JP2005114822A - マイクロカプセル型電気泳動式表示パネル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】側面からの水分の浸入を効果的に遮断し、マイクロカプセル表示層への水分の浸入によるマイクロカプセル表示層の特性の劣化を効果的に防止することを可能とするマイクロカプセル型電気泳動式表示パネル及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】基板、この基板上の周縁部を除く領域に配置されたマイクロカプセル表示層、前記マイクロカプセル表示層上に被着された、前記マイクロカプセル表示層側に透明電極層を有する透明樹脂膜、及び前記基板上の周縁部と前記透明電極層との間の間隙に充填された第1の水蒸気遮断性樹脂層を具備することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マイクロカプセル表示層に対する高い水分遮断機能を有する、安定した特性で動作するマイクロカプセル型電気泳動式表示パネル及びその製造方法に関する。
フラットパネル表示装置として、現在、液晶表示装置(LCD)が、厚さが薄く、小型化が可能であることから、様々な用途において広範に使用されている。このようなLCDよりも更に薄型化、低消費電力化を目指す他の表示方式として、電気泳動現象を利用した表示装置が開発されている。
電気泳動現象を利用した表示装置の一つとして、マイクロカプセル型電気泳動方式が実用化されている。この方式の表示装置は、透明溶媒が満たされたマイクロカプセル中に正、負に帯電した白い粒子と黒い粒子を入れ、外部電圧の印加によってそれぞれの粒子を表示面に引き上げて画像を形成するものである。マイクロカプセルのサイズは径数十μm〜数百μmと小さいので、このマイクロカプセルを透明なバインダに分散させると、インクのようにコーティングすることができる。このインクは、外部から電圧を印加することで画像を描くことができるので、電子インクと呼ばれる。
透明電極を形成した透明樹脂膜にこの電子インクをコーティングし、アクティブマトリクス駆動用の電極回路を形成した基板に貼り合わせると、例えば、特許文献1に示すような、アクティブマトリクスディスプレイパネルを得ることができる。通常、透明電極を形成した透明樹脂膜に電子インクをコーティングした部品を「前面板」と呼び、アクティブマトリクス駆動用の電極回路を形成した基板を「背面板」と呼んでいる。
以上のように構成されるマイクロカプセル型電気泳動式表示装置では、パネル側面におけるシールが十分ではなく、電子インクのコーティングにより形成されたマイクロカプセル表示層に、水蒸気等の水分が浸入し、その電気的特性を劣化させるという問題がある。
即ち、パネルの上面は透明樹脂膜により、下面は基板により、それぞれ水分の浸入が遮断されるが、パネル側面のシールは困難であるため、側面から浸入する水分を十分に遮断することが出来なかった。
特開2000−221546号公報
本発明は、以上のような事情の下になされ、側面からの水分の浸入を効果的に遮断し、マイクロカプセル表示層への水分の浸入によるマイクロカプセル表示層の特性の劣化を効果的に防止することを可能とするマイクロカプセル型電気泳動式表示パネル及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、基板、この基板上の周縁部を除く領域に配置されたマイクロカプセル表示層、前記マイクロカプセル表示層上に被着された、前記マイクロカプセル表示層側に透明電極層を有する透明樹脂膜、及び前記基板上の周縁部と前記透明電極層との間の間隙に充填された第1の水蒸気遮断性樹脂層を具備することを特徴とするマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルを提供する。
また、本発明は、透明電極層を有する透明樹脂膜の透明電極層上の周縁部を除く領域にマイクロカプセル表示層を形成し、前記透明樹脂膜のマイクロカプセル表示層側を基板に被着し、前記透明電極層の周縁部と基板との間の間隙に第1の水蒸気遮断性樹脂層を充填することを特徴とするマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルの製造方法を提供する。
以上のように構成される本発明のマイクロカプセル型電気泳動式表示パネル及びその製造方法によると、基板上の周縁部と前記透明樹脂膜の透明電極層との間の間隙に第1の水蒸気遮断性樹脂層が充填されているため、マイクロカプセル表示層への水分の浸入を効果的に遮断し、マイクロカプセル表示層への水分の浸入によるマイクロカプセル表示層の特性の劣化を効果的に防止することが出来る。
本発明のマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルにおいて、透明樹脂膜上に接着層を介して透明樹脂保護膜を被着させることが出来る。このような構成によると、マイクロカプセル表示層に対する保護機能が大幅に高められ、外部からの衝撃によるマイクロカプセル表示層の破損を効果的に防止することが出来る。
間隙に充填された第1の水蒸気遮断性樹脂層の幅は、0.5〜1.5mmであることが望ましい。第1の水蒸気遮断性樹脂層の幅がこの範囲内であることにより、第1の水蒸気遮断性樹脂層の充填を容易に行うことが出来るとともに、マイクロカプセル表示層への水分の浸入を効果的に防止することが可能となる。
透明樹脂膜の透明電極層の周縁部に、更に第2の水蒸気遮断性樹脂層を形成することが出来る。この第2の水蒸気遮断性樹脂層により、マイクロカプセル表示層への水分の浸入をより効果的に防止することが出来るとともに、周縁部のマイクロカプセル表示層を除去する際に、透明電極層を保護し、透明電極層の破損を有効に防止することが出来る。
透明電極層の厚さは、10nm以上であることが望ましい。それによって、透明電極層を通しての水分の浸入を効果的に遮断することが出来る。
透明電極層上の周縁部を除く領域へのマイクロカプセル表示層の形成は、レーザーの照射又は拭き取りにより、或いは、透明電極層上の周縁部を除く領域にパターン状にマイクロカプセル表示層を形成することにより行うことが出来る。
本発明によると、基板上の周縁部と透明樹脂膜の透明電極層との間の間隙に第1の水蒸気遮断性樹脂層を充填することにより、マイクロカプセル表示層への水分の浸入を効果的に遮断し、マイクロカプセル表示層への水分の浸入によるマイクロカプセル表示層の特性の劣化を効果的に防止することが可能なマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルが提供される。また、本発明に係るマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルは、透明樹脂膜の透明電極層の周縁部に、更に第2の水蒸気遮断性樹脂層を形成することにより、マイクロカプセル表示層への水分の浸入をより効果的に防止することが出来るとともに、周縁部のマイクロカプセル表示層を除去する際に、透明電極層を保護し、透明電極層の破損を有効に防止することが出来るという効果をも奏する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明の一形態に係るマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルの製造工程を示す断面図である。
図1(a)に示すように、まず、表面に透明電極層(ITO膜)1が形成されているポリエチレンテレフタレートからなる透明樹脂膜2の透明電極層1の面に、スクリーン印刷により電子インクを印刷し、マイクロカプセル表示層3を形成する。次いで、マイクロカプセル表示層3の面に第1の接着層4を形成して、前面板5を得る。
この場合、電子インクの印刷は透明樹脂膜2の透明電極層1に対して行われるが、透明樹脂膜2は膜厚が薄いため巻取りによる操作が可能であり、電子インクの印刷を、連続して作業性よく行うことが可能である。
透明樹脂膜2としては、ポリエチレンテレフタレート以外に、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ナイロン−6、ナイロン−66、ポリ塩化ビニリデン、ポリエーテルスルフォン等を用いることが出来る。透明樹脂膜2の膜厚は、25〜250μm程度であるのが好ましい。透明樹脂膜2の膜厚が厚いと、巻取りが困難となり、電子インクの印刷の作業性に悪影響を与える。一方、透明樹脂膜2の膜厚が薄すぎる場合には、水分遮断機能が低くなるとともに、衝撃に対するマイクロカプセル表示層3の保護機能が不十分となる。
なお、透明電極層1は、全面を同一の電位とする共通電極とすることが出来る。透明電極層1の膜厚は、十分な水蒸気遮断性を有するためには、好ましくは10nm以上、より好ましくは100nm程度がよい。
第1の接着層4としては、公知の感圧接着剤や感熱接着剤を用いることが出来る。これらは、粘着面に剥離紙を有する片面粘着テープ又は両面粘着テープの形で用いることが出来る。即ち、第1の接着層4は、片面粘着テープの非粘着面を接着剤によりマイクロカプセル表示層3に貼るか、又は両面粘着テープの一方の剥離テープを剥がしてマイクロカプセル表示層3に貼ることにより形成することが出来る。第1の接着層4の厚さは、10〜50μm程度が好ましい。
このように、マイクロカプセル表示層3に第1の接着層4を設けて前面板5を形成した後、前面板5は所定のサイズに断裁される。
次いで、パネルの周縁部に対応する第1の接着層4及びマイクロカプセル表示層3の部分を除去して、透明電極層1の周縁領域6を露出させることにより、図1(a)に示す構造の前面板5が得られる。第1の接着層4及びマイクロカプセル表示層3の除去は、レーザーの照射、いわゆるレーザーアブレーションにより、あるいは、不織布等による拭き取りにより行うことが出来る。レーザーアブレーションに用いるレーザーは、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、波長可変のダイレーザー等を適宜選択することが出来る。
第1の接着層4及びマイクロカプセル表示層3が除去される周縁領域6の幅は、0.5〜1.5mmであることが望ましい。周縁領域6の幅が0.5mm未満では、マイクロカプセル表示層3への水分の浸入を充分に阻止することが困難となり、1.5mmを越えると、後述する第1の水蒸気遮断性樹脂層の充填が困難となる。
なお、透明電極層1の全面に形成された第1の接着層4及びマイクロカプセル表示層3の周縁領域6上の部分を除去するのではなく、マイクロカプセル表示層3及び第1の接着層4を、透明電極層1上のパネルの周縁部に対応する周縁領域6を除く領域にパターン状に形成することによっても、図1(a)に示す構造を得ることが出来る。
次に、図1(b)に示すように、前面板5を基板7に貼りつける。貼りつけは、例えば剥離紙を剥がして、第1の接着層4の粘着面を基板7に貼り合せ、押圧又は加熱することにより行うことが出来る。基板7は、表面に電極層(図示せず)を備えるガラス基板又は樹脂フィルムであり、表面の電極層が画素電極として画素毎に独立してパターニングされ、図示しない薄膜トランジスタ、信号電極、および走査電極が併設されたものを用いることが出来る。
このように、前面板5を基板7に貼りつけると、第1の接着層4及びマイクロカプセル表示層3の周縁領域6上の部分が除去されているため、その部分における基板7と透明電極層1の間に間隙が形成される。この間隙に、水蒸気遮断性樹脂が充填される。使用可能な水蒸気遮断性樹脂としては、水蒸気遮断機能を有するとともに、充填し易いように、粘性が低い樹脂であるのが望ましい。また、充填後に、熱又は紫外線の照射により硬化するものであるのが望ましい。そのような樹脂として、熱又は紫外線硬化性のアクリル系樹脂、メタクリル酸樹脂、エポキシ樹脂等を用いることが出来、特にアクリル系樹脂を用いることが好ましい。水蒸気遮断機能としては、0.6g・mm/m・日以下の水蒸気透過係数であることが好ましく、粘性は、2000Pa・s以下であるのが好ましい。
空隙への水蒸気遮断性樹脂の充填は、例えば、一般的なディスペンサーにより行うことが出来る。間隙に充填された水蒸気遮断性樹脂は、加熱又は紫外線の照射により硬化され、第1の水蒸気遮断性樹脂層8が形成される。
次に、図1(c)に示すように、以上のようにして得た積層体の透明樹脂膜2上に、第2の接着層9を介して、透明樹脂保護膜10を被着する。第2の接着層9は、自己保持性が高い、高弾性を有するものであるのが好ましい。高弾性を有する第2の接着層9は、単なる接着作用だけではなく、透明樹脂保護膜10が受ける衝撃を和らげるクッションとしての役割をも果たすことが出来る。第2の接着層9の具体的な材質としては、シリコンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、ブチルゴム等を挙げることが出来、その膜厚は25μm以上であるのが好ましい。第2の接着層9の厚みの上限は、性能面からの制限は特に無いが、生産性の点から250μm程度である。
透明樹脂保護膜10としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ナイロン−6、ナイロン−66、ポリ塩化ビニリデン、ポリエーテルスルフォン等を用いることが出来る。特に、上方(表示面側)からの水分の浸入を効果的に防止するため、0.1g/m・日以下の水蒸気透過度を有するものであることが望ましい。なお、水蒸気透過度は、前面板5の側を測定器のセンサー側に向けて測定した場合の値である。
透明樹脂保護膜10の膜厚は、100〜250μm程度であるのが好ましい。透明樹脂保護膜10の膜厚が薄すぎる場合には、マイクロカプセル表示層3の保護機能が不十分となり、厚すぎると、均一なフィルム作成が困難となり、また視認性も低下してしまう。
透明樹脂保護膜10の表面には、防眩膜、反射防止膜、ハードコート等の特定の機能を有する機能層11を設けてもよい。防眩膜は、表面に凹凸を有し、凹凸面で外光を散乱させる膜であり、反射防止膜は、積層された複数層の膜の界面で発生する反射光の干渉を利用して反射光を減衰させるものである。また、ハードコートは、高架橋密度の硬質の樹脂皮膜であり、ガラス並みの耐傷付き性を有するものである。これらの機能層11は、公知の材料を用い、公知の方法で成膜することが出来る。
以上のようにして得られた、図1(c)に示すマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルは、パネル周縁部における基板7と透明樹脂膜2との間の間隙に第1の水蒸気遮断性樹脂層8が充填されているため、パネル側面からのマイクロカプセル表示層3への水分の浸入を効果的に遮断し、マイクロカプセル表示層3への水分の浸入によるマイクロカプセル表示層3の特性の劣化を効果的に防止することが出来る。
図2は、本発明の他の形態に係るマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルを示す断面図である。図2に示すマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルでは、透明電極層1上の第1の水蒸気遮断性樹脂層8が充填されるべき領域に、第2の水蒸気遮断性樹脂層12が形成されている。第2の水蒸気遮断性樹脂層12の材質としては、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、エポキシ樹脂等を用いることが出来る。特に、熱又は紫外線の照射により硬化するものであるのが望ましい。第2の水蒸気遮断性樹脂層12の膜厚は、特に限定されないが、通常は3〜15nm程度であるのが好ましい。
第2の水蒸気遮断性樹脂層12は、マイクロカプセル表示層3を形成する前に、透明電極層1上の、パネルの周縁部に対応する第1の水蒸気遮断性樹脂層8が充填されるべき領域に形成される。即ち、第2の水蒸気遮断性樹脂層12は、例えば、スクリーン印刷等により第2の水蒸気遮断性樹脂を塗布した後、加熱又は紫外線を照射することにより硬化することにより形成される。
第2の水蒸気遮断性樹脂層12が形成された後、この第2の水蒸気遮断性樹脂層12及び露出する透明電極層1上にマイクロカプセル表示層3及び第1の接着層4が形成され、更に、上述したように、パネルの周縁部に対応する第1の接着層4及びマイクロカプセル表示層3の部分が除去される。この時、除去される部分に対応する透明電極層1上には第2の水蒸気遮断性樹脂層12が形成されているため、透明電極層1が損傷することが防止される。即ち、第2の水蒸気遮断性樹脂層12は、透明電極層1のための保護層としての役割を果たす。
図1及び図2に示す形態では、透明樹脂膜2上に第2の接着層9を介して透明樹脂保護膜10が形成されているが、パネル周端部からの水分の浸入の防止という本発明の主要な目的を達成する上で、透明樹脂保護膜10は必ずしも必要ではない。即ち、図3及び図4に示すような構成とすることも可能である。
以上説明したマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルにおいて、マイクロカプセル表示層3に含まれるマイクロカプセルは、例えば図5に示すように、メタクリル酸樹脂、ユリア樹脂、アラビアゴム等をカプセル殻111とし、その内部に酸化チタンからなる白の粒子113とカーボンブラックからなる黒の粒子114が、シリコーンオイル等の粘性の高い分散媒112に分散された状態で封入されたものである。白の粒子113である酸化チタンは正電荷を帯びており、一方、黒の粒子114であるカーボンブラックは負電荷を帯びている。
このようなマイクロカプセル110を含むマイクロカプセル型電気泳動方式を用いた表示体は、次のようにして動作する。
即ち、図6の模式図に示すように、透明樹脂膜2の側の透明電極層1と基板7側の電極層21に電界を印加し、透明電極層1を負極、電極層21を正極とした場合、正に帯電した白の粒子113が透明電極層1側に引かれ、負に帯電した黒の粒子114は電極層21側に引かれるので、透明電極層1側の上方から観察するとその部分が白く見える。
逆に、透明電極層1が正極で、電極層21が負極になった場合には、正に帯電した白の粒子113が電極層21側に引かれ、負に帯電した黒の粒子114は透明電極層1側に引かれるので、透明電極層1側の上方から観察するとその部分が黒く見えることになる。
マイクロカプセル表示層3は、図7の側断面模式図に示すように、マイクロカプセル110を多数含んでおり、透明電極層1を同一電位の共通電極とし、電極層21の各アドレス電極の電界を制御することで、上述の原理に基づきマイクロカプセル内の粒子を移動させることで、所望の文字や図形を白と黒の画素として表示させることができる。
同様に、電極層21を共通電極とし(電位をゼロとする)、透明電極1側の各アドレス電極の電界を制御する(正または負の電位を与える)ことで、電極位置のマイクロカプセル内の粒子を移動させて、所望の画像を表示させるようにしてもよい。
マイクロカプセルの径は、種々のものを採用することが可能であるが、約40μm〜約100μmのものを採用すると、十分な解像度と応答性を得ることができる。表示画像の解像度は、主として電極層中の電極の配置に依存するが、マイクロカプセルの径が小さければ分散媒中のマイクロカプセルの移動速度が速くなり、結果として表示の際の応答性に優れるというメリットがある。
以上の例では、モノクロ(白黒)の画像表示の例を説明したが、カラー画像表示の場合には、画素単位に分割されたR(赤),G(緑),B(青)の色を有するカラーフィルタを画素単位で電界を印加することができる透明電極1側に設けることで、カラー画像表示を実現することができる。
ペーパー状電子ディスプレイは、可撓性を有する材料で作製し、電極等のパターニングも印刷法、蒸着法でプラスチックフィルムに形成することで、実現が可能となる。表示画面サイズも、用途、要望に応じて任意のサイズのものを作成することができる。
マイクロカプセル表示層3においては、マイクロカプセル110の位置配置は多少の変動があっても表示に問題は生じない。従って、折り曲げて使用したり、曲面の箇所に取付けて使用することなども可能である。
マイクロカプセル型電気泳動式表示パネルにおいて、各粒子は粘性の高い分散媒に分散されているため、一度電界を印加した後は、電源が切断されても粒子の位置は変化しない。このように、ディスプレイの電源を切っても表示画像が消えない不揮発性(メモリー性)を有するので、初期の表示や書き換え時のみ電界を印加すればよく、通常の表示装置に比べて表示に必要な電力も少なくてすみ、大幅な省電力化が可能である。
更に、表示パネル内においては、マイクロカプセル110の位置配置は多少の変動があっても表示に問題は生じない。従って、透明電極層1、電極層21を含め、ディスプレイ全体を薄く可携性を持たせる材料を用いることで、紙のような柔軟性を持たせることができる。
本発明のマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルは、優れた水蒸気遮断性、耐湿性を有しているため、様々な用途における表示パネルとして広範に利用可能である。
本発明の一形態に係るマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルの製造工程を示す断面図。 本発明の他の形態に係るマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルを示す断面図。 本発明の他の形態に係るマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルを示す断面図。 本発明の他の形態に係るマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルを示す断面図。 本発明の一形態に係るマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルのマイクロカプセル表示層に含まれるマイクロカプセルを模式的に示す図。 本発明の一形態に係るマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルのマイクロカプセル表示層の表示形態の一例を模式的に表す斜視図。 本発明の一形態に係るマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルのマイクロカプセル表示層の表示形態の一例を模式的に表す側断面図。
符号の説明
1・・・透明電極層(ITO膜)、2・・・透明樹脂膜、3・・・マイクロカプセル表示層、4・・・第1の接着層、5・・・前面板、6・・・除去領域、7・・・基板、8・・・第1の水蒸気遮断性樹脂層、9・・・第2の接着層、10・・・透明樹脂保護膜、11・・・機能層、12・・・第2の水蒸気遮断性樹脂層、21・・・電極層、210・・・マイクロカプセル、111・・・カプセル殻、112・・・分散媒、113・・・白の粒子、114・・・黒の粒子。

Claims (12)

  1. 基板、この基板上の周縁部を除く領域に配置されたマイクロカプセル表示層、前記マイクロカプセル表示層上に被着された、前記マイクロカプセル表示層側に透明電極層を有する透明樹脂膜、及び前記基板上の周縁部と前記透明電極層との間の間隙に充填された第1の水蒸気遮断性樹脂層を具備することを特徴とするマイクロカプセル型電気泳動式表示パネル。
  2. 透明樹脂膜上に接着層を介して被着された透明樹脂保護膜を更に具備することを特徴とする請求項1に記載のマイクロカプセル型電気泳動式表示パネル。
  3. 前記間隙に充填された前記第1の水蒸気遮断性樹脂層の幅は、0.5〜1.5mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロカプセル型電気泳動式表示パネル。
  4. 前記透明樹脂膜の透明電極層の周縁部に第2の水蒸気遮断性樹脂層が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマイクロカプセル型電気泳動式表示パネル。
  5. 前記透明電極層の厚さは10nm以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のマイクロカプセル型電気泳動式表示パネル。
  6. 透明電極層を有する透明樹脂膜の透明電極層上の周縁部を除く領域にマイクロカプセル表示層を形成し、前記透明樹脂膜のマイクロカプセル表示層側を基板に被着し、前記透明電極層の周縁部と基板との間の間隙に第1の水蒸気遮断性樹脂層を充填することを特徴とするマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルの製造方法。
  7. 前記透明電極層上の周縁部を除く領域へのマイクロカプセル表示層の形成は、レーザーの照射又は拭き取りにより行われることを特徴とする請求項6に記載の情報表示部材の製造方法。
  8. 前記透明電極層上の周縁部を除く領域へのマイクロカプセル表示層の形成は、前記透明電極層上の周縁部を除く領域にパターン状にマイクロカプセル表示層を形成することにより行われることを特徴とする請求項6に記載の情報表示部材の製造方法。
  9. 透明樹脂膜上に接着層を介して透明樹脂保護膜を被着することを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルの製造方法。
  10. 前記間隙に充填された前記第1の水蒸気遮断性樹脂層の幅は、0.5〜1.5mmであることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載のマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルの製造方法。
  11. 前記マイクロカプセル表示層を形成する前に、前記透明樹脂膜の透明電極層の周縁部に第2の水蒸気遮断性樹脂層を形成することを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載のマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルの製造方法。
  12. 前記透明電極層の厚さは10nm以上であることを特徴とする請求項6〜11のいずれかに記載のマイクロカプセル型電気泳動式表示パネルの製造方法。
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