JP2005111573A - 位置決めクランプ装置およびその位置決めクランプ装置を用いたロボットハンド - Google Patents

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Abstract

【課題】二つの位置決めクランプ装置を近接配置してワークの仕様に応じて選択使用する場合に、選択使用されないものとワークとの干渉を効果的に回避する。
【解決手段】ワーク着座面11bを備えたロケートピン11をクランプアーム16とともに第1ピストン27の動きに応じて積極的に進退移動させる。クランプアーム16は、第1ピストン27に内挿した第2ピストン28の動きに応じてクランプ,アンクランプ動作させる。単一の電磁弁33につながるエアシリンダ13の給排ポート31,32を切り換え、第1ピストン27の動きによりロケートピン11の前進とクランプアーム16のクランプ動作が連続して行われる。同様に第2ピストン28の動きによりクランプアーム16のアンクランプ動作とロケートピン11の後退が連続して行われる。
【選択図】図5

Description

本発明は、位置決めクランプ装置とその位置決めクランプ装置を用いたロボットハンドに関し、例えば自動車車体用のパネル状のワークを位置決め支持するにあたり、ワークに形成されたロケート穴にロケートピンを挿入した上でそのロケート穴周縁部をクランプ部位としてクランプするようにした位置決めクランプ装置とその位置決めクランプ装置を用いたロボットハンドに関する。
この種の位置決めクランプ装置およびロボットハンドとして例えば特許文献1に記載のものが知られている。
この特許文献1に記載の位置決めクランプ装置では、位置決め基準部となるロケートピンの出没とそのロケートピンに内挿されたクランプアームのクランプ,アンクランプ動作とを個別に行うことを前提として、共通のシリンダチューブ内に二つのピストンを直列に配置し、そのシリンダチューブに設けた一対の給排ポートからの圧力媒体の給排によってロケートピンの出没とそのロケートピンに内挿されたクランプアームのクランプ,アンクランプ動作とを相互に関連付けて行うようにしてある。
特開2000−176874号公報(図2)
このような従来の技術では、位置決め基準部となるロケートピンそのものは進退移動可能ではあっても、位置決めすべきワークの着座面である受け面は固定であるため、例えば仕様の相違する二種類の位置決めクランプ装置を近接配置した上で、位置決めクランプすべきワークの種別に応じてその位置決めクランプ装置を切り換えて選択使用する場合には、ワークとの干渉を回避するためには使用しないいずれか一方の位置決めクランプ装置全体を退避させる必要があり、装置全体の大型化が余儀なくされる。
また、進退移動可能なロケートピンに内挿されたクランプアームはそのクランプ,アンクランプ動作に必要なストローク分だけはストロークしたとしても、ロケートピンとともに進退移動可能な構造となっていないため、例えばロケートピンを比較的長いストローク分だけ進退移動させる必要が生じた場合にはクランプアームはそのクランプ,アンクランプ動作に対応できなくなる。
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、とりわけロケートピンのみならずワーク着座面(ワーク受け面)およびクランプアームまでもそのロケートピンとともに積極的に進退移動可能な構造とし、もって上記のような不具合の解消した位置決めクランプ装置とロボットハンドを提供しようとするものである。
請求項1に記載の発明は、パネル状のワークを位置決め支持するにあたり、ワークに形成されたロケート穴にロケートピンを挿入した上でそのロケート穴周縁部をクランプ部位としてクランプするようにした位置決めクランプ装置であることを前提としている。その上で、流体圧シリンダと、ピン状部の根元部に位置決めすべきワークの基準部となるワーク着座面が形成され、上記流体圧シリンダのシリンダチューブに進退移動可能に挿入支持されたロケートピンと、このロケートピンに進退移動可能に内挿されて、上記ワーク着座面と協働してワークのクランプ,アンクランプを司るクランプアームと、上記シリンダチューブ内に摺動可能に内挿されるとともにロケートピンに連結された第1ピストンと、同じくシリンダチューブ内に摺動可能に内挿されるとともにクランプアームに連結され、且つ上記シリンダチューブおよび第1ピストンとともに流体圧シリンダを形成している第2ピストンと、第1ピストン前進用の室に連通するようにシリンダチューブに形成され、その第1ピストンが前進動作することにより第2ピストン後退用の室に連通する第1の給排ポートと、第2ピストン前進用の室に連通するようにシリンダチューブに形成され、その第2ピストンが前進動作することにより第1ピストン後退用の室に連通する第2の給排ポートとを備えたことを特徴とする。
言い換えるならば、請求項2に記載のように、第1の給排ポートへの圧力媒体の導入により、第1ピストンの摺動動作に基づくロケートピンの前進動作に続いて、第2ピストンの摺動動作に基づくクランプアームの後退,クランプ動作が行われるようになっている一方、第2の給排ポートへの圧力媒体の導入により、第2ピストンの摺動動作に基づくクランプアームの前進,アンクランプ動作に続いて、第1ピストンの摺動動作に基づくロケートピンの後退動作が行われるようになっていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、産業用ロボットのアーム先端に装着されたロボットハンドが上記の位置決めクランプ装置をもって構成されていることを特徴とする。
この場合、請求項6に記載のように、ロボットハンドの主体となるハンドフレームには仕様の相違する複数種類の位置決めクランプ装置が装着されていて、それら複数種類の位置決めクランプ装置は位置決めクランプすべきワークの仕様に応じて選択的に切換使用されるようになっていてもよい。
したがって、請求項1に記載の発明では、ロケートピンにおけるピン状部の根元部にはワーク着座面が一体的に形成されていて、そのワーク着座面はロケートピンの一部として積極的に進退移動することから、例えば先に述べたように仕様が異なる複数の位置決めクランプ装置同士が近接配置されていて、それらのうちのいずれかが選択使用される場合であっても、選択使用されない位置決めクランプ装置についてはワーク着座面を含むロケートピンを後退させておくことによりワークとの干渉を回避できることになる。
また、請求項5に記載の発明では、ロボットハンドが上記の位置決めクランプ装置をもって構成されていることから、産業用ロボット自体の自由度を使って位置決めクランプ装置を三次元空間的に動かすことにより、任意の位置でワークを位置決めクランプすることができるようになる。
請求項1に記載の発明によれば、ピン状部の根元部のワーク着座面までもロケートピンの一部として積極的に進退移動可能な構造としたため、特に複数の位置決めクランプ装置を近接配置してそれらのいずれかを選択使用する場合であっても、選択使用されない位置決めクランプ装置のワーク着座面がワークを干渉することがなく、従来のようにワークとの干渉回避のための位置決めクランプ装置全体を退避させる必要がなくなって、構造の簡素化を図れる効果がある。
また、請求項5に記載の発明によれば、上記の位置決めクランプ装置をもってロボットハンドとしたことにより、ロボット自体の自由度を使って任意の位置でワークを位置決めクランプできる利点がある。
図1〜4は本発明の好ましい実施の形態を示す図であり、特に図1はその全体の概略説明図を、図2は図1の要部拡大図をそれぞれ示している。そして、予めワークセット台1にセットされているパネル状のワーク例えばドアインナパネルWaまたはWbをハンドリングロボット(産業用ロボット)2のロボットアーム3の先端に装着したロボットハンド4にて把持した上で、そのドアインナパネルWaまたはWbと組み合わされるべき相手側パネルすなわちドアアウタパネルに組み付ける場合の例を示している。
ワークセット台1には、図3,4に示すように同じドアインナパネルでありながら微妙に形状が相違する仕様違いのドアインナパネル例えばA車用のドアインナパネルWaとB車用のドアインナパネルWbが交互にもしくは所定のロット単位で供給される。各ドアインナパネルWa,Wbには各車種ごとの固有のロケート穴LaもしくはLbのほか各車種に共通のロケート穴Loとが予め形成されており、A車用のドアインナパネルWaの場合にはロケート穴Laを位置決め基準部として、B車用のドアインナパネルWbの場合にはロケート穴Lbを位置決め基準部としてロボットハンド4にてそれぞれ位置決めクランプされることになる。
一方、ハンドリングロボット2のロボットハンド4は、図1のほか図2に示すように、ハンドフレーム5に一対のA車用の位置決めクランプ装置6A,7AとB車用の位置決めクランプ装置6B,7BとをA,B車用のもの同士が互いに近接するようにブラケット8を介して配置したもので、さらにA,B車に共通して使用される共用の位置決めクランプ装置9が同様にブラケット10を介して支持されている。
A,B車用の位置決めクランプ装置6A,7Aと6B,7Bは、そのA車用のドアインナパネルWaとB車用のドアインナパネルWbとでは位置決めクランプすべきロケート穴LaまたはLbの三次元位置が微妙に異なることから、そのドアインナパネルWaまたはWbの仕様(車種)に応じて選択的に切換使用されるものであり、これに対して共用の位置決めクランプ装置9はそのロケート穴Loの三次元位置をドアインナパネルWa,Wbの車種(仕様)の違いにかかわらず予め統一してあることから、A,B車のドアインナパネルWa,Wbの位置決めクランプに共通して使用される。
ここで、A,B車用の位置決めクランプ装置6A,7Aと6B,7Bは、先に述べたようにドアインナパネルWa,Wbの車種に応じて使い分けるためにそのロケートピン11が積極的に進退移動可能な構造となっているのに対して、共用の位置決めクランプ装置9ではそのロケートピン12が固定式のものとなっていて、さらに上記のA,B車用の位置決めクランプ装置6A,7Aと6B,7Bはロケートピン11の進退移動ストローク等が固有の大きさに設定されてはいても、その基本構造はともに同一となっている。
そして、図3から明らかなようにA車用のドアインナパネルWaを位置決めクランプする際には、B車用の位置決めプランプ装置6B,7Bのロケートピン11を後退させて待機させた上で位置決めクランプ装置6A,7Aのロケートピン11を前進させて共用の位置決めクランプ装置9とともにそのドアインナパネルWaを位置決めクランプすれば、B車用の位置決めクランプ装置6B,7BはA車用のドアインナパネルWaとは干渉しないようになっている。逆に、図4から明らかなようにB車用のドアインナパネルWbを位置決めクランプする際には、A車用の位置決めプランプ装置6A,7Aのロケートピン11を後退させて待機させた上で位置決めクランプ装置6B,7Bのロケートピン11を前進させて共用の位置決めクランプ装置9とともにそのドアインナパネルWbを位置決めクランプすれば、A車用の位置決めクランプ装置6A,7AはB車用のドアインナパネルWbとは干渉しないようになっている。
図5は上記の例えばA車用の位置決めクランプ装置6A,7Aの詳細を示している。同図から明らかなように、位置決めクランプ装置6A,7Aは流体圧シリンダすなわち圧縮エアを圧力媒体とするエアシリンダ13を主体として構成されていて、エアシリンダ13のシリンダチューブ14にはガイドスリーブ15が一体に固定されている。ガイドスリーブ15にはロケートピン11が進退移動可能に案内支持されているとともに、そのロケートピン11にはクランプアーム16が進退移動可能に案内支持されていて、後述するようにクランプアーム16はロケートピン11とともに進退移動可能であると同時に、そのロケートピン11に対して単独で進退移動することでクランプ,アンクランプ動作するようになっている。
より具体的には、ガイドスリーブ15内にはガイドブッシュ17を介してガイドロッド18が進退移動可能に設けられていて、このガイドロッド18は第1ピストンロッド19に連結されているとともに、ガイドロッド18の先端には略段付き状のロケートピン11が装着されている。ロケートピン11はそのピン状部11aの根元部に段状のワーク着座面11bを備えているとともに、内部にはスリット20が形成されていて、このスリット20に後述するクランプアーム16を挿入するようにして臨ませてある。
第1ピストンロッド19の内部にはこれと同心状に第2ピストンロッド21が配設されていて、この第2ピストンロッド21の先端のクレビス部22には先端にクランプ爪16aを有する略鉤形板状のクランプアーム16が連結ピン23を介して連結されている。連結ピン23はガイドロッド18を径方向に貫通しているとともに、そのガイドロッド18に対向形成された長穴24に係合している。また、クランプアーム16には略くの字状に屈曲したカム溝25が形成されていて、このカム溝25はガイドロッド18を径方向に貫通するカムピン26に係合している。
したがって、ロケートピン11とクランプアーム16との関係だけについてみれば、長穴24の範囲内でクランプアーム16がロケートピン11に対して進退移動し、それに応じて溝カム25とカムピン26とが相対移動することでクランプアーム16が連結ピン23を回転中心として首振り動作しつつクランプ,アンクランプ動作することになる。
シリンダチューブ14内には第1ピストン27が摺動可能に配置されているともに、その第1ピストン27内にはこれと同心状に第2ピストン28が摺動可能に配置されている。第1ピストン27はシリンダチューブ14内を第1ピストン前進用の室29aと第1ピストン後退用の室29bとに隔離しつつ第1ピストンロッド19に連結されている一方、第2ピストン28は第1ピストン27内を第2ピストン前進用の室30aと第2ピストン後退用の室30bとに隔離しつつ第2ピストンロッド21に連結されている。言い換えるならば、第1ピストン27はロケートピン11をクランプアーム16とともに積極的に進退移動させる役目をし、第2ピストン28はクランプアーム16をロケートピン11に対して進退移動すなわちクランプ,アンクランプ動作させる役目をすることになる。
また、シリンダチューブ14には第1の給排ポート31と第2の給排ポート32が形成されていて、第1の給排ポート31は第1ピストン前進用の室29aに連通しているとともに、第2の給排ポート32はシリンダチューブ14と第1ピストン27との間の隙間を通して第2ピストン前進用の室30aに連通している。そして、これらの第1,第2の給排ポート31,32は電磁弁33を介して空気圧力源34に接続されている。
ここで、図5はロケートピン11が前進途中にあり且つクランプアーム16がロケートピン11に対し前進限位置まで前進しているアンクランプ状態を示しており、シリンダチューブ14には第1,第2の給排ポート31,32に加えて連絡通路35が形成されているほか、第1ピストン27には連絡ポート36と第2ピストン後退用給排ポート37が形成されている故に、第1ピストン後退用の室29bはその連絡通路35のほかシリンダチューブ14と第1ピストン27との間の隙間を通して第2の給排ポート32に連通している。したがって、同図の状態では第2ピストン後退用の室30bのみが完全密閉状態となっている。そして、図5の状態から第1ピストン27が前進したときには連絡ポート36と連絡通路37および第2ピストン後退用給排ポート37を介して第1ピストン前進用の室29aと第2ピストン後退用の室30bとが相互に連通することになる。
また、第1ピストン27には第2ピストン前進用給排ポート38と連絡ポート39が形成されているほか、第2ピストン28には同じく連絡ポート40が形成されていて、図5の状態では連絡ポート39,40同士を介して第1ピストン後退用の室29bと第2ピストン前進用の室30aとが相互に連通していて、なおかつその第2ピストン前進用の室30aが第2ピストン前進用給排ポート38のほかシリンダチューブ14と第1ピストン27との間の隙間を通して第2の給排ポート32に連通している。
図5に示したA車用の位置決めクランプ装置6A,7Aは、以上のような構造をもってワーク着座面11bを有するロケートピン11がクランプアーム16とともに積極的に進退移動可能な構造となっていて、この構造は先に述べたB車用の位置決めクランプ装置6B,7Bについても同様である。その一方、共用の位置決めクランプ装置9については、ワーク着座面11bと同等のワーク着座面を有するロケートピン12が固定式であって、且つそのロケートピン12に対してクランプアーム16がクランプ,アンクランプ動作するようになっている点で上記の各位置決めクランプ装置6A,7A,6B,7Bとは異なっている。
なお、図5に示すように、シリンダチューブ14や第1ピストン27および第2ピストン28等の各摺動部にはOリングが装着され、これをもってそのシールが施されている。
ここで、図1に示すロボットハンド4により図2,3に示すようにA車用のドアインナパネルWaを位置決めクランプする際の位置決めクランプ装置6A,7Aの作動を図6,7を参照しながら詳しく説明する。
図2,3に示すように、位置決めクランプすべきドアインナパネルWaに対してロボットハンド4を所定の移動軌跡データのもとにアプローチ動作させると、共用の位置決めクランプ装置9のロケートピン12がロケート穴Loに係合する一方、A車用の位置決めクランプ装置6A,7Aのロケートピン11は後退位置にあるが故に、図6の(A)に示すようにロケート穴Laに係合しないまでもそのロケート穴Laと正対するかたちとなる。
次いで、電磁弁33を切り換えて第1の給排ポート31から第1ピストン前進用の室29aにエアを導入すると、同図(B)に示すようにその第1ピストン前進用の室29aが密閉状態であるが故に第1ピストン27が前進動作する。この第1ピストン27の前進動作に伴い、第1ピストン後退用の室29b内のエアは連絡ポート39,40と第2ピストン前進用の室30aおよび第2ピストン前進用給排ポート38を介して、もしくは連絡通路35を介して第2の給排ポート32から排出される。この時、第2ピストン28は第1ピストン27に対して前進限位置にあることから両者は相対変位せず、したがって、ワーク着座面11bを含むロケートピン11はクランプアーム16とともに前進動作し、図6の(B),(C)に示すようにロケートピン11は相手側のロケート穴Laに徐々に挿入され、ドアインナパネルWaはロケートピン11を基準に一次位置決めがなされることになる。
ロケートピン11が前進限位置に達すると、同図(C)に示すようにワーク着座面11bがドアインナパネルWaのうちロケート穴Laの周縁部に着座し、この着座をもってドアインナパネルWaがロケートピン11とワーク着座面11bとを基準に最終位置決めがなされる一方、シリンダチューブ14側の連絡通路35に対して第1ピストン27側の連絡ポート36と第2ピストン後退用給排ポート37がそれぞれ連通するようになる。これにより、第1ピストン前進用の室29a内のエアが連絡通路35から第2ピストン後退用の室30b内に導入されるようになり、同時に第2ピストン前進用の室30a内のエアが第2ピストン前進用給排ポート38を介して第2給排ポート32から排出されることから、第1ピストン27に対して第2ピストン28が後退動作する。この第2ピストン28の後退動作に伴い、図7の(B)に示すようにカム溝25とカムピン26とが相対移動することから、クランプアーム16はクランプ動作を開始する。なお、図6の(C)と図7の(A)はともに同じ状態を示している。
ここで、上記のような第1ピストン27と第2ピストン28との相対移動に伴い連絡ポート39,40同士の連通が遮断されることから、第1ピストン後退用の室29bは完全密閉状態となり、したがって第1ピストン27はその前進限位置に保持されたままとなる。
そして、図7の(C)に示すように第2ピストン28が前進限位置に達するとクランプアーム16はクランプ完了状態となり、これをもってドアインナパネルWaはそのロケート穴Laの周縁部をクランプ部位としてクランプアーム16とワーク着座面11bとで挟持されるようにして堅固にクランプされ、電磁弁が図6の(A)の状態にあるかぎりはその位置決めクランプ状態が自己保持される。
なお、図6の符号Q1はロケートピン11が後退限位置から前進限位置に至る過程の軌跡を、同様に図7の符号Q2はクランプアーム16が前進限位置(アンクランプ位置)から後退限位置(クランプ位置)に至る過程の軌跡をそれぞれ示している。
ここで、上記のようなA車用の位置決めクランプ装置6A,7Aのクランプ動作と相前後して図3に示した共用の位置決めクランプ装置9もクランプ動作し、各位置決めクランプ装置6A,7A,9および6B,7Bの相対位置関係は図3(A)のような状態となる。すなわち、A車用のドアインナパネルWaはA車用の位置決めクランプ装置6A,7Aと共用の位置決めクランプ装置9とをもって位置決めクランプされていて、それらの位置決めクランプ装置6A,7A,9に近接するようにB車用の位置決めクランプ装置6B,7Bが位置してはいてもその位置決めクランプ装置6B,7BはドアインナパネルWaと干渉することはない。
一方、クランプアーム16のアンクランプ動作時には、図8の(A)に示すように電磁弁33を切り換えて、第2給排ポート32から第2ピストン前進用の室30a内にエアを導入する。第2ピストン前進用の室30aへのエアの導入に伴い、第2ピストン28が第1ピストン27に対して前進動作し、同図(B)に示すようにクランプアーム16がアンクランプ動作を開始する。この時、第2ピストン後退用の室30b内のエアは第2ピストン後退用給排ポート37と連絡通路35を通って第1ピストン前進用の室29a内に入り、最終的には第1の給排ポート31から排出される。この時、第1ピストン後退用の室29bはなおも密閉状態にあることから、第1ピストン27は何ら変位しない。
図8の(C)および図9の(A)に示すように、第2ピストン28が前進限位置に達するとクランプアーム16はアンクランプ状態となり、同時にそれまで連通が遮断されていた連絡ポート39,40同士が再び連通状態となることから、これをもって第2ピストン前進用の室30aと第1ピストン後退用の室29bとが連通することになる。なお、図8の(C)と図9の(A)は共に同じ状態を示しており、図8の符号Q3はアンクランプ時におけるクランプアーム16の軌跡を、図9の符号Q4はロケートピン11の後退軌跡をそれぞれ示している。
そして、上記の第2ピストン前進用の室30aと第1ピストン後退用の室29bとの連通をもって第2ピストン前進用の室30aから第1ピストン後退用の室29aへとエアが入り、図9の(B)に示すように第1ピストン27が後退動作を開始する。これに伴い、第2ピストン後退用の室30bと連絡通路35との連通が遮断されてその第2ピストン後退用の室30bが密閉状態となることから、ロケートピン11は既にアンクランプ状態にあるクランプアーム16とともに後退動作し、同図(C)に示すように最終的にはロケートピン11がロケート穴Laから抜け出て図6の(A)の状態に戻ることになる。
このような一連の動作は、図4に示すようにA車用の位置決めクランプ装置6A,7Aに代えてB車用の位置決めクランプ装置6B,7Bを選択使用する場合についても同様である。
このように本実施の形態によれば、ワーク着座面11bを含むロケートピン11全体がクランプアーム16とともに積極的に進退移動することから、A車用の位置決めクランプ装置6A,7AとB車用の位置決めクランプ装置6B,7Bとを近接配置した上でいずれかの仕様のものを選択使用する場合でも、従来のように選択使用されない位置決めクランプ装置全体を退避動作させる必要がなく、ロボットハンド4全体の小型化と簡素化を図ることができるようになる。
しかも、クランプアーム16はそのクランプ,アンクランプ動作のために進退移動するだけでなく、ロケートピン11と一体的に進退移動することから、ロケートピン11が長ストローク動作する場合であってもクランプアーム16はその動きに十分に対応できることになる。
また、一つの電磁弁33の切換動作のみでロケートピン11の前進動作とクランプアーム16のクランプ動作、もしくはクランプアーム16のアンクランプ動作とロケートピン11の後退動作とが連続して行われることから、動作時間が短くて済むようになる。
その上、第1ピストン27の内部に第2ピストン28が同心状に配置されていることにより、ロケートピン11とクランプアーム16が一体的に進退移動することから、ロケートピン11のストロークをより長く確保できるほか、シリンダチューブ14の全長を可及的に短くして、そのコンパクト化に寄与できる利点がある。
本発明の好ましい実施の形態を示す図で、ハンドリングロボットとワークであるドアインナパネルとの関係を示す概略説明図。 図1に示すロボットハンドの詳細を示す拡大斜視図。 (A)は図2のロボットハンドにてA車用ドアインナパネルを位置決めクランプした状態を示す説明図、(B)はそのA車用ドアインナパネルの正面図。 (A)は図2のロボットハンドにてB車用ドアインナパネルを位置決めクランプした状態を示す説明図、(B)はそのB車用ドアインナパネルの正面図。 図2に示すA車用位置決めクランプ装置の構造を示す断面図。 図5に示すA車用位置決めクランプ装置におけるクランプ時の作動説明図。 A車用位置決めクランプ装置におけるクランプ時の図6に続く作動説明図。 図5に示すA車用位置決めクランプ装置におけるアンクランプ時の作動説明図。 A車用位置決めクランプ装置におけるアンクランプ時の図8に続く作動説明図。
符号の説明
2…産業用ロボット
3…アーム
4…ロボットハンド
5…ハンドフレーム
6A,7A…A車用の位置決めクランプ装置
6B,7B…B車用の位置決めクランプ装置
11…ロケートピン
11a…ピン状部
11b…ワーク着座面
13…エアシリンダ(流体圧シリンダ)
14…シリンダチューブ
16…クランプアーム
27…第1ピストン
28…第2ピストン
29a…第1ピストン前進用の室
29b…第1ピストン後退用の室
30a…第2ピストン前進用の室
30b…第2ピストン後退用の室
31…第1の給排ポート
32…第2の給排ポート
La…A車用のロケート穴
Lb…B車用のロケート穴
Wa…A車用のドアインナパネル(ワーク)
Wb…B車用のドアインナパネル(ワーク)

Claims (6)

  1. パネル状のワークを位置決め支持するにあたり、ワークに形成されたロケート穴にロケートピンを挿入した上でそのロケート穴周縁部をクランプ部位としてクランプするようにした位置決めクランプ装置であって、
    流体圧シリンダと、
    ピン状部の根元部に位置決めすべきワークの基準部となるワーク着座面が形成され、上記流体圧シリンダのシリンダチューブに進退移動可能に挿入支持されたロケートピンと、
    このロケートピンに進退移動可能に内挿されて、上記ワーク着座面と協働してワークのクランプ,アンクランプを司るクランプアームと、
    上記シリンダチューブ内に摺動可能に内挿されるとともにロケートピンに連結された第1ピストンと、
    同じくシリンダチューブ内に摺動可能に内挿されるとともにクランプアームに連結され、且つ上記シリンダチューブおよび第1ピストンとともに流体圧シリンダを形成している第2ピストンと、
    第1ピストン前進用の室に連通するようにシリンダチューブに形成され、その第1ピストンが前進動作することにより第2ピストン後退用の室に連通する第1の給排ポートと、
    第2ピストン前進用の室に連通するようにシリンダチューブに形成され、その第2ピストンが前進動作することにより第1ピストン後退用の室に連通する第2の給排ポートと、
    を備えたことを特徴とする位置決めクランプ装置。
  2. パネル状のワークを位置決め支持するにあたり、ワークに形成されたロケート穴にロケートピンを挿入した上でそのロケート穴周縁部をクランプ部位としてクランプするようにした位置決めクランプ装置であって、
    流体圧シリンダと、
    ピン状部の根元部に位置決めすべきワークの基準部となるワーク着座面が形成され、上記流体圧シリンダのシリンダチューブに進退移動可能に挿入支持されたロケートピンと、
    このロケートピンに進退移動可能に内挿されて、上記ワーク着座面と協働してワークのクランプ,アンクランプを司るクランプアームと、
    上記シリンダチューブ内に摺動可能に内挿されるとともにロケートピンに連結された第1ピストンと、
    同じくシリンダチューブ内に摺動可能に内挿されるとともにクランプアームに連結され、且つ上記シリンダチューブおよび第1ピストンとともに流体圧シリンダを形成している第2ピストンと、
    上記シリンダチューブに形成された第1,第2の給排ポートと、
    を備えていて、
    第1の給排ポートへの圧力媒体の導入により、第1ピストンの摺動動作に基づくロケートピンの前進動作に続いて、第2ピストンの摺動動作に基づくクランプアームの後退,クランプ動作が行われるようになっている一方、
    第2の給排ポートへの圧力媒体の導入により、第2ピストンの摺動動作に基づくクランプアームの前進,アンクランプ動作に続いて、第1ピストンの摺動動作に基づくロケートピンの後退動作が行われるようになっていることを特徴とする位置決めクランプ装置。
  3. 第1ピストンはシリンダチューブ内を第1ピストン前進用の室と第1ピストン後退用の室とに隔離している一方、
    第2ピストンは第1ピストン内に摺動可能に内挿されていてその第1ピストン内を第2ピストン後退用の室と第2ピストン前進用の室とに隔離していることを特徴とする請求項1または2に記載の位置決めクランプ装置。
  4. 第1ピストンと第2ピストンが同心状に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の位置決めクランプ装置。
  5. 産業用ロボットのアーム先端に装着されたロボットハンドが請求項1〜4のいずれかに記載の位置決めクランプ装置をもって構成されていることを特徴とするロボットハンド。
  6. ロボットハンドの主体となるハンドフレームには仕様の相違する複数種類の位置決めクランプ装置が装着されていて、
    それら複数種類の位置決めクランプ装置は位置決めクランプすべきワークの仕様に応じて選択的に切換使用されるようになっていることを特徴とする請求項5に記載のロボットハンド。
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