JP2005110768A - 遊技機、遊技機用プログラムおよび遊技機をなすコンピュータにより読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 保留された当否判定の回数が所定上限回数を超えた場合に、始動入賞口で遊技媒体を検出することに価値を持たせることができるようにして、遊技者が止め打ちの遊技操作をすることを防止できる遊技機、遊技機用プログラムおよび遊技機をなすコンピュータに読み取り可能な記録媒体を提供する。
【解決手段】 大当りの遊技状態に移行するか否か判定することを保留する回数が所定の上限回数を超えたときに、特別図柄の変動パターンに含まれる特定の変動パターンを表示するか否かを判定する変動態様表示判定手段49eと、変動態様表示判定手段49eによって、特定の変動パターンを表示すると判定したときに、その特定の変動パターンをディスプレイ27に表示する特定変動パターン表示手段49fとを有している。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えばぱちんこ遊技機、ピンボールマシンもしくはスロットマシン等の遊技機、遊技機用プログラムおよび遊技機をなすコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に関する。
従来、ぱちんこ遊技機には、遊技盤の予め定められた始動入賞口で遊技媒体としての遊技球を検出することを契機として、所謂「大当り」と称される、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な所定の遊技状態に移行させるか否かを判定する(以下「当否判定」という)と共に、その当否判定の結果に応じて上記の遊技盤に配設されているディスプレイに特別図柄と称される図柄の変動態様と停止態様を表示するものがある。
この種のぱちんこ遊技機では、ディスプレイに図柄の変動態様を表示させている所定期間中に遊技球を始動入賞口で検出した場合、その検出を契機として当否判定することを所定上限回数(例えば4回)に達するまで保留し、所定期間が終了して停止態様を表示すると保留した当否判定の回数を1回分削除している。
この遊技球の検出に係る当否判定が保留されることが所謂「保留球」と称され、この「保留球」の数が遊技盤に設けられたランプなどの点灯個数で表示される。
しかしながら、保留された当否判定の回数が所定上限回数に達した場合、始動入賞口での遊技球の検出については、通常、賞球の払い出しはあるもののその遊技球の検出を契機とした当否判定は行われず、遊技状態に変化をもたらさない所謂「無効球」として取り扱われてしまう。
このため、遊技者は、遊技球を所定入賞口で検出させてもそれが無効球となるのでは遊技操作を失敗したものと考えて、保留されている当否判定の回数が所定上限数に達すると、始動入賞口での遊技球の検出を避けるべく、遊技球を発射することを意図的に休止する遊技操作である所謂「止め打ち」を行う傾向がある。
この止め打ちは、遊技球の発射を一時休止することから遊技時間の長期化に繋がり、遊技者が遊技に飽きを感じる虞れがある。
本発明は、前記従来の問題に鑑みなされたもので、保留された当否判定の回数が所定上限回数を超えた場合に、始動入賞口で遊技媒体を検出することに価値を持たせることができるようにして、遊技者が止め打ちの遊技操作をすることを防止できる遊技機、遊技機用プログラムおよび遊技機をなすコンピュータに読み取り可能な記録媒体を提供することを目的としている。
請求項1記載の発明は、所定入賞口で遊技媒体を検出することに基づき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な所定の遊技状態に移行するか否か判定することを所定の上限回数まで保留可能で、かつ、その判定結果を報知する識別情報の変動態様を表示する遊技機において、所定の遊技状態に移行するか否か判定することを保留する回数が所定の上限回数を超えたときに、識別情報の変動態様に含まれる特定の変動態様を表示するか否かを判定する変動態様表示判定手段と、変動態様表示判定手段によって、特定の変動態様を表示すると判定したときに、その特定の変動態様を表示する表示手段とを備えていることを特徴とする遊技機である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、特定の変動態様が、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な所定の遊技状態に移行する可能性があることを報知するものであって、特定の変動態様以外の変動態様のうちでその所定の遊技状態に移行する可能性があることを報知するものよりも出現割合が低いことを特徴とする遊技機である。
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、特定の変動態様を表示させるための入力をする入力手段を設けており、その入力手段によって特定の変動態様を表示させるための入力があったときに、変動態様表示判定手段は、その特定の変動態様を表示させるか否かを判定することを特徴とする遊技機である。
請求項4記載の発明は、請求項1から3のうちの1項に記載の発明において、変動態様表示判定手段が、保留した判定回数が所定の上限回数に達した場合、所定入賞口で遊技媒体を検出した数が特定数を超えたことに基き、識別情報の変動態様に含まれる特定の変動態様を表示するか否かを判定することを特徴とする遊技機である。
請求項5記載の発明は、請求項1から4のうちの1項に記載の発明において、変動態様表示判定手段が、所定入賞口以外の入賞口で遊技媒体を検出したことに基き、識別情報の変動態様に含まれる特定の変動態様を表示するか否かを判定することを特徴とする遊技機である。
請求項6記載の発明は、請求項1から5のうちの1項に記載の発明において、所定入賞口の遊技媒体を受け入れる状態が通常の状態よりも容易に遊技媒体を受け入れることが可能な特別の状態の場合に、特定の変動態様が、それ以外の識別情報の変動態様よりも表示時間が短いことを特徴とする遊技機である。
請求項7記載の発明は、請求項1から6のうちの1項に記載の発明において、変動態様表示判定手段が、抽選によりまたは遊技履歴に基き、識別情報の変動態様に含まれる特定の変動態様を表示するか否かを判定することを特徴とする遊技機である。
請求項8記載の発明は、所定入賞口で遊技媒体を検出することに基づき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な所定の遊技状態に移行するか否か判定することを所定の上限回数まで保留可能で、かつ、その判定結果を報知する識別情報の変動態様を表示する遊技機用のプログラムにおいて、所定の遊技状態に移行するか否か判定することを保留する回数が所定の上限回数を超えたときに、識別情報の変動態様に含まれる特定の変動態様を表示するか否かを判定する変動態様表示判定機能と、変動態様表示判定機能によって、特定の変動態様を表示すると判定したときに、その特定の変動態様を表示する表示機能とを遊技機をなすコンピュータに実現させることを内容とする遊技機用プログラムである。
請求項9記載の発明は、請求項8に記載の遊技機用プログラムを記録したことを特徴とする遊技機をなすコンピュータに読み取り可能な記録媒体である。
以上のように請求項1〜9記載の発明によれば、遊技者にとって有利な所定の遊技状態に移行するか否かを判定することを保留する回数が所定の上限回数を超えたときに識別情報の変動態様に含まれる特定の変動態様を表示させるか否かを判定するので、その保留する回数が所定の上限回数を超えても、遊技者が遊技を続けることにより特定の変動態様を意図的に表示させ得るようになる。上記の判定することを保留する回数が所定の上限回数を超えることは、従来遊技価値の無い無効球とされていたが、本発明により、その判定することを保留する回数が上限数を超えても特定の変動態様を意図的に表示させることができるという新たな遊技性が発揮でき、遊技価値も生じるので、遊技者が止め打ちの遊技操作を行うことを有効に防止できる。つまり、遊技者は、遊技進行中にそれまで表示されていた識別情報の変動態様とは異なる特定の変動態様を表示させようと欲する場合は、止め打ちをせずに所定入賞口で遊技媒体を数多く検出させようと遊技を進行するので、遊技の進行が早まる。このため、遊技時間の長期化を防止でき、遊技者が遊技に飽きを感じることがなくなり遊技の興趣を向上できるという効果がある。
また、各請求項記載の発明によれば、上記効果に加えて次の効果を得ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、特定の変動態様が、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な所定の遊技状態に移行する可能性があることを報知するものであって、特定の変動態様以外の変動態様のうちでその所定の遊技状態に移行する可能性があることを報知するものよりも出現割合が低いので、特定の変動態様が表示されればそれ以外の変動態様が表示されるよりも、遊技者にとって有利な所定の遊技状態に移行する可能性が高いものになる。したがって、大当たりを期待する遊技者は特定の変動態様を表示させようとして遊技媒体の検出数に基づく判定が所定の上限回数を超えて保留されるように積極的に遊技することになり、遊技者に対して一層遊技を続行することを促すことができる。
請求項3記載の発明によれば、入力手段によって識別情報の複数の変動態様に含まれる特定の変動態様を表示させるための入力があったときに、変動態様表示判定手段が、その特定の変動態様を表示させるか否かを判定するので、遊技者が特定の変動態様を表示させるための操作用釦等の入力手段によって入力をすることにより、望みのタイミングで特定の変動態様を表示させることができる。また、所定入賞口で遊技媒体を検出すると同時に特定の変動態様を表示しないので特定の変動態様が突然現れることがなく、遊技者にとって見易く確認しやすいものになる。
請求項4記載の発明によれば、変動態様表示判定手段が、保留した判定回数が所定の上限数に達した場合に、所定の入賞口で遊技媒体を検出した数が特定数を超えたことに基き、識別情報の変動態様に含まれる特定の変動態様を表示するか否かを判定するので、遊技者に対して、所定入賞口での遊技媒体を検出した数が特定数を超えるまで遊技を継続することを促すことができる。
請求項5記載の発明によれば、変動態様表示判定手段が、所定入賞口以外の入賞口で遊技媒体を検出したことに基き、識別情報の変動態様に含まれる特定の変動態様を表示するか否かを判定するので、遊技者が所定入賞口以外の入賞口に遊技媒体を検出させるように狙うことにより、望みのタイミングで特定の変動態様を表示させることができる。これにより、止め打ちを防止できるばかりでなく、所定入賞口以外の入賞口を狙うというバリエーションに富んだ遊技を行うことができる。
請求項6記載の発明によれば、所定入賞口の遊技媒体を受け入れる状態が通常の状態よりも容易に遊技媒体を受け入れることが可能な特別の状態の場合に、特定の変動態様が、それ以外の識別情報の変動態様よりも表示時間が短いので、所定入賞口へ多くの遊技媒体を検出可能な状態の場合に、保留された判定回数が上限回数に達しやすいので、変動態様の表示時間を短くして保留された判定の消化を早め、より多くの判定を行い得るようにして、所定の遊技状態に移行し易くすることができる。
請求項7記載の発明によれば、変動態様表示判定手段が、抽選によりまたは遊技履歴に基き、識別情報の変動態様に含まれる特定の変動態様を表示するか否かを判定するので、抽選により表示するか否かを判定すればランダムに特定の変動態様を表示させることができるので遊技に意外性を持たせることができ、また、遊技履歴に基づき表示するか否かを判定すれば、遊技操作の履歴を反映して特別の変動態様を表示させることができる。
請求項8記載の発明によれば、コンピュータに本発明の遊技機用プログラムのインストールによりこのコンピュータが遊技機としての各機能を発揮することができる。
請求項9記載の発明によれば、本発明の遊技機用プログラムを記録した記録媒体から遊技機をなすコンピュータで読み取って遊技機としていの各機能を発揮することができる。
所謂ホール等に設置されている遊技機は、直径約25(ミリ)のメダルや外径約11(ミリ)の遊技球その他の遊技媒体の供給に基づいて、所謂ゲームとも呼称される種々の遊技を行うことができるようになっている。
上記遊技機は、各々の遊技性を基準として、風俗営業の適正化等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下「風営適正化法」という。)及び同法施行規則において、ぱちんこ遊技機,回動式遊技機等として区分されている。
このように区分されているぱちんこ遊技機は、これに設けられている電動役物の種類の違いにより、さらに分類されている。
「第一種特別電動役物」
電動役物のうち、大入賞口の入口を開き、又は拡大するもので、特定の図柄の組み合わせが表示された場合に作動するものをいう。
「第二種特別電動役物」
電動役物のうち、大入賞口の入口を開き、又は拡大するもので、遊技球が特定の入賞口に入賞した場合に作動するものをいう。
「第三種特別電動役物」
電動役物のうち、大入賞口の入口を開き、又は拡大するもので、遊技球が特定の入賞口に入賞した場合に作動するものをいう。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明するが、ここでは、上記遊技媒体として示した遊技球やメダルのうち、遊技球を用いた遊技を行うぱちんこ遊技機(以下「弾球遊技機」ともいう)であって、第一種特別電動役物を設けた弾球遊技機の一側部にプリペイドカードCに記録されている情報を読み取るためのプリペイドカードユニット(以下「CRユニット」という)20を設置したものである。
図1は、一実施形態に係るぱちんこ遊技機およびCRユニットの外観斜視図、図2は、ぱちんこ遊技機Aの受け皿付扉を取り外した状態の正面図、図3は、ぱちんこ遊技機Aのディスプレイ27の周囲の詳細説明図ある。
一実施形態に係るぱちんこ遊技機Aは、遊技盤7を、これに形成され、遊技球aが流下する遊技領域7aが視認できる正面位置に固定した遊技機本体8に、その遊技盤7を覆う主扉9と受け皿付扉10とを上下にしかつ開閉自在に取り付けた外観構成になっている。
上記の遊技機本体8は、例えば木製の外枠kに内設されることにより、ホール等に設置した所謂島設備等に配列固定されるようになっている。
主扉9は、詳細を後述する遊技盤7を視認できるほぼ円形の窓孔9aを形成した扉板11に、ガラスや樹脂等で形成した透明板12を嵌め込んだものであり、その扉板11の上部中央に枠ランプ13を、また、これの左右両側にスピーカ14,14を配設している。
なお、この主扉9は、図示しないロック機構により遊技機本体8に対してロック及びアンロックされるようになっている。
遊技盤7は、主扉9の上記窓孔9aに対向し、かつ、遊技機本体8に対して着脱可能に取り付けられており、それは、縦横約500(ミリ)程度の略正方形をした例えば木製のものである。
受け皿付扉10で覆われる上記遊技機本体8の正面下方には、発射駆動装置15がやや左側部寄りに、また、遊技球排出路を備えた遊技球貯溜部16がほぼ中央部分に配設されている。
受け皿付扉10の上部には、払い出された多数の遊技球a…を貯留できかつそれら遊技球a…を発射駆動装置15に向けて案内する案内通路が設けられた受け皿17が突設されているとともに、下部には、回動式操作ハンドルHと回動可能な灰皿18とが、上記受け皿17を挟む両側下方に配設されている。
なお、符号19,19は、受け皿17に貯留させた遊技球aを、所謂ドル箱とも呼称される遊技球収集箱(図示しない)に排出させるための排出釦である。
回動式操作ハンドル(以下「操作ハンドル」という。)Hは、上記発射駆動装置15に案内された遊技球aを前記遊技盤7内に区画形成された、詳細を後述する遊技領域7aに向けての打出し操作を行うためのものである。
灰皿18の上側には、CRユニット20のカード挿入口(図示しない)に挿入したプリペイドカードのカード返却釦21と貸し球用釦22を配設した凸部23が形成されているとともに、操作ハンドルHの上側には当該凸部23と正面視左右対称の位置に同径同大の凸部24が形成されている。この凸部24には、後述する無効球数表示ランプ29の点灯に応じて、遊技者の所望により特定の変動態様(以下「変動パターン」とも称する)を表示させるための表示入力用釦(入力手段)24aが設けられている。
なお、受け皿付扉10は、前記した主扉9と同じく、図示しないロック機構によって遊技機本体8に対してロック及びアンロックされるようになっている。
遊技盤7の正面には、上記打出された遊技球aを摺接ガイドする機能を有し、かつ、適宜に配設された多数本の釘(図示しない)からなるゲージを囲繞することにより、直径約300(ミリ)程度の遊技領域7aを略円形に区画形成するガイドレール25,26が撓曲形成されている。
遊技領域7aのほぼ中央部分には、特別図柄(識別情報)や所定のアニメーションキャラクタの背景画像等を変動表示させることのできるLCD(Liquid Crystal Display)等からなる、正面視長方形の表示部(以下「ディスプレイ」という。)27が配置されている。
一般に特別図柄とは、通常遊技状態からこの通常遊技状態よりも利益獲得率の高い、つまり、遊技者にとって有利な所定の遊技状態に移行するか否かの抽選判定の結果を報知するものをいい、例えば「333」や「777」等の各数字等を挙げることができる。
「通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な所定の遊技状態」とは、実施形態では大当りの遊技状態をいう。
「大当り」とは、実施形態では、当否判定の結果当選することをいう。
「通常遊技状態」とは、実施形態では、当否判定の結果が外れとなり大当りの遊技状態に移行しない遊技状態をいう。
「利益獲得率が高い」とは、例えば払い出す遊技球の出玉率がよいことを意味している。
本実施形態では、「特別図柄」は、複数の図柄を配列してなる左図柄列・中図柄列・右図柄列からそれぞれ選択された図柄の変動態様、図柄の停止態様がディスプレイ27に3つ並びの状態で表示されるようになっている。
「特別図柄の変動態様」とは、特別図柄が例えば上下に高速に移動している表示内容をいい、変動パターンとも称する。
「特別図柄の停止態様」とは、変動態様の表示後に特別図柄の表示内容が確定した状態をいう。なお、大当りならば「333」等と同じ特別図柄の停止態様が並んでディスプレイ27に表示され、また、外れならば「113」、「235」等と異なる特別図柄の停止態様が並んでディスプレイ27に表示される。
通常遊技状態から前記大当たりの遊技状態への移行は、後記する始動口(所定入賞口)40に遊技球が入賞することによって所定の乱数発生手段により乱数を抽出し、この抽出した乱数と予め定められた数値とを比較する抽選判定の判定結果に応じて行われる。
すなわち、始動口40に遊技球が入賞することにより行われる抽選判定に当選することにより、通常遊技状態から大当たりの遊技状態に移行するようになっている。
大当りの遊技状態は、後記する大入賞口42の可動扉を所定時間だけ開放するという、遊技者にとって利益獲得確率の高い態様を、その大入賞口42内の所謂Vゾーン(図示しない)に遊技球が入賞することによって継続して繰り返されるようになっており、その遊技期間は、繰り返し回数が規定の回数に達したときに終了する。
ところで、前記したディスプレイ27の左一側下部(正面視左側下部)近傍には、風車38が配設されているとともに、当該ディスプレイ27の下方には、電動チューリップ39を近設した始動口40が配設されている。
始動口40は、これに前記発射駆動装置15から発射された遊技球aが、図4に示す特定入賞球検知センサ62によって検知されることによって、上述の大当たり等の抽選判定を行い、特別図柄の変動態様,停止態様を上記ディスプレイ27に表示させ、また、所定数の遊技球を賞球として払い出す契機とするためのものである。
ディスプレイ27の周囲には、これを囲むように形成された飾り部材28が取り付けられており、その飾り部材28の右一側部(正面視右側部)に、複数のLEDを略上下方向に配列してなる無効球数表示ランプ29が配置されているとともに、その飾り部材28の左他側部(正面視左側部)には、4つの通過保留数表示ランプ30…と普通図柄LED31,32とが配設されている。
上記したディスプレイ27の下部には、4つの特定保留数表示ランプ34〜37が横一列に配列されている。
4つの特定保留数表示ランプ34〜37は、始動口40への遊技球の入賞を検知したことに基づき、通常遊技状態から大当りの遊技状態に移行するか否かの抽選判定を所定の上限回数まで保留した回数(以下「特定保留数」という)を、その特定保留数表示ランプ34〜37の点灯数により示すものである。
特定保留数は、特別図柄の変動態様の表示中に始動口に入賞しならば「1」増えて変動態様の表示が終了すると「1」減る。
「所定の上限回数」は実施形態では4回であり、特定保留数表示ランプ34〜37の個数の4つに対応している。
無効球数表示ランプ29は、大当りの遊技状態に移行するか否かの抽選判定を保留する回数が所定の上限回数に達した場合、始動口40に入賞する遊技球の検出数(以下「無効球数」という)に対応した個数のLEDを下部から順次点灯していき、そのLEDの点灯数により無効球数を視覚的に遊技者に報知するものである。無効球が増えることにより、あたかもゲージが上昇して行くように見えることから、ゲージランプとも称することができる。また、LEDの点灯個数は、実施形態では無効球数が1つに対して1つ点灯しているが、複数の無効球数毎にLEDを点灯しても、無効球がある程度の数になるまで1つ点灯しそれ以上になったならば所定数毎にLEDを点灯しても良い。
上記始動口40の左右両側方にはスルーチャッカ41,41が所要の間隔をもって配設されているとともに、上記電動チューリップ39の下方には大入賞口42が配設されている。
電動チューリップ39は、始動口40を拡縮する拡縮部材(以下「可動部材」ともいう)39a,39aと、この可動部材39a,39aを拡縮作動させるように駆動するアクチュエータ(図示しない)を有して構成されているものである。
通過保留数表示ランプ30は、普通図柄LED31、32の変動表示中にスルーチャッカ41、41にて検知された個数に応じて普通図柄の作動および変動内容を判定することを保留した回数、つまり普通図柄の作動記憶個数をその個数に対応した数のランプを点灯して表示させるためのものである。普通図柄の作動記憶個数は、普通図柄の変動表示中の入賞ならば作動記憶回数に「1」加算し、変動の終了毎に「1」減算した
「普通図柄」とは、電動チューリップ39の可動部材39a,39aを拡縮作動させることを報知できる図柄をさす。普通図柄としては、例えば「○」などの当り図柄、「×」などの外れ図柄を挙げることができ、「○」などの当り図柄が表示されたときは所謂普通図柄当たりと称され、可動部材39a,39aを拡縮作動させるものであり、「×」などの外れ図柄が表示されたときは所謂普通図柄外れと称され、可動部材39a,39aを拡縮作動させないものである。
ここで、始動口40は、電動チューリップ39の可動部材39a,39aの拡縮作動の状態を、遊技球を受け入れる状態が通常の状態よりも容易に遊技球を受け入れることが可能な特別の状態に移行できるものである。
「通常の状態よりも遊技球の受け入れが容易な特別の状態」は、実施形態では、所定の契機により普通図柄の変動時間を通常の状態よりも短縮し(例えば通常時30秒であったものを6秒に短縮する)、電動チューリップ39の可動部材39a,39aの開口状態を維持する時間を通常の状態よりも長くし(例えば通常状態で開口状態維持時間が0.2秒であったものを1.7秒に延長する)、及び普通図柄当たりとなる当選確率を通常状態よりも上げる(例えば通常状態で当選確率が1/50であったものを1/10にする)遊技状態(以下「普通図柄の時間短縮遊技状態」という)をいう。普通図柄の時間短縮遊技状態には、可動部材39a,39aの普通図柄当りのときの拡縮の回数を複数回にすることを含めることができる。
「始動口の遊技球を受け入れる状態が通常の状態」は普通図柄の時間短縮状態に移行していない状態をいう。
始動口40を普通図柄の時間短縮遊技状態とする契機は、始動口40に遊技球が入賞することにより行われる乱数抽選による当否判定の結果、特定の乱数で当選したこととするのが好適である。また、普通図柄の時間短縮遊技状態を終了する契機としては、普通図柄の判定回数が一定回数に達したときや、普通図柄当りとなる回数が一定回数になったとき等がある。
前記遊技領域7aには、前記飾り部材28の他、ガイドレール26に沿って、上記大入賞口42を形成したセンター飾り部材43、入賞口46a,46b,46a,46bを形成した袖飾り部材44,44′、サイド飾り部材45,45′が適宜配設されている。なお、47は、入賞しなかった遊技球aを回収するためのアウト口である。
次に、回路系統、各部信号および記憶されたテーブル等などについて図4〜図7を参照して説明する。図4は、本発明の一実施形態に係るぱちんこ遊技機の制御回路を示すブロック図である。図5は、当否判定テーブル、及び変動パターン抽選テーブルの概略説明図である。図6は、変動パターンのディスプレイ27の表示例である。図7は、主制御装置48から図柄制御装置71へ送出される信号の説明図である。
ぱちんこ遊技機Aは、外部電源の供給を受けて、後述する主制御装置48や各副制御装置等へ所定電圧の電源の供給を行う電源供給装置60を有している。主制御装置48の入力側には、入力インターフェース61を介して、ぱちんこ遊技機Aの各所で遊技球aを検知する特定入賞球検知センサ62、特別入賞球検知センサ63、入賞特定領域検知センサ64、通過球検知センサ65、その他入賞球検知センサ66、遊技球払出検知センサ67及びエラー検知センサ68と表示入力用釦24a等が接続されている。
特定入賞球検知センサ62は、前記始動口40等の特定入賞口に入賞した遊技球を検知するためのものである。
特別入賞球検知センサ63は、大入賞口42等の特別入賞口に入賞した遊技球を検知するためのものである。
主制御装置48のROM50は、制御プログラムや乱数テーブル等と共に、後述する遊技機用プログラムと、図5に示す、通常遊技状態から大当りの遊技状態に移行するか否かを判定する当否判定テーブル50aと、特別図柄の変動態様(以下「変動パターン」ともいう)を特定する番号(以下「変動パターン番号」という)を抽選するための大当り用の第1、第2の変動パターン抽選テーブル50b、50dと外れ用の第3、第4の変動パターン抽選テーブル50c、50eとを記憶している。
図5に示すように、当否判定テーブル50aは、通常遊技状態から大当りの遊技状態に移行するか否かの当否判定用の乱数を生成する範囲「0〜699」の中で、大当りに対応付けた大当り数値範囲「1,350」と外れに対応付けた外れ数値範囲2〜349,351〜699」とを当否用比較数値の範囲としている。また、大当り用の変動パターン抽選テーブルには、無効球数が所定数以下の場合に使用される第1の変動パターン抽選テーブル50bと無効球数が所定数を超えた場合に仕様される第2の変動パターン抽選テーブル50dとが有る。また、外れ用の変動パターン抽選テーブルには、無効球数が所定数以下の場合に使用する第3の変動パターン抽選テーブル50cと無効球数が所定数を超えた場合に使用する第4の変動パターン抽選テーブル50eとが有る。いずれの変動パターン抽選テーブル50b,50d,50c,50eも後述する図柄制御装置71のROM71Bにテーブルとして記憶されている変動パターンを特定する番号と各比較数値が対応付けられている。
そして、大当り用の第1の変動パターン抽選テーブル50bは、変動パターン決定用の乱数生成範囲に応じた比較数値の範囲「0〜39」と大当たりの変動パターンを特定する変動パターン番号「A0〜A39」とを対応付けたものであり、大当り用の第2の変動パターン抽選テーブル50dは、上記の比較数値の範囲「0〜39」と大当たりの変動パターン番号「C0〜C39」とを対応付けたものである。外れ用の第3の変動パターン抽選テーブル50cは、上記の比較数値の範囲「0〜39」と変動パターン番号「B0〜B39」とを対応付けたものである。外れ用の第4の変動パターン抽選テーブル50eは、上記の比較数値の範囲「0〜39」と変動パターン番号「D0〜D39」とを対応付けたものである。
大当り用の第1の変動パターン抽選テーブル50bと第2の変動パターン抽選テーブル50dとにおける変動パターン番号A0〜A39と変動パターン番号C0〜C39のいずれもリーチの変動パターンを含むものとなっている。そして外れ用の第3の変動パターン抽選テーブル50cはリーチに係る変動パターン番号B0〜B10が11個含まれているが、第4の変動パターン抽選テーブル50eは、リーチに係る変動パターン番号がD0とD2のみ2個含まれている。このように、大当たりの変動パターンは全てリーチの演出を含む。一般に、外れの変動パターンにもリーチの演出を含ませて、外れでもリーチ演出を行う機会を設け、遊技者に大当たりの期待感を継続して持たせるようにしている。
CPU49は、上記のROM50に記憶されている後述する遊技機用プログラムに従い、本ぱちんこ遊技機Aの制御機能を有する中央命令処理部である。
水晶発振回路部52は、発振パルスを分周することにより、制御動作の基準となる例えば4(ミリ秒)毎のタイミングパルスを生成するものである。
RAM51は所要量の情報が記録可能になっており、これは、遊技履歴や大当りの遊技状態に移行している間に獲得した遊技利益等が記憶されるようになっている。
「遊技履歴」は、ぱちんこ遊技機Aにおいて、遊技を開始してから現在までに行われた遊技内容の経時的な記録であり、例えば、遊技球の発射回数、前記した始動口40に遊技球が一定時間内に入賞した個数、ディスプレイ27で特別図柄を変動表示した回数、大入賞口42の開放時間や回数、当該大入賞口42に入賞した遊技球の数等を含むものである。
本実施形態においては、このRAM51とCPU49とによって、遊技者が行った遊技の履歴を記憶する遊技履歴記憶手段53を構成している。
なお、上記遊技の履歴等は、前記RAM51等に記憶しておくことに限らず、例えばスマートメディア等のリムーバブルメモリ、すなわち携帯型情報記録媒体やハードディスク等の非携帯型情報記録媒体に記録するようにしてもよい。
主制御装置48のCPU49は、上記ROM50に記憶されている遊技機用プログラムを実行することによって、上記したRAM51や後述する副制御装置とともに所定の各機能を発揮するようになっている。
遊技機用プログラムは、所定入賞口で遊技媒体を検出することに基づき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な所定の遊技状態に移行するか否か判定することを所定の上限回数まで保留可能で、かつ、その判定結果を報知する識別情報の変動態様をぱちんこ遊技機Aのディスプレイ27に表示するためのものであり、
所定の遊技状態に移行するか否か判定することを保留する回数が所定の上限回数を超えたときに、識別情報の変動態様に含まれる特定の変動態様を表示するか否かを判定する変動態様表示判定機能と、
変動態様表示判定機能によって、特定の変動態様を表示すると判定したときに、その特定の変動態様を表示する表示機能とを、遊技機をなすコンピュータである主制御装置48のCPU49に実現させることを内容としたものであり、それらの具体的な機能は次のとおりである。
(1) 判定用乱数を生成する機能(乱数生成手段49a)
通常遊技状態から大当りの遊技状態に移行するか否かの当否判定用の乱数を生成する範囲としては本実施形態では「0〜699」である。また、当否判定用以外の判定用乱数を例示すると、変動パターン決定用の乱数生成範囲としては「0〜39」、停止図柄決定用の乱数生成範囲としては「0〜11」等である。
(2) 所定入賞口で遊技媒体を検出することに基づき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な所定の遊技状態に移行するか否か判定する機能(当否判定手段49b)
「所定入賞口」は、実施形態では始動口40をいう。
「遊技媒体を検出する」とは、実施形態では始動口40に入賞した遊技球aを特定入賞球検知センサ62によって遊技球を検知することである。この特定入賞球センサ62で始動口40から入った遊技球aを検出した信号に基き、当否判定用の乱数生成範囲から乱数を抽出し、その乱数と当否判定テーブル50aに基き当否の判定を乱数抽選により行う。その他、抽出される乱数には、変動パターン決定用の乱数がありその乱数生成範囲から抽出される。
「通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な所定の遊技状態」は、実施形態では、大当りの遊技状態をいう。
「大当たりの遊技状態に移行するか否かの当否の判定」は、実施形態では、当否判定用の乱数とROM50内の当否判定テーブル50aに基づき、乱数抽選により行う。すなわち図5に示すような、当否判定テーブル50aに基づき、当否判定用の乱数と大当り数値範囲・外れ数値範囲からなる当否用比較数値の範囲を比較して、大当り数値範囲と一致する場合は大当りと判定し、外れ数値範囲と一致する場合は外れとする。具体的には、当否判定用の乱数の生成範囲として「0〜699」とした場合に、大当り数値範囲内の数値を「1」と「350」の2個設定し、外れ数値範囲内の数値を「0,2〜349,351〜699」の698個設定して、大当りする確率を1/350(=2/700)としている。
(3)大当りの遊技状態に移行するか否かを判定することを所定の上限回数まで保留する機能(当否判定保留手段49c)
「判定することを保留」とは、実施形態では、始動口40に遊技球が入った遊技球aを特定入賞球センサ62で検出したことに基き当否判定用の乱数生成範囲から抽出した乱数を記憶することである。
「保留した回数」は、実施形態では特定保留数をいい、その特定保留数は特定保留数表示ランプ34〜37の点灯数により表示する。なお、その他、変動パターン抽選用に抽出した乱数も記憶する。「所定の上限回数」は、実施形態では4回としている。
(4)判定結果を報知する特別図柄の変動パターンをディスプレイ27に表示する(変動パターン表示手段49d)
本実施形態においては、図4に示すように、この変動パターン表示手段49dは、主制御装置48、図柄制御装置71、ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ(VDP:Video Display Processor)77、およびディスプレイ27により構成している。
「判定結果」は実施形態では当否抽選の結果の大当りまたは外れのことをいう。
「特別図柄」は、実施形態では、左図柄列、中図柄列、右各図柄から選択された図柄がディスプレイ27に想定される左表示領域、中表示領域、右表示領域にそれぞれ表示される。
「特別図柄の変動パターン」は、ここでは、左図柄列の変動パターン、中図柄列の変動パターン、右図柄列の変動パターンからなり、それら変動パターンは、各図柄列が上下に高速に移動し順次表示される内容のものである。
「判定結果を報知する特別図柄の変動パターン」とは、実施形態では当否の判定結果に応じて、大当たり用の変動パターンと外れ用の変動パターンが異なる内容になっていることをいう。
なお、特別図柄の変動パターンには、左図柄列・中図柄列・右図柄列のうちの2つについて停止図柄として表示させ、他について停止図柄を表示させずに変動パターンを表示させるものも含む。
特別図柄の変動パターンには、大当たりの遊技状態に移行する可能性があることを報知するリーチを含むことが好適である。この「リーチ」は、実施形態ではディスプレイ27の隣り合うもしくは離れた表示領域に表示される図柄同士が同じ停止図柄となり他の表示領域に変動パターンを表示させる変動パターンをいう。このリーチの表示により通常遊技状態から大当りの遊技状態に移行する可能性があることを遊技者に視認させることができる。
つまり、変動パターンの表示において、左表示領域と中表示領域と右表示領域のうちで図柄の停止態様は左表示領域、右表示領域、中表示領域等と順に表示していき、先に停止態様を表示した2つの図柄が異なる種類のものつまりリーチ以外であったならば、残りの図柄がどのような種類のものであっても大当たりの遊技状態に移行することを報知するものではなく、大当たりの遊技状態に移行する可能性は全くないものである。これに対して、リーチの表示であると停止態様の表示されている図柄と同じ図柄が変動パターンの表示後に表示されれば大当たりの遊技状態に移行するので、大当たりの可能性があり、したがってリーチの表示により大当たりの可能性があることを報知するものになる。
「特別図柄の変動パターンをディスプレイ27に表示する」ことは、実施形態では、図5に示す当否判定テーブル50aにおける抽選結果に応じ、大当りの場合、大当り用の第1の変動パターン抽選テーブル50bもしくは第2の変動パターン抽選テーブル50dと変動パターンの乱数値生成範囲「0〜39」から抽出した乱数とに基き抽選した大当りの変動パターン番号を、また外れの場合は、外れ用の第3の変動パターン抽選テーブル50cもしくは第4の変動パターン抽選テーブル50eと変動パターンの乱数値生成範囲「0〜39」から抽出した乱数とに基き抽選した変動パターン番号を図柄制御装置71に送出し、送出された変動パターン番号に基き図柄制御装置71がROM71B内に記憶されているアニメーションデータなどの変動パターンデータを読み出して、その読み出した変動パターンのデータに基きビデオ・ディスプレイ・プロセッサ77を介して変動パターンを画像としてディスプレイ27に表示するようになっている。
なお、変動パターンの表示後に特別図柄の停止態様が表示されるが、この停止態様は上記した左図柄列・中図柄列・右図柄列からそれぞれ選択した図柄の停止態様の組み合わせとなる。また、特別図柄の停止態様は、左図柄列・中図柄列・右図柄列の全てについて停止図柄が選択されて停止表示させるものであり、大当たりの遊技状態に移行することを報知する停止態様は同じ図柄が3つ揃った停止態様となり(例えば「777」等)、特に確定停止図柄という。
(5)「所定の遊技状態に移行するか否かを判定することを保留する回数が所定の上限回数を超えたときに、特別図柄の変動態様に含まれる特定の変動態様を表示するか否かを判定する機能(変動パターン表示判定手段49e)
「特定の変動パターンを表示するか否かの判定」は、実施形態では、無効球数が所定数(例えば3)以下であれば特定の変動パターンを表示せず、所定数を超えたことにより特定の変動パターンを表示することを内容としている。
無効球数は、無効球数表示ランプ29のLEDを無効球数に対応させて点灯表示する。この場合に、無効球数表示ランプの点灯に合わせて、サイド飾り部材45,45′、袖飾り部材44,44′を含む盤面関係の電飾81、及び枠ランプ13を含む主扉9関係の電飾82等を点滅させて視覚的な演出を報知し、主扉9に配設されたスピーカ14、14から音声を発して聴覚的な演出を報知することが好ましい。これにより、無効球数表示ランプ29で無効球数の表示が開始されたことを遊技者が認識し易くする。
また、特定の変動パターンを表示するか否かの判定は、上記の無効球数が所定数を超えたときに変動パターンを表示させることを内容としているが、その他、以下の各条件を達成したときに特定の変動パターンを表示させることを内容とすることが好適である。なお、以下の各条件(i)〜(iii)は上記の無効球数が所定数を超えたことと共に各条件(i)〜(iii)のいずれかが達成されたときに特定の変動パターンを表示させることが好ましい。
条件(i)は、表示入力用釦24aのオン操作入力があることである。このように表示入力用釦24aのオン操作入力があるときに特定に変動パターンを表示させるようにすれば遊技者が望みのタイミングで特定の変動パターンを表示させることができる。
条件(ii)は、特定の変動パターンを表示するか否かの抽選に当選することである。この判定を抽選によるものとすれば不規則に特定の変動パターンが表示させることができ遊技に意外性をもたせることができる。
条件(iii)は、遊技履歴が予め定められた値に達したことである。変動パターンを表示させることを遊技履歴に基づくものとすれば遊技操作を続けた履歴を反映して特定の変動パターンを表示できるようにするので遊技者が変動パターンの表示させようとして同じ台で遊技することを促すことができる。遊技履歴は遊技履歴記憶手段53に記憶された変動パターン表示回数等を用いる。
条件(iv)は、始動口40以外の入賞口に遊技球が入ったことを検出したことである。始動口40以外の入賞口へ遊技球aを入れることにより遊技者が望みのタイミングで特定の変動パターンを表示させることができる。また、特定の変動パターンを表示させるために遊技者が始動口40以外の入賞口を狙って遊技球を発射するという技術介入性が生じる。始動口40以外の入賞口は、既存の入賞口46a,46b,46a,46bもしくは特別に設けた入賞口とすることが好適である。
「特定の変動パターン」は、実施形態では、無効球数が所定数を超えたときに表示するリーチの変動パターンであり、無効球数が所定数以下のときに表示するリーチの変動パターンよりも出現割合が低い。無効球数が所定数を超えたときにリーチの出現割合を低くすることにより、リーチの変動パターンは表示されにくくなるが、そのときリーチの変動パターンが表示されれば大当りする可能性が高くなり、大当りの信頼度が高いものになる。
「大当りの信頼度」とは、特定の変動パターンが表示されたときに大当りに移行する可能性を言う。
リーチの変動パターンの出現割合について、図5に示す変動パターン抽選テーブルにより説明する。一般に大当たりの変動パターンはリーチの変動パターンを経て大当たりの停止態様を表示するので大当たり変動パターンは全てリーチの変動パターンになる。このため、大当り用の第1の変動パターン抽選テーブル50bでは、40個ある変動パターン番号A0〜A39のいずれもリーチに係る変動パターンとなり、また、第2の変動パターン抽選テーブル50dでは、40個ある変動パターン番号C0〜C39のいずれもリーチに係る変動パターンとなる。そして、外れ用の第3の変動パターン抽選テーブル50cでは、リーチに係る変動パターン番号がB0〜B10の11個含まれているが、第4の変動パターン抽選テーブル50dでは、リーチに係る変動パターン番号がD0とD2の2個含まれている。
当否判定テーブル50aに各変動パターン抽選テーブルによりリーチの変動パターンが抽選される確率について説明する。
当否判定の乱数に応じて全変動パターン抽選テーブル50b〜50eにより抽選される変動パターン番号の全数Wを算出する。
当り用乱数の個数Xと外れ用乱数の個数Yと変動パターン抽選用の乱数の個数Zから、当り用と外れ用の乱数の個数に対応した大当りの変動パターン番号と外れの変動パターン番号の全数Wは、W=(X×Z+Y×Z)=(2×40+698×40)=28000となる。そして、変動パターン抽選テーブルにおいてリーチの変動パターン番号の個数が大当りの場合r1とし、外れの場合r2とすれば、当り用と外れ用の乱数の個数X,Yに対応したリーチの変動パターン番号の総数Q=X×r1+Y×r2となる。この場合、リーチの変動パターンの出現率P=Q/Wとなる。
よって、無効球が所定数以下の場合、第1の変動パターン抽選テーブル50bと第3の変動パターン抽選テーブル50cによるリーチの変動パターンの出現率Pは、次のようになる。大当りの場合、乱数の個数X=2で変動パターン番号の数がr1=40であり、外れの場合、乱数の個数Y=698でリーチの変動パターン番号の数がr2=11であるので、次式のように出現率P=0277となる。
Q=2×40+698×11=7758
P=7758/28000=0.2770
これに対して、無効球が所定数を超える場合、第2の変動パターン抽選テーブル50dと第4の変動パターン抽選テーブル50eによるリーチの変動パターンの出現率Pは次のようになる。大当りの場合、乱数の個数X=2で変動パターン番号の数がr1=40であり、外れの場合乱数の個数Y=698でリーチの変動パターン番号の数がr2=2であるので、次式のように出現率P=0.0527となる。
Q=2×40+698×2=1476
P=1476/28000=0.0527
これにより、第1〜第4の変動パターン抽選テーブル50b〜50eにおいて、変動パターンの出現率は無効球数が所定数を超える場合(出現率P=0.0527)が、無効球数が所定数以下の場合(出現率P=0.277)に比較してリーチの変動パターンの出現割合が低くなるように設定されていることが理解できる。
ところで、「特定の変動パターン」は、実施形態では、無効球数が所定数以下である場合と無効球数が所定数を超える場合とで、リーチの変動パターンの出現割合に差を設けるだけでなく、変動パターンの表示時間や表示内容に差異を設けている。
無効球数が所定数を超えたときのリーチの変動パターンは、表示時間を長くしたり、派手な演出内容としたりし、遊技者に大当たりの期待感を高めさせる。この場合の具体的なリーチの変動パターンは、ディスプレイ27で特別図柄の変動パターンと共に派手な背景アニメーションによる演出を表示して信頼度の高いリーチであることを遊技者に報知する所謂プレミアリーチと称される内容のものである。また、図6(A)に示すように、3つの並びの特別図柄27aが揃った状態で上方または下方に向けて移動する所謂全回転リーチと称される内容のものである。
また、外れの変動パターンは表示時間を短く速やかに終了するようにすることが好適であり、これにより数多くの当否判定を行うことができる。時間短縮遊技状態のときには、始動口40の遊技球aを受け入れる状態が通常の状態よりも多くの遊技球を受け入れ可能になり、数多くの遊技球aを検出するので、特定保留数および無効球数が多くなりやすく、外れの変動パターンの表示時間を短くして数多くの当否判定を行えるようになるので、より大当たりに当選しやすくなる。
外れの変動パターンは、図6(B)に示すように、変動した図柄が外れであると画面の左右一方側から壁27bが移動してきて外れ図柄27cを他方側へ向けて押し出すような演出を含めた内容のものである。また、図6の(C)に示すように、外れ図柄(例えば323)27dが画面の下方から現れ、外れであることを示唆若しくは報知する文字27eが表示される内容のものである。
変動パターン抽選テーブルは、図5に示すように、無効球数が所定数以下のときに用いる大当り用の第1の変動パターン抽選テーブル50bと外れ用の第3の変動パターン抽選テーブル50cと、無効球数が所定数を超えたときに用いる大当り用の第2の変動パターン抽選テーブル50dと外れ用の第4の変動パターン抽選テーブル50eとを設けており、所定の無効球数を境に変動パターンを異なるものにしていたが、その他、無効球数に応じて異なる内容の変動パターン抽選テーブルと変動パターンテーブルを複数設けることができる。例えば、無効球数が「1」のときは表示図柄のキャラクタの服が変化する変動パターンを抽選するテーブルを用い、無効球数が「2」のときは表示図柄の背景図柄が変化する変動パターンを抽選するテーブルを用い、無効球数が所定の最大数になったときに上述のプレミアリーチ等が派手な演出の変動パターンを抽選するテーブルを用いることが好ましい。
(6)変動態様表示判定手段49eによって、特定の変動態様を表示すると判定したときに、その特定の変動態様を表示する表示機能(特定変動パターン表示手段49f)
本実施形態では、この特定変動パターン表示手段49fを主制御装置48、図柄制御装置71、ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ(VDP:Video Display Processor)77、およびディスプレイ27により構成している。
図7に示すように、主制御装置48から、上記のように抽選された変動パターンを特定する番号と共に、図柄制御装置71のROM71B内にテーブルとしてそれぞれ記憶されている上記各列の停止図柄を特定する番号、および、図柄が3つならびの確定停止図柄を特定する番号が図柄制御装置71に送出される。
又、前記主制御装置48の出力側には、集中管理装置69の他、出力インターフェース70を介して、それぞれ詳細を後述する図柄制御装置71,ランプ制御装置72,音声制御装置73,払出制御装置74,発射制御装置75,及び可動物制御装置76等の各副制御装置が接続されている。
上記した各副制御装置の詳細は次のとおりである。
図柄制御装置71は、CPU71A、このCPU71Aに接続されたROM71B及びRAM71Cが搭載されてなるものであり、これの出力側には、ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ77を介して前記ディスプレイ27が、また、ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ77を介することなく、前記普通図柄LED31,32が接続されてそれそれ表示制御される。
ROM71Bには、変動パターン番号に対応してアニメーションデータなどの変動パターンデータを記憶している。図柄制御装置71は、主制御装置48から送出された変動パターン番号に基き図柄制御装置71がROM71Bに記憶されているアニメーションデータなどの変動パターンデータを読み出して、その読み出した変動パターンのデータに基きビデオ・ディスプレイ・プロセッサ77を介して変動パターンを画像としてディスプレイ27に表示する機能を有するものである。
ランプ制御装置72は、CPU72A、このCPU72Aに接続されたROM72B及びRAM72Cを搭載してなるものであり、上記主制御装置48から送信される制御信号に基づいて、無効球数表示ランプ29、通過保留数表示ランプ30…、特定保留数表示ランプ34〜37、上記したサイド飾り部材45,45′袖飾り部材44,44′を含む盤面関係の電飾81、及び前記枠ランプ13を含む主扉9関係の電飾82等を点滅制御する機能を有している。
音声制御装置73は、CPU73A、このCPU73Aに接続されたROM73B及びRAM73Cを搭載してなるものであり、上記主制御装置48から送信される制御信号に基づいて、主扉9に配設された前記スピーカ14,14や、サウンドプロセッサを含む音声発生装置83を制御する機能を有するものである。
払出制御装置74は、CPU74A、このCPU74Aに接続されたROM74B及びRAM74Cを搭載してなるものであり、上記主制御装置48から送信される制御信号に基づいて、遊技球払出装置84及び前記したCRユニット20を制御する機能を有している。なお、本実施形態においては、球貸し信号制御装置85は、払出制御装置74と直接通信できるように回路接続されている。
可動物制御装置76は、前記電動チューリップ39の可動部材39a,39a、大入賞口42の開閉扉の他、本実施形態においては図示していないが、遊技球を振り分けるための振り分け部材、演出を行うための演出部材等を適宜駆動制御するものである。
発射制御装置75は、上記した操作ハンドルHによる遊技球発射信号、及び上記主制御装置48から送信される制御信号に基づき、発射駆動装置15を制御する機能を有しているものである。
前述した構成からなるぱちんこ遊技機Aの処理動作について、主に図8〜図10を参照して説明する。図8は、主制御装置48の処理動作を示すフローチャート、図9は副制御装置の処理動作を示すフローチャート、図10は主制御装置48の特別図柄処理における変動パターン選択処理の具体的なフローチャートである。
<主制御装置48の処理>
図8に示すように、主制御装置48において、電源が投入されたときには、次のステップからなる処理が実行される。
まず、ステップS1(図8においては「S1」と略記する。以下同様)では、初期設定処理を行う。初期設定処理は、所定データの初期設定の実行・副制御装置への通常起動時コマンドの送信、又はエラー状態時に電源遮断前の状態に復帰させてエラー解除等をした後、メインルーチン移行の許可を行うこと等を内容としている。初期設定処理後、ステップS2に進む。
ステップS2では、前記したRAM51に記憶されているデータをクリアするためのスイッチ(図示せず)のON/OFF状態を判断し、ON状態であると判断されればステップS6に進み、そうでなければステップS3に進む。
ステップS3では、バックアップフラグが設定されているか否かを判断し、ここで当該バックアップフラグが設定されていればステップS6に進み、設定されていなければステップS4に進む。
ステップS4では、RAM51に記憶されているデータが壊れているか否かの判断を行い、ここで当該データが壊れている場合にはステップS6に進み、壊れていなければステップS5に進む。
ステップS5では、電源復帰時における起動時処理を実行して、電源が遮断された時からの開始処理を行う。
ステップS6では、不要の残存データである賞球情報や遊技履歴等のRAM51に記憶されているデータの削除処理を行うと共に、所要のデータを正常に記憶させられるか否かのチェックを行い、ステップS7に進む。
ステップS7では、正常起動時処理を行う。この正常起動時処理は、前記した主制御装置48によるメインルーチン処理への移行許可、及び前述した各副制御装置に対して通知する主制御起動開始に係る処理等を生成させることを内容としている。
「主制御装置48によるメインルーチン処理」は、ROM50に記憶されている制御プログラムによって、詳細を後述する乱数更新処理,入力検知受信処理,入力管理処理,異常監視処理,特別図柄制御処理,普通図柄制御処理,ランプ管理処理,賞球払出処理,外部情報管理処理及び出力管理処理を繰り返し実行することを内容としたものである。
ステップS8では、乱数更新処理を行う。この乱数更新処理は、大当たり判定、演出選択、表示図柄選択、小当たり選択等に対応する乱数生成範囲を適宜設定し、その乱数生成範囲内における乱数更新を行うことを内容としている。
乱数値範囲の具体例を示すと、大当たりの当否判定用の乱数生成範囲としては「0〜699」,演出の変動パターン決定用の乱数生成範囲としては「0〜39」,表示図柄選択用の乱数生成範囲としては「0〜11」等である。
なお、当該乱数更新処理は、上記したROM50に記憶されている制御プログラムに基づくソフト的な乱数発生手段によるものに限られず、例えば外部に設けたハード的な乱数発生手段によるものであってもよい。
ステップS9では入力検知受信処理を行う。この入力検知受信処理は、前記した特定入賞球検知センサ62,特別入賞球検知センサ63,入賞特定領域検知センサ64,通過球検知センサ65,入賞口46a,46b,その他入賞球検知センサ66,遊技球払出検知センサ67及びエラー検知センサ68から送出される遊技球の検知信号の有無を検知することを内容としたものである。
これにより、前記した始動口40,特別入賞口42,入賞特定領域,通過口(スルーチャッカ等),その他入賞口若しくは遊技球払出口等に球詰まりが発生したことを容易に検知できる。
ステップS10では入力管理処理を行う。この入力管理処理は、受信した上記検知信号が、いずれの検知センサからのものであるか等を解析し、例えば、各入賞口毎に入賞した遊技球の計数管理や、入賞検知に係る受信時から該入賞に基づく制御処理が開始されるまでの時間管理等を行うことを内容としている。
ステップS11では異常監視処理を行う。この異常管理処理は、前記した受け皿17に貯留されている遊技球の容量オーバー,遊技球の流動時における球詰まり,制御処理実行時の不良等の各種エラー(異常)が生じていないかどうかの監視を行うこと、それらエラーが生じている場合には、エラー発生を示す所定の態様からなる報知や、それらエラーの解除をしたことを示す所定の態様からなる報知を行うための処理情報等を生成すること、及びそれらの各種処理情報を副制御装置側に送信する準備をすることを内容としている。
副制御装置側に送信する上記処理情報は、遊技状態毎の処理に対応する先行コマンド番号と、目的とする所定の態様に対応する後続コマンド番号の組み合わせからなるものである。
具体的には、通常遊技状態時の異常監視処理に対応する先行コマンド番号と、目的とするエラー発生を示す態様に対応させた後続コマンド番号との組み合わせ等である。
ステップS12では特別図柄制御処理を行う。この特別図柄制御処理は、始動口40への遊技球の入賞を検知したこと等の所定の条件が満たされたことを契機にして、大当たり判定用の乱数値を抽出して当否判定を行うとともに、前記大当たりの抽選結果(当否)に基づきかつ無効球数に応じて異なる演出及び表示図柄(特別図柄)を、それらに対応した乱数値更新処理で得られた乱数値を抽出して選択判定を行い、この判定によって得られた情報として変動パターン番号を副制御装置側に送信して特別図柄の変動態様の表示を行うことを内容としている。
このステップS12においては、以下に詳細に説明するように、無効球数をカウントし、無効球数が所定数以下の場合と所定数を超えた場合とで異なる演出及び表示図柄を変動パターン抽選テーブル50b,50c,50d,50eにより選択する変動パターン選択処理を行う。
<変動パターン選択処理>
この変動パターン選択処理では、図10に示すように、次のステップからなる処理が実行される。
ステップT1(図10においては「T1」と略記する)では、始動口40に入賞する遊技球aが変動パターンの表示中に検出されたときの特定保留数が5を超えたか否かを判定する。特定保留数が4を超えていないとき(ステップT1:No)にはステップT1を繰り返し判定する。
特定保留数が4を超えたときに(ステップT1:Yes)、無効球数カウンタのカウント数を+1する(ステップT2)。
無効球数表示ランプ29をカウント数に応じる等して点灯する(ステップT3)。なお、無効球数表示ランプ29の点灯と共に盤面関係の電飾81、主扉関係の電飾82等を点灯させて無効球数があったことを報知することが好ましい。
次いで、無効球数カウンタのカウント数が3を超えたか否かを判定する(ステップT4)。無効球数カウンタのカウント数が3を超えたならば(ステップT4:Yes)、図5に示す当否判定テーブル50aと当否判定用の乱数を生成する範囲「0〜699」から抽出した乱数に基づく当否判定結果が大当たりか否かを判定する(ステップT5)。一方、無効球数カウンタのカウント数が3以下つまり3を超えていないならば(ステップT4:No)ステップT1に戻る。
ステップT5で大当たりと判定されたならば(ステップT5:Yes)、図5に示した大当たり用の第2の変動パターン抽選テーブル50dと変動パターン決定用の乱数生成範囲「0〜39」から抽出された乱数を用いて変動パターンを選択し(ステップT6)、ステップT8に進む。
一方、ステップT5で大当たりでないつまり外れと判定されたならば(ステップT5:No)、図5に示した外れ用の第4の変動パターン抽選テーブル50eと変動パターン決定用の乱数生成範囲「0〜39」から抽出された乱数を用いて変動パターンを選択し(ステップT7)、ステップT8に進む。
ステップT8では、カウンタのカウント数をクリアする。
次いで、ステップT9では、無効球数表示ランプ29を消灯する。
なお、遊技者にとって、無効球が気にかかりそれを増やそうと始動口40を狙うのは通常の遊技状態のときであり、大当りの遊技状態に移行したときには無効球が気にならない。このためこのような大当りの遊技状態下で無効球を有効利用する意味があまりない。また、大当り中は、無効球が多く発生し、カウンタのカウント数が一杯になる状況下にある。そこで、ステップT8で無効球数のカウンタをクリアして、大当りの遊技状態が終了した後にカウンタが一杯になることを防止すると共に、ステップT9では無効球数カウンタがクリアされたことを無効球数ランプ29の消灯により遊技者に報知する。
<主制御装置48の処理>
ステップS13では普通図柄制御処理を行う。この普通図柄制御処理は、例えば電動チューリップ39の可動部材39a,39aの動作開始から終了までの動作内容,動作時間や普通図柄の内容決定のための判定、及び当該電動チューリップ39や普通図柄LED31,32等に対する制御命令の管理を行うことを内容としている。
ステップS14では、ランプ管理処理を実行する。このランプ管理処理は、入力管理処理された情報に応じた発光態様となるように点灯させる処理情報を生成すること、及び副制御装置側への送信準備をするとともに、該処理情報を送信したときから副制御装置における出力制御の処理終了までの時間を管理すべく、発光態様を行わせる制御処理実行時間を設定してカウント演算処理を行うためのタイマの更新準備をすることを内容としている。
ステップS15では、賞球払出処理を実行する。この賞球払出処理は、入力管理処理された入賞関連情報に応じた所定数の遊技球(賞球)を払出させる処理情報を生成するとともに副制御装置側への送信準備をし、また、該処理情報を送信したときから副制御装置において出力制御することとなる処理終了までの時間及び遊技球払出し個数を管理すべく、遊技球払出し制御に係る動作時間、及び1つの遊技球を払出す動作毎の回数を所定の計数手段によって計数したときの合計値を設定し、該設定に基づくタイマ及び計測手段の更新準備をすることを内容としている。
ステップS16では、外部情報管理処理を行う。この外部情報管理処理は、副制御装置側に送信するために生成された所定処理情報に対し、遊技機外部において管理を行うときに必要な情報内容であるか否か等を判断し、該判断結果に応じて管理すべき所定処理情報を集中管理装置69に送信するための準備をすることを内容としている。
ステップS17では、出力管理処理を行う。この出力管理処理は、異常監視処理,特別図柄制御処理,普通図柄制御処理,ランプ管理処理,賞球払出処理,外部情報管理処理にて生成された、各副制御装置側(図柄制御部,ランプ制御部,音声制御部,払出制御部)又は集中管理装置側へ送信するために準備されている処理情報を出力編集し、該処理情報の出力したときのタイミングを通知するための信号となるストローブ(STB)信号を伴わせて、適宜目的の各副制御装置側又は集中管理装置側に上記処理部によって準備された処理情報を発信させる処理内容となっている。
出力管理処理に基づき発信される処理情報が、図柄制御装置71,ランプ制御装置72,音声制御装置73,払出制御装置74,可動物制御装置76で受信されることにより、割込みルーチンとしてそれら各副制御装置での処理が実行される。
<副制御装置における処理>
ステップU1(図9においては「U1」と略記する。以下同様):変動開始時の初期設定を行う。
ステップU2:演出選択用乱数の更新を含むタイマ更新処理を行う。
ステップU3:主制御装置からの割込み待ち処理を行う。
ステップU4:処理情報の受信の有無を判断し、処理情報の受信がなければステップU5に進み、当該処理情報の受信があればメインルーチンでの処理を行った後、ステップU2に戻る。
ステップU5:処理情報を各副制御装置内のRAMに記憶する。
ステップU6:上記RAMに記憶された処理情報を解析する。
ステップU7:解析結果に応じたフラグを設定する。
ステップU8:解析結果に応じたタイマを設定する。
ステップU9:解析結果に基づいて、各副制御装置内のROMに記憶されている制御プログラムに応じた態様での出力を行った後、ステップU2に戻る。
<主制御装置48の処理>
ステップS18:電源が遮断されたか否かを判断し、遮断されていなければステップS8に戻り、遮断されていればステップS19に進む。
ステップS19:電源遮断時の終了時処理を行って全処理を終了する。
本発明は上記の実施形態に限られず、本発明の範囲内で種々に変形実施可能である。
遊技機用プログラムは、業務用または家庭用のテレビゲーム機、インターネットに接続可能なモニタ付きコンピュータ等に読み込まれることによって、それら業務用または家庭用のテレビゲーム機、インターネットに接続可能なモニタ付きコンピュータ等を遊技機として機能させるプログラムを含むものである。
言い換えれば、前述した遊技機用プログラムは、遊技機で実行されるようにしたものの他、業務用または家庭用のテレビゲーム機、インターネットに接続可能なモニタ付きコンピュータ等によって本発明を実行するようにしたものを含んでいる。
本発明の一実施形態に係る遊技機及びCRユニットの外観斜視図である。 図1の遊技機の受け皿付き扉を取り外した状態の正面図である。 遊技機の遊技盤におけるディスプレイ周辺の詳細説明図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の制御回路を示すブロック図である。 当否判定テーブルと無効球数が所定数以下の場合および所定数を超える場合の変動パターン抽選テーブルの概略説明図である。 (A)〜(C)は、無効球数が所定数を超えた場合の各変動パターンの説明図である。 主制御装置から図柄制御装置へ送出される信号の説明図である。 主制御装置の処理動作を示すフローチャートである。 副制御装置の処理動作を示すフローチャートである。 主制御装置における特別図柄制御処理における変動パターン選択処理の具体的なフローチャートである。
符号の説明
24a 表示入力用釦(入力手段)
27 ディスプレイ
29 無効球数表ランプ
48 主制御装置
49a 乱数生成手段
49b 当否判定手段
49c 当否判定保留手段
49d 変動パターン表示手段
49e 変動パターン表示判定手段
49f 特定変動パターン表示手段
50a 当否判定テーブル
50b 大当り用の第1の変動パターン抽選テーブル
50c 外れ用の第3の変動パターン抽選テーブル
50d 大当り用の第2の変動パターン抽選テーブル
50e 外れ用の第4の変動パターン抽選テーブル
53 遊技履歴記憶手段
71 図柄制御装置
77 ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ

Claims (9)

  1. 所定入賞口で遊技媒体を検出することに基づき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な所定の遊技状態に移行するか否か判定することを所定の上限回数まで保留可能で、かつ、その判定結果を報知する識別情報の変動態様を表示する遊技機において、
    所定の遊技状態に移行するか否か判定することを保留する回数が所定の上限回数を超えたときに、識別情報の変動態様に含まれる特定の変動態様を表示するか否かを判定する変動態様表示判定手段と、
    変動態様表示判定手段によって、特定の変動態様を表示すると判定したときに、その特定の変動態様を表示する表示手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 特定の変動態様は、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な所定の遊技状態に移行する可能性があることを報知するものであって、特定の変動態様以外の変動態様のうちでその所定の遊技状態に移行する可能性があることを報知するものよりも出現割合が低いことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 特定の変動態様を表示させるための入力をする入力手段を設けており、その入力手段によって特定の変動態様を表示させるための入力があったときに、変動態様表示判定手段は、その特定の変動態様を表示させるか否かを判定することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
  4. 変動態様表示判定手段は、保留した判定回数が所定の上限回数に達した場合、所定入賞口で遊技媒体を検出した数が特定数を超えたことに基き、識別情報の変動態様に含まれる特定の変動態様を表示するか否かを判定することを特徴とする請求項1から3のうちの1項に記載の遊技機。
  5. 変動態様表示判定手段は、所定入賞口以外の入賞口で遊技媒体を検出したことに基き、識別情報の変動態様に含まれる特定の変動態様を表示するか否かを判定することを特徴とする請求項1から4のうちの1項に記載の遊技機。
  6. 所定入賞口の遊技媒体を受け入れる状態が通常の状態よりも容易に遊技媒体を受け入れることが可能な特別の状態の場合に、特定の変動態様は、それ以外の識別情報の変動態様よりも表示時間が短いことを特徴とする請求項1から5のうちの1項に記載の遊技機。
  7. 変動態様表示判定手段は、抽選によりまたは遊技履歴に基き、識別情報の変動態様に含まれる特定の変動態様を表示するか否かを判定することを特徴とする請求項1から6のうちの1項に記載の遊技機。
  8. 所定入賞口で遊技媒体を検出することに基づき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な所定の遊技状態に移行するか否か判定することを所定の上限回数まで保留可能で、かつ、その判定結果を報知する識別情報の変動態様を表示する遊技機用のプログラムにおいて、
    所定の遊技状態に移行するか否か判定することを保留する回数が所定の上限回数を超えたときに、識別情報の変動態様に含まれる特定の変動態様を表示するか否かを判定する変動態様表示判定機能と、
    変動態様表示判定機能によって、特定の変動態様を表示すると判定したときに、その特定の変動態様を表示する表示機能とを遊技機をなすコンピュータに実現させることを特徴とする遊技機用プログラム。
  9. 請求項8に記載の遊技機用プログラムを記録したことを特徴とする遊技機をなすコンピュータにより読み取り可能な記録媒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007301163A (ja) * 2006-05-11 2007-11-22 Okumura Yu-Ki Co Ltd パチンコ遊技機
JP2014155632A (ja) * 2013-02-18 2014-08-28 Kyoraku Sangyo Co Ltd 遊技機
JP2018047283A (ja) * 2017-11-22 2018-03-29 豊丸産業株式会社 遊技機

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