JP2005111581A - 穿孔工具 - Google Patents

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Masaharu Oku
雅治 尾久
Shigeru Mazaki
繁 真崎
Takeshi Kawahara
剛 川原
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Abstract

【課題】 コンクリートのような硬質物を含有する被削物に穴部を形成する場合でも、ビットの脱落や損傷を招くことのない穿孔工具を提供する。
【解決手段】 シャフト1の先端部にビット2が固定されて構成され、シャフト1が回転されることによってビット2により被削物に穴部を形成する穿孔工具であって、ビット2はシャフト1の先端部に接合されて固定されるとともに、これらビット2とシャフト1とはシャフト1よりも熱伝導率の高い伝熱材8を介して接続されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、コンクリートなどの被削物に穴部を形成するための穿孔工具に関するものである。
この種の穿孔工具としては、例えば特許文献1に、シャフトと、該シャフトの先端部に固定された円盤状のビットとを有する穿孔工具であって、このビットは例えばダイヤモンド砥粒をバインダ材によって固めたダイヤモンドビットあるいはダイヤモンドチップと称されるものであり、また上記シャフトの外周面にビットの先端まで延びる螺旋状の溝部が形成されたものが提案されている。そして、この穿孔工具は、該工具を回転駆動する駆動装置を備えた穿孔装置によって250m/min以上もの回転数で高速回転させられ、上記ビットにより被削物を研削して穴部を形成するとともに、このとき生成される粉体状の削屑を、上記溝部の高速回転によって発生する排気流によって排出するようにしている。
国際公開第03/002320号パンフレット
ところで、このような穿孔工具によって特にコンクリートに穴部を形成する場合、コンクリートには骨材として砂利のような硬質物が含有されているので、穴部を形成するうちにビットがこの硬質物に接触すると、当該穿孔工具が上述のように高速回転されていることとも相俟って、この硬質物とビットとの間に極めて高い摩擦熱が発生することとなる。また、特許文献1にはこのような穴部の形成を乾式穿孔によって行うことも記載されており、そのような場合には摩擦熱はさらに高まって、ビットはより一層高温となる。しかるに、上述のようなダイヤモンドビットは通常ろう付けや溶接によって鋼製等のシャフトに固定されるが、例えば一般的な銀ろう材などによるろう付けでは上記摩擦熱によってろう材自体が溶融してしまい、ビットの脱落を招くおそれがある。その一方で、溶接によってビットをシャフトに固定したものでは、ビットに含まれるダイヤモンドは熱伝導率が極めて高いのに対してシャフトの熱伝導率は低いために摩擦熱がビットに蓄積されてしまい、ビット自体が高温となって損傷してしまうおそれがある。
本発明は、このような背景の下になされたもので、上述のコンクリートのような硬質物を含有する被削物に穴部を形成する場合でも、ビットの脱落や損傷を招くことのない穿孔工具を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、シャフトの先端部にビットが固定されて構成され、上記シャフトが回転されることによって上記ビットにより被削物に穴部を形成する穿孔工具であって、上記ビットは上記シャフトの先端部に接合されて固定されるとともに、これらビットとシャフトとは該シャフトよりも熱伝導率の高い伝熱材を介して接続されていることを特徴とする。
従って、このような穿孔工具によれば、ビットがシャフトの先端部に接合によって固定されているため、ビットが硬質物と接触して高い摩擦熱が発生しても、上述の銀ろう材などによるろう付けによって固定されている場合のようにろう材が溶融してビットが脱落するようなことはなく、ビットの固定強度を確保することができる。そして、その一方で、ビットとシャフトとは、この固定のための接合とはほかに、シャフトより熱伝導率の高い伝熱材によって接続されているので、たとえシャフトの熱伝導率が低くても、ビットに蓄積された摩擦熱をこの伝熱材を介してシャフト側に伝播させたり周囲に放散したりすることができ、従ってビットの熱による損傷を防いで当該穿孔工具の寿命を延長し、より効率的かつ経済的な穴部の形成を図ることができる。
また、この伝熱材として上記シャフトよりも低融点のものを用いることにより、ビットの摩擦熱が伝播してこれら伝熱材とシャフトとが高温となると、まず先に伝熱材が液相へと相変化を生じようとして、その際に伝播した熱の多くを潜熱として消費することになるので、ビットの熱損傷を一層効果的に防止しつつも、伝播した熱によってシャフトが損傷を受けるような事態も防止することができる。なお、こうして伝熱材が液相化しようとしても、その表面を周囲に晒した状態とすることによって穿孔工具の回転に伴い常に冷却して固化させておくことができるので、伝熱材が溶融しきって失われてしまうようなことはない。さらに、この伝熱材を、そのビットとの接続面積よりもシャフトとの接続面積が大きくなるようにすることにより、ビットの熱をシャフト側に分散させて伝播することができ、さらに効率的な熱の発散を促すことができる。
さらにまた、上記伝熱材としては、シャフトよりの熱伝導率の高い金属のろう材やめっきを用いることができ、すなわちかかる金属ろう材をビットからシャフトに架けて融着、固化させたり、金属めっきをビットからシャフトに連続するように被覆したりすることにより、これらビットとシャフトとを該伝熱材によって接続することが可能となる。例えば、上記ビットが上述のようなダイヤモンド砥粒を結合したダイヤモンドビットであり、シャフトが高速度工具鋼製または超硬合金製である場合には、銀ろう材や銀めっきを用いることができる。また、特に伝熱材として金属ろう材を用いれば、例えばビットとシャフトとを溶接によって接合したりした場合において、穿孔時等に衝撃的な負荷がビットに作用しても、これを溶接部よりは靱性の高い伝熱材によって緩衝することにより、ビットとシャフトとの溶接部に破断等が生じるのを防止したりする効果も期待することができる。
また、特許文献1に記載の穿孔工具のようにシャフトの先端部外周に溝部が形成されている場合には、この溝部をビットに臨んで開口するようにして伝熱材を該溝部内に収容することにより、伝熱材のシャフトとの接続面積を大きく確保してより一層効率的な熱の分散を図ることができるとともに、特に上述のように伝熱材として金属ろう材を用いるときには、溶かしたろう材を溝部に流し込むことで容易にビットとシャフトとを接続することができる。一方、上記ビットをシャフトの先端部に接合して固定するには、これらを上述のように溶接することにより接合してもよく、またビットやシャフトが焼結品である場合にはこれらを一体に焼結して接合したり、さらに高温時における固定強度が確保されるのであれば、ねじによる螺合や圧入、嵌合等による機械的接合手段によって接合したりしてもよい。
図1ないし図4は、本発明の一実施形態を示すものである。本実施形態の穿孔工具は、軸線Oを中心とした外形略円柱軸状のシャフト1の先端部(図1、2、4において左側部分)に、このシャフト1の外径よりもやや大きな外径を有し、かつ軸長はシャフト1よりも十分に短い、やはり外形略円柱状のビット2が上記軸線Oと同軸に固定された構成とされている。ここで、本実施形態ではシャフト1は高速度工具鋼によって形成され、ビット2はダイヤモンド砥粒をCu、Sn、Ni、W、Co、Fe等の金属バインダーによって結合したメタルボンド砥石(ダイヤモンドビットあるいはダイヤモンドチップ)によって形成されている。
シャフト1は、その後端部(図1、2、4において右側部分)が円柱状のシャンク部3とされて、このシャンク部3がハンディドリル等の回転駆動手段に把持されることにより、当該穿孔工具が上記軸線O回りに回転方向Tに回転させられ、被削材への穴部の形成に供される。また、このシャンク部3よりも先端側のシャフト1外周には、その先端面に開口して後端側に向かうに従い軸線O回りに上記回転方向Tの後方側に捩れる螺旋状の2つの溝部4,5が、該軸線Oを挟んで互いに反対側に軸線Oに関して対称に形成されており、これらの溝部4,5の内面は、軸線Oに直交する断面においてシャフト1の外形がなす円の半径よりも曲率半径の小さな凹曲線をなす凹曲面状とされている。
一方、上記ビット2には、その先後端面および外周面に開口する切欠部6が、軸線Oに沿って平行に延びるように1つだけ形成されている。この切欠部6は、軸線Oに直交する断面においてビット2の外周面に開口する「コ」字状をなすものであって、そのビット2内周への切欠深さは、ビット2外周面における周方向の切欠幅よりも大きく、かつ上記溝部4,5のシャフト1外周面からの溝深さや、さらにはビット2の半径よりも大きくされており、すなわち図3に示すようにビット2の外周面から内周側に軸線Oを僅かに超える範囲にまで延設されている。また、この切欠部6のビット2外周面における切欠幅は、シャフト1の外周面における溝部4,5の溝幅よりは小さくされている。なお、このビット2は上述のように外形略円柱状をなすものであり、その先端面は軸線Oに垂直な平坦面とされている。
このように構成されたビット2は、上記切欠部6を周方向においてシャフト1の上記溝部4,5のうちの一方の溝部4におけるシャフト1先端面への開口部に合わせるようにして、その後端面をこのシャフト1の先端面に突き合わせた状態で、接合により該シャフト1の先端部に固定されている。すなわち、これらシャフト1とビット2とは、互いにその端部または端面の一部または全部を接触させた状態で結合されているのであり、この接触部分においては両者の間にろう付けの場合のろう材のような中間材が介装されたりすることはない。
ここで、本実施形態では、こうしてシャフト1先端面にビット2の後端面を突き合わせた状態で、シャフト2先端の周方向における上記溝部4,5の間の部分と該部分に突き合わされたビット2の後端部分とに、TIG溶接や電子ビーム溶接、レーザービーム溶接等の溶接が施されることにより、ビット2がシャフト1先端に接合されている。なお、図中に符号7で示すのはこの溶接による溶接部である。また、こうして接合されることにより、シャフト1の上記一方の溝部4の先端は、ビット2の後端面における上記切欠部6の開口部周縁に臨んで開口して該切欠部6と連通することとなり、これに対して他方の溝部5の先端は、ビット2後端面の切欠部6とは軸線Oを挟んで反対側の部分に臨んで開口し、ただしその先端側への開口部はビット2の後端面によって塞がれた状態とされる。
そして、このようにビット2がシャフト1先端部に固定された本実施形態の穿孔工具において、これらビット2とシャフト1とは、該シャフト1よりも熱伝導率の高い伝熱材8を介して接続されている。ここで、本実施形態においてこの伝熱材8としては、シャフト1の材質よりも熱伝導率の高い金属のろう材が用いられており、より具体的にはシャフト1を形成する上記高速度工具鋼よりも熱伝導率が高い銀ろう材が用いられている。従って、この伝熱材8は、シャフト1の材質よりも低融点となる。しかして、このような金属ろう材が上記シャフト1とビット2との双方に接するように連続して当該穿孔工具の表面に固着されることにより、かかる金属ろう材よりなる伝熱材8を介してシャフト1とビット2とが接続されている。
さらに、この伝熱材8は、上述のようにビット2の後端面に臨んで開口するようにされたシャフト1先端部外周の溝部4,5内に収容されるようにして、該シャフト1とビット2とを接続している。ここで、図4は、ビット2部分では上記切欠部6に沿って、またシャフト1部分では螺旋状の上記溝部4,5の捩れに沿うようにして、当該穿孔工具をその軸線Oを含む面によって切断した断面図であるが、この図4に示されるように伝熱材8はシャフト1の先端側にあって上記溝部4,5の内面に密着することにより該シャフト1と接続されるとともに、これらの溝部4,5の先端側開口部に対面するビット2の後端面にも密着することによって該ビット2にも接続され、これによりシャフト1とビット2とが該伝熱材8を介して伝熱可能に接続され、すなわち熱的に接続されているのである。
なお、この伝熱材8は、ビット2の切欠部6に連通する上記一方の溝部4の先端側においては、この切欠部6の後端側開口部を塞がないように、この開口部周縁のビット2後端面に接続されて溝部4の内面に延びている。これに対して、先端側開口部がビット2の後端面によって塞がれた他方の溝部6内に収容された伝熱材8は、この溝部6の開口部を塞いだビット2の後端面部分の全体に密着するようにして接続されている。
さらに、これら溝部4,5に収容された伝熱材8は、径方向においては先端側でビット2の後端面の略外周縁に達する厚さとされ、この径方向の厚さや周方向の幅が後端側に向けて漸次あるいは段階的に小さくなって、本実施形態では溝部4,5の全長の途中までの範囲で、シャフト1の先端から軸線O方向に部分的に配設されている。ただし、こうして伝熱材8が配設される範囲の軸線O方向の長さは、先端側において該伝熱材8がビット2と接続される範囲の径方向の長さよりも十分に大きく、また溝部4,5の内面が上述のような凹曲面とされていることとも相俟って、この伝熱材8は、ビット2との接続面積よりもシャフト1との接続面積の方が大きくされている。
このように構成された穿孔工具を上述のように回転駆動手段に取り付けて、周速250m/min以上、望ましくは400m/min以上で回転させつつ、ビット2の先端面をコンクリート等の被削物に当接させて該穿孔工具を前進させることにより穴部を形成すると、螺旋状に形成された上記溝部4,5によってシャフト1の周りに後方に向かう排気流が形成され、これによりビット2で生成された粉体状の削屑が穴部から外に排出される。しかるに、この穴部の形成の際にビット2がコンクリート中の骨材等の硬質物に接触して摩擦熱によりビット2が高温となっても、上記構成の穿孔工具によれば、シャフト1とビット2とが、銀ろう材によるろう付けなどではなく、より固定強度の高い上述の溶接のような接合によって固定されているので、かかる摩擦熱によってビット2に脱落が生じたりするようなことはない。
そして、さらに上記構成の穿孔工具においては、このようにビット2を固定するための接合手段以外に、シャフト1とビット2とがシャフト1よりも熱伝導率の高い上記伝熱材8を介して接続されているので、ビット2に生じた摩擦熱は、シャフト1との接触部分を介して伝熱される以上に、この伝熱材8を介してシャフト1側に伝播され、あるいは外部に晒された伝熱材8表面から放散される。従って、上記穿孔工具によれば、この摩擦熱が逃げ場をなくしてビット2に蓄積されてしまうことにより該ビット2に熱損傷が生じたりするのを防ぐことができ、上述のようにビット2の脱落が防がれることとも相俟って、長寿命の穿孔工具を提供することが可能となり、これにより効率的で、なおかつ経済的なコンクリート等への穴部の形成作業を行うことができる。これは、このようなコンクリートへの穴部の形成作業を、クーラントを供給せずに乾式穿孔によって行う場合に特に効果的であり、すなわちこのような乾式穿孔では発生する摩擦熱も一層高くなるのに対して、例えばマンションの補修工事などにおけるコンクリート壁への穴部の形成作業では乾式穿孔にならざるを得ないという事情もあり、そのような場合においても上記構成の穿孔工具によれば、ビットの脱落や熱損傷を防いで効率的かつ経済的な作業を図ることができる。
また、本実施形態では、この伝熱材8としてシャフト1を構成する材質よりも低融点のものが用いられている。従って、ビット2から摩擦等による熱が伝熱材8を介してシャフト1に伝播されることによりこれら伝熱材8およびシャフト1が高温となると、まず伝熱材8が先に溶融し始めて液相に相変化しようとするが、このとき該伝熱材8においては伝播した熱の多くが相変化の際の潜熱として消費されることとなり、温度変化は生じない。このため、伝熱材8を介してシャフト1に伝播した熱によってシャフト1自体が熱損傷するような事態も防止することができ、一層の工具寿命の延長を図って効率的かつ経済的な作業を行うことができる。
さらに、こうして伝熱材8が高温となって溶融しようとしても、その熱は伝熱材8表面から外気に放散されることによって奪われて伝熱材8が冷却されるため、伝熱材8が溶融して流れ出したりすることはない。しかも、当該穿孔工具が上述のような高速で回転させられている場合には、これに伴って強い排気流が生じることとなるので伝熱材8の冷却効果も高く、その溶融を一層確実に防止することができる。
また、本実施形態ではこの伝熱材8のシャフト1との接触面積がビット2との接触面積よりも大きく確保されており、従ってビット2から伝熱材8に伝播した熱をシャフト1に広く分散させて放熱することができるので、一層効率的な熱の伝播によるビット2の冷却を図ることができる。なお、こうしてシャフト1の熱が伝播しても、本実施形態ではこのシャフト1自体その外形寸法がビット2より大きくされ、これに伴い熱容量も大きくされているので、ビット2から伝播した熱によるシャフト1の損傷をより確実に防止することができる。
さらに、本実施形態のシャフト1にはその先端部外周に上述のような溝部4,5が形成されていて、伝熱材8はこれらの溝部4,5に収容されてシャフト1とビット2とに接続されている。従って、この溝部4,5の内面を上述のような凹曲面状としたりして単位長さ当たりの面積を大きくしたりすることにより、例えばこれらの溝部4,5の間のシャフト1外周面に伝熱材8を設けてシャフト1と接続する場合に比べ、このシャフト1との接触面積を大きく確保することができて、さらに効率的な熱の発散を図ることができる。また、こうして溝部4,5に伝熱材8が収容されることにより、特に先端側開口部がビット2の後端面で塞がれた上記他方の溝部5においては、このビット2と伝熱材8との接触面積も大きくすることができるので、ビット8から速やかに熱を伝播してシャフト1へと放出することが可能となる。
ここで、本実施形態ではシャフト1が高速度工具鋼により形成されているが、他の鋼材や超硬合金等によって形成されていてもよく、またシャフト1自体の強度が確保できるのならこれら以外の材質によって形成されていてもよい。さらに、本実施形態ではビット2がダイヤモンド砥粒を保持したメタルボンド砥石とされているが、砥粒はcBN砥粒でもよく、また電着砥石やレジンボンド砥石、場合によってはビトリファイド砥石であってもよい。ただし、このようにシャフト1やビット2の材質が異なっていても、伝熱材8はシャフト1より高い熱伝導率で、望ましくは低融点とされる。
なお、ビット2に対しても伝熱材8は、砥粒を除いた主たるバインダーや結合剤の成分より高熱伝導率であることが望ましく、低融点であることがより望ましい。例えば、シャフト1が高速度工具鋼や超硬合金であって、ビット2が上述のようなメタルボンド砥石である場合において、伝熱材8としては、本実施形態の銀のほかにアルミニウムや高融点ではあるものの銅、あるいはそれらの合金、もしくはコスト高とはなるものの金などの金属を用いることができる。
また、本実施形態では、このような金属のろう材を伝熱材8として用いており、特に上述のように溝部4,5に伝熱材8を収容するようにした場合において、溶かしたろう材をこの溝部4,5に流し込んで固化させるだけでシャフト1とビット2とを接続することができ、当該穿孔工具の製造が容易である。さらに、ろう材自体も部材同士を結合する手段であるのでビット2の固定強度の向上に寄与する効果があるのは勿論、特に本実施形態のようにビット2を溶接によってシャフト1先端部に接合して固定した場合においては、該ろう材よりなる伝熱材8は溶接部7よりも靱性が高いために衝撃吸収効果が期待できるので、例えばビット2に衝撃的な負荷が作用した場合でもこれを緩和してビット2が上記溶接部7においてシャフト1から破断されてしまうような事態も防ぐことができる。ただし、このように金属ろう材を用いる以外にも、例えば上述のような金属のめっき液に、ビット2を接合したシャフト1先端部の伝熱材8を設ける上記範囲以上、場合によっては全部を浸漬して、電解あるいは無電解等の金属めっきによってこれらシャフト1とビット2とを連続するように被覆することにより、該めっき被覆層を伝熱材8としてシャフト1およびビット2に接続するようにしてももよい。
さらにまた、本実施形態ではシャフト1の先端部にビット2を接合して固定するのに溶接を施しているが、例えばビット2がダイヤモンド砥粒等とメタルボンド成分金属とを焼結して結合するメタルボンド砥石であり、シャフト1も超硬合金等の焼結品である場合などには、これらの原料を所定の寸法形状に成形した圧粉体を一体に焼結することによってシャフト1とビット2とを接合するようにしてもよい。また、高温状態における穿孔時のビット2の固定強度が確保されるのなら、シャフト1の先端部とこれに接合されるビット2の後端部とに互いに螺合する雌雄のネジ部を形成してねじ止めにより接合したり、これら先後端部に凹凸部を形成して圧入や嵌合によりシャフト1先端部にビット2を接合するようにしてもよい。
本発明の一実施形態を示す側面図である。 図1に示す実施形態の側面図とは反対側の側面図である。 図1に示す実施形態を先端側から見た正面図である。 図1に示す実施形態の切欠部6および溝部4,5の捩れに沿った縦断面図である。
符号の説明
1 シャフト
2 ビット
4,5 溝部
6 切欠部
7 溶接部
8 伝熱材

Claims (6)

  1. シャフトの先端部にビットが固定されて構成され、上記シャフトが回転されることによって上記ビットにより被削物に穴部を形成する穿孔工具であって、上記ビットは上記シャフトの先端部に接合されて固定されるとともに、これらビットとシャフトとは該シャフトよりも熱伝導率の高い伝熱材を介して接続されていることを特徴とする穿孔工具。
  2. 上記伝熱材は、上記シャフトよりも低融点であることを特徴とする請求項1に記載の穿孔工具。
  3. 上記伝熱材は、上記ビットとの接続面積よりも上記シャフトとの接続面積が大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の穿孔工具。
  4. 上記伝熱材は、金属ろう材または金属めっきであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の穿孔工具。
  5. 上記シャフトの先端部外周には上記ビットに臨んで開口する溝部が形成されていて、上記伝熱材はこの溝部内に収容されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の穿孔工具。
  6. 上記ビットは、溶接、一体焼結、機械的接合手段のうち少なくとも一つによって上記シャフトの先端部に接合されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の穿孔工具。
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