JP2005113072A - 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料およびそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子用材料およびそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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泰正 鳥羽
Yasunori Kimura
康典 木村
Tetsuya Kaneko
哲也 金子
Yasumasa Suda
康政 須田
Shunichi Onikubo
俊一 鬼久保
Toshio Enokida
年男 榎田
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Abstract

【課題】高い発光輝度、発光効率を持ち、繰り返し使用時での安定性に優れた有機エレクトロルミネッセンス素子用材料およびそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子を提供すること。
【解決手段】下記一般式[1]で表される化合物(A)を含んでなる有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
一般式[1]
【化1】
Figure 2005113072

[式中、Ar1は、置換もしくは未置換のn価のペリレン環基、
Ar2は、それぞれ独立に置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、または置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基、
nは、1〜12の整数である。
Ar1とAr2、もしくは、Ar2同士が、互いに結合して環を形成しても良い。]

Description

本発明は平面光源や表示に使用される有機燐光発光素子用発光材料および高輝度・高効率の発光素子に関するものである。
有機物質を使用した有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子は、固体発光型の安価な大面積フルカラー表示素子としての用途が有望視され、多くの開発が行われている。一般に有機EL素子は、発光層および該層をはさんだ一対の対向電極から構成されている。発光は、両電極間に電界が印加されると、陰極側から電子が注入され、陽極側から正孔が注入され、電子が発光層において正孔と再結合し、エネルギー準位が伝導帯から価電子帯に戻る際にエネルギーを光として放出する現象である。
従来の有機EL素子は、無機EL素子に比べて駆動電圧が高く、発光輝度や発光効率も低かった。また、特性劣化も著しく実用化には至っていなかった。近年、10V以下の低電圧で発光する高い蛍光量子効率を持った有機化合物を含有した薄膜を積層した有機EL素子が報告され、関心を集めている(非特許文献1参照)。この方法は、金属キレート錯体を発光層、アミン系化合物を正孔注入層に使用して、高輝度の緑色発光を得ており、6〜7Vの直流電圧で輝度は数1000cd/m2、最大発光効率は1.5lm/Wを達成して、実用領域に近い性能を持っている(非特許文献1参照)。
さらには、従来の一重項励起状態を利用した有機EL素子に比べ、効率が大幅に改善された三重項励起状態からの発光を利用した有機EL素子(以下、有機燐光発光素子と略す)が報告され、注目を集めている(非特許文献2、3参照)。
これまでの有機燐光発光素子の多くは下記化合物(以下、CBPと省略する)に示されるようなカルバゾール骨格を有する化合物を含んでいる。しかし、これらの化合物は非常に結晶性が高く、安定した膜を得ることが困難である。よって、これらの材料を使った有機燐光発光素子は、寿命が短いといった問題を抱えている。
CBP
Figure 2005113072
前記の欠点を改良し、かつ同時に特性を向上させるために、カルバゾール骨格を有する材料においていくつかの改良技術が提案されており(特許文献1〜7)、蒸着した膜質の安定性を改良することを目的としたと推定される例も開示されているが、依然として満足できる状態ではなかった。
一方、ペリレン骨格を含む有機EL素子用材料の例も報告されているが(特許文献8〜12)、これらはいずれも蛍光(一重項励起状態)を利用した発光、特に黄色〜赤色の蛍光発光を得ることを目的に開発されたものであり、有機燐光発光素子に用いるには、特性的に不十分である。
アプライド・フィジクス・レターズ、51巻、913ページ、1987年 ネイチャー、395巻、151ページ、1998年 アプライド・フィジクス・レターズ、75巻、4ページ、1999年 特開2001−313178号公報 特開2001−313179号公報 特開2002−8860号公報 特開2002−100476号公報 特開2003−77674号公報 特開2003−133075号公報 再公表01/072927号公報 特開平11−144869号公報 特開2001−11031号公報 特開2001−176664号公報 特開2003−129043号公報 特開2003−201472号公報
本発明の目的は、高い発光輝度、発光効率を持ち、繰り返し使用時での安定性に優れた有機エレクトロルミネッセンス素子用材料およびそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することである。
本発明は、下記一般式[1]で表される化合物(A)を含んでなる有機エレクトロルミネッセンス素子用材料に関する。
一般式[1]
Figure 2005113072
[式中、Ar1は、置換もしくは未置換のn価のペリレン環基、
Ar2は、それぞれ独立に置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、または置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基、
nは、1〜12の整数である。
Ar1とAr2、もしくは、Ar2同士が、互いに結合して環を形成しても良い。]
また、本発明は、Ar1が、未置換のn価のペリレン環基である請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料に関する。
また、本発明は、Ar2の少なくとも1つが、置換もしくは未置換の1価の含窒素芳香族複素環基である上記有機エレクトロルミネッセンス素子用材料に関する。
また、本発明は、Ar2の少なくとも1つが、下記一般式[2]または一般式[3]で表される基である上記有機エレクトロルミネッセンス素子用材料に関する。
一般式[2]
Figure 2005113072
一般式[3]
Figure 2005113072
[式中、Q1およびQ2は、置換もしくは未置換の1価の含窒素芳香族複素環基を形成するに必要な原子群である。]
また、本発明は、Ar2の少なくとも1つが、下記一般式[4]〜一般式[6]で表される基のいずれかである上記有機エレクトロルミネッセンス素子用材料に関する。
一般式[4]
Figure 2005113072
[式中、X1は、NまたはC−R3
2は、NまたはC−R4
1〜R4は、それぞれ独立に、H、置換もしくは未置換の1価の脂肪族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の脂肪族複素環基、または置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基である。
1〜R4は、互いに隣接する基で環を形成しても良い。]
一般式[5]
Figure 2005113072
[式中、X3は、O、S、N−R7
4は、NまたはC−R8
5〜R8は、それぞれ独立に、H、置換もしくは未置換の1価の脂肪族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の脂肪族複素環基、または置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基である。
5〜R8は、互いに隣接する基で環を形成しても良い。]
一般式[6]
Figure 2005113072
[式中、R9〜R16は、それぞれ独立に、H、置換もしくは未置換の1価の脂肪族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の脂肪族複素環基、または置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基である。
9〜R16は、互いに隣接する基で環を形成しても良い。]
また、本発明は、化合物(A)に加えて、さらに燐光発光材料(B)を含んでなる上記有機エレクトロルミネッセンス素子用材料に関する。
また、本発明は、燐光発光材料(B)が、有機化合物もしくは有機残基の配位子からなるイリジウムもしくは白金錯体である上記有機エレクトロルミネッセンス素子用材料に関する。
また、本発明は、一対の電極間に発光層または発光層を含む複数層の有機化合物薄膜を形成してなる有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記層のいずれかが、上記有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
また、本発明は、一対の電極間に発光層または発光層を含む複数層の有機化合物薄膜を形成してなる有機エレクトロルミネッセンス素子において、発光層が上記有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
また、本発明は、さらに、陰極と発光層との間に電子注入層を形成することを特徴とする上記有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
また、本発明は、さらに、電子注入層と発光層との間に正孔ブロッキング層を形成することを特徴とする上記有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
また、本発明は、正孔ブロッキング層が上記有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含有する上記の有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
また、本発明は、さらに、陽極と発光層との間に正孔注入層を形成することを特徴とする上記有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、特に安定性に優れ、それを使用した有機エレクトロルミネッセンス素子は、輝度、発光効率等の初期特性に優れるとともに、長い発光寿命と良好な対環境特性を持つ有機エレクトロルミネッセンス素子である。
即ち、本発明は、発光領域を有する有機層が陽極と陰極との間に設けられ、電流の注入により三重項励起状態から発光する有機物質を構成要素として含む有機燐光発光素子において、前記有機層に本発明で示される化合物が含まれることにより、その電気的物性と化学的安定性によって、素子の性能と耐久性に優れることを特徴とする。
以下、本発明の化合物(A)について具体的に説明する。
まず、一般式[1]中のAr1は、置換もしくは未置換のn価のペリレン環基を表す。ここで、未置換のn価のペリレン環基としては、1−ペリレニル基、2−ペリレニル基、3−ペリレニル基といった1価のペリレン環基の他、3,9−ペリレニレン基、3,10−ペリレニレン基等の2価のペリレン環基、1,4,7,10−ペリレンテトライル基等の4価のペリレン環基などの多価のペリレン環基があげられる。これらペリレン環基は、さらに他の置換基によって置換されていても良い。ここで置換基とは、1価の脂肪族炭化水素基、1価の芳香族炭化水素基、1価の脂肪族複素環基、1価の芳香族複素環基、ハロゲン原子、アルコキシル基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、トリアルキルシリル基、シアノ基等があげられる。
ここで、1価の脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜18の1価の脂肪族炭化水素基を指し、そのようなものとしては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基があげられる。
したがって、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基といった炭素数1〜18のアルキル基があげられる。
また、アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−オクテニル基、1−デセニル基、1−オクタデセニル基といった炭素数2〜18のアルケニル基があげられる。
また、アルキニル基としては、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−オクチニル基、1−デシニル基、1−オクタデシニル基といった炭素数2〜18のアルキニル基があげられる。
また、シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロオクタデシル基、2−ボルニル基、2−イソボルニル基、1−アダマンチル基といった炭素数3〜18のシクロアルキル基があげられる。
さらに、1価の芳香族炭化水素基としては、炭素数6〜30の1価の単環、縮合環、環集合芳香族炭化水素基があげられる。ここで、炭素数6〜30の1価の単環芳香族炭化水素基としては、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,4−キシリル基、p−クメニル基、メシチル基等の炭素数6〜30の1価の単環芳香族炭化水素基があげられる。
また、1価の縮合環芳香族炭化水素基としては、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アンスリル基、2−アンスリル基、5−アンスリル基、1−フェナンスリル基、9−フェナンスリル基、1−アセナフチル基、2−アズレニル基、1−ピレニル基、2−トリフェニレル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、1−ペリレニル基、2−ペリレニル基、3−ペリレニル基、2−トレフェニレニル基、2−インデニル基、1−アセナフチレニル基、2−ナフタセニル基、2−ペンタセニル基等の炭素数10〜30の1価の縮合環炭化水素基があげられる。
また、1価の環集合芳香族炭化水素基としては、o−ビフェニリル基、m−ビフェニリル基、p−ビフェニリル基、テルフェニリル基、7−(2−ナフチル)−2−ナフチル基等の炭素数12〜30の1価の環集合炭化水素基があげられる。
また、1価の脂肪族複素環基としては、3−イソクロマニル基、7−クロマニル基、3−クマリニル基、ピペリジノ基、モルホリノ基、2−モルホリノ基等の炭素数3〜18の1価の脂肪族複素環基があげられる。
また、1価の芳香族複素環基としては、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−ベンゾフリル基、2−ベンゾチエニル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−キノリル、5−イソキノリル基等の炭素数3〜30の1価の芳香族複素環基があげられる。
また、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子があげられる。
また、アルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、オクチルオキシ基、tert−オクチルオキシ基、2−ボルニルオキシ基、2−イソボルニルオキシ基、1−アダマンチルオキシ基等の炭素数1〜18のアルコキシル基があげられる。
また、アリールオキシ基としては、フェノキシ基、4−tert−ブチルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、9−アンスリルオキシ基といった炭素数6〜30のアリールオキシ基があげられる。
また、アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基といった炭素数1〜18のアルキルチオ基があげられる。
また、アリールチオ基としては、フェニルチオ基、2−メチルフェニルチオ基、4−tert−ブチルフェニルチオ基といった炭素数6〜30のアリールチオ基があげられる。
また、アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ピバロイル基、シクロヘキシルカルボニル基、ベンゾイル基、トルオイル基、アニソイル基、シンナモイル基等の炭素数2〜18のアシル基があげられる。
また、アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等の炭素数2〜18のアルコキシカルボニル基があげられる。
また、アリールオキシカルボニル基としては、フェノキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等の炭素数7〜30のアリールオキシカルボニル基があげられる。
また、アルキルスルホニル基としては、メシル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基等の炭素数1〜18のアルキルスルホニル基があげられる。
また、アリールスルホニル基としては、ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基等の炭素数6〜30のアリールスルホニル基があげられる。
また、トリアルキルシリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチルエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリブチルシリル基、トリオクチルシリル基等の炭素数6〜30のトリアルキルシリル基があげられる。
これら置換基は、さらに他の置換基によって置換されていても良く、また、これら置換基同士が結合し、環を形成していても良い。
以上述べた一般式[1]中のAr1としては、未置換のn価のペリレン環基が好ましい。これは、置換基を多く有すると、一般的に耐熱性が悪くなる傾向が認められることによる。また、Ar1中の好ましい置換基としては、前述の1価の芳香族炭化水素基、1価の芳香族複素環基があげられる。
また、上に述べた置換基における炭素数としては1〜18が好ましく、1〜12がさらに好ましい。この理由として、これら置換基の炭素数が多くなると、蒸着によって素子を作成しようとした場合の蒸着性が悪くなるといった懸念があるためである。
次に、一般式[1]中のAr2について説明する。Ar2は、置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、または置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基である。ここでいう未置換の1価の芳香族炭化水素基、未置換の1価の芳香族複素環基とは、それぞれAr1の置換基で説明した1価の芳香族炭化水素基、未置換の1価の芳香族複素環基と同義である。また、ここでいう置換基とは、Ar1の置換基で説明した置換基と同義である。
Ar1が有することのできるAr2の数(n)は、1〜12であるが、nが2以上の場合、Ar2の全てが、同一である必要はない。また、Ar1とAr2、もしくは、Ar2同士が、互いに結合して環を形成しても良い。
ここで、Ar2としては、置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基が好ましく、置換もしくは未置換の1価の含窒素芳香族複素環基がより好ましく、未置換の1価の含窒素芳香族複素環基がさらに好ましい。nが2以上の場合、Ar2の全てが、芳香族複素環であってもよいし、Ar2の一部のみが、芳香族複素環であってもよい。具体的には、Ar2が、下記一般式[2]または一般式[3]で表される基であることが好ましい。
一般式[2]
Figure 2005113072
一般式[3]
Figure 2005113072
[式中、Q1およびQ2は、置換もしくは未置換の1価の含窒素芳香族複素環基を形成するに必要な原子群である。]
ここでいう未置換の1価の含窒素芳香族複素環基とは、ピロール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、フラザン環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、ピリジン環、オキサジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環などの含窒素単環芳香族複素環の有機残基、およびインドール環、イソインドール環、インダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、キノリン環、イソキノリン環、シンノリン環、キナゾリン環、キノキサリン環、フタラジン環、プリン環、プテリジン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、フェナジン環、フェナントロリン環などの含窒素縮合環芳香族複素環の有機残基が挙げられる。また、ここでいう置換基とは、Ar1の置換基で説明した置換基と同義である。
したがって、未置換の1価の含窒素芳香族複素環基の具体例としては、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、トリアゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、イミダジアゾリル基等の含窒素単環芳香族複素環基、およびインドリル基、キノリル基、イソキノリル基、フタラジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、アクリジニル基、フェナジニル基、イソチアゾリル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、フェノキサジニル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、ピラニル基等の含窒素縮合環芳香族複素環基があげられる。
さらに、Ar2は、下記一般式[4]〜一般式[6]で表される基のいずれかであることが特に好ましい。
一般式[4]
Figure 2005113072
[式中、X1は、NまたはC−R3、X2は、NまたはC−R4、R1〜R4は、それぞれ独立に、H、置換もしくは未置換の1価の脂肪族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の脂肪族複素環基、または置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基である。R1〜R4は、互いに隣接する基で環を形成しても良い。]
一般式[5]
Figure 2005113072
[式中、X3は、O、S、N−R7、X4は、NまたはC−R8、R5〜R8は、それぞれ独立に、H、置換もしくは未置換の1価の脂肪族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の脂肪族複素環基、または置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基である。R5〜R8は、互いに隣接する基で環を形成しても良い。]
一般式[6]
Figure 2005113072
[式中、R9〜R16は、それぞれ独立に、H、置換もしくは未置換の1価の脂肪族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の脂肪族複素環基、または置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基である。R9〜R16は、互いに隣接する基で環を形成しても良い。]
ここでいう未置換の1価の脂肪族炭化水素基、未置換の1価の芳香族炭化水素基、未置換の1価の脂肪族複素環基、未置換の1価の芳香族複素環基とは、それぞれAr1の置換基で説明したものと同義であり、置換基とは、Ar1の置換基で説明したものと同義である。
以上、本発明に用いる一般式[1]で表される化合物(A)について説明したが、化合物(A)の分子量としては、2000以下が好ましく、1500以下がさらに好ましく、1000以下が特に好ましい。この理由として、分子量が大きいと、蒸着によって素子を作成する場合の蒸着性が悪くなる懸念が考えられるためである。
以下、表1に本発明の有機EL素子用材料として用いる化合物(A)の代表例を示すが、本発明は、なんらこれらに限定されるものではない(ただし、表中、Phはフェニル基を、Meはメチル基を表す)。
Figure 2005113072
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有機燐光発光素子は、陽極と陰極間に一層もしくは多層の有機薄膜を形成した素子である。基本構成は従来の有機EL素子と同様であるが、三重項励起状態のエネルギーを発光に利用できるよう材料の選択と層構成の工夫を施したところが特徴となる。なお、本発明において、「燐光発光素子」とは、発光材料またはドーピング材料が三重項状態から直接的に光を放出する場合だけでなく、両極から注入された電荷の再結合によって生じた三重項励起状態を光以外のエネルギー放出に回すことなく、素子中で有効に発光に利用するような機構、過程を有するように設計された構成の素子全般を含む。この意味において、本発明の化合物(A)は、構造的、物性的に三重項励起状態を生成、保持しやすいため、各層を構成する材料として好適である。特に素子駆動中に三重項励起状態が最も多く存在する発光層の一成分に使用すると最大の効果を発揮する。
有機EL素子または有機燐光発光素子は、一層型の場合、陽極と陰極との間に発光層を設けている。発光層は、発光材料を含有し、それに加えて陽極から注入した正孔もしくは陰極から注入した電子を発光材料まで輸送させるために正孔注入材料もしくは電子注入材料を含有しても良い。電子注入材料とは陰極から電子を注入されうる能力を持つ材料であり、電子輸送材料とは注入された電子を発光層へ輸送する能力を持つ材料である。正孔注入材料とは、陽極から正孔を注入されうる能力を持つ材料であり、正孔輸送材料とは、注入された正孔を発光層へ輸送する能力を持つ材料である。多層型は、(陽極/正孔注入層/発光層/陰極)、(陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/陰極)、(陽極/発光層/電子注入層/陰極)、(陽極/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極)、(陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極)、(陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極)、の多層構成で積層した有機燐光発光素子がある。多層型の正孔輸送層および電子輸送層は複数の層からなってもよい。ここで、正孔注入層と正孔輸送層、場合によっては正孔輸送性の強い発光層までを正孔注入帯域、電子注入層と電子輸送層、場合によっては電子輸送性の強い発光層までを電子注入帯域とそれぞれ呼ぶことがあり、各帯域に使用する材料を一括りで正孔注入材料(または正孔輸送材料)もしくは電子注入材料(または電子輸送材料)と呼ぶこともある。また、有機燐光発光素子の場合は、素子の特性や使用材料の点で、電子輸送層に要求される特性として、電子の輸送性より正孔が発光層から陰極側へ抜けてしまうことを阻止するブロック性をより重視するため、正孔ブロッキング層または正孔ブロック層と呼ばれることが多く、この層に用いられる材料を特に正孔ブロッキング材料と呼ぶことがある。これらの呼称は目的とする素子に対する材料の必要特性の一面を強調するために付けられているので、呼び方の違いにより材料の本質が異なることはない。これらの各層の材料とその構成は、材料のエネルギー準位、耐熱性、有機層もしくは金属電極との密着性等の各要因により選択され、決定される。
発光層には、必要があれば、本発明の材料に加えて、さらなる既存の有機蛍光色素を含む公知の発光材料、ドーピング材料および正孔注入材料や電子注入材料を使用することもできる。有機燐光発光素子は、多層構造にすることにより、クエンチングによる輝度や寿命の低下を防ぐことができる。必要があれば、発光材料、ドーピング材料、正孔注入材料や電子注入材料を組み合わせて使用することが出来る。
本発明の化合物(A)と共に発光層に使用できる燐光発光材料(B)またはドーピング材料としては、有機化合物もしくは有機残基の配位子からなる金属錯体がある。金属原子は通常、遷移金属であり、好ましくは周期では第5周期または第6周期、族では6族から11族、さらに好ましくは8族から10族の元素が対象となる。具体的にはイリジウムや白金などである。また、配位子としては2−フェニルピリジンや2−(2’―ベンゾチエニル)ピリジンなどがあり、これらの配位子上の炭素原子が金属と直接結合しているのが特徴である。別の例としてはポルフィリンまたはテトラアザポルフィリン錯体などがあり、中心金属としては白金などが挙げられる。燐光発光材料の代表例を以下に具体的に例示するが、本発明はこの代表例に限定されるものではない。なお、本例は三重項励起状態から直接発光するとの知見が得られている材料の例であり、素子内で三重項励起エネルギーが失われずに有効に発光に利用できる何らかの機構が別に存在する場合には、さらに多くの材料を発光材料またはドーピング材料として用いることができ、既存の有機蛍光色素、有機EL発光材料、ドーピング材料をも有機燐光発光素子に利用できる可能性を否定するものではない。
Figure 2005113072
Figure 2005113072
共に発光層に使用できる上記の材料および本発明の化合物の発光層中での存在比はどれが主成分であってもよいが、好ましくは、上記、燐光発光材料(B)またはドーピング材料に対して本発明の化合物(A)の存在比が50%以上であるホスト材料として使用することである。
正孔注入材料としては、正孔を輸送する能力を持ち、陽極からの正孔注入効果、発光層または発光材料に対して優れた正孔注入効果を有し、発光層で生成した励起子の電子注入帯域または電子注入材料への移動を防止し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物が挙げられる。具体的には、フタロシアニン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、イミダゾールチオン、ピラゾリン、ピラゾロン、テトラヒドロイミダゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ヒドラゾン、アシルヒドラゾン、ポリアリールアルカン、スチルベン、ブタジエン、ベンジジン型トリフェニルアミン、スチリルアミン型トリフェニルアミン、ジアミン型トリフェニルアミン等と、それらの誘導体、およびポリビニルカルバゾール、ポリシラン、導電性高分子等の高分子材料等があるが、これらに限定されるものではない。
本発明の有機燐光発光素子において使用できる正孔注入材料の中で、さらに効果的な正孔注入材料は、アリールアミン誘導体、フタロシアニン化合物ないしはトリフェニレン誘導体である。アリールアミン誘導体の具体例としては、トリフェニルアミン、トリトリルアミン、トリルジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ−m−トリル−4,4’−ビフェニルジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(p−トリル)−p−フェニレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ−p−トリル−4,4’−ビフェニルジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(1−ナフチル)−4,4’−ビフェニルジアミン、N,N’−ジ(4−n−ブチルフェニル)−N,N’−ジ−p−トリル−9,10−フェナントレンジアミン、4,4’,4”−トリス(N−フェニル−N−m−トリルアミノ)トリフェニルアミン、1,1−ビス[4−(ジ−p−トリルアミノ)フェニル]シクロヘキサン等、もしくはこれらの芳香族三級アミン骨格を有したオリゴマーもしくはポリマー等があるが、これらに限定されるものではない。
フタロシアニン(Pc)化合物の具体例としては、H2Pc、CuPc、C oPc、NiPc、ZnPc、PdPc、FePc、MnPc、ClAlPc、ClGaPc、ClInPc、ClSnPc、Cl2SiPc、(HO)AlPc、(HO)GaPc、VOPc、TiOPc、MoOPc、GaPc−O−GaPc等のフタロシアニン誘導体およびナフタロシアニン誘導体等があるが、これらに限定されるものではない。
トリフェニレン誘導体の具体例としては、ヘキサメトキシトリフェニレン、ヘキサエトキシトリフェニレン、ヘキサヘキシルオキシトリフェニレン、ヘキサベンジルオキシトリフェニレン、トリメチレンジオキシトリフェニレン、トリエチレンジオキシトリフェニレンなどのヘキサアルコキシトリフェニレン類、ヘキサフェノキシトリフェニレン、ヘキサナフチルオキシトリフェニレン、ヘキサビフェニリルオキシトリフェニレン、トリフェニレンジオキシトリフェニレンなどのヘキサアリールオキシトリフェニレン類、ヘキサアセトキシトリフェニレン、ヘキサベンゾイルオキシトリフェニレンなどのヘキサアシロキシトリフェニレン類等があるが、これらに限定されるものではない。
電子注入材料としては、電子を輸送する能力を持ち、陰極からの正孔注入効果、発光層または発光材料に対して優れた電子注入効果を有し、発光層で生成した励起子の正孔注入帯域への移動を防止し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物が挙げられる。例えば、フルオレノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオキシド、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、ペリレンテトラカルボン酸、フレオレニリデンメタン、アントラキノジメタン、アントロン等とそれらの誘導体があるが、これらに限定されるものではない。また、正孔注入材料に電子受容物質を、電子注入材料に電子供与性物質を添加することにより増感させることもできる。
本発明の有機燐光発光素子において、さらに効果的な電子注入材料は、金属錯体化合物もしくは含窒素五員環誘導体である。具体的には、金属錯体化合物としては、8−ヒドロキシキノリナートリチウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)亜鉛、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)銅、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)マンガン、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)クロロガリウム、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(o−クレゾラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(1−ナフトラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(2−ナフトラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)フェノラートガリウム、ビス(o−(2−ベンゾオキサゾリル)フェノラート)亜鉛、ビス(o−(2−ベンゾチアゾリル)フェノラート)亜鉛、ビス(o−(2−ベンゾトリアゾリル)フェノラート)亜鉛等があるが、これらに限定されるものではない。
また、含窒素五員環誘導体としては、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールもしくはトリアゾール誘導体が好ましい。具体的には、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサゾール、ジメチルPOPOP、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−チアゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−(4”−ビフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)]ベンゼン、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)−4−tert−ブチルベンゼン]、2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−(4”−ビフェニル)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−チアジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルチアジアゾリル)]ベンゼン、2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−(4”−ビフェニル)−1,3,4−トリアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−トリアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルトリアゾリル)]ベンゼン等があるが、これらに限定されるものではない。
正孔ブロッキング材料としては、正孔が陰極へ輸送されるのを阻止する能力を持ち、発光層で生成した励起子の電子注入帯域への移動を防止する効果を兼ね備え、かつ薄膜形成能力の優れた化合物が挙げられる。前記の電子注入材料の多くは正孔ブロッキング材料として使用できるが、例えば、2−(4−ビフェニル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−トリアゾールや2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾールに代表されるアゾール(含窒素五員環)類、バソクプロインに代表されるフェナントロリン誘導体、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(4−ビフェニルオキソラート)アルミニウム(III)、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)フェノラートガリウムに代表される金属錯体などの含窒素六員環類とそれらを配位子に有する金属錯体、シラシクロブテン(シロール)誘導体等があるが、これらに限定されるものではない。
本発明により得られた有機燐光発光素子の、温度、湿度、雰囲気等に対する安定性の向上のために、素子の表面に保護層を設けたり、シリコンオイル、樹脂等により素子全体を保護することも可能である。
有機燐光発光素子の陽極に使用される導電性材料としては、4eVより大きな仕事関数を持つものが適しており、炭素、アルミニウム、バナジウム、鉄、コバルト、ニッケル、タングステン、銀、金、白金、パラジウム等およびそれらの合金、ITO基板、NESA基板に使用される酸化スズ、酸化インジウム等の酸化金属、さらにはポリチオフェンやポリピロール等の有機導電性樹脂が用いられる。
陰極に使用される導電性物質としては、4eVより小さな仕事関数を持つものが適しており、マグネシウム、カルシウム、錫、鉛、チタニウム、イットリウム、リチウム、ルテニウム、マンガン、アルミニウム等およびそれらの合金が用いられるが、これらに限定されるものではない。合金としては、マグネシウム/銀、マグネシウム/インジウム、リチウム/アルミニウム等が代表例として挙げられるが、これらに限定されるものではない。合金の比率は、蒸着源の温度、雰囲気、真空度等により制御され、適切な比率に選択される。また、陰極としてフッ化リチウム、フッ化マグネシウム、酸化リチウムなどのアルカリ金属、アルカリ土類金属のフッ化物、酸化物を有機層上に1nm以下の膜厚で成膜し、その上にアルミニウム、銀などの比較的導電性の高い金属を成膜してもよい。また、陽極および陰極は、必要があれば二層以上の層構成により形成されていても良い。
有機燐光発光素子では、効率良く発光させるために、少なくとも一方は素子の発光波長領域において充分透明にすることが望ましい。また、基板も透明であることが望ましい。透明電極は、上記の導電性材料を使用して、蒸着やスパッタリング等の方法で所定の透光性が確保するように設定する。発光面の電極は、光透過率を10%以上にすることが望ましい。基板は、機械的、熱的強度を有し、透明性を有するものであれば限定されるものではないが、例示すると、ガラス基板、ポリエチレン板、ポリエチレンテレフテレート板、ポリエーテルサルフォン板、ポリプロピレン板等の透明樹脂があげられる。
本発明に係わる有機燐光発光素子の各層の形成は、真空蒸着、スパッタリング、プラズマ、イオンプレーティング等の乾式成膜法やスピンコーティング、ディッピング、フローコーティング等の湿式成膜法のいずれの方法を適用することができる。膜厚は特に限定されるものではないが、適切な膜厚に設定する必要がある。膜厚が厚すぎると、一定の光出力を得るために大きな印加電圧が必要になり効率が悪くなる。膜厚が薄すぎるとピンホール等が発生して、電界を印加しても充分な発光輝度が得られない。通常の膜厚は5nmから10μmの範囲が適しているが、10nmから0.2μmの範囲がさらに好ましい。
湿式成膜法の場合、各層を形成する材料を、エタノール、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の適切な溶媒に溶解または分散させて薄膜を形成するが、その溶媒はいずれであっても良い。また、いずれの有機薄膜層においても、成膜性向上、膜のピンホール防止等のため適切な樹脂や添加剤を使用しても良い。使用の可能な樹脂としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、セルロース等の絶縁性樹脂およびそれらの共重合体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の光導電性樹脂、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性樹脂を挙げることができる。また、添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等を挙げることができる。
以上のように、有機燐光発光素子の発光層に本発明の化合物を用いることにより、発光効率、最大発光輝度等の有機燐光発光素子特性を改良することができた。また、この素子は熱や電流に対して非常に安定であり、さらには低い駆動電圧で実用的に使用可能の発光輝度が得られるため、従来まで大きな問題であった劣化も大幅に低下させることができた。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。実施例においては、特に断りのない限り、混合比は全て重量比を示す。蒸着(真空蒸着)は10-6Torrの真空中で、基板加熱、冷却等の温度制御なしの条件下で行った。また、素子の発光特性評価においては、電極面積2mm×2mmの有機EL素子の特性を測定した。測定は1Vずつ上昇しながら各電圧で電流、輝度、色度を記録した。最大発光輝度および効率は各電圧ごとの測定値の最大値であり、その時の電圧は素子により異なる。
実施例1
洗浄したITO電極付きガラス板上に、化合物(6)、化合物(D2)、N,N’―(3―メチルフェニル)―N,N’―ジフェニル―1,1’―ビフェニル-4,4’―ジアミン(TPD)、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、ポリカーボネート樹脂(帝人化成:パンライトK−1300)を20:5:15:10:50の重量比でテトラヒドロフランに溶解させ、スピンコーティング法により膜厚100nmの発光層を得た。このとき得られた膜は非常に安定で、凝集し結晶化をおこすといった現象は観察されなかった。その上に、マグネシウムと銀を10:1で混合した合金で膜厚150nmの電極を形成して有機燐光発光素子を得た。この素子の発光特性は、直流電圧10Vでの発光輝度200(cd/m2)、最大発光輝度11900(cd/m2)、発光効率4.3(cd/A)の緑色発光が得られた。
実施例2
洗浄したITO電極付きガラス板上に、N,N’―(1―ナフチル)―N,N’―ジフェニル―1,1’―ビフェニル-4,4’―ジアミン(NPD)を真空蒸着して膜厚20nmの正孔注入層を得た。次いで、化合物(14)と化合物(D1)を93:7の比率で共蒸着し膜厚40nmの発光層を作成し、次いでビス(2−メチル−5−フェニル−8−ヒドロキシキノリナート)フェノラートガリウム錯体を蒸着して膜厚30nmの電子注入層を得た。その上に、マグネシウムと銀を10:1で混合した合金で膜厚100nmの電極を形成して有機燐光発光素子を得た。この素子は直流電圧10Vでの発光輝度3800(cd/m2)、最大発光輝度67000(cd/m2)、発光効率48(cd/A)の緑色発光が得られた。
実施例3
化合物(14)の代わりに化合物(4)を用いた他は実施例2と同様にして素子を作製した。この素子は直流電圧10Vでの発光輝度7300(cd/m2)、最大発光輝度62400(cd/m2)、発光効率38(cd/A)の緑色発光が得られた。
実施例4
洗浄したITO電極付きガラス板上に、NPDを真空蒸着して膜厚30nmの正孔注入層を得た。次いで、化合物(18)と化合物(D5)を95:5の比率で共蒸着し膜厚40nmの発光層を作成し、次いでビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(p−フェニルフェノラート)アルミニウム錯体を蒸着して膜厚10nmの正孔ブロッキング層、さらにトリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム錯体(Alq3)を蒸着して膜厚30nmの電子注入層を得た。その上に、まずフッ化リチウムを1nm、次いでアルミニウムを200nm蒸着して電極を形成して有機燐光発光素子を得た。この素子は直流電圧10Vでの発光輝度550(cd/m2)、最大発光輝度28400(cd/m2)、発光効率9.9(cd/A)の赤色発光が得られた。
実施例5
洗浄したITO電極付きガラス板上に、化合物(19)と化合物(D6)を98:2の比率で塩化メチレンに溶解させ、スピンコーティング法により膜厚50nmの正孔注入型発光層を得た。次いでバソクプロインを蒸着して膜厚5nmの正孔ブロッキング層、さらにAlq3を蒸着して膜厚30nmの電子注入層を得た。その上に、まずフッ化リチウムを0.5nm、次いでアルミニウムを200nm蒸着して電極を形成して有機燐光発光素子を得た。この素子は、直流電圧10Vでの発光輝度930(cd/m2)、最大発光輝度8500(cd/m2)、発光効率4.9(cd/A)の赤色発光が得られた。
実施例6
洗浄したITO電極付きガラス板上に、NPDを真空蒸着して膜厚30nmの正孔注入層を得た。次いで化合物(12)と化合物(D3)を94:6の比率で共蒸着して膜厚50nmの発光層を得た。次いで、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(p−シアノフェノラート)ガリウム錯体を真空蒸着して膜厚20nmの正孔ブロッキング層、さらにAlq3を蒸着して膜厚20nmの電子注入層を得た。その上に、マグネシウムと銀を10:1(重量比)で混合した合金で膜厚250nmの電極を形成して有機燐光発光素子を得た。この素子は、直流電圧10Vでの発光輝度2400(cd/m2)、最大発光輝度21300(cd/m2)、発光効率10.2(cd/A)の青色発光が得られた。
実施例7
洗浄したITO電極付きガラス板上に、銅フタロシアニンを真空蒸着して、膜厚20nmの正孔注入層を得た。次いで、化合物(21)のみを単独で真空蒸着して、膜厚30nmの正孔輸送層を得た。さらに、化合物(21)と化合物(D1)を93:7の比率で共蒸着して、膜厚40nmの発光層を作成し、次いでバソクプロインを蒸着して膜厚10nmの正孔ブロッキング層、さらにAlq3を真空蒸着して膜厚30nmの電子注入層を作成した。その上に、フッ化リチウム(LiF)を0.7nm、次いでアルミニウム(Al)を150nm真空蒸着することで電極を形成して、有機燐光発光素子を得た。この素子は、直流電圧10Vでの発光輝度3850(cd/m2)、最大発光輝度74900(cd/m2)、発光効率39(cd/A)の緑色発光が得られた。また、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は5400時間であった。
実施例8
洗浄したITO電極付きガラス板上に、銅フタロシアニンを真空蒸着して、膜厚10nmの正孔注入層を得た。次いで、4,4’−ビス[N−(9−フェナントリル)−N−フェニルアミノ]ビフェニルを真空蒸着して膜厚40nmの正孔輸送層を得た。次いで、化合物(23)と化合物(D4)を92:8の比率で共蒸着して膜厚50nmの発光層を作成し、さらに3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾールを蒸着して膜厚5nmの正孔ブロッキング層を作成し、次に、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(p−シアノフェノラート)ガリウム錯体を蒸着して膜厚30nmの電子注入層を得た。さらにその上に、マグネシウムと銀を10:1(重量比)で混合した合金で膜厚250nmの電極を形成して有機燐光発光素子を得た。この素子は直流電圧10Vで発光輝度5840(cd/m2)、最大発光輝度21100(cd/m2)、発光効率14(cd/A)の発光が得られた。また、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は5000時間であった。
実施例9
洗浄したITO電極付きガラス板上に、NPDを真空蒸着して膜厚30nmの正孔注入層を得た。次いで、化合物(26)と化合物(D7)を97:3の比率で共蒸着して膜厚40nmの発光層を作成し、次いで、化合物(3)のみを単独で蒸着して膜厚30nmの正孔ブロッキング層、さらにAlq3を真空蒸着して膜厚20nmの電子注入層を作成した。その上にまず、フッ化リチウムを0.5nm、さらにアルミニウムを200nm真空蒸着によって電極を形成して有機燐光発光素子を得た。この素子は直流電圧10Vでの発光輝度4700(cd/m2)、最大発光輝度20100(cd/m2)、発光効率9.6(cd/A)の赤色発光が得られた。また、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は5900時間であった。
実施例10
洗浄したITO電極付きガラス板上に、NPDを真空蒸着して膜厚50nmの正孔注入層を得た。次いで、化合物(30)と化合物(D3)を85:15の重量比で共蒸着して膜厚40nmの発光層を作成し、次いで、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(p−フェニルフェノラート)アルミニウム錯体を蒸着して膜厚10nmの正孔ブロッキング層、さらにAlq3を蒸着して膜厚30nmの電子注入層を得た。さらにその上に、まず、フッ化マグネシウムを0.5nm、さらにアルミニウムを200nm真空蒸着によって電極を形成して有機燐光発光素子を得た。この素子は直流電圧10Vでの発光輝度3310(cd/m2)、最大発光輝度52800(cd/m2)、発光効率5.5(cd/A)の発光が得られた。また、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は3300時間であった。
比較例1
化合物(6)に代わりに下記化合物(C1)を用いた他は実施例1と同様にして素子を作成した。そのスピンコート膜は容易に凝集し結晶化を起こしてしまうといった欠点を持っていた。この素子の発光特性は、直流電圧10Vでの発光輝度70(cd/m2)、最大発光輝度1600(cd/m2)、発光効率1.5(cd/A)の発光は得られたが、均一の発光ではなく明るい部分と暗い部分が混在していた。また発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動すると2時間ほどで短絡してしまった。
化合物(C1)
Figure 2005113072
比較例2
化合物(14)に代わりにCBPを用いた他は実施例2と同様にして素子を作成した。この素子の発光特性は、直流電圧10Vでの発光輝度1700(cd/m2)、最大発光輝度48000(cd/m2)、発光効率25(cd/A)の発光は得られた。しかし、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は820時間であった。
比較例3
化合物(30)のかわりに下記化合物(C2)を用いた他は実施例10と同様にして素子を作成した。この素子の発光特性は、直流電圧10Vでの発光輝度2560(cd/m2)、最大発光輝度30100(cd/m2)、発光効率4.5(cd/A)の発光は得られた。しかし、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は180時間であった。
化合物(C2)
Figure 2005113072
実施例11
化合物(18)の代わりに化合物(36)を用いた他は実施例4と同様にして素子を作成した。この素子は直流電圧10Vでの発光輝度750(cd/m2)、最大発光輝度19800(cd/m2)、発光効率9.7(cd/A)の赤色発光が得られた。また発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は8800時間であった。
実施例12
洗浄したITO電極付きガラス板上に、銅フタロシアニンを真空蒸着して、膜厚20nmの正孔注入層を得た。次いで、NPDを真空蒸着して、膜厚30nmの正孔輸送層を得た。さらに、化合物(35)と化合物(D2)を90:10の比率で共蒸着して、膜厚40nmの発光層を作成し、次いでビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(p−シアノフェノラート)アルミニウム錯体を蒸着して膜厚10nmの正孔ブロッキング層、さらにAlq3を真空蒸着して膜厚30nmの電子注入層を作成した。その上に、フッ化リチウムを0.7nm、次いでアルミニウムを200nm真空蒸着することで電極を形成して、有機燐光発光素子を得た。この素子は、直流電圧10Vでの発光輝度7450(cd/m2)、最大発光輝度76500(cd/m2)、発光効率37(cd/A)の発光が得られた。また、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は4600時間であった。
実施例13
洗浄したITO電極付きガラス板上に、4,4’−ビス[N−(9−フェナントリル)−N−フェニルアミノ]ビフェニルを真空蒸着して膜厚30nmの正孔注入層を得た。次いで化合物(51)と化合物(D3)を95:5の比率で共蒸着して膜厚50nmの発光層を得た。次いで、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(p−フェニルフェノラート)アルミニウム錯体を真空蒸着して膜厚10nmの正孔ブロッキング層、さらにビス(2−メチル−5−フェニル−8−ヒドロキシキノリナート)フェノラートガリウム錯体を蒸着して膜厚30nmの電子注入層を得た。その上に、マグネシウムと銀を10:1(重量比)で混合した合金で膜厚250nmの電極を形成して有機燐光発光素子を得た。この素子は、直流電圧10Vでの発光輝度8400(cd/m2)、最大発光輝度56000(cd/m2)、発光効率7.7(cd/A)の青色発光が得られた。
実施例14
発光層において、化合物(21)の代わりに化合物(58)を用いた他は実施例7と同様にして素子を作成した。この素子は直流電圧10Vでの発光輝度8550(cd/m2)、最大発光輝度61300(cd/m2)、発光効率46(cd/A)の緑色発光が得られた。また、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は7800時間であった。
実施例15
洗浄したITO電極付きガラス板上に、4,4’,4”−トリス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミンを真空蒸着して膜厚20nmの正孔注入層を得た。次いで、NPDを真空蒸着して、膜厚30nmの正孔輸送層を得た。さらに、化合物(62)と化合物(D6)を97:3の比率で共蒸着して、膜厚40nmの発光層を作成し、次いでバソフェナントロリンを蒸着して膜厚5nmの正孔ブロッキング層、さらにAlq3を真空蒸着して膜厚30nmの電子注入層を作成した。その上に、フッ化リチウムを0.7nm、次いでアルミニウムを200nm真空蒸着することで電極を形成して、有機燐光発光素子を得た。この素子は、直流電圧10Vでの発光輝度6320(cd/m2)、最大発光輝度13500(cd/m2)、発光効率5.2(cd/A)の発光が得られた。また、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は8500時間であった。
実施例16
洗浄したITO電極付きガラス板上に、NPDを真空蒸着して膜厚30nmの正孔注入層を得た。次いで、化合物(57)と化合物(D5)を98:2の比率で共蒸着し膜厚40nmの発光層を作成し、次いでビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(p−フェニルフェノラート)アルミニウム錯体を蒸着して膜厚10nmの正孔ブロッキング層、さらにAlq3を蒸着して膜厚30nmの電子注入層を得た。その上に、まずフッ化リチウムを1nm、次いでアルミニウムを200nm蒸着して電極を形成して有機燐光発光素子を得た。この素子は直流電圧10Vでの発光輝度2010(cd/m2)、最大発光輝度15500(cd/m2)、発光効率7.5(cd/A)の赤色発光が得られた。
実施例17
洗浄したITO電極付きガラス板上に、NPDを真空蒸着して膜厚30nmの正孔注入層を得た。次いで、化合物(40)と化合物(D1)を95:5の比率で共蒸着し膜厚40nmの発光層を作成し、次いでビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)フェノラートアルミニウム錯体を蒸着して膜厚10nmの正孔ブロッキング層、さらにAlq3を蒸着して膜厚30nmの電子注入層を得た。その上に、まずフッ化リチウムを1nm、次いでアルミニウムを200nm蒸着して電極を形成して有機燐光発光素子を得た。この素子は直流電圧10Vでの発光輝度4580(cd/m2)、最大発光輝度98500(cd/m2)、発光効率48(cd/A)の緑色発光が得られた。
実施例18
洗浄したITO電極付きガラス板上に、4,4’−ビス[N−(9−フェナントリル)−N−フェニルアミノ]ビフェニルを真空蒸着して膜厚30nmの正孔注入層を得た。次いで、化合物(67)と化合物(D1)を93:7の比率で共蒸着し膜厚40nmの発光層を作成し、次いでビス(2−メチル−5−フェニル−8−ヒドロキシキノリナート)フェノラートアルミニウム錯体を蒸着して膜厚10nmの正孔ブロッキング層、さらにAlq3を蒸着して膜厚30nmの電子注入層を得た。その上に、まずフッ化リチウムを1nm、次いでアルミニウムを200nm蒸着して電極を形成して有機燐光発光素子を得た。この素子は直流電圧10Vでの発光輝度3010(cd/m2)、最大発光輝度93200(cd/m2)、発光効率50(cd/A)の緑色発光が得られた。また、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は9400時間であった。
比較例4
化合物(67)の代わりに下記化合物(C3)を用いた他は実施例18と同様にして素子を作成した。この素子は直流電圧10Vでの発光輝度260(cd/m2)、最大発光輝度15600(cd/m2)、発光効率13(cd/A)であり、また、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は980時間であった。
化合物(C3)
Figure 2005113072
実施例19
洗浄したITO電極付きガラス板上に、NPDを真空蒸着して膜厚40nmの正孔注入層を得た。次いで、CBPと化合物(D1)を93:7の比率で共蒸着して、膜厚40nmの発光層を作成し、次いで化合物(68)を真空蒸着して膜厚10nmの正孔ブロッキング層、さらにAlq3を真空蒸着して膜厚30nmの電子注入層を作成した。その上に、フッ化リチウムを0.7nm、次いでアルミニウムを200nm真空蒸着することで電極を形成して、有機燐光発光素子を得た。この素子は、直流電圧10Vでの発光輝度9600(cd/m2)、最大発光輝度92600(cd/m2)、発光効率49(cd/A)の発光が得られた。また、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は6000時間であった。
比較例5
化合物(68)の代わりにビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(p−フェニルフェノラート)アルミニウム錯体を用いた他は実施例19と同様にして素子を作成した。この素子は、直流電圧10Vでの発光輝度6450(cd/m2)、最大発光輝度80200(cd/m2)、発光効率34(cd/A)の発光が得られたが、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は1600時間であった。
実施例20
洗浄したITO電極付きガラス板上に、銅フタロシアニンを真空蒸着して、膜厚10nmの正孔注入層を得た。次に、4,4’−ビス[N−(9−フェナントリル)−N−フェニルアミノ]ビフェニルを真空蒸着して膜厚40nmの正孔輸送層を得た。さらに、CBPと化合物(D3)を90:10の比率で共蒸着して、膜厚40nmの発光層を作成し、次いで化合物(69)を蒸着して膜厚10nmの正孔ブロッキング層、さらにAlq3を真空蒸着して膜厚30nmの電子注入層を作成した。その上に、フッ化リチウムを1nm、次いでアルミニウムを200nm真空蒸着することで電極を形成して、有機燐光発光素子を得た。この素子は、直流電圧10Vでの発光輝度8210(cd/m2)、最大発光輝度65300(cd/m2)、発光効率15(cd/A)の発光が得られた。また、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は2900時間であった。
実施例21
洗浄したITO電極付きガラス板上に、2,3,6,7,10,11−ヘキサメトキシトリフェニレンを真空蒸着して膜厚50nmの正孔注入層を得た。次に、化合物(C4)と化合物(D5)を95:5の比率で共蒸着して、膜厚40nmの発光層を作成し、次いで化合物(54)を単独で蒸着して膜厚10nmの正孔ブロッキング層、さらにビス(2−メチル−5−フェニル−8−ヒドロキシキノリナート)フェノラートガリウム錯体を真空蒸着して膜厚30nmの電子注入層を作成した。その上に、フッ化マグネシウムを1nm、次いでアルミニウムを200nm真空蒸着することで電極を形成して、有機燐光発光素子を得た。この素子は、直流電圧10Vでの発光輝度8500(cd/m2)、最大発光輝度22900(cd/m2)、発光効率9.0(cd/A)の発光が得られた。
化合物(C4)
Figure 2005113072
比較例6
化合物(14)に代わりに公知の化合物である3−ジフェニルアミノペリレンを用いた他は実施例2と同様にして素子を作成した。この素子の発光は、化合物(D1)に由来する緑色ではなく、3−ジフェニルアミノペリレンに由来する黄色の発光が認められた。このことから、3−ジフェニルアミノペリレンは化合物(D1)からの発光を得る材料としては不適当であることは明らかである。
比較例7
化合物(18)に代わりに下記化合物(C5)を用いた他は実施例4と同様にして素子を作成した。この素子の発光は、化合物(D5)に由来する赤色ではなく、化合物(C5)に由来する黄色の発光が認められた。このことから、化合物(C5)は化合物(D5)からの発光を得る材料としては不適当であることは明らかである。
化合物(C5)
Figure 2005113072
比較例8
化合物(19)に代わりに下記化合物(C6)を用いた他は実施例5と同様にして素子を作成した。この素子の発光は、化合物(D6)に由来する赤色ではなく、化合物(C6)に由来する橙色の発光が認められた。このことから、化合物(C6)は化合物(D6)からの発光を得る材料としては不適当であることは明らかである。
化合物(C6)
Figure 2005113072
本実施例で半減寿命を明記した例以外の素子において、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したところ、全ての実施例の素子において1000時間の時点で初期輝度の8割より低下したものはなかった。
本発明の有機燐光発光素子は、壁掛けテレビ等のフラットパネルディスプレイや、平面発光体として、複写機やプリンター等の光源、液晶ディスプレイや計器類等の光源、表示板、標識灯等へ応用が考えられ、その工業的価値は非常に大きい。また、本発明の材料は、従来型の有機EL素子、電子写真感光体、光電変換素子、太陽電池、イメージセンサー等の分野においても使用できる。

Claims (13)

  1. 下記一般式[1]で表される化合物(A)を含んでなる有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
    一般式[1]
    Figure 2005113072
    [式中、Ar1は、置換もしくは未置換のn価のペリレン環基、
    Ar2は、それぞれ独立に置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、または置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基、
    nは、1〜12の整数である。
    Ar1とAr2、もしくは、Ar2同士が、互いに結合して環を形成しても良い。]
  2. Ar1が、未置換のn価のペリレン環基である請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
  3. Ar2の少なくとも1つが、置換もしくは未置換の1価の含窒素芳香族複素環基である請求項1または2記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
  4. Ar2の少なくとも1つが、下記一般式[2]または一般式[3]で表される基である請求項1ないし3いずれか記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
    一般式[2]
    Figure 2005113072
    一般式[3]
    Figure 2005113072
    [式中、Q1およびQ2は、置換もしくは未置換の1価の含窒素芳香族複素環基を形成するに必要な原子群である。]
  5. Ar2の少なくとも1つが、下記一般式[4]〜一般式[6]で表される基のいずれかである請求項1ないし4いずれか記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
    一般式[4]
    Figure 2005113072
    [式中、X1は、NまたはC−R3
    2は、NまたはC−R4
    1〜R4は、それぞれ独立に、H、置換もしくは未置換の1価の脂肪族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の脂肪族複素環基、または置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基である。
    1〜R4は、互いに隣接する基で環を形成しても良い。]
    一般式[5]
    Figure 2005113072
    [式中、X3は、O、S、N−R7
    4は、NまたはC−R8
    5〜R8は、それぞれ独立に、H、置換もしくは未置換の1価の脂肪族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の脂肪族複素環基、または置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基である。
    5〜R8は、互いに隣接する基で環を形成しても良い。]
    一般式[6]
    Figure 2005113072
    [式中、R9〜R16は、それぞれ独立に、H、置換もしくは未置換の1価の脂肪族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の脂肪族複素環基、または置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基である。
    9〜R16は、互いに隣接する基で環を形成しても良い。]
  6. 化合物(A)に加えて、さらに燐光発光材料(B)を含んでなる請求項1〜5いずれか記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
  7. 燐光発光材料(B)が、有機化合物もしくは有機残基の配位子からなるイリジウムもしくは白金錯体である請求項6記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
  8. 一対の電極間に発光層または発光層を含む複数層の有機化合物薄膜を形成してなる有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記層のいずれかが、請求項1〜7いずれか記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
  9. 一対の電極間に発光層または発光層を含む複数層の有機化合物薄膜を形成してなる有機エレクトロルミネッセンス素子において、発光層が請求項1〜7いずれか記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
  10. さらに、陰極と発光層との間に電子注入層を形成することを特徴とする請求項8または9記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  11. さらに、電子注入層と発光層との間に正孔ブロッキング層を形成することを特徴とする請求項8〜10いずれか記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  12. 正孔ブロッキング層が請求項1〜7いずれか記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含有する請求項11記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  13. さらに、陽極と発光層との間に正孔注入層を形成することを特徴とする請求項8〜12いずれか記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。

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