JP2005111656A - 工作物のためのステージ - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明の主な目的は、工作物ステージ、特に、直線ガイドにより並進移動をもたらすステージの接触する構成要素の示差膨張を最小化することである。
【解決手段】
工作物のためのステージ(10)が、工作物ホルダー(15)を担持するための上部材(13)、下部材(12)、及び該下部材に対して直線的に移動可能なように上部材(13)を下部材(12)に設けるための二本のガイドアセンブリ(16)を有する。少なくとも一つの部材(12又は13)、しかし好ましくは両方の部材とベースプレートも、例えばアルミニウム合金と炭化ケイ素の機械加工可能な軽量の複合材からできている。この複合材は、実質的に上記ガイドアセンブリの主な材料の熱膨張率の50%以上増、好ましくは30〜35%以上増にならない熱膨張率を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は工作物のためのステージ、特に工作物の並進運動のためのステージに関する。
工作物のステージ、特に工作物の並進運動のためのステージだけでなく、さらに回転運動又は並進運動と回転運動の両方のためのステージも、幾つかの一般的な形式の処理だけを挙げると、フライス、ミル及びドリルのような機械運動により、また例えばエッチング、侵食及び溶接のような、化学的な、音波の、光学的な及び電子衝撃の作用により、工作物を加工するための広範なバラエティーの機械において用いられる。ほとんどの場合、工作物の正確な位置決めのために、従って精密にガイドされた動きのために要件が存在する。幾つかの例、特に極めて小さい工作物のマイクロ処理では、高精度のガイドにはマイクロメートルの範囲又はそれよりも小さい範囲にまで減少した許容差が必要である。操作の影響を乱すこれらの状況では、特に温度変化に起因する又は関連する影響を考慮しなければならない。このような影響の一つは、異なる材料の特性が異なる構成要素に対して本質的である環境で至近距離で異なる材料を用いることから生じる示差熱膨張(differential thermal expansion)で示される。例えば、可動なステージテーブルは軽量で、機械加工可能な材料であるべきである。それで、それらは機械加工により複雑な形状に製造され、しかも負荷に耐えられるほど十分固く、またテーブルの駆動が克服すべき慣性力を最小化するため軽くもある。逆に、このようなテーブルのガイドは高密度の低摩耗の材料から作られる必要がある。アルミニウム合金はテーブルのための一般的な選択であり、鋼はガイドのための典型的な選択である。特にガイドはガイドトラックと、協働するガイドローラー若しくはガイドボールから成る。
例えば、並進運動のためのステージの場合、通常一つの又は複数のステージテーブルが、ストリップ形状のトラックを定める数組のガイドレールによる直線運動のために設けられる。特定のガイド構成に依存するが、一組のあるレールはあるテーブルに固定され、その組の別なレール又は二本の他のレールは、接触するテーブルに固定される。それぞれのテーブルのレールは、テーブルに対する動きを可能にするケージローラー又はボールを介して接触している。このようなレールが鋼である場合、特に、テーブルがアルミニウムであれば、レールは、それらが取り付けられるテーブルに対して著しく異なる熱的特徴を有しやすい。ステージテーブルの構成にとって好ましい固いアルミニウム合金、すなわち約90%のアルミニウム、5〜6%の鉛、2〜3%のマグネシウム、1〜2%の銅及びクロムを(重量で)含み、また残りが鉄、マグネシウム、チタン及びシリコンのような元素である合金の一つの固有の組成の熱膨張率は、ガイドレールとして用いるのに好ましい硬化鋼のそれの二倍以上である。従って、ガイドレールと取り付けられたテーブルは、様々な温度の影響下でバイメタル要素をシミュレートする熱膨張の特徴を有する。テーブルの膨張はガイドレールの曲がりを引き起こす。この望んでいない示差膨張(differential expansion)はテーブルガイドの精度を損わせ、最終的には加工している工作物の精度における誤差の元になる。このような問題は、先行技術、例えば特許文献1にある材料の選択によって取り組まれてきた。そこでは、ガイドレールのためにベリリウム銅合金、リン青銅、非磁性鋼合金又はセラミックさえ用いることが提案されている。しかしながら、その選択は、接触する構成要素の熱膨張率の同化(assimilation)よりもむしろ、磁性/非磁性の特性に関する考察によって促されている。
US6252705
従って本発明の主な目的は、ステージにより運ばれる工作物の位置決めの精度を高め、また製造中、搬送中そして操作中にステージが温度の変動にさらされるために意図する精度が失われないことを保障するために、工作物ステージ、特に、直線ガイドにより並進移動をもたらすステージの接触する構成要素の示差膨張を最小化することである。
本発明の他の目的と利点は、以下の記述から明らかになるだろう。
本発明に従えば、工作物のためのステージは、工作物又は工作物を支持するための手段を担持するための上部材、下部材、及び下部材に対して移動可能になるように上部材を下部材の上に設けるためのガイド手段を有する。両部材の内の少なくとも一つは、機械加工可能な軽量の金属基複合材(metal matrix composite)からできている。この複合材は、実質的にガイド手段の材料若しくは主要材料のそれの50%以上増とならない熱膨張率を有する。
このようにガイド手段及び接触する部材(例えばステージの上部テーブル及び/又は下部テーブル)の温度変化の場合における示差膨張に対する感受性(susceptibility)が減少することにより、部材の熱で引き起こされた膨張の結果、形状が変化するというガイド手段の傾向が著しく減少する。直線形状、曲線形状、円形又は他の形状のガイド手段はしばしば比較的薄いバー又はレールを有する。バーまたはレールは、大きめの質量の取り付けられたステージのテーブルの膨張により課される形状を変形させる力に抵抗するのに不十分な質量を有する。金属基複合材の使用により、テーブルとガイド手段の熱膨張率をより近くに調和(matching)させる余地がもたらされる。後者は通常又は主に耐摩耗性の密度の濃い金属(dense metal)からできている。ダイアモンドが先端についた又は他の特別に硬化された工具がその目的のために必要だとしても、複合材は重量は適度に軽く選択でき、しかも機械加工が可能である。複合材の軽い重量は相対運動のために克服すべき慣性力を増加させない、又はかなり増加させない。この相対運動は工作物ステージでは一般的に部材の方向の反転(reversal)を含む。しかしながら、複合材からできた部材の場合、軽い重量を保持することは、従来のアルミニウム合金のそれと比べて複合材の固有の高めの弾性係数のために、剛性を損なわない。
使用される複合材の熱膨張率は、ガイド手段の材料のそれを30〜35%以上超えないことが好ましい。ガイド手段の材料のそれをほんの30〜35%超える率を有する複合材の場合、複合材からできた関連する部材の膨張の結果、ガイド手段の無視できる歪みがあるかもしれない。このような複合材は、20℃で1メートル当たり実質的に12〜17(好ましくは実質的に12〜15)ミクロンの線熱膨張率(linear coefficient of thermal expansion)を有する。しかしながら、複合材の重量及び機械加工性と、そこから作られる部材の剛性とに関して不都合がなければ、複合材とガイド手段の材料の熱膨張率はほとんど同じである。
特に適切な複合材は、分散したケイ素粒子を含むアルミニウム合金基である。粒子は、実質的に25〜45重量%の量で基に存在していることが好ましい。細かく分散した3ミクロンの平均サイズを有するケイ素粒子は、全体として基のボディーにかなりの力を与え、対応して寸法決めされたアルミニウム合金のボディーだけに対して著しく低い熱膨張率になる。他方で、ガイド手段の材料は鋼又は主に鋼であり、例えば、20〜100℃の間で1メートル1℃当たり10〜13ミクロンの線熱膨張率を有する硬化合金鋼が好ましい。
ステージの構成にこの金属基複合材を用いることの利点は、部材の相対運動が実質的に直線である工作物の並進移動のためのステージにおいて特に明白である。従って、このような場合のガイド手段は伸び、トラック要素及びトラックと協働する回転要素の形状を有する。トラック要素は部材に固定され、トラックを画定する。ガイドの精度は、このような離れて並行に延びる二組のトラック要素を用いることにより高まる。少なくとも幾つかのトラック要素は部材の溝に着座している。これにより、トラック要素の材料の示差膨張と、溝を有する部材のそれのために従来は起きたかもしれないトラック要素が曲がるという過度の危険なしにトラック要素が特に安全に着座する。
単純なステージの構造では下部材は固定したベースプレートであり、例えば、それが別個に可動な工作物の担体(support)を担持しないならば、上部材は唯一の可動なステージの構成要素である。しかしながら、好ましいステージの構造では、ステージは上部材及び下部材とは別個で、さらに例えばトラック要素及び協働する回転要素のようなガイド手段とは別個の固定したベースを有する。ガイド手段は、ベースプレートに対して移動可能なように下部材をベースプレートに設ける働きをする。その場合、上部材は第一の方向に下部材に対して移動可能であり、下部材は実質的に第一の方向に直交する第二の方向にベースプレートに対して移動可能であることが好ましい。従って、このようなステージは担持された工作物にX方向及びY方向に並進運動を与えることができる。二つの部材だけでなく、ベースプレートも複合材でできていれば、主な接触する構成要素(すなわち、両部材、ベースプレート及び両方のガイド手段)の熱膨張率の最適な調和が実現する。
本発明は、上で概要を述べた構成の特徴を備えたステージを有する機械をも包含する。そのステージ構成の利点は、担持された工作物の精密なガイドが非常に重要である用途において、例えば電子ビームリソグラフィー機械において特に明らかである。このような機械は、ナノメートルの範囲の精度で基板にパターンを書き込むために使用される。この場合、ステージのガイドの精度における微小のずれ(deviation)でさえ、複雑で時間のかかる位置の補正をせざるを得ない程にパターンの細部の精度に有害な影響を与える。
本発明の実施形態を付属の図に則して例を用いてより具体的に記述する。一つの図は、本発明を具体化する工作物ステージの分解斜視図である。
図には分解した表現で、工作機械又は他の形状の機械、具体的にはX方向及びY方向における工作物の正確なガイドが必要とされる機械のための工作物ステージ10が示されている。このような機械は、例えば、小さいスケールの集積回路の配置が半導体ウェーハのような連続した基板に反復して書き込まれた電子ビームリソグラフィー機械である。回路の特徴を書くため、それぞれのウェーハは、交互に接触するパターンラインのオフセットを避けるためにピッチング、ローリング及びヨーイングに関して非常に狭い許容差の範囲内で細かい刻み(increment)でずらされなければならない。ステージを組み込む機械の性質とステージが機械で利用される様式は本発明自体には関係がない。しかしながら、ステージの構成は、とりわけ接触するステージの構成要素の示差熱膨張を最小化するために定められる。従って、ステージエリアが操作中に、もっと重要なのは作られている間又は搬送の間に温度の変動にさらされる機械の場面において、ステージは特に有益である。
ステージ10は、固定のために機械の基板(図示せず)に設けられたベースプレート11を有する。下部テーブル12がガイド手段によりベースプレート11に設けられ、テーブルの双方向矢印で示されるようにY方向に直線的に移動することができる。上部テーブル13が今度は別なガイド手段により下部テーブル12に設けられ、テーブル13の双方向矢印で同様に示したようにX方向に直線的に移動することができる。上部テーブル13は、「Zerodur」(トレードマーク)ガラス材料のスーパープレート14を担持する。その上に、それぞれX方向とY方向に向いたミラーブロック(図示せず)が設けられ、非常に正確な位置検出のための干渉計測定システムのレーザーベース干渉計と協働する。工作物ホルダー15もスーパープレート14に設けられており、この例では加工しようとする工作物を解放可能に保持するウェーハチャックである。
ベースプレート11、テーブル12と13、スーパープレート14及びホルダー15は概要的なブロック図の形式で描かれている。実際は、これらの要素は担持された要素のための位置決め点及び取り付け点を与えるために機械加工により複雑に成形されている。テーブル12と13のY方向及びX方向の移動はそれぞれの駆動部が請け負う。駆動部は図示されていない。駆動部は、モーター駆動のギア駆動部、ガイドされたケーブル駆動部、又は直線運動を与えるのに適切な他の形式の駆動部である。
下部テーブル12をベースプレート11に設けるガイド手段と上部テーブル13を下部テーブルに設けるガイド手段はそれぞれ、二本の平行に延びる、間隔を置いた実質的に同一構造の五要素のガイドアセンブリ16から成る。またそれぞれは複数のトラック要素と、協働する転がり要素とから成る。トラック要素は、二つの交互に反対側の垂直な面のそれぞれで長手方向に伸びるV形の凹みを有する中央レール16aと、その垂直な面で対応して長手方向に伸びるV形の凹みを有する二本の横レール16bから成る。それぞれの凹みの境界面が二つのガイドトラックを画定する。横レール16bは中央レール16aに対して配されており、それで横レールのそれぞれの凹みが、ほとんど正方形の断面のチャネルを形成するために中央レールのそれぞれの凹みと噛み合う。転がり要素は、二組のケージ交差ローラー(図示せず)、すなわち、−交互に−相互に垂直な回転軸を有するローラーの形状で設けられている。それぞれの組のローラーはそれぞれのチャネルに配置され、それぞれのチャネルの四つのトラック上を進む。さらにそれぞれのアセンブリ16の二本の横レール16bは、チャネルに位置するラック−ピニオン連結(図示せず)を介して、アセンブリの中央レール16aを介して互いに固定関係で配置される。その連結により、中央レール16aに対する横レール16bの永続的な同期運動が保障され、ローラーのクリープが妨げられる。
それぞれのガイドアセンブリ16は、中央レール16aを下部テーブル12のそれぞれのリブ17に固定する六本の止めねじを用いて適所に固定される。この二つのリブはテーブルの二つの主な面のそれぞれに設けられている。六本の止めねじは、それぞれの横レール16bをベースプレート11の上面又は上部テーブル13の下面にある溝のそれぞれのステップ18に固定する。場合によって、このような一つの溝がそれぞれのアセンブリのために設けられる。アセンブリ16の内の一つのレールの、割り当てられるリブ17及びステップ18との特定の結合が、点線の矢印で示されている。それぞれの溝は、それぞれのアセンブリ16の中央レール16aをゆとりを持って収める深い中央部を有する。止めねじは、中央レール、横レール、テーブル及びベースプレートにおいて対応する穴を貫通する。穴の幾つかは適切にねじ山をつけられている。止めねじは、レールの取り付けの際クリープを最小化するためチタンからできている。
従って、それぞれのガイドアセンブリ16のレール16aと16bは、ベースプレート11とテーブル12及び13に非常にしっかり固定されている。レールの材料はベースプレートとテーブルの材料と密接に接触している。
それぞれのガイドアセンブリの中央ガイドレール16a及び横ガイドレール16bは、適切な耐磨耗性の材料、好ましくは硬化鋼からできている。好ましい鋼の組成は、例えば、2.00%のマンガン、0.90%の炭素、0.35%のクロム、0.25%のケイ素及び0.13%のバナジウムを含む(全て体積%)。このような組成は、アニール、硬化、焼入れ及び焼き戻し(tempering)の後、20〜100℃で1メートル当たり11〜12ミクロンの線熱膨張率(500℃では12.8に上昇)、7.85g/cmの密度、100℃で64HRCの硬度(400℃では50に減少)、210N/mmの弾性係数及び30.0W/m.k.の熱伝導率になる。このような硬化鋼から構成されたガイドレールは、特に、かなり異なる熱膨張率を有する固定して取り付けられた構成要素により引き起こされる曲げ応力を受けると、述べた弾性係数にも関わらずそれらの伸びの効果と比較的薄い形状により影響されやすく、たわむ。
このようにガイドアセンブリ要素の歪みを避けるために、説明したようにガイドレールに特にしっかりと固定されたベースプレート11とテーブル12及び13はそれぞれ、金属基複合材でできている。この材料は、先行技術の実施の場合よりもガイドレールの構成要素の鋼のそれにより近くに調和した熱膨張率を有する。先行技術では一般的に、鉛、マグネシウム、銅及び他の合金要素を有するアルミニウムが、ベースプレート及びテーブルのために用いられた。このような金属基複合材は、例えば、3ミクロンの平均サイズを有する分布した炭化ケイ素粒子の27.8重量%を有するアルミニウム合金基に基づくアルミニウムと炭化ケイ素の複合材である。複合材は粉末冶金プロセスで製造される。複合材は、例えば、20℃で1メートル当たり15.5ミクロンの線熱膨張率、2.88g/cmの密度、210(ブリネル又はビッカース)又は58.3(ロックウェルA)の硬度で特徴付けられ、464MPaの引張り強さ、115GPaの弾性係数及び150W/m.k.の熱伝導率を生じる。モードの形と周波数応答の点で、強化していないアルミニウム合金と比べると、指示された複合材の弾性係数と密度は光テーブルのデザインを可能にする。これにより、テーブルの移動のための駆動部が強化していないアルミニウム合金のテーブルの場合よりもかなり大きい慣性力を克服する必要がないことが保障される。複合材はテーブルとベースプレートに十分な程度の剛性をも与え、また溝、リブ及び他の必要とされる取り付け点若しくは位置決め点を提供するために機械加工される。高速度で作動するダイアモンドが先端についた工具の使用が機械加工プロセスでは望ましい。磁場の要件との一致(compatibility)は、ベースプレート及びテーブルを許容できる残留磁気の値まで消磁することにより達成される。他の全ての材料は名ばかりの非磁性である。アルミニウム合金と炭化ケイ素の複合材の熱膨張率をガイドアセンブリ16のガイドレールに適用された鋼のそれにより近づけたために、レールとベースプレート11若しくはテーブル12、13の間の示差膨張の範囲が大きく減少した。従って、プレート又はテーブルがレールの曲がり又は他のゆがみを引き起こす傾向が減少した。ベースプレートとテーブルの膨張はレールの同等な膨張と概ね調和している。特定の材料から構成された構成要素を有するステージに対してなされた測定(ステージは19〜23℃の温度範囲且つ10−7Torrの真空環境に配置された)により次のことが示された。つまり、それぞれY方向及びX方向へのテーブル12及び13それぞれの85.5mmの平均行程に対して、ピッチング、ローリング及びヨーイングのガイドパラメータに対する測定されたずれの許容差は、ピッチング及びローリングのそれぞれに対して20マイクロラジアンより小さく、ヨーイングに対して100マイクロラジアンより小さい程度であった。測定は、ベースプレート11に対する下部テーブル12と下部テーブル12に対する上部テーブル13のストロークの極値の間で目盛付きの位置で反復可能な範囲で実行された。結果は、干渉計ミラーブロックにおいて実行された測定により得られた。直交性の許容差は100マイクロラジアンよりも小さく測定され、高さ/平坦の許容差は4ミクロンpk-pkより小さく、直線の許容差は10ミクロンpk-pkより小さかった。試験は著しい精度のロスなく+10-5℃までステージの熱応力によっても実行された。幾つかの利点が場合によっては構造の、軽い「焼き戻し」から得られる。
測定結果から次のことが確認された。つまり、特に複合材の熱膨張率がガイドアセンブリの材料のそれの約50%以上増にならないとき、例で述べた金属基複合材のベースプレート11及びテーブル12、13の構造により、ガイドアセンブリの材料に対する示差熱膨張を望ましい程度に最小化できる。この限界は、機械加工能力と許容できる重量及び剛性のレベルを維持できる複合材の組成に適切に変化させることによりさらに減少する。従って、他の金属は基のために選択され、基を強化するために他の金属性又は非金属性の材料と結合される。
本発明に従うステージを示す図である。
符号の説明
10 ステージ
11 ベースプレート
12 下部テーブル
13 上部テーブル
14 スーパープレート
15 ホルダー
16 ガイドアセンブリ
17 リブ
18 ステップ

Claims (10)

  1. 工作物又は工作物を支持するための手段を担持するための上部材、下部材、及び該下部材に対して移動可能なように上記上部材を上記下部材に設けるためのガイド手段を有する、工作物のためのステージにおいて、
    両部材のうちの少なくとも一つの部材が機械加工可能な軽量の金属基複合材からできており、
    この複合材が、実質的に上記ガイド手段の材料若しくは主要材料の熱膨張率の50%増以上とならない熱膨張率を有する
    ことを特徴とするステージ。
  2. 請求項1に記載のステージにおいて、上記複合材の熱膨張率が上記ガイド手段の材料のそれの30〜35%増以上とならないことを特徴とするステージ。
  3. 請求項2に記載のステージにおいて、上記複合材と上記ガイド手段の材料の熱膨張率が実質的に等しいことを特徴とするステージ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のステージにおいて、上記複合材が、分散した炭化ケイ素の粒子を含むアルミニウム合金基であることを特徴とするステージ。
  5. 請求項4に記載のステージにおいて、上記粒子が、実質的に25〜45重量%の量で基に存在することを特徴とするステージ。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のステージにおいて、上記ガイド手段の材料が、鋼又は主に鋼であることを特徴とするステージ。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のステージにおいて、上記両部材の相対的な移動が直線であることを特徴とするステージ。
  8. 請求項7に記載のステージにおいて、
    上記ガイド手段が、上記両部材に固定された、トラックを定めるトラック要素と、該トラックと協働する回転要素とを有し、
    上記ガイド手段が、このような離れて並行に延びる二組のトラック要素を有することを特徴とするステージ。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のステージにおいて、上記下部材が固定したベースプレートであることを特徴とするステージ。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のステージにおいて、上記ステージが電子ビームリソグラフィー機械に設けられることを特徴とするステージ。
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