JP2005113760A - 衝突衝撃軽減装置および衝突衝撃軽減方法 - Google Patents

衝突衝撃軽減装置および衝突衝撃軽減方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 原動機を作動させるエネルギー源を供給するバッテリなどのエネルギー供給手段のレイアウトの自由度が高い車両を提供する。
【解決手段】 後方追従車両300の衝突を回避できないと判断したt=0の時点から、後方追従車両300が衝突するt=t1の時点まで、駆動用モータ2の駆動トルクを増加させて、速度をVs0からVs1とする。t=t1の時点から車両100が停止するt=t2の時点までは、駆動用モータ2の回生制動力と油圧ブレーキ5とを作動させて、車両100を停止させる。後方追従車両300が衝突するときの相対速度△Vr1=Vs1−Vr1=Vs1−Vr0は、車両100が加速することなく後方追従車両300が衝突した場合の相対速度Vs0−Vr0に比べて小さくなる。これにより、後方追従車両300が衝突するときの衝撃を小さくできる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、駆動モータなどの原動機に電力などのエネルギー源を供給するエネルギー源貯蔵手段を搭載した車両が後方から衝突される際の衝撃を軽減する技術に関する。
電気自動車やHEVなど、走行用の原動機としての駆動モータを使用する車両では、駆動モータにエネルギー源としての電力を供給するエネルギー源貯蔵手段としてのバッテリを搭載している。このバッテリは、防水などの観点からリアシート後方に設置するようにしている(特許文献1参照)。
また、内燃機関(ガソリンエンジン等)だけを原動機としている車両では、エネルギー源としての燃料(ガソリン等)を貯蔵する燃料タンクがリアシート後方に配置されている。
特開平10−255746号公報
しかし、従来は、車両後方からの追突を考慮して、リアシート後方であっても、なるべく車両前方にバッテリなどのエネルギー源貯蔵手段を配置するようにしていたため、バッテリレイアウトの自由度が損なわれていた。
本発明は、車両への後方からの衝突を予測し、衝突が予測されると、車両を前方へ加速させるように原動機へ加速指令を出力する。
本発明によれば、後方からの衝突が予測されると、原動機を駆動させて車両を前方へ加速させるようにした。これにより、後方より衝突される際の衝撃を低減できるので、原動機を作動させるエネルギー源を供給するバッテリなどのエネルギー供給手段を車両後方に配置でき、エネルギー供給手段のレイアウトの自由度が向上する。
―――全体構成―――
図1〜7を参照して、本発明による衝突衝撃軽減装置の一実施の形態を説明する。図1は、本実施の形態の車両の構成を示す図である。車両100を駆動および制動するため、車両100には、エンジン1と、駆動用モータ2と、発電用モータ3と、バッテリ4と、油圧ブレーキ5とが設けられている。車両100や車外の状態を検出するため、車両100には、前方超音波センサ11と、後方超音波センサ12と、GPSアンテナ13と、ステアリングセンサ14と、メータ15と、衝突Gセンサ16とが設けられている。車両100の各部を制御するため、車両100には、ハイブリッドシステム制御部21と、センサ制御部22と、ナビゲーションシステム部23と、エアバッグ制御部24と、モータ制御部25と、ブレーキ制御部26と、エンジン制御部27が設けられている。
エンジン1の駆動力は、発電用モータ3に伝達される。発電用モータ3は、エンジン1を始動するスタータとしての機能とともに、エンジン1の駆動力により発電する発電機としての機能を有する。発電用モータ3で発電された電力は、モータ制御部24を介してバッテリ4に蓄積される。駆動用モータ2は、車両100を走行させる駆動力を発生するモータであり、モータ制御部24を介してバッテリ4から供給される電力で駆動される。油圧ブレーキ5は、車両100を停止させるためのブレーキであり、不図示のブレーキペダルが踏まれると制動力を発生する。また、後述するように、油圧ブレーキ5は、ブレーキ制御部26による制御によっても作動する。
図2は、車両100の制御システムの構成を示す図である。ハイブリッドシステム制御部21は、後述するように、各センサなどからの信号に基づいて、エンジン1、駆動用モータ2および油圧ブレーキ5を制御するなど、ハイブリッドシステム全体を統合制御する。前方超音波センサ11、および後方超音波センサ12は、車両100の前方および後方の他の車両や障害物までの距離を検出して、検出結果をセンサ制御部22へ出力する。センサ制御部22は、各超音波センサ11,12から受信した検出結果に基づいて他の車両や障害物までの距離および相対速度を算出して、算出結果をハイブリッドシステム制御部21へ出力する。
GPSアンテナ13は、GPS衛星からのGPS信号を検出して、ナビゲーションシステム部23へ出力する。ナビゲーションシステム部23は、GPSアンテナ13や不図示のジャイロセンサなどからの信号に基づいて車両100の現在位置(自車位置)を検出する。ナビゲーションシステム部23は、交差点情報を含む地図情報を記憶しており、この地図情報と検出した自車位置とに基づいて、自車位置に関する情報をハイブリッドシステム制御部21へ出力する。
ステアリングセンサ14は、ステアリングの操舵角度θおよび操舵角速度ωを検出してハイブリッドシステム制御部21へ出力する。メータ15は、車両100の速度を車速信号としてハイブリッドシステム制御部21へ出力する。衝突Gセンサ16は、車両100が受けた衝撃の信号をエアバッグ制御部24へ出力する。エアバッグ制御部24は、衝突Gセンサ16から出力された信号に基づいて、車両100の衝突を検出する。そして、検出した衝撃の大きさや方向などに基づいて、エアバッグを作動させる他、衝突検出信号をハイブリッドシステム制御部21へ出力する。
モータ制御部25は、ハイブリッドシステム制御部21からの加速/減速トルク要求に基づいて駆動用モータ2を制御する。ブレーキ制御部26は、ハイブリッドシステム制御部21からの減速G要求に基づいて油圧ブレーキ5に作用するブレーキ油圧を制御する。エンジン制御部27は、ハイブリッドシステム制御部21からのトルク要求に基づいてエンジン1を駆動する。
このように構成される車両100は、ハイブリッドシステム制御部21によるハイブリッドシステム全体の統合制御のもと、エンジン1と駆動用モータ2との少なくとも一方によって駆動される。また、車両100は、後方から接近する車両を検出して、衝突すると判断した場合、車両100を前方に加速して衝突の際の衝撃を低減させる。そして、後方車両に衝突された後、速やかに車両100を停止させる。以下、詳述する。
―――車両100と他の車両との位置関係―――
図3(a)〜(c)は、車両100に後方から接近する車両が衝突する前から、衝突後停止するまでの車両100および他の車両との位置関係を説明する図である。車両100が後方から接近する車両の衝突を回避できないと判断した時をt=0(図3(a))とし、後方車両が衝突した時をt=t1(図3(b))とし、車両100が停止した時をt=t2(図3(c))とする。
後方追従車両300の衝突を回避できないと判断した時点、すなわちt=0における、車両100の前方に位置する車両等(前方障害物)200の速度をVf0とし、車両100の速度をVs0とし、後方から接近する車両(後方追従車両)300の速度をVr0とする。また、t=0における前方障害物200と車両100との距離をLf0とし、車両100と後方追従車両300との距離をLr0とする。t=0における前方障害物200と車両100との相対速度△Vf0は、△Vf0=Vf0−Vs0であり、車両100と後方追従車両300との相対速度△Vr0は、△Vr0=Vs0−Vr0である。
後方追従車両300が衝突した時点、すなわちt=t1における、車両100の前方に位置する車両等(前方障害物)200の速度をVf1とし、車両100の速度をVs1とし、後方から接近する車両(後方追従車両)300の速度をVr1とする。また、t=t1おける前方障害物200と車両100との距離をLf1とし、車両100と後方追従車両300との距離をLr1とする。t=t1における前方障害物200と車両100との相対速度△Vf1は、△Vf1=Vf1−Vs1であり、車両100と後方追従車両300との相対速度△Vr1は、△Vr1=Vs1−Vr1である。
車両100が停止した時点、すなわちt=t2における、車両100の前方に位置する車両等(前方障害物)200の速度をVf2とし、車両100の速度をVs2とし、後方から接近する車両(後方追従車両)300の速度をVr2とする。また、t=t2おける前方障害物200と車両100との距離をLf2とし、車両100と後方追従車両300との距離をLr2とする。t=t2における前方障害物200と車両100との相対速度△Vf2は、△Vf2=Vf2−Vs2であり、車両100と後方追従車両300との相対速度△Vr2は、△Vr2=Vs2−Vr2である。
―――車両100の速度変化―――
ここで、Vs0の一定速度で走行している車両100に対して、Vr0(>Vs0)の一定速度で走行している後方追従車両300が衝突する際の車両100および後方追従車両300の速度変化について説明する。図4(a)〜(c)は、後方追従車両300の衝突前から衝突後停止するまでの車両100と後方追従車両300との速度変化、および車両100の制動状態を説明する図であり、横軸を経過時間として計時変化を示している。
図4(a)に示すように、車両100が後方追従車両300の衝突を回避できないと判断したt=0の時点から、後方追従車両300が衝突するt=t1の時点まで、車両100は加速して速度をVs0からVs1とする。後方追従車両300が衝突するt=t1の時点から車両100は制動を開始して、t=t2の時点で後方追従車両300とともに停止する。なお、Vs1は、後述するように、車両100が前方障害物200に衝突することなく、かつ、後方追従車両300の衝突による衝撃が最も少なくなるように演算して決定される。
このように車両100の速度を変化させるため、図4(b)に示すように、車両100が後方追従車両300の衝突を回避できないと判断したt=0の時点から、後方追従車両300が衝突するt=t1の時点まで、駆動用モータ2の駆動トルクを増加させる。また、後方追従車両300が衝突するt=t1の時点から車両100が停止するt=t2の時点までは、駆動用モータ2で回生発電を行って回生制動力を発生させる。さらに、図4(c)に示すように、後方追従車両300が衝突するt=t1の時点から車両100が停止するt=t2の時点までは、ブレーキ油圧を作用させて油圧ブレーキ5を作動させ、制動力を発生させる。
上述のように、t=0の時点からt=t1の時点まで、車両100は速度Vs1まで加速する。したがって、後方追従車両300が衝突するときの相対速度△Vr1=Vs1−Vr1=Vs1−Vr0は、車両100が加速することなく後方追従車両300が衝突した場合の相対速度Vs0−Vr0に比べて小さくなる。これにより、後方追従車両300が衝突するときの衝撃も小さくなる。衝突時のエネルギーは、相対速度△Vr1の2乗に比例するため、相対速度△Vr1を小さくすることは、衝突時の衝撃を減少させる効果が大きい。
―――Vs1の決定方法―――
上述のように、Vs1は、車両100が前方障害物200に衝突することなく、かつ、後方追従車両300の衝突による衝撃が最も少なくなるように演算して決定される。以下、詳述する。図5(a)に示すように、t=0の時に車両100の速度VがV=Vs0であり、t=t1の時にV=Vs1である場合、t=0からt=t1までの間に車両100が走行する距離Sは、領域101の面積に等しい。すなわち、S=Vs0×t1+(Vs1−Vs0)×t1×1/2となる。
図5(b)に示すように、車両100の速度Vと制動距離L(V)との関係は、L(V)=F(V)で表される。車両100の速度VがVs1の時の制動距離L(Vs1)は、L(Vs1)=F(Vs1)となる。したがって、車両100がt=0からt=t2までの間に走行する距離Dsは、Ds=L(Vs1)+S=F(Vs1)+Vs0×t1+(Vs1−Vs0)×t1×1/2となる。
一定の速度Vf0で走行する前方障害物200がt=0の時から車両100が停止するt=t2までの間に走行する距離Dfは、Df=Vf0×t2となる。
後方追従車両300の衝突の衝撃を低減させるために車両100が加速して、衝突後に停止するまでの間、すなわちt=0からt=t2までの間、前方障害物200に車両100が衝突しないためには、t=0の時の前方障害物200と車両100との距離Lf0と、上述の距離Dfとの合計距離が、車両100がt=0からt=t2までの間に走行する距離Dsより長ければよい。したがって、Ds<Lf0+Dfとなる関係式を満たせばよい。後方追従車両300の衝突の衝撃を低減させる観点から、後方追従車両300が衝突するときの相対速度△Vr1は小さい方がよいので、t=t1の時の車両100の速度Vs1は大きい方がよい。そこで、上述した関係式Ds<Lf0+Dfを満たす最大の速度Vs1maxをハイブリッドシステム制御部21で演算する。なお、後述するように、この演算は、後方追従車両300の衝突が検知されるまで繰り返される。
―――フローチャート―――
図6,7は、車両100で実行される後方追従車両300の衝突の衝撃を低減させるプログラムの処理内容を示すフローチャートである。不図示のイグニッションスイッチがONになったとき、図6,7に示した処理を行うプログラムがハイブリッドシステム制御部21で実行される。ステップS1においてセンサ制御部22が算出した後方追従車両300との距離Lr0および相対速度△Vr0を入力してステップS3へ進む。ステップS3において、後方追従車両300が接近しているか否か、すなわち、ステップS1で入力した相対速度△Vr0がマイナスであるか否かを判断する。
ステップS3が肯定判断されるとステップS5へ進み、後方追従車両300が衝突するまでの時間(衝突予想時間)tc=Lr0/△Vr0を算出してステップS7へ進む。ステップS7において、センサ制御部22が算出した前方障害物200との距離Lf0を入力してステップS9へ進む。ステップS9において、ステップS5で算出した衝突予想時間tcが所定時間tαより小であり、かつ、ステップS7で入力した距離Lf0が最小前方車間距離Lαより大であるか否かを判断する。なお、所定時間tαは、後方追従車両300の衝突する可能性が高いとしてあらかじめ定められた時間である。また、最小前方車間距離Lαは、車両100を加速させるために最低限必要な距離としてあらかじめ定められた距離である。
ステップS9が肯定判断されるとステップS11ヘ進み、ステアリングセンサ14から操舵角度θおよび操舵角速度ωを入力してステップS13ヘ進む。ステップS13において、ステップS11で入力した操舵角度θが所定角度θαより小であり、かつ、操舵角速度ωが所定角速度ωαより小であるか否かを判断する。なお、所定角度θαおよび所定角速度ωαは、後方追従車両300との衝突の衝撃を弱めるために車両100を加速しても危険がないとしてあらかじめ定められた操舵角度および操舵角速度である。
ステップS13が肯定判断されるとステップS15ヘ進み、ナビゲーションシステム部23から自車位置に関する情報を入力して図7のステップS17ヘ進む。ステップS17において、ステップS15で入力した自車位置に関する情報から、自車位置が交差点手前、または交差点内であるか否かを判断する。ステップS17が否定判断されるとステップS19へ進み、上述した最大の速度Vs1maxを算出した後、この速度Vs1maxを得るための加速度αを算出して、ステップS21へ進む。
ステップS21において、ステップS19で算出した加速度αとなる駆動トルクを出力するようモータ制御部25に信号を出力してステップS23へ進む。ステップS23において、後方追従車両300の衝突の衝撃を低減させる制御状態であることを示すフラグを立ててステップS25へ進む。ステップS25において、エアバッグ制御部24から衝突検出信号を受信したか否かを判断する。ステップS25が肯定判断されるとステップS27へ進み、上述した制動距離L(Vs1)で車両100が停止するための減速度βを算出してステップS29へ進む。
ステップS29において、ステップS27で算出した減速度βが得られるように駆動用モータ2で回生制動するとともに、油圧ブレーキ5が作動するよう、モータ制御部25およびブレーキ制御部26へ信号を出力してステップS31へ進む。ステップS31において、車両100が停止するまで、すなわち、メータ15の車速信号から車両が停止したと判断されるまで待機する。ステップS31が肯定判断されるとリターンする。
図6のステップS3、ステップS9、またはステップS13のいずれかのステップが否定判断されるか、図7のステップS17が肯定判断されるとステップS33へ進み、後方追従車両300の衝突の衝撃を低減させる制御状態であることを示すフラグが立てられているか否かを判断する。ステップS33が肯定判断されるとステップS35へ進み、本制御による加速を中止するようモータ制御部25に信号を出力してステップS37へ進む。ステップS37において、後方追従車両300の衝突の衝撃を低減させる制御状態であることを示すフラグを初期化して、図6のステップS1へ戻る。
図7のステップS33またはステップS25が否定判断されると、図6のステップS1へ戻る。
―――衝突衝撃軽減装置の動作説明―――
上述の衝突衝撃軽減装置は、次のように後方追従車両300が衝突する際の衝撃を低減させる。後方超音波センサ11の検出信号に基づいて、センサ制御部22が後方追従車両300との距離Lr0および相対速度△Vr0を算出して、算出結果をハイブリッドシステム制御部21へ出力する(ステップS1)。後方追従車両300が接近している場合(ステップS3肯定判断)、ハイブリッドシステム制御部21は、衝突予想時間tcを算出する(ステップS5)。
車両100は、次の条件がすべてそろった場合、後方追従車両300との衝突の衝撃を弱めるために加速する(ステップS21)。
(1) 衝突の可能性が高く、かつ前方を走行する車両などの前方障害物100との距離が所定の値より大きい場合(ステップS9肯定判断)。
(2) 操舵角度θおよび操舵角速度ωが、後方追従車両300との衝突の衝撃を弱めるために車両100を加速しても危険がないと判断される場合(ステップS13肯定判断)。
(3) 自車位置が、交差点内もしくは交差点手前ではない場合(ステップS17肯定判断)。
後方追従車両300が衝突すると(ステップS25肯定判断)、駆動用モータ2で回生発電を行うとともに油圧ブレーキ5を作動させて、車両100を停止させる(ステップS29)。
上述の衝突衝撃軽減装置では、次の作用効果を奏する。
(1) 後方追従車両300の衝突を予測して、車両100を前方へ加速させるようにした。その結果、後方追従車両300が衝突する際の衝撃を低減できるので、クラッシャブルゾーンを小さくでき、バッテリ4を車両後方に配置できる。これにより、バッテリ4のレイアウトの自由度が向上する。
(2) 後方追従車両300の衝突を予測して、車両100を前方へ加速させた後、後方追従車両300の衝突を検出すると、車両100を停止させるようにした。これにより、前方を走行する車両や前方の障害物等への衝突回避できるので、安全性が高い。
(3) 後方追従車両300の衝突検出後、油圧ブレーキ5による制動力と、駆動用モータ2の回生制動力とによって車両100を停止させるようにした。これにより、油圧ブレーキ5に比べて制動力の立ち上がりが速い回生制動力を利用するので、素早く減速できる。
(4) 自車位置が交差点手前、または交差点内である場合には、後方追従車両300の衝突が予想されても車両100を加速させない。これにより、前方に障害物が存在している可能性の高い交差点へ不用意に加速して侵入することを防止できる。
(5) ステアリングの操舵角度または操舵角速度が所定値以上である場合には、後方追従車両300の衝突が予想されても車両100を加速させない。これにより、意図しない方向への車両100の加速を防止できる。
(6) 車両の前方の障害物等までの距離が車両100を加速させるのに必要な距離に満たないと判断した場合には、後方追従車両300の衝突が予想されても車両100を加速させない。これにより、前方の障害物等への衝突の危険性を低減できる。
―――変形例―――
(1) 駆動用モータ2によって駆動力を得る代わりに、エンジン1の駆動力を用いて車両100を加速することもできる。また、エンジン1と駆動用モータ2の双方の駆動力で車両100を加速することもできる。また、電気車やHEVに限らず、内燃機関のみの車両においても本発明は適用できる。
(2) 超音波センサに代えてミリ波レーダーを用いることもできる。また、超音波センサの代わりに画像センサを用いて、撮像した画像を解析することで、前方障害物200および後方追従車両300の検出および相対速度の算出をすることもできる。
(3) 自車位置が交差点の手前もしくは交差点内である場合には、後方追従車両300が衝突すると予測されても、車両100を前方へ加速しないようにしていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、自車両が料金所や踏切の中、もしくはそれらの手前などのように、不用意に加速することが好ましくない地理的な場所に位置する場合にも、上述のように車両100を前方へ加速しないようにできる。
(4) 上述の説明では、後方追従車両300の衝突を検出した場合、油圧ブレーキ5の制動力と、駆動用モータ2の回生制動力とによって車両を停止させているが、本発明はこれに限定されない。周知のアンチロックブレーキシステムと組み合わせることにより、減速のための減速度βを大きめの値に設定してもタイヤのロックを防止することができるので、制動距離を短縮できる。さらに、制動時にシートベルトを少し巻き上げることで、乗員に制動制御中であることを報知するとともに、衝突時の衝撃から乗員を保護することもできる。
(5) 上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
上述した実施の形態およびその変形例において、例えば、制御手段はハイブリッドシステム制御部21に、操舵検出手段はステアリングセンサ14に、障害物検出手段は前方超音波センサ11にそれぞれ対応する。衝突予測手段は、後方超音波センサ12とセンサ制御部22とハイブリッドシステム制御部21とによって実現される。衝突判断手段は、衝突Gセンサ16とエアバッグ制御部24とハイブリッドシステム制御部21とによって実現される。制動手段は、駆動用モータ2と油圧ブレーキ5とによって、自車位置判断手段は、GPSアンテナ13とナビゲーションシステム部23とによってそれぞれ実現される。さらに、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における機器構成に何ら限定されない。
本実施の形態の車両の構成を示す図である。 図1に示した車両100の制御システムの構成を示す図である。 車両100に後方から接近する車両が衝突する前から、衝突後停止するまでの車両100および他車両との位置関係を説明する図であり、(a)は、車両100が後方から接近する車両の衝突を回避できないと判断した時を示し、(b)は、後方車両が衝突した時を示し、(c)は、車両100が停止した時を示す。 後方追従車両300の衝突前から、衝突後停止するまでの車両100と後方追従車両300との速度変化、および車両100の制動状態を説明する図であり、(a)は、速度変化を示し、(b)は、駆動用モータ2のトルクを示し、(c)は、油圧ブレーキ5に掛かる油圧を示す。 後方追従車両300が衝突するときの車両100の速度Vs1に関して説明する図であり、(a)は時間tと速度Vとの関係を示し、(b)は、速度Vと制動距離L(v)との関係を示す。 車両100で実行される後方追従車両300の衝突の衝撃を低減させるプログラムの処理内容を示すフローチャートである。 図6に続く、車両100で実行される後方追従車両300の衝突の衝撃を低減させるプログラムの処理内容を示すフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン 2 駆動用モータ
3 発電用モータ 4 バッテリ
5 油圧ブレーキ 11 後方超音波センサ
12 前方超音波センサ 13 GPSアンテナ
14 ステアリングセンサ 15 メータ
16 衝突Gセンサ 21 ハイブリッドシステム制御部
22 センサ制御部 23 ナビゲーションシステム部
24 エアバッグ制御部 25 モータ制御部
26 ブレーキ制御部 27 エンジン制御部
100 車両 200 前方障害物
300 後方追従車両

Claims (7)

  1. 車両を駆動する原動機と、
    車両の後部に配置され、前記原動機を作動させるエネルギー源を供給するエネルギー源貯蔵手段とを備える車両に搭載される衝突衝撃軽減装置において、
    車両への後方からの衝突を予測する衝突予測手段と、
    前記衝突予測手段で衝突が予測されると、車両を前方へ加速させるように前記原動機へ加速指令を出力する制御手段とを備えることを特徴とする衝突衝撃軽減装置。
  2. 請求項1に記載の衝突衝撃軽減装置において、
    前記衝突予測手段で衝突が予測された後、衝突したか否かを判断する衝突判断手段と、
    車両を制動する制動手段とをさらに備え、
    前記制御手段は、前記衝突判断手段で衝突したと判断された場合、前記制動手段で車両を制動するよう制御することを特徴とする衝突衝撃軽減装置。
  3. 請求項2に記載の衝突衝撃軽減装置において、
    前記原動機にはモータが含まれ、
    前記制動手段は、摩擦力による制動力と、前記モータの回生電力による制動力とによって車両を制動することを特徴とする衝突衝撃軽減装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかの項に記載の衝突衝撃軽減装置において、
    車両の自車位置を検出して交差点との位置関係を判断する自車位置判断手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記衝突予測手段で衝突が予測された場合、前記自車位置判断手段で判断した車両の現在位置が交差点手前もしくは交差点内でないときに、前記加速指令を出力することを特徴とする衝突衝撃軽減装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかの項に記載の衝突衝撃軽減装置において、
    車両の操舵角度または操舵角速度を検出する操舵検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記衝突予測手段で衝突が予測された場合、前記操舵検出手段で検出した車両の操舵角度が所定値以上でないとき、かつ、車両の操舵角速度が所定値以上でないときに、前記加速指令を出力することを特徴とする衝突衝撃軽減装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかの項に記載の衝突衝撃軽減装置において、
    車両の前方の障害物までの距離と前記障害物の速度を検出する障害物検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記衝突予測手段で衝突が予測された場合、前記障害物検出手段で検出した前記障害物までの距離が車両を加速させるのに必要な距離以上のときに前記加速指令を出力することを特徴とする衝突衝撃軽減装置。
  7. 車両を駆動する原動機と、車両の後部に配置され、前記原動機を作動させるエネルギー源を供給するエネルギー源貯蔵手段とを備える車両の衝突衝撃軽減方法において、
    車両への後方からの衝突を予測し、
    衝突が予測されると、車両を前方へ加速させるように前記原動機へ加速指令を出力することを特徴とする衝突衝撃軽減方法。
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