2以上の整数値)であり、ランプ駆動装置は、N本のランプのそれぞれに対するパルス信号の位相を略360度/Nだけ離間させて、N本のランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御するようにすることができる。
ランプ駆動装置は、複数のランプのそれぞれを駆動する交流電流の第1の周波数とその位相とを、複数のランプの全てに対して略同一にして、複数のランプのそれぞれを駆動するようにすることができる。
本発明の照明装置においては、複数のランプのそれぞれが、第1の周波数の交流電流で駆動され、第1の周波数よりも低い第2の周波数のパルス信号を利用するPWM(Pulse Width Modulation)制御方式によりその平均電流が同時またはそれぞれ個別に制御され、その結果、複数のランプのそれぞれから発生する光が導光板に入射され、所定の方向に出射される。詳細には、PWM制御方式におけるパルス信号の第2の周波数が複数のランプの全てに対して略同一にされ、複数のランプのそれぞれに対するパルス信号の位相が、全ての他のランプに対するパルス信号の位相のいずれとも一致しないようにずらされて、複数のランプのそれぞれの平均電流が同時またはそれぞれ個別に制御される。
本発明の照明方法は、複数のランプと、複数のランプのそれぞれからの光を入射し、所定の方向に出射する導光板とを少なくとも備える照明装置の照明方法であって、複数のランプのそれぞれを第1の周波数の交流電流で駆動し、第1の周波数よりも低い第2の周波数のパルス信号を利用するPWM(Pulse Width Modulation)制御方式により、複数のランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御するランプ駆動ステップを含み、ランプ駆動ステップは、PWM制御方式におけるパルス信号の第2の周波数を複数のランプの全てに対して略同一にし、複数のランプのそれぞれに対するパルス信号の位相を、全ての他のランプに対するパルス信号の位相のいずれとも一致させずに、複数のランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御することを特徴とする。
本発明の照明方法においては、複数のランプと、複数のランプのそれぞれからの光を入射し、所定の方向に出射する導光板とを少なくとも備える照明装置において、複数のランプのそれぞれが、第1の周波数の交流電流で駆動され、第1の周波数よりも低い第2の周波数のパルス信号を利用するPWM(Pulse Width Modulation)制御方式によりそれぞれの平均電流が同時またはそれぞれ個別に制御される。詳細には、PWM制御方式におけるパルス信号の第2の周波数が複数のランプの全てに対して略同一にされ、複数のランプのそれぞれに対するパルス信号の位相が、全ての他のランプに対するパルス信号の位相のいずれとも一致しないようにずらされて、複数のランプのそれぞれの平均電流が同時またはそれぞれ個別に制御される。
本発明の表示装置は、複数のランプと、複数のランプのそれぞれからの光を入射し、所定の方向に出射する導光板と、導光板からの光を入射し、その光を利用して画像を表示する表示パネルと、複数のランプのそれぞれを第1の周波数の交流電流で駆動し、第1の周波数よりも低い第2の周波数のパルス信号を利用するPWM(Pulse Width Modulation)制御方式により、複数のランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御するランプ駆動装置とを備え、ランプ駆動装置は、PWM制御方式におけるパルス信号の第2の周波数を複数のランプの全てに対して略同一にし、複数のランプのそれぞれに対するパルス信号の位相を、全ての他のランプに対するパルス信号の位相のいずれとも一致させずに、複数のランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御することを特徴とする。
本発明の表示装置においては、複数のランプのそれぞれが、第1の周波数の交流電流で駆動され、第1の周波数よりも低い第2の周波数のパルス信号を利用するPWM(Pulse Width Modulation)制御方式によりその平均電流が同時またはそれぞれ個別に制御され、その結果、複数のランプのそれぞれから発生する光が導光板を通じて、表示パネルに入射される。詳細には、PWM制御方式におけるパルス信号の第2の周波数が複数のランプの全てに対して略同一にされ、複数のランプのそれぞれに対するパルス信号の位相が、全ての他のランプに対するパルス信号の位相のいずれとも一致しないようにずらされて、複数のランプのそれぞれの平均電流が個別に制御される。
本発明の表示方法は、複数のランプと、複数のランプのそれぞれからの光を入射し、所定の方向に出射する導光板と、導光板からの光を入射し、その光を利用して画像を表示する表示パネルとを少なくとも備える表示装置の表示方法であって、複数のランプのそれぞれを第1の周波数の交流電流で駆動し、第1の周波数よりも低い第2の周波数のパルス信号を利用するPWM(Pulse Width Modulation)制御方式により、複数のランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御するランプ駆動ステップを含み、ランプ駆動ステップは、PWM制御方式におけるパルス信号の第2の周波数を複数のランプの全てに対して略同一にし、複数のランプのそれぞれに対するパルス信号の位相を、全ての他のランプに対するパルス信号の位相のいずれとも一致させずに、複数のランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御することを特徴とする。
本発明の表示方法においては、複数のランプと、複数のランプのそれぞれからの光を入射し、所定の方向に出射する導光板と、導光板からの光を入射し、その光を利用して画像を表示する表示パネルとを少なくとも備える表示装置において、複数のランプのそれぞれが、第1の周波数の交流電流で駆動され、第1の周波数よりも低い第2の周波数のパルス信号を利用するPWM(Pulse Width Modulation)制御方式によりそれぞれの平均電流が同時またはそれぞれ個別に制御される。詳細には、PWM制御方式におけるパルス信号の第2の周波数が複数のランプの全てに対して略同一にされ、複数のランプのそれぞれに対するパルス信号の位相が、全ての他のランプに対するパルス信号の位相のいずれとも一致しないようにずらされて、複数のランプのそれぞれの平均電流が同時またはそれぞれ個別に制御される。
以上のごとく、本発明によれば、複数本のランプのそれぞれを駆動し、PWM制御方式を用いてそれらの複数本のランプの平均電流を同時に或いはそれぞれ個別に制御することができる。特に、それらの複数本のランプのそれぞれから入射され、導光板から出射される光の最小輝度を従来のそれより下げることができる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、請求項に記載されている発明をサポートする具体例が、発明の実施の形態に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、構成要件に対応するものとして、ここには記載されていない具体例があったとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、具体例が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
さらに、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明が、請求項に全て記載されていることを意味するものではない。換言すれば、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明であって、この出願の請求項には記載されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により追加される発明の存在を否定するものではない。
本発明によれば、照明装置が提供される。この照明装置(例えば、図1のバックライト装置1)は、複数のランプ(例えば、図1と図2のランプ12−Aとランプ12−B)と、複数の前記ランプのそれぞれからの光を入射し、所定の方向に出射する導光板(例えば、図1の導光板11)と、複数の前記ランプのそれぞれを第1の周波数(例えば、60[kHz]等)の交流電流で駆動し、前記第1の周波数よりも低い第2の周波数のパルス信号を利用するPWM(Pulse Width Modulation)制御方式により、複数の前記ランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御するランプ駆動装置(例えば、図1と図2のインバータユニット13)とを備え、前記ランプ駆動装置は、前記PWM制御方式における前記パルス信号の前記第2の周波数を複数の前記ランプの全てに対して略同一にし(例えば、図10や図11に示されるように、PWM制御信号AとPWM制御信号BのいずれのPWM周波数も100[[Hz]]とされている)、複数の前記ランプのそれぞれに対する前記パルス信号の位相を、全ての他のランプに対する前記パルス信号の位相のいずれとも一致させずに(図10や図11のPWM制御信号AとPWM制御信号Bに示されるようにそれぞれずらし)、複数の前記ランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御することを特徴とする。
この照明装置においては、複数の前記ランプの本数はN本(Nは、2以上の整数値であるが、例えば、図1と図2に示されるようにN=2の場合)であり、前記ランプ駆動装置は、N本の前記ランプのそれぞれに対する前記パルス信号の位相を略360度/Nだけ離間させて(即ち、いまの場合、360度/2(=N)=180度であり、図10や図11に示されるように、PWM制御信号Bのパルス信号の位相は、PWM制御信号Aに対して180度(10Tが360度とされており、5Tが180度となる)だけずらして)、N本の前記ランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御することができる。
本発明によれば、照明方法が提供される。この照明方法は、複数のランプと、複数の前記ランプのそれぞれからの光を入射し、所定の方向に出射する導光板とを少なくとも備える照明装置(例えば、図1のバックライト装置1)の照明方法であって、複数の前記ランプのそれぞれを第1の周波数の交流電流で駆動し、前記第1の周波数よりも低い第2の周波数のパルス信号を利用するPWM(Pulse Width Modulation)制御方式により、複数の前記ランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御するランプ駆動ステップ(例えば、図1や図2のインバータユニット13が実行するステップ)を含み、前記ランプ駆動ステップは、前記PWM制御方式における前記パルス信号の前記第2の周波数を複数の前記ランプの全てに対して略同一にし、複数の前記ランプのそれぞれに対する前記パルス信号の位相を、全ての他のランプに対する前記パルス信号の位相のいずれとも一致させずに、複数の前記ランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御する(例えば、図10や図11に示されるように制御する)。
本発明によれば、表示装置が提供される。この表示装置(例えば、図1のバックライト装置1とLCD2とを少なくとも含む液晶表示装置)は、複数のランプ(例えば、図1と図2のランプ12−Aとランプ12−B)と、複数の前記ランプのそれぞれからの光を入射し、所定の方向に出射する導光板(例えば、図1の導光板11)と、前記導光板からの光を入射し、その光を利用して画像を表示する表示パネル(例えば、図1と図2の表示パネル)と、複数の前記ランプのそれぞれを第1の周波数の交流電流で駆動し、前記第1の周波数よりも低い第2の周波数のパルス信号を利用するPWM(Pulse Width Modulation)制御方式により、複数の前記ランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御するランプ駆動装置(例えば、図1と図2のインバータユニット13)とを備え、前記ランプ駆動装置は、前記PWM制御方式における前記パルス信号の前記第2の周波数を複数の前記ランプの全てに対して略同一にし、複数の前記ランプのそれぞれに対する前記パルス信号の位相を、全ての他のランプに対する前記パルス信号の位相のいずれとも一致させずに、複数の前記ランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御することを特徴とする。
本発明によれば、表示方法が提供される。この表示方法は、複数のランプ(例えば、図1と図2のランプ12−Aとランプ12−B)と、複数の前記ランプのそれぞれからの光を入射し、所定の方向に出射する導光板(例えば、図1の導光板11)と、前記導光板からの光を入射し、その光を利用して画像を表示する表示パネル(例えば、図1と図2の表示パネル)とを少なくとも備える表示装置(例えば、図1のバックライト装置1とLCD2とを少なくとも含む液晶表示装置)の表示方法であって、複数の前記ランプのそれぞれを第1の周波数の交流電流で駆動し、前記第1の周波数よりも低い第2の周波数のパルス信号を利用するPWM(Pulse Width Modulation)制御方式により、複数の前記ランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御するランプ駆動ステップ(例えば、図1や図2のインバータユニット13が実行するステップ)を含み、前記ランプ駆動ステップは、前記PWM制御方式における前記パルス信号の前記第2の周波数を複数の前記ランプの全てに対して略同一にし、複数の前記ランプのそれぞれに対する前記パルス信号の位相を、全ての他のランプに対する前記パルス信号の位相のいずれとも一致させずに、複数の前記ランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御することを特徴とする。
以下、図面を参照して、本発明の照明装置としての、液晶表示装置用のバックライト装置、および、本発明の表示装置としての液晶表示装置について説明する。
図1は、本実施の形態のバックライト装置、およびそれを搭載した本実施の形態の液晶表示装置の構成例を示す断面図である。
図1に示されるように、本実施の形態の液晶表示装置には、バックライト装置1とLCD(Liquid Crystal Display)2(なお、LCDとは、一般的に液晶表示装置全体等を指すこともあるが、ここでは、特に液晶パネルを指す)が設けられている。
バックライト装置1には、導光板11、2本のランプ12−Aおよびランプ12−B、並びに、インバータユニット13が設けられている。
導光板11は、LCD2の裏面(LCD2の表示面が表面とされる)側に配置され、2本のランプ12−Aおよびランプ12−Bからの光を入射し、LCD2に向けて(所定の方向)出射する。
なお、導光板11の表面(LCD2の裏面と対向する面)とLCD2の裏面との間には、拡散シートやプリズムシート等が配置されることもある。また、導光板11の裏面側には、反射シート等が配置されることもある。
2本のランプ12−Aおよびランプ12−Bは、例えば、蛍光灯等で構成され、図1の例では、導光板11の表面と垂直な4つの面のうちの所定の面(図1の例では、図中右側の面11−1)側に、その面11−1と略平行に(面11−1に沿って)配置されている。
なお、2本のランプ12−Aおよびランプ12−Bの配置位置は、ランプ12−Aからの光とランプ12−Bからの光とが、導光板11からLCD2の方向に出射される場所であれば何れの場所でもよい。例えば、図示はしないが、導光板11の面11−1側に、その面11−1と略平行に(面11−1に沿って)ランプ12−Aを配置させ、その面11−1と対向する面11−2側に、その面11−2と略平行に(面11−2に沿って)ランプ12−Bを配置させてもよい。
インバータユニット13は2つの出力を有しており、これらの2つの出力のうちの、第1の出力がランプ12−Aに接続され、また、第2の出力がランプ12−Bに接続されている。即ち、インバータユニット13は、ランプ12−Aおよびランプ12−Bのそれぞれを駆動することができる。詳細には、インバータユニット13は、ランプ12−Aおよびランプ12−Bのそれぞれに対して高周波(例えば、60[kHz])の電圧を印加することで、ランプ12−Aおよびランプ12−Bのそれぞれを発光させる。
なお、このとき、ランプ12−Aとランプ12−Bとのそれぞれには、1000V程度の高圧の高周波電圧が印加されることになる。従って、ランプ12−Aとランプ12−Bとが、図1に示されるように近距離に配置される場合、ランプ12−Aとランプ12−Bに印加される高周波電圧の周波数が異なっていたり、或いは、その周波数が同一であっても位相が異なっていると、ランプ12−Aとランプ12−Bとの間に高電圧が発生し(180度位相がずれていたりすると、最大2000V程度の高電圧が発生し)、ランプ12−Aとランプ12−Bとの間に電流が流れてしまうといった安全上の問題が発生してしまう。
そこで、この問題の発生を回避するために、ランプ12−Aとランプ12−Bとのそれぞれに印加される高周波の電圧の周波数と位相とのいずれも一致させることが望ましい。従って、インバータユニット13は、ランプ12−Aとランプ12−Bのそれぞれを駆動する高周波電流の周波数とその位相とのいずれも略同一にして、ランプ12−Aとランプ12−Bのそれぞれを駆動するとよい。このことは、ランプが3本以上の場合においても同様とされる。
ところで、インバータユニット13は、ランプ12−Aおよびランプ12−Bのそれぞれの電流を、上述したPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御方式で制御する。
即ち、図2に示されるように、インバータユニット13には、PWM信号Aをランプ駆動部22−Aに入力させるとともに、PWM信号Bをランプ駆動部22−Bに入力させるPWM信号出力部21が設けられている。なお、上述したように、PWM信号とは、パルスの幅が可変されるパルス信号であって、ここでは、このパルスの幅によりランプの平均電流のレベルを指令するパルス信号である。
インバータユニット13にはまた、ランプ12−Aを駆動し、PWM信号出力部21からのPWM信号Aを利用するPWM制御方式によりランプ12−Aの平均電流を制御するランプ駆動部22−A、および、ランプ12−Bを駆動し、PWM信号出力部21からのPWM信号Bを利用するPWM制御方式によりランプ12−Bの平均電流を制御するランプ駆動部22−Bが設けられている。
ここで注目すべき点は、本実施の形態のインバータユニット13は、複数のランプ(図1の例では、ランプ12−Aとランプ12−B)のそれぞれのパルス電流の位相を、全ての他のランプのパルス電流の位相のいずれとも一致しないようにずらして制御する点である。
なお、パルス電流とは、ここでは次のような電流をいう。即ち、ランプの電流を、高周波電流の周波数の単位(例えば、60[kHz]の単位)ではなくPWM周波数程度の単位(例えば、数100[Hz]程度の単位)でマクロ的に見た場合、PWM信号のパルスと同期したパルス状の電流がランプに流れているように見える(後述する図6等参照)。このようなパルス状の電流を、ここではパルス電流という。
換言すると、注目すべき点は、従来のインバータユニットにおいては、後述する図3に示されるようなPWM信号出力部31が適用されていたのに対して、本実施の形態のインバータユニット13においては、後述する図12に示されるようなPWM信号出力部21が適用されている点である。
即ち、この本実施の形態のPWM信号出力部21は、導光板11から出射される光(即ち、LCD2より出射される光)の最小輝度を従来のそれよりも下げるために、本願出願人により発明されたものである。或いは、本願出願人は、図3のPWM信号出力部31の代わりに、このPWM信号出力部21を搭載する図2のインバータユニット13を発明したともいえる。さらには、本願出願人は、このインバータユニット13を搭載する図1のバックライト装置1や、そのバックライト装置1と図1のLCD2とを一構成要素とする液晶表示装置を発明したともいえる。
ここで、図12のPWM信号出力部21の詳細な説明を行う前に、本願出願人がこのPWM信号出力部21を発明するに至った背景について説明する。即ち、以下、はじめに、図3乃至図9を参照して、図3の従来のPWM信号出力部31を搭載した従来のインバータユニットの制御(従来のPWM制御方式の制御)の概略、および、上述した従来の課題(従来のPWM信号出力部31を搭載した従来のインバータユニットが有する課題)の発生原因について説明する。次に、図10と図11とを参照して、従来の課題を解決する(最小輝度を従来のそれよりも下げる)ことが可能なPWM制御方式を利用した照明手法、即ち、本実施の形態の照明手法について説明する。
なお、ここでは、従来のインバータユニットとは、本実施の形態のインバータユニット13(図2)に対して、本実施の形態のPWM信号出力部21(図12)の代わりに、図3の従来のPWM信号出力部31が搭載されたインバータユニットを指すとする。
はじめに、図3を参照して、従来のPWM信号出力部31の構成について説明する。
図3に示されるように、従来のPWM信号出力部31には、所定のPWM周波数のPWM信号を発生し、ランプ駆動部22−Aとランプ駆動部22−Bに分配するPWM発振回路41が設けられていた。
このように、従来においては、図4に示されるように、ランプ駆動部22−Aに入力されるPWM信号Aと、ランプ駆動部22−Bに入力されるPWM信号Bとはいずれも、同一のPWM周波数であり同一の位相であるパルス信号とされていた。
即ち、この図4には、図中上から順に、従来のPWM信号出力部31からランプ駆動部22−Aに入力されたPWM信号A、従来のPWM信号出力部31からランプ駆動部22−Bに入力されたPWM信号B、および、これらのPWM信号AまたはPWM信号Bを利用するPWM制御方式により制御されたランプ12−Aとランプ12−Bから発せられた光の光量の総和のそれぞれのタイミングチャートが示されている。
なお、ランプ12−Aとランプ12−Bから発せられた光の光量の総和は、導光板11から出射される光(即ち、LCD2から出射される光)の輝度に相当するので、図中一番下の光量のタイミングチャートは、輝度のタイミングチャートとみなすこともできる。また、図4においては、光量の波形はパルス状に描画されているが、後述するように、実際の光量の波形はこのような綺麗なパルス状とならない場合もある。
これらのタイミングチャートの下方には、1/1000[s]を単位時間Tとする時間軸が示されている。即ち、時刻t0乃至時刻t10とは、所定の基準時刻を時刻t0とし、その時刻t0から単位時間Tずつ経過した時刻のそれぞれを示す。
なお、以上の前提事項(タイミングチャートの並び順や、時間の表示方法等)については、後述するその他のタイミングチャート、即ち、後述する図5、図9、図10、および図11においても全く同様とされる。
図4のPWM信号AとPWM信号Bとのタイミングチャートによると、PWM信号AとPWM信号Bとのいずれにおいても、PWM周波数は200[Hz](=1/5T)とされ、また、パルスの位相も同一とされている(即ち、同期している)。
このようなPWM信号AとPWM信号Bのそれぞれは、上述したように、ランプ駆動部22−Aとランプ駆動部22−Bのそれぞれに入力される。
すると、ランプ駆動部22−Aは、入力されたPWM信号Aのうちの、パルス幅d(なお、このdについては後述する)のパルスが存在する第1の時間帯において、ランプ12−Aを駆動し、それ以外の第2の時間帯(パルスが存在しない時間帯)においては、ランプ12−Aの駆動を禁止する。即ち、第1の時間帯においては、ランプ12−Aに高周波電圧が印加されて高周波電流が流れるが、第2の時間帯においては、ランプ12−Aにこの高周波電圧が印加されなくなるので高周波電流が流れなくなる。従って、ランプ12−Aには、PWM信号Aと同期したパルス電流が流れることになる。その結果、ランプ12−Aは、第1の時間帯においては発光し(点灯し)、第2の時間帯においては発光を停止する(消灯する)ことになる。即ち、ランプ12−Aの点灯と消灯とが、PWM信号Aに同期して繰り返される。
同様に、ランプ駆動部22−Bは、入力されたPWM信号Bのうちの、パルス幅dのパルスが存在する第3の時間帯において、ランプ12−Bを駆動し、それ以外の第4の時間帯(パルスが存在しない時間帯)においては、ランプ12−Bの駆動を禁止する。即ち、第3の時間帯においては、ランプ12−Bに高周波電圧が印加されて高周波電流が流れるが、第4の時間帯においては、ランプ12−Bにこの高周波電圧が印加されなくなるので高周波電流が流れなくなる。従って、ランプ12−Bには、PWM信号Bと同期したパルス電流が流れることになる。その結果、ランプ12−Bは、第3の時間帯においては発光し(点灯し)、第4の時間帯においては発光を停止する(消灯する)ことになる。即ち、ランプ12−Bの点灯と消灯とが、PWM信号Bに同期して繰り返される。
従来においては、図4に示されるように、PWM信号AとPWM信号Bとは同期したパルス信号とされているので、第1の時間帯と第3の時間帯とは一致し、また、第2の時間帯と第4の時間帯とは一致する。即ち、ランプ12−Aとランプ12−Bの点灯と消灯のタイミングは同期する。従って、ランプ12−Aとランプ12−Bのそれぞれから発せられる光の光量の総和は、光量のタイミングチャートに示されるように推移する。
なお、ここでは、ランプ12−Aとランプ12−Bのそれぞれが瞬間的に発する光の光量は1[光量]とされている。即ち、導光板11から出射される瞬間的な光量は、ランプ12−Aとランプ12−Bとが共に点灯している時間帯においては2[光量]となり、ランプ12−Aとランプ12−Bとのうちのいずれか一方が点灯している時間帯においては1[光量]となり、また、ランプ12−Aとランプ12−Bとが共に消灯している時間帯においては0[光量]となる。ただし、従来においては、ランプ12−Aとランプ12−Bとのうちのいずれか一方が点灯している時間帯は存在しないので、導光板11から出射される瞬間的な光量は、PWM信号AとPWM信号Bと同期して、2[光量]か0[光量]のうちのいずれかとなる。即ち、導光板11から出射される瞬間的な光量は、パルスが存在する時間帯(第1の時間帯と第3の時間帯)においては2[光量]となり、パルスが存在しない時間帯(第2の時間帯と第4の時間帯)においては0[光量]となる。
ところで、導光板11から出射される光(即ち、LCD2から出射される光)の単位時間当たりの平均輝度は、その単位時間当たりに導光板11から出射された光の光量の積分値(総和)に相当する。例えば、この単位時間が10T(=1/100[s])とされた場合、導光板11から出射される光の平均輝度は、2[光量]と、ランプ12−Aとランプ12−Bとの単位時間10T当たりの点灯時間との積(図4の光量のタイミングチャートにおける斜線の領域の積分値)で表される。
即ち、この単位時間10T当たりの点灯時間は、結局、PWM信号AとPWM信号Bとの単位時間10T当たりのパルスの存在数と、1つのパルスの存在時間との積に略一致する。
具体的には、例えば、図4の例では、単位時間10Tは、PWM信号AとPWM信号BとのPWM周期(=5T)の2倍であることから、単位時間10T当たり2つのパルスが存在することになる。従って、単位時間10T当たりの点灯時間は、1つのパルスの存続時間の2倍の時間となる。また、図4の例では、パルスの幅dがPWM信号AとPWM信号BとのPWM周期の70%とされていることから、1つのパルスの存続時間は「5T×70(=d)/100」で表される。従って、図4の例では、単位時間10T当たりの点灯時間は、その2倍、即ち、7T(=2×(5T×70/100))で表される。
なお、このように、PWM信号AとPWM信号BとのPWM周期に対する割合[%]で表されたパルスの幅dは、一般的にはデューティ比dと称されている。即ち、デューティ比dとは、ランプのパルス電流(或いは、ランプに印加されるパルス電圧)のオン状態の時間帯と、オフ状態の時間帯との比率であるということもできる。従って、以下、パルス幅d[%]をデューティ比d[%]と称して説明する。
以上のことから、図4の例では、導光板11から出射される光の単位時間当たりの平均輝度は14T(=2×7T)[光量]となる。
このように、導光板11から出射される光(即ち、LCD2から出射される光)の平均輝度は、結局のところデューティ比dに略比例する。従って、デューティ比dを下げることで、平均輝度も下げることが可能となる。即ち、デューティ比d=100[%](全時間帯点灯)とされた場合の単位時間10Tにおける平均輝度をSmaxとすれば(即ち、Smaxは最高輝度を示すことから、以下、単に、最高輝度Smaxと記述する。いまの場合、最高輝度Smax=20T[光量]となる)、デューティ比d[%]とされた場合の単位時間10Tにおける平均輝度S(以下、単に輝度Sと記述する)は、S=Smax×d/100で表される。
具体的には、例えば、輝度Sを最高輝度Smaxの20[%]に調整したい場合、即ち、輝度S=4T(=20T×20/100)[光量]としたい場合、デューティ比d=20[%]とすればよい。この場合のタイミングチャートが図5に示されている。また、この場合のランプ駆動部22−Aに入力された実際のPWM信号A(ランプ駆動入力)と、ランプ駆動部22−Aの実際の出力(ランプ駆動出力)との測定結果(オシロスコープで測定した結果)が図6に示されている。
図6のランプ駆動出力に示されるように、ランプ駆動部22−Aは、PWM制御方式を利用してランプ12−Aのランプ電流(パルス電流)を制御する場合、パルス電流のパルスの立ち上がりのとき(ランプ駆動入力のパルスの立ち上がりのとき)、または、パルス電流のパルスの立下りのとき(ランプ駆動入力のパルスの立下りのとき)、パルス電流の立ち上がりまたは立下りがある程度のスロープを持つ(制御応答が一定の時定数で遅れを持つ)ように制御している。これは、パルス電流を急峻に変化させると(制御応答をあまりに上げると)、発振やリンギング等の問題が発生してしまうからである。
このため、輝度をさらに下げようとして、デューティ比d[%]をさらに小さくすると、パルス電流のパルスの幅が狭くなりすぎて(即ち、パルス電流のオン状態の期間が短くなりすぎて)、電流が不安定になってしまう。このような電流が不安定となってしまう様子が、図7と図8のそれぞれに示されている。即ち、図7と図8とは、図6に示されるデューティ比d=20%におけるオシロスコープの測定結果に対応する図であって、図7はデューティ比d=10%における測定結果を表しており、図8はデューティ比d=9%における測定結果を表している。また、図示はされていないが、デューティ比d=9%よりも下げたところ、ランプ12−Aは消灯してしまった。
以上のことを要約すると、導光板11から出射される光(即ち、LCD2から出射される光)の平均輝度は、結局のところデューティ比d[%]に略比例する。従って、その平均輝度を下げるためには、デューティ比d[%]を下げればよい。ところが、デューティ比d[%]を下げすぎると(PWM周波数が200[Hz]の場合、9[%]程度にすると)、即ち、ランプのパルス電流のパルスの幅を狭めすぎると、電流が不安定となり、最終的には消灯してしまう。従って、所定のPWM周波数におけるデューティ比dの最小値[%]が存在し(例えば、PWM周波数が200[Hz]の場合、9[%]程度が最小値となる)、その最小値までが輝度の調整範囲となる。
しかしながら、電流が不安定となる原因は、デューティ比d[%]そのものではなく、ランプのパルス電流のパルスの幅[ms](パルス電流のオン状態の期間であって、PWM信号のパルスの幅に相当する)に起因する。
従って、正確には、このパルスの幅[ms]に限界値(最狭値)[ms]が存在し(例えば、いまの場合、図6乃至図8によると、0.5[ms]程度が限界値である)、その結果として、その限界値[ms]の幅を有するパルスのデューティ比d[%]、即ち、その限界値[ms]のその時点のPWM周期[ms]に対する割合が、デューティ比の最小値[%]となる。即ち、パルスの幅[ms]は絶対値である。一方、デューティ比d[%]は、対象とするパルスの幅[ms]のPWM周期[ms]に対する割合[%](相対値)である。従って、パルスの幅[ms]が同一のパルスであっても、例えば、PWM周波数が1/2倍に下げられると(即ち、PWM周期[ms]が2倍に上げられると)、デューティ比d[%]も1/2倍となる。
換言すると、限界値[ms]の幅を有するパルスのデューティ比d[%](即ち、デューティ比dの最小値[%])はPWM周波数に依存し、PWM周波数を下げることで(PWM周期[ms]を上げることで)、デューティ比dの最小値[%]を下げることができる。このことは、PWM周波数を下げることで(PWM周期[ms]を上げることで)、最小輝度を下げることができることを意味している。
そこで、例えば、図9に示されるように、PWM信号AとPWM信号Bとのパルスの幅[ms]を図5の場合と同一の1[ms](=T)に保ったまま、PWM周波数を図5の200[Hz]の1/2倍の100[Hz]まで下げると、即ち、PWM周期を図5の5T(=5[ms])の2倍の10T(=10[ms])まで上げると、デューティ比d[%]を図5の20[%]の1/2倍の10[%]まで下げることができる。
従って、この場合、輝度S(導光板11から出射される光の単位時間10T当たりの平均輝度S)も、最大輝度Smaxの20[%]からその1/2倍の10[%]まで下げることができる。
即ち、図5と図9とのそれぞれの光量のタイミングチャートを比較するに、単位時間10T当たりのパルス数は、図5の場合では2個であるのに対して、図9の場合ではその半分の1個となっている。換言すると、ランプ12−Aとランプ12−Bの点灯時間が、図5の場合では2Tとされていたのに対して、図9の場合ではその半分のTとなっている。従って、上述したように、輝度Sは、ランプ12−Aとランプ12−Bの点灯時間に比例するので、図9の場合におけるその輝度Sは、図5の場合におけるそれと比較して1/2倍となる。即ち、図5の場合における輝度Sは最高輝度Smaxの20%(即ち、S=4T[光量])であったのに対して、図9の場合における平均輝度Sは最高輝度Smaxの10%(即ち、S=2T[光量])となる。
このように、PWM信号AとPWM信号Bのパルスの幅[ms]を一定に保ったまま、PWM周波数を下げることで、デューティ比d[%]を下げることができ、その結果、導光板11から出射される光(即ち、LCD2から出射される光)の平均輝度も下げることができる。
ところが、このようにPWM周波数を低くしていくと(例えば、150[Hz]以下にすると)、次のような問題が発生してしまう。即ち、バックライト装置1より出射される光を利用して画像を表示するLCD2は、動画像を表示している(所定の時間間隔毎に1枚のフレームを順次表示している)ことが多い。この時間間隔に対応する周波数は、一般的にフレーム周波数と称されているが、PWM周波数が低くなると、この動画像のフレーム周波数(例えば、60[Hz])に近くなるか、或いは、フレーム周波数の2倍の周波数(例えば 120[Hz])に近くなってしまう。すると、導光板11から出射される光(即ち、LCD2から出射される光)の発光状態と非発光状態との切換えタイミング(即ち、PWM信号AとPWM信号Bのパルスのオン状態とオフ状態との切換えタイミング)と、フレーム周波数(またはその2倍の周波数)によるフレームの切換えタイミングとが干渉して、LCD2の動画像の表示がふらついてしまうといった問題が発生してしまう。
なお、このフレーム周波数との干渉問題において、フレーム周波数の基本周波数(例えば 60Hz)との干渉が最も大きく、その2倍の周波数との干渉はそれより小さい。勿論、そのk(kは、3以上の整数値)倍の周波数との干渉もあるが、nが大きくなるほど、エネルギーは小さくなっていくので、その干渉の度合い(画像のふらつき)も小さくなり、実用上特に問題とならない。
また、PWM周波数が60[Hz]程度以下となると、人間の目にも、導光板11から出射される光(即ち、LCD2から出射される光)の発光状態と非発光状態との区別がついてしまうという問題も発生してしまう。
従って、これらの問題を回避するために、PWM周波数にも実用上の最低周波数(上述した実用周波数)が存在することになる。従来の図3のPWM信号出力部31を搭載する従来のインバータユニットにおいては、上述した200[Hz]程度がPWM周波数の最低周波数となる。従って、PWM周波数が最低周波数である200[Hz]の場合、上述したように、デューティ比d=9%程度が限界であり、その結果、従来のPWM信号出力部31を搭載する従来のインバータユニットにおいては、最大輝度の9%程度までが輝度の調整範囲の限界となる(正確には、PWM周波数の最低周波数は200[Hz]より若干低く、このため、上述したように、9%よりも若干低い8%程度までが限界となる)。
しかしながら、上述した動画像のフレーム周波数と干渉を起こす周波数(干渉問題の対象となる周波数)は、正確には、PWM信号AとPWM信号BのPWM周波数ではなく、導光板11から出射される光の周波数(発光タイミングと非発光タイミングとの繰返し周期に対応する周波数)である。即ち、上述した問題を回避するために最低周波数を設ける必要がある周波数とは、PWM信号AとPWM信号BのPWM周波数ではなく、導光板11から出射される光の周波数である。
ただし、従来においては、PWM信号AとPWM信号Bとが同期していたため(PWM周波数と位相とが同一であったため)、ランプ12−Aの点灯と消灯の切替タイミング、ランプ12−Bの点灯と消灯の切替タイミング、および、導光板11から出射される光の発光状態と非発光状態の切替タイミングのいずれもが同期していた。このことは、導光板11から出射される光の周波数は、PWM信号AとPWM信号BのPWM周波数と常に一致することを意味している。従って、従来においては、導光板11から出射される光の最低周波数はそのまま、PWM信号AとPWM信号BのPWM周波数の最低周波数になってしまう。即ち、従来においては、PWM信号AとPWM信号BのPWM周波数を、導光板11から出射される光の最低周波数(動画像のフレーム周波数やその2倍の周波数以上の周波数)より下げられなかった。このことが、従来の課題の発生原因、即ち、最小輝度を最大輝度の8[%]より下げられない原因の一つとなっていた。
そこで、本願出願人は、この従来の課題を解決すべく、PWM信号AとPWM信号BのPWM周波数の位相をずらすという照明手法を発明した。この照明手法により、PWM信号AとPWM信号BのPWM周波数を、導光板11から出射される光の最低周波数より下げることが可能となる。換言すると、PWM信号AとPWM信号BのPWM周波数を、導光板11から出射される光の最低周波数より下げた状態で、導光板11から出射される実際の光の周波数を、その最低周波数以上に確保することが可能となる。その結果、導光板11から出射される光(即ち、LCD2から出射される光)の最小輝度を従来のそれより下げることが可能になる。即ち、従来の課題を解決することが可能となる。
以下、本願出願人が発明したこの照明手法の詳細について説明する。
即ち、上述したように、導光板11から出射される光の単位時間(例えば、10T)当たりの平均輝度は、その単位時間当たりに導光板11から出射された光の光量の積分値(総和)に相当する。また、ここでは、ランプ12−Aとランプ12−Bの瞬間的な光量はいずれも1[光量]とされている。即ち、ランプ12−Aの光量の積分値(1[光量]×単位時間当たりのランプ12−Aの点灯時間)と、ランプ12−Bの光量の積分値(1[光量]×単位時間当たりのランプ12−Bの点灯時間)との総和が、導光板11から出射される光の単位時間当たりの平均輝度に相当する。
そこで、デューティ比d[%]とPWM周波数とを確保したまま(変更させずに)、ランプ12−AのPWM信号Aとランプ12−BのPWM信号Bとの相互の位相をずらす(一致させない)という本照明手法を適用することで、単位時間当たりのランプ12−Aの点灯時間と、単位時間当たりのランプ12−Bの点灯時間とを確保したまま、ランプ12−Aとランプ12−Bの点灯タイミングと消灯タイミングをずらすことができ、その結果、導光板11から出射される光の単位時間当たりの平均輝度を確保したまま(上げることなく)、その光の周波数だけをPWM周波数の略2倍に上げることができる。
換言すると、導光板11から出射される光の周波数を最低周波数以上に確保したまま、PWM信号AとPWM信号BのPWM周波数をその最低周波数よりも低くすることができ、その結果、導光板11から出射される光(即ち、LCD2から出射される光)の最小輝度を、従来のそれよりも下げることが可能となる。即ち、従来の課題を解決することが可能になる。
具体的には、例えば、図10のタイミングチャートに示されるように、PWM信号AとPWM信号BとのPWM周波数を図9のときと同一の100[Hz]に確保したまま(PWM周期を10Tとしたまま)、PWM信号AとPWM信号Bとの位相を例えば180度(=5T)ずらすことで、導光板11から発する光の周波数(光量のタイミングチャートにおけるパルスの発生周期に対応する周波数)を200[Hz]まで上げる(即ち、パルスの発生周期を5Tに下げる)ことができる。
即ち、従来のPWM制御方式を示す図9と、本実施の形態のPWM制御方式(本照明手法)を示す図10とを比較するに、本照明手法を適用することで、PWM信号AとPWM信号BとのPWM周波数を100[Hz]に確保したまま、導光板11から発する光の周波数を、従来の100[Hz](即ち、動画像のフレーム周波数(例えば、60[Hz])やその2倍の周波数(120[Hz])との干渉を回避するための最低周波数より低い周波数)の2倍の周波数(即ち、その最低周波数以上)に上げることができることがわかる。一方、本照明手法を適用することで、導光板11から発する光の単位時間10T当たりの平均輝度を、2T[光量](図9と図10の光量のタイミングチャートのそれぞれにおける、斜線の領域の積分値)のまま確保する(上げない)ことができることがわかる。
詳細には、例えば、いま、導光板11から発する光の周波数の最低周波数が200[Hz]に設定されているとする。
この場合、従来においては、上述した図5に示されるように、PWM信号AとPWM信号BとのPWM周波数の最低周波数も200[Hz]に設定しないといけない。このため、例えば、PWM信号AとPWM信号BとのPWM周波数がこの最低周波数である200[Hz]に設定された場合であって、パルスの幅がT(=1[ms])であるときのデューティ比dは20[%]となる。即ち、いまの場合、従来においては、パルスの幅がT(=1[ms])であるときのデューティ比dを20[%]までしか下げることができない。従って、いまの場合、従来においては、パルスの幅がTであるときの輝度S(導光板11から出射される単位時間10Tあたりの光の平均輝度S)は、最大輝度Smax(=20T[光量])の20[%]である4T[光量]が最小値となる。
これに対して、本実施の形態においては、いまの場合、上述した図10に示されるように、PWM信号AとPWM信号BとのPWM周波数の最低周波数を、200[Hz]の半分の100[Hz]まで下げることができる。このため、例えば、PWM信号AとPWM信号BとのPWM周波数がこの最低周波数である100[Hz]に設定された場合であって、パルスの幅がTであるときのデューティ比dは10[%]となる。即ち、いまの場合、本実施の形態においては、パルスの幅がT(=1[ms])であるときのデューティ比dを、20[%]の半分の10[%]まで下げることが可能となる。従って、いまの場合、本実施の形態においては、パルスの幅がTであるときの輝度Sも、最大輝度Smax(=20T[光量])の10[%]である2T[光量](即ち、従来の4T[光量]の半分)まで下げることが可能となる。
以上のことから、本照明手法(本実施の形態のPWM制御方式)を適用することで、実際の最小輝度(即ち、パルスの幅が上述した制限値[ms]であるときの最小輝度)も、従来の8[%]程度の半分、即ち、4[%]程度まで下げることが可能となる。
なお、本照明手法を適用して輝度を上げたい場合、例えば、図4と同様に最大輝度Smax(=20T[光量])の70[%]である14T[光量]としたい場合、図11に示されるように、PWM信号AとPWM信号BとのPWM周波数を100[Hz]としたまま、デューティ比dを70[%]に単に上げればよい。これにより、図11の光量のタイミングチャートにおける斜線の領域の積分値を演算すればわかるように、輝度Sは目的の14T[光量]となる。
以上の内容が、本願出願人が発明したPWM制御方式を利用する照明手法である。ただし、この本照明手法は、上述したような、ランプ12−Aとランプ12−Bといった2本のランプに限定されず、それ以上(複数)のランプに対しても同様に適用できる手法である。
詳細には、本照明手法について、上述した具体的な表現から一般的な表現に直すと次の通りとなる。
即ち、本照明手法は、複数のランプと、複数のランプのそれぞれからの光を入射し、所定の方向に出射する導光板とを少なくとも備えるランプ装置に対して、複数のランプのそれぞれを、例えば、60[kHz]程度の高周波電流で駆動し、その高周波電流の周波数よりも低いPWM周波数のPWM信号を利用するPWM制御方式により、複数のランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御する手法である。詳細には、本照明手法は、PWM周波数を複数のランプの全てに対して略同一にし、複数のランプのそれぞれに対するPWM位相を、全ての他のランプに対するPWM位相のいずれとも一致させずに(ずらして)、複数のランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御する手法である。
例えば、本照明手法によれば、N本(Nは、2以上の整数値)のランプが搭載されたバックライト装置に対して、N本のランプのそれぞれに対するPWM信号の位相を略360度/Nだけ離間させて、N本のランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御することができる。具体的には、例えば、上述した図10や図11の例では、N=2とされていたため(2本のランプ12−Aとランプ12−Bとされていたため)、ランプ12−Bに対するPWM信号Bの位相は、ランプ12−Aに対するPWM信号Aの位相に対して180度(=360度/2)だけずらされている。
ただし、本照明手法は、上述したように、各PWM信号のそれぞれの位相をずらして、導光板11からの光の輝度を低く保ったまま、その周波数(導光板11における、発光状態と非発光状態との繰返し周期に対応する周波数)を、最低周波数(動画像のフレーム周波数との干渉問題等から回避させる周波数)まで上げることを目的としている。即ち、本照明手法は、各PWM信号のそれぞれの位相をずらすことで、導光板11からの光の周波数を所定の最低周波数以上に保ったまま、PWM周波数をその最低周波数よりも下げ、その結果、導光板から出射される光の最小輝度を従来よりも低くすることを目的としている。従って、この目的を達することが可能な限り、360度/Nの位相差とする必要は特になく、任意の位相差とすることができる。
このような本照明手法を適用する照明装置の一実施形態が、上述したバックライト装置1(図1)であり、本照明手法を適用する表示装置の一実施形態が、このバックライト装置1とLCD2とを少なくとも含む液晶表示装置である。即ち、液晶表示装置に着目した場合、本照明手法は表示手法であるともいえる。換言すると、本照明手法(または本表示手法)を適用するために、バックライト装置1のインバータユニット13(図2)には、図12に示されるようなPWM信号出力部21が搭載されている。即ち、図12は、本実施の形態が適用されるPWM信号出力部21の詳細な構成例を示している。
図12に示されるように、PWM信号出力部21には、従来のPWM信号出力部31と同様の機能と構成を有するPWM発振回路41の他にさらに、そのPWM発振回路41から出力されたPWM信号の位相を180度だけずらして出力する180度位相回路51が設けられている。
即ち、本実施の形態のPWM信号出力部21においては、PWM発振回路41が発振したパルス信号は、PWM信号Aとしてランプ駆動部22−A(図2)に出力されるとともに、180度位相回路51により180度だけ位相がずらされて、PWM信号Bとしてランプ駆動部22−B(図2)に出力される。
このようにして、PWM信号出力部21は、上述した図10や図11に示されるような、PWM信号AとPWM信号Bとを出力する。
なお、図12のPWM信号出力部21は、2本のライト12−Aとライト12−Bのそれぞれに対する、2つのPWM信号AとPWM信号Bとのそれぞれを出力する構成とされているが、上述したように、ランプの本数は2本に限定されず、N(ただし、Nは2以上の整数値)本でよい。ただし、この場合、PWM信号出力部21は、N本のライトのそれぞれに対する、N個のPWM信号のそれぞれを出力する必要がある。従って、この場合、PWM信号出力部21には、180度位相回路51の代わりに、例えば、PWM発振回路41から出力されたPWM信号の位相のそれぞれを所定の間隔(例えば、360度/Nの間隔)ずつずらした、N-1個のPWM信号を出力する回路が設けられることになる。
図13は、このようなPWM信号出力部21を搭載するインバータユニット13(図1と図2)の詳細な構成例を示している。
図13のインバータユニット13において、ランプ駆動部22−Aには、制御回路61−A、トランス62−A、検出抵抗63−A、および、帰還回路64−Aが設けられている。
制御回路61−Aは、入力電源71から印加された直流電圧を、高周波の交流電圧に変換してトランス62−Aの図示せぬ1次側に印加する。このとき、PWM信号出力部21からは上述したPWM信号Aが入力されるとともに、帰還回路64−Aからはランプ12−Aの実電流(パルス電流)に対応する信号が入力されるので、制御回路61−Aは、PWM信号A(ランプ12−Aのパルス電流の指令値に相当)と、帰還回路64−Aから入力された信号(ランプ12−Aのパルス電流の実績値に相当)との差分(誤差)に基づいて、PWM信号Aと略同期したパルス電流をランプ12−Aに流すように、トランス62−Aに出力するパルス電圧を制御する。即ち、制御回路61−Aは、フィードバック制御を利用して、ランプ12−Aのパルス電流を制御する。
トランス62−Aは、制御回路61−Aによりその1次側に印加された高周波の交流電圧を昇圧し、図示せぬその2次側よりランプ12−Aに印加する。
帰還回路64−Aは、ランプ12−Aのパルス実電流を、検出抵抗63−Aの両端間の電圧として検出し、必要に応じてさらにそのレベルを変換して、制御回路61−Aに供給する。
ランプ駆動部22−Bにも、ランプ駆動部22−Aにおける制御回路61−A乃至帰還回路64−Aのそれぞれと全く同様の機能と構成を有する、制御回路61−B乃至帰還回路64−Bのそれぞれが設けられている。なお、制御回路61−B乃至帰還回路64−Bのそれぞれの説明は、制御回路61−A乃至帰還回路64−Aのそれぞれの説明と重複することになるので、ここでは省略する。
以上、図1と図2に示される本実施の形態のバックライト装置1の構成について説明した。そこで、次に、そのバックライト装置1の動作について説明する
PWM信号出力部21は、PWM周波数は同一で(例えば、100[Hz]で)、位相は相互に180度ずれたPWM信号AとPWM信号B(例えば、上述した図10や図11に示されるような、PWM信号AとPWM信号B)を生成する。
このようにして生成されたPWM信号Aはランプ駆動部22−Aに供給される。一方、このようにして生成されたPWM信号Bはランプ駆動部22−Bに供給される。
すると、ランプ駆動部22−Aは、ランプ12−Aを駆動し、供給されたPWM信号Aに基づいてランプ12−Aの平均電流を制御する。同様に、ランプ駆動部22−Bは、ランプ12−Bを駆動し、供給されたPWM信号Bに基づいてランプ12−Bの平均電流を制御する。
このようなランプ駆動部22−Aとランプ駆動部22−Bとの電流制御の結果、ランプ12−AにはPWM信号Aに同期したパルス電流が流れる一方、ランプ12−BにはPWM信号Bに同期したパルス電流が流れるようになる。即ち、ランプ12−Aは、PWM信号Aに同期して、点灯(光の出射)と消灯(出射停止)とを繰り返す。一方、ランプ12−Bは、PWM信号Aとは位相が180度異なるPWM信号Bに同期して、点灯(光の出射)と消灯(出射停止)とを繰り返す。
すると、導光板11の表面(即ち、LCD2の表面)からは、ランプ12−Aが点灯しているとき、または、ランプ12−Bが点灯しているときには、ランプ1本分の輝度の光が出射され、それ以外のとき(ランプ12−Aとランプ12−Bのいずれもが消灯しているとき)には、光の出射が停止される。
その結果、導光板11の表面(即ち、LCD2の表面)の発光状態と非発光状態との繰返し周期が、ランプ12−Aの点灯と消灯との繰返し周期よりも1/2倍になる。即ち、導光板11の表面(即ち、LCD2の表面)の光の周波数(発光状態と非発光状態との繰返しに対応する周波数)が、PWM信号AとPWM信号BのPWM周波数の2倍(いまの場合、100[Hz]の2倍の200[Hz])になる。
以上、本実施の形態のバックライト装置1の構成と動作について説明した。
このようなバックライト装置1、およびそれを搭載する液晶表示装置が奏する効果については上述したとおりであるが、再度、その効果を要約して説明する。
即ち、上述したように、導光板11の表面の光の周波数は、動画像のフレーム周波数(例えば、60[Hz])やその2倍の周波数(例えば、120[Hz])との干渉を避けるために、所定の実用周波数(例えば、200[Hz])以上を確保しなければならない。
従来においては、ランプ12−Aとランプ12−Bとの点灯タイミングと消灯タイミングとは同期していたので、即ち、PWM信号AとPWM信号BのPWM周波数と位相とが一致していたので、PWM信号AとPWM信号BのPWM周波数と、導光板11の表面の光の周波数とが常に一致することになり、その結果、PWM信号AとPWM信号BのPWM周波数を、導光板11の表面の光の実用周波数よりも低くすることができなかった。
一方、PWM信号AとPWM信号Bのパルスの幅[ms]も、上述した図6乃至図8を参照して説明したように、ある制限値[ms]以上を確保しなければならない。
従って、従来における導光板11の表面の光の最小輝度は、導光板11の表面の光の実用周波数と同一のPWM周波数における、この制限値[ms]の幅を有するパルスのデューティ比d1[%]で決定される。即ち、従来における導光板11の表面の光の最小輝度は、その最大輝度のd1[%]となる。
これに対して、本実施の形態においては、上述したように、PWM信号AとPWM信号BのPWM周波数を、導光板11の表面の光の実用周波数よりも低く(例えば、1/2倍)することができる。
従って、本実施の形態における導光板11の表面の光の最小輝度は、導光板11の表面の光の実用周波数よりも低いPWM周波数(例えば、実用周波数が200[Hz]とされた場合、100[Hz])における、上述した制限値[ms]の幅を有するパルスのデューティ比d2[%]で決定される。即ち、本実施の形態における導光板11の表面の光の最小輝度は、その最大輝度のd2[%]となる。このデューティ比d2[%]は従来におけるデューティ比d1[%]よりも低く(例えば、1/2倍)なり、その結果、その最小輝度も、従来の最小輝度よりも低く(例えば、1/2倍)なるという効果を奏することが可能になる。
さらに、本実施の形態のPWM信号出力部21(図12)は、従来のPWM信号出力部31(図3)と同様のPWM発振回路41をそのまま流用しているので、従来の輝度制御信号と互換性を保ちながら最小輝度を更に小さくできる効果を奏することが可能になる。
さらにまた、本実施の形態においては、複数のランプが同時に点灯しないので、電流の変化幅を小さくおさえることができて、その結果、過渡電流を抑制することもできるという別の効果を奏することも可能になる。
なお、本明細書において、システムとは、複数の装置や処理部により構成される装置全体を表すものである。
本実施の形態の照明装置(バックライト装置)と、それを適用した本実施の形態の表示装置(液晶表示装置)の構成例を示す断面図である。 図1のバックライト装置とそれを適用した液晶表示装置の構成例を示すブロック図である。 従来のPWM信号出力部の構成例を示すブロック図である。 図3の従来のPWM信号出力部を搭載するバックライト装置における、PWM信号とバックライト装置から出射される光の光量とのそれぞれの時間的推移例を示すタイミングチャートである。 図3の従来のPWM信号出力部を搭載するバックライト装置における、PWM信号とバックライト装置から出射される光の光量とのそれぞれの時間的推移例を示すタイミングチャートである。 図3の従来のPWM信号出力部を搭載するバックライト装置における、PWM信号(ランプ駆動入力)とライトを駆動する電圧(ランプ駆動出力)とをオシロスコープにより実際に測定した測定チャートである。 図3の従来のPWM信号出力部を搭載するバックライト装置における、PWM信号(ランプ駆動入力)とライトを駆動する電圧(ランプ駆動出力)とをオシロスコープにより実際に測定した測定チャートである。 図3の従来のPWM信号出力部を搭載するバックライト装置における、PWM信号とバックライト装置から出射される光の光量とのそれぞれの時間的推移例を示すタイミングチャートである。 図3の従来のPWM信号出力部を搭載するバックライト装置における、PWM信号とバックライト装置から出射される光の光量とのそれぞれの時間的推移例を示すタイミングチャートである。 図1の本実施の形態のバックライト装置における、PWM信号とバックライト装置から出射される光の光量とのそれぞれの時間的推移例を示すタイミングチャートである。 図1の本実施の形態のバックライト装置における、PWM信号とバックライト装置から出射される光の光量とのそれぞれの時間的推移例を示すタイミングチャートである。 図2のインバータユニットのうちのPWM信号出力部の詳細な構成例を示すブロック図である。 図2のインバータユニットの詳細な構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1 バックライト装置, 2 LCD21 導光板, 11−1,11−2 導光板の面, 12−A,12−B ランプ, 13 インバータユニット, 21 PWM信号出力部, 22−A,22−B ランプ駆動部, 41 PWM発振回路, 51 180度位相回路, A,B PWM信号

Claims (6)

  1. 複数のランプと、
    複数の前記ランプのそれぞれからの光を入射し、所定の方向に出射する導光板と、
    複数の前記ランプのそれぞれを第1の周波数の交流電流で駆動し、前記第1の周波数よりも低い第2の周波数のパルス信号を利用するPWM(Pulse Width Modulation)制御方式により、複数の前記ランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御するランプ駆動装置と
    を備え、
    前記ランプ駆動装置は、前記PWM制御方式における前記パルス信号の前記第2の周波数を複数の前記ランプの全てに対して略同一にし、複数の前記ランプのそれぞれに対する前記パルス信号の位相を、全ての他のランプに対する前記パルス信号の位相のいずれとも一致させずに、複数の前記ランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御する
    ことを特徴とする照明装置。
  2. 複数の前記ランプの本数はN本(Nは、2以上の整数値)であり、
    前記ランプ駆動装置は、N本の前記ランプのそれぞれに対する前記パルス信号の位相を略360度/Nだけ離間させて、N本の前記ランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記ランプ駆動装置は、複数の前記ランプのそれぞれを駆動する前記交流電流の前記第1の周波数とその位相とを、複数の前記ランプの全てに対して略同一にして、複数の前記ランプのそれぞれを駆動する
    ことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  4. 複数のランプと、複数の前記ランプのそれぞれからの光を入射し、所定の方向に出射する導光板とを少なくとも備える照明装置の照明方法において、
    複数の前記ランプのそれぞれを第1の周波数の交流電流で駆動し、前記第1の周波数よりも低い第2の周波数のパルス信号を利用するPWM(Pulse Width Modulation)制御方式により、複数の前記ランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御するランプ駆動ステップを含み、
    前記ランプ駆動ステップは、前記PWM制御方式における前記パルス信号の前記第2の周波数を複数の前記ランプの全てに対して略同一にし、複数の前記ランプのそれぞれに対する前記パルス信号の位相を、全ての他のランプに対する前記パルス信号の位相のいずれとも一致させずに、複数の前記ランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御する
    ことを特徴とする照明方法。
  5. 複数のランプと、
    複数の前記ランプのそれぞれからの光を入射し、所定の方向に出射する導光板と、
    前記導光板からの光を入射し、その光を利用して画像を表示する表示パネルと、
    複数の前記ランプのそれぞれを第1の周波数の交流電流で駆動し、前記第1の周波数よりも低い第2の周波数のパルス信号を利用するPWM(Pulse Width Modulation)制御方式により、複数の前記ランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御するランプ駆動装置と
    を備え、
    前記ランプ駆動装置は、前記PWM制御方式における前記パルス信号の前記第2の周波数を複数の前記ランプの全てに対して略同一にし、複数の前記ランプのそれぞれに対する前記パルス信号の位相を、全ての他のランプに対する前記パルス信号の位相のいずれとも一致させずに、複数の前記ランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御する
    ことを特徴とする表示装置。
  6. 複数のランプと、複数の前記ランプのそれぞれからの光を入射し、所定の方向に出射する導光板と、前記導光板からの光を入射し、その光を利用して画像を表示する表示パネルとを少なくとも備える表示装置の表示方法において、
    複数の前記ランプのそれぞれを第1の周波数の交流電流で駆動し、前記第1の周波数よりも低い第2の周波数のパルス信号を利用するPWM(Pulse Width Modulation)制御方式により、複数の前記ランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御するランプ駆動ステップを含み、
    前記ランプ駆動ステップは、前記PWM制御方式における前記パルス信号の前記第2の周波数を複数の前記ランプの全てに対して略同一にし、複数の前記ランプのそれぞれに対する前記パルス信号の位相を、全ての他のランプに対する前記パルス信号の位相のいずれとも一致させずに、複数の前記ランプの平均電流を同時またはそれぞれ個別に制御する
    ことを特徴とする表示方法。
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