JP2005109194A - Cvd反応室のクリーニング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】CVD反応室内の副生成物を効率よくクリーニングすることのできるCVD反応室のクリーニング装置を提供する。
【解決手段】原料ガスを噴射する原料ガス噴射口を有するシャワーヘッドと、シャワーヘッドに対向配置されたステージとを有するCVD反応室内をクリーニングする装置であって、CVD反応室外に配設され、CVD反応室内の副生成物をクリーニングするためのクリーニングガスをプラズマ化するためのリモートプラズマ発生手段と、前記ステージの半導体製品搭載面に開口され、前記リモートプラズマ発生手段から送出されるクリーニングガスをCVD反応室内に導入するためのステージ側クリーニングガス導入口と、前記シャワーヘッドの前記原料ガス噴射口より内側に設けられ、CVD反応室内の副生成物をクリーニングすることにより発生する副生成物ガスを排気するためのシャワーヘッド側副生成物ガス排気口とを備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、半導体シリコンウエハ製造工程及び液晶パネル製造工程で用いられるCVD(Chemical Vapour Deposition)装置の反応室のセルフ・クリーニングに関するものである。
シリコン基板上に薄膜を形成する方法として、薄膜材料を高温中で熱分解、酸化、還元、重合、気相化反応等によって基板上に薄膜を堆積する真空蒸着法やプラズマCVD法等が用いられている。
図4は、一般的なプラズマCVD装置の構成を示す図である。
図4に示すプラズマCVD装置100は、後述するポンプ112によって減圧されるCVD反応室102を備える。CVD反応室102内には一定間隔離間して対向するように上部電極として機能するシャワーヘッド104及びシャワーヘッド孔部109と下部電極として機能するステージ106とが配設されている。ステージ106は、シリコンウエハ等の半導体製品Wを搭載するステージとして機能する。
このシャワーヘッド104には、原料ガス源に接続された原料ガス供給経路108が接続され、シャワーヘッド孔部109を介して、原料ガスをCVD反応室102内に供給するように構成されている。
また、CVD反応室102には、シャワーヘッド104の近傍に、高周波電力を印加する高周波電力印加装置110が接続されている。さらに、CVD反応室102には、ポンプ112を介して排気ガスを排気する排気経路114が接続されている。
このようなプラズマCVD装置100において、例えば、酸化シリコン(SiO)を成膜する際には、モノシラン(SiH)、NO、N、O、Ar等を原料ガスとして用い、また、窒化シリコン(Si等)を成膜する際には、モノシラン(SiH)、NH、N、O、Ar等を用いる。
原料ガスは、原料ガス供給経路108、シャワーヘッド104及びシャワーヘッド孔部109を介して、例えば、130Paの減圧状態に維持されたCVD反応室102内に導入される。この際、高周波電力印加装置110を介して、CVD反応室102内に対向して配置されたシャワーヘッド104及びステージ106間に、例えば、13.56MHzの高周波電力を印加して、高周波電界を発生させる。この電界内で原料ガスの中性分子に電子を衝突させて、高周波プラズマを形成する。この高周波プラズマにより原料ガスがイオンやラジカルに分解される。そして、イオンとラジカルの作用によって、一方の電極(ステージ106)に設置された半導体製品Wの表面にシリコン薄膜を成膜する。
このようなプラズマCVD装置100に限らず、真空蒸着装置やCVD装置は、成膜工程の際に、成膜すべき半導体製品W以外のCVD反応室102の内壁や電極等の表面にも、薄膜材料が付着・堆積して副生成物が形成される。この副生成物が一定の厚さまで成長すると、自重や応力等によって剥離し、これが成膜工程の際に、異物として、半導体製品への微粒子の混入、汚染の原因となり、高品質な薄膜製造ができず、半導体回路の断線や短絡の原因となり、また、歩留まり等も低下するおそれがあった。
従来、プラズマCVD装置100では、成膜工程が終了した後に、副生成物を随時除去するために、例えば、CF、C、NF等の含フッ素化合物と、必要に応じO等を加えたクリーニングガスを用いて、副生成物の除去作業(クリーニング)を行っている。
すなわち、このようなクリーニングガスを用いた従来のプラズマCVD装置100のクリーニング方法では、半導体製品Wの成膜工程が終了した後に、成膜時の原料ガスの代わりに、CF、C、NF等の含フッ素化合物からなるクリーニングガスをOまたはAr等のガスに同伴させて、原料ガス供給経路108、シャワーヘッド104及びシャワーヘッド孔部109を介して、減圧状態に維持されたCVD反応室102内に導入する。
クリーニング時においても成膜時と同様に、CVD反応室102内に高周波電力を印加することにより高周波電界を発生させて、この電界内で電子をクリーニングガスの中性分子に衝突させて高周波プラズマを形成する。このプラズマによりクリーニングガスがイオンやラジカルに分解される。そして、これらのイオンとラジカルが、CVD反応室102の内壁、電極等の表面に付着・堆積したSiO、Si等の副生成物と反応して、副生成物をガス化(SiF)する。ガス化された副生成物(SiF)は、ポンプ112により排気ガスと共に排気経路114を介して、CVD反応室102の外部に排出される。
これらのクリーニングガスとして用いるCF、C、NF等の含フッ素化合物は、大気中で寿命の長い安定な化合物である。また、これらの化合物は、地球温暖化係数が極めて大きく、クリーニング後の排ガス処理が困難で、その処理コストが高いため、大気中に漏洩した場合は環境への悪影響が懸念される。
このような反応室や電極等のクリーニングの問題を解決するものとしてCVD装置によって基板の成膜処理を行なった後に、含フッ素化合物を含んだフッ素系のクリーニングガスをリモートプラズマ発生装置によってプラズマ化し、プラズマ化したクリーニングガスを、反応室内に導入して、反応室内に付着した副生成物を除去するCVD装置のクリーニング方法及びそのためのクリーニング装置があった(例えば、特許文献1参照)。
また、リモートプラズマ方式のIn−situ反応室クリーニング法が実施される減圧CVD装置において、処理ガスのガス導入口にはクリーニングガス供給装置を供給通路と供給管を介して接続し、一方で、反応室の底壁の支持軸の周りには複数個の吹出口を有した下側導入口を同心円に形成し、下側導入口は連絡通路で供給通路に接続する基板処理装置があった(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−280376号公報 特開2002−25914号公報
特許文献1、2記載の発明によれば、ガスの導入方法や導入口を増設する等の工夫により、クリーニングガスを上側のガス導入口の他に下側導入口からも処理室に導入することで、クリーニングガスを処理室全体に拡散できるため、処理室全体を均等にクリーニングできる。その結果、クリーニング時間やガス消費量、COO(Cost Of Ownership)を低減でき、部品劣化程度の相違を防止していた。
しかしながら、反応室内におけるガスの流動方向は原料ガスの流動方向として一義的に決まっており、クリーニングガスが触れない部分、または触れ難い部分ができるので、シャワーヘッドのような多孔形状の部品のクリーニングには適していなかった。ガス流の影となるシャワーヘッド下流側面109Bでは、クリーニングガスが直接触れない部分ができるため、この部分をクリーニングすることができない、あるいはクリーニングが遅い部分箇所が生じるといったことが起きていた。このように、ガス流によりクリーニング性能が制限されてしまうので、シャワーヘッドのような多孔形状のヘッドは均一なクリーニングが困難であった。
また、クリーニングが不均一に行なわれてしまう為、既にクリーニングが済んだ部分はオーバーエッチングとなり、かえって電極や反応室の内壁に損傷を与えてしまっていた。
また、通常、副生成物の堆積量(すなわち汚れの量)は場所により違っており、均等に汚れていることはありえない、そのため、クリーニングの進行にしたがって、副生成物と反応しきれずに、余ったクリーニングガスは、CF、C、NF等の含フッ素化合物のまま排出される可能性があるという問題があった。
本発明は、シャワーヘッドのような多孔形状のものと、ガス導入管に堆積した例えばSiO、Si等の副生成物を効率良く、クリーニングすることを目的とするものであり、しかも、排出されるクリーニングガスの排出量も低く抑えることができるため、地球温暖化等の環境へ与える悪影響も少なく、コストも低減できるCVD反応室のクリーニング装置を提供することを目的とする。
本発明のCVD反応室のクリーニング装置は、半導体製品生成用の原料ガスを噴射する原料ガス噴射口を有するシャワーヘッドと、このシャワーヘッドに対向配置されて半導体製品を搭載するステージとを有するCVD反応室内をクリーニングするCVD反応室のクリーニング装置であって、CVD反応室外に配設され、CVD反応室内の副生成物をクリーニングするためのクリーニングガスをプラズマ化するためのリモートプラズマ発生手段と、前記ステージの半導体製品搭載面に開口され、前記リモートプラズマ発生手段から送出されるクリーニングガスをCVD反応室内に導入するためのステージ側クリーニングガス導入口と、前記シャワーヘッドの前記原料ガス噴射口より内側に設けられ、CVD反応室内の副生成物をクリーニングすることにより発生する副生成物ガスを排気するためのシャワーヘッド側副生成物ガス排気口とを備える。
また、前記シャワーヘッドの前記原料ガス噴射口より内側に設けられ、前記リモートプラズマ発生手段から送出されるクリーニングガスを前記シャワーヘッド内に導入するためのシャワーヘッド側クリーニングガス導入口と、前記ステージ側クリーニングガス導入口または前記シャワーヘッド側クリーニングガス導入口のいずれかを前記リモートプラズマ発生手段と接続させる導入側制御弁と、シャワーヘッド側副生成物ガス排気口または通常のCVD反応室の排気口のいずれかを排気手段に接続させる排気側制御弁とをさらに備える。
また、原料ガス噴射口を通じてCVD反応室に導入するための原料ガスが通流する原料ガス経路を経由して前記リモートプラズマ発生手段から送出されるクリーニングガスをCVD反応室に導入するための原料ガス経路制御弁をさらに備える。
また、前記シャワーヘッド及び前記ステージは金属製であると共に高周波電源が接続されており、前記CVD装置は、前記シャワーヘッド及び前記ステージ間でプラズマを発生させるプラズマCVD装置である。
さらに、前記CVD装置は、前記シャワーヘッドから噴射された原料ガスを熱分解することにより半導体製品を生成する熱CVD装置である。
本発明のCVD反応室のクリーニング装置は、半導体製品生成用の原料ガスを噴射する原料ガス噴射口を有するシャワーヘッドと、このシャワーヘッドに対向配置されて半導体製品を搭載するステージとを有するCVD反応室内をクリーニングするCVD反応室のクリーニング装置であって、CVD反応室外に配設され、CVD反応室内の副生成物をクリーニングするためのクリーニングガスをプラズマ化するためのリモートプラズマ発生手段と、前記ステージの半導体製品搭載面に開口され、前記リモートプラズマ発生手段から送出されるクリーニングガスをCVD反応室内に導入するためのステージ側クリーニングガス導入口と、前記シャワーヘッドの前記原料ガス噴射口より内側に設けられ、CVD反応室内の副生成物をクリーニングすることにより発生する副生成物ガスを排気するためのシャワーヘッド側副生成物ガス排気口とを備えるので、シャワーヘッドの成膜時に下流側となる面を効率よくクリーニングすることができる。
また、前記シャワーヘッドの前記原料ガス噴射口より内側に設けられ、前記リモートプラズマ発生手段から送出されるクリーニングガスを前記シャワーヘッド内に導入するためのシャワーヘッド側クリーニングガス導入口と、前記ステージ側クリーニングガス導入口または前記シャワーヘッド側クリーニングガス導入口のいずれかを前記リモートプラズマ発生手段と接続させる導入側制御弁と、シャワーヘッド側副生成物ガス排気口または通常のCVD反応室の排気口のいずれかを排気手段に接続させる排気側制御弁とをさらに備えるので、導入側制御弁及び排気側制御弁を開閉制御することにより、シャワーヘッド内部のみ、あるいは、シャワーヘッド内部及びCVD反応室内を選択的にクリーニングすることができる。
また、原料ガス噴射口を通じてCVD反応室に導入するための原料ガスが通流する原料ガス経路を経由して前記リモートプラズマ発生手段から送出されるクリーニングガスをCVD反応室に導入するための原料ガス経路制御弁をさらに備えるので、原料ガス経路制御弁、導入側制御弁及び排気側制御弁を開閉制御することにより、原料ガス経路のみを選択的にクリーニングすることができる。
また、プラズマCVD装置または熱CVD装置のいずれにおいてもシャワーヘッドの成膜時に下流側となる面を効率よくクリーニングすることができ、シャワーヘッド内部のみ、あるいは、シャワーヘッド内部及びCVD反応室内を選択的にクリーニングすることができ、原料ガス経路制御弁、導入側制御弁及び排気側制御弁を開閉制御することにより、原料ガス経路のみを選択的にクリーニングすることができる。
実施例
図1は、本発明のCVD反応室のクリーニング装置の構成を表す図である。
本発明のCVD反応室のクリーニング装置を装着するCVD装置自体は従来のCVD装置100と同一であるため、各構成要素についても同一符号を用い、その説明を省略する。
なお、クリーニング時には半導体製品Wは第2電極であるステージ106上に搭載されていないため、図1においては半導体製品Wの搭載位置を破線で示す。
図1に示すように、本発明のCVD反応室のクリーニング装置は、クリーニングに用いるプラズマを発生させるリモートプラズマ発生装置101、リモートプラズマ発生装置101内で発生させたプラズマをCVD反応室102内に導入するためのクリーニングガス導入経路121b及び121c、CVD反応室102内に導入されたクリーニング用のプラズマやシャワーヘッド下流側面109Bに堆積された副生成物をガス化した副生成物ガスを排気するための第2排気経路121a、及び、各経路に配設された制御弁120a、120b、120c、120d、120e及び120fを備える。これらの制御弁120a〜120fは、図示しない制御弁切替手段により、それぞれを任意のパターンで開閉させることができる。
なお、制御弁120aは原料ガス経路制御弁として機能する。制御弁120b、120e及び120fは導入側制御弁として機能する。また、制御弁120c及び120dは排気側制御弁として機能する。
上部電極となるシャワーヘッド107は、原料ガスを導入するための原料ガス導入口107Aの他に、クリーニングガス導入経路121bを接続するためのシャワーヘッド側クリーニングガス導入口であるクリーニングガス導入口107B、及び、第2排気経路121aを接続するためのシャワーヘッド側副生成物ガス排気口である排気口107Cを備える。なお、クリーニングガス導入経路121bは途中で分岐しており、分岐されたクリーニングガス導入経路121dは、制御弁120bを介して原料ガス供給経路108に接続されている。
一方、下部電極となるステージ106は、半導体製品Wを搭載する位置の中央に、電極を厚さ方向に貫通するステージ側クリーニングガス導入口であるクリーニングガス導入口106Aを備える。クリーニングガス導入経路121cは、リモートプラズマ発生装置101とステージ106のクリーニングガス導入口106Aの間に配設されている。
なお、シャワーヘッド107及びステージ106は金属で構成されており、図示しない高周波電源が接続されている。これらシャワーヘッド107、ステージ106及び高周波電源は、プラズマCVD装置として機能する場合の放電に用いられるものである。
半導体製品Wの成膜処理を行ない、半導体製品WをCVD反応室102から搬出した後に、CF、C、NF等の含フッ素化合物と、必要に応じO等を加えたクリーニングガスをリモートプラズマ発生装置101内でプラズマ化し、このプラズマをCVD反応室102内に導入することにより、副生成物の除去(クリーニング)を行なう。
半導体製品Wに薄膜を形成する際、成膜すべき半導体製品W以外のCVD反応室102の内壁、シャワーヘッド下流側面109B等にも、薄膜材料が付着・堆積して副生成物が形成される。
このような副生成物の除去(クリーニング)は、制御弁120a〜120fを切り替えて、原料ガス供給経路108、シャワーヘッド上流側面109A、及び、シャワーヘッド下流側面109Bを副生成物の量に応じてクリーニングガスを導入することによりクリーニングを行うものである。なお、クリーニングは半導体製品Wがステージを兼ねるステージ106上に搭載されていない状態で行うので、ガス導入管121cからのクリーニングガスの導入は可能である。
原料ガス供給経路108をクリーニングする場合は、図示しない制御弁切替手段を操作し、120a:閉、120b:開、120c:開、120d:閉、120e:閉、120f:閉、とする。
これにより、リモートプラズマ発生装置101でプラズマ化されたクリーニングガスは、クリーニングガス導入経路121d、原料ガス導入口107A及びシャワーヘッド107を通流し、排気口107C、第2排気経路121aを通じて副生成物ガスとして排気される。
また、原料ガス供給経路108及びシャワーヘッド上流側面109Aをクリーニングする場合は、図示しない制御弁切替手段を操作し、120a:閉、120b:開、120c:閉、120d:開、120e:閉、120f:閉、とする。
これにより、リモートプラズマ発生装置101でプラズマ化されたクリーニングガスは、クリーニングガス導入経路121b、原料ガス導入口107A、シャワーヘッド107、シャワーヘッド孔部109及びCVD反応室102内を通流し、排気経路114を通じて副生成物ガスとして排気される。
また、シャワーヘッド上流側面109Aのみをクリーニングする場合は、図示しない制御弁切替手段を操作し、120a:閉、120b:閉、120c:閉、120d:開、120e:閉、120f:開、とする。
これにより、リモートプラズマ発生装置101でプラズマ化されたクリーニングガスは、クリーニングガス導入経路121b、クリーニングガス導入口107B、シャワーヘッド107、シャワーヘッド孔部109及びCVD反応室102内を通流し、排気経路114を通じて副生成物ガスとして排気される。
さらに、シャワーヘッド下流側面109Bをクリーニングする場合は、図示しない制御弁切替手段を操作し、120a:閉、120b:閉、120c:開、120d:閉、120e:開、120f:閉、とする。
これにより、リモートプラズマ発生装置101でプラズマ化されたクリーニングガスは、クリーニングガス導入経路121c、クリーニングガス導入口106A、CVD反応室102、シャワーヘッド孔部109及びシャワーヘッド107を通流し、第2排気経路121aを通じて副生成物ガスとして排気される。
本発明のCVD反応室のクリーニング装置は、CVD反応室102で半導体製品Wの成膜処理を行なった後に、含フッ素化合物を含んだフッ素系のクリーニングガスをリモートプラズマ発生装置101によってプラズマ化(活性化)し、このプラズマ化したクリーニングガスを、制御弁120a〜120fの開閉状態を切り替えながらCVD反応室102に導入することにより、原料ガス供給経路108、シャワーヘッド上流側面109A、及び、シャワーヘッド下流側面109Bを副生成物の量に応じて、クリーニングを行うものである。さらにガスの流れの方向を変更することにより、付着した副生成物を効率良く除去する。
また、原料ガス供給経路108、シャワーヘッド上流側面109A、シャワーヘッド下流側面109Bを特定したクリーニングを行うことができるので、従来よりも必然的にクリーニング対象が少なくなり、短時間でクリーニングを行うことが可能になる。さらに、短時間のクリーニングを行うことができるため、オーバーエッチング状態になり難い。さらに、排ガス処理にかかるコストを低減できる。
上述したように、従来のクリーニング方式では、図2に示すようにガス流の方向が決まっていたため、汚れの取れにくい部分が生じていたが、本発明のクリーニング方式によれば、図3に示すように、クリーニングガスの流れを変更して多孔形状のシャワーヘッド下流側面109Bに噴射することができるので、シャワーヘッドのような複雑な形状の部品であっても、効率良くクリーニングすることができる。
しかも、CVD反応室102内に導入するクリーニングガスのうち、副生成物と反応せずに排出されるクリーニングガスの量を極めて低くできるので、CF、C、NF等の含フッ素化合物のまま排出される量を極めて低く押さえることができ、地球温暖化等の環境へ与える悪影響も少なく、クリーニングガス等のコストも低減することができる。
また、上述のように必要最小限のクリーニングガスでクリーニングが行えることにより、堆積した例えばSiO、Si等の副生成物と反応して、SiFとして副生成物をガス化する効率を向上させることができる。従来のクリーニング方法では、SiFとして副生成物としてガス化されないクリーニングガスは、しばらくするとCF、C、NF等の含フッ素化合物に戻ってしまい、地球温暖化等の環境への悪影響が懸念されていた。
また、このような構成により、必要最小限量のクリーニングガスをプラズマ化するだけで済むので、例えばSiO、Si等のCVD反応室102内に堆積した副生成物と反応して、SiFとして副生成物をガス化する効率を向上させることができる。
なお、以上の説明では、CVD装置のシャワーヘッド107及びステージ106が金属で構成され、図示しない高周波電源が接続されたプラズマCVD装置である場合について説明したが、CVD装置は、シャワーヘッド107から噴射された原料ガスを熱分解することにより半導体製品を生成する熱CVD装置であって、クリーニング用のプラズマを発生するリモートプラズマ発生装置101を備えるものでもよい。
本発明のCVD反応室のクリーニング装置の構成を表す図である。 従来のCVD反応室のクリーニング状況を説明するための概念図である。 本発明のCVD反応室のクリーニング状況を説明するための概念図である。 一般的なプラズマCVD装置の構成を示す図である。
符号の説明
101 リモートプラズマ発生装置
102 反応室
106 ステージ
106A クリーニングガス導入口
107 シャワーヘッド
108 原料ガス供給経路
109 シャワーヘッド孔部
109A シャワーヘッド上流側面
109B シャワーヘッド下流側面
112 ポンプ
114 排気経路
120a、120b、120c、120d、120e、120f 制御弁
121a 第2排気経路
121b、121c、121d クリーニングガス導入経路

Claims (5)

  1. 半導体製品生成用の原料ガスを噴射する原料ガス噴射口を有するシャワーヘッドと、このシャワーヘッドに対向配置されて半導体製品を搭載するステージとを有するCVD反応室内をクリーニングするCVD反応室のクリーニング装置であって、
    CVD反応室外に配設され、CVD反応室内の副生成物をクリーニングするためのクリーニングガスをプラズマ化するためのリモートプラズマ発生手段と、
    前記ステージの半導体製品搭載面に開口され、前記リモートプラズマ発生手段から送出されるクリーニングガスをCVD反応室内に導入するためのステージ側クリーニングガス導入口と、
    前記シャワーヘッドの前記原料ガス噴射口より内側に設けられ、CVD反応室内の副生成物をクリーニングすることにより発生する副生成物ガスを排気するためのシャワーヘッド側副生成物ガス排気口と
    を備えることを特徴とするCVD反応室のクリーニング装置。
  2. 前記シャワーヘッドの前記原料ガス噴射口より内側に設けられ、前記リモートプラズマ発生手段から送出されるクリーニングガスを前記シャワーヘッド内に導入するためのシャワーヘッド側クリーニングガス導入口と、
    前記ステージ側クリーニングガス導入口または前記シャワーヘッド側クリーニングガス導入口のいずれかを前記リモートプラズマ発生手段と接続させる導入側制御弁と、
    シャワーヘッド側副生成物ガス排気口または通常のCVD反応室の排気口のいずれかを排気手段に接続させる排気側制御弁と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1記載のCVD反応室のクリーニング装置。
  3. 原料ガス噴射口を通じてCVD反応室に導入するための原料ガスが通流する原料ガス経路を経由して前記リモートプラズマ発生手段から送出されるクリーニングガスをCVD反応室に導入するための原料ガス経路制御弁をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のCVD反応室のクリーニング装置。
  4. 前記シャワーヘッド及び前記ステージは金属製であると共に高周波電源が接続されており、前記CVD装置は、前記シャワーヘッド及び前記ステージ間でプラズマを発生させるプラズマCVD装置であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のCVD反応室のクリーニング装置。
  5. 前記CVD装置は、前記シャワーヘッドから噴射された原料ガスを熱分解することにより半導体製品を生成する熱CVD装置であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のCVD反応室のクリーニング装置。
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